JP2005194133A - ガラス母材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 全長にわたりガラス微粒子堆積体が均一、均質に堆積されたガラス微粒子堆積体が効率良く得られ、しかも焼結後には外径変動の少ないガラス母材を製造できる方法を提供する。
【解決手段】 回転するロッド3に対向し且つロッド3の長軸に沿うように複数本のガラス微粒子合成バーナ1を均等間隔LAに配置し、前記ガラス微粒子合成バーナ1を前記ロッド3の一部分の決められた2点間を相対的に往復運動させつつ前記ガラス微粒子合成バーナ1で合成されるガラス微粒子4を順次堆積させガラス微粒子堆積体5を得る工程、前記ガラス微粒子堆積体5を焼結する工程を有するガラス母材の製造方法において、前記決められた2点間の距離Lが前記ガラス微粒子合成バーナ1の間隔LAよりも長いことを特徴とするガラス母材の製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 回転するロッド3に対向し且つロッド3の長軸に沿うように複数本のガラス微粒子合成バーナ1を均等間隔LAに配置し、前記ガラス微粒子合成バーナ1を前記ロッド3の一部分の決められた2点間を相対的に往復運動させつつ前記ガラス微粒子合成バーナ1で合成されるガラス微粒子4を順次堆積させガラス微粒子堆積体5を得る工程、前記ガラス微粒子堆積体5を焼結する工程を有するガラス母材の製造方法において、前記決められた2点間の距離Lが前記ガラス微粒子合成バーナ1の間隔LAよりも長いことを特徴とするガラス母材の製造方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は外径の均一なガラス母材の製造方法に関する。
回転する出発材ロッドと該ロッドに対向して設けたガラス微粒子合成バーナ(以下、バーナとも称する)を該ロッドの長手方向に沿って相対運動させながら、前記バーナに原料ガス(ガラス原料ガス及び添加物ガス)、燃焼性ガス、支燃性ガス、不活性ガス等のガスを導入し、バーナの火炎中に生成するガラス微粒子を前記出発ロッドをターゲットとして堆積させ、該ロッド上に多孔質のガラス微粒子堆積体を形成し、その後前記ガラス微粒子堆積体を焼結しガラス体とするガラス母材の製造方法がOVD法、VAD法として知られている。
大型ガラス母材をOVD法により高速で製造する方法として、回転する出発材ロッドに対向して、目的とするガラス微粒子堆積体の長手方向(軸方向)に複数のバーナを配置し、該バーナとロッドを、バーナ間隔程度の距離について相対的に往復運動させ、ロッド上にガラス微粒子堆積体を径方向に成長させる方法があるが、このように多数のバーナを、それぞれ母材全体の一部分だけに沿って相対的往復運動させた場合、ガラス微粒子の堆積が母材全長にわたり不均一となる。これは、多数のバーナのすべてが厳密に同じ組成及び量のガラス微粒子をターゲットに対し与えることができないためである。
大型ガラス母材をOVD法により高速で製造する方法として、回転する出発材ロッドに対向して、目的とするガラス微粒子堆積体の長手方向(軸方向)に複数のバーナを配置し、該バーナとロッドを、バーナ間隔程度の距離について相対的に往復運動させ、ロッド上にガラス微粒子堆積体を径方向に成長させる方法があるが、このように多数のバーナを、それぞれ母材全体の一部分だけに沿って相対的往復運動させた場合、ガラス微粒子の堆積が母材全長にわたり不均一となる。これは、多数のバーナのすべてが厳密に同じ組成及び量のガラス微粒子をターゲットに対し与えることができないためである。
これに対し、目的とするガラス微粒子堆積体の全長より長い通路に沿って複数のバーナを一方向にのみ移動させつつ堆積させ母材全長にわたり均質化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、複数バーナを相対的往復運動させるときに、反転位置で母材表面が過熱され、母材に局部的な軸方向密度変動が生じ、母材焼結後のガラス体に不均質性が残留する問題の解消を目的として、反転位置近傍での母材表面温度、とロッドの周速度(回転速度)及びバーナ列の平均並進速度を一定範囲内に保ち、及び/又は反転位置近傍で火炎温度を低下させる、及び/又はバーナと堆積面の距離を調整する等の方法の組合せが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、バーナ間隔より短い距離を相対的往復運動させつつ多孔質ガラス母材(ガラス微粒子堆積体)を得る方法(例えば、特許文献3参照)等も提案されている。
また、複数バーナを相対的往復運動させるときに、反転位置で母材表面が過熱され、母材に局部的な軸方向密度変動が生じ、母材焼結後のガラス体に不均質性が残留する問題の解消を目的として、反転位置近傍での母材表面温度、とロッドの周速度(回転速度)及びバーナ列の平均並進速度を一定範囲内に保ち、及び/又は反転位置近傍で火炎温度を低下させる、及び/又はバーナと堆積面の距離を調整する等の方法の組合せが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、バーナ間隔より短い距離を相対的往復運動させつつ多孔質ガラス母材(ガラス微粒子堆積体)を得る方法(例えば、特許文献3参照)等も提案されている。
特許文献1記載の複数バーナを一方向に移動させる方法は装置構成が複雑で設備コストがかさむ。また複数バーナを相対的往復運動させる方法は、相対的往復運動の反転位置での局所的温度上昇に対し、特許文献2に提案されるように反転位置近傍で条件を調整しても、得られたガラス微粒子堆積体(多孔質母材)を焼結したガラス体において外径サイズが不均一になるという問題がある。また、特許文献3の方法も更なる改良が望まれていた。
本発明はこのような現状に鑑み、全長にわたりガラス微粒子が均一、均質に堆積されたガラス微粒子堆積体が効率良く得られ、しかも焼結後には外径変動の小さいガラス母材を製造できる方法を提供することを課題とする。
本発明はこのような現状に鑑み、全長にわたりガラス微粒子が均一、均質に堆積されたガラス微粒子堆積体が効率良く得られ、しかも焼結後には外径変動の小さいガラス母材を製造できる方法を提供することを課題とする。
本発明は次の(1)〜(9)により上記課題を解決する。
(1)回転するロッドに対向し且つロッドの長軸に沿うように複数本のガラス微粒子合成バーナを均等間隔に配置し、前記ガラス微粒子合成バーナを前記ロッドの一部分の決められた2点間を相対的に往復運動させつつ前記ガラス微粒子合成バーナで合成されるガラス微粒子を順次堆積させガラス微粒子堆積体を得る工程、前記ガラス微粒子堆積体を焼結する工程を有するガラス母材の製造方法において、前記決められた2点間の距離が前記ガラス微粒子合成バーナの間隔よりも長いことを特徴とするガラス母材の製造方法。
(2)前記ガラス微粒子堆積体を得る工程において、前記相対的往復運動の反転位置での停止時間長さを変化させることを特徴とする(1)に記載のガラス母材の製造方法。
(3)前記反転位置で前記相対的往復運動を反転もしくは停止させるための加減速以外に、前記ロッドと前記ガラス微粒子合成バーナの前記相対的往復運動速度を少なくとも1回変更することを特徴とする(1)又は(2)に記載のガラス母材の製造方法。
(4)前記相対的往復運動速度の変更が、少なくとも1回相対的往復運動速度を0にすることであることを特徴とする(3)に記載のガラス母材の製造方法。
(1)回転するロッドに対向し且つロッドの長軸に沿うように複数本のガラス微粒子合成バーナを均等間隔に配置し、前記ガラス微粒子合成バーナを前記ロッドの一部分の決められた2点間を相対的に往復運動させつつ前記ガラス微粒子合成バーナで合成されるガラス微粒子を順次堆積させガラス微粒子堆積体を得る工程、前記ガラス微粒子堆積体を焼結する工程を有するガラス母材の製造方法において、前記決められた2点間の距離が前記ガラス微粒子合成バーナの間隔よりも長いことを特徴とするガラス母材の製造方法。
(2)前記ガラス微粒子堆積体を得る工程において、前記相対的往復運動の反転位置での停止時間長さを変化させることを特徴とする(1)に記載のガラス母材の製造方法。
(3)前記反転位置で前記相対的往復運動を反転もしくは停止させるための加減速以外に、前記ロッドと前記ガラス微粒子合成バーナの前記相対的往復運動速度を少なくとも1回変更することを特徴とする(1)又は(2)に記載のガラス母材の製造方法。
(4)前記相対的往復運動速度の変更が、少なくとも1回相対的往復運動速度を0にすることであることを特徴とする(3)に記載のガラス母材の製造方法。
(5)前記相対的往復運動速度を変更する際に堆積条件を変更することを特徴とする(3)又は(4)に記載のガラス母材の製造方法。
(6)隣接する前記ガラス微粒子合成バーナによりガラス微粒子堆積が重なる範囲において、前記相対的往復運動速度を速くすることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
(7)前記相対的往復運動の反転位置以外の少なくとも1カ所で前記ガラス微粒子合成バーナのガス流量を変更することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
(8)前記ガス流量を変更する位置が略一定間隔になるように変更することを特徴とする(7)に記載のガラス母材の製造方法。
(9)前記ガラス微粒子堆積中の前記ガラス微粒子堆積体の表面温度及び/又は外径を測定し、その測定値に基づいて、前記ガラス微粒子合成バーナのガス流量及び/又は前記ロッドと前記ガラス微粒子合成バーナの相対速度を調整することを特徴とする(1)〜(8)のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
(6)隣接する前記ガラス微粒子合成バーナによりガラス微粒子堆積が重なる範囲において、前記相対的往復運動速度を速くすることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
(7)前記相対的往復運動の反転位置以外の少なくとも1カ所で前記ガラス微粒子合成バーナのガス流量を変更することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
(8)前記ガス流量を変更する位置が略一定間隔になるように変更することを特徴とする(7)に記載のガラス母材の製造方法。
(9)前記ガラス微粒子堆積中の前記ガラス微粒子堆積体の表面温度及び/又は外径を測定し、その測定値に基づいて、前記ガラス微粒子合成バーナのガス流量及び/又は前記ロッドと前記ガラス微粒子合成バーナの相対速度を調整することを特徴とする(1)〜(8)のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
本発明により製造されるガラス微粒子堆積体は出発材のロッドの長手方向に実質的に均質にかつ効率よくガラス微粒子が付着するので、後工程でガラス化したガラス母材はその外径が均一となる。したがって、外径精度の良いガラス母材を得られる。該母材をガラスファイバ製造における中間体として用いれば、高精度、高品質のガラスファイバを生産性良く得ることができる。
前記のようにガラス微粒子を堆積させガラス微粒子堆積体を得る工程(ガラス微粒子堆積工程とも称す)においてロッドと該ロッドに対向させかつロッド長軸方向に沿って配置した複数バーナを相対的往復運動(以下、往復運動とも称す)させた場合、往復運動方向の反転位置(以下、反転位置とも称す)での堆積面の局所的温度上昇に対し、反転位置近傍で火炎温度を低下させたり、ロッド回転速度を上昇させたり、バーナと堆積面の距離を変える等の手段を採用して多孔質母材の外径を均一化しても、焼結後のガラス体が不均質であった理由について、本発明者らは次のように考察し、本発明に到達した。
すなわち、ガラス微粒子の堆積にはサーモホレシス効果が大きく作用しているので、火炎温度を低下させたり、ロッド回転速度を上昇させたり、バーナと堆積面との距離を大きくしたりすると、サーモホレシス効果抑制によりガラスの実付着量が減少してしまう。
また、ガラスの実付着量がその他の部分より減少すると外径成長速度が他の部分より相対的に小さくなる。ガラス微粒子の付着効率は、ターゲットの外径が大きいほど大きくなるので、実付着量の小さい部分ではそれだけ付着効率も低くなる。従って、各場所における実着量が異なるため、多孔質母材を焼結した際に得られるガラス母材の外径は不均一になる。
そこで本発明では、バーナがロッドの一部分の定められた2点間で相対的往復運動を行うとき、前記ロッドの一部分の定められた2点間の距離(相対移動距離、以下、移動距離とも称す)をバーナ間隔よりも長くすることで、ガラス堆積量を一定にし、実付着量を長手方向において安定化し、焼結後のガラス体の外径を一定とするものである(前記(1)〜(9)発明)。
すなわち、ガラス微粒子の堆積にはサーモホレシス効果が大きく作用しているので、火炎温度を低下させたり、ロッド回転速度を上昇させたり、バーナと堆積面との距離を大きくしたりすると、サーモホレシス効果抑制によりガラスの実付着量が減少してしまう。
また、ガラスの実付着量がその他の部分より減少すると外径成長速度が他の部分より相対的に小さくなる。ガラス微粒子の付着効率は、ターゲットの外径が大きいほど大きくなるので、実付着量の小さい部分ではそれだけ付着効率も低くなる。従って、各場所における実着量が異なるため、多孔質母材を焼結した際に得られるガラス母材の外径は不均一になる。
そこで本発明では、バーナがロッドの一部分の定められた2点間で相対的往復運動を行うとき、前記ロッドの一部分の定められた2点間の距離(相対移動距離、以下、移動距離とも称す)をバーナ間隔よりも長くすることで、ガラス堆積量を一定にし、実付着量を長手方向において安定化し、焼結後のガラス体の外径を一定とするものである(前記(1)〜(9)発明)。
ガラス微粒子のターゲットへの堆積効率はターゲットの外径が太くなるほど向上していく。そのため、温度上昇により外径が細くなった部分はより堆積効率が低下し焼結後に得られるガラス母材の外径が細くなる。その部分に対してバーナとロッドの往復運動における相対移動距離をバーナ間隔よりも長くすることにより、ガラス堆積量の減少を補償することができる。長くする程度は、バーナ間隔の整数倍の長さに加えてバーナ間隔の1/2以下が好ましく、また、バーナ間隔の1/5以下でも効果が得られる。さらに、バーナ間隔の1/20〜1/5が好ましい。バーナ間隔の1倍に加えて上記長さ分だけ長くすることが、ガラス微粒子堆積体両端部に生じる非有効部を小さくできるので望ましい。相対移動距離を多孔質母材の成長に合わせて変化させてもよい。
図1は本発明のガラス微粒子堆積工程の一実施形態を説明する模式図であって、複数本のガラス微粒子合成バーナ1は反応容器2に固定されており、反応容器2内のロッド3に対向し且つロッド長手方向に沿って等間隔LAに配置され、回転自在に設けられたロッド3が相対的往復運動可能に設置されている(ロッド移動式)。温度測定器、外径測定装置については図示を省略した。
反応容器2内に出発材のロッド3を取付け、ガラス微粒子合成バーナ1に原料(ガラス原料及び添加物原料)ガス、燃焼性ガス及び助燃性ガス、要すれば不活性ガス等のガスを導入して生成させたガラス微粒子4を、回転しつつバーナと長手方向に相対的に移動するロッド3に堆積させることにより、ガラス微粒子堆積体5をロッド3の径方向に成長させてゆく。図2(a)はこのとき、バーナに移動距離Lの往復運動を行わせた場合に、ロッドの1点の変位と時間との関係を示したグラフである。本発明においてはLが図1におけるLAよりも長いことを特徴とする。長さLの移動距離の両端にあたる位置が反転位置であり、実際にはロッドと各バーナ間で反転位置は複数存在する。
ここでいうLAは設定値であり、実際には取付け精度、バーナ個体差などにより各バーナの間隔がちょうどLAにならないことが起こり得る。本発明では、実際のバーナ間隔が0.85LA〜1.15LAの範囲におさまっていれば、バーナ間隔がLAの等間隔であるとして扱う。
なお、図示は省略したが、本発明はガラス微粒子堆積工程において、回転するロッドに対してバーナを往復運動させるバーナ移動方式としても良い。
反応容器2内に出発材のロッド3を取付け、ガラス微粒子合成バーナ1に原料(ガラス原料及び添加物原料)ガス、燃焼性ガス及び助燃性ガス、要すれば不活性ガス等のガスを導入して生成させたガラス微粒子4を、回転しつつバーナと長手方向に相対的に移動するロッド3に堆積させることにより、ガラス微粒子堆積体5をロッド3の径方向に成長させてゆく。図2(a)はこのとき、バーナに移動距離Lの往復運動を行わせた場合に、ロッドの1点の変位と時間との関係を示したグラフである。本発明においてはLが図1におけるLAよりも長いことを特徴とする。長さLの移動距離の両端にあたる位置が反転位置であり、実際にはロッドと各バーナ間で反転位置は複数存在する。
ここでいうLAは設定値であり、実際には取付け精度、バーナ個体差などにより各バーナの間隔がちょうどLAにならないことが起こり得る。本発明では、実際のバーナ間隔が0.85LA〜1.15LAの範囲におさまっていれば、バーナ間隔がLAの等間隔であるとして扱う。
なお、図示は省略したが、本発明はガラス微粒子堆積工程において、回転するロッドに対してバーナを往復運動させるバーナ移動方式としても良い。
本発明に用いる出発材のロッドの材質としては、石英に限定させるところはなく、カーボン(C)、アルミナさらには石英ロッドにカーボン、SiC、BNなどをコーティングしたもの等を用いても良い。
本発明においてガラス微粒子合成バーナに導入するガスとしては、例えばSiCl4、GeCl4、BCl3、POCl5等の原料(ガラス原料及び添加物原料)ガス、例えばH2やCH4等の炭化水素化合物等の燃焼性ガス、O2等の助燃性ガス、さらに要すればHe、Ar、N2等の不活性ガスを用いることができる。
本発明で用いるガラス微粒子合成バーナとしては特に限定されるところはなく、例えば同心多重管バーナ、マルチノズルバーナ等々、各種のものを用いることができる。
ガラス微粒子堆積工程が終了した後、出発材のロッド3を除去し、多孔質のガラス微粒子堆積体パイプとしてから焼結してもよいし、またロッド3外周に多孔質のガラス微粒子堆積体5が形成された状態のまま焼結を行い、その後ロッド3を除去してパイプ状のガラス体を得てもよい。さらには、出発材のロッド3を残したままで焼結し、ロッド3及び合成したガラス体からなるガラスロッドとして使用することもできる。
本発明における焼結工程はガラス微粒子堆積体の全長を同時に加熱する方式(均熱方式)でもよいし、ガラス微粒子堆積体の一部を加熱しつつ、ヒータとガラス微粒子堆積体を相対的に移動させる方式(ゾーン方式)でもよい。焼結時の温度は1300〜1600℃、雰囲気はHe、N2等の不活性ガス雰囲気が挙げられるが、焼結前又は焼結と同時に脱水処理を行う際には、脱水用ガスとして、例えばCl2、SiCl4、SOCl2などのハロゲン元素含有ガスを用いることができる。脱水又は焼結工程においてガラス中に屈折率調整剤(例えばフッ素等)を添加する際には、例えばCF4、C2F6、SF6、SiF4等の該当する添加元素を少なくとも含むガスを用いればよい。
本発明においてガラス微粒子合成バーナに導入するガスとしては、例えばSiCl4、GeCl4、BCl3、POCl5等の原料(ガラス原料及び添加物原料)ガス、例えばH2やCH4等の炭化水素化合物等の燃焼性ガス、O2等の助燃性ガス、さらに要すればHe、Ar、N2等の不活性ガスを用いることができる。
本発明で用いるガラス微粒子合成バーナとしては特に限定されるところはなく、例えば同心多重管バーナ、マルチノズルバーナ等々、各種のものを用いることができる。
ガラス微粒子堆積工程が終了した後、出発材のロッド3を除去し、多孔質のガラス微粒子堆積体パイプとしてから焼結してもよいし、またロッド3外周に多孔質のガラス微粒子堆積体5が形成された状態のまま焼結を行い、その後ロッド3を除去してパイプ状のガラス体を得てもよい。さらには、出発材のロッド3を残したままで焼結し、ロッド3及び合成したガラス体からなるガラスロッドとして使用することもできる。
本発明における焼結工程はガラス微粒子堆積体の全長を同時に加熱する方式(均熱方式)でもよいし、ガラス微粒子堆積体の一部を加熱しつつ、ヒータとガラス微粒子堆積体を相対的に移動させる方式(ゾーン方式)でもよい。焼結時の温度は1300〜1600℃、雰囲気はHe、N2等の不活性ガス雰囲気が挙げられるが、焼結前又は焼結と同時に脱水処理を行う際には、脱水用ガスとして、例えばCl2、SiCl4、SOCl2などのハロゲン元素含有ガスを用いることができる。脱水又は焼結工程においてガラス中に屈折率調整剤(例えばフッ素等)を添加する際には、例えばCF4、C2F6、SF6、SiF4等の該当する添加元素を少なくとも含むガスを用いればよい。
本発明のさらなる実施の形態においては、上記のような移動距離の往復運動を行わせたうえで、反転位置における停止時間を調整することができる(前記(2)発明)。上記図2(a)の場合も反転の際に一瞬速度が0になっているが、この場合、反転位置における速度0の時間を有意の停止時間とする。停止時間を一定時間与えることにより、反転位置におけるガラス微粒子の堆積量を制御でき、堆積量を長手方向で安定化することが可能となる。
ここで停止時間の長さ(t)は、往復運動に要する時間(定義:反転位置から隣の反転位置までの間の相対的移動に要する時間)をTとするとき、「T/100≦t≦T/5」を満足するように設定することが好ましい。
T/100≦tとすることで外径変化を起こすに十分な作用効果が得られ、t≦T/5とすれば反転位置においてガラス微粒子の付着量が多くなりすぎ、外径が大きくなりすぎることがない。
従来法においても反転位置において過大なトルクがかかることを防ぎ、機械を保護する目的で、定常の速度から一定の時間をかけて減速及び加速を行い、その過程において瞬間的に停止することがあるが、本発明における停止時間長さtはその時間よりも長い。
図2(b)は反転位置において停止時間tを設けた場合の基準位置の変位と時間の関係を示すグラフである。このグラフではtは一定の値をとって往復運動させているが、ガラス微粒子堆積体の成長に合わせて停止時間tを変化させ、実付着量が一定となるように調整することが望ましい。変化させる場合もT/100≦t≦T/5とすることが好ましい。
ここで停止時間の長さ(t)は、往復運動に要する時間(定義:反転位置から隣の反転位置までの間の相対的移動に要する時間)をTとするとき、「T/100≦t≦T/5」を満足するように設定することが好ましい。
T/100≦tとすることで外径変化を起こすに十分な作用効果が得られ、t≦T/5とすれば反転位置においてガラス微粒子の付着量が多くなりすぎ、外径が大きくなりすぎることがない。
従来法においても反転位置において過大なトルクがかかることを防ぎ、機械を保護する目的で、定常の速度から一定の時間をかけて減速及び加速を行い、その過程において瞬間的に停止することがあるが、本発明における停止時間長さtはその時間よりも長い。
図2(b)は反転位置において停止時間tを設けた場合の基準位置の変位と時間の関係を示すグラフである。このグラフではtは一定の値をとって往復運動させているが、ガラス微粒子堆積体の成長に合わせて停止時間tを変化させ、実付着量が一定となるように調整することが望ましい。変化させる場合もT/100≦t≦T/5とすることが好ましい。
本発明のさらなる実施の形態においては、ガラス微粒子堆積工程において、相対的往復運動の反転位置近傍での反転、停止のための加減速に加え、反転位置及びその近傍以外の位置(定常部)においても速度を変化させ、定常部における堆積効率を安定化させ、外径均一化を図ることができる(前記(3)発明)。反転位置から反転位置までの一方向の移動において、相対的往復運動の速度を少なくとも1回変更することが好ましい。定常部で速度を変更する場合、速度を0とすることもでき、これにより定常部(反転位置近傍を除く部分)の外径を均一化できる(前記(4)発明)。
定常部での速度を変化させる理由は次のとおりである。反転位置で外径が変化すると、ガラス微粒子堆積体の成長に伴い、その周辺部も外径は変化することとなるため、それも補償するように速度を調整することで外径均一化が可能である。
速度のみを上げると、実質的な付着量を減少させるとともに堆積面温度を低下させるので(サーモホレシス効果は向上し且つ堆積するガラス微粒子堆積体の嵩密度は低くなり)、ガラス微粒子堆積体の外径の成長は付着量が低減した量ほどには変化せず、緩やかな条件調整が可能となる。逆に、速度を下げた場合は、実質的な堆積時間が増加するので堆積量は増加するが、堆積面温度が上昇するため(サーモホレシス効果が低下し且つ堆積するガラス微粒子堆積体の嵩密度は高くなり)、外径の成長は抑制されるので、堆積効率の増加は緩やかになる。
前記のように速度は0に変化させてもよいし、反対に定常部の速度よりも速くしてもよい。
図2(c)に反転位置で相対的往復運動を反転もしくは停止させるための加減速以外に1回、停止時間t’として相対的運動速度を0に変更した例についての変位と時間の関係を表すグラフを示した。
定常部での速度を変化させる理由は次のとおりである。反転位置で外径が変化すると、ガラス微粒子堆積体の成長に伴い、その周辺部も外径は変化することとなるため、それも補償するように速度を調整することで外径均一化が可能である。
速度のみを上げると、実質的な付着量を減少させるとともに堆積面温度を低下させるので(サーモホレシス効果は向上し且つ堆積するガラス微粒子堆積体の嵩密度は低くなり)、ガラス微粒子堆積体の外径の成長は付着量が低減した量ほどには変化せず、緩やかな条件調整が可能となる。逆に、速度を下げた場合は、実質的な堆積時間が増加するので堆積量は増加するが、堆積面温度が上昇するため(サーモホレシス効果が低下し且つ堆積するガラス微粒子堆積体の嵩密度は高くなり)、外径の成長は抑制されるので、堆積効率の増加は緩やかになる。
前記のように速度は0に変化させてもよいし、反対に定常部の速度よりも速くしてもよい。
図2(c)に反転位置で相対的往復運動を反転もしくは停止させるための加減速以外に1回、停止時間t’として相対的運動速度を0に変更した例についての変位と時間の関係を表すグラフを示した。
ガラス微粒子堆積体の外径増加による堆積効率向上効果は、例えば、バーナに供給している原料流量及びガス流速、反応容器内の内圧、堆積面温度、ロッドの回転速度等のガラス微粒子を堆積する工程の各種パラメータ条件(堆積条件と称する)によっても変化する。そこで、相対的往復運動の速度調整の際に、堆積条件を変更することが本発明の他の好ましい実施の形態として挙げられ、これにより定常部の外径をより均一化できる(前記(5)発明)。
反応容器の内圧は大気圧との差圧が大きいほど同じ外径に対する堆積効率が低下し、大気圧との差圧が小さいと堆積できなかったガラス微粒子の排気が非効率的である。本発明においては、通常、反応容器の内圧を大気圧との差圧で10〜100Pa程度の負圧とするのがよい。
反応容器の内圧は大気圧との差圧が大きいほど同じ外径に対する堆積効率が低下し、大気圧との差圧が小さいと堆積できなかったガラス微粒子の排気が非効率的である。本発明においては、通常、反応容器の内圧を大気圧との差圧で10〜100Pa程度の負圧とするのがよい。
堆積面温度が高いほど外径の成長が遅れるので堆積効率が上昇しにくい。前述のようにガラス微粒子の堆積がサーモホレシス効果の作用によっているからである。従って、堆積面温度は600〜1100℃とすることが好ましい。
ガラス微粒子合成バーナに導入する原料(例えばSiCl4等ガラス原料及び例えばGeCl4等の添加物原料)流量が大きいほど堆積面上のガラス微粒子の広がりが大きくなるため、堆積効率が安定する外径が大きくなる。そこで、バーナに導入する原料流量は少ないほうが外径変動を小さくできる。バーナ1本あたりの原料供給量は、10SLM以下とするとよく、さらに好ましくは8SLM以下とする。
また、原料を供給しているポートのガス流速が速いほどバーナから噴出され火炎中で反応してガラス微粒子を生成する時間が不足する。反応時間5ms以上で十分な反応が起こり、また、50ms以下で原料流の広がりなく堆積でき、堆積効率が向上する。ここで前記ガス流速とは、完全な層流でガスが流れた場合を仮定したときの原料供給ポートから吹き出すガスの流速をいい、反応時間(τ)はその速度で飛行した場合にターゲットに到達するまでの時間とする。従って、5ms≦τ≦50msとすることが望ましい。
本発明のさらなる実施の形態として、隣接するバーナとガラス微粒子堆積範囲が重なっている範囲で相対的往復運動速度を速くすることが挙げられる(前記(6)発明)。重なり部分で速度を上げ、実質的な付着量を減少させるとともに堆積面温度を低下させることにより、外径の成長は付着量が低減した量ほどには変化せず、複数バーナによる堆積が行われる部分の外径安定化を図ることができる。
このときの速度の上昇は、隣接するバーナとガラス微粒子堆積範囲が重なっている範囲での速度を、重ならない範囲での速度の2倍程度とすることが好ましい。
このときの速度の上昇は、隣接するバーナとガラス微粒子堆積範囲が重なっている範囲での速度を、重ならない範囲での速度の2倍程度とすることが好ましい。
本発明のさらなる実施の形態としては、堆積工程において反転位置以外の少なくとも1ヵ所で、バーナに供給するガス(例えばガラス原料ガス、添加物原料ガス、燃焼性ガス、助燃性ガス及び不活性ガス等)のうち少なくとも1種のガス流量を変更することにより、外径均一化効果を得る(前記(7)発明)。具体的な実施の形態として、例えば、外径の成長にあわせてH2流量、O2流量を変える位置を、相対的往復運動の反転位置以外とすることが挙げられる。
前記ガス流量変更は、反転位置以外での速度変更とは独立に行ってもよく(反転位置での停止と反転位置以外の少なくとも1カ所での流量条件変化)、あるいは反転位置以外で少なくとも1回の速度変更及び少なくとも1回のガス流量変更を行ってもよい。両者の変更は同じ位置で行ってもよいし、異なる位置で行うこともできる。
前記ガス流量変更は、反転位置以外での速度変更とは独立に行ってもよく(反転位置での停止と反転位置以外の少なくとも1カ所での流量条件変化)、あるいは反転位置以外で少なくとも1回の速度変更及び少なくとも1回のガス流量変更を行ってもよい。両者の変更は同じ位置で行ってもよいし、異なる位置で行うこともできる。
このガス流量の変更をする位置は、ガラス微粒子堆積体上の長さ方向でみた場合、反転位置以外において、略一定間隔になるように変更する(ずらしてゆく)ことができる。このようにガス供給量を変化させる位置を分散させることにより、外径を均一化することができる(前記(8)発明)。
本発明のさらなる実施の形態においては、堆積工程においてガラス微粒子堆積中のガラス微粒子堆積体の表面温度及び/又は外径を測定し、その測定値に基づき、随時、製造条件にフィードバックをかけ制御する方法も効果的である。制御する製造条件としては、例えば、原料(ガラス原料及び添加物原料)ガス、燃焼ガスの流量及び/又は流速、ロッドとバーナの相対的往復運動の速度、ロッド回転速度等を調整して均一な堆積量になるようにする。温度測定には赤外放射温度計、2次元赤外放射温度計を用いて測定すると良く、また、外径測定には外径測定器等の装置を用いても良いし、変位センサ等の半径の成長をモニタし、ロッド外径などのデータと組み合わせて外径を求めても良い(前記(9)発明)。
さらに本発明においては、相対的往復運動速度が反転位置近傍において、他の部分の速度に比べて速くなるような区間を有するようにすることが望ましく、これにより反転による温度変化を軽減することができる。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
図1の構成において、全長2500mm、外径40mmの石英製ロッドを出発材のロッド3とし、ガラス微粒子合成バーナ1としては図3に示す断面構造のマルチノズルバーナ10を8本、ロッド3に対向し且つロッド3の長手方向に沿って、200mm間隔でセットする。各バーナの中心ポート11にはSiCl4:6SLM 及び O2:9SLM を供給し、その外側のポート12にはN2:1SLM を、さらに外側のポート13にはH2を堆積開始時(初期)には60SLM 供給し、ガラス微粒子堆積体の成長に伴い、順次流量を増加し、最終的には100SLM まで増量する。また、ポート13の中に存在するマルチノズル部14にはO2を30SLM 供給し、一番外側のポート15にもO2を60SLM 供給する。上記の条件で、原料の反応時間(τ)は6msである。
このとき、バーナの移動距離を左右に140mm(一の反転位置から隣接する反転位置までの距離は280mm)、バーナ移動速度を200mm/minとし、合計200往復させ、ガラス微粒子堆積体を得る。得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は270mm、外径変動は±10mm、重量は43kgである。
このガラス微粒子堆積体を、Cl2とHe(1:50)の混合雰囲気下で全長を1100℃に均一に加熱できる炉(灼熱炉)で加熱した後、炉温を1450℃まで昇温し、透明なガラス母材を得る。得られる透明ガラス母材の平均外径は135mm、外径変動は±1.9mmと良好である。
図1の構成において、全長3000mm、外径40mmの石英製ロッドを出発材のロッド3とし、図3に示す断面構造のマルチノズルバーナ10を10本、ロッド3に対向し且つロッド3の長手方向に沿って200mm間隔でセットする。各バーナの中心ポート11にはSiCl4:6SLM 及び O2:7SLM を供給し、その外側のポート12にはN2:1SLM を、さらに外側のポート13にはH2を堆積開始時(初期)には60SLM 供給し、ガラス微粒子堆積体の成長に伴い、順次流量を増加し、最終的には100SLM まで増量する。また、ポート13の中に存在するマルチノズル部14にはO2を30SLM 供給し、一番外側のポート15にもO2を60SLM 供給する。上記の条件で、原料の反応時間(τ)は13msである。
このとき、バーナの移動距離を左右に110mm、バーナ移動速度を200mm/minとし、反転位置において2秒間停止させた後、相対運動の向きを反転させ、合計200往復させ、ガラス微粒子堆積体を得る。得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は285mm、外径変動は±7mm、重量は59kgである。
このガラス微粒子堆積体を、Cl2とHe(1:50)の混合雰囲気下で全長を1100℃に均一に加熱できる炉(灼熱炉)で加熱した後、雰囲気をSiF4とHe(1:10)の混合雰囲気として1300℃に保持し、さらにSiF4の供給を停止してHe 100%雰囲気で炉温を1420℃まで昇温し、透明なガラス母材を得る。得られる透明ガラス母材の平均外径は144mm、外径変動は±1.4mmと良好である。この母材にはフッ素が比屈折率差で0.4%均一に添加される。
図1の構成において、全長600mm、外径40mm、内径25mmの石英製パイプ内に外径24.9mmのカーボン製ロッドを嵌挿してなる全長2500mmの出発材をロッド3とし、ロッド3に対向し且つロッド3の長手方向に沿って、図3に示す断面構造のマルチノズルバーナを8本、200mm間隔でセットする。各バーナの中心ポート11にはSiCl4:6SLM 及び O2:9SLM を供給し、その外側のポート12にはN2:1SLM を、さらに外側のポート13にはH2を堆積開始時(初期)には60SLM 供給し、ガラス微粒子堆積体の成長に伴い、順次流量を増加し、最終的には100SLM まで増量する。また、ポート13の中に存在するマルチノズル部14にはO2を30SLM 供給し、一番外側のポート15にもO2を60SLM 供給する。上記の条件で、原料の反応時間(τ)は8msである。
このとき、バーナの移動距離を左右に120mm、バーナ移動速度を200mm/minとして堆積させる。ガラス微粒子堆積体の表面温度、外径を各バーナ位置において測定すると、反転位置付近ではその他の部分より50℃表面温度が上昇しており、外径が細くなっているので、反転位置において10秒間停止し、その周辺においては温度は800℃と定常の温度であるにもかかわらず、外径が細くなっているので、その部分では移動速度を190mm/minに下げることにより外径を補正する。このようにして合計240往復し、ガラス微粒子堆積体を得る。
得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は300mm、外径変動は±5mm、重量は57kgである。
得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は300mm、外径変動は±5mm、重量は57kgである。
上記のガラス微粒子堆積体からカーボン製ロッドを除去して得られる多孔質母材を、Cl2とHe(1:50)の混合雰囲気下で全長を1100℃に均一に加熱できる炉(灼熱炉)で加熱した後、炉温を1450℃まで昇温し、透明なパイプ状ガラス母材を得る。得られる透明ガラス母材の平均外径は152mm、外径変動は±1.0mmと非常に良好である。また、母材の平均内径は20mm、内径変動は±0.1mmである。
図1の構成において、全長2500mm、外径40mmの石英製ロッドを出発材のロッド3とし、ガラス微粒子合成バーナ1として図3に示す断面構造のマルチノズルバーナ10を8本、ロッド3に対向し且つロッド3の長手方向に沿って200mm間隔でセットする。各バーナの中心ポート11にはSiCl4:7SLM 及び O2:9SLM を供給し、その外側のポート12にはN2:1SLM を、さらに外側のポート13にはH2を堆積開始時(初期)には60SLM 供給し、ガラス微粒子堆積体の成長に伴い、順次流量を増加し、最終的には100SLM まで増量する。また、ポート13の中に存在するマルチノズル部14にはO2を30SLM 供給し、一番外側のポート15にもO2を60SLM 供給する。上記の条件で、原料の反応時間(τ)は5msである。
このとき、バーナの移動距離を左右に110mm、バーナ移動速度を550mm/minとし、往復運動の片方の際のみトラバースの途中(反転位置以外の位置)で停止し、5秒停止した後再度移動させる。前記トラバースの途中での停止位置を1往復毎に5mmずつずらしながら、合計240往復させ、ガラス微粒子堆積体を得る。
得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は310mm、外径変動は±10mm、重量は53kgである。
得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は310mm、外径変動は±10mm、重量は53kgである。
このガラス微粒子堆積体を、Cl2とHe(1:50)の混合雰囲気下で全長を1100℃に均一に加熱できる炉で加熱した後、炉温を1450℃まで昇温し、透明なガラス母材を得る。得られる透明ガラス母材の平均外径は148mm、外径変動は±1.7mmと良好である。
図1の構成において、全長3500mm、外径40mmの石英製ロッドを出発材のロッド3とし、ガラス微粒子合成バーナ1として図3に示す断面構造のマルチノズルバーナ10を12本、ロッド3に対向し且つその長手方向に沿って、200mm間隔でセットする。各バーナの中心ポート11にはSiCl4:7SLM 及び O2:9SLM を供給し、その外側のポート12にはN2:1SLM を、さらに外側のポート13にはH2を堆積開始時(初期)には60SLM 供給し、ガラス微粒子堆積体の成長に伴い、順次流量を増加し、最終的には100SLM まで増量する。また、ポート13の中に存在するマルチノズル部14にはO2を30SLM 供給し、一番外側のポート15にもO2を60SLM 供給する。ポート13へのH2流量を増やすタイミングを、相対的往復運動の1往復毎にバーナ位置で10mmずつずらしていき、20往復で同じ位置となるようにする。上記の条件で、原料の反応時間(τ)は5msである。
このとき、バーナの移動距離を左右に110mm、バーナ移動速度を500mm/minとし、さらに往復運動の片方の際のみトラバースの途中(反転位置以外の位置)で停止し、5秒停止した後再度移動させる。前記トラバースの途中での停止位置を1往復毎に5mmずつずらしながら、合計240往復させ、ガラス微粒子堆積体を得る。
得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は305mm、外径変動は±8mm、重量は90kgである。
得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は305mm、外径変動は±8mm、重量は90kgである。
このガラス微粒子堆積体(多孔質母材)を、Cl2とHe(1:50)の混合雰囲気下で全長を1100℃に均一に加熱できる炉(灼熱炉)で加熱した後、炉温を1450℃まで昇温し、透明なガラス母材を得る。得られる透明ガラス母材の平均外径は154mm、外径変動は±1.2mmと良好である。
図1の構成において、全長2500mm、外径40mmの石英製ロッドを出発材のロッド3とし、ガラス微粒子合成バーナ1として図3に示す断面構造のマルチノズルバーナ10を8本、ロッド3に対向し且つロッド3の長手方向に沿って200mm間隔でセットする。各バーナの中心ポート11にはSiCl4:7SLM 及び O2:9SLM を供給し、その外側のポート12にはN2:1SLM を、さらに外側のポート13にはH2を堆積開始時(初期)には60SLM 供給し、ガラス微粒子堆積体の成長に伴い、順次流量を増加し、最終的には100SLM まで増量する。また、ポート13の中に配置されたマルチノズル部14にはO2を30SLM 供給し、一番外側のポート15にもO2を60SLM 供給する。上記の条件で、原料の反応時間(τ)は5msである。
このとき、バーナの移動距離を左右に120mm、バーナ移動速度を250mm/minとして、隣接するバーナとガラス微粒子の堆積が重なる範囲ではバーナ移動速度を500mm/minに上げる。この条件で合計240往復させ、ガラス微粒子堆積体を得る。
得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は280mm、外径変動は±8mm、重量は71kgである。
得られるガラス微粒子堆積体の平均外径は280mm、外径変動は±8mm、重量は71kgである。
このガラス微粒子堆積体を、Cl2とHe(1:50)の混合雰囲気下で全長を1100℃に均一に加熱できる炉(灼熱炉)で加熱した後、炉温を1450℃まで昇温し、透明なガラス母材を得る。得られる透明ガラス母材の平均外径は141mm、外径変動は±1.1mmと良好である。
[比較例]
往復運動距離を左右に100mmずつとし、往復運動幅を固定した以外は実施例1と同様にしてガラス微粒子堆積体を得る。得られるガラス微粒子堆積体(多孔質母材)の平均外径は280mm、外径変動は±20mm、重量は45kgである。この多孔質母材を、Cl2とHe(1:50)の混合雰囲気下で全長を1100℃に均一に加熱できる炉で加熱した後、炉温を1450℃まで昇温し、透明なガラス母材を得る。得られる透明ガラス母材の平均外径は149mm、外径変動は±7.0mmと変動が大きく、後工程で不良となる。
往復運動距離を左右に100mmずつとし、往復運動幅を固定した以外は実施例1と同様にしてガラス微粒子堆積体を得る。得られるガラス微粒子堆積体(多孔質母材)の平均外径は280mm、外径変動は±20mm、重量は45kgである。この多孔質母材を、Cl2とHe(1:50)の混合雰囲気下で全長を1100℃に均一に加熱できる炉で加熱した後、炉温を1450℃まで昇温し、透明なガラス母材を得る。得られる透明ガラス母材の平均外径は149mm、外径変動は±7.0mmと変動が大きく、後工程で不良となる。
本発明は、多数のバーナを用いて、簡便に外径の安定したガラス母材を高速に製造できるので、例えば光ファイバ用中間母材や光ファイバプリフォーム等の製造に利用して大いに有利である。
1 ガラス微粒子合成バーナ
2 反応容器
3 ロッド
4 ガラス微粒子
5 ガラス微粒子堆積体
7 排気管
8 回転チャック
9 昇降装置
10 マルチノズルバーナ
11〜15 ポート
2 反応容器
3 ロッド
4 ガラス微粒子
5 ガラス微粒子堆積体
7 排気管
8 回転チャック
9 昇降装置
10 マルチノズルバーナ
11〜15 ポート
Claims (9)
- 回転するロッドに対向し且つロッドの長軸に沿うように複数本のガラス微粒子合成バーナを均等間隔に配置し、前記ガラス微粒子合成バーナを前記ロッドの一部分の決められた2点間を相対的に往復運動させつつ前記ガラス微粒子合成バーナで合成されるガラス微粒子を順次堆積させガラス微粒子堆積体を得る工程、前記ガラス微粒子堆積体を焼結する工程を有するガラス母材の製造方法において、前記決められた2点間の距離が前記ガラス微粒子合成バーナの間隔よりも長いことを特徴とするガラス母材の製造方法。
- 前記ガラス微粒子堆積体を得る工程において、前記相対的往復運動の反転位置での停止時間長さを変化させることを特徴とする請求項1に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記反転位置で前記相対的往復運動を反転もしくは停止させるための加減速以外に、前記ロッドと前記ガラス微粒子合成バーナの前記相対的往復運動速度を少なくとも1回変更することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記相対的往復運動速度の変更が、少なくとも1回相対的往復運動速度を0にすることであることを特徴とする請求項3に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記相対的往復運動速度を変更する際に堆積条件を変更することを特徴とする請求項3又は4に記載のガラス母材の製造方法。
- 隣接する前記ガラス微粒子合成バーナによりガラス微粒子堆積が重なる範囲において、前記相対的往復運動速度を速くすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記相対的往復運動の反転位置以外の少なくとも1カ所で前記ガラス微粒子合成バーナのガス流量を変更することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記ガス流量を変更する位置が略一定間隔になるように変更することを特徴とする請求項7に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記ガラス微粒子堆積中の前記ガラス微粒子堆積体の表面温度及び/又は外径を測定し、その測定値に基づいて、前記ガラス微粒子合成バーナのガス流量及び/又は前記ロッドと前記ガラス微粒子合成バーナの相対速度を調整することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のガラス母材の製造方法。
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Cited By (1)
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JP2012006800A (ja) * | 2010-06-25 | 2012-01-12 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ガラス微粒子堆積体の製造方法 |
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2004
- 2004-01-07 JP JP2004002073A patent/JP2005194133A/ja active Pending
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