JP2005180346A - 流体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的簡単な構造をもって、長期に亘って安定して機能し、かつ高い効率で流体力と機械的回転力とを変換し得る流体装置、特に発電用風車に好適な流体装置を提供する。
【解決手段】 主回転軸Oを中心とした回転部材に、回転軸8を中心に回転自在に多数の翼9を設ける。翼9に回転軸8から等間隔L/2にカムフォロアー13を設け、該カムフォロアーは、ターンテーブル2に形成されたカム12に当接する。該当接により、各翼は、風向きaに対して一側で半径方向に、他端に平行方向に変更される。
【選択図】 図2
【解決手段】 主回転軸Oを中心とした回転部材に、回転軸8を中心に回転自在に多数の翼9を設ける。翼9に回転軸8から等間隔L/2にカムフォロアー13を設け、該カムフォロアーは、ターンテーブル2に形成されたカム12に当接する。該当接により、各翼は、風向きaに対して一側で半径方向に、他端に平行方向に変更される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、流体の流れと機械的回転力とを変換する流体装置、例えば風車、VTOL用リフトファン、送風機に係り、特に風力発電用風車に用いて好適であり、詳しくは流体流れ方向に直交する主回転軸を有する流体装置に関する。
流体流れ方向と直交する主回転軸を有する風車として、縦軸からなる主回転軸から同芯円上に多数の翼(ブレード)を立設し、かつこれら各翼の向きを各回転位置に対応して変更して主回転軸を回転するバーチカルタイプ風車がある。従来、該バーチカルタイプ風車として、例えば後記特許文献1及び2に示すものが提案されている。
特許文献1のものは、主回転軸と同軸位置に固定ギヤを設置し、該固定ギヤと1個のブレード(翼)の回転中心に設けたギヤとの間をタイミングベルトで連結すると共に、各ブレードのギヤをタイミングベルトで連結して、各ブレード(翼)を、一方側にあっては風向に対して平行する方向に位置決めし、他方向にあっては風向に対して直交する方向に位置決めして、一方及び他方において翼が受ける風圧の差に基づき回転するものである。
特許文献2のものは、同芯円上に配置された各翼を、前翼、中翼、後翼にて構成し、中翼に対して前翼及び後翼を、直線整列位置から同方向に屈曲自在とする共に、上記同芯円から外れた位置を通る制御レールにて、前記各翼を、風向に対して風(流体)圧及び揚力が同じ方向に回転力を作用するように制御して、回転するものである。
上記特許文献1のものは、比較的簡単な構成からなるが、各翼(ブレード)の向きが、固定ギヤ及び各翼のギヤとのギヤ比により定まり、各回転変化量(各回転角)において一定となり、風向に対して各翼を効率的な位置に制御することはできない。更に、各翼に、風圧以外に揚力を利用しようとしても、上述したように各翼の向きが制限されており、不可能である。
一方、上記特許文献2のものは、各翼が一方向回転力を発生するように、それぞれの回転位置にて風圧及び揚力を受けて、風力を効率よく利用することが可能であるが、各翼が、前翼、中翼、後翼にて構成され、かつこれら前翼、中翼、後翼をリンク構成によりそれぞれ制御する必要があり、構成が複雑になっている。発電装置は、風雨に晒される自然環境の中に置かれて、かつ大きな風力変化に耐えて、常に安定した状態を長期に亘って維持することが求められているが、上記特許文献2のものは、耐久性等において充分でないことが予測される。
そこで、本発明は、比較的簡単な構造をもって、長期に亘って安定して機能し、かつ高い効率で流体力と機械的回転力とを変換し得る流体装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1,図2参照)、基台(2)に、主回転軸(5)を中心に回転自在に支持される回転部材(7,7)と、
該回転部材に、前記主回転軸を中心(O)とする同芯円上に配置された回転軸(8)により回転自在に支持される多数の翼(9)と、
前記基台に設けられたカム(12)及び前記各翼(9)にそれぞれ設けられ前記カムに当接するカムフォロアー(13)を有するカム装置(10)と、を備え、
前記カム(12)は、前記回転軸(8)が描く円(R)に対して近づく部分(p)及び離れる部分(q)を有し、これら近づく部分又は離れる部分に前記カムフォロアー(13)が当接することにより、前記各翼(9)が、前記主回転軸(5)を中心に回転(公転)しつつ前記回転軸(8)を中心に回転(自転)してなる、
ことを特徴とする流体装置にある。
該回転部材に、前記主回転軸を中心(O)とする同芯円上に配置された回転軸(8)により回転自在に支持される多数の翼(9)と、
前記基台に設けられたカム(12)及び前記各翼(9)にそれぞれ設けられ前記カムに当接するカムフォロアー(13)を有するカム装置(10)と、を備え、
前記カム(12)は、前記回転軸(8)が描く円(R)に対して近づく部分(p)及び離れる部分(q)を有し、これら近づく部分又は離れる部分に前記カムフォロアー(13)が当接することにより、前記各翼(9)が、前記主回転軸(5)を中心に回転(公転)しつつ前記回転軸(8)を中心に回転(自転)してなる、
ことを特徴とする流体装置にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図2参照)、前記翼(9)は、前記回転軸(8)から左右等距離(L/2)にカムフォロアー(13,13)を有し、前記主回転軸(5)を中心にして1回転(公転)する毎に前記回転軸を中心にし1回転(自転)し、前記左右のカムフォロアー(13,13)が、前記主回転軸を中心として回転(公転)する毎に交互に同じ前記近づく部分(p1)及び離れる部分(q1)に当接してなる、
請求項1記載の流体装置にある。
請求項1記載の流体装置にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図2,図5参照)、前記カム(12)は、略々同芯円状の内側半円部(R1)及び外側半円部(R2又はR6,R7)と、前記内側半円部の一端と前記外側半円部の他端とをそれぞれ略々半円で結ぶ2個の偏心半円部(R4,R3)と、からなる、
請求項1又は2記載の流体装置にある。
請求項1又は2記載の流体装置にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図4参照)、前記主回転軸(5)を中心に回転して、前記左右カムフォロアーの内の内径側に位置するカムフォロアー(13)と一体に回転する案内回転板(20)を有する、
請求項1ないし3のいずれか記載の流体装置にある。
請求項1ないし3のいずれか記載の流体装置にある。
請求項5に係る本発明は(例えば図1,図2参照)、前記流体装置を風車として用いると共に、風向を検出する風向検出手段(6)を有し、
風向(a)に対して、前記主回転軸(5,0)を通る平面の一方に位置(I,II,III,IV,V)する前記各翼(9)と他方に位置(V,VI,VII,VIII,I)する各翼との総受圧面が異なるように、前記風向検出手段(6)により前記基台(2)を回転してなる、
請求項1ないし5のいずれか記載の流体装置にある。
風向(a)に対して、前記主回転軸(5,0)を通る平面の一方に位置(I,II,III,IV,V)する前記各翼(9)と他方に位置(V,VI,VII,VIII,I)する各翼との総受圧面が異なるように、前記風向検出手段(6)により前記基台(2)を回転してなる、
請求項1ないし5のいずれか記載の流体装置にある。
請求項6に係る本発明は(例えば図5参照)、前記各翼(9)は、枠(9b)と、該枠に可撓自在に取付けられた可撓部材(9a)と、を有し、
前記風向(a)に対して、多くの前記翼(9)が前記主回転軸(5)を中心とする回転方向後側の背面から風圧を受けて、前記可撓部材(9a)を回転方向前方に膨出して、前記各翼に揚力(F)が作用するように、前記カム(12)を設定してなる、
請求項5記載の流体装置にある。
前記風向(a)に対して、多くの前記翼(9)が前記主回転軸(5)を中心とする回転方向後側の背面から風圧を受けて、前記可撓部材(9a)を回転方向前方に膨出して、前記各翼に揚力(F)が作用するように、前記カム(12)を設定してなる、
請求項5記載の流体装置にある。
なお、上記カッコ内の符号は図面を対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、簡単なカム装置により各翼をその回転軸を中心に回転(自転)して、各翼を効率のよい向きに容易かつ正確に制御することができ、コンパクトで効率の高いかつ耐久性を有する流体装置を提供することができる。
請求項2に係る本発明によると、各翼に対して左右2個のカムフォロアーが、それぞれ交互に同じカム部分に当接するので、左右のカムフォロアーが各1個の翼に対して機能して、カムは、いずれか一方のカムフォロアーが当接し得る溝カム又は両方のカムフォロアーが当接する板カム等の簡単な構造で足り、カムフォロアーにコジリ等が発生することを防止して、翼の滑らかな自転を維持して、流体装置の効率及び耐久性を向上することができる。
請求項3に係る本発明によると、カムは、半円部の組合せから構成され、簡単な構成で足りると共に、翼の回転軸を中心とする回転(自転)の加速度が少なく、滑らかな自転を保持することができる。
請求項4に係る本発明によると、内側カムフォロアーを案内する案内回転板により、カムフォロアーの移動を滑らかにして、翼を半径方向状態に正確に保持することができると共に、翼の主回転軸廻りの回転(公転)を滑らかにすることができる。
請求項5に係る本発明によると、発電装置等の風車に適用して、コンパクトで耐久性を有する風車を得ることができる。
請求項6に係る本発明によると、風力による風圧を各翼に効率よく受けると共に、各翼に回転方向の揚力も作用して、高い効率で風力を機械的回転力に変換することができる。
以下、図面に沿って、本発明を発電用風車に適用した実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る発電用風車(流体装置)1の概念を示す全体斜視図である。バーチカルタイプ発電用風車1は、ベース(図示せず)に回転自在に支持されているターンテーブル(基台)2、該ターンテーブル上に設置された風車ユニット3を有しており、風車ユニット3は、主回転軸5を中心にターンテーブル2上を風力により回転する。主回転軸5は、縦方向に配置されて風車ユニット3に一体に設けられており、該主回転軸5はベースに設けられた発電装置(図示せず)に連結して発電し得る。なお、ターンテーブル2は下方のみを示して上部を省略しているが、風車ユニット3を挟んでその上下に設置されることが好ましい。
また、ターンテーブル2には風向検出手段6が固定されており、図1に、該風向検出手段6は常に風下もになるように2枚の羽根をターンテーブル2に固定したものを概略的に鎖線にて示してあるが、これに限らず、風速計と一体の風向検出手段を隣接して、これによる風向信号に基づきターンテーブルをモータにて適宜回転するようにしてもよい。
風車ユニット3は、上記主回転軸5を中心位置に固定した上下2枚の円盤(回転部材)7,7を有しており、これら円盤の間に同芯円上かつ等間隔に、例えば6等分(図1では省略して3等分したものを示す)位置に回転軸8にて回転自在いに多数の翼9・・・が配設されている。各回転軸8・・・は、上記2枚の円盤7,7を突出して延びて、それぞれカム装置10に連結している。なお、カム装置10は、同一構造のものを上下に設けることが好ましいが、どちらか一方のみでもよく、以降下方のカム装置のみを説明する(図面も同様)。
カム装置10は、ターンテーブル2に形成された所定形状のカム12と、上記各回転軸8の突出部に固定されたアーム11と、これらアーム11の両端部に取付けられたローラ等の回転部からなる1対のカムフォロアー13,13と、からなる。アーム11は、回転軸8を介して翼9と平行になるように一体に固定されており、従ってカム12に係合するカムフォロアー13にて、翼9の向きがその回転(公転)位置に応じて設定される。
上記カム12は、図2に示すように、交点Cを有する一筆書き状の変形2重円の溝カムからなることが好ましい。詳しくは、図2の上半分(X−X線上部)は、主回転軸5の中心線Oを中心とした2個の同芯半円R1,R2からなり、これら半円の差(R2−R1)は、各翼9の1対のカムフォロアー13の間隔Lとなっている。なお、各翼9の回転軸8は、上記1対のカムフォロアー13の中央に位置し、従って回転軸8から1対のカムフォロアー13までの長さはL/2となっている。
図2の下半分(X−X線下部)におけるカム12は、上記X−X線における中心点Oから同じ距離L/2で左右に振分けられた点A,Bを中心とした半円R3,R4からなる。即ち、右側にあっては、点Aを中心として、上記内半円R1の左側(一端)と外半円R2の右側(他端)とを結ぶ偏心半円R3からなり、左側にあっては、点Bを中心として、上記内半円R1の右側(他端)と外半円R2の左側(一端)とを結ぶ偏心半円R4からなる。従って、半径R3とR4とは、中央縦線Y−Y上にて交差(C)する。
本実施の形態は以上のような構成からなるので、風力により風車ユニット3がターンテーブル2に対して回転すると、風車ユニット3の各翼9は、カム装置10により各位置に対応した所定角度に制御される。なおこの際、ターンテーブル2は、風向きに対して風向検出手段6により所定状態、具体的には、図2の風向きaに対して図2のように設定される。
カム装置10は、各翼9が風力によりb方向に回転するに伴い、主回転軸5(中心点O)を中心に回転(公転)する回転軸8と、カム12により規定されるカムフォロアー13,13の位置とにより、各翼9の角度は各位置I〜VIIIにより設定される。即ち、所定速度で回転(公転)移動する回転軸8に対して、該回転軸8とカムフォロアー13との間隔L/2は一定であるため、カムフォロアー13はカム12に係合して遅れ又は進み、各翼9は回転軸8を中心とした所定角度に設定される。
具体的には、カム12が同芯円(R1,R2)からなる位置I〜V(X−X線上方半円部分;第1,2象限)までは、翼9は放射状に設定される。回転軸8の移動円Rに対して近づく方向となるカム部分p1,p2(位置V〜VII ,第3象限部分)は、回転軸8の移動に対して、外側円R4に係合するカムフォロアー13が遅れかつ内側円R3に係合するカムフォロアー13が進み、各翼9は回転軸8に対してd方向に回転(自転)し、風向きaに対して略々平行状態となる。回転軸8の移動円Rに対して離れる方向のカム部分q1,q2(位置VII 〜I;第4象限部分)は、回転軸8の移動に対して、外側円R3に係合するカムフォロアー13が遅れかつ内側円R4に係合するカムフォロアー13が進み、各翼9は回転軸8に対してe方向に回転し、風向きaに対して略々平行状態となる。
従って、風車ユニット3の各翼9は、上半位置(I→III →V)において風向きaに対して風圧を受ける状態となり(位置III において翼9は最大受圧面積となる)、下半位置(V→VII →I)において風向きに対して平行状態となり、これら上半位置と下半位置との各翼9の風向きに対する有効受圧面積の差により、風車ユニット3は矢印b方向に回転する。
ついで、図3に沿って、上記カム装置10について更に説明する。前記円盤7には、翼9の回転軸8がベアリング15を介して回転自在にかつスラストワッシャ16を介して支持されており、該回転軸8の下方突出部8aにはアーム11が一体に固定されている。アーム11の両端部分にはナット等により支持軸17,17が固着されており、該支持軸17には、ニードルベアリング18等を介してかつカラー19を介在して2段にローラ13a,13bが回転自在に支持されている。前記ターンテーブル2に形成されている溝カム12に上記2段のローラ13a,13aが係合して、これらローラがカムフォロアー13を構成している。
そして、カム12は、上下2段に形成されており、突出部からなる上段カム12aは上記上段ローラ13aに当接するように、また凹溝からなる下段カム12bは上記下段ローラ13bに当接するように、段差状に構成されている。これにより、上段ローラ13aは上段カム12aにのみ当接すると共に、下段ローラ13bは下段カム12bにのみに当接して、上下ローラ13a,13bのスムーズな自転を保証して、カム装置10による滑らかな各翼9の角度移動を維持することができる。なお、上段ローラ13aの径を下段ローラ13bより大きくすることにより、カム12aの段付きをなくすことができ、カム12の加工が容易になる。また、ローラ13の径は可能な限り大きくすることによって回転数を低く抑える。
図4は、カム装置10による翼9の滑らかな回転のための他の実施例を示す。本実施の形態は、内半径R1(図4の上半部分)のカム12部分のカムフォロアーの回転を滑らかにするためのものであり、上記半径R1のカム内側面12bの半径R1’より僅かに大きい半径R5からなる案内円板20を主回転軸5に回転自在に(又は固定して)支持する。
該構成により、半径R1のカム12に係合するカムフォロアー13は、案内円板20に当接して、各ローラ13b(図3参照)は、自転することなく、円板20と共に一体に回転して上記カムの入口Gから出口Hまで導かれる。これにより、翼9は、回転軸8とカムフォロアー13とが略々同一角速度で進行する部分(図4の上半部分)を滑らかに移動することができる。
なお、上述実施の形態は、カムフォロアー13,13を各翼9に2個ずつ設けて、各翼9の角度を制御しているが、回転軸8と左右カムフォロアー13,13の距離L/2が一定であるため、左右いずれか1個のカムフォロアー13を溝カム12により規定すれば足りる。従って、カムフォロアー13は、図3に12bで示す溝カムとする場合、翼9に対して1個でも足りるが、12aで示す板カムとする場合、左右両カムフォロアー13が相俟って翼9を規定する。また、回転軸8に対してカムフォロアー13が速く進む場合、該カムフォロアー13とカム12との間にコジリ力が作用し易いので、遅れる側のカムフォロアーのみをカム面に係合し、進む側のカムフォロアーは、カム面との間に遊隙を与えてフリー状態とすることが好ましい。
即ち、図2において、位置I→Vは、各翼左右のカムフォロアー13,13が回転軸8と同一角速度で進行するため、両カムフォロアー13,13が共にカム12に当接して、カム12からの抵抗を左右のカムフォロアー13,13に分散して負担することが好ましい。位置V→VII は、回転軸8に対して、内側のカムフォロアー(図2のVI位置に131 と表示)が速く進み、外側のカムフォロアー(同132 と表示)が遅れるため、内側のカムフォロアー131 は、カムに当接しないフリー状態とし、外側のカムフォロアー132 のみをカム12に係合して、回転軸8に対して遅れつつ、翼9の角度を制御する。位置VII →Iは、反対に、回転軸8に対して内側カムフォロアー(図2のVIIIに132 と表示)が速く進み、外側カムフォロアー(同131 と表示)が遅れるため、内側のカムフォロアー132 は、カムに当接しないフリー状態とし、外側のカムフォロアー131 のみをカム12に係合して、回転軸8に対して遅れつつ、翼9の角度を制御する。
従って、図4に斜線で示すように、下半分にあっては、外側の溝カムK1,K2だけで足りる。更に、図4に示すように円板20を用いると、上半分における内側半円部分R1は、必要とせず、かつ外側半円部分R2も、内側又は外側の当接面からなる板カムで足りる。これにより、各翼9の左右カムフォロアー13,13がそれぞれカム12に同時係合するための高い精度並びに回転軸8及び左右カムフォロアー13,13の3点規制に伴う干渉を防止して、各翼9の滑らかな回転(自転)並びにそれに基づく風車ユニット3の高い効率での回転(公転)を長期に亘って保持することができる。
ついで、図5に沿って、各翼9に揚力を作用して、それを回転力として利用する実施の形態について説明する。各翼9は、帆布又はポリプロピレン等の可撓性を有しかつ耐久性のある材料9aにより構成され、該可撓性部材9aは、翼枠9bより水平方向に所定量長くすると共に該枠に回動(可撓)自在に取付けられる。
そして、カム12は、上半部における内側が先の実施の形態と同様な半径R1からなり、外側の位置II〜IVの1/4円も、同様に半径R2からなる。位置I〜IIは、上記半径R2の中心Oより僅かにX−X線上を左側にオフセットしたO1を中心とする半径R6からなり、同様に位置IV〜Vは、右側にオフセットしたO2を中心とする半径R7からなる。更に、下半部は、先の実施の形態と同様に、それぞれ内側と外側とを結ぶ、中心A,Bの半径R3,R4からなる。なお厳密には、交点C部分での干渉を防止して滑らかに移行を保証するため、X−X線部分に僅かな直線部を形成し、その分中心A,Bを僅かに下方にオフセットすることが好ましい。
即ち、本実施の形態にあっては、位置II,III ,IVに比して、位置I及びVにおいて回転軸8と各カムフォロアー13との間隔が僅かに短くなっている。従って、位置II,III 及びIVにあっては、各翼9は、先の実施の形態と同様に半径上に位置するが、位置I及びVにあっては、半径上から所定角度ずれる。
上記位置IV→Vにおいて、各翼9が左右どちらの回転方向にずれるかは、カム12(R1とR6及びR7)のみでは定まらないが、上述したように、遅れる側のカムフォロアー13のみをカム面で制御することにより、各翼の回転方向を規制することが可能となる。即ち、位置IV→Vにあっては、内側及び外側の半径R2,R7とが徐々に狭くなる方向にあり、回転軸8に対して外側カムフォロアー132 が遅れるため、内側カムフォロアー131 をフリーとし、外側カムフォロアー131 をカム12により規制して、翼9を時計方向fに自転する。
なお、各翼9に作用する風圧等により、上記位置IV→Vにおいて翼9が反対方向に自転する虞れがある場合、カム12の外側に沿って摩擦部材を延設し、該板摩擦部材によるブレーキ力により外側カムフォロアー13が遅れるように制御すれば、翼9は確実に時計方向fに自転する。
上述した構成に基づき、位置Iにあっては、外側カムフォロアー13が内側カムフォロアー132 に対して所定量進んだ状態にあり、従って矢印a方向からの風は、翼9の背面に作用して可撓部材9aを枠9bに対して前方に膨らませる。これにより、翼9に揚力Fが作用し、該揚力は主回転軸0(5)方向分力F1と回転方向分力F2に分けられ、翼9は、背面9に作用する風圧力に、上記揚力Fに基づく回転方向分力F2が加えられて、回転方向bの所定回転力が得られる。位置IV,Vにあっても、同様に翼背面に作用する風圧力に上記揚力に基づく回転方向分力が加えられ、矢印b方向の回転力が得られる。
位置VIにあっては、風向きaに対して、外側カムフォロアー132 より内側カムフォロアー131 が僅かに進んだ状態となり、翼9の進行方向後方の背面に風が作用して可撓部材9aを前方に膨らませる。これにより、翼9に揚力Fが作用し、該揚力は法線方向分力F1と回転方向分力F2に分けられ、翼9は、回転方向分力F2により矢印b方向の回転力が得られる。位置VIIにあっても、同様に揚力に基づく回転方向分力により、矢印b方向の回転力が得られる。
位置VII にある翼9は、風向きに対して平行に位置するため、揚力は得られないが、翼9は、該位置VII 以外のどの位置にあっても、背面に作用する風圧又は揚力に基づく回転力、又はその両方が作用し、風車ユニット3は、風力を高い効率にて回転力に変換することができる。
なお、上述実施の形態は、発電用風車に用いて説明したが、本発明は、これに限らず、水力を回転力に変換する水車、また逆に機械的な回転力を気体又は流体の流れに変換する送風機,VTOL用リフトファン,流体ポンプ等に適用してもよいことは勿論である。
1 流体装置(発電用風車)
2 基台(ターンテーブル)
3 風車ユニット
5 主回転軸
6 風向検出手段
7 回転部材(円盤)
9 翼
9a 可撓部材
9b 枠
10 カム装置
12 カム(溝)
13 カムフォロアー
20 (案内)回転板
2 基台(ターンテーブル)
3 風車ユニット
5 主回転軸
6 風向検出手段
7 回転部材(円盤)
9 翼
9a 可撓部材
9b 枠
10 カム装置
12 カム(溝)
13 カムフォロアー
20 (案内)回転板
Claims (6)
- 基台に、主回転軸を中心に回転自在に支持される回転部材と、
該回転部材に、前記主回転軸を中心とする同芯円上に配置された回転軸により回転自在に支持される多数の翼と、
前記基台に設けられたカム及び前記各翼にそれぞれ設けられ前記カムに当接するカムフォロアーを有するカム装置と、を備え、
前記カムは、前記回転軸が描く円に対して近づく部分及び離れる部分を有し、これら近づく部分又は離れる部分に前記カムフォロアーが当接することにより、前記各翼が、前記主回転軸を中心に回転しつつ前記回転軸を中心に回転してなる、
ことを特徴とする流体装置。 - 前記翼は、前記回転軸から左右等距離にカムフォロアーを有し、前記主回転軸を中心にして1回転する毎に前記回転軸を中心にし1回転し、前記左右のカムフォロアーが、前記主回転軸を中心として回転する毎に交互に同じ前記近づく部分及び離れる部分に当接してなる、
請求項1記載の流体装置。 - 前記カムは、略々同芯円状の内側半円部及び外側半円部と、前記内側半円部の一端と前記外側半円部の他端とをそれぞれ略々半円で結ぶ2個の偏心半円部と、からなる、
請求項1又は2記載の流体装置。 - 前記主回転軸を中心に回転して、前記左右カムフォロアーの内の内径側に位置するカムフォロアーと一体に回転する案内回転板を有する、
請求項1ないし3のいずれか記載の流体装置。 - 前記流体装置を風車として用いると共に、風向を検出する風向検出手段を有し、
風向に対して、前記主回転軸を通る平面の一方に位置する前記各翼と他方に位置する各翼との総受圧面が異なるように、前記風向検出手段により前記基台を回転してなる、
請求項1ないし5のいずれか記載の流体装置。 - 前記各翼は、枠と、該枠に可撓自在に取付けられた可撓部材と、を有し、
前記風向に対して、多くの前記翼が前記主回転軸を中心とする回転方向後側の背面から風圧を受けて、前記可撓部材を回転方向前方に膨出して、前記各翼に揚力が作用するように、前記カムを設定してなる、
請求項5記載の流体装置。
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2003
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