JP2005181025A - 移動通信装置 - Google Patents
移動通信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005181025A JP2005181025A JP2003420325A JP2003420325A JP2005181025A JP 2005181025 A JP2005181025 A JP 2005181025A JP 2003420325 A JP2003420325 A JP 2003420325A JP 2003420325 A JP2003420325 A JP 2003420325A JP 2005181025 A JP2005181025 A JP 2005181025A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positioning
- mobile communication
- communication device
- position information
- gps
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【課題】
GPSの測位を移動通信装置で実施する時に、必ずしも良好な測位環境が常に得られるとは限らないという問題点が挙げられる。本発明では、前述の問題を克服し、散発的に実施するような現在地の測位であっても、短時間のうちにある程度の精度を確保したGPS測位を、高速移動中の有無に関わらず実現することでユーザーの利便性を確保するようにした移動通信装置を提供することにある。
【解決手段】
GPSの測位を実施する際に、測位を連続してn実施し、その測位結果を比較・解析することで、精度が得られたか否かを独自に判断し、先の複数回の測位で測位結果が収束しない場合は、さらにm回の測位を実施することで前項の課題を解決することができる。
【選択図】 図3
GPSの測位を移動通信装置で実施する時に、必ずしも良好な測位環境が常に得られるとは限らないという問題点が挙げられる。本発明では、前述の問題を克服し、散発的に実施するような現在地の測位であっても、短時間のうちにある程度の精度を確保したGPS測位を、高速移動中の有無に関わらず実現することでユーザーの利便性を確保するようにした移動通信装置を提供することにある。
【解決手段】
GPSの測位を実施する際に、測位を連続してn実施し、その測位結果を比較・解析することで、精度が得られたか否かを独自に判断し、先の複数回の測位で測位結果が収束しない場合は、さらにm回の測位を実施することで前項の課題を解決することができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、位置測位手段を備えた移動通信装置に関する。
GPS衛星の軌道情報の誤差により発生する測位位置に対する誤差範囲をより狭め、測位精度を向上させるために、5個以上の衛星を捕捉している時に、3個もしくは4個の衛星から得られる誤差領域を算出し、演算に使用する衛星の組合せを変えることで、異なる誤差領域を複数算出するGPS測位装置が開示されている。この装置では、複数の誤差領域から共通する誤差領域を算出することで、領域をより限定し精度の向上を図っている。(例えば、特許文献1参照)
また、誤差補正の精度向上のために、補捉したGPS衛星の配置から、その測位の形態に適した衛星の組合せを選択するGPS受信機が開示されている。具体的には、自動車等の移動体の走行方位と直交する方向における測位誤差を小さくして、道路等から外れて表示されることを防止するために、信号を受信可能なGPS衛星の各組み合わせのうち、誤差楕円の長軸方位と走行方位のなす角度が直角に最も近くなるような組み合せを選択する。(例えば、特許文献2参照)
また、n回目(ここでnは0以上の整数)の測位決定位置における移動方向および移動速度に基づき、(n+1)回目の測位位置を予測するとともに、予測誤差範囲を設定する。そして、(n+1)回目の実際の測位位置が予測誤差範囲内にあれば、n回目の測位位置から(n+1)回目の測位位置に向かうベクトルをn回目の測位決定位置に加算して得られる位置を(n+1)回目の測位決定位置とし、測位位置が予測誤差範囲内になければ(n+1)回目の予測測位位置を測位決定位置とする。これにより、マルチパス等のように比較的大きく測位位置が変動した場合でも、その影響を低減することを目的とした測位データ補正方法がある。(例えば、特許文献3参照)
また、誤差補正の精度向上のために、補捉したGPS衛星の配置から、その測位の形態に適した衛星の組合せを選択するGPS受信機が開示されている。具体的には、自動車等の移動体の走行方位と直交する方向における測位誤差を小さくして、道路等から外れて表示されることを防止するために、信号を受信可能なGPS衛星の各組み合わせのうち、誤差楕円の長軸方位と走行方位のなす角度が直角に最も近くなるような組み合せを選択する。(例えば、特許文献2参照)
また、n回目(ここでnは0以上の整数)の測位決定位置における移動方向および移動速度に基づき、(n+1)回目の測位位置を予測するとともに、予測誤差範囲を設定する。そして、(n+1)回目の実際の測位位置が予測誤差範囲内にあれば、n回目の測位位置から(n+1)回目の測位位置に向かうベクトルをn回目の測位決定位置に加算して得られる位置を(n+1)回目の測位決定位置とし、測位位置が予測誤差範囲内になければ(n+1)回目の予測測位位置を測位決定位置とする。これにより、マルチパス等のように比較的大きく測位位置が変動した場合でも、その影響を低減することを目的とした測位データ補正方法がある。(例えば、特許文献3参照)
GPS衛星を用いた位置測位は、GPS衛星から送出される規準信号を受信し、各々の衛星を受信した際に発生する時間差を基にGPS衛星からの距離を算出し、算出された距離と各々衛星の所在地から現在地の測位位置を決定する。しかし、GPS衛星から送られる信号を受信するまでの間には様々な誤差要因が存在し、測位精度を上げるためにはその誤差要因を抑制する誤差補正を用いなくてはならない。こういった誤差補正を用いることで、測位精度を高められるが、ユーザーが立ち止まっている時に測位しても測位結果である位置情報には少なからずバラツキが生じる場合がある。このバラツキを生じさせる原因としては、使用環境すなわち測位する現在地の周囲環境の変化がある。例えば、大気中の電離層や対流圏の伝搬の誤差(揺らぎ)、それに人工物や地形などによるマルチパスの影響や捕捉できるGPS衛星の数等が挙げられる。そのため、同一場所で複数回の測位を行っても測位結果である位置情報にバラツキが生じる。しかし測位を繰り返し行うことで、ある範囲内に測位結果の位置情報のバラツキが収束することが知られている。これが2drms(Distance Root Mean Square)と呼ばれ、真値から各測位結果までの平均距離を2乗平均し平方根を取ったものがdrms、その平均値の2倍が2drmsである。測位誤差の目安とされ、これを半径とする円内に95%の測位結果が収まるといわれている。したがって、誤差補正が実施されても、上記周囲環境が変われば1回の測位では真値に対しバラツキにより誤差が大きくなる場合がある。
上記特許文献1記載の従来技術では、測位精度の向上を図るのために測位位置を演算する際に、使用する衛星の数や配置をパラメータとして用いているため、一般的に上空の視界が良好で捕捉衛星が多く、理想的な衛星配置であれば、測位精度は良好なものになる。しかしながら、上記周囲環境による測位結果のバラツキには配慮されておらず、十分な測位精度は得られない場合があるという問題があった。
また、上記特許文献2および特許文献3記載の従来技術では、移動中での測位を前提にしたものであり、自立航法のように連続した測位をすることで、移動中の測位精度を向上することができるようになっている。しかしながら、上記周囲環境による測位結果の位置情報のバラツキには配慮されておらず、十分な測位精度は得られない場合があるという問題があった。したがって、移動中は刻々動いているのである程度の誤差を許容できても、停止の状態では少しでも精度の高い位置情報が欲しいということには対応できない。
本発明の目的は測位時間を短縮して、ユーザーの利便性を向上した移動通信装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明では、現在地を測位する位置測位手段を有する移動通信装置において、所定の操作により位置測位を実施する際に、所定の複数回の測位動作を実施し、得られた複数個の測位データを基に位置情報を算出することを特徴とする。これにより、ユーザーからの測位要求による測位時、複数回の測位データを基に位置情報を算出するため、位置情報の精度を向上することができる。さらに、測位動作の回数を所定の回数に限ることにより、測位時間が長くなることを回避できる。
さらに、前記所定の複数回の測位動作は連続n回(nは0以上の整数)の第1の測位動作と連続m回(mは0以上の整数)の第2の測位動作とで構成されており、所定の操作により位置測位を実施する際に、前記第1の測位動作によって測位された測位データの差とあらかじめ設定されている閾値とを比較する比較手段を設け、前記比較手段の結果により前記第2の測位動作をするかどうかを判断することを特徴とする。これにより、n回の測位動作で所定の精度が得られた場合は、そこで測位動作を終了するため、測位時間をさらに短縮することができる。
さらに、前記閾値を使用環境に応じて変化させる機能を有することを特徴とする。これにより、使用環境により閾値すなわち必要な精度を変化できるようにしたので、使用環境が良好な時には閾値を小さく設定し、逆に劣悪な測位環境では閾値を大きく設定することで、短時間で測位を実施することができる。
さらに、本装置が移動していることを判断する移動判断手段を設け、前記所定の操作により位置測位動作を実施する際に、前記移動判断手段により移動していることを判断した場合には、前記所定の複数回の測位動作の内の最後の測位データを元にした値を位置情報とすることを特徴とする。これにより、測位データが変化したのが移動によるものか、測位バラツキによるものかが判断でき、停止中は精度の高い位置情報で、高速で移動している場合には最後の側位データによる位置情報で表示することができる。
本発明により、現在地を測位する位置測位手段を有する移動通信装置において、位置測位実施時、任意の複数回の測位動作を実施し、得られた複数個の測位データを基に位置情報を算出することにより、使用環境による測定のバラツキを軽減して測位結果の精度を向上することができ、さらに所定の精度が得られた場合にはそこで測位動作を終了するので測位時間を短縮して、ユーザーの利便性を向上することができる。
本発明によれば、測位時間を短縮して、ユーザーの利便性を向上することができる。
以下、本発明の実施例を図1から図9を用いて説明する。
図1は、移動通信装置を使用した全体システムの構成図の一実施例を示す。携帯電話や通信網との接続が可能な通信装置を付加したPDA等の移動通信装置1は、最も近い無線基地局2というネットワークを介し、電話回線やインターネットを含む通信網3を経由して位置情報用の測位サーバ4とのデータのやり取りを行う。ここで、移動通信装置1は無線基地局2との間で無線通信によって音声や測位に関するデータもしくは音声以外の各種データや測位に関するデータ等を送受信する。また、無線基地局によるネットワークシステムは、地理的に複数のエリアに分割され、各エリアは1以上の無線基地局を含んでおり、移動通信装置1は一つの無線基地局を選択し、該無線基地局の属している前記エリア内に現在いることをネットワークシステムに対し登録(位置登録)する。測位サーバ4には、GPSを用いた位置情報測位に必要なGPS衛星の航行データ(アルマナックデータ)が収められ、要求のあった移動通信装置に対して、経由された無線基地局付近のアルマナックデータを送付することで、GPSによる位置情報の取得に最も時間のかかるアルマナックデータの取得を省き、GPS衛星配置の内最も精度が得られると推測されるGPS衛星を捕捉するよう指示することができる。また移動通信装置の処理能力が十分でない場合や処理能力の負荷が重い時には、取得したGPSの測位データから位置情報を計算する処理を測位サーバ4もしくは図示しない別のサーバ側で実施することも可能である。さらに、位置情報を移動通信装置の画面上に表示する際に、同時に表示する地図情報を移動通信装置側で持たない場合には、同様に測位サーバ4もしくは図示しないサーバから地図情報を提供することも可能である。ここで、測位サーバ4は代表的に例示したもので、1台に限らず複数のサーバで構成されていても差し支えない。
次に、移動通信装置の構成の一実施例を、図2を用いて説明する。無線基地局2と無線信号を送受信するアンテナ201は、受信無線信号と送信無線信号を弁別するアンテナ共用器202に接続され、受信系と送信系に分けられ、各々、無線信号を受信する受信器203と無線信号を送信する送信器208に接続される。受信器203は信号を復調する信号復調回路204に接続され、信号復調回路204は電気信号を音響信号に変換する受話器205に接続される。また、送信器208は信号を変調する信号変調回路207に接続され、信号変調回路207は音響信号を電気信号に変換する送話器206に接続される。
一方、制御回路(CPU)209は、ROM、RAMなどを備えたマイクロコンピュータで構成されたものであり、記憶回路210に記憶された制御プログラムを実行するとともに、無線通信を制御するために、受信器203、信号復調回路204および送信器208、信号変調回路207に接続される。さらに、時刻情報をリアルタイムクロック211から受け取り、ユーザーとのインタフェースは押しボタンや液晶ディスプレイ等で構成されたユーザーインターフェース212によって実現する。また、パラメータ等を記憶回路210に記憶する。
また、制御プログラムおよびパラメータ等を記憶する記憶回路(メモリ)210、時刻を計測するリアルタイムクロック(RTC)211および押しボタンや液晶ディスプレイ等で構成され、ユーザーと移動通信装置を仲介するユーザーインターフェース(UI)212が接続される。
一方、位置情報の測位については、無線基地局2のネットワークシステムで使用する無線周波数および取得データの形式等がGPS受信で使用するものとは異なる為、もう一つ別の受信経路を設けている。GPSアンテナ401によって取得された信号は、GPS受信器402にてGPS衛星の規準信号を受信した後、GPS信号復調回路403で取得すべき測位データを得る。
次に、実際の測位動作を、図2の構成図を用いて説明する。ここでは前記第1の測位動作は連続2回、前記第2の測位動作は1回として測位を実施した場合で説明する。
ユーザーが現在地の位置情報を得ようと、移動通信装置1のボタン等を押下することでユーザーインターフェース212を介して測位要求が出される。ユーザーインターフェース212から制御回路209に測位要求の信号が伝えられ、制御回路209はその状態を画面等に表示するため再びユーザーインターフェース212に状態表示信号を送り返し、同時に信号変調回路207からアンテナ201の送信系回路を通して、測位に必要なアルマナックデータの送付を要求する信号を送信する。無線基地局2を介して測位サーバ4から得られたアルマナックデータは無線信号に載せられ、再びアンテナ201から信号復調回路204を介して制御回路209に伝えられ、その受信されたアルマナックデータを基に測位動作が行われる。その後、それまで受信状態にあった受信器203から信号復調回路204の動作を一時止め、もう一つの受信系である測位用受信回路のGPS受信器402とGPS信号復調回路403の動作を開始させる。しかるのち、GPSアンテナ401で捕捉されたGPS衛星の規準信号は、GPS受信器402を通りGPS信号復調回路403を介して測位データとして制御回路209に伝えられ、測位データを基に位置情報を算出する。ここで測位結果である位置情報を算出すると、先に得たアルマナックデータを再度使用し、GPSアンテナ401からGPS復調器403のGPS受信一連の動作を行って得られた測位データを再度制御回路209に送り測位データを基に位置情報を再度算出する。初回に得られた位置情報と今回得られた位置情報の2点間を距離に換算し、あらかじめ設定されている閾値と比較する。閾値内であれば2回の位置情報を基に最終的な位置情報を算出しユーザーインターフェース212にて画面表示する。そしてGPS受信器402およびGPS復調回路403の受信動作を止め、受信器208と受信復調回路207の動作を再開する。一方、閾値を超える結果を得た場合は、再度測位を前述と同様の手順で行い、制御回路209にて3回の位置情報を基に最終的な位置情報を算出しユーザーインターフェース212にて画面表示する。このようにすることにより、使用環境による測定のバラツキを軽減して位置情報の精度を向上することができ、さらに所定の精度が得られた場合にはそこで測位動作を終了するので測位時間を短縮して、ユーザーの利便性を向上することができる。
続いて、移動通信装置の位置情報測位の処理の流れを示すフローチャートの一実施例を、図3を用いて説明する。ここでは、図2の説明と同様に前記第1の測位動作は連続2回、前記第2の測位動作は1回として測位を実施した場合で説明する。
ユーザーが現在地の位置情報を取得すべく、移動通信装置1のボタン等で所定の操作を行うと、アルマナックデータの送付を要求する信号が移動通信装置1を位置登録している無線基地局2を経由し、測位要求として測位サーバ4に送られ、測位サーバ4は、経由された無線基地局2の所在付近のアルマナックデータを移動通信装置1に送付する(ステップ101)。移動通信装置1は、測位サーバ4から送られたアルマナックデータを基にした最も高い精度が得られる理想的なGPS衛星の配置において測位を実施し(ステップ102)、得られた測位データから現在地の位置情報として緯度経度を算出する(ステップ103)。そしてステップ102に戻り2回目の測位を実施し、ステップ102からステップ103を繰り返す。2回の測位結果の緯度経度を基に2点間の距離rを算出し、その距離が前記あらかじめ設定されている閾値と比較し(ステップ104)、ここでは距離rが20m以下であるかを判定する(ステップ105)。ここで、距離rが20m以下である場合には、測位処理を終了し、2回の測位結果の緯度経度を基に最終的な位置情報を算出し移動通信装置1の画面に地図情報と共に表示する(ステップ106)。ここで、2点間の中間地点を最終的な位置情報としている。また、その中間地点を中心とした半径rの円を誤差範囲として表示を行うようになっている。尚、地図データを移動通信装置1が持ち合わせていない場合には、測位サーバ4もしくは図示しない別のサーバより地図データを入手した上で画面に表示するようにしてもよい。
ステップ105で、2回測位した2点間の距離rが20mを超える場合には、測位のバラツキが大きいと判断し、ステップ101で入手しているアルマナックデータにより3回目の測位を実施し(ステップ301)、得られた測位データから現在地の位置情報として緯度経度を算出する(ステップ302)。その後、ステップ303で測位処理を終了し、3回の測位結果の緯度経度を基に最終的な位置情報を算出し移動通信装置1の画面に地図情報と共に表示する。ここで、20mという閾値を2drmsから算出していた場合には、測位環境が良好であれば20mの閾値内に2点間の距離が95%の確立で収まるはずなので測位は通常2回で良いが、閾値の範囲を超えた場合には、測位した環境が良好ではないと判断し、都合3回の測位データを基に位置情報(緯度経度)の算出を行うこととしている。
次に、最終的な位置情報と誤差範囲の算出方法について、図4、図7を用いて説明する。図4は2回測位終了時の測位結果と誤差範囲の算出方法の一実施例、図7は3回測位終了時の測位結果と誤差範囲の算出方法の一実施例を示す。
図4では、位置情報(緯度経度)として1回目は測位位置41、2回目は測位位置42が得られた場合で、この場合は、測位位置41と測位位置42から算出した中間地点40を最終的な位置情報とし、中間地点0を中心として測位位置41、42間の距離rを半径とした円の範囲を誤差範囲としている。
図7では、1回目から3回目の測位位置として測位位置71、72、73が得られた場合で、各々の3点間から算出された中点である重心位置を最終的な位置情報とし、最も距離の離れた2点間である測位位置72、73間の距離をRとし、先に算出された3点間の中点70を中心とした半径Rの円を誤差範囲としている。
次に、本実施例における測位誤差と測位結果について、図6、図8を用いて説明する。図6は2回測位時における測位誤差と測位結果の一実施例、図8は3回測位時における測位誤差と測位結果一実施例を示す。
図6は、ユーザーが位置情報を要求した場所が、衛星を補捉するのに障害物などが見当たらず良好な使用環境で、かつ理想的な衛星配置でGPS衛星からの規準信号を補捉することが可能である場合を示しており、1回目と2回目の測位時に捕捉できるGPS衛星は同じなので本来移動通信装置が持っている位置情報の真値である測定場所63を中心とした測位誤差円64内に2点間の測位位置が収まることになる。したがって、1回目の測位位置61、2回目の測位位置62の2点間の中間地点60を測位結果としての最終的な位置情報としている。ここで、真値である測定場所63から測位位置61と中間地点60までの距離を比較すると、中間地点60までの距離の方が短くなっており、2回測位したことにより測位精度が向上したことがわかる。尚、図6で示している測位位置例は測位誤差円のぎりぎりに測位位置が2回とも固まることはまれであり、通常は真値を中心にばらつくのでさらに測位場所(真値)付近に近づくことになる。
ここで、測位する時の使用環境が劣化した時の測位誤差は、使用環境が良好な時と比較し、測位誤差として示される範囲は広く大きくなる。使用環境劣化時のこの広がった測位誤差内に3点の測位結果が95%の確率で位置することになり、3点間の中点を測位結果としての最終的な位置情報として表示することで、本来移動通信装置のもつ測位誤差により近づけることができる。図8は、ユーザーが位置情報を要求した場所が、理想的な衛星配置で捕捉できるGPS衛星がないすなわち使用環境が劣化した場合を示しており、1回目の測位位置81は位置情報の真値である測定場所83を中心とした大きな測位誤差円85内にあったが、2回目の測位位置82は位置情報の真値である測定場所83を中心とした測位誤差円84内のとなり、測位位置81、82の距離が20mを超えたために、3回目の測位をしたときの例である。ここでは3回目の測位位置83も位置情報の真値である測定場所83を中心とした大きな測位誤差円85内のとなっている。したがって、測定位置81、82、83の中点80を最終的な位置情報としている。ここで、真値である測定場所83から測位位置81、測位位置81、82の中間地点である86及び中点80までの距離を比較すると、中点80までの距離が短くなっており3回測位したことにより測位精度が向上したことがわかる。
図5に、移動通信装置1のユーザーインターフェース212にある液晶ディスプレイにて表示する一実施例を示す。地図上に最終的な位置情報51を中心として誤差範囲円52が表示されており、ユーザーはこの画面を見て自分が現在どこにいるのかを認識できる。
移動通信装置の第2の実施例における位置情報測位の処理の流れの一実施例を、図9を用いて説明する。図9に第2の実施例における移動通信装置の位置情報測位を表すフローチャートを示す。ここでは、図3の説明と同様に前記第1の測位動作は連続2回、前記第2の測位動作は1回として測位を実施した場合で説明する。
移動通信装置によっては、十分な内部の演算処理能力を持ち合わせていない装置があることも考えられる。また、十分な演算処理能力があっても、他の作業処理を実施している最中で、位置情報の測位に十分な処理能力を割けない場合も有り得る。そのような場合には、移動通信装置内部の演算処理を装置内部で極力行わず、測位サーバ4等に処理を依頼し処理結果のみ入手するようにすることも考えられ、この場合を以下説明する。尚、図3と同じ処理は同じ番号とし、説明を一部省略する。
ステップ101にて移動通信装置1のユーザーから現在地の測位を要求された時に、移動通信装置1が位置登録されている無線基地局2を介し、測位サーバ4にアルマナックデータの送付を依頼し、要求を受け付けた測位サーバ4は経由された無線基地局2の所在地付近のアルマナックデータを移動通信装置1に対して送付する。アルマナックデータを取得した移動通信装置1はアルマナックデータを基に測位精度向上のため、理想的な衛星配置における捕捉衛星を選択し、測位を実施し測位データを取得する(ステップ102)。測位が終了すると一旦、待受状態に入り無線基地局の待受信号を捕捉し(ステップ903)、その後、測位データを測位サーバ4に再度送付するとともに位置情報としての緯度経度の計算を要求し、測位サーバ4でその移動通信装置1からの計算要求と測位データを基に算出された位置情報の測位結果(緯度経度)を取得し(ステップ904)、ステップ102に戻り2回目の測位を実施し、ステップ901を繰り返す。2回の測位結果(緯度経度)を基に2点間の距離rを算出し、その距離が閾値として設定された20mと比較し(ステップ104)、20m以下であるかを判定する(ステップ105)。ここで、20m以下であれば測位処理を終了し、2回の測位結果の緯度経度を基に最終的な位置情報を算出し移動通信装置1の画面に地図情報と共に表示する。(ステップ106)。
ステップ105で、2回測位した2点間の距離rが20mを超える場合には、測位のバラツキが大きいと判断し、3回目の測位を実施(ステップ301)する。その後、無線基地局の待受信号を捕捉し、先の2回の待ち受け受信時と比較し、待ち受けている無線基地局が異なっていないかどうかを確認する(ステップ905)。その後、測位サーバ4に対しては測位結果の処理の要求とともに測位データを送付し、測位サーバ4で送付された測位要求と測位データを基に算出された位置情報(緯度経度)を取得する(ステップ906)。ここで、ステップ905で確認した無線基地局の情報から無線基地局固有の待ち受けチャネルや符号識別コードが変化していた場合、3回の測位の間に無線基地局をハンドオフしたことになり、移動通信装置1は高速移動中での測位結果と判断する(ステップ907)。高速移動中での測位結果と判断した場合は、最新の測位結果である3回目の位置情報(緯度経度)のみを測位結果として移動通信装置の画面上に表示させる(ステップ908)。これは、高速移動中に3回の測位をしていたことになり、3点の測位結果が同一場所に収束する可能性がないためである。よって、最も現在地に近い直近(3回目)の測位結果をユーザーに画面を通して報知する。
ステップ907で高速移動中ではないと判断した場合には、測位処理を終了し、3回の測位結果の緯度経度を基に最終的な位置情報を算出し移動通信装置1の画面に地図情報と共に表示する。(ステップ303)。
ここで、設定された閾値を測位する使用環境に応じて可変できるように実施した場合には、測位する使用環境が良好な時には閾値を小さく設定し、逆に劣悪な測位環境では閾値を大きく設定することで、短時間で測位を実施することが可能である。例えば、捕捉できる衛星数が3個以下と劣悪な測位する使用環境下で小さな閾値を設定していても、測位結果のバラツキは大きくなりがちなため、結果的に常に3回の測位を実施することになるからである。可変閾値の設定基準である測位環境の良し悪しは、測位サーバから送付されるアルマナックデータの捕捉可能な衛星数や衛星の配置等の情報、移動通信装置固有の測位誤差など、実際に測位した結果などから判断することができる。
本実施例では、前記第1の測位動作は連続2回、前記第2の測位動作は1回として測位を実施した場合で説明したが、これに限るものではなく、任意回数にしても構わない。
201…アンテナ、202…アンテナ共用器、203…受信器、204…信号復調回路、
205…受話器、206…送話器、207…信号変調回路、208…送信器、
209…制御回路、210…記憶回路、211…リアルタイムクロック、
212…ユーザーインターフェース、401…GPSアンテナ、402…GPS受信器、
403…GPS信号復調回路
205…受話器、206…送話器、207…信号変調回路、208…送信器、
209…制御回路、210…記憶回路、211…リアルタイムクロック、
212…ユーザーインターフェース、401…GPSアンテナ、402…GPS受信器、
403…GPS信号復調回路
Claims (4)
- 移動通信装置において、
現在の位置を測位する位置測位手段を備え、
前記測位手段は、位置測位を実施する際に、所定の複数回の測位動作を実施し、得られた複数個の測位データを基に位置情報を算出することを特徴とする移動通信装置。 - 請求項1記載の移動通信装置において、前記所定の複数回の測位動作は連続n回(nは1以上の整数)の第1の測位動作と連続m回(mは1以上の整数)の第2の測位動作とで構成されており、前記所定の操作により位置測位を実施する際に、前記第1の測位動作によって測位された測位データの差とあらかじめ設定されている閾値とを比較する比較手段を設け、前記比較手段の結果により前記第2の測位動作をするかどうかを判断することを特徴とする移動通信装置。
- 請求項2記載の移動通信装置において、前記閾値を使用環境に応じて変化させる機能を有することを特徴とする移動通信装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の移動通信装置において、前記移動通信装が移動していることを判断する移動判断手段を備え、前記所定の操作により位置測位動作を実施する際に、前記移動判断手段により移動していることを判断した場合には、前記所定の複数回の測位動作の内の最後の測位データを基に算出した値を位置情報とすることを特徴とする移動通信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003420325A JP2005181025A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 移動通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003420325A JP2005181025A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 移動通信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005181025A true JP2005181025A (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=34781891
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003420325A Pending JP2005181025A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 移動通信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005181025A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008151661A (ja) * | 2006-12-18 | 2008-07-03 | Ntt Docomo Inc | 通信端末、測位システム及び測位方法 |
JP2008281552A (ja) * | 2007-04-09 | 2008-11-20 | Seiko Epson Corp | 初回測位出力位置演算決定方法、プログラム、記憶媒体、測位装置及び電子機器 |
JP2010018150A (ja) * | 2008-07-10 | 2010-01-28 | Denso Corp | 電子制御装置 |
JP2011137798A (ja) * | 2009-12-31 | 2011-07-14 | Ntt Docomo Inc | 測位システム及び測位方法 |
JP2011137799A (ja) * | 2009-12-31 | 2011-07-14 | Ntt Docomo Inc | 測位システム及び測位方法 |
JP2014071005A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Jvc Kenwood Corp | 信頼度導出装置、信頼度導出方法、信頼度導出プログラム及びナビゲーション装置 |
JP2014510463A (ja) * | 2011-02-17 | 2014-04-24 | テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) | 無線送受信機が移動した可能性を検出するための装置、方法、およびコンピュータプログラム |
JP2014082539A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-08 | Fujitsu Ten Ltd | 車両制御装置、及び、車両制御方法 |
-
2003
- 2003-12-18 JP JP2003420325A patent/JP2005181025A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008151661A (ja) * | 2006-12-18 | 2008-07-03 | Ntt Docomo Inc | 通信端末、測位システム及び測位方法 |
JP2008281552A (ja) * | 2007-04-09 | 2008-11-20 | Seiko Epson Corp | 初回測位出力位置演算決定方法、プログラム、記憶媒体、測位装置及び電子機器 |
JP2010018150A (ja) * | 2008-07-10 | 2010-01-28 | Denso Corp | 電子制御装置 |
JP2011137798A (ja) * | 2009-12-31 | 2011-07-14 | Ntt Docomo Inc | 測位システム及び測位方法 |
JP2011137799A (ja) * | 2009-12-31 | 2011-07-14 | Ntt Docomo Inc | 測位システム及び測位方法 |
JP2014510463A (ja) * | 2011-02-17 | 2014-04-24 | テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) | 無線送受信機が移動した可能性を検出するための装置、方法、およびコンピュータプログラム |
JP2014071005A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Jvc Kenwood Corp | 信頼度導出装置、信頼度導出方法、信頼度導出プログラム及びナビゲーション装置 |
JP2014082539A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-08 | Fujitsu Ten Ltd | 車両制御装置、及び、車両制御方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4304293B2 (ja) | Gps測位システム、携帯端末装置、gps受信機及びそれらに用いる測位モード切替え方法 | |
US6289279B1 (en) | Positioning system, method, and device for obtaining information about a current position | |
KR100701853B1 (ko) | 통신 방법 및 통신 장치 | |
KR100660257B1 (ko) | 무선 cdma 트랜시버의 위치를 결정하기 위한 시스템및 방법 | |
US9161237B2 (en) | Checking a validity of coverage area position information | |
JP6061992B2 (ja) | 将来のナビゲーション動作への予想寄与に基づく、移動局へのワイヤレス送信機アルマナック情報の提供 | |
KR100984688B1 (ko) | 광대역 무선통신 시스템에서 사용자 입력을 통한 소형 기지국의 위치 설정 장치 및 방법 | |
US20140329539A1 (en) | Determining location of mobile device | |
CN104378731A (zh) | 盲切或换盲重定向的方法、系统及相关设备 | |
US8289204B2 (en) | Mobile communication terminal and GPS positioning method | |
EP3681215A1 (en) | Method and device for sending positioning signal | |
CN116348931A (zh) | 电波图生成装置、电波图提供装置、电波图获取利用装置以及探测信息发送装置 | |
JP2005181025A (ja) | 移動通信装置 | |
US8224312B2 (en) | Method and network for determining an environment wherein a mobile terminal is situated | |
CN106488556B (zh) | 定位信号偏移的校正方法及装置 | |
JP4168508B2 (ja) | 無線通信方式およびそれに用いられる移動局用無線通信装置 | |
JP2010273114A (ja) | 無線通信端末、ネットワークシステム、及びセルリスト作成方法 | |
JP3576887B2 (ja) | 測位情報提供システム | |
JP6430125B2 (ja) | 位置検出システムおよび位置検出システムの位置検出方法 | |
JP5056850B2 (ja) | 移動体通信システムおよび位置登録方法 | |
KR101503833B1 (ko) | 통신 단말기 및 그의 기지국 위치정보 관리 방법 | |
CN115499913A (zh) | 定位方法、装置、设备、存储介质及程序产品 | |
CN117980779A (zh) | 差分全球导航卫星系统(dgnss)增强 | |
CN113079566A (zh) | 一种终端定位方法、装置、设备及计算机存储介质 | |
KR20050110162A (ko) | 위치정보 제공 가능 단말기의 위치영상 제공 방법 |