JP2005182667A - Gps利用無線式接近警報装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クレーン等の作業用重機が送電線に対して一定の距離まで接近すると、自動的に接近警報を発する新規なGPS利用接近警報装置を提供する。
【解決手段】 このGPS利用無線式接近警報装置は、送電線とクレーン等のが所定の距離以内に接近した時に警報信号を生成して無線送信するGPS測位装置及びその本体部と、前記本体部からの警報信号を受信して重機オペレータに対して警報を発すると共に少なくとも一台の携帯子機に対して該警報信号を送信する無線機とを備えている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、高圧電線(電磁界発生体)に接近した時に警報を発するGPS利用無線式接近警報装置に関し、更に具体的には、送電線に接近する可能性を有する重機等(接触回避対象)に使用されて好適なGPS利用無線式接近警報装置に関する。
電力供給者(電力会社)が、工場、家庭等の電力需要者に対して電力を供給する場合、電力供給者が運営する発電所から比較的高圧の電力を送電線を介して電力需用者の近傍にある変電所、変圧器等に送電し、これら変電所等にて所定の電圧の電力に降圧し、電力需用者に供給している。従って、発電所から変電所等までの長距離の送電のため、一般に鉄塔に架けられた送電線が張り巡らされている。送電線には、例えば、各種高圧階級と称される22kV,66kV,110kV,220kVのような高圧電流が流れている。
発電所から変電所等までの距離が長いため、送電線付近にて、各種の土木工事、建造物の建設・修理・撤去、比較的大きな物体の運搬等の作業を行わなければならない事態が発生する。これら作業の内、送電線に接近する可能性がある作業は、典型的にはクレーンを用いて行う作業である。
送電線付近でクレーン等の重機(接触回避対象)による作業が行われ、クレーンのブームがその送電線(電磁界発生体)に接近する可能性がある場合、これを絶対的に回避するために、細心の注意を払わなければならない。
従来、クレーンのブームが送電線に接近する可能性がある場合、電力供給者から派遣された立会者のもと、視覚的な安全対策を施し、安全管理を行っていた。具体的には、作業会社からの申請を待って、電力供給者から立会者を派遣し、鉄塔間に目安となるロープを張り、立会者が目視で監視しながら、目安ロープとクレーンのブームが接近した時は、クレーンオペレータ(クレーン操作者)及び現場作業者に対してハンドマイク又は無線通信により注意を喚起する方法が取られていた。送電線接触事故の発生を確実に防止するため、立会者は経験豊富な人間が選定されていた。
なお、本発明者は、本発明に係る無線式接近警報装置に関連する公開された技術文献として、次の特許文献を承知している。
特開2000-113349(平成12年4月21日公開)、発明の名称「高圧活線センサー」、出願人株式会社谷沢製作所 特開2002-260120(平成14年9月13日公開)発明の名称「活線警報機」、出願人株式会社谷沢製作所、同株式会社中電工
しかしながら、このような人間による視覚的な安全対策では、不注意、誤認、判断ミス等により、クレーンのブームと送電線との接触事故の発生する確率をゼロにすることは困難である。
一方、近年、例えば、歩行ナビ、カーナビ等に代表される測位システムとして、GPS(全地球測位システムGlobal Positioning System)が利用されている。後述するように、最近のGPSでは、わずか数cmの高精度を実現する測位方式も現れ、送電線と重機との接触を回避するシステムに十分利用出来ることが期待される。
そこで、本発明者等は、このような状況に鑑みて、クレーンのブームと送電線接触事故の発生する確率を限りなく減少させるGPS利用無線式接近警報装置システムを開発することに着手した。
従って、本発明は、クレーン等の作業用重機が送電線に対して一定の距離まで接近すると、自動的に接近警報を発する新規なGPS利用無線式接近警報装置を提供することを目的とする。
更に本発明は、クレーンオペレータ、現場作業者及び立会者との間で相互通話が可能な状態において、クレーン等の作業用重機が送電線に対して一定の距離まで接近すると、自動的に接近警報を発する新規なGPS利用無線式接近警報装置を提供することを目的とする。
本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、電磁界発生体と接触回避対象が所定の距離以内に接近した時に警報信号を生成して無線送信するGPS測位装置及びその本体部と、前記本体部からの警報信号を受信して、該警報信号に基づき警報を発する受信警報手段とを備えている。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記電磁界発生体は送電線であり、前記接触回避対象は重機であり、前記GPS測位装置は前記重機の先端部に配置されている。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記受信警報手段は、前記本体部からの警報信号を受信して重機オペレータに対して警報を発すると共に少なくとも一台の携帯子機に対して該警報信号を送信する無線機を有している。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記GPS測位装置は、高精度GPSを利用している。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記GPS測位装置は、前記送電線の位置座標を決定し、GPSを利用して測位した前記重機の位置座標と該送電線の位置座標から両者間の距離を算出している。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記GPS測位装置は、前記重機の位置を測位してその位置座標を演算する手段と、近傍の送電線端又は送電線鉄塔の位置座標を記憶するメモリ手段と、前記送電線鉄塔の位置座標から前記重機に最も近い送電線の位置座標を決定する電線確定回路と、前記重機の位置座標と前記送電線の位置座標から両者間の距離を算出する距離演算回路とを有する。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記重機と前記送電線との距離が近づくにつれ注意警報が発せられ、前記重機と前記送電線との距離が接近限界距離に達した時、警告警報が発せられる。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記GPS測位装置は、前記送電線の位置から前記重機の進入を禁止する干渉領域を設定し、GPSを利用して測位した前記重機の位置が前記干渉領域に侵入したか否かを判断する。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記GPS測位装置は、前記重機の位置を測位してその位置座標を演算する手段と、近傍の送電線端又は送電線鉄塔の位置座標を記憶するメモリ手段と、前記送電線鉄塔の位置座標から前記重機の進入を禁止する干渉領域を設定する干渉領域設定回路と、前記重機の位置座標と前記干渉領域を比較して、該重機の進入を検出する比較回路とを有する。
更に本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置は、上述のGPS利用無線式接近警報装置であって、前記干渉領域は、第1及び第2の干渉領域が設定され、前記重機が前記第1の干渉領域に侵入した時、注意警報が発せられ、前記重機が前記第2の干渉領域に侵入した時、警告警報が発せられる。
本発明によれば、クレーン等の作業用重機が送電線に対して一定の距離まで接近すると、自動的に接近警報を発する新規なGPS利用接近警報装置を提供することが出来る。
更に本発明によれば、クレーンオペレータ、現場作業者、立会者との間で相互通話が可能な状況において、クレーン等の作業用重機が送電線に対して一定の距離まで接近すると、自動的に接近警報を発する新規なGPS利用接近警報装置を提供することが出来る。
以下、本発明に係る無線式接近警報装置の実施形態に関して、添付の図面を参照しながら、その詳細を説明する。なお、図面中、同じ要素に対しては同じ符号を付して重複した説明を省略する。
[第1の実施形態]
(GPS利用無線式接近警報装置のシステム概要)
図1は、本実施形態に係るGPS利用無線式接近警報装置1のシステム構成の全体的な概要を説明する図である。図1に示す状況は、送電線(電磁界発生体)2が鉄塔3の間に架けられている。この送電線2の付近で、クレーン等の重機(接触回避対象)4を用いた作業が行われる状況である。
従来の目視に依存する方法は、送電線2から吊り下げた目安ロープ(図示せず。)とクレーン4のブーム15の先端5が接近したことを立会者12が目視で認識して、携帯子機10からクレーン内の親機9を所持するクレーンオペレータ8に対して、無線通信の双方向通話により注意を喚起する方法が採用されていた。
図1に示すGPS利用無線式接近警報装置1では、従来の無線通信システムの機能に加えて、クレーン15の先端5に配置され、先端5が送電線2に接近した時に接近警報信号を発するGPS測位装置6及びその本体部7と、この接近警報信号を受信してオペレータ8に警報音を発すると共にこの警報信号をリアルタイムで立会者12の携帯子機10に送信する親機9とを備えている。
図1に示すGPS利用無線式接近警報装置1の動作は、送電線2に対して重機4の先端部5に設置されたGPS測位装置6が送電線2の接近を感知し、その本体部7が接近警報信号を生成してこれをクレーンオペレータ8の所有する親機9に対して無線送信する。親機は、接近信号に応答してオペレーター8に対して警報音を発すると共に、リアルタイムで立会者12の所有する携帯子機10に対して、接近警報信号を送信する。携帯子機10は、立会者12に対して警報音を発する。
図1に示すGPS利用無線式接近警報装置1によれば、クレーンオペレータ8は送電線に接近した際には親機9が自動的に警報音を発報することで、重機4と送電線2の接近を認識することができ、適切な回避操作を採ることが出来る。また、携帯子機10を所有する立会者12は、同時に携帯子機10が警報音を発報するので、重機4と送電線2の接近を認識することができ、オペレータ8が適切な回避操作を採らない場合でも子機10から親機9に対して無線通話により注意を喚起することが出来る。
(GPSシステム)
以下、このGPS利用無線式接近警報装置の各構成要素の詳細について、説明する。先ず、このシステムに採択されているGPSについて簡単に説明すると共に、その測位精度について言及する。
GPSは、人工衛星とGPS受信装置を使って、世界中の全ての位置を測位するシステムである。人工衛星は、高度約2万kmの上空で、傾斜角約55度の6つの軌道に4機づつ配置され、合計24衛星で地球を全てカバーしている。GPSの測位原理は、非常にシンプルである。先ず、位置のはっきりしているGPS衛星AからGPS受信装置が受信した電波の到達時間から、その受信装置はGPS衛星Aから、電波速度×到達時間=距離を半径とする球面上にあることが分かる。同様に、第2の衛星Bからの距離が分かれば、受信装置は2つの球面の交差線である円周上にあることが分かる。同様に、第3の衛星Cからの距離が分かれば、3つの球面の交差点、即ち円周と球面との交差点である2点上にあることが分かる。実際には、その内の1点は地球の表面、他の1点は宇宙の果てに位置することにより、受信装置の場所が三次元で確定される。実際は、更に、4つ目の衛星で距離測定に用いられる時刻の補正を行っている。
GPSは、米国の開発した軍用システムであるので、SA(選択利用性Selective Availability)と呼ばれる利用制限が設けられ、意図的に測位精度を著しく劣化させた上で公開されていた。この測位精度はときに100mを超えることもあった。2000年5月にはSAが解除され、測位誤差は10m程度まで改善されている。
GPSを利用した測位方法としては、1台のアンテナで受信して測位する単独測位方式と、2台以上の受信機を使用して測位する測位する相対測位方式とがある。前者の単独測位方式では測位誤差は、10m程度である。後者の相対測位方式は、ディファレンシャル測位(DGPS)と干渉測位(RTK)とに分類される。
DGPS(Differential GPS)は、予め地上に位置が正確に分かっている場所にGPS受信機を配置し、基準局における測位誤差を求め、基準局は周辺の他のGPS受信局に対して誤差量を送信し、各GPS受信機は測位データをこの誤差量に従って補正することで測位精度を高めている。補正データの送信方法は、中波ビーコンを利用する方式やFM電波を利用する方式が実用化され、前者では衛星位置誤差、衛星時刻誤差及び電離層伝搬誤差を静止衛星経由で放送するWAAS(Wide Area Augmentation System)は米国で実用化されているが、我が国の実用化は宇宙開発事業団による平成15年冬の多目的運輸衛星(MTSAT Multi-purpose Transportation Satellites)の打ち上げが予定されている。また、それまでの間、測位点の近くに独自の仮設基準を設置するプライベートDGPSも提案されている。これにより、SAによる誤差は限りなくゼロに近づけることが可能となる。基準局との距離が近いと誤差1m未満の測位も可能となるが、地形や建物で反射された電波による誤差(マルチパス)、GPS受信機の性能による誤差は、数mであるが未だ残っている。
一方、干渉測位は、2台以上のGPS受信機(既知点に1台以上、未知点に1台以上)を利用し、同時に4機以上の同じGPS衛星を観測する方式である。同じGPS衛星を同時に観測した2台以上のGPS受信機の測定値の差分を用いるので、各種の誤差要因も消去され、百万分の一より良い精度(10kmの距離で1cm以下)で2点間の相対的な位置関係が測定可能となる。
干渉測位の主要な測位手法には、スタティック測位、高速スタティック測位、キネマティック測位、リアルタイムキネマティック測位等が実用化されている。
更に、リアルタイムキネマティック測位(Real Time Kinematic-GPS)では、高精度を保つためには、GPS受信機と基準局との距離は最大10kmまでが目安とされている。これを解決するために、GPS受信機の近くに基準局を仮想的に設置するVRS(Virtual Reference Station)と称される仮想基準点方式が開発されている。国土地理院は2002年5月より大都市を中心に200点の電子基準局の観測データの提供を開始し、2003年中には1,200点の電子基準局の観測データの提供を予定している。これにより全国どこでも測位精度を数cmレベルでGPSの利用が可能になる。
本発明者等は、高精度GPSの測位誤差が数cmであれば、送電線とクレーンとの接近警報装置に十分利用可能と判断したのである。
(GPS測位装置)
実際に無線式接近警報装置にGPSを採用して実用化する場合、いずれの方式を採用するかを決定するためには、実用化に見合う測位精度、経済性の観点から検討する必要がある。
クレーン先端と送電線との隔離距離は、送電される高電圧によって決められており、送電線の公称電圧が22kVでは3mの離隔距離であり、公称電圧66kVでは4m、公称電圧110kVでは5m、公称電圧220kVでは6mである。無線式接近警報装置における距離測定誤差の設計仕様を仮に離隔距離に対して10%以下とすると、公称電圧22kvでは30cm以下、公称電圧220kVでも60cm以下となる。
発明者等が、各測定方式における公称精度、リアルタイム測位の可否及び概略費用を調査した結果を図2に表として示す。
単に測定精度のみから判断するならば干渉測位方式が望ましいが、経済性を加味して工業性を判断すると、現時点ではこの方式を採用することは出来ない。結局、精度を15%以下(公称電圧22kvでも45cm以下)に限定するならば、プライベートGPSが最適となる。
この場合でも、主たる誤差原因であるマルチパス対策を施すことが望ましい。図3は、本発明者等が検討したマルチパス対策の具体例を説明する図である。GPSアンテナ13の横方向及び下方方向の周囲を円錐状遮蔽板14で囲っている。実験では仰角は約10度とした。実験により、誤差量が垂直成分で30%程度減少することが確認された。これにより、GPSアンテナ13は、GPS衛星11から直接入射する電波のみを受信し、大地、建物等により反射して入射する反射波の受信を防止することが判明した。
(離隔距離計算の手順)
図4及び図5を参照しながら、本発明者等が開発したGPS利用無線式接近警報装置に採用した送電線−クレーン先端間の距離計算の手順を説明する。
図4に示すように、クレーンの設置位置(図示せず。)の両側の2カ所を決定する。クレーンのブームを最大に伸張したところに位置する送電線端A,Bであることが望ましい。
図5に示すステップS1で、送電線端Aの位置情報を取得する。即ち、送電線端Aの真下に設置したGPS受信機6により、このGPS受信機自体の位置情報(緯度、経度、高さ)を取得する。
ステップS2で、このGPS受信機に対する送電線端Aの相対的な高さを測定する。即ち、GPS受信機6から送電線端A迄の高さを、例えばレーザ距離計等により求める。ステップS1で測定したPS受信機6の位置情報に、この相対高さを加えることにより、送電線端Aの三次元位置情報を確定することが出来る。送電線端Aの三次元位置情報は、図7のメモリ100に記録される。
ステップS3で、送電線端Bの位置情報を取得する。即ち、ステップS1と同様に、送電線端Bの真下に設置したGPS受信機6により、このGPS受信機自体の位置情報(緯度、経度、高さ)を取得する。
ステップS4で、このGPS受信機に対する送電線端Bの相対的な高さを測定する。即ち、ステップS2と同様に、送電線端Bの相対高さを測定し、送電線端Bの三次元位置情報を確定する。送電線端Bの三次元位置情報は、図7のメモリ100に記録される。
ステップ5で、作業中に、リアルタイムで、クレーン先端に設置したGPSの位置から送電線までの離隔距離を計算する。なお、先端Aから先端B迄の距離が比較的長い場合には、非線形微分方程式により送電線のたわみを考慮して算出した送電線の近似位置情報を利用してもよい。
送電線位置決定の代替例として、図5に示す方法を採用することも出来る。図5は、図6のGPS測位装置6のメモリ100に対して、クレーンを使用する地区の地図データを入手する様子を説明する図である。この地図データは、予めCD−ROM、DVD−ROM、あるいはインターネットを通じてメモリ100に取り込むことができる。地図データとしては、例えば図6に示すように、鉄塔h1〜h3の座標が明らかになっていることが好ましい。
図7は、図1のGPS測位装置6の詳細を説明するブロック図である。GPS測位装置6は、上述した高精度GPSを内蔵したGPSデータ受信回路102と、GPSデータ受信回路に接続されたメモリ(GPSデータ)104と、メモリ(GPSデータ)に接続された座標演算回路106と、地図データが蓄積されたメモリ(送電線端A,B、地図データ)100及び座標演算回路に接続された電線確定回路110と、電線確定回路に接続された距離演算回路116と、距離演算回路に接続されたD/A変換器70と、D/A変換器に接続された直流アンプ37とを有している。
GPSデータ受信回路102は、衛星からのGPSデータを受信してメモリ(GPSデータ)104に格納する。
座標演算回路106は、メモリ104に格納されたGPSデータに基づいてクレーンの先端部5の座標(ワールド座標)を演算する。この場合、クレーンの先端5をCG(コンピュータグラフィック)上のオブジェクトとして捉えた場合、オブジェクトを構成する複数の頂点座標が配列されたオブジェクトデータを作成する。以下、オブジェクトデータを単にクレーンの先端5の座標として説明する。
電線確定回路110は、メモリ100に送電線端A,Bの位置情報が記録されている場合、その間の送電線の座標データ(位置情報)を求める。メモリ100に地図データが記録されている場合、記録された地図データに登録された複数の鉄塔h1〜h3のうち、クレーンの先端5の座標に最も近い位置にある鉄塔h1(第1の鉄塔h1という)の座標を抽出し、この第1の鉄塔h1を中心に該第1の鉄塔h1と関連(送電線がはられたことを意味する。)する両側の鉄塔(第2及び第3の鉄塔h2及びh3という。)の座標データを抽出する。次に、第1の鉄塔h1と第2の鉄塔h2間にはられた第1の送電線112の座標と、第1の鉄塔h1と第3の鉄塔h3間にはられた第2の送電線114の座標を求める。
距離演算回路116は、クレーン108の座標と第1の送電線112の座標に基づいてクレーンの先端5から第1の送電線112までの最短距離(第1の最短距離d1)を求めると共に、クレーン108の座標と第2の送電線114の座標に基づいてクレーンの先端5から第2の送電線114までの最短距離(第2の最短距離d2)を求める。第1の最短距離d1と第2の最短距離d2のうち、短い方を今回の距離データとして出力する。
D/A変換器70は、この距離データをアナログ信号(電圧信号)に変換する。このD/A変換器70からの電圧信号は、直流アンプ37に入力され、クレーン先端と最も近い送電線間の距離データを表示する所定の大きさのアナログ電圧となる。
(システム構成詳細)
図8は、図1に関連してその概要を説明したGPS利用無線式接近警報装置1の詳細を示すブロック図である。GPS利用無線式接近警報装置1は、GPS測位装置6と、その本体部7と、クレーンオペレータ8が所持する親機(クレーン設置無線機)9とを備え、更に好ましくは、立会者12及び作業者が所持する携帯子機(無線機)10を備えている。図に示すように、携帯子機(無線機)10は、立会者12のみならず現場作業者も所持するように複数台であってよい。親機と子機間及び子機相互間は、無線通信によって、相互通話可能となっている。
GPS測位装置6から距離データを表示する所定の大きさのアナログ電圧が、本体部7に送られる。
本体部7は、GPS測位装置6から距離データを表示する所定の大きさのアナログ電圧信号を受けるように、その入力端子の一方が夫々接続された第1及び第2のコンパレータ38,39と、第1及び第2のコンパレータの出力端子に夫々接続された第1及び第2の警報音発生装置40,41と、第1及び第2の警報音発生装置の出力端子に接続された無線機42とを有している。更に、本体部7は、(−)端子を接地した直流電源43と、直流電源の(+)端子に接続された定電圧回路44と、定電圧回路から給電される第1及び第2の警報設定装置45,46とを有し、第1及び第2の警報設定装置の出力端子は第1及び第2のコンパレータ38,39の他方の入力端子に夫々接続されている。定電圧回路44は、各増幅回路、無線機等に対しても給電している。
本体部7は、例えば、各種検証試験に便利なように、好ましくは、更に、GPS測位装置6の出力端子に接続された電圧計47と、第1及び第2の警報音発生装置40,41の出力端子に接続されたオーディオアンプ48と、オーディオアンプに接続された本体内蔵スピーカー49とを有している。なお、電圧計47は、液晶表示の場合には外部からの天候(入射光等の影響)により表示が判読しにくいことがある。従って、例えば、7セグメントLED表示等を採用することが好ましい。
本体部7は、好ましくは、更に、直流アンプ37の出力端子に接続されたバッファアンプ50と、バッファアンプの出力端子に接続されたV−F変換装置51とを有し、V−F変換装置の出力は、第1及び第2の警報音発生装置40,41の出力と選択的に切り替え可能な状態で、無線機42に接続される。
本体部7は、好ましくは、更に、無線機42及び直流アンプ37の出力端子に接続されたプリセット設定装置52を有する。プリセット設定装置の2つの出力53,54は、第1及び第2の警報設定装置45,46の出力と選択的に切り替え可能な状態で、第1及び第2のコンパレータ38,39の他方の入力端子に夫々接続されている。
なお、GPS測位装置6と本体部7の境界は便宜的なものであり、GPS測位装置6を構成する要素の内、例えば、D/A変換器70、直流アンプ37等を本体部7の構成要素としてもよい
親機(クレーン設置無線機)9は、本体部7の無線機42からの警報信号を受信する第1の無線機16と、第1の無線機に接続され、作業者14及び立会者12が夫々所持する第3の無線機10に警報信号を送信する第2の無線機17とを有している。第2の無線機17は、クレーンオペレータ8に警報信号を音声通報する内蔵スピーカー55をもっている。
各子機10は、親機9の第2の無線機17からの警報信号を受信すると共に、子機相互間及び親機との間で常時通話可能な無線機である。
(受信警報手段(親機))
GPS測位装置6からの距離データを表示する所定の大きさのアナログ電圧信号は、電圧計47へ表示されると共に、並列接続された第1警報用コンパレータ38の一方の入力端子及び第2の警報用コンパレータ39の一方の入力端子に、入力される。第1及び第2警報用コンパレータ38,39の他方の入力端子に対しては、第1及び第2警報設定装置45,46により第1及び第2の警報発報レベルに設定した基準電圧が接続されている。その結果、各コンパレータは、設定された基準電圧と増幅された直流信号とを比較し、増幅された直流信号が設定された警報発報レベル以上の時、警報信号を出力する。
即ち、増幅された直流信号が第1の警報レベル未満の時はいずれのコンパレータからも出力されず、第1の警報レベル以上で第2の警報レベル未満の時は第1警報用コンパレータ38のみ出力し、第2の警報レベル以上の時は第2の警報用コンパレータ39から出力される。この場合、第2の警報用コンパレータ39の出力は、第1警報音発生装置40に不作動信号(Disable)を送り、第1警報音発生装置40からの警報音の発生を停止する。
好ましくは、第1の警報用コンパレータ38から出力されたアラーム信号が第1警報音発生装置40に入力されると、第1警報音発生装置は断続音である警報信号を発生する。好ましくは、第2の警報用コンパレータ39から出力されたアラーム信号が第2警報音発生装置41に入力されると、第1警報音発生装置40からの警報信号を停止した上で、第2警報音発生装置41は連続音である警報信号を発生する。
この警報音2段階方式の必要性及び利点について説明する。警報音が1段階の場合、警報音発報の後、人為的な理由でクレーン操作停止までのタイムラグが発生した場合、接近限界距離以内に接近してしまうおそれがある。そこで、警報音を、例えば注意位置(接近限界距離+2m)で第1警報(注意警報)と接近限界位置(接近限界距離)で第2警報(警告警報)との組み合わせにすることにより、クレーン操作停止までのタイムラグに対処することが出来る。
これら警報信号は、オーディオアンプ48で増幅され、本体内蔵スピーカー49から断続音又は連続音の警報としてクレーンオペレータ8に向けて音声出力される。
好ましくは、本実施形態に係る無線式接近警報装置1は、クレーンオペレータ8に向けた警報音の出力に加えて、警報信号を子機10に対してリアルタイムで送信するようになっている。そのため、第1又は第2警報音発生装置40,41からの警報信号は、本体部7に内蔵された無線機42へ入力し、送信電波に警報信号を乗せて、クレーン4のオペレータルーム11に設置された第1無線機16に向けて送信する。なお、本体部7に内蔵された無線機42としては、例えば、同時通話型特定小電力無線機が使用でき、この場合、第1又は第2警報音発生装置40,41からの警報信号は同時通話型特定小電力無線機のマイク端子へ入力することが出来る。
オペレータルームに設置された第1の無線機16は、この警報信号を音声信号に変換した上で第2の無線機17に入力し、第2の無線機では内蔵スピーカー55から警報信号がクレーンオペレータ8に向けて、断続音又は連続音として音声出力(発報)される。同時に、第2の無線機17は、作業者及び立会者12が夫々所持する第3の無線機10に向けて警報信号を送信し、第3の無線機ではヘッドセットのスピーカーから警報音が作業者及び立会者12に向けて断続音又は連続音として音声出力(発報)される。
なお、警報音の音量レベル及び無線通話の音量レベルはいずれも調節可能となっている。従って、警報音が発報している時でも、確実に無線通話することが可能である。
[第2の実施形態]
GPS利用した無線式接近警報装置は、ロボット工学等で用いられる干渉領域の概念を導入して構成することもできる。
第1の実施形態と同様に、図7のメモリ100に対して、送電線端A,Bの位置情報又はクレーンを使用する地区の地図データを記録する。この位置情報は、図4に関連して説明したものであり、地図データは、図6に関連して説明したように、CD−ROM、DVD−ROM、あるいはインターネットを通じてメモリ100に取り込むことができる。地図データとしては、鉄塔h1〜h3の座標が明らかになっていることが好ましい。
図9に示すGPS測位装置16は、上述した高精度GPSを内蔵したGPSデータ受信回路102と、GPSデータ受信回路に接続されたメモリ(GPSデータ)104と、メモリ(GPSデータ)に接続された座標演算回路106と、送電線端A,Bの位置情報又は地図データが蓄積されたメモリ100及び座標演算回路に接続された電線確定回路110と、電線確定回路に接続された第1及び第2干渉領域設定回路130,132と、メモリ(GPSデータ)104及び第1干渉領域設定回路130の出力を比較して駆動信号Sd1,Sd1を出力する第1比較回路134と、メモリ(GPSデータ)104及び第2干渉領域設定回路132の出力を比較して駆動信号Sd1,Sd2を出力する第1比較回路136とを有する。
GPSデータ受信回路102は、GPSデータを受信してメモリ104に格納する。
座標演算回路106は、メモリ(GPSデータ)104に格納されたGPSデータに基づいてクレーンの先端部5の座標(ワールド座標)を演算する。図10を参照しながら具体的に説明すると、電線確定回路110は、メモリ100に送電線端A,Bが記録されている場合には、その間の送電線の座標を求める。メモリに地図データが記録されている場合には、記録された地図データに登録された複数の鉄塔h1〜h3のうち、クレーン108の座標に最も近い位置にある第1の鉄塔h1の座標を抽出し、この第1の鉄塔h1を中心に該第1の鉄塔h1と関連する第2及び第3の鉄塔h2及びh3の座標データを抽出する。第1の鉄塔h1と第2の鉄塔h2間にはられた第1の送電線112の座標と、第1の鉄塔h1と第3の鉄塔h3間にはられた第2の送電線114の座標を求める。前述したように、送電線のたるみを考慮して座標を求めてもよい。
第1の干渉領域設定回路130は、第1の送電線112を中心とし、かつ、第1の半径r1を有する円柱状の第1の干渉領域118の座標(第1の干渉領域118を特定する複数の座標群を示す。)と、第1の送電線112を中心とし、かつ、第2の半径r2(r2<r1)を有する円柱状の第2の干渉領域120の座標(第2の干渉領域120を特定する複数の座標群を示す。)を求める。
第2の干渉領域設定回路132は、第2の送電線114を中心とし、かつ、第1の半径r1を有する円柱状の第3の干渉領域124の座標(第3の干渉領域124を特定する複数の座標群を示す。)と、第2の送電線114を中心とし、かつ、第2の半径r2(r2<r1)を有する円柱状の第4の干渉領域126の座標(第4の干渉領域126を特定する複数の座標群を示す。)を求める。なお、この際、クレーン108が接触する可能性がある範囲の送電線部分のみに限定し、更にこの送電線部分のたるみ、風による変位等を考慮して各干渉領域を設定することが好ましい。
第1の比較回路134は、クレーンの先端5の座標と第1の干渉領域118の座標とを比較して、クレーンの先端5が第1の干渉領域118内に進入したか否かを判別する。進入していれば、図8の第1警報音発生装置40に駆動信号Sd1を出力する。
クレーンの先端5の座標と第2の干渉領域120の座標とを比較して、クレーンが第2の干渉領域120内に進入したか否かを判別する。進入していれば、図4の第2警報音発生装置41に駆動信号Sd2を出力する。
第2の比較回路136は、クレーンの先端5の座標と第3の干渉領域124の座標とを比較して、クレーンが第3の干渉領域124内に進入したか否かを判別する。進入していれば、図8の第1警報音発生装置40に駆動信号Sd1を出力する。
クレーンの先端5の座標と第4の干渉領域126の座標とを比較して、クレーンが第4の干渉領域126内に進入したか否かを判別する。進入していれば、図4の第2警報音発生装置41に駆動信号Sd2を出力する。
このようにして、図8のGPS利用無線式接近警報装置の回路ブロックのほとんどを利用して、第2の実施形態を構成することが出来る。
[システム構成の付加的機能]
本実施形態に係る無線式接近警報装置1は、上述した機能に加えて、以下に述べる2つの付加的機能を有している。上述したシステム構成において、第1は、GPS測位装置6からの距離データを表示する所定の大きさのアナログ電圧信号を測定する機能であり(図7参照)、第2は、システムの使用前の警報地点設定機能である(以下、「警報音発報のプリセット方式」ともいう。)(図11参照)。なお、図6に示すシステム構成では、これらの機能に関連する要素を、図を簡単にするために一部省略していること承知されたい。
第1の付加的機能である、GPS測位装置6からの距離データを表示する所定の大きさのアナログ電圧信号を測定する機能について説明する。GPS測位装置6からのアナログ電圧信号は電圧計47に表示される。しかし、実地試験では、送電線は、地上高数十mに存在し、クレーン4のブーム15をその高さまで上げると、電圧計47の表示を直読することが出来ない。
そこで、図11に示すように、増幅された直流信号を測定する機能は、GPS測位装置6の後段に接続されたバッファアンプ50と、バッファアンプに接続されたV−F変換装置51と、V−F変換装置の出力と第1及び第2の警報音発生装置40,41の出力とを選択的に無線機に接続する切り替えスイッチ57とで構成される。また、本体部内蔵の無線機42からの周波数変換信号を受信する無線機58が別途用意され、この無線機には、周波数カウンタ59が接続される。
GPS測位装置6からのアナログ電圧信号は、バッファアンプ50の前後で影響が出ないように処理された後、V−F変換装置51により対応する周波数に変換され、本体部内蔵の無線機42のマイク端子に入力される。この場合、第1又は第2警報音発生装置40,41からの警報信号と、V−F変換装置51からの周波数変換信号とが、同時に無線機42に入力されると、お互いの信号が干渉して、正規信号を適切に得ることが不可能になるため、本実施形態に係るシステムでは、警報信号及び周波数変換信号のいずれか一方を選択的に無線機に入力するスイッチ57をもっている。
その後、本体部内蔵の無線機42から送信された周波数変換信号を無線機58にて受信し、これに接続された周波数カウンタ59で周波数をカウントすることで、電圧計47の表示を見ることなく、GPS測位装置6からのアナログ電圧信号を測定することが出来る。
第2の付加的機能である、図12に示すシステムの使用前の設定機能について説明する。従来の電界検出器は、送電線への接近を検出するようなことを目的としていないため、製品製造時に警報音を発生したり、更に警報音発生点を変更するような機構は設けられていなかった。
しかし、通常、各種測定器は測定結果の信頼性を確認するために、使用前に測定器の設定作業が行われる。これをヒントにして、本実施形態に係る無線式接近警報装置1においても、使用前の設定作業を実行できる機能が組み込まれている。具体的には、送電線から或る任意の距離にクレーンのブーム15を操作して停止し、警報音発報点をオペレータルーム等から設定できる機能を組み込むことで、その距離において必ず警報音が発報するようにしている。設定作業は、送電線からの距離を変えて、第1の警報音レベルの場合及び第2の警報音レベルの場合について、順次実行される。
このシステムの使用前の警報地点プリセット機能は、図12に示すように、別途用意された無線機60と、これに接続されたプリセット設定装置61と、この無線機60からのプリセット信号を受信する本体部内蔵の無線機42と、プリセット設定装置52と、第1及び第2警報設定装置45,46とプリセット設定装置52との出力を選択的に第1及び第2のコンパレータ38,39に接続する切り替えスイッチ62とで構成される。
先ず、切り替えスイッチ62により、プリセット設定装置52の出力が、第1及び第2のコンパレータ38,39の他方の入力端子に接続されるように切り替える。この状態で、送電線に対してクレーンのブーム15を警報音を発報させたい位置まで接近操作し停止した後、プリセット設定装置61の各警報設定ボタンを押すことにより、無線機60からプリセット信号を本体部内蔵の無線機42に向けて送信する。プリセット信号を受信した本体部内蔵の無線機42からプリセット設定装置52に対して各警報設定信号が送られ、各警報設定信号を受け取ったプリセット設定装置52は、その時点における検出信号(直流アンプからの出力信号)を保持する。この設定作業は、第1警報音及び第2警報音に関して、送電線とクレーンのブーム間の距離を変えて順次行われる。
このような設定作業を行う事により、第1、及び第2警報レベルに設定された電圧が第1、及び第2コンパレータの基準電圧として入力される。
GPS測位装置6からのアナログ電圧信号と基準電圧が比較され、アナログ電圧信号が基準電圧以上になった時(即ち、第1、及び第2警報レベルとして予め、クレーンブーム15を接近させてプリセットした各位置に到達した時)、各コンパレータ38,39から警報信号が第1、又は第2警報音発生装置40,41に送られ、各々の警報音が発報される。
つまり、プリセット設定装置52が第1、及び第2警報設定装置の代わりとなって動作し、第1、及び第2警報レベルに設定された電圧は無線機60に接続されたプリセット設定装置61からプリセット信号を送出するまで保持されている。
[本実施形態の利点及び代替手段]
(利点)
本実施形態に係るGPS利用無線式接近警報装置では、次のような利点がある。
(i)従来の立会者による目視確認と口頭による無線伝達のシステムに比較して、本実施形態によれば接近を自動的に感知してクレーンオペレータに対して警報音を発報するシステムを採用することで、信頼性の向上が図れる。
(ii)送電線と重機の接近検知にGPSを採用したシステムは、従来技術には存在しなかった技術と判断している。
(iii)GPS測位装置で検出し生成した警報信号が、自動的に且つリアルタイムで、クレーンオペレータ及び立会者に(必要なら、現場作業者に対しても)伝達されることになる。こうして、接近確認から操作停止までのタイムラグを大幅に減少することが出来た。
(iv)警報音2段階方式の採用により、人為的な理由によるクレーン操作停止までのタイムラグに対処することが出来る。
(v)第2の付加的機能(警報音発報のプリセット方式)により、警報が発報する距離を、作業毎に設定できるので、各作業現場に応じた最適な警戒環境を実現することが出来る。
(vi)従来のシステムである親機と子機間の通話状態に対して、本実施形態では警報音が強制的に割り込んでくるので、会話中や作業中であっても警報音の聞き漏らしがない。
(代替手段)
上述した実施形態は、本発明に係るGPS利用無線式接近警報装置の一例であり、これに限定されない。当業者のなし得る種々の変更、改変、改良は、いずれも本発明に係る無線式接近警報装置に含まれる。これら変更、改変、改良として、次のものが含まれる。
(a)本実施形態に係るGPS利用無線式接近警報装置では、GPS測位装置6及びその本体部7から親機9に対して警報信号が送信され、次に、親機9から子機10へこの警報信号が送信されている。しかし、これに限定されない。本発明では、代替的に、GPS測位装置6及びその本体部7から、親機9及び子機10に対して、同時に警報信号を送信するように変更することも容易に出来る。
(b)本実施形態に係るGPS利用無線式接近警報装置では、2段階警報方式を採用している。しかし、これに限定されない。これを1段階或いは3段階以上の警報方式に変更することも容易になしえる。図4に示す回路ブロックにおいて、本質的には、第1警報設定装置、第1のコンパレータ及び第1警報音発生装置の組み合わせを、並列的に所望の組数だけ設けることにより、所望の多段階警報方式とすることが出来る。
(c)本実施形態に係る無線式接近警報装置では、警報出力方式として、音声出力方式を採用している。しかし、これに限定されない。出力方式として、例えば、光、振動等を採用することも出来る。
(d)本実施形態に係る無線式接近警報装置では、音声出力方式による警報を採用している。今後、接近感知及び警報発生装置から発せられる警報信号に基づいて、重機(クレーン)のブームの操作信号を遮断等することによるブームの自動停止機構を備えることも考えられる。更に、ブームの送電線方向への移動を操作する信号のみを選択的に遮断等することによりブームの安全操作保証機構を備えることも考えられる。
このように、本発明の技術的範囲は、実施形態の記載に限定されないことを承知されたい。本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
図1は、本実施形態に係るGPS利用無線式接近警報装置1のシステム構成の全体的な概要を説明する図である。 図2は、GPSの各測定方式における公称精度、リアルタイム測位の可否及び概略費用を調査した結果を説明する図である。 図3は、マルチパス対策の具体例を説明する図である。 図4は、送電線端の位置情報を決定する方法を説明する図である。 図5は、クレーン先端と送電線の隔離距離を計算する手順を説明する図である。 図6は、図3のGPS測位装置のメモリ(地図データ)に対して、クレーンを使用する地区の地図データを入手する様子を説明する図である。 図7は、図8のGPS測位装置の詳細を説明するブロック図である。 図8は、図1に関連してその概要を説明したGPS利用無線式接近警報装置の詳細を示すブロック図である。 図9は、他のGPS測位装置の詳細を説明するブロック図である。 図10は、図9の他のGPS測位装置に関連して、干渉領域の設定を説明する図である。 図11は、図8のGPS利用無線式接近警報装置の第1の付加的機能を説明する図である。 図12は、図8のGPS利用無線式接近警報装置の第2の付加的機能を説明する図である。
符号の説明
1:GPS利用無線式接近警報装置、 2:電磁界発生体(送電線)、 3:鉄塔、 4:接触回避対象(重機,クレーン)、 5:重機の先端、 6:GPS測位装置(GPS受信機)、 7:本体部、8:クレーンオペレータ、 9:無線機(クレーン設置無線機,親機)、 10:無線機(携帯子機)、 11:GPS衛星、 12:立会者、 13:GPSアンテナ、 14:遮蔽板、 15:ブーム、 16:無線機、 17:無線機、 37直流アンプ、 38:第1コンパレータ、 39:第2コンパレータ、 40:第1警報音発生装置、 41:第2警報音発生装置、 42:無線機、 43:定電圧電源、 44:定電圧回路、 45:第1警報設定回路、 46:第2警報設定回路、 47:電圧計、 48:オーディオアンプ、 49:本体内蔵スピーカー、 50:バッファアンプ、 51:V−F変換装置、 52:プリセット設定装置、 55:内蔵スピーカー、 57:切り替えスイッチ、 58:無線機、 59:周波数カウンタ、 60:無線機、 61:プリセット設定装置、 62:切り替えスイッチ、 70:D/A変換器、 100:メモリ(地図データ)、 102:GPSデータ受信回路、 104:メモリ(GPSデータ)、 106:座標演算回路、 108:クレーン、 110:電線確定回路、 116距離演算回路、 112:第1の送電線、 114:第2の送電線、 118:第1の干渉領域、 120:第2の干渉領域、 124:第3の干渉領域、 126:第4の干渉領域、 130:第1の干渉領域設定回路、 132:第2の干渉領域設定回路、 134:第1の比較回路、 134:第1の比較回路、 136:第2の比較回路、 h1,h2,h3:鉄塔、

Claims (10)

  1. 電磁界発生体と接触回避対象が所定の距離以内に接近した時に警報信号を生成して無線送信するGPS測位装置及びその本体部と、
    前記本体部からの警報信号を受信して、該警報信号に基づき警報を発する受信警報手段とを備えたGPS利用無線式接近警報装置。
  2. 請求項1記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記電磁界発生体は送電線であり、
    前記接触回避対象は重機であり、
    前記GPS測位装置は前記重機の先端部に配置されている、GPS利用無線式接近警報装置。
  3. 請求項2記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記受信警報手段は、前記本体部からの警報信号を受信して重機オペレータに対して警報を発すると共に少なくとも一台の携帯子機に対して該警報信号を送信する無線機を有している、GPS利用無線式接近警報装置。
  4. 請求項1又は2記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記GPS測位装置は、高精度GPSを利用している、GPS利用無線式接近警報装置。
  5. 請求項1又は2記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記GPS測位装置は、前記送電線の位置座標を決定し、GPSを利用して測位した前記重機の位置座標と該送電線の位置座標から両者間の距離を算出する、GPS利用無線式接近警報装置。
  6. 請求項1又は2記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記GPS測位装置は、
    前記重機の位置を測位してその位置座標を演算する手段と、
    近傍の送電線端又は送電線鉄塔に関する位置座標を予め記憶しておくメモリ手段と、
    前記送電線端又は送電線鉄塔の位置座標から前記重機に最も近い送電線の位置座標を決定する電線確定回路と、
    前記重機の位置座標と前記送電線の位置座標から両者間の距離を算出する距離演算回路とを有する、GPS利用無線式接近警報装置。
  7. 請求項6記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記重機と前記送電線との距離が近づくにつれ注意警報が発せられ、
    前記重機と前記送電線との距離が接近限界距離に達した時、警告警報が発せられる、GPS利用無線式接近警報装置。
  8. 請求項1又は2記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記GPS測位装置は、前記送電線の位置から前記重機の進入を禁止する干渉領域を設定し、GPSを利用して測位した前記重機の位置が前記干渉領域に侵入したか否かを判断する、GPS利用無線式接近警報装置。
  9. 請求項1又は2記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記GPS測位装置は、
    前記重機の位置を測位してその位置座標を演算する手段と、
    近傍の送電線端又は送電線鉄塔に関する位置座標を予め記憶しておくメモリ手段と、
    前記送電線鉄塔の位置座標から前記重機の進入を禁止する干渉領域を設定する干渉領域設定回路と、
    前記重機の位置座標と前記干渉領域を比較して、該重機の進入を検出する比較回路とを有する、GPS利用無線式接近警報装置。
  10. 請求項9記載のGPS利用無線式接近警報装置において、
    前記干渉領域は、第1及び第2の干渉領域が設定され、
    前記重機が前記第1の干渉領域に侵入した時、注意警報が発せられ、
    前記重機が前記第2の干渉領域に侵入した時、警告警報が発せられる、GPS利用無線式接近警報装置。
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