JP2005163014A - 樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグおよび積層板 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂組成物として高い剛性を有し、該樹脂組成物を用いて0.2mm以下の積層板とした場合でも十分な剛性を有し、かつドリル加工性などの加工性に優れた積層板を提供すること。
【解決手段】マレイミド基を有する化合物(A)を含有する樹脂組成物に、タルクを焼成してなるもの(B)を、樹脂組成物の合計100質量部に対し、30質量部以上250質量部以下含有することを特徴とする樹脂組成物、該樹脂組成物から得られるプリプレグ並びに積層板。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子・電気部品、プリント配線板、半導体基板、IC封止材等の電子材料分野に用いられる樹脂組成物およびその用途に関し、さらに詳しくは特にプリント配線板用、半導体基板用として軽薄短小化に好適な、弾性率・強度が高く、かつ加工性が良好な樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグおよび積層板に関するものである。
近年の電子機器の軽薄短小化に伴い、例えばメモリカード、携帯電話用回路基板など、省スペースが求められる薄型パッケージ、薄型基板に使用される積層板の厚さは0.5mm以下、好ましくは0.2mm以下が求められている。厚さが薄くなればなるほど回路形成などの工程内や搬送の過程で反りが生じやすく、折れ曲がりやすいなどの問題が生じる。これは、基板および積層板が薄くなることにより、基板の剛性、この場合では常温での基板の剛性が不足することにより生じる問題である。
一方、同様に薄い基板を用いた場合、高温を要するACP、ACFなどを用いた半導体の実装プロセスや、ハンダリフローなどを用いる二次実装プロセスなどで高温下に曝される場合でも、熱膨張係数の違いなどにより生じる応力の結果、基板が反ったり折れ曲がったりすることにより実装不良などの問題が生じる。これは、高温によって生じた応力に対して、積層板の高温下での剛性が十分でないことが原因である。
以上のことから、工程内での搬送などにおける反りという問題、および実装時の実装不良などの問題を解決するためには、常温、高温両方で高い剛性を保持する基板材料が必要となっている。
高剛性化の一般的な手法としては、使用するガラスクロスを硬度の高いガラス(Sガラス、Hガラスなど)にする方法、使用するガラスクロスの重ね枚数を増やす方法等の手法が一般的である(特許文献1等参照)。しかし硬度の高いガラスは、通常のガラスクロス(Eガラス)に比べ高価であり、ドリル加工などの加工性に劣る等の欠点がある。一方、重ね枚数を増やす場合は、積層板一枚あたりの使用プリプレグの枚数が増え、コスト高になるなどの問題がある。
また他方、樹脂組成物中に無機充填剤を配合することにより剛性を高めるという手法も検討されている。特に無機充填剤を高い体積分率含有することで樹脂組成物の剛性を高くするといった手法が知られている(特許文献2参照)。しかしながら無機充填剤の体積分率を高めるに従って、加工時に樹脂と充填剤の界面で剥離が起きる、積層板内でプリプレグ間の接着強度が低下し剥離が生じやすい、などの問題が起きやすくなる。
またシリカなどのように剛性の高い無機充填剤を使用した場合、ドリル加工時にドリルの磨耗が著しく、穴位置制度、穴壁粗さなどが悪化するなどの問題がある。そこでシリカなどの剛性の高い無機充填剤を使用する場合は特定の粒径のものを配合したり(特許文献3参照)、硬度の低い充填剤を併用する(特許文献4参照)などの対策が取られているが、効果は十分ではなかった。
特開2001−329080号公報 特開平8−216335号公報 特開2003−020407号公報 特開2000−117733号公報
本発明の課題は、樹脂組成物として高い剛性を有し、該樹脂組成物を用いて0.2mm以下の積層板とした場合でも十分な剛性を有し、かつドリル加工性などの加工性に優れた積層板を提供することである。
本出願人は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、積層板に用いられる樹脂組成物がマレイミド基を有する化合物(A)を含有する樹脂組成物に、タルクを焼成してなるもの(B)を、特定量含有させた場合、耐熱性の高い樹脂マトリクスの中に剛性の高い無機化合物の粒子が互いに重なるようにして充填されるため、常温時・高温時ともに弾性率の高い樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下に関するものである。
(1)マレイミド基を有する化合物(A)を含有する樹脂組成物に、タルクを焼成してなるもの(B)を、樹脂組成物の合計100質量部に対し、30質量部以上250質量部以下含有することを特徴とする樹脂組成物であり、好ましくは、
(2)(A)のマレイミド基を含有する化合物が、樹脂組成物の質量の合計に対して5質量%以上70質量%以下含有するものである(1)に記載の樹脂組成物、更に好ましくは、
(3)(A)のマレイミド基を含有する化合物が、二つ以上のマレイミド基を含有する化合物である(1)に記載の樹脂組成物であり、より好ましくは、
(4)さらにエポキシ樹脂を含有するものである(1)に記載の樹脂組成物。
(5)さらにフェノール樹脂を含有するものである(1)に記載の樹脂組成物。
(6)フェノール樹脂が、少なくとも一つのナフタレン環を有するものである(5)に記載の樹脂組成物。
(7)エポキシ樹脂を樹脂組成物の質量の合計に対して、10質量%以上50質量%以下含有するものである(4)に記載の樹脂組成物。
(8)フェノール樹脂を樹脂組成物の質量の合計に対して、10質量%以上50質量%以下含有するものである(5)に記載の樹脂組成物であり、また更に、
(9)(1)に記載の樹脂組成物を基材に含浸して得られることを特徴とするプリプレグ、及び
(10)(9)に記載のプリプレグを一枚または複数枚積層させたものを加熱硬化することを特徴とする積層板、並びに
(11)(1)に記載の樹脂組成物から得られる樹脂を絶縁層として含有することを特徴とする積層板。
本発明の樹脂組成物は高い剛性を有するため、0.2mm以下という薄い積層板となった場合でも常温、高温ともに十分高い弾性率を得ることができる。また樹脂組成物の弾性率が高いにも関わらずドリル加工などの加工性に優れる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、マレイミド基を有する化合物(A)を含有する樹脂組成物に、タルクを焼成してなるもの(B)を、樹脂組成物の合計100質量部に対し、30質量部以上250部以下含有することを特徴とするものである。まず、本発明の樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
マレイミド基を有する化合物(A)
本発明で用いられるマレイミド基を有する化合物は、マレイミド基を有していれば特に制限されないが、好ましくは下記一般式(1)で表されるような二つ以上のマレイミド基を有する化合物である。
Figure 2005163014
(式中、R1はm価の有機基を示す。式中、mは好ましくは2〜10である。R1が示す有機基としては、下記一般式(2−1)〜(2−3)からなる群より選ばれるものが好ましく例示される。)
Figure 2005163014
Figure 2005163014
Figure 2005163014
(式中、Xは互いに同一でも異なっていてもよく、−CH2−、−C(CH−、−C(C−、−CO−、−O−、−(単結合)、−S−または−SO2−を示す。Yは互いに同一でも異なっていてもよく、−CH3、−CH2CH3、または水素原子を示す。)
本発明で用いられる少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物として具体的には、例えば、N,N’−(1,3−フェニレン)ビスマレイミド、N,N’−[1,3−(2−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’−(1,4−フェニレン)ビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、ビス(4−マレイミドフェニル)スルフィド、ビス(4−マレイミドフェニル)ケトン、1,4−ビス(マレイミドメチル)ベンゼン、1,3−ビス(3-マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタンなどが挙げられる。
また本発明で用いられる少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物として、下記一般式(3)
Figure 2005163014
(式中、nは平均値で0〜10である。)で表されるマレイミド基を含む化合物および下記一般式(4)
Figure 2005163014
(式中、nは平均値で0〜10である。)で表されるマレイミド基を含む化合物なども挙げられる。これらの少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物(A)は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
タルクを焼成してなるもの(B)
本発明で用いられるタルクを焼成してなるもの(B)は、天然の鉱物として存在しているタルクを焼成して使用することもできるし、工業的に製造したものを使用することもできる。タルク(3MgO・4SiO・HO)は結晶水を有するため、700℃程度以上の高温下で焼成することにより結晶水を放出する。例えば1000℃〜1500℃の温度の下で、5〜20時間程度焼成することで結晶水を放出することが可能である。本発明で用いられるタルクとしては上記のように焼成することにより結晶水を放出した、例えば焼成タルクと呼ばれるものを使用する。鉱物として得られるものを焼成した場合は、微量成分として酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、酸化鉄などの酸化物を含む場合があるが、特に問題なく使用することができる。
タルクを焼成してなるもの(B)の含有量は、樹脂成分((A)成分+他の樹脂成分)の合計100質量部に対し、30質量部以上250質量部以下含有することが重要である。好ましくは50質量部以上150質量部以下である。添加量が30質量部以上であれば添加効果が期待でき、250質量部以下であれば、樹脂ワニスの粘度が良好で含浸性が良好である。添加する化合物の種類に依存する部分もあるが、添加量が上記の範囲にあると樹脂硬化物の弾性率が向上し、積層板となった場合の曲げ弾性率が20GPa以上と好ましい値となりやすい。
タルクを焼成したものは、焼成しないタルクよりも結晶の硬度が高くなる。そのため、マレイミド基を含む化合物を含有する樹脂組成物にそれぞれを含有した場合を比較すると、タルクを焼成したものを含有した方が、弾性率を顕著に高める効果があることを見出したのである。
またタルクを焼成してなるもの(B)は、層状の構造を有する無機化合物であるため、粒子が板状であり、アスペクト比(粒子の縦の長さと横の長さの比)が高い。このような板状の粒子を充填した樹脂組成物をプリプレグとする場合、その含浸コート工程において、互いが重なるようにして樹脂中に充填されやすいため、硬化物となった際曲げ方向の応力に対する弾性率向上に寄与すると考えられる。これらの無機化合物の粒径としては、平均粒径D50が0.1μm以上10.0μm未満の範囲であることが好ましい。0.1μm以上である方が、取り扱い時に二次凝集等が起こらず、均一に分散させるのが容易であり好ましい。また、D50が10.0μm以下である方が樹脂ワニスとなった場合に沈降などが生じにくく、安定性が良好であるため好ましい。
本発明で用いられるタルクを焼成してなるもの(B)は、カップリング剤による表面処理を行うことが好ましい。表面処理に必要なカップリング剤の種類としては、特に限定されず、例としてシランカップリング剤、チタネートカップリング剤等が挙げられる。特にシランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤の例としてはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができ、これらの1種類または2種類以上が使用される。これらのシラン系カップリング剤は予めタルクを焼成したもの(B)の表面に、吸着ないしは反応により固定されていることが好ましい。
エポキシ樹脂
本発明の樹脂組成物は、更にエポキシ樹脂を含有するものであることが好ましい。用いることのできるエポキシ樹脂は、特に限定されないが、好ましくは分子中に少なくとも2個以上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂である。これらについて例示すると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられ、また下記一般式(5)で示されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂なども挙げられる。
Figure 2005163014
(式中、Gはグリシジル基を、lは平均値で0〜6である)
さらにジヒドロキシナフタレン、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ナフタレン環を含むフェノールアラルキル樹脂、ナフタレン骨格を含むノボラック樹脂など2つ以上のフェノール性水酸基を含む化合物にエピクロルヒドリンを反応させグリシジル化させたエポキシ樹脂、または下記一般式(6)で示されるナフタレン環を含むエポキシ樹脂も挙げられる。
Figure 2005163014
(式中、Gはグリシジル基を、jは平均値で0〜10である)
これらエポキシ樹脂の中ではナフタレン環を含むエポキシ樹脂が好ましく、下記一般式(7)および(8)で表されるナフタレン環を含むエポキシ樹脂がより好ましい。
Figure 2005163014
(式中Gはグリシジル基を、q、qは1以上の整数を表し、かつq+q≦8である)
Figure 2005163014
(式中、Gはグリシジル基を、pは1または2、nは1〜10の整数を表す)
尚、これらのエポキシ樹脂は単独、または2種以上組み合わせて用いることができる。
フェノール樹脂
本発明の樹脂組成物は、更にフェノール樹脂を含有することが好ましい。用いることのできるフェノール樹脂は、少なくとも一つのフェノール性水酸基を有する化合物である。この条件を満たせば特に制限を受けないが、少なくとも一つのナフタレン環を有することが好ましい。具体的には以下のようなものが例として挙げられる。
ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトラヒドロキシナフタレンなどのヒドロキシナフタレン類が挙げられる。また、ヒドロキシナフタレン類、およびこれらヒドロキシナフタレン類とフェノール類との混合物をアルデヒド類と反応させて得られる化合物等が挙げられる。これらの化合物の一例を具体的に示すと一般式(9)で表される化合物などが挙げられる。尚、フェノール類の例としてフェノール、クレゾール、レゾルシノール等が挙げられ、アルデヒド類の例としてホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
Figure 2005163014
(式中、jは平均値で0〜10である)
尚、これらの化合物は上記方法により得ることもできるが、使用可能な市販品として、日本化薬株式会社製、商品名:カヤハードNHN等を使用することも可能である。
または、ヒドロキシナフタレン類、およびこれらヒドロキシナフタレン類とフェノール類との混合物と、アラルキルアルコール誘導体またはアラルキルハライド誘導体とを反応させて得られる化合物等が挙げられる。これらの化合物の一例を具体的に示すと一般式(10)で表される化合物などが挙げられる。尚、フェノール類としてはフェノール、クレゾール、レゾルシノールなどが例示でき、アラルキルアルコール誘導体としてはp−キシリレングリコール、p−キシリレングリコールジメチルエーテルなどが例示される。また、アラルキルハライド誘導体としては、p−キシリレンジクロライドなどが例として挙げられる。
Figure 2005163014
(式中、pは1または2、nは1〜10の整数を表す)
尚、これらの化合物は上記方法により得ることもできるが、使用可能な市販品として、新日鐵化学株式会社製、商品名:SN180等を使用することも可能である。これらのフェノール性水酸基を有する化合物は、単独、または2種以上組み合わせて用いることができる。
樹脂組成物
本発明の樹脂組成物において、マレイミド基を含む化合物(A)の含有量は、樹脂成分((A)+他の樹脂成分)の質量の合計に対して、5質量%以上70質量%以下であることが好ましく、より好ましくは30質量%以上60質量%以下の量で含有することが望ましい。(A)の含有量が5質量%以上、好ましくは30質量%以上であると組成物の剛性が高く、高温時の高弾性率が期待できる。一方70質量%以下の方が、樹脂組成物の吸湿性が低く、ハンダ耐熱試験等、吸湿条件下での耐熱性が十分であり好ましい。
更にエポキシ樹脂を樹脂組成物に含有した場合のエポキシ樹脂の含有量は、樹脂成分の質量の合計に対して、10質量%以上50質量%以下含有することが好ましい。10質量%以上である方が、樹脂の脆性が低く好ましく、また50質量%以下である方が樹脂の熱硬化速度が速く、硬化を完了するのに必要となる時間が短いため実用的である。
また、フェノール樹脂を含有する場合のフェノール樹脂の含有量は、樹脂成分の質量の合計に対して、10質量%以上50質量%以下含有することが好ましい。10質量%以上である方が、樹脂の脆性が低く好ましく、また50質量%以下である方が樹脂の熱硬化速度が速く、硬化を完了するのに必要となる時間が短いため実用的である。
その他の樹脂成分
本発明の樹脂組成物は、上記各種成分の他、必要に応じてその他の樹脂成分を加えることが可能である。好ましい例として熱可塑性樹脂、反応性希釈剤などが挙げられ、これらは本発明の目的が損なわれない範囲で加えてもよい。
熱可塑性樹脂としては特に制限されないが、好ましい例としては、分子量が5000〜100000であるポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド、ポリパラバン酸、ポリフェニレンエーテル、フェノキシ樹脂、さらには、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマーを挙げることができる。さらにカルボキシル基、水酸基、アルケン基等を末端あるいは側鎖にグラフトしたものは、より好適に用いることができる。これらの熱可塑性樹脂の分子量は、5000以上である方が高分子による可とう性付与の効果を得ることができ、100000以下である方が粘度が高くなり過ぎず、成形性が十分であるため好ましい。
熱可塑性樹脂の含有量は、上記樹脂組成物の樹脂成分に対して0.1〜30質量%の範囲で用いられることが望ましい。0.1質量%以上である方が添加効果が得られ、30質量%以下ならば、樹脂組成物の耐熱性が保持できる。
反応性希釈剤としては、グリシドール、アリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂に対して一般的に使用される反応性希釈剤、ジアリルフタレート、o,o’−ジアリルビスフェノールA、ビスフェノールAジアリルエーテルなどのアリル基をもつ化合物(これらは熱硬化性のイミド樹脂に対して一般的に使用される反応性希釈剤である)などが例示できる。これら反応性希釈剤の含有量は、樹脂成分に対して0.1〜10質量%の範囲で用いられることが望ましい。0.1質量%以上である方が反応性希釈剤としての効果が十分であり、10質量%以下であれば樹脂組成物からなる樹脂ワニスの粘度が低下しすぎることなく、作業性が良好である。
難燃剤
本発明の樹脂組成物は更に難燃剤を含有していてもよい。本発明の樹脂組成物に用いることのできる難燃剤としては、含臭素難燃剤、含リン難燃剤、金属水酸化物など公知の難燃剤が挙げられる。
含臭素難燃剤の例としては特に制限を受けないが、好ましい例としてはテトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAとエピクロルヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂およびそのオリゴマー、重合物などが挙げられる。また臭素置換フェニルマレイミドなど臭素含有マレイミド化合物なども用いることができる。これら含臭素難燃剤は、単独、または2種以上組み合わせて用いることができる。
含臭素難燃剤の添加量としては臭素元素に換算して樹脂成分の合計の質量に対して3〜7質量%の範囲が好ましい。この範囲である方が、難燃性を得ることができ、また樹脂組成の耐熱性が保持できるため好ましい。
含リン難燃剤の例としては、トリフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート等の燐酸エステルを用いて縮合された芳香族縮合リン酸エステル等が挙げられる。これら含リン難燃剤は、単独、または2種以上組み合わせて用いることができる。
含リン難燃剤の添加量としては、リン元素に換算して樹脂成分の合計の質量に対して0.3〜3質量%の範囲が好ましい。該範囲であると難燃性を得ることができ、また樹脂組成の耐湿性が保持できるため好ましい。
金属水酸化物としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ヒドロキシスズ酸亜鉛などの(OH)を有する金属化合物が好ましく、このようなものであれば特に制限を受けないが、水酸化アルミニウム(Al(OH))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、ヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH))がより好ましく、水酸化アルミニウムがより更に好ましい。これら金属水酸化物は、不純物として含まれるNa2Oの含有量が低いことが好ましい。Na2Oの含有量としては好ましくは0.3%未満、より好ましくは0.2%以下、特に好ましくは0.1%以下である。金属水酸化物中に不純物として含まれるNa2O量が多い場合は洗浄を行う方法、特開平8−325011号公報などに記載されているような方法などにより、含有するNa2O量を0.3%未満に低減した上で用いることが好ましい。金属水酸化物のNa2O含有量が上記範囲内にあると、該金属水酸化物を含む耐熱性樹脂組成物から得られる積層板は、ハンダ耐熱性に優れる。また、積層板が回路基板として使用された場合にイオンマイグレーションによる信頼性劣化を引き起こしにくい。本発明の樹脂組成物において金属水酸化物を用いる場合、金属水酸化物の粒径は特に限定されないが、通常平均粒径が0.1〜10μm程度のものが用いられる。これら金属水酸化物は、単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
また上記の金属水酸化物には、カップリング剤を使用することが好ましい。カップリング剤としてはシラン系、チタネート系、アルミネート系およびジルコアルミネート系などのカップリング剤が使用できる。その中でもシラン系カップリング剤が好ましく、特に反応性の官能基を有するシラン系カップリング剤がより更に好ましい。
シラン系カップリング剤の例としてはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができ、これらの1種類または2種類以上が使用される。これらのシラン系カップリング剤は予め金属水酸化物表面に吸着ないしは反応により固定されていることが好ましい。カップリング剤を用いると、金属水酸化物と樹脂との接着性が向上し、樹脂組成物から得られる積層板の機械的強度、耐熱性の向上が期待できる。
金属水酸化物は、樹脂成分の合計を100質量部に対して、5〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜80質量部含有することが望ましい。金属水酸化物の含有量が上記範囲内にあると、難燃効果が得られワニスにしたときの粘度が適度であり基材への含浸性が良く、作業性に優れる。また金属水酸化物の含有量が100質量部以下である方が(樹脂組成物の50質量%以下である場合の方が)、樹脂組成物の吸水性が高くならず、吸湿後のハンダ耐熱性などに悪影響を与える可能性が低いため好ましい。
硬化促進剤
本発明の樹脂組成物には、硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化促進剤としては例として2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレートなどのイミダゾール類;トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリンなどのアミン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩類;1,8−ジアザ-ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7およびその誘導体等が挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
これら硬化促進剤の含有量は、後述するワニスまたはプリプレグの所望するゲル化時間が得られるように配合するのが望ましいが、一般的には、樹脂成分の合計量100質量部に対して、0.005〜10質量部の範囲で用いられる。
添加剤
本発明の樹脂組成物には用途に応じて添加剤を加えることもできる。添加剤の好ましい例としては、消泡剤、レベリング剤、表面張力調整剤として一般に使用される添加剤などがあげられる。具体的な例としてはフッ素系、シリコーン系、アクリル系などの消泡剤、レベリング剤が挙げられる。添加剤の含有量は、一般的には樹脂成分の合計量100質量部に対して、好ましくは0.0005〜10質量部の範囲で用いられる。
樹脂組成物の調製方法
本発明の樹脂組成物は、例えばマレイミド基を含む化合物(A)と、エポキシ樹脂、および/またはフェノール樹脂、および/または他の樹脂成分とを80〜200℃で、0.1〜10時間加熱混合して均一な混合物とすることができる。タルクを焼成してなるもの(B)は、上記の混合物を常温で粉砕し、粉末状態で混合することもできるし、以下に記述する方法で樹脂成分を樹脂ワニスとした後に(B)の無機化合物を混合することもできる。
樹脂ワニス
本発明の樹脂ワニスは、マレイミド基を含む化合物(A)とタルクを焼成してなるもの(B)、エポキシ樹脂、および/またはフェノール樹脂、および/または他の樹脂成分とが溶剤に溶解されたものである。
樹脂ワニスに用いられる溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジオキサン、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、2−へプタノンなどが挙げられる。溶剤としては、比較的沸点が低いものが好ましく、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサンまたはこれらを主成分とする混合物が好ましく用いられる。
本発明の樹脂ワニスは、本発明の目的を損なわない範囲内において、上記マレイミド基を含む化合物(A)とタルクを焼成してなるもの(B)、エポキシ樹脂、および/またはフェノール樹脂、および/または他の樹脂成分を含有していてもよい。樹脂ワニス中の上記マレイミド基を含む化合物(A)とタルクを焼成してなるもの(B)、エポキシ樹脂、および/またはフェノール樹脂、および/または他の樹脂成分の含有量は上記樹脂組成物と同様である。
本発明の樹脂ワニスは、上記のような硬化促進剤を含有することが好ましく、含有量は上記と同様である。また本発明の樹脂ワニスは、上記樹脂組成物が含有していてもよい「その他の樹脂成分」を含有することができる。樹脂ワニス中には、上記樹脂成分の質量の合計が、通常50〜80質量%、好ましくは55〜75質量%の範囲で含まれることが望ましい。
樹脂ワニスは、上記樹脂組成物を有機溶剤中に溶解させて得ることもできるし、有機溶剤中でマレイミド基を含む化合物(A)と、エポキシ樹脂、および/またはフェノール樹脂、および/または他の樹脂成分とを加熱混合して均一な溶液とすることにより調整することができる。加熱混合時の温度は、有機溶剤の沸点にもよるが、通常50〜200℃であり、加熱混合時間は、通常0.1〜20時間である。
プリプレグ
本発明のプリプレグは、基材に上記樹脂組成物が含浸されている。本発明のプリプレグは、上記樹脂ワニスを基材に塗布または含浸させ、次いで乾燥して溶剤を除去することにより製造することができる。基材としては、ガラス不織布、ガラスクロス、炭素繊維布、有機繊維布、紙などの従来プリプレグに用いられる公知の基材が全て使用可能である。上記樹脂ワニスを上記基材に塗布または含浸した後、乾燥工程を経てプリプレグを製造するが、塗布方法、含浸方法、乾燥方法は従来公知の方法が用いられ特に限定されるものではない。乾燥条件については、使用する溶剤の沸点により適宜決められるが、プリプレグ中の残存溶剤の量が1質量%以下となるような条件であることが望ましい。具体的な例を挙げると、140℃〜220℃の範囲において5分〜10分程度の滞留時間が好ましいが、連続でプリプレグの乾燥を行うような製造工程においては、温度の最適な範囲は搬送速度に依存して変化するためこの限りではない。
積層板
本発明の積層板は、上記プリプレグ1枚または複数枚が積層され、熱プレスにより加熱硬化されてなることを特徴とするものである。積層板を製造するときの加熱加圧条件は特に限定されるものではないが、加熱温度は好ましくは100〜300℃、より好ましくは150〜250℃であり、圧力は好ましくは1.0〜10MPaであり、加熱加圧時間は好ましくは10〜300分程度である。
また本発明の積層板は、両面に金属箔または金属板が積層されて一体化されていてもよい。その場合は、1枚のプリプレグの片面もしくは両面に金属箔もしくは金属板を積層し加熱圧着するか、または複数枚積層されたプリプレグの最外層となる両面に金属箔または金属板を積層し加熱圧着することにより、プリプレグを加熱硬化させ一体化させることにより製造することができる。金属箔または金属板としては、銅、アルミニウム、鉄、ステンレスなどが使用できる。加熱硬化させる際の条件は、上記積層板と同様の条件である。
更に本発明の積層板は、上記の積層板の両面に回路形成を施したものに、さらにプリプレグを交互に積層し、最外層に金属箔または金属板を積層し、加熱圧着することにより上記の樹脂組成物を絶縁層とする多層積層板も包含される。本発明の多層積層板は、一般的な多層プリント配線板用の積層板の製造工程で用いられる様々な手法を用いて製造することができ、特に工法に制限を受けない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3および比較例1〜2
表−1に示す組成のうちマレイミドを含む化合物(A)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびその他の樹脂の配合物を、フラスコ内でメチルエチルケトン:N−メチル−2−ピロリドンの混合溶媒(混合比はメチルエチルケトン:N−メチル−2−ピロリドン=4:1)中で80℃、6時間溶解し、樹脂ワニスを得た。このようにして得られた樹脂ワニスに、タルクを焼成してなるもの(B)またはその他の無機化合物を加え、均一に攪拌したものを離型フィルム上に20μm程度の厚みで塗布し、100℃で30分乾燥した後に、フィルムから剥がして粉砕し、樹脂組成物の粉体を得る。この樹脂組成物の粉体を3cm×6cmの型に入れて、2MPaの圧力で、180〜230℃、120分の加熱条件で成形した。その後これらの成型物をダイアモンドカッターで2.5cm×5cmに切りだし、厚み2.0mm程度の樹脂板を得た。これらの樹脂板をASTM D790−00に準じて曲げ強度、弾性率を測定した。尚、表中の各成分の単位は、質量部である。
実施例4〜7および比較例3〜4
表−2に示す組成のうちマレイミドを含む化合物(A)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびその他の樹脂の配合物を、フラスコ内でメチルエチルケトン:N−メチル−2−ピロリドンの混合溶媒(混合比はメチルエチルケトン:N−メチル−2−ピロリドン=4:1)中で80℃、6時間溶解し、樹脂ワニスを得た。このようにして得られた樹脂ワニスにタルクを焼成してなるもの(B)またはその他の無機化合物、硬化促進剤、難燃剤、添加剤を加え均一に攪拌し、均一な樹脂ワニスを得た。これらのワニスを108g/m2(厚み約100μm)のガラスクロスに含浸し、150℃で5分間乾燥して、約200g/m2(厚み約100μm)のプリプレグを得た。このプリプレグを16枚重ね合わせ、さらにその上下の最外層に18μmの銅箔を配して、2MPaの圧力で、180〜230℃、120分の加熱条件で成形し、1.6〜1.7mm厚みの銅張積層板を得た。このようにして得られた積層板の曲げ試験結果も同様に表中に示した。試験の方法を以下に示す。また0.2mm以下の積層板の弾性率の評価については、プリプレグを2枚重ね合わせた以外は上記と同様にして作成した、0.2〜0.3mm厚みの銅張積層板を使用して行った。さらに、加工性の評価としては同様にプリプレグ4枚を重ね合わせて作成した0.4〜0.5mmの銅張積層板を下記(3)の条件下で0.15mm径のドリル加工機でテスト加工し、ドリルの折損率で評価した。
(1)曲げ強度、弾性率:JIS C6481 5.8に準じて測定した。
(2)薄板弾性率:JIS C6481 5.17.2に準じて測定し、50℃と200℃での貯蔵弾性率をそれぞれ常温、高温の弾性率とした。
(3)加工性:ユニオンツール社製ドリル(NEV0.15×2.5E962S)を使用し、重ね枚数3枚、回転数160Krpm、送り速度1.2m/分で穴加工をし、ドリル10本使用時のドリルの折損数を折損率とした。
実施例および比較例では、以下の原料を使用した。
(A)マレイミド基を含む化合物;
BMI−S(商品名、窒素原子含有量:約8%、分子量:358、三井化学(株)社製)
BMI−MP(商品名、窒素原子含有量:約10%、分子量:268、三井化学(株)社製)
(B)タルクを焼成してなるものおよびその他の無機化合物;
焼成タルク;BST(商品名、平均粒子径;5μm、日本タルク(株)社製)
焼成タルク;SG95焼成品(平均粒子径;3μm、日本タルク(株)社製)
焼成タルク;SG2000焼成品(平均粒子径;2μm、日本タルク(株)社製)
タルク;SG2000(商品名、平均粒子径;2μm、日本タルク(株)社製)
シリカ;SO−C5(商品名、平均粒子径;1.7μm、龍森(株)社製)
エポキシ樹脂;
ビスフェノールA型エポキシ樹脂エピコート828EL(エポキシ当量190、ジャパンエポキシレジン(株)社製)
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂エピクロンHP7200(エポキシ当量250、大日本インキ化学(株)社製)
ナフタレン型エポキシ樹脂、エピクロンHP4032(商品名、エポキシ当量150、大日本インキ化学工業(株)社製)
ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ESN175(商品名、エポキシ当量270、新日鐵化学(株)社製)
フェノール樹脂;
ナフトールアラルキル樹脂、SN180(商品名、OH当量190、新日鐵化学(株)社製)
ナフトールアラルキル樹脂、SN485(商品名、OH当量215、新日鐵化学(株)社製)
その他の樹脂組成物:
反応性希釈剤;アリルグリシジルエーテル(エピオールA(商品名)、日本油脂(株)社製)
難燃剤:
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート5050(商品名)、ジャパンエポキシレジン(株)社製)
硬化促進剤;2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ(商品名)、四国化成工業(株)社製)
添加剤:FTX218(商品名、ネオス(株)社製)
Figure 2005163014
実施例に比較して、比較例1は無機化合物の添加がないため曲げ強度、弾性率ともに低い。比較例2は焼成品でないため曲げ弾性率が低いことがわかる。
Figure 2005163014
実施例に比較して比較例3は無機化合物が焼成品でないため弾性率、強度が低く、比較例4はシリカを添加しているため弾性率、強度は上がるもののドリル加工性が悪く、ドリルが折損してしまう。
0.2mm以下の薄い形態で配線板となった場合でも常温・高温ともに弾性率が高いため、基板反りなどによる歩留まり悪化という問題が生じにくく、軽薄短小化する電子基板材料用途に使用することができる。

Claims (11)

  1. マレイミド基を有する化合物(A)を含有する樹脂組成物に、タルクを焼成してなるもの(B)を、樹脂組成物の合計100質量部に対し、30質量部以上250質量部以下含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. (A)のマレイミド基を含有する化合物が、樹脂組成物の質量の合計に対して5質量%以上70質量%以下含有するものである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. (A)のマレイミド基を含有する化合物が、二つ以上のマレイミド基を含有する化合物である請求項1記載の樹脂組成物。
  4. さらにエポキシ樹脂を含有するものである請求項1記載の樹脂組成物。
  5. さらにフェノール樹脂を含有するものである請求項1記載の樹脂組成物。
  6. フェノール樹脂が、少なくとも一つのナフタレン環を有するものである請求項5記載の樹脂組成物。
  7. エポキシ樹脂を樹脂組成物の質量の合計に対して、10質量%以上50質量%以下含有するものである請求項4記載の樹脂組成物。
  8. フェノール樹脂を樹脂組成物の質量の合計に対して、10質量%以上50質量%以下含有するものである請求項5記載の樹脂組成物。
  9. 請求項1に記載の樹脂組成物を基材に含浸して得られることを特徴とするプリプレグ。
  10. 請求項9記載のプリプレグを一枚または複数枚積層させたものを加熱硬化することを特徴とする積層板。
  11. 請求項1に記載の樹脂組成物から得られる樹脂を絶縁層として含有することを特徴とする積層板。
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