JP2005169800A - 木質繊維板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の木質繊維板とほぼ同様な製造方法でもって、表面に貼り付けた化粧突板や化粧紙に変色を生じさせることもなく、また、寸法変化率も小さい木質繊維板を得る。
【解決手段】 木質繊維と、接着剤としての水溶性アルカリフェノール系樹脂と、固形分換算で3.0〜5.5重量%の好ましくは硫酸アンモニウムである酸性塩類とを少なくとも混合した成形原料を熱圧成形して木質繊維板とする。熱圧成形後に得られる木質繊維板のpH値はほぼ中性値であり、吸水厚さ膨潤率も小さい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、木質繊維板およびその製造方法に関する。
MDFのような木質繊維板の製造方法として、木質繊維をフェノール系樹脂接着剤と混合したものを熱圧成形する方法が知られている。しかし、フェノール系樹脂は強アルカリ性であることから、フェノール系樹脂を接着剤として用いた木質繊維板を化粧板や構造用材として使用する場合に、表面化粧に用いられる突板や化粧紙を変色させたり、水に濡れて有色の抽出液が生じるなど、アルカリ汚染を引き起こす不都合があった。それを解消した製造方法として、本発明者らは、フェノール系樹脂と共に酸性物質(酸、酸性塩)を必要量添加して成形原料を得、それを熱圧成形して木質繊維板を製造する方法を提案している(特許文献1:特開2000−326315号公報参照)。
この方法によれば、熱圧成形後に得られる木質繊維板のpH値を4.0〜8.0程度に抑制することができ、表面化粧に用いられる突板や化粧紙に対するアルカリ汚染の程度を大きく低減することができる。
特開2000−326315号公報
本発明は、上記特許文献1に記載の発明をさらに発展させようとするものであり、アルカリ汚染防止効果と共に、高い寸法安定性を備えた木質繊維板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、水溶性アルカリフェノール系樹脂の添加と同時にまたはその前後に、酸性物質を添加して熱圧成形するに際して、酸性物質として酸性塩類を用い、かつその添加量をある範囲とすることにより、製造される木質繊維板の中性化が図れるばかりでなく、吸水厚さ膨潤率を大幅に低減できることを見い出し、本発明をなすにいたった。
すなわち、本発明による木質繊維板は、木質繊維と、接着剤としての水溶性アルカリフェノール系樹脂と、3.0重量%以上、好ましくは3.5〜5.5重量%の酸性塩類とを少なくとも混合したものを熱圧成形してなる木質繊維板である。
また、本発明による木質繊維板の製造方法は、木質繊維に水溶性アルカリフェノール系樹脂を接着剤として用いて木質繊維板を製造するに際して、木質繊維に該水溶性アルカリフェノール系樹脂と共に、3.0重量%以上、好ましくは3.5〜5.5重量%の酸性塩類を添加混合して熱圧成形することを特徴とする。
本発明において、木質繊維板とは、細片、チップあるいは粉状化した木質繊維を接着剤により板状にして熱圧成形したものをいう。厚み方向に一層であってもよく多層であってもよい。好ましくは、木質繊維板の少なくとも木口部分および表面部分のpH値が4.0〜8.0とされる。
本発明で水溶性アルカリフェノール系樹脂とは、アルカリ条件下で、フェノールとホルムアルデヒドを反応させたもので水溶性の液体をいい、具体的には、パーティクルボードや合板で使用されているフェノール樹脂があげられる。
本発明において、酸性塩類とは、通常の化学的処理法において、pH値をアルカリ側から酸性側に変化させることのできる酸性物質の塩類を総称しており、例として、硫酸アルミニウム、過酸化アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどが挙げられる。酸性塩類のなかでも、硫酸アンモニウムは熱によりホルムアルデヒドと反応するので特に好ましい材料である。また、これらの酸性塩類は2種以上組み合わせて用いることもできる。
本発明者らの実験では、強酸を使用した場合、2.0重量%程度の添加で木質繊維が白化する現象(添加したフェノール系樹脂が木質繊維の回りでゲル化する現象)がみられ、品質が劣化する場合があった。また、強酸なので扱いが困難であった。一方、弱酸である酸性塩類の場合は、木質繊維板のpHを中性値に近づけるのに、3.5重量%程度以上という多くの量を必要としたが、添加量が5.5重量%を超えるまでは白化現象は見られず品質の劣化は生じなかった。さらに、pHが中性値に近づくにつれて、製造された木質繊維板の吸水厚さ膨潤率は減少していき、寸法安定性の向上が観察された。また、酸性塩類は酸に比べて処理時の取り扱いも容易であった。
本発明において、木質繊維と水溶性アルカリフェノール系樹脂とは、木質繊維板の定法による製造方法に従って混合攪拌され、通常の製造装置を用いて熱圧成形される。その際に、前記酸性塩類の添加は水溶性アルカリフェノール系樹脂添加と同時に行ってもよく、添加の前後に行ってもよい。酸性塩類の添加量は、前記したように、3.0重量%以上、好ましくは3.5〜5.5重量%の範囲である。
通常の場合、この量で成形後の木質繊維板の少なくとも木口および表層部分はほぼ中性値を取ることができる。酸性塩類が3.0重量%未満の場合には、中和が不十分であり木質基板の表面に貼り付けた化粧突板や化粧紙にアルカリ汚染による黒色化または青黒色化が生じる場合がある。また、5.5重量%を超えると白化現象が発生して、品質低下を招くと共に、酸性化が進行して、化粧突板や化粧紙に脱色(酸による淡色化)が発生する場合がある。
酸性塩類の添加は、低濃度の水溶液として行うのが、均一な分散が図れること、接着剤の局部的なゲル化を抑えることができること、安価で扱いやすいことなどの理由から好ましいが、粉体、マイクロカプセル、担体への吸着体、あるいは、樹脂に不溶な物質中に溶解あるいは分散させての添加、などのような態様で添加することもできる。また、木質繊維に予め塗布しておくようにしてもよい。
本発明によれば、従来の木質繊維板とほぼ同様な製造方法でもって、表面に貼り付けた化粧突板や化粧紙に変色を生じさせず、かつ、構造材として用いた場合に、水濡れから生じる赤色の抽出液などによる汚染も生じず、さらに、寸法安定性に優れた木質繊維板が得られる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明がこの実施例に限定されないことはいうまでもない。
水溶性アルカリフェノール系樹脂施着剤としてMDF用フェノール樹脂を用いた。通常のMDFの製造条件に合わせてスギ材をチップ化して木質繊維とした。酸性塩類として硫酸アンモニウムを用いた。それらを表1に実施例1、2および比較例1、2として示す配合比率で混合して成形原料を用意した。なお、硫酸アンモニウム(硫安)は木質繊維に予め所定量を塗布しておいた。
Figure 2005169800
実施例1、2、比較例1、2の成形原料を熱圧プレスにセットし、通常のMDFの熱圧成形条件によって熱圧成形してMDF(厚さ8.2mm)を得た。得られたMDFを台板合板(9.0mm)と練り合わせし、その上に、0.25mmの突板(楢材)を貼り塗装して化粧板とした。接着剤は変性酢酸ビニルエマルジョンを用いた。
それぞれについて、基材であるMDFの木口でのpH値を通常の測定法により測定した。その結果を表2に示す。また、実施例1、2、比較例1、2の化粧板を40℃、90%相対湿度の環境下で一週間から10日養生した後、40℃の乾燥機で試験前の含水率程度まで再び乾燥させ、その後に、突板表面を目視により観察した。各化粧板の目視評価を表2に示す。なお、表2において、○は汚染(変色)が観察されなかったことを示し、×は汚染(変色あるいは白化)が観察されたことを示す。
Figure 2005169800
次に、実施例1、2、比較例1、2について、次式1により、100℃および20℃での吸水厚さ膨潤率を測定した。その結果を図1(100℃の場合)、図2(20℃の場合)に示す。
式1:給水厚さ膨潤率
=(試験後の試験体厚さ−試験前の試験体厚さ)/試験前の試験体厚さ
[考察]
表2に示すように、酸性塩類として硫酸アンモニウムを3.5重量%、5.5重量%添加したことにより、製造された木質繊維板(実施例1、2)の木口でのpHはほぼ中性値を示しており、化粧板としたときの突板に変色は生じていない。硫酸アンモニウムの添加量が0.0重量%(無添加)(比較例1)、2.0重量%(比較例2)ではアルカリ変色を起こしている。このことから、酸性塩類の添加量は3.0重量%以上、好ましくは3.5〜5.5重量%が適切であることがわかる。
また、図1に示されるように、100℃膨張率で、硫酸アンモニウムの添加量0〜2.0重量%(比較例1、2)のとき(値100%)と比較して、3.5重量%添加(実施例1)で約20%向上(値約80%)、5.5重量%添加(実施例2)で約40%向上(値約60%)している。また、図2に示されるように、20℃膨張率でも、硫酸アンモニウムの添加量0〜2.0重量%(比較例1、2)のとき(値30%)と比較して、3.5重量%添加(実施例1)で約17%向上(値約25%)、5.5重量%添加(実施例2)で約34%向上(値約20%)していることがわかる。このことからも、本発明の有効性が示される。
100℃での吸水厚さ膨潤率を示すグラフ 20℃での吸水厚さ膨潤率を示すグラフ

Claims (5)

  1. 木質繊維と、接着剤としての水溶性アルカリフェノール系樹脂と、3.0重量%以上の酸性塩類とを少なくとも混合したものを熱圧成形してなる木質繊維板。
  2. 酸性塩類の添加量が3.5〜5.5重量%であることを特徴とする請求項1記載の木質繊維板。
  3. 酸性塩類が硫酸アンモニウムまたは塩酸アンモニウムである請求項1または2記載の木質繊維板。
  4. 木質繊維に水溶性アルカリフェノール系樹脂を接着剤として用いて木質繊維板を製造するに際して、木質繊維に該水溶性アルカリフェノール系樹脂と共に、3.0重量%以上の酸性塩類を添加混合して熱圧成形することを特徴とする木質繊維板の製造方法。
  5. 酸性塩類として硫酸アンモニウムまたは塩酸アンモニウムを用いることを特徴とする請求項4に記載の木質繊維板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013001030A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Panasonic Corp 木質床材

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