JP2005197211A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】不良セルを適切に検出できる燃料電池システムの不良セル検出装置を提供する。
【解決手段】酸化剤ガスとしての空気を流通する酸化剤ガス流路18と、燃料ガスとしての水素を流通する燃料ガス流路17と、を有する燃料電池セル1を備えた燃料電池システムの不良セル検出装置を以下のように構成する。酸化剤ガス流路18内の空気、または燃料ガス流路17内の水素のうち少なくとも一方の流れ方向を切り替えるバルブ3〜6を備え、それぞれの開閉を切り替えることにより、空気の流通方向を切り替える。また、燃料電池セル1の電圧を検出する電圧検出手段7と、燃料電池1の発電負荷を検出する発電負荷検出手段8と、を備える。無負荷時または低負荷時に、ガス流れ切替手段による切替前後のセル電圧検出値を用いて不良セルの検出を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】酸化剤ガスとしての空気を流通する酸化剤ガス流路18と、燃料ガスとしての水素を流通する燃料ガス流路17と、を有する燃料電池セル1を備えた燃料電池システムの不良セル検出装置を以下のように構成する。酸化剤ガス流路18内の空気、または燃料ガス流路17内の水素のうち少なくとも一方の流れ方向を切り替えるバルブ3〜6を備え、それぞれの開閉を切り替えることにより、空気の流通方向を切り替える。また、燃料電池セル1の電圧を検出する電圧検出手段7と、燃料電池1の発電負荷を検出する発電負荷検出手段8と、を備える。無負荷時または低負荷時に、ガス流れ切替手段による切替前後のセル電圧検出値を用いて不良セルの検出を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。特に、電解質として固体高分子膜を使用した固体高分子型燃料電池を用いたシステムに関する。
従来の燃料電池システムにおいて、燃料電池の異常を検出するための手段として以下のようなものが知られている。
アノードに水素を供給しカソードに空気を供給して発電するセルを備えた燃料電池の異常を検出する方法において、燃料電池を停止(反応ガスの供給停止)した後のセル電圧の低下速度に基づいて燃料電池の異常を検出する。例えば、燃料電池を停止してから所定時間後のセル電圧に基づいて燃料電池の異常を検出する。または、燃料電池停止後の各セル電圧の低下速度に基づいて燃料電池の異常を検出する(特許文献1、参照)。
または、固体高分子電解質膜をアノードとカソードで挟持してなるセルにおけるガス漏れを検知するに際して、アノードに供給する水素の圧力をカソードに供給する空気の圧力よりも高く維持した状態で、開路電圧を測定し、測定された開路電圧が所定の電圧値以下であった場合にガスが漏れていると判定する(特許文献2、参照。)。
特開2003−45467号公報
特開2003−45466号公報
しかしながら、特開2003−45467号公報に開示された技術においては、運転停止時に電圧を検出するため、電圧変化が小さく検出に時間がかかるという問題が生じる可能性があった。また、膜近傍に水が存在する場合には、膜の劣化部分を水が閉塞することによりガスリークが妨げられる可能性があり、その結果、膜の劣化が検知されないという問題が生じる可能性があった。
特開2003−45466号公報に開示された技術においては、運転時にガスリークを検出しているが、ガスの流れに対して下流側で膜の劣化が生じている場合には、セルの検知電圧としてそれほど影響を受けない。その結果、ガスがリークしているにもかかわらず、膜の劣化を検知できないといった場合が生じる可能性があった。
そこで本発明は、上記問題を鑑みて、不良セルを適切に検出することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、電解質膜を酸化剤極と燃料極とで狭持し、前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路と、前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路とを備えたセルを有する燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、前記酸化剤ガス流路内の酸化剤ガス、または前記燃料ガス流路内の燃料ガスのうち少なくとも一方の流れ方向を切り替えるガス流れ切替手段を備える。また、前記セルの電圧を検出する電圧検出手段と、前記燃料電池の発電負荷を検出する発電負荷検出手段と、前記発電負荷検出手段が、無負荷または低負荷の検出時に、前記ガス流れ切替手段による切替前後のセル電圧検出値に基づいて不良セルの検出を行う不良セル判定手段と、を備える。
無負荷または低負荷の検出時に、ガス流れ切替手段による切替前後のセル電圧検出値に基づいて不良セルの検出を行うことにより、電解質膜のガス流路下流側に劣化が生じているような場合であっても、ガスリークを検知することができ、適切な不良セル検出を行うことができる。
第1の実施形態に用いる燃料電池システムの概略構成を図1に示す。
燃料ガス、例えば水素と、酸化剤ガス、例えば空気を用いて発電を行う燃料電池1を備える。燃料電池1を構成する燃料電池セル1aを、固体高分子電解質膜(以下、電解質膜)10の一方の面に燃料側触媒層11と燃料ガス拡散層13からなる燃料極を、もう一方の面に酸化剤側触媒層12と酸化剤ガス拡散層14とからなる酸化剤極を備え、さらにこれを燃料ガスセパレータ15、酸化剤ガスセパレータ16で狭持することにより構成する。燃料ガス拡散層13と燃料ガスセパレータ15との間には、水素を流通する燃料ガス流路17を、酸化剤ガス拡散層14と酸化剤ガスセパレータ16との間には、空気を流通する酸化剤ガス流路18を備える。
触媒層11、12およびガス拡散層13、14の外周に沿って、電解質膜10とセパレータ15、16に狭持されたシール部19を備える。このシール部19により、触媒層11、12およびガス拡散層13、14から外周方向に燃料ガスおよび酸化剤ガスが漏洩するのを防止する。
このような燃料電池1に空気を供給する空気系を以下のように構成する。
酸化剤ガスとしての空気を導入するコンプレッサ2を備える。また、コンプレッサ2と燃料電池1の酸化剤極側とを連通する配管101と、配管101を選択的に遮断するバルブ3を備える。また、燃料電池1の酸化剤極側と排出側である外部とを連通する配管102と、配管102を選択的に遮断するバルブ4を備える。また、コンプレッサ2とバルブ3との間と、燃料電池1とバルブ4との間を連通する配管103と、配管103を選択的に遮断するバルブ5を備える。さらに、バルブ3と燃料電池1の間と、バルブ4と外部との間を連通する配管104と、配管104を選択的に遮断するバルブ6を備える。
バルブ3、4を開、バルブ5、6を閉とすることで、配管101から燃料電池セル1aの酸化剤極側に空気が導入され、配管102に排出される。このときの燃料電池セル1aの酸化剤ガス流路18内の空気の流通方向をA方向とする。一方、バルブ3、4を閉、バルブ5、6を開とすることで、配管102から燃料電池セル1aの酸化剤極側に空気が導入され、配管101に排出される。このときの燃料電池セル1aの酸化剤ガス流路18内の空気の流通方向をB方向とする。つまり、バルブ3〜6を切り替えることで、燃料電池セル1a内の空気の流通方向を切替可能に構成する。
また、水素を燃料電池1に供給する供給系を備える。高圧状態の水素ガスを貯蔵する水素タンク20を備える。ここでは、満タン状態で、200気圧以上の水素ガスが貯蔵される水素タンク20を用いる。また、水素タンク20の出口部分には、減圧手段と流量調整手段を備え、水素タンク20から取り出す水素ガス圧力および水素流量を調整可能に構成する。
また、水素タンク20の取り出し口と燃料電池1の燃料極側とを連通する配管111と、燃料電池1の燃料極側の排出側に接続した配管112と、配管112を選択的に遮断するバルブ24を備える。バルブ24を調整することにより、燃料電池1内の水素ガス流路17の圧力を調整可能に構成する。本実施形態では、燃料電池セル1a内では、水素は燃料ガス流路17内を一方向に流通する。
さらに、燃料電池セル1aのセル電位を検出する電圧検出手段7と、発電負荷を検出する発電負荷検出手段8と、これらの値に基づいて、燃料電池システムの不良セルの検出を制御するコントローラ9を備える。なお、発電負荷検出手段8においては、例えば、燃料電池システムを車載した場合には、車速、アクセル開度、補機類の消費電気量等を検出し、これらの値に基づいて、燃料電池1に要求される発電負荷を検出することが可能である。
このような燃料電池システムにおいて、通常時には、図示しない水素供給手段から燃料ガス流路17に水素を導入し、また、コンプレッサ2を稼動することにより、酸化剤ガス流路18に空気を導入する。ここでは、通常運転時には、例えばバルブ3、4を開、バルブ5、6を閉として、酸化剤ガス流路18内を空気がA方向に流通するように制御する。ただしこの限りではなく、B方向に流通するように制御したり、運転状況に応じて流通方向を切り替えるように制御してもよい。
酸化剤ガス流路18に空気が、燃料ガス流路17には水素が供給されると、燃料ガス拡散層13を介して燃料側触媒層11に到達した水素が、触媒作用によりイオン化して、プロトンが生成される。生成されたプロトンは電解質膜10中を移動して酸化剤側触媒層12に到達する。また、燃料側触媒層11では、水素がイオン化するに際して電子e−が生じるが、この電子e−は、図示しないモータ等の外部負荷Mを経由して酸化剤側触媒層12に到達する。酸化剤側触媒層12では、到達したプロトンと電子e−、および、触媒存在下で空気中の酸素から生成された酸素イオンとの間で反応が生じて水を生成する。このような電気化学反応を発生させることにより、燃料電池1で発電を行う。
このとき、電解質膜10に劣化が生じてピンホール等(孔)が形成されることにより、酸化剤極側に漏洩する水素分子の量が増大する。このように、燃料極側の水素または酸化剤極側の空気が、異極側に漏洩する現象(クロスリーク)が生じることにより、燃料電池1の発電効率が低下するという問題が生じる。また、同じ触媒上に混在する水素と空気の量が増大すると、これに伴って発熱反応である水素の酸化反応が生じることで、局所的に温度が上昇して電解質膜10や触媒を劣化するという可能性もある。そこで、燃料電池セル1aが、このようなクロスリークを生じたセル(不良セル)であるか否かを判断して、不良セルを検出することにより、燃料電池1の劣化を抑制する。
ここで、例えば、電解質膜10を介して酸化剤極側に水素が混入する場合には、酸化剤側触媒層12において混入した水素が酸化剤極側の酸素と直接酸化反応してしまう。その結果、電解質膜10の劣化によるクロスリークが生じていない正常セルよりも、発電に寄与するプロトンの発生量が少なくなってしまうので、不良セルの電圧が正常セルの電圧よりも低くなる。そこで、燃料電池セル1aのセル電圧と正常時の電圧とを比較することにより、燃料電池セル1aにクロスリークが生じているか否かを判断する。高負荷運転時においては、ガス流量が多いために、正常発電状態であっても、セルの電圧変動が大きい。したがって、特に、流れる電流量に対して電圧変化を正確に測定可能な、ガス流量の比較的少ない無負荷状態を含む低負荷領域で、不良セルの検知を行うことで精度良く不良セル検知を行うことができる。本実施形態では、燃料電池セル1aの開路電圧を検出し、この開路電圧が所定の値に達していない場合には、燃料電池セル1aが不良セルであると判断する。
このとき、図2(a)に示すように、酸化剤ガス流路18の下流端でクロスリークが生じた場合には、たとえ水素が透過したとしても、酸化剤側触媒層12を通過後であるので、セルの発電電圧への影響はほとんど生じないために、セル電圧は正常セルとほぼ同じとなる。その結果、クロスリークが発生しているにもかかわらず、不良セルとして検知されない可能性がある。そこで、図2(b)に示すように、空気の流通方向を切り替える。これにより、酸化剤極側に水素が透過し、直接酸化剤側触媒層12に接触するので、セル電圧が正常時より小さくなり、クロスリークを検出することができる。
次に、本燃料電池システムの不良セル検出方法を、図3に示すフローチャートを用いて説明する。通常運転時に、所定時間毎に本フローを繰り返すことにより、不良セルの検出を行う。または、無負荷状態となったら、本フローを開始するように制御してもよい。
なお、本実施形態における無負荷運転時では、所定圧力の水素の供給を継続し、空気の供給は停止しているものとする。ただし、水素および空気の供給を停止してもよく、この場合には、後述するようなステップS1の段階で無負荷運転状態であると判断されたら、燃料ガスの供給を再開する。
ステップS1において、発電負荷検出手段8の出力を読み込み、無負荷運転状態であるか否かを判断する。無負荷運転状態ではないと判断されたら不良セル検出は行わず、本フローを終了する。一方、無負荷状態であると判断されたら、ステップS2に進む。
ステップS2において、バルブ3、4を開とし、バルブ5、6を閉に維持することにより、酸化剤ガス流路18内をA方向に流通するように空気の供給を開始する。このとき、燃料電池システムは無負荷運転状態であるので、開路電圧が発生する。なお、空気の供給を開始後に水素の供給を行う場合には、水素の流入と同時に開路電圧が発生する。さらに、このときには、リークが発生している場合には、酸化剤極側に水素が漏洩するように、水素ガス圧力を空気圧力よりも大きく設定する。
次に、ステップS3において、電圧検出手段7を用いて、空気がA方向に流通している場合の燃料電池セル1aの開路電圧VAを検出する。次に、ステップS4において、正常時の開路電圧V1と、検出した燃料電池セル1aの開路電圧VAとを比較する。ここで、正常時の開路電圧V1はシステムによって異なるが、ここでは仮に0.9V/cellとする。開路電圧VAが0.9V/cellに達していない場合には、クロスリークによる電圧降下が発生していると判断する。なお、このとき検知されるのは、酸化剤ガス流路18の下流端以外の部分においてクロスリークが生じたことによる電圧降下となる。クロスリークによる電圧降下を検知したら、ステップS5に進み、燃料電池セル1aが不良セルであると判断する。例えば、運転者に燃料電池セル1aが不良セルであることを警告するランプを点滅させる等の動作を行ってから、本フローを終了する。
一方、ステップS4において、開路電圧VAが0.9V/cell以上の場合には、この時点ではクロスリークは検知されていないと判断してステップS6に進む。ステップS6において、空気の流通方向を切り替える。バルブ3、4を閉、バルブ5、6を開とすることにより、空気が酸化剤ガス流路18内をB方向に流通するように設定する。これにより、水素と空気の流れは、互いに対向するように設定される。
次に、ステップS7に進み、電圧検出手段7を用いて燃料電池セル1aの開路電圧VBを検出する。次に、ステップS8において、正常時のセル電圧V1と、検出値VBとの比較を行う。
燃料電池セル1a内を空気がA方向に流通した際に最下端に劣化が存在する場合には、空気をB方向に流通させることにより、劣化部分が空気の流通方向について最上端に位置することになる。そのため、ステップS4において検知されなかったクロスリークによる電圧降下を本ステップで検知することができる。ここでは、正常時の開路電圧V1を仮に0.9V/cellとしているので、開路電圧VBが0.9V/cellに達していない場合には、クロスリークが発生していると判断し、ステップS5に進み、燃料電池セル1aが不良セルであると設定する。例えば、運転者に燃料電池セル1aが不良セルであることを警告するランプを点滅させる等の動作を行ってから、本フローを終了する。
一方、ステップS8において、開路電圧VBが0.9V/cell以上である場合には、クロスリークは検知されていないと判断してステップS9に進み、燃料電池セル1aは正常セルであると判断する。燃料電池1aが正常セルであると判断されたら、バルブ5、6を閉とするとともに、燃料ガスの供給を停止して、本フローを終了する。その後、燃料電池システムの負荷状態に応じた酸化剤ガスおよび燃料ガスの供給を行う。
このように、不良セルの条件として、空気の流通方向を切り替えたセル電圧値VA、VBのうち少なくとも一方が正常時のセル電圧値V1に達していないときに、燃料電池セル1aが不良セルと判断する。ステップS4においては、酸化剤ガス流路18内をA方向に空気が流通した際の下流端以外の領域で生じたクロスリークを検知し、ステップS8では下流端で生じたクロスリークを検知しているので、空気の流通方向全域についてクロスリークの有無を検出したことになる。つまり、ステップS4、ステップS8のように、空気の流通方向切替え前後でクロスリークによる電圧降下が生じているか否かを判断することで、電解質膜10全体でクロスリークが生じているか否かを検知することができる。
なお、通常運転時に、酸化剤ガス流路18を流通する空気と燃料ガス流路17を流通する水素との流通方向を略同じ(平行流れ)としたがこの限りではない。水素と空気とが対向して流れるようにしたり、燃料ガス流路17と酸化剤ガス流路18とが直交するように構成してもよい。
また、燃料電池1を一つの燃料電池セル1aにより構成したがこの限りではない。例えば、図4に示すように、複数の燃料電池セル1aを積層することにより構成したスタックを用いる場合にも、燃料電池1への空気の供給部・排出部を切替可能とすることで、各燃料電池セル1aにおける酸化剤ガス流路18内の空気の流通方向を切り替えることができる。その結果、それぞれの燃料電池セル1aについてクロスリークが生じているか否かを判断することができる。なお、この際には、各燃料電池セル1aに電圧検出手段7を備えることが好ましい。
さらに、本実施形態ではバルブ3〜6によって、空気の流通方向を切り替えたがこの限りではない。例えば、通常運転時の排出側にもコンプレッサを備え、コンプレッサ2を停止し、排出側のコンプレッサを運転することにより、酸化剤ガス流路18内の空気の流通方向を切り替えることができる。
または、無負荷状態で不良セル検出を行ったが、微量の電流を取り出す低負荷状態となった場合に、不良セルの検出を行っても良い。
また、ステップS4においてクロスリークを検出してステップS5で燃料電池セル1aを不良セルと判断する場合と、ステップS7においてクロスリークを検出してステップS5で燃料電池セル1aを不良セルと判断する場合とを区別してもよい。例えば、前者の場合と後者の場合とで、不良セルを検出したことを知らせるランプの色を変える等により、運転車に燃料電池セル1a内の劣化が生じている場所を知らせるように制御してもよい。なお、前者の場合には酸化剤ガス流路18内を空気がA方向に流通する際の下流端を除いたいずれかの部分に、後者の場合には、その下流端の部分に劣化が生じたと判断することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
燃料電池システムは、電解質膜10を酸化剤側触媒層12、酸化剤ガス拡散層14からなる酸化剤極と、燃料側触媒層11、燃料ガス拡散層13からなる燃料極とで狭持し、前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路18と、前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路17とを備える燃料電池セル1aを有する。また、燃料電池システムは、酸化剤ガス流路18内の空気、または燃料ガス流路17内の水素のうち少なくとも一方の流れ方向を切り替えるガス流れ切替手段を備える。ここでは、ガス流れ切替手段としてバルブ3〜6を備え、それぞれの開閉を切り替えることにより、空気の流通方向を切り替える。また、燃料電池セル1aの電圧を検出する電圧検出手段7と、燃料電池1の発電負荷を検出する発電負荷検出手段8と、無負荷または低負荷の検出時に、ガス流れ切替手段による切替前後のセル電圧検出値に基づいて不良セルの検出を行う不良セル判定手段としてコントローラ9を備える。ここではセル電圧検出値として、セル電圧VA、VBを用いて、不良セルの検出を行う。この結果、ガス流れの下流端に劣化が生じている場合にも、その劣化によるクロスリークを検出することができるので、適切な不良セル検出を行うことができる。
ここでは、空気と水素のうち、少なくとも一方を、ガス流れ切替手段(バルブ3〜6)により切り替える。これにより、不良セル検出時に、電解質膜10を介して異極側に水素または空気がクロスリークしたことによる電圧低下状態を、少なくとも一度は検出することができるので、適切な不要セル検出を行うことができる。
また、正常時のセル電圧値に基づいたセル不良条件と、切替前後のセル電圧検出値とを比較して、少なくとも切替前または切替後の検出値の一方が不良セル条件となった場合に不良セルと検出する。ここでは、正常時のセル電圧V1を予め設定しておき、セル電圧検出値として用いられるセル電圧VA、VBがV1より小さい場合をセル不良条件とする。これにより、燃料電池セル1aが不良セルであるか否かを明確に判断することができる。
ガス切替手段(バルブ3〜6)により、空気および水素のうち一方、ここでは空気の流通方向を切り替え、不良セルを検出した場合において、ガスの流通方向の切替前に不良セルを検出せず、切替後に不良セルを検出した場合には、流通方向切替可能なガスの切替前の流通方向の電解質膜下流側で劣化が生じていると判断できる。逆に、ガスの流通方向の切替前に不良セルを検出し、切替後に不良セルを検出しなかった場合には、流通方向切替可能なガスの切替後の流通方向の電解質膜下流側で劣化が生じていると判断できる。
すなわち、不良セルを検知した場合のガス流れ下流側以外の領域にて劣化が生じていると判断する。(もしくは、不良セルを検知しなかったときのガス流れ下流側において劣化が生じていると判断できる。)これにより、セル内の劣化位置を推定することができる。
また、ガス切替手段(バルブ3〜6)により、空気および水素のうち一方、ここでは空気の流通方向を切り替え、ガスの流通方向の切替前に不良セルを検出せず、切替後に不良セルを検出した場合には、空気の切替前の流通方向について、下流側で劣化が生じていると判断する。これにより、さらに正確にセル内での劣化位置を推定することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。燃料電池システムの構成を第1の実施形態と同様とする。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
ここで、図5に燃料電池セル1aの開路電圧の経時変化例を示す。なお、図5(a)には、クロスリークによる電圧降下が検知されない場合、図5(b)には検知される場合を示す。なお、開路電圧VA、VBは、ガス流量、燃料電池温度、湿度状態によって変動するので必ずしも図5に限らず、流量、温度、湿度等により異なってくる。
図5(b)に示すように、クロスリークが生じた場合には電圧は、大きく変化(降下)する。これに対して、図5(a)に示すように、クロスリークによる電圧降下が検知されない場合には、開路電圧VA、VBの変動は小さなものとなる。
開路電圧は、発電開始直後は、ガスの流れ、本実施形態においては空気の流れが安定しないため、正常なセルであっても変動を生ずる可能性がある。特に、空気の流れ方向をA方向からB方向に変化させたような際には、酸化剤ガス流路18内に大きな乱れが生じる。このような状況においては、セル電圧をモニタリングしてみても、上記のようなガス流の乱れに起因する乱れにより精度よく検出できないおそれがある。そこで、本実施形態では流れが安定するまでの所定時間T1を予め設定しておき、所定時間T1経過後の開路電圧VA、VBを検出することにより、より正確にクロスリークによる電圧降下が生じているか否かを判断する。
なお、所定時間は燃料電池セル1aの大きさ、セル内のガス流路、ここでは酸化剤ガス流路18の形状等に基づいて設定する。燃料電池セル1aが大きいほど、また、ガス流路が長いまたは断面が大きいほど、所定時間を長く設定する必要がある。
不良セルの検出方法を、図6のフローチャートを用いて説明する。
ステップS11、12において、ステップS1、2と同様に、無負荷運転状態であるか否かを判断し、無負荷状態であると判断されたら、酸化剤ガス流路18内にA方向に空気を導入する。
次にステップS13において、図示しないタイマーを用いて、空気の導入を開始してから所定時間T1が経過したか否かを判断する。所定時間T1が経過するまで待機し、経過したら、ステップS14に進み、電圧検出手段7を用いて燃料電池セル1aの開路電圧VAを検出する。これにより、燃料電池セル1a内の反応ガスの流れが安定した状態で、開路電圧Vを検出することができるので、より正確な値を検出することができる。
次に、ステップS15において、検出された開路電圧VAと、正常時における所定時間T1後の開路電圧V2との比較を行う。ここで、所定時間T1後の正常時の開路電圧V2はシステムにより異なるが、ここでは仮に0.85V/cellとする。開路電圧VAが0.85V/cellに達していない場合にはクロスリークによる電圧降下を検出したと判断して、ステップS16に進み、燃料電池セル1aが不良セルであると判断する。例えば、運転者に燃料電池セル1aが不良セルであることを警告するランプを点滅させる等の動作をおこなってから、本フローを終了する。
一方、ステップS15において、開路電圧が0.85V/cell以上である場合には、この時点ではクロスリークによる電圧降下は検知されていないと判断してステップS17に進む。ステップS17において、ステップS6と同様に、酸化剤ガス流路18内の空気の流通方向をB方向に切り替える。
次に、ステップS18において、図示しないタイマーを用いて、空気の流通方向を切り替えてから所定時間T1が経過したか否かを判断する。所定時間T1を経過するまで待機し、経過したら、ステップS19において、電圧検出手段7を用いて燃料電池セル1aの開路電圧VBを検出する。
さらにステップS20において、正常時の所定時間T1経過後のセル電圧V2と検出値VBとを比較して、クロスリークによる電圧降下を検出する。電圧降下が検出された場合には、膜劣化等によるクロスリークが発生していると推定できる。
ステップS15でクロスリークによる電圧降下を判断した際に、酸化剤ガス流路18および燃料ガス流路17の下流領域が重なっていた部分は、空気の流れを変化させることによりその重なりを解消することができる。その結果、ステップS15において検知できなかった下流領域が重なる部分にクロスリークが存在する際には、このステップS20において検出することができる。
ステップS20において、燃料電池セル1aの開路電圧VBが正常時の所定時間T1経過後のセル電圧V2、ここでは0.85V/cellに達していなかったら、クロスリークによる電圧降下が発生していると判断し、ステップS16において、燃料電池セル1aが不良セルであると判断する。一方、ステップS20で開路電圧VBが0.85V/cell以上であれば、クロスリークによる電圧降下は生じていないと判断する。この時点で、酸化剤ガス流路18に沿って全域についてクロスリークが生じているか否かを判断したこととなるので、ステップS21に進み、燃料電池セル1aを正常セルと判断して本フローを終了する。
このように、本実施形態では、不良セル条件を、所定時間T1後の開路電圧VA、VBが、正常時のセル電圧V2に達していない場合とし、このときに燃料電池セル1aが不良セルであると判断している。ただし、この限りではなく、開路電圧VA、VBの電圧履歴に基づいて不良セルであるか否かを判断すればよい。例えば、開路電圧VA、VBをモニタし、その平均電圧値から不良セルを判断する等により、不良セル検出を行っても良い。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態と異なる効果のみを説明する。
ガス流れ切替手段(バルブ3〜6)による切替前後における、セル電圧検出値VA、VBの履歴に基づいて不良セルを検出する。セル電圧は、セル温度、外気温度、ガス湿度等の影響により一定値を検出するとは限らない。従って、ある程度の電圧履歴を検出することでより良い精度で不良セルを検出することができる。
ここでは、ガス流れ切替手段(バルブ3〜6)による切替時から所定時間T1経過後のセル電圧値VA、VBに基づいて不良セルを検出する。ガス流れ切替直後は、セル内でのガス流れが一定とならない恐れがあり、特にセルを複数有する燃料電池スタックの場合、セルごとの電圧値にバラツキが生じるおそれがある。切替時から所定時間T1経過後の電圧値VA、VBを検出することによって、このような原因により電圧値のバラツキを排除することができるので、より精度よく不良セルを検出することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。燃料電池システムの構成を第1の実施形態と同様とする。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
ここで、図7(a)に示すように、正常なセルでの電圧値の変化量は小さいものであり、その変化速度(dVA/dt、dVB/dt)も小さなものとなる。一方、図7(b)に示すように、クロスリークによる電圧降下が生じる場合には、電圧低下速度(dVA/dt、dVB/dt)が大きくなる。そこで、予め、正常時のセル電圧の変化速度を求めておき、これを所定値dV3/dtとして検出値dVA/dt、dVB/dtと比較することにより、クロスリークによる電圧降下を検知しているか否かを判断する。つまり、ここでは、正常時のセル電圧の変化速度dV3/dtを予め設定しておき、セル電圧検出値として用いられるセル電圧低下速度dVA/dt、dVB/dtがdV3/dtより大きい場合をセル不良条件とする。
図8のフローチャートを用いて、不良セルの検出方法を説明する。
ステップS31、32において、ステップS1、2と同様に、無負荷運転状態であるか否かを判断し、無負荷状態であると判断されたら、酸化剤ガス流路18内にA方向に空気を投入する。
次にステップS33において、所定時間T2内における電圧低下速度dVA/dtの絶対値を検出する。ここでは、図示しないタイマーと電圧検出手段7を用いて、電圧低下速度dVA/dtを検出する。次にステップS34において、燃料電池セル1aにおける開路電圧値VAの低下速度dVA/dtが所定値dV3/dt以下であるか否かを判断する。ここでは、例えば所定値dV3/dtを10mV/secと設定し、検知された燃料電池セル1aの電圧低下速度dVA/dtが10mV/secより大きい場合には、クロスリークによる電圧降下と判断し、ステップS35において、燃料電池セル1aを不良セルと認識する。
一方、ステップS34において、燃料電池セル1aの電圧低下速度dVA/dtが10mV/sec以下の場合には、クロスリークによる電圧降下は生じていないと判断してステップS36に進む。ステップS36において、ステップS6と同様に、酸化剤ガス流路18内の空気の流通方向をB方向に切り替える。
次に、ステップS37において、ステップS33と同様に、所定時間T2内における電圧低下速度dVA/dtの絶対値を検出する。ステップS38において、ステップS34と同様に、クロスリークによる電圧降下が生じているか否かを判断する。このとき、クロスリークによる電圧降下が生じていると判断された場合には、ステップS34の判断時における空気流通方向下流端にクロスリークが発生していると推定できる。クロスリークによる電圧降下が生じていると判断された場合には、ステップS35に進み、燃料電池セル1aを不良セルと認識し、判断されなかった場合には、ステップS39において燃料電池セル1aが正常セルであると認識して、本フローを終了する。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態と異なる効果のみを説明する。
ガス流れ切替手段(バルブ3〜6)による切替前後における、セル電圧検出値VA、VBの履歴に基づいて不良セルを検出する。セル電圧は、セル温度、外気温度、ガス湿度等の影響により一定値を検出するとは限らない。従って、ある程度の電圧履歴を検出することによりよりよい制度で不良セルを検出することができる。
ここでは、ガス流れ切替手段(バルブ3〜6)による切替前後のセル電圧検出値VA、VBに基づいて求めた、それぞれのガス流れ方向におけるセル電圧低下速度dVA/dt、dVB/dtを用いて不良セルを判断する。セル電圧値VA、VBは、セル温度、外気温度、ガス湿度等の影響により一定値を検出するとは限らない。従って、変化率dVA/dt、dVB/dtを見ることにより、前記要因による絶対値の影響を排除しつつ、さらに、電圧値VA、VBの履歴を直接追って不良セルを判断するのに比べて短時間で不良セルの検出を行うことができる。
次に、第4の実施形態について説明する。燃料電池システムの構成を第1の実施形態と同様とする。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図9のフローチャートを用いて、不良セルの検出方法を説明する。
ステップS41、42において、ステップS1、2と同様に、無負荷運転状態であるか否かを判断し、無負荷状態であると判断されたら、酸化剤ガス流路18内にA方向に空気を投入する。
次にステップS43において、酸化剤ガス流路18内を空気がA方向に流通する際の燃料電池セル1aの開路電圧変化速度dVA/dtを検出する。次に、ステップS44において、ステップS6と同様に、酸化剤ガス流路18内の空気の流通方向をB方向に切り替える。ステップS45において、酸化剤ガス流路18内を空気がB方向に流通する際の燃料電池セル1aの開路電圧変化速度dVB/dtを検出する。
次に、ステップS46において、開路電圧変化速度dVA/dt、dVB/dtの差の絶対値と所定値sとの比較を行う。ここで、この差が所定値s以上である場合には、ステップS47に進み、燃料電池セル1aが不良セルであると設定する。一方、所定値より小さい場合には、ステップS48に進み、燃料電池セル1aは正常セルであると判断する。
なお、ここでのセル電圧検出値は、上述したようにセル電圧の低下速度dVA/dt、dVB/dtを用いても良いし、第1の実施形態と同様に開路電圧VA、VBや、第2の実施形態と同様に所定時間T0後の開路電圧VA、VBを用いても良い。
このように、ここでは、空気の流通方向切替え前後の電圧の変化速度dV3/dt、dVB/dtの差が所定値s以上である場合をセル不良条件とする。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1〜3の実施形態とは異なる効果のみを説明する。
ガス流れ切替手段(バルブ3〜4)による切替前後それぞれのセル電圧検出値の差から、不良セルであるか否かを判断する。ここでは、それぞれのガス流れ方向におけるセル電圧低下速度dVA/dt、dVB/dtの差から不良セルを検出する。不良セルにおいては、ガス切替前後において、検出電圧値が大きく異なる。例えば、正常値と検出値との比較により不良セルの判断を行う場合、正常値を外気温度で補正したり、経過を待つ所定時間を変化させたりする必要性がある。これに対して、本実施形態においては、単純に二つの検出値を比較するだけなので、検出時間を短縮することが可能である。
なお、クロスリークによる電圧降下が生じているか否かを判断する際の比較値V1、V2、dV3/dtは上述したように、正常時におけるセル電圧値としたがこれに限らない。クロスリークによる電圧降下が生じているか否かを判断できる値であればよい。例えば、図5において、V1を正常時の所定時間T0後のセル電圧値としているが、これより小さい値としてもよい。
次に、第5の実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
ここでは、水素の流通する方向を切り替えて、不良セルの検知を行う。検知時には、空気の圧力が水素の圧力より大きくなるように、設定する。燃料電池システムの構成を図10を用いて説明する。本システムは、通常運転時に、水素ガス圧力より空気圧力を大きく設定する場合を含むシステムとする。
燃料電池1に空気を供給する空気系を、コンプレッサ2と配管101、102およびバルブ4より構成する。一方、水素を燃料電池1に供給する水素系は、水素タンク20と、配管111、112、バルブ24を備える。これに加えて、配管111を選択的に遮断するバルブ23を備える。また、水素タンク20とバルブ23との間と、燃料電池1とバルブ24との間を連通する配管113と、配管113を選択的に遮断するバルブ25を備える。さらに、バルブ23と燃料電池1の間と、バルブ24の下流とを連通する配管114と、配管114を選択的に遮断するバルブ26を備える。
バルブ23、24を開、バルブ25、26を閉とすることで、配管111から単位セル1aの燃料極側に水素が導入され、配管112に排出される。このときの燃料ガス流路17内の水素の流通方向をC方向とする。一方、バルブ23、24を閉、バルブ25、26を開とすることで、配管112から単位セル1aの燃料極側に空気が導入され、配管111に排出される。このときの燃料ガス流路17内の空気の流通方向をD方向とする。つまり、バルブ23〜26を切り替えることで、単位セル1a内の水素の流通方向を切替可能に構成する。
ここで、燃料電池1内の水素ガス圧力より空気圧力の方が大きい場合に、電解質膜10にリークが生じると、酸化剤極側の空気が燃料極側に流入する。このとき、燃料ガス流路17のリークが発生した部分の下流側において、局所的に酸化剤極が高電位となり、図11に示すような反応が生じる。
つまり、燃料極側では、「2H++2e−+1/2O2→H2O」という反応が生じ、酸化剤極側では、「C+2H2O→CO2+4H++4e−」という反応が生じる。このように、燃料極側に空気がリークした場合には、局所的に酸化剤極側が高電位となり、カーボンの酸化腐食反応が生じる。これにより、燃料電池セル1aの発電効率は急激に低下し、最終的には発電自体が不可能となってしまう。
そこで、本実施形態では、リークが検出された場合には、その後の運転では、水素ガス圧力が空気圧力より大きくなるように制御する。特に、空気の燃料極への流入量が最小、例えばゼロとなるように、水素ガス圧力と酸化剤圧力の差を調整する。
不良セルが検出された場合には、水素タンク20から供給する水素の圧力を、コンプレッサ2で導入される空気の圧力より大きく設定する。水素タンク20には高圧水素が貯蔵されているため、この水素の高圧状態は比較的得やすい。なお、空気を通常運転時よりも低圧で供給して、水素ガス圧力>空気圧力を実現してもよい。
次に、図12を用いて、不良セル検出方法を説明する。
ステップS51ではステップS1と同様に、燃料電池1が無負荷運転であるか否かを判断する。無負荷運転ではない場合には本フローを終了し、無負荷運転の場合には、ステップS52で水素の流通方向をC方向に設定する。つまり、バルブ23、24を開、バルブ25、26を閉とする。ステップS53で、この状態の開路電圧VCを検出し、ステップS54で、開路電圧VCが所定値V1以上であるか否かを判断する。ここでは、所定値V1を第1の実施形態と同様に0.9Vとする。
開路電圧VCが所定値より小さい場合には、ステップS55で燃料電池セル1aは不良セルであると判断する。この場合には、ステップS60で、水素ガス圧力が空気圧力より大きくなるように設定する。ここでは、水素タンク20から導入する水素ガス圧力を高圧に設定する。また、例えば、運転者に燃料電池セル1aが不良セルであることを警告するランプを点滅させる等の動作も行う。このように、酸化剤側触媒層12の劣化反応を低減するように、水素ガス圧力を設定したら、本フローを終了する。
一方、ステップS54で開路電圧VCが所定値V1以上であると判断された場合には、ステップS56で水素の流通方向をD方向に設定する。つまり、バルブ23、24を閉として、バルブ25、26を開とする。
ステップS57で開路電圧VDを検出し、ステップS58で所定値V1と比較する。開路電圧VDが所定値V1より小さい場合には、ステップS55、S60に進み、前述したのと同様に、不良セルと判断して水素ガス圧力>空気圧力に設定する。一方、ステップS58で開路電圧VDが所定値以上であると判断された場合には、ステップS59で燃料電池セル1aは正常セルであると判断して本フローを終了する。
なお、本実施形態の不良セルの検知方法は、第1の実施形態において、空気の流通方向をA方向とB方向で切り替えるのではなく、水素ガスの流通方向をC方向とD方向で切り替えた場合である。この場合には、検知を行っている間、水素ガス圧力を空気圧力より小さく設定する。ただし第1の実施形態に示した方法だけではなく、何れのリーク検知方法に対しても同様に、リークを検出された際に水素ガス圧力が空気圧力より大きくなるように設定することで、酸化剤極側の触媒劣化を抑制することができる。つまり、第2〜第4の実施形態で説明した不良セル検出方法に対しても同様に適用することができる。
また、第1〜第4の実施形態においても、通常運転時に、水素ガス圧力が空気圧力以下となる可能性がある場合には、本実施形態と同様に、リークが検出された際には、水素ガス圧力>空気圧力と設定する。これにより、酸化剤極側の触媒劣化を抑制することができ、急激に出力が低下するのを抑制することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態と異なる効果のみを説明する。
不良セルを検出した際には、水素ガス圧力が空気圧力より大きくなるように調整することにより、空気が燃料極側に漏洩するのを抑制する抑制制御手段(S60)を備える。ここでは、供給する水素ガスまたは空気の圧力を調整することにより、水素ガス圧力が空気圧力より大きくなるように調整する。その結果、酸化剤極側の触媒劣化反応を抑制することができるので、燃料電池1の急激な劣化を抑制することができ、燃料電池1が、リークが発生してすぐに運転不可能となるのを避けることができる。
次に、第6の実施形態について説明する。以下、第5の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
燃料電池システムの構成を、第5の実施形態と同様として、図10に示す。また、不良セル検出方法を第5の実施形態と同様に、図12のフローチャートに示す。但し、ステップS60において、水素ガス圧力が空気圧力より大きくなるように調整する際に、本実施形態においては、バルブ4、24の少なくとも一方の開度を変更する。
例えば、不良セルが検出された際には、通常の運転時よりも、水素の圧力を大きくする。この場合には、バルブ24の開度を絞ることにより、燃料ガス流路17の圧力を増大する。もしくは、通常の運転時よりも、空気圧力を小さくする。この場合には、バルブ4の開度を増大することにより、酸化剤ガス流路18の圧力を低減する。もしくは、通常の運転時よりも、水素の圧力を大きくし、空気の圧力を小さくする。この場合には、バルブ24の開度を絞り、バルブ4の開度を大きくする。
各バルブ4、24の開度は、燃料電池1内で、水素ガス圧力>空気圧力となるように、燃料電池1に供給される空気と水素流量に応じて、予め実験等により設定しておく。または、燃料ガス流路17や酸化剤ガス流路18内の圧力を検出または推定する手段を備え、この出力に応じてバルブ4、バルブ24の開度を調整してもよい。
なお、本実施形態は、第5の実施形態と同様に、いずれの不良セル検出方法で不良セルが検出された場合にも適用することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第5の実施形態と異なる効果のみを説明する。
燃料ガス流路17の下流に、開度を調整可能なバルブ24を備え、不良セルを検出した際には、バルブ24の開度を小さくすることにより、水素ガス圧力を増大させる。または、酸化剤ガス流路18の下流に、開度を調整可能なバルブ4を備え、不良セルを検出した際には、バルブ4の開度を大きくすることにより、空気圧力を抑制する。これにより、システムを複雑化することなく、電解質膜10にリークが発生した場合に、酸化剤極側の触媒劣化が生じるのを抑制することができる。
次に、第7の実施形態について説明する。燃料電池システムの構成を、図13を用いて説明する。以下、第5の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
コンプレッサ2で導入した空気の温度を調整する空気温度調整装置27と、水素ボンベ20から取り出した水素の温度を調整する水素温度調整装置28を備える。空気温度調整装置27、水素温度調整装置28の構成は限定しないが、例えば、冷却水との熱交換を行うもの、または、燃料電池1からの排ガスを燃焼することにより生成された燃焼ガスとの熱交換を行うもの、または、燃焼触媒を備えるものなど、様々な構成をとることができる。
このような構成の燃料電池システムにおいて、図12のステップS60で、水素ガス圧力>空気圧力となるように制御する際に、水素ガス温度>空気温度となるように調整する。
ガス温度Tは、例えば以下の関係より求めることができる。
(P×V)/T=一定 P:ガス圧力 V:ガス流量
これより水素ガス圧力>空気圧力となるように、水素ガス温度と空気温度を設定し、水素温度調整装置28と空気温度調整装置27を制御する。これにより、通常運転時と水素ガスや空気の流量を変化させずに、水素ガス圧力>空気圧力を達成することができる。
これより水素ガス圧力>空気圧力となるように、水素ガス温度と空気温度を設定し、水素温度調整装置28と空気温度調整装置27を制御する。これにより、通常運転時と水素ガスや空気の流量を変化させずに、水素ガス圧力>空気圧力を達成することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第5の実施形態と異なる効果のみを説明する。
水素ガスまたは空気の少なくとも一方の温度を調整する温度調整装置を備える。ここでは、水素ガスの温度を調整する水素温度調整装置28と、空気の温度を調整する空気温度調整装置27を備える。不良セルを検出した際には、通常運転時と略同じガス流量とした状態で、水素ガス温度が空気温度より高くなるように温度調整装置27、28を制御することにより、水素ガス圧力を空気圧力より大きくする。これにより、ガス流量を変えずに、目標の圧力差を達成することができる。
次に、第8の実施形態について説明する。燃料電池システムの構成を第5の実施形態と同様に、図10に示す。以下、第5の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
燃料電池セル1aに用いられる電解質膜10は、一般的に数十μm程度の薄膜である。そのため、図14に示すように、機械的強度から容認される差圧の限界値ΔPlimが存在する。このため、電解質膜10に穴があいてリークが発生した場合にも、空気の燃料ガス流路17への混入を防止するために、過剰に水素ガス圧力と空気圧力との差をつけると、電解質膜10の損傷の原因となってしまう。そこで、ここでは、差圧の上限を電解質膜10の機械的強度に応じた許容差以下に制御する。
また、図14に示すように、燃料ガス流路17側への空気の流入量がゼロとなる差圧を最小値ΔPminとする。ステップS60で、水素ガス圧力>空気圧力とする場合には、差圧(=水素ガス圧力―空気圧力)が、最小値ΔPmin以上、限界値ΔPlim以下となるように制御する。なお、最小値ΔPmin>限界値ΔPlimとなった場合には、差圧を限界値Plimに制御する。
次に、本実施形態の効果を説明する。以下、第5の実施形態と異なる効果のみを説明する。
燃料ガスと酸化剤ガス圧力差を、電解質膜10の強度により決定される所定の限界値ΔPlim以下の範囲で、かつ、燃料極側への酸化剤ガスの流入量が最小となる値に設定する。電解質膜10を挟んで供給されるガスの差圧は電解質膜10の強度により決定される限界値ΔPlim圧以上とすると電解質膜10の破損を助長する可能性がある。このため、限界値ΔPlim以下において燃料ガス流路18に流入する酸化剤ガスが最小となるような差圧とすることで電解質膜10の破損の無い信頼性の高い制御が可能となる。
なお、第8の実施形態では、第5の実施形態のように、供給する水素ガス圧力または空気圧力を変化させることで、水素ガス圧力>空気圧力を達成する制御において、差圧の最小値ΔPminや、限界値ΔPlimを設定しているが、この限りではない。第6、7の実施形態に示した方法で、水素ガス圧力>空気圧力を達成する場合にも適用することができる。
また、第5〜8の実施形態においては、第1〜4の実施形態に示した不良セルの検出方法に応じて、不良セルが発生していると判断された場合に、水素ガス圧力が空気圧力より大きくなるように設定している。ただし、この限りではなく、他の方法でリークを検知した際にも同様に、水素ガス圧力が空気圧力より大きくなるように設定することで、酸化剤側触媒層12の劣化を抑制することができ、比較的長い間、燃料電池1の運転を継続することができる。
さらに、ここでは、空気の流通方向または水素の流通方向の一方を変更することにより、クロスリークの検出を行っているが、この限りではない。空気および水素の両方の流通方向を切替可能に構成してもよい。水素ガス圧力>空気圧力で水素が酸化剤極側に混入する可能性がある場合には、空気の流通方向を切り替えて不良セルを検出し、水素ガス圧力<空気圧力で空気が燃料極側に混入する可能性がある場合には、水素の流通方向を切り替えて不良セルを検出する。いずれの方法で不良セルを検出した場合にも、水素ガス圧力>空気圧力に設定し、空気の燃料極側へのリークを抑制することで、酸化剤極側の触媒劣化を抑制することができる。
このように、本発明は、上記発明を実施するための最良の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で、様々な変更を為し得ることはいうまでもない。
本発明は、燃料電池システムに適用することができる。特に、本発明は、電解質膜等の劣化によるガスのクロスリークを生じているセルを検出するための装置である。
1 燃料電池
1a 燃料電池セル
3〜6 バルブ(ガス切替え手段)
7 電圧検出手段
8 発電負荷検出手段
9 コントローラ(不良セル判定手段)
17 燃料ガス流路
18 酸化剤ガス流路
1a 燃料電池セル
3〜6 バルブ(ガス切替え手段)
7 電圧検出手段
8 発電負荷検出手段
9 コントローラ(不良セル判定手段)
17 燃料ガス流路
18 酸化剤ガス流路
Claims (13)
- 電解質膜を酸化剤極と燃料極とで狭持し、前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路と、前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路とを備えたセルを有する燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
前記酸化剤ガス流路内の酸化剤ガス、または前記燃料ガス流路内の燃料ガスのうち少なくとも一方の流れ方向を切り替えるガス流れ切替手段と、
前記セルの電圧を検出する電圧検出手段と、
前記燃料電池の発電負荷を検出する発電負荷検出手段と、
前記発電負荷検出手段が、無負荷または低負荷の検出時に、前記ガス流れ切替手段によるガス流れ切替前後のセル電圧検出値に基づいて不良セルの検出を行う不良セル判定手段と、を備えたことを特徴とする燃料電池システム。 - 前記不良セル判定手段は、前記ガス流れ切替手段による切替前後における、セル電圧検出値の履歴に基づいて不良セルを検出する請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記不良セル判定手段は、前記ガス流れ切替手段による切替時から所定時間経過後のセル電圧値に基づいて不良セルを検出する請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記不良セル判定手段は、前記ガス流れ切替手段による切替前後のセル電圧検出値より求めた、それぞれのガス流れ方向におけるセル電圧低下速度に基づいて不良セルを検出する請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記不良セル判定手段は、正常時のセル電圧値に基づいたセル不良条件と、前記切替前もしくは切替後のセル電圧検出値とに基づいて、少なくとも切替前または切替後の電圧検出値の一方が不良セル条件となった場合に不良セルと検出する請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記不良セル判定手段は、前記ガス流れ切替手段による切替前後それぞれの電圧検出値の差から、不良セルであるか否かを判断する請求項1に記載の燃料電池システム。
- 酸化剤ガスもしくは燃料ガスのうち一方のガス流通方向を前記ガス流れ切替手段により切り替えることで前記不良セル判定手段により不良セルを検出した場合には、
切替前と切替後におけるセル電圧値のうち、劣っている電圧値を検出した際に、ガス流れ切替手段によりガス流通方向切替可能なガスの流通方向下流側以外の領域で劣化が生じていると判断する請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記ガス切替手段により、酸化剤ガスおよび燃料ガスのうち一方の流通方向を切り替え、
前記不良セル判定手段は、ガスの流通方向の切替前に不良セルを検出せず、切替後に不良セルを検出した場合には、
流通方向切替可能なガスの切替前の流通方向について、下流側で劣化が生じていると判断する請求項5に記載の燃料電池システム。 - 不良セルを検出した際には、燃料ガス圧力が酸化剤ガス圧力より大きくなるように調整することにより、酸化剤ガスが前記燃料極側に漏洩するのを抑制する抑制制御手段を備える請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料ガス流路の下流に、開度を調整可能な絞り弁を備え、
不良セルを検出した際には、前記絞り弁の開度を小さくすることにより、燃料ガス圧力を増大させる請求項9に記載の燃料電池システム。 - 前記酸化剤ガス流路の下流に、開度を調整可能な絞り弁を備え、
不良セルを検出した際には、前記絞り弁の開度を大きくすることにより、酸化剤ガス圧力を抑制する請求項9に記載の燃料電池システム。 - 燃料ガスまたは酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を調整する温度調整装置を備え、
不良セルを検出した際には、通常運転時と略同じガス流量とした状態で、燃料ガス温度が酸化剤ガス温度より高くなるように前記温度調整装置を制御することにより、前記燃料ガス圧力を酸化剤ガス圧力より大きくする請求項9に記載の燃料電池システム。 - 燃料ガスと酸化剤ガス圧力差を、前記電解質膜の強度により決定される所定の圧力差以下の範囲で、かつ、前記燃料極側への酸化剤ガスの流入量が最小となる値に設定する請求項9から12のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
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