JP2005175033A - パターン形成方法および装置並びにそれを用いて製造した電子デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 パターンの形成工程の簡素化を図り、パターンを容易に形成できるようにする。
【解決手段】 基板12は、パターン形成領域がマイナスに帯電させてあり、成膜チャンバ14内の電極板18に装着され、非パターン形成領域が可変直流電源38によってプラスに帯電させてある。噴霧手段16は、液体供給手段20から供給された液体成膜材料22の微小液滴24を基板12に向けて噴射する。液体成膜材料22は、溶媒28に金属などの溶質の微粒子30が分散させてある。微小液滴24は、可変直流電源26によってプラスに帯電し、飛翔中に溶媒28が蒸発して溶質微粒子となって基板12のパターン形成領域に付着し、パターンを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体デバイスや液晶デバイスなどの電子デバイスの製造工程において、薄膜による微細なパターンを形成するのに好適なパターン形成方法および装置並びにそれを利用して製造した電子デバイスに関する。
半導体デバイスや液晶デバイスなどの電子デバイスにおいては、素子や配線などの微細なパターンが高密度に形成されている。従来、このような微細なパターンは、特許文献1に記載されているように、一般にフォトリソグラフィー技術を利用したエッチング(フォトエッチング)法によって形成していた。すなわち、例えば配線パターンを形成する場合、まず絶縁膜の表面にスパッタリングや蒸着またはCVDなどによって金属薄膜を形成する。その後、金属薄膜の上にフォトレジストを塗布してレジスト膜を形成し、これを露光、現像してレジスト膜をパターニングする。さらに、パターニングしたレジスト膜をマスクとして金属薄膜をプラズマエッチングなどによりエッチングし、不要な部分の金属薄膜を除去する。その後、レジスト膜をアッシングして除去することにより、絶縁膜の表面に所定の配線パターンが形成される。
特開平5−144775号公報
上記したように、従来のパターンの形成は、薄膜の形成→マスクの形成→薄膜のエッチング→マスクの除去、という多くの工程を経て形成される。このため、従来のパターン形成方法は、多くの手間と時間とを必要とする。また、従来のパターン形成方法においては、薄膜の形成や薄膜のエッチングを真空中で行なっており、高価な真空装置を必要とするとともに、高い真空度にして保持するために多くのエネルギーと時間とを必要とする。これらは、半導体デバイスや液晶デバイスなどの生産効率を高めるための障害となっており、生産コスト低減の妨げとなっている。しかも、真空装置の洗浄にCHF3やCF4などの地球温暖化係数の高いハイドロフルオロカーボン類(HFC)やパーフルオロカーボン類(PFC)を使用するため、環境への負荷が大きい。
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、パターンの形成工程の簡素化が図れ、パターンを容易に形成できるようにすることを目的としている。
また、本発明は、パターンの形成に要する時間を短縮できるようにすることを目的としている。
さらに、本発明は、真空装置を必要とせず、パターン形成に要するエネルギーの低減と環境への負荷を低減できるようにすることを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係るパターン形成方法は、絶縁体または半導体からなる基板のパターン形成領域を帯電させ、噴射して形成した液体成膜材料の微小液滴を前記基板に向けて飛翔させるとともに、前記微小液滴中の溶媒を前記飛翔中に蒸発させて溶質を前記パターン形成領域に付着させる、ことを特徴としている。
このようになっている本発明は、基板のパターン形成領域を帯電させ、基板に向けて液体成膜材料を噴射して微小液滴を形成する。微小液滴は、径が例えば数10μm程度であるとすると、常温において20〜30cmの距離を飛翔する間に、多くの種類の溶媒は蒸発して溶質だけの微粒子となる。この溶質の微粒子は、帯電しているパターン形成領域に静電引力によって吸引され、パターン形成領域に選択的に付着する。すなわち、本発明は、基板のパターン形成領域を帯電させ、予め濃度などを調整した液体成膜材料を微小液滴化して基板に向けて飛翔させるだけでパターンを形成することができる。したがって、パターン形成工程を大幅に簡素化することができ、パターンを容易に形成することができる。しかも、本発明は、液体成膜材料を噴射するなど、微小液滴を基板に向けて飛翔するだけでよいため、パターンを形成するための時間を大幅に短縮することができる。また、本発明は、液体成膜材料を微小液滴にして飛翔させるようにしており、高価な真空装置などを必要とせず、パターン形成のための消費エネルギーを大幅に節減することができ、HFC、PFCなどによる洗浄が不要であって、環境負荷を低減することができる。
微小液滴は、パターン形成領域と逆極性に帯電させるとよい。これにより、微小液滴または溶質とパターン形成領域との間の静電引力を大きくすることができ、より効率的に溶質をパターン形成領域に付着させることができる。また、基板は、パターン形成領域以外の非パターン形成領域をパターン形成領域と逆極性に帯電させることが望ましい。すなわち、基板の非パターン形成領域を微小液滴と同極性に帯電させる。これにより、溶質が非パターン形成領域に付着するのを確実に阻止することができ、形状精度に優れたパターンを形成することができ、微細なパターンを容易に形成することができる。
そして、前記パターン形成領域に前記溶質によるパターンを形成したのち、界面活性剤を添加した第2液体成膜材料を噴射して第2微小液滴を前記基板に向けて飛翔させるとともに、第2微小液滴中の溶媒を飛翔中に蒸発させ、第2溶質を前記基板の非パターン形成領域に付着させることができる。
すなわち、まず、基板のパターン形成領域を例えばマイナスに帯電させ、非パターン形成領域と微小液滴とをプラスに帯電させてパターン形成領域に溶質を付着、堆積させてパターンを形成する。その後、第2の液体成膜材料に陰イオン系界面活性剤(アニオン界面活性剤)を添加して微小液滴化する。界面活性剤は、疎水基(親油基)が微小液滴中の溶質に吸着し、親水基が外側を向く。アニオン界面活性剤は、親水基がマイナスイオンとなるため、微小液滴の溶媒が蒸発すると、第2溶質はマイナスに帯電した状態と同様となり、基板のパターン形成領域との間で斥力が作用し、非パターン形成領域との間で静電引力が作用する。したがって、第2微小液滴から形成された第2溶質は、基板の非パターン形成領域に選択的に付着、堆積される。このため、例えば配線パターンの周囲に絶縁膜を設けたい場合に、パターン形成領域や微小液滴の帯電極性を変化させることなく配線パターンと絶縁膜とを形成することができ、工程の簡素化を図ることができる。
微小液滴は、加熱することができる。通常の溶媒は、微小液滴を加熱しなくとも飛翔中に溶媒が蒸発する。しかし、蒸発温度の高い溶媒など、特別な溶媒を使用する場合、微小液滴を加熱することによって溶媒を確実に蒸発させることができる。このため、液体成膜材料の選択の自由度を大きくすることができ、種々の物質(溶質)によるパターン形成が可能となる。また、通常の溶媒であっても、蒸発速度が高められるため、微小液滴の飛翔距離を短くすることができる。そして、微小液滴は、気流によって基板に向けて搬送するとよい。微小液滴は、大気中においては浮遊しやすいため、気流によって搬送することにより、パターン形成領域への付着、成膜速度を大きくすることができる。気流は、窒素などの不活性ガスにより形成してよい。しかし、例えば二酸化ケイ素(SiO2)からなるパターンを形成する場合などは、オゾンを含むガスなどのように活性なガスによる気流を用いることができる。
上記のパターン形成方法を実施するためのパターン形成装置は、絶縁体または半導体からなる基板のパターン形成領域を帯電させる第1帯電手段と、液体成膜材料を噴射して微小液滴にする噴霧手段と、前記パターン形成領域を帯電させた前記基板を前記噴霧手段に対向させて支持する基板支持手段と、前記噴霧手段を介して前記微小液滴を帯電させる第2帯電手段と、を有することを特徴としている。
第1帯電手段によって基板のパターン形成領域を帯電させ、噴霧手段によって液体成膜材料を微小液滴にすると、微小液滴がパターン形成領域と逆極性に帯電する。そして、この微小液滴を基板に向けて飛翔させることにより、微小液滴中の溶質からなるパターン形成領域と逆極性に帯電した微粒子がパターン形成領域に吸引され、パターン形成領域に付着してパターンを形成する。このため、パターン形成工程を大幅に簡素化することができ、パターンを容易に形成することができる。しかも、本発明は、液体成膜材料を噴射して微小液滴を基板に向けて飛翔させるだけでよいため、パターンを形成するための時間を大幅に短縮することができる。また、本発明は、液体成膜材料を微小液滴にするようにしており、高価な真空装置などを必要とせず、パターン形成のための消費エネルギーを大幅に節減することができ、HFC、PFCなどによる洗浄が不要であるため、環境負荷を低減することができる。
微小液滴から生成される溶質の微粒子の大きさは、噴霧手段のノズル径、液体成膜材料の溶質の濃度、溶質の粒径、液体成膜材料の粘度などを調整することにより制御することができる。すなわち、噴霧手段のノズル径を大きくすれば、微小液滴の径が大きくなって、基板に付着させる溶質粒子の径が大きくなる。また、溶質の濃度を小さくすれば、微小液的中に含まれる溶質の量が少なくなり、溶質微粒子の径を小さくでき、ナノメータサイズの溶質微粒子を容易に形成することができる。
基板支持手段は、導電性材料によって形成し、基板の非パターン形成領域をパターン形成領域と逆極性に帯電させる第3帯電手段に接続するとよい。これにより、非パターン形成領域が微小液滴と同極性に帯電されるため、微小液滴中の溶質からなる微粒子を非パターン形成領域に付着させることなく、パターン形成領域のみに確実に付着させることができる。したがって、パターンの形状精度が向上し、微細なパターンを形成することができる。
そして、本発明に係る電子デバイスは、上記のパターン形成方法により形成したパターンを有することを特徴としている。これにより、上記の効果を有する電子デバイスを得ることができる。
本発明に係るパターン形成方法および装置並びにそれを用いて製造した電子デバイスの好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るパターン形成装置の概略構成図である。図1において、パターン形成装置10は、基板12を配置する成膜チャンバ14を有する。基板12は、例えばガラス板や樹脂板またはシリコンウエハなどの絶縁体または半導体から構成してある。すなわち、基板12は、表面を帯電させることが可能な材質からなっている。そして、基板12は、後述するように、パターンを形成するパターン形成領域が帯電(この実施形態においてはマイナスに帯電)させてある。パターン形成領域の帯電は、例えば図示しない電子線描画装置(第1帯電手段)を用いた電子ビームによる描画、または基板12が光帯電材によって形成してある場合、第1帯電手段である紫外線照射装置(図示せず)による紫外線の照射によって行なうことができる。さらに、基板12と電気陰性度の異なる針を第1帯電手段として使用し、針によってパターン形成領域を罫書くことにより帯電させることができる。
成膜チャンバ14は、内部に噴霧手段16と電極板18とが設けてある。噴霧手段16は、成膜チャンバ14の一側に配置してあり、それに対向させて電極板18が成膜チャンバ14の他側に配置してある。そして、電極板18は、基板支持手段となっていて、噴霧手段16に対面している前面に基板12を着脱可能に装着できるようになっている。
噴霧手段16は、液体供給手段20に接続してある。液体供給手段20は、噴霧手段16に液体成膜材料22を供給する。そして、噴霧手段16は、液体供給手段20から供給された液体成膜材料22を噴射して微小液滴(エアロゾル)24にする。また、噴霧手段16は、第2帯電手段である可変直流電源26に接続してあって、噴霧手段16から噴射された微小液滴24を基板12のパターン形成領域と逆極性、すなわちプラスに帯電できるようになっている。なお、液体成膜材料22は、一部を模式的な拡大図として示したように、溶媒28の中に溶質である金属やシリコン、二酸化ケイ素などの微粒子30が分散させてある。微粒子30は、実施形態の場合、金属からなっていて、粒径が数nm〜数100nm程度のものを使用している。そして、溶媒28は、微粒子30を分散可能なものであれば、有機溶媒でも無機溶媒でも何でもよい。また、液体成膜材料22は、金属などの無機物質を酸やアルカリに溶解させたものや、有機金属化合物を有機溶媒に溶解させたものであってもよい。
成膜チャンバ14内の適宜の位置には、赤外線ヒータやレーザ光源などのような加熱手段32が設けてあって、飛翔する微小液滴24を加熱して微小液滴24中の溶媒28を容易に蒸発させることができるようになっている。また、成膜チャンバ14には、基板12の前方側に図示しないガス導入口が設けてあって、矢印34のように窒素などのキャリアガスを成膜チャンバ14内に導入できるようにしてある。さらに、成膜チャンバ14には、電極板18の背面側に排気口(図示せず)が設けてあり、この排気口から成膜チャンバ14内を矢印36のように排気できるようなっている。これにより、キャリアガス34は、基板12の前方において成膜チャンバ14に導入され、基板12に向けた気流を形成し、噴霧手段16から噴射された微小液滴24を気流に乗せて基板12に向けて搬送する。
電極板18は、実施形態の場合、金属などの導電性材料によって構成してあって、第3帯電手段である可変直流電源38に接続してある。この可変直流電源38は、電極板18を介して基板表面のパターン形成領域以外の非パターン形成領域をパターン形成領域と逆極性に帯電する。
このようになっている実施形態に係るパターン形成装置10による基板12へのパターン形成は、次のようにして行なうことができる。まず、ガラス基板や半導体基板などの基板12のパターン形成領域を、電子線描画装置の電子ビームによって描画し、パターン形成領域をマイナスに帯電させる。
その後、成膜チャンバ14内の電極板18に、基板12を噴霧手段16に対向させて装着する。そして、可変直流電源38をオンにして電極板18にマイナスの直流電圧を印加する。これにより、絶縁体または半導体からなる基板12は、静電誘導により分極され、表面の非パターン形成領域が、パターン形成領域と逆極性のプラスに帯電される。また、噴霧手段16に接続した可変直流電源26をオンにし、噴霧手段16にプラスの直流電圧を印加する。さらに、窒素などの不活性ガスからなるキャリアガス34を成膜チャンバ14内に供給するとともに、矢印36のように成膜チャンバ14内を排気し、基板12に向かう気流を形成する。そして、液体供給手段20から液体成膜材料22を噴霧手段16に供給し、噴霧手段16から液体成膜材料22を基板12に向けて噴射し、液体成膜材料22からなる微小液滴24を基板12に向けて飛翔させる。
噴霧手段16から噴射された微小液滴24は、噴霧手段16が可変直流電源26によってプラスの直流電源が印加されているため、パターン形成領域と逆極性のプラスに帯電する。そして、微小液滴24は、キャリアガス34の気流によって基板12に向けて搬送される。このとき、加熱手段32によって微小液滴24を加熱する。これにより、微小液滴24は、基板12に向けて飛翔する間に溶媒28が蒸発し、プラスに帯電した溶質である微粒子30となる。この微粒子30は、プラスに帯電している基板12の非パターン形成領域から斥力を受け、パターン形成領域から静電引力を受ける。このため、微粒子30は、基板12のパターン形成領域に選択的に付着し、堆積されてパターンを形成する。
なお、実施形態の場合、噴霧手段16と基板12との距離は、約30cmとなっていて、通常の無機酸や有機溶媒は、加熱手段32による加熱を行なわなくとも、飛翔中の微小液滴24の溶媒28を容易に蒸発させることができる。しかし、加熱手段32により微小液滴24の加熱を行なうと、沸点の高い溶媒などを蒸発させることができ、液体成膜材料22の選択の自由度を高めることができ、種々の材料を用いたパターンを形成することができる。
このように実施の形態においては、基板12のパターン形成領域を帯電させ、予め濃度などを調整した液体成膜材料22を微小液滴24にして基板12に向けて飛翔させるだけでパターンを形成することができる。すなわち、実施形態に係るパターン形成装置10およびパターン形成方法を用いることにより、基板上にトランジスタなどの素子や配線などのパターンを容易に形成することができ、これらのパターンを有する半導体デバイスや液晶デバイス、有機ELデバイスなどの電子デバイスを得ることができる。
そして、基板12のパターン形成領域を帯電させ、噴射した微小液滴を基板に向けて飛翔させるだけでよいため、パターン形成工程を大幅に簡素化することができ、パターンを容易に形成することができる。しかも、パターン形成装置10は、液体成膜材料22を噴射して微小液滴24を基板に向けて飛翔するだけでよいため、パターンを形成するための時間を大幅に短縮することができる。そして、実施形態においては、液体成膜材料22を微小液滴24にして飛翔させるようにしており、高価な真空装置などを必要とせず、パターン形成のための消費エネルギーを大幅に節減することができ、HFC、PFCなどによる洗浄が不要で、環境への負荷を低減することができる。
また、実施形態においては、キャリアガス34の気流によって微小液滴24を基板12に向けて搬送するようにしているため、大気中で浮遊するような微小液滴24、溶質の微粒子30を確実に基板12に到達させることができ、パターンの形成効率を高めることができる。さらに、実施の形態においては、基板12の非パターン形成領域をパターン形成領域と逆極性に帯電させているため、パターン形成領域と逆極性に帯電している溶質の微粒子30が非パターン形成領域に付着するのを確実に防ぐことができ、パターンの形状精度が向上してナノメータサイズの微細なパターンを形成することが可能となる。
なお、図1の状態において、基板12のパターン形成領域に液体成膜材料22を用いてパターンを形成したのち、次のようにして基板12の非パターン形成領域に薄膜を形成することが可能である。すなわち、第2液体成膜材料(例えば、二酸化ケイ素(第2溶質)の微粒子を分散させたもの)に少量のアニオン界面活性剤を添加し、これを前記と同様にして第2微小液滴にして基板12に向けて飛翔させる。アニオン界面活性剤は、疎水基が溶質の微粒子に吸着し、マイナスイオンを有する親水基が外側を向く。このため、第2溶質の微粒子は、基板12のパターン形成領域との間に斥力が作用し、非パターン形成領域との間に静電引力が作用する。したがって、第2溶質の微粒子が非パターン形成領域に選択的に付着するため、非パターン形成領域を第2溶質により成膜することができる。これにより、例えば基板12のパターン形成領域に金属薄膜からなる配線パターンを形成し、配線パターン間の非パターン形成領域を二酸化ケイ素などの絶縁膜によって埋めて絶縁する、などを行なうことができる。
前記実施形態においては、液体成膜材料22が金属などの微粒子30を溶媒28に分散させたものである場合について説明したが、液体成膜材料は、金属などを酸やアルカリなどの無機溶媒や有機溶媒に溶解したもの、または有機金属化合物を有機溶媒に溶解したものなどであってもよい。これらの液体成膜材料は、微小液滴中の溶媒が蒸発すると、無機の溶質の微粒子となって基板12のパターン形成領域に付着する。また、前記実施形態においては、第1帯電手段が電子線描画装置である場合について説明したが、基板が光帯電材で形成されている場合、第1帯電手段は紫外線照射装置であってもよい。この場合、ハードマスクを使用することにより、パターン形成領域の広い範囲を一度に帯電させることができる。さらに、基板12のパターン形成領域を帯電させる場合、基板12と電気陰性度の異なる部材からなる針を用いて基板12を罫書くことによって行なうことができる。そして、前記実施形態においては、基板12のパターン形成領域をマイナスに帯電させた場合について説明したが、パターン形成領域はプラスに帯電させてもよい。
また、前記実施形態においては、成膜チャンバ14に1つの噴霧手段16を設けた場合について説明したが、成膜チャンバ14には、複数の噴霧手段16を設置し、それぞれから異なる液体成膜材料を噴射できるようにしてもよいし、異なる粒径の溶質微粒子が形成できるような液体成膜材料を噴射できるようにしてもよい。これにより、複数種類の溶質を混合させたパターンなどを容易に形成することができる。
図1に示したパターン形成装置10を用いてパターンの形成実験を行なった。まず、図2に示したように、シリコンウエハからなる基板12の表面を、ステンレス鋼の針(ステンレス針)40によって擦って罫書きし、直線状のパターン形成領域42をマイナスに帯電させた。その後、基板12を図1に示したパターン形成装置10の電極板18に、パターン形成領域42が噴霧手段16と対面するように基板12を装着した。また、可変直流電源38により電極板18に−500Vの直流電圧を印加し、基板12の非パターン形成領域44(図2参照)を静電誘導によりパターン形成領域42と逆極性のプラスに帯電させた。そして、噴霧手段16に可変直流電源26により約+10kVの直流電圧を印加し、金(Au)の微粒子を分散させた液体成膜材料を噴射して微小液滴24を形成し、基板12に向けて飛翔させた。
なお、液体成膜材料は、米国EYラボラトリーズ社の平均粒径20nmの金微粒子を溶媒(トルエン)に分散させたものを使用した。また、噴霧手段16と基板12との距離は、約30cmに設定した。そして、成膜チャンバ14に1L/分の窒素ガスを導入し、微小液滴24を窒素ガスの気流によって基板12に搬送するようにした。この結果、図3に示すように、基板12のパターン形成領域に、金微粒子からなる幅約100nmの直線状のパターン50を形成することができた。なお、図3(2)は、同図(1)の一部拡大図である。
また、上記の実験において、ケイ素(シリコン)の15〜25nmの微粒子を水に分散させるとともに少量のアニオン界面活性剤を添加し、この液体成膜材料を噴射して微小液滴にして基板12に飛翔させたところ、基板12の非パターン形成領域44にシリコンの微粒子を堆積することができた。
実施の形態に係るパターン形成装置の概略構成図である。 パターン形成領域を帯電させる方法の一例の説明図である。 実施形態のパターン形成方法により形成したパターンの顕微鏡写真の模式図である。
符号の説明
10………パターン形成装置、12………基板、14………成膜チャンバ、16………噴霧手段、18………基板支持手段(電極板)、20………液体供給手段、22………液体成膜材料、24………微小液滴、26………第2帯電手段(可変直流電源)、28………溶媒、30………溶質(微粒子)、32………加熱手段、34………キャリアガス、38………第3帯電手段(可変直流電源)、40………第1帯電手段(ステンレス針)、42………パターン形成領域、44………非パターン形成領域、50………パターン。

Claims (9)

  1. 絶縁体または半導体からなる基板のパターン形成領域を帯電させ、
    噴射して形成した液体成膜材料の微小液滴を前記基板に向けて飛翔させるとともに、
    前記微小液滴中の溶媒を前記飛翔中に蒸発させて溶質を前記パターン形成領域に付着させる、
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 請求項1に記載のパターン形成方法において、
    前記微小液滴は、前記パターン形成領域と逆極性に帯電させることを特徴とするパターン形成方法。
  3. 請求項2に記載のパターン形成方法において、
    前記基板は、非パターン形成領域を前記パターン形成領域と逆極性に帯電させることを特徴とするパターン形成方法。
  4. 請求項3に記載のパターン形成方法において、
    前記パターン形成領域に前記溶質によるパターンを形成したのち、界面活性剤を添加した第2液体成膜材料を噴射して第2微小液滴を前記基板に向けて飛翔させるとともに、第2微小液滴中の溶媒を飛翔中に蒸発させ、第2溶質を前記基板の非パターン形成領域に付着させることを特徴とするパターン形成方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のパターン形成方法において、
    前記飛翔している液滴を加熱することを特徴とするパターン形成方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のパターン形成方法において、
    前記微小液滴を気流によって前記基板に向けて搬送することを特徴とするパターン形成方法。
  7. 絶縁体または半導体からなる基板のパターン形成領域を帯電させる第1帯電手段と、
    液体成膜材料を噴射して微小液滴にする噴霧手段と、
    前記パターン形成領域を帯電させた前記基板を前記噴霧手段に対向させて支持する基板支持手段と、
    前記噴霧手段を介して前記微小液滴を帯電させる第2帯電手段と、
    を有することを特徴とするパターン形成装置。
  8. 請求項7に記載のパターン形成装置において、
    前記基板支持手段は、導電性材料によって形成され、前記基板の非パターン形成領域を前記パターン形成領域と逆極性に帯電させる第3帯電手段に接続してあることを特徴とするパターン形成装置。
  9. 請求項1ないし請求項6に記載のパターン形成方法により形成したパターンを有することを特徴とする電子デバイス。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9595472B1 (en) 2015-09-11 2017-03-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device, and manufacturing method of semiconductor device

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