JP2005160545A - ディジタルx線断層撮影装置 - Google Patents

ディジタルx線断層撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】作業空間の拡大を実現するディジタルX線断層撮影装置を提供すること。
【解決手段】被検体にX線を発生するためのX線発生器装置30と、被検体を透過したX線を検出するためのX線検出器装置40とにそれぞれ可搬性を与え、且つ分離構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多方向から撮影したディジタルX線画像から断層画像を合成するディジタルX線断層撮影装置に関する。
多方向から撮影(3次元撮影という)した投影画像から断層画像を再構成(X線CTの合成と区別するために以下、「合成」という)するディジタルX線断層撮影装置(digital tomosynthesis)は、例えば、2001年2月発行のActa Radiologica Vol. 42の244-9頁に掲載されたC. Badea, Z. Kollitsi ,N. Pallikarakisらの著による"Image quality in Extended arc Filtered Digital Tomosynthesis " に詳述されている。
画像合成は、複数の方向から撮影した複数の投影画像、つまり複数の投影データセットから、指定されたスライス面上の各点(ピクセル)ごとにその点を通る投影データを選択し、加算する処理である。この処理により原理的にスライス面上の部位は鮮明に映り、スライス面から外れた位置の部位の像にはボケが生じる。その意味ではX線CTのような断面を切り取ったような完全な2次元情報としての断層画像ではなく、スライス面以外の3次元情報を含んだ擬似的な断層画像である。しかし、以下では、説明の便宜上、「断層画像」と称するものとする。
ディジタルX線断層撮影法は、手術中の患部の状態を撮影する方法として特に有用である。X線コンピュータ断層撮影装置のように被検体をドーナツ状に覆う必要が無いため術者が患部を治療するための操作空間を広く確保でき、また、回転血管造影(Rotation angiography)のように撮影のための回転部が露出することのない装置を実現できるため、術中に用いても装置が患部に衝突する可能性が少ないことがディジタル断層撮影法を用いた術中撮影装置の利点である。
ディジタルX線断層撮影法で正確で高解像度の断層画像を生成するためには、各々の画像を撮影した時点におけるX線管および検出器の位置および向きが正確に知られている必要がある。このための具体的な方法として、被検体とマーカとを同時に撮影しマーカーの写る位置からX線管および検出器の位置および向きを高精度に算出することができる。本方法を用いるためには撮影前にマーカーフレームに対するX線管および検出器の位置および向きをおおよそ合わせておく初期位置合わせが必要である。初期位置合わせではおおきく下記の3段階で位置合わせを行う必要がある。
(1)X線検出器をX線発生器に対して所定の位置関係になるように設置する。
X線検出器とX線発生器は筐体前面間が一定の距離になるように正対して設置したときに3次元撮影ができるように設計されている。従って、あらかじめ定められた位置関係になるように設置する必要がある。ただし、正確な位置関係は後にマーカを使って計測するため、初期位置合わせの段階では、例えば約1cmの位置ずれが許容される。
(2)撮影範囲(画像合成可能範囲)内に患部(撮影部位)が収まるように、撮影部位をX線検出器とX線発生器に対して位置合わせをする。
断層画像を合成できる範囲(画像合成可能範囲という)は、X線検出器とX線発生器の間の特定の範囲に限定される。周知のとおり、ディジタル断層画像撮影に際しては、X線発生器がX線検出器とともに移動しながら撮影が繰り返される。画像合成の原理上、これら複数の撮影位置全てのX線束が重畳する範囲内で断層画像を合成可能である。従って、撮影したい患部が画像合成可能範囲にうまく収まるように、撮影部位を、X線検出器及びX線発生器に対して位置合わせをする必要がある。
(3)X線検出器とX線発生器とマーカーフレームとの位置関係を合わせる。
マーカーフレームは、X線吸収性の高い複数の微小片(マーカー)をX線透過性の高い例えばアクリル板に整然と分布させた板状部材である。撮影時には、被検体の撮影部位として例えば頭部に2枚のマーカーフレームを固定する。実際には頭部固定器具に装着される。撮影画像に写ったマーカー像どうしの位置関係からX線発生器、X線検出器、被検体の撮影部位の位置関係を正確に計算することができる。
マーカーフレームを使った高精度位置算出を容易にするため、あらかじめ初期位置合わせの段階では、例えば約1cmの精度でマーカーフレームとX線発生器およびX線検出器との位置関係を合わせておく。
あらかじめ2方向からの透視像を撮影し、それら画像に写る撮影対象物の位置により位置合わせを行う方法が提案されている。本方法を用いて初期位置あわせを行う場合、透視画像を撮影する前に撮影したい対象領域が透視画像に写るようにあらかじめ装置を位置合わせする必要がある。本方法には大まかに位置を合わせる方法として「寝台天板に被検体が乗る位置のガイド、例えばマーキングや、突起物などを備える」、「十字型の光線や、円形の光線を発する光源をX線管球部に備え、被検体に投光する」といった方法が記載されている。このように本方法では、「大まかに位置を合わせる」作業と「透視画像を用いて位置を合わせる」作業の2段階の作業が必要である。大まかに位置を合わせる作業は数cm以下の精度で位置合わせする必要があり、前記の何らかの位置測定器具を用いて注意を払って作業する必要がある。
特に手術中に撮影する場面では、撮影のために手術を長時間停止させることは望ましくなく、撮影作業の主要な時間を占める初期位置合わせ作業は極力短時間で行うことが望まれる。そのため、2段階の作業を必要とせず短時間で位置合わせ作業を行う新たな位置合わせ方法が望まれる。
また、上述したように、ディジタルX線断層撮影は手術支援で用いられることが多い。そのためには術者の作業空間をできるだけ圧迫しない、術者の作業を阻害しないことが重要な課題である。しかし、従来のディジタルX線断層撮影は位置ズレを防止し、また位置計算を容易にするためにX線発生器とX線検出器をアーム機構で連結している。それを主な原因として作業空間が圧迫されている。しかも装置の大型化、高価格化を避けられない。
C. Badea, Z. Kollitsi ,N. Pallikarakis著「Acta Radiologica Vol. 42」2001年2月発行
本発明の目的は、作業空間の拡大を実現するディジタルX線断層撮影装置を提供することにある。
本発明の局面は、被検体に向かってX線を発生するための可搬性を有するX線発生器装置と、前記X線発生器装置に対して分離構成され、前記被検体を透過したX線を検出するための可搬性を有するX線検出器装置と、前記X線発生器装置及び前記X線検出器装置により撮影された撮影方向の異なる複数の投影画像から単一の断層画像を合成する計算機装置とを具備する。
本発明によれば、作業空間が拡大され得る。
以下、図面を参照して本発明によるディジタルX線断層撮影装置の一実施形態を説明する。本実施形態は、X線発生器装置とX線検出器装置とを、機械的に分離して別体として構成することに着想したものである。分離構成し、しかもX線発生器装置とX線検出器装置とに可搬性を与えることで、アーム機構等の大型で且つ重量物を不要にして、狭い手術室内で目的部位を撮影するための設置性、手術のための作業空間の拡大およびコスト低減とを実現している。さらに、回転機構を鏡体内に全て収められるようになり回転部と患者および他の器具との干渉をおこすことなく手術室内で安心して撮影できる装置が実現する。これらの特徴はとくに手術中での撮影において欠くことのできないものである。ここで、周知のとおり、ディジタルX線断層撮影では、X線発生器装置と、X線検出器装置と、撮影部位との3者の位置関係を所定の関係に設定する必要がある。分離構成したことにより上記3者の位置関係を規定できないが、以下説明する様々な工夫で上記3者の位置関係を所定の関係に設定する作業を簡略化ししかもその精度を向上させるようにしている。
(第1実施形態)
図1、図2に示すように、第1実施形態に係るディジタルX線断層撮影装置は、X線発生器装置30とX線検出器装置40と寝台50とを有する。X線発生器装置30、X線検出器装置40及び寝台50は、互いに機械的に分離されそれぞれ別体として構成されている。X線発生器装置30は、キャスター付きスタンド31により可搬性を有している。同様に、X線検出器装置40、寝台50もキャスター付きスタンド41、51により可搬性を有している。寝台50は、キャスター付きスタンド51とともに、長軸方向に移動可能に支持された天板52を有している。
X線発生器装置30は、キャスター付きスタンド31とともに、X線管32、X線管32からのX線を例えば角錐形に成形するX線絞り36、X線管32に高電圧を印加する高電圧発生部34、移動機構部33、X線管32等を収容するハウジング35から構成される。移動機構部33は、例えば図3(a)に示すようにX線管32を水平な回転軸Z回りに回転可能に支持する。X線管32は回転軌道上のどの位置にあっても、X線錐の中心軸CAがX線焦点の回転面から所定距離離れた回転軸R上の所定位置で交差するように、X線焦点の回転半径が、X線管32及びX線絞り36の向きと共に設計されている。この交点が画像合成可能範囲の中心に一致する。X線管32等の可動部がハウジング35に覆われていて露出しない構造となっているので手術中の患部の周辺に設置しても患部を不意に損傷する危険性を排除している。
X線検出器装置40は、キャスター付きスタンド41とともに、2次元状に配列された複数の固体検出素子を有するフラットパネルデテクタが採用されるX線検出器42、X線検出器42を動作制御する検出器制御部43、移動機構部44、X線検出器42等を収容するハウジング45から構成される。移動機構部43は、例えば図3(b)に示すようにX線検出器42を水平な回転軸R回りに回転可能に支持する。X線検出器42等の可動部がハウジング45に覆われていて露出しない構造となっているので手術中の患部の周辺に設置しても患部を不意に損傷する危険性を排除している。
撮影に際しては、撮影制御部60の制御のもとで、X線検出器42はX線管32と同期して回転しながらX線画像の撮影が繰り返される。このような撮影方法を一般的にループスキャンという。撮影制御部60は、インターフェース61、データ記憶部62、システム制御部65、入力部66、表示部67、表示プロセッサ68、画像合成部70、画像合成可能範囲計算部71とともに計算機装置を構成する。データ記憶部62には、システム制御部65の制御のもとで、X線検出器42から検出器制御部43を介してインターフェース61から供給された投影画像データを記憶する。画像合成部70は、システム制御部65の制御のもとで、データ記憶部62に記憶されている撮影方向の異なる複数の投影画像、つまり複数の投影データセットから、指定されたスライス面上の各点(ピクセル)ごとにその点を通る投影データを選択し、加算する。それによりスライス面上の部位の像が鮮明で、スライス面から外れた部位の像がボケた擬似的な断層画像が合成される。表示プロセッサ68は、投影画像、断層画像を表示部67に表示する。
上述したようにX線発生器装置30とX線検出器装置40とを機械的に分離して別体として構成したことで、X線発生器装置30およびX線検出器装置40を被検体の左右に各々設置する横置き構成とすることにより患部上方から術者が治療を実施する空間を確保することができ、またX線発生器装置30およびX線検出器装置40を必要に応じて別々に退避させることができる。このような本実施形態のディジタルX線断層撮影装置では、X線発生器装置30に対してX線検出器装置40を所定の位置に設置するために、図4に示すように、位置合わせ補助具10が装備されている。最初の設置作業は、手術台に被検体を設置し頭部固定フレームで被検体の頭部を固定した後に実施する。
最初に、被検体の(例えば)左側にX線発生器装置30を移動する。次に被検体に対するX線発生器装置30の位置合わせが完了した状態で、X線発生器装置30はストッパーにより床面上に固定されている。この状態で、位置合わせ補助具10をX線発生器装置30のスタンド31の下部に取り付ける。取り付け部12は、スタンド31の下部に装備されている脱着器具11に上方から差し込むことで取り付けることができる。位置合わせ補助具10は取り付け部12と位置合わせシート13からなっている。位置合わせシート13は実質的に伸縮性がなく、可撓性を有する。位置合わせシート13は、最初巻き取られているが、位置決めされたX線発生器装置30に取り付けた後に展開され、床面に広げられる。位置合わせシート13の裏面は、粘着が塗布されており床面に貼り付けることができる。その際、位置合わせシート13の先端部を広げて貼り付ける。
位置合わせシート13の上面には所定の位置に対をなす円形のマーカー14,15が印刷されている(図5(a)参照)。マーカ−14,15の形状は、X線検出器装置40のスタンド41に装着可能な2つのストッパー(固定具)46の脚面形状に合わせられている。ストッパー46が角形の場合はマーカー14,15も角形とする。
2つのストッパー46がマーカー14,15上に一致するように、X線検出器装置40の位置及び向きを調整することで、X線検出器装置40をX線発生器装置30に対して所定の距離を隔てて、且つ正対する向きに簡単に合わせることができる。なお、X線発生器装置とX線検出器装置との距離が異なる他のディジタルX線断層撮影装置との間で共用できるように、位置合わせシート13はマーカー14,15以外の位置に複数の対でマーカーが印刷されている。
このように位置合わせシート13のマーカー14,15に合わせてX線検出器装置40を設置して、ストッパー46を下ろすことによりX線検出器装置40を床面上に固定することができる。撮影終了後はストッパー46を外しX線検出器装置40を手術の邪魔にならない場所に退避する。
これらの初期位置合わせ作業が終了したあとは、通常の手術の準備作業を継続し手術に移る。手術を実施する際にX線発生器装置30が手術の邪魔になる場合はX線発生器装置30をそれ単独で簡単に退避させることができる。その場合、位置合わせ補助具10の取り付け部12を位置合わせシート13から剥がし位置合わせシート13を床面に残したままX線発生器装置30を移動して離れた位置に退避させることができる。図5(b)に示すように、位置合わせシート13の取り付け部12の近傍はさらに展開することができ、展開した部分を床面に貼り付けることができる。位置合わせシート13を展開すると、その展開した部分には、X線発生器装置30をX線検出器装置40に対して所定の距離離れて正対する向きに配置するための一対のマーカー17,18が印刷されている。撮影を行うため再びX線発生器装置30を設置する際はX線発生器装置30のストッパーをこのマーカー17,18に合わせて設置する。
手術中に撮影を実施する場合は、床面に貼り付けられた位置合わせシート13のマーカー14,15,17,18に合わせてX線検出器装置40およびX線発生器装置30を設置し、撮影を実施する。位置合わせ作業はそれぞれのスタンド31,41の後方に設けられている図示しないハンドルを持って作業を行いストッパ46もスタンド31,41の後方のレバーを操作する構造のため、作業者がX線検出器装置40およびX線発生器装置30の前側(被検体側)に回り込む必要が無く、除菌清浄不完全の可能性のあるナースであっても当該移動作業に従事することができる。手術終了後は位置合わせシート13を床面から剥がし廃棄する。
以上説明した位置合わせ補助具10を用いることにより、X線発生器装置30とX線検出器装置40とを極めて容易に位置再現性良く設置できるようになるという特徴がある。この特徴によりX線発生器装置30とX線検出器装置40を分離した構成とすることができるようになり、X線発生器装置30とX線検出器装置40を片方ずつ退避できるようになるため、それら装置30,40が手術の邪魔となる場合に容易に退避できるようになるという特徴がある。また、手術中に血液などが患部から下方にこぼれた場合も清掃作業はシートを剥がし廃棄するだけで良く、装置自体を汚染することが無いので清掃作業がきわめて簡単になるという特徴がある。
次に、撮影部位に対して、X線発生器装置30の位置を合わせるための構成及び方法について説明する。撮影部位に対してX線発生器装置30の位置を合わせるために、図6に例示する頭部固定フレームと、頭部固定フレームに対して装着するマーカーフレームとを利用する。図7に示すように、マーカーフレームを取り付ける台座となるマーカーフレームアタッチメント21が頭部固定フレーム20に手回しでねじ止めできるようになっている。マーカーフレームは水平を保って取り付けることが望ましい。取り付け時に水平を調節するための工夫としてマーカーフレームアタッチメント21には水準器22が備えられている。水平を合わせるには2方向の角度をあわせる必要があるため、2つの水準器22を直行する向きに配置することが望ましい。また、必要に応じてマーカーフレームアタッチメント21には方位磁針23が取り付けられている。頭部固定フレーム20はその下部は滅菌布で覆われ、上部は滅菌布の上から固定するようになっている。マーカーフレームアタッチメント21は頭部固定フレーム20の上部に固定するためマーカーフレームアタッチメント21は滅菌布の外側に取り付けられることになる。
マーカーフレームは、マーカーフレームアタッチメント21を介して頭部固定フレーム20に固定される。マーカーフレームとは、X線発生器装置30及びX線検出器装置40に対する被検体の撮影部位の位置情報を投影画像に映しこむために被検体の撮影部位、例えば頭部に対して頭部固定フレームを介して固定した位置に装着される撮影補助器具である。図8,図9に示すように、マーカーフレーム24は、一対のマーカー枚25,26を有する。マーカー枚25は、X線透過性の高いアクリル等の材質で作られている。マーカー枚25には、鉛等の高吸収物質で作られた円柱形の複数の小片マーカー27が縦横に整然と装着又は埋め込まれている。同様に、マーカー枚26もX線透過性の高い材質で作られ、マーカー枚26には、鉛等の高吸収物質で作られたマーカー27とは異なる形状の例えば短線状の複数の小片マーカー28がマーカー27と同じくマトリクス状に整然と装着又は埋め込まれている。撮影部位を2枚のマーカー板25,26と共に撮影することで画像にはその形状により判別可能にマーカー27の像とマーカー28の像と異なる形状として撮影されるため2種類のマーカをX線画像上で区別することが可能になる。被検体の撮影部位と共にマーカーフレーム24を撮影することで、画像には撮影部位の像と共にマーカー27、28の像が写りこむ。画像上でのマーカー27、28の像の配列に基づいて、撮影部位に対するX線発生器装置30及びX線検出器装置40の位置を計算することができる。
図10に示すように、マーカー板25には、支持機構105を介して撮影部位に対してX線発生器装置30を位置合わせするための複数のレーザー投光器101〜104がほぼ一列に取り付けられている。外側の投光器101と102は対を成し、それらからの光軸はマーカー板25、26の外部の交点CP1で交差する。また、内側の投光器103と104は対を成し、それらからの光軸はマーカー板25、26の内部の交点CP2で交差する。
図11に示すように、支持機構105により、対を成す投光器101、102の間の距離は可変に設けられる。投光器101、102の間の距離が変化すると、投光器101、102からその交点CP1までの距離が変化する。同様に、他方の対を成す投光器103、104の間の距離は可変に設けられ、その距離が変化すると、投光器103、104からその交点CP2までの距離が変化する。支持機構105は、投光器101、102の間の距離と投光器103、104の間の距離とが連動して変化し、交点CP1と交点CP2との間の距離を常に所定距離Lに保つように構成されている。そのために、投光器101と104の発する光線が平行で、また投光器102と103の発する光線が平行になるそれぞれの向きで投光器101〜104が支持機構105に取り付けられている。
図12に示すように、位置合わせに際しては、マーカー板25,26内の交点CP2を撮影部位に合わせ、もうひとつの交点CP1をX線発生器装置30のハウジング35の前面略中央に形成されたターゲットマーカー106に合わせることで、撮影部位とX線発生器装置30の間の距離を一定距離Lに設定することができる。支持機構105は、投光器101〜104と共にマーカ板25上で上下にスライドできるようになっている。それにより投光器103、104の交点CP2を目視できる高さに移動させることができる。ここでX線発生器装置30のハウジング35の前面略中央には、ターゲットマーカー106とともに、回転軸Rに光軸が一致する向きで、レーザ投光器108が取り付けられている。支持機構105の中央にはこのレーザ投光器108に対応するターゲットマーカー107が取り付けられている。レーザ投光器108からの光線をターゲットマーカー107に合わせることで撮影部位に対してX線発生器装置30の向きを合わせることができる。
実際的には、撮影部位の位置合わせは次の手順で行う。マーカ板25上の支持機構105を上方向にスライドさせ、光線が患部で遮られることのないようにして画像合成可能範囲内の撮影部位の上方で交点CP2を結ばせ、それを視認する。次に交点CP2が撮影部位のほぼ真上に位置するように投光器103,104の間の距離を調整する。光線および交点CP2を目視するためには撮影部位の上に手をかざす必要があるかもしれない。なお、図13に示すように、支持機構105は横スライドガイド109に対のリンクスライダ112が移動可能に設けられていて、このリンクスライダ112はフリクションロック機構110により停止位置は例えば5mm間隔に設定される。
次に、支持機構105をを下方向にスライドさせ、光線が撮影部位の高さになるようにする。このとき交点CP2の位置は被検体頭部内部にあるため光線は頭部にさえぎられ実際は交点CP2は観察できないが、頭部表面に光線があたるため高さを合わせることができる。なお、図13に示すように、横スライドガイド109は縦スライドガイド113に上下移動可能に支持されているが、自由な位置で止められるわけではなく、フリクションロック機構111により停止位置は例えば5mm間隔に設定されるようになっている。このためスライド時にクリック感を感じた位置で止めることにより正確に5mmおきの決められた高さに支持機構105を止めることができる。止めた位置には番号がふられており、支持機構105の止めた位置の番号を読むことにより、後でX線発生器装置30とマーカーフレーム24の間の位置関係を決定することが可能になる。
なお、マーカーフレーム24はガス滅菌に対応できるようになっており、そのために投光器101〜104、電池、電気配線、スイッチなどの機器部品は全てゴムカバーで封入されている。
本方法によれば、撮影部位に対してX線発生器装置30の位置及び向きを高精度で合わせることができる。撮影部位を含むスライス面で画像合成可能か否かを確認するためには光線の交点CP1,CP2の位置や光線の高さを目視で確認すれば良く透視画像を撮影する必要も無いため、極めて短時間に撮影部位を合わせることが可能になる。また、撮影部位を光線の交点CP2で確認するためマーカーフレーム24の2枚のマーカー板25,26の間に機械的な部品を配置する必要が無いため、術野周辺の手術器具と干渉し術野を損傷する危険性がないという特徴がある。さらに、投光器101〜104および投光器支持機構105をスライドする機構が備えられているため、撮影時には撮影の邪魔にならない位置に移動することができ、撮影時にX線が投光器101〜104を透過してしまうことにより、撮影するX線画像データに投光器101〜104の投影像が写りこむことにより合成した断層画像に好ましくない偽像を生じることがないという特徴がある。
上述した通り、位置合わせ方法により撮影部位に対してX線発生器装置30の位置が決定され、その位置に光線の軸の延長の交点が配置される。以下、具体的に説明する。光線の2つの交点CP1,CP2は常に一定の距離に保たれているので、この作業で同時に、撮影部位から一定距離の点に光線の交点CP1が配置されていることになる。X線発生器装置30は、そのハウジング35と一定距離かつ一定の向きにある範囲(画像合成可能範囲)で、断層画像を合成可能なように構成されているので、撮影部位に画像合成可能範囲を合わせるには、ハウジング35に表示されたターゲット点に光線の交点があたるように配置し、さらにハウジング35の向きを撮影部位に画像合成可能範囲が重なるように調節すれば良い。
これを実現するために、図12に示すようにハウジング35の中心に投光器108が取り付けられ、その光軸は撮影中心を向いている。図12は、画像合成可能範囲と撮影部位が重なるように配置された位置合わせ後の状態の模式図である。図12からわかるように、ハウジング35に取り付けられた投光器108の光軸はマーカーフレーム24の投光器101〜104の中央を通ることがわかる。従ってその点にターゲットマーカー107を配置しそのマーカ−107に投光器108からの光線があたるようにX線発生器装置30の向きを調節することにより、画像合成可能範囲を撮影部位に合わせられる。
図13に示したようにマーカーフレーム24の投光器101〜104のちょうど中央にターゲットマーカー107が配置されるように工夫された投光器支持具105の例である。投光器支持具105のスライダ112はマーカーフレーム24に固定された縦スライドガイド113と上下にスライドする横スライドガイド109により支持され、縦横にスライド可能に支持されている。横スライドガイド109はフリクションロック111を介して縦スライドガイド113に支持され縦方向にスライドする。投光器支持具105のスライダ112はフリクションロック110を介して横スライドガイド109に支持され、各々横方向に独立にスライドする。ホーン114はその中央部にターゲットマーカー107が表示されており、このマーカー107の位置が常に内側の投光器103,104(撮影部位に向けて発行している投光器)の中央になる機構になっている。ホーン114は円形となっており縦方向の位置は横スライドガイド109により上下にはさまれているため、上下に移動することは無くホーン114の中心のターゲットマーカー107は常に内側の投光器を結ぶ直線状にある。ホーン114には2つの縦長のスリット115が形成されており、2つのスライダ112に付けられた突起により左右方向が固定されている。ホーン114のスリット115の位置およびスライダ112の突起はホーン114の中央が常に対の投光器(101と102、103と104)の中央になるような配置になっている。
上記の様な構成によりターゲットマーカー107が常に内側の投光器103、104の中央に配置されるため、X線発生器装置30の投光器108から投光される光線をこのターゲットマーカ107にあてることにより、画像合成可能範囲を撮影部位に合わせることが可能になる。本方法の特徴は、このときマーカーフレーム24とX線発生器装置30も平行になっているということである。さらに、縦横のスライドの停止位置を読むことによりX線発生器装置30とマーカーフレーム24との間の平行移動距離も確定する。すなわち、本法によればX線発生器装置30の投光器108から投光される光線をこのターゲットマーカー107にあてスライドの停止位置を読む、という簡単な操作で、マーカーフレーム24とX線発生器装置30の間の位置関係がすべて決定されることがわかる。さらに、構造が簡単であり、マーカーフレーム24内部に機械部品を配置する必要がないなど、様々な要求が本方法により同時に実現されている。
上の例の投光器支持具105では、マーカーフレーム24の内側を向く投光器103,104と外側を向く投光器101,102の高さが異なっている。このような場合は、図14に示すようにX線発生器装置30のターゲットマーカー108の高さを同じだけずらして配置する。
上述したように、X線発生器装置30とX線検出機装置40は可搬性を有している。そのためにキャスター付きスタンド31,41を備えている。これらキャスター付きスタンド31,41について説明する。これらキャスター付きスタンド31,41により、X線発生器装置30とX線検出機装置40それぞれの前後位置の調節、X線発生器装置30とX線検出機装置40それぞれの左右位置の調節、X線発生器装置30とX線検出機装置40それぞれの水平方向の回転角(向き)の調節、X線発生器装置30とX線検出機装置40それぞれの高さ方向の位置の調節が容易になる。
ここで説明する方法はこれらの位置合わせを上記の順番でひとつずつ実行するだけで最終的に全ての位置合わせが完了する。図15は高さ位置調整を除く位置調節のための機構を説明するための模式図である。X線検出器装置40のキャスター付きスタンド41はX線発生器装置30のキャスター付きスタンド31と基本的に同一構造であるので、キャスター付きスタンド31の説明を行い、キャスター付きスタンド41の説明は省略する。スタンド31のベース120には移動用キャスター121〜124と位置調整用キャスター125〜127の2種類のキャスターが設けられている。移動用キャスター121〜124は2つの固定キャスター123,124と2つの自由キャスター121,122とからなっており、手押しにより自由に移動できるようになっている。自由キャスター121,122は、車輪の回転軸の向きが自由状態であり、任意の向きに移動可能である。一方、固定キャスター123,124は車輪の回転軸の向きが固定されていて、それにより特定の向き、ここでは前後の向きに限り移動可能である。
X線発生器装置30を手押しにより運搬する際にはこれらのキャスター121〜124を用い、格納場所や撮影場所の間の移動を行う。その際、位置調整用キャスター125〜127は床面から浮いた状態に持ち上げ状態になっており運搬操作には何ら干渉しない。移動用キャスター125〜127は搬入や搬出に用いるものなので、床面の多少の凹凸が存在する場合でも容易に搬送できるように、少なくとも10cm以上の直径を持つ大径の車輪を備えることが望ましい。撮影の際にはまずX線発生器装置30を撮影場所近辺に移動する。その際も撮影場所への移動は移動用キャスター121〜124にて行えばよい。設置の位置精度は数10cm程度で良く、向きについても20度程度の精度で合わせれば良いので、位置について特別な注意を払う必要は無く目視でおおよその位置に合わせれば十分である。
次に位置調整作業に移るため、位置調整用キャスター125〜127を降ろして設置状態にする。同時に、この操作により移動用キャスター121〜124は床面から浮いた状態に持ち上げる。位置調整用キャスター125〜127は操舵性を有し、つまり、操作者が所望の向きに移動方向を操ることができるが、移動用キャスター121〜124は操舵性を有さない。位置調整用キャスター125〜127は、前輪2輪126,127と後輪1輪125からなっており、前輪・後輪それぞれについてレバー128、129により向きを操作することができる。前輪126,127はロッド130で連結され、常に同じ向きに移動する。後輪125は、前輪126,127とは独立して操舵可能であり、ロッド131を介してレバー129に接続されている。
前後位置の調整を行うためには、図16(a)に示すように、位置調整用キャスターの前輪126,127の向きは、後輪125と共に、前後方向(回転軸Rと平行な方向)に合わせられる。この状態ではX線発生器装置30は前後方向に手押しで動かすことができ、かつ前後方向以外には動かない。この状態で前後方向の位置を合わせる。先に説明したように位置合わせ精度は約1cm程度で良く、先に説明した投光器101、102を用いる方法などで位置を確認しつつ位置調節を行う。その後、移動用キャスター125〜127の向きを図16(b)に示すように、横向きに操作する。この状態ではX線発生器装置30を左右方向のみに動かすことができるので、手押しにより位置調節を行う。最後に、図16(c)に示すように、移動用キャスター後輪125の向きをの左右に合わせ、前輪126,127を前後に合わせる。この状態では前輪126,127の間の中心点を回転中心としてX線発生器装置30が回転する。この回転中心×はハウジング35のターゲットマーカー106を通る鉛直線上に位置するように設計されている。そのため、装置を鉛直上方から見たとき、2つの前輪126,127の中心位置のちょうど中間にターゲットマーカー106が位置する。このように前輪126,127が設置されていることにより例えば20度の回転の範囲ではターゲットマーカー106は3次元的な位置を変えることが無いため、X線発生器装置30の向きを合わせた後に再び前後あるいは左右の位置を調整する必要が無く、これら3つの調節をひとつずつ順番に実施することにより位置合わせが終了するようになり、位置合わせが短時間に終了するようになる。
これらの位置合わせが終了した後、図17に示すように、固定器具133,134によりX線発生器装置30を固定する。図17では位置固定は昇降式のパッドを下ろし床面に接触させる方式を採用しているが、キャスター121〜127をロックする方式の固定方法を用いることもできる。
最後に、高さ調節であるが、これは図示しないリフト機構により実現すれば良い。鉛直方向に高さ調節を行う構造である限り高さ方向の位置調節の後、既に行った3つの位置調節を再びやり直す必要はない。
上記のような構成により、前後、左右、上下、回転など多くの自由度を持った位置合わせ作業であっても、作業をひとつずつ行うことにより、有限回数で位置合わせ作業が終了するので位置合わせ作業が短時間でできるようになるという特徴がある。
次に、X線発生器装置30、X線検出器装置40の滅菌方法について説明する。X線発生器装置30、X線検出器装置40を手術室で使用する場合、X線発生器装置30、X線検出器装置40を被検体の近傍に配置するためX線発生器装置30、X線検出器装置40自体を滅菌することにより、手術を行う術者が不意に装置に触れても汚染されないようにすることが必要である。そのためのひとつの方法としてX線発生器装置30、X線検出器装置40に滅菌カバーを被せる。本実施形態では、X線発生器装置30に投光器108とターゲットマーカー106を取り付けているので、カバーをかぶせると光を遮断してしまい位置合わせを行うことができなくなってしまう。そのためここでではこの問題を解決し滅菌カバーをかぶせても投光器108による位置合わせを遂行できるように工夫された装置構成について説明する。
図18(a)、図18(b)は、その構成を示した模式図である。滅菌カバー140,141は典型的には透明または半透明なビニールシートで作られており出荷時に滅菌されたのち、気密包装することにより衛生状態を試用直前まで保てるようになっている。カバー140、141はそれぞれの装置30,40を包むため概袋状の形状および大きさに加工されている。カバー140には、透明プラスチック窓145および投光器脱着器具142が取り付けられている。透明プラスチック窓145および投光器脱着器具142は当然滅菌に耐える材料で形成されている必要がある。とくに電池など金属部が露出しないように機密性を保つように形成されている。例えば、投光器108のON/OFFのスイッチにはゴムカバーがかぶせられている。
図19(a)は投光器脱着器具142を正面から見た図である。この例では投光器脱着器具142は円板状の計上をしておりほぼ中央に投光器108が固定されている。また、投光器108の発光部を通る直線とこれに直交する直線が表示されておりターゲットマーカー106を形成している。投光器脱着器具142は撮影時にはX線発生器装置30のハウジング35の特定位置に取り付けられ、上述したように位置合わせを行うことができるが、図19(b)に示すような脱着機構143,144が備えられておりハウジング35から特別な工具なしにカバー140を挟んで着脱することができるようになっている。このような器具が取り付けられた滅菌カバー140は出荷時に裏側が表になるようにたたまれて梱包されている。カバーの装置背中側にあたる部分には紐がついているのでこれを結わえてカバーを装置に密着させる。
滅菌カバー140をX線発生器装置30にかける作業は非清潔作業者により次の手順で行う。まず、滅菌カバー140を開封する。滅菌カバー140の裏側は不潔区域、表側は清潔区域として作業者は裏側だけを持つよう注意する。次に投光器脱着器具142をハウジング35の前面に取り付ける。最初、滅菌カバー140は裏側が表となるようにたたまれており投光器脱着器具142も裏面が露出しているので、裏面のフックを器具143,144にはめ合わせるだけで良い。次にカバー140を広げ表側の清潔区域に触れないよう注意してX線発生器装置30にかぶせる。X線発生器装置30は不潔区域なので、X線発生器装置30に触れることは差し支えない。最後に装置背面で紐を結わえ、カバー140を装置に密着させる。結わえた紐の剰余部分は清潔作業者が触れないようにカバー140の裏側に挟み込む。
以上のように本実施形態によると、X線発生器装置30とX線検出器装置40とを撮影部位に対して位置あわせをすることができる。つまり、X線発生器装置30とX線検出器装置40とを所定の距離を隔てて正対させ、それらX線発生器装置30とX線検出器装置40の間の画像合成可能範囲の略中心に撮影部位を位置させることができる。そのような位置合わせが高精度で簡易に可能となったことで、X線発生器装置30とX線検出器装置40とを別体で分離構成することが実現され得る。
(第2実施形態)
第1実施形態では位置合わせシート13を使ってX線発生器装置30に対してX線検出器装置40の位置を合わせるものであった。しかし、図20に示すように、X線発生器装置30にX線検出器装置40を連結させる位置合わせポール145で当該位置合わせを実現するようにしても良い。
図20はX線発生器装置30とX線検出器装置40の連結機構の例である。本実施形態ではX線発生器装置30とX線検出器装置40とを機械的に連結することにより両者の位置関係を合わせる。X線発生器装置30には位置合わせポール145が装着されている。位置合わせ完了後はX線発生器装置30から位置合わせポール145を取り外すことができる。位置合わせポール145の先端部はY字形に開いており、X線検出器装置40のキャスター付きスタンド41のベース150の底面には上記Y字形に対応する形状を有する三角形の凸部151が形成されている。X線検出器装置40を位置合わせポール145のY字部152に合わせ押し当てるようにすると、Y字部152にX線検出器装置40のベース150の凸部151が嵌ることで、X線発生器装置30とX線検出器装置40は決められた位置関係に自然に合わされる。多少ずれて押し当てても自然に位置合わせされるためにはX線検出器装置40のキャスター153が自由キャスターであることが望ましい。キャスター153は速度のリミッタ機構のついたキャスターであることが望ましい。このとき、X線検出器装置40の下部の突起149がラチェット状に位置合わせポール145のY部152の両側の穴146にかみ合うように挿入される。それによりX線発生器装置30にX線検出器装置40が連結される。連結を解除するにはX線検出器装置40の連結解除レバー147を操作しX線検出器装置40の下部の突起149を引き抜く。引き抜かれた状態でX線検出器装置40を後退させると連結が解除される。連結された状態では位置合わせポール145とX線検出器装置40の下部が固定され、さらに位置合わせポール145はX線発生器装置30に固定されているため、X線検出器装置40およびX線発生器装置30は極めて転倒しにくくなる。各々の筐体が各々被検体側に転倒することは事実上ありえない。
本実施形態による位置合わせポール145を用いた場合、X線検出器装置40をY字部152に押し当てるだけでX線発生器装置30に対してX線検出器装置40を決められた位置に合わせることができるため、位置合わせ作業に要する時間を短縮できるという特徴がある。さらに、連結した状態ではX線検出器装置40とX線発生器装置30が機械的に固定されているため、極めて転倒しにくくなり転倒事故により被検体へ傷害を与える可能が事実上なくすることができる。連結する際に検出器を押し当てる際の速度は作業者により異なるが、仮に高い速度で連結させた場合も接触と同時に連結するため連結前の慣性でX線検出器装置が転倒することも防止される。手術場での転倒事故は重篤な自体を生じる可能性があるため本実施例のように転倒防止の工夫がなされていることは極めて重要である。速度リミッタ付きキャスタを用いるとさらに安全性を高めることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、撮影部位の位置合わせの他の例に対応している。図21に示すように、X線発生器装置30のハウジング35の前面にはその中心の回転軸Rから左右方向に大きくはずれた周辺付近に投光器160Aが取り付けられている。投光器160Aの光軸は回転軸Rと並行である。マーカーフレーム24に投光器160Aに対応するターゲットマーカー160Dが形成されている。マーカーフレーム24には、所定距離L離れた水平位置で光線が交差するように位置及び向きが設計された対を成す投光器160Bが取り付けられ、X線発生器装置30のハウジング35の前面には投光器160Bの交点に対応するターゲットマーカー160Eが形成されている。また、マーカーフレーム24には、所定距離離れた水平位置で光線が交差するように位置及び向きが設計された対を成す投光器160Jが取り付けられ、X線検出器装置40のハウジング41の前面には投光器160Jの交点に対応するターゲットマーカー160Fが形成されている。マーカーフレーム24、X線発生器装置30、X線検出器装置40にはそれぞれ水準器160G,160H,160Iが装備されている。
投光器160B,160Jとマーカー160Dは、透明なL字形の支持具161を介してマーカーフレーム24に取り付けられている。L字形の支持具161は、マーカーフレーム24にに対して上下左右に移動可能に設けられる。支持具161にはさらに、およその撮影範囲(画像合成範囲)の大きさを表すグレーの半透明の帯162が形成されている。
X線発生器装置30およびX線検出器装置40にはそれぞれ支点ストッパー163,164が備えられる。支点ストッパー163,164を床面におろし固定したとき、支点ストッパー163,164を軸として水平にX線発生器装置30、X線検出器装置40を回転することができる。
この第3実施形態による位置合わせ手順を説明する。まず、マーカーフレーム24を被検体に取り付ける。指示具161に表示された撮影範囲表示帯162を参照して被検体の撮影したい撮影部位に支持具161を上下左右に合わせる。次に、水準器160Gを見てマーカーフレーム24を水平にする。X線発生器装置30を被検体の側に移動する。X線発生器装置30をおおよその位置に配置する。X線発生器装置30の向きを変え、投光器160Aをマーカー160Dの近辺に合わせる。水準器160Hを見てX線発生器装置30の水平を確認する。
次に、マーカーフレーム24の高さを合わせるために、手術台の高さを変えて、投光器160Aの投影点をマーカー160Dの横線上近辺にあわせる。X線発生器装置30に高さ調節機能がある場合はX線発生器装置30の高さを変える。X線発生器装置30の位置を合わせるために、X線発生器装置30の位置を変えて、投光器160Bの交点をX線発生器装置30のマーカー160Eの中央付近に合わせる。このとき、X線発生器装置30は、横方向または前後方向のどちらにも直進できるようにステアリング付きキャスターが備えられていること望ましい。X線発生器装置30の横方向および前後方向を片方ずつ独立に位置合わせすることができる。必要であれば、マーカーフレーム24の角度を変える。
次に、X線発生器装置30の向きを合わせるために、X線発生器装置30の支点ストッパー163を止めて支点を軸にX線発生器装置30を水平に回転させ、投光器160Aの投影点をマーカー160D中心付近に合わせる。ここで、マーカー160Eが回転軸上に存在することが重要である。この様になっていればX線発生器装置30の向きを調整することによるマーカー160Dの移動が無いので投影点とマーカー160との位置ずれが発生せず、向き調整のあとに再度筐体の位置調整を行う必要が無く位置合わせ作業を短時間に終わらせることができるようになる。
X線検出器装置40を被検体の側に移動する。そして水準器160Iを見てX線検出器装置40の水平を確認する。そしてX線検出器装置40の高さを合わせるために、X線検出器装置40の高さを変えて、投光器160Jの投影点をマーカー160Fの横線上近辺にあわせる。続いて、X線検出器装置40の位置を合わせるために、X線検出器装置40の位置を変え、投光器160Jの交点をX線検出器装置40のマーカー160Fの中央付近に合わせる。X線検出器装置40は、横方向または前後方向のどちらにも直進できるようなステアリング付きキャスターが備えられていること望ましい。必要であれば、X線検出器装置40の高さ変える。最後に、X線検出器装置40の向きを合わせるために、X線検出器装置40の支点ストッパー164を止めて支点を軸にX線検出器装置40を水平に回転させ、投光器160Cの投影点をマーカー160D中心付近に合わせる。
投光器160A,160B,160C,160Jの投影点をマーカ160D,160E,160Fに合わせるように、装置30,40を動かせば良いので、ビデオ画面を見ながら装置を動かすより直接的でわかりやすい。また、構成が簡単でX線発生器装置30およびX線検出器装置40に余計な突起物が無いので装置の可搬性が高い。
(第4実施形態)
第4実施形態は、X線発生器装置30およびX線検出器装置40を撮影部位に対して初期的に位置合わせする方法に対応している。図22に示すように、例えばCCDを使った動画用のカメラ170Aがポール172によりX線検出器装置40に対して固定された位置、具体的にはカメラ170Aの視野内に常に一定の位置及び大きさで画像合成可能範囲が収まるように取り付けられる。カメラ170Aの画像には、表示プロセッサ68により、図23に示すように、画像合成可能範囲の外径を示す枠線175と不動点位置を表すマーカー176とがスーパーインポーズで表示されている。もし、画像合成可能範囲が撮影部位を含まないようであればX線検出器装置40を動かして撮影部位を含む位置に移動させる。
次に、X線検出器装置40の側面に取り付けられたカメラ170Cで被検体カバー171を撮影する。被検体カバー171の検出器側の面には四角形の枠線が記されていて、これをカメラ170Cで撮影し、表示する。画面上で、四角形の4隅をポイントすることで検出器装置40と被検体カバー171の位置関係がプロセッサ68によりおおよそ計算され得る。
次に、X線発生器装置40の位置を合わせる。被検体カバー171のX線発生器装置30の側の面にも検出器装置側と同様の四角形の枠線がかかれていて、これをX線発生器装置30の前面に取り付けられたカメラ170Bで撮影する。検出器装置40とカバー171の位置関係がすでに計算されているので、X線発生器装置30を所定の位置に設置したときカメラ170B画像のどこに四角形が現れるかが計算され得る。カメラ170Bの画像には、この計算した位置に、四角形の4隅を表す印がスーパーインポーズで表示されており、この4隅の印と撮影した四角形の隅とが一致するようにX線発生器装置30を移動する。これで、X線発生器装置30とX線検出器装置40が所定の位置関係に設置されたことになる。
最後に、撮影部位の位置をX線画像で再確認する。管球32と検出器42が0度および180度の位置の2枚のX線画像を撮影しこれらを表示させる。ユーザは、これらの2枚の画像上で観察したい組織またはその周辺の目印となる点をポイントする。すると、カメラ170Aの画像には対応する位置に、ポイントした点に対応するマーカ174が表示される。ユーザはこのマーカの位置を見て、画像合成可能範囲が不都合でないが再確認する。位置がよければX線検出器装置40の位置を記録するための車止めを床に取り付け、初期位置合わせは終了となる。
初期位置合わせが終わるとX線検出器装置40は別の場所に退避することができる。術中撮影を行う際は、まず、X線検出器装置40を車止めの位置に合わせて設置し、カメラ170Cの画像で設置位置を確認する。カメラ170Cの画面には初期位置あわせのときにポイントした四角形の4隅のマーカ177が表示されている。もし、術中に診台の高さや頭部固定フレームの向きを変えている場合は、4隅のマーカ177と四角形4隅が重なり合うように位置を戻す。4隅マーカ177が一致した場所にあれば、初期位置合わせと同じ位置に設置されたことが確認できたので、立体撮影を開始する。
(第5実施形態)
第5実施形態では、図24に示すように、位置合わせを、X線発生器装置30に設置されている投光器181〜185のみを用い、X線発生器装置30を撮影部位に対して直接位置合わせする方法を提供する。X線発生器装置30の上部に、対の投光器184,185が、その交点が画像合成可能範囲の中心と同じ距離に位置するように、配置される。従って、画像合成可能範囲を撮影部位に合わせるためには光線の交点が撮影部位の真上になるようにX線発生器装置30を平行移動する。マーカーフレーム24とX線発生器装置30の平行を合わせる必要がある場合は、画像合成可能範囲の位置合わせに先立って平行を合わせる方が良い。X線発生器装置30の前面に取り付けられた2つの平行用投光器181,182からは扇形の光線が発生する。これをマーカーフレーム24に投影すると2本の直線が現れる。2つの投光器181,182からの光の2本の直線は、X線発生器装置30とマーカーフレーム24が正対しているとき、平行になり、正対していなければ平行にならない。従って、マーカーフレーム24に投影される直線が平行になるようにX線発生器装置30を回転させれば正対させることができる。また、マーカーフレーム24とX線発生器装置30の距離は、2つの直線の間隔を読み取ることで知ることができる。このとき、2つの投光器181,182が発する光の色が異なるようにすることで、マーカーフレーム24が光線の交差より近くにあるか遠くにあるかを知ることができる。
画像合成可能範囲の上下を合わせる際には、光軸が回転軸Rに一致する向きでX線発生器装置30の前面の中心に取り付けられた上下左右用投光器183を用いる。投光器183は画像合成可能範囲の中心を通るようにX線発生器装置30のハウジング35に固定されているので、光線が撮影部位にあたるようにX線発生器装置30を昇降させることにより上下方向の位置を合わせることができる。必要ならここで、左右方向の位置も合わせる。
平行用投光器181,182は同時にX線管32が回転しながら発生するX線のおよその投影範囲も示している。図25はX線焦点の軌道と発生するX線錐を示している。投光器181,182はX線発生器装置30の前面付近に取り付けられX線錐の境界面のうち軌道の内側に沿って光線を発生するように取り付けられている。投光器181,182は回転軌道中の少なくとも2箇所、好ましくは90度おきの4箇所に取り付けられる。投光器181,182は直線状の少なくとも3つの光線を発生するものでも良いが、望ましくは前記のような扇形状の光を発生するものが良い。このような配置で配置した投光器181,182の発生する光線は画像合成可能範囲以遠ではX線の投影範囲をおよそ表す。従って、X線検出器装置40を配置した後、光線を発生させるとX線がX線検出器装置40に全て当たっているかどうかを確認することができる。X線が正しくあたっていなければ正しく立体撮影を行うことはできないが、医用機器としてはむしろそのことよりも間違った配置による撮影により無用なX線被曝を避ける放射線防護の立場から上記のような確認手段は必須のものである。
平行用投光器181,182はマーカーフレーム24とX線発生器装置30の向きを合わせるために用いられるとともにX線錐の範囲も示すこともでき、その様にした場合、位置あわせの効果とともに放射線被曝の安全性を高める効果ももつという特徴がある。
(第6実施形態)
図26に示すように、第6実施形態では、キャスターベース120上に、位置調節機構として、XYステージ192、高さ調整機構191、回転機構190が順番に装備されている。これらXYステージ192、高さ調整機構191、回転機構190は、キャスター121〜124を床面に固定した状態で、X線発生器装置30の水平位置、向き及び高さを微調整することを可能にしている。XYステージ192は手回しハンドル操作あるいは電動により前後左右に、X線発生器装置30の位置を微調節するために構成されている。このとき、前後だけあるいは左右だけ調節することができる。回転機構190は同様にターゲットマーカ106を通る軸でX線発生器装置30を水平に回転させる機構であるが、手回しハンドルあるいは電動により操作することができる。注意すべき点は、これらの位置調節機構でX線発生器装置30を中心からずらした位置に移動した場合、重心が偏り転倒しやすくなるという点である。少なくとも運搬中の転倒事故を防止するため、位置調節機構は位置を中心に戻すリセット操作が行えることが望ましい。さらに位置が中心に無ければ固定器具の解除が行えず運搬できない構造とすることも望ましい構成である。
(第7実施形態)
図27には上述した実施形態を任意に組み合わせた例を示している。ここで本実施形態で特徴的なのは、X線発生器装置30の前後左右回転位置調節機構203、高さ調節機構204、X線検出器装置40の左右位置調節機構205、向き調節機構206、高さ調節機構208とともに、上述の実施形態にはない投光器201,202、距離計210がある。投光器201,202は対を成すもので、撮影に規定されるX線発生器装置30とX線検出器装置40との間の所定距離だけ離れた位置で交点を結ぶようにX線発生器装置30への取り付け位置及び向きが設計されている。この交点に検出器装置40の前面の図示しないマーカを合わせることで、X線発生器装置30から所定距離はなれた位置にX線検出器装置40を配置できる。超音波、赤外線等を利用した距離計210は、X線発生器装置30からマーカーフレーム24までの距離を非接触で計測するために、X線発生器装置30の前面中心付近に取り付けられる。撮影時にはX線発生器装置30から撮影部位までの距離をLに規定する必要があるので、マーカーフレーム24から撮影部位までの距離を距離Lから引き算した距離に、X線発生器装置30からマーカーフレーム24までの計測距離を合わせるように、X線発生器装置30を前後に移動する。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1実施形態に係るディジタルX線断層撮影装置の撮影部分の正面略図。 第1実施形態に係るディジタルX線断層撮影装置の構成を示すブロック図。 図1のX線管とX線検出器の撮影時の動きを示す図。 第1実施形態によるX線発生器装置に対するX線検出器装置の位置合わせシートを示す図。 図4の位置合わせシートの平面図。 第1実施形態において、マーカーフレームを装着する頭部固定器具を示す図。 図6の頭部固定器具にマーカーフレームを装着するためのアタッチメントを示す図。 第1実施形態において、マーカーフレームを示す図。 図8のマーカー板を示す図。 図8のマーカーフレームに取り付けられる投光器を示す図。 図10の投光器の組み合わせを示す図。 図10の投光器を用いた位置合わせの様子を示す図。 図10の投光器の支持機構を示す図。 図10の投光器の側面図。 図1のキャスター付きスタンドのキャスター機構を示す図。 図15の位置調整用キャスターの操作性を示す図。 図15のキャスター機構の固定器具を示す図。 第1実施形態において滅菌カバーを示す図。 図18の滅菌カバーの取り付け機構と投光器脱着器具とを示す図。 第2実施形態によるディジタル断層撮影装置のX線発生器装置に対するX線検出器装置の連結機構を示す図。 第3実施形態によるディジタル断層撮影装置の投光器を示す図。 第4実施形態によるディジタル断層撮影装置のカメラを示す図。 図22のカメラの表示画面を示す図。 第5実施形態によるディジタル断層撮影装置の投光器を示す図。 図24の投光器の光線を示す図。 第6実施形態によるディジタル断層撮影装置のX線発生器装置を示す図。 第7実施形態によるディジタル断層撮影装置を示す図。
符号の説明
30…X線発生器装置、31…キャスター付きスタンド、32…X線管、33…移動機構部、34…高電圧発生部、35…ハウジング、36…X線絞り、40…X線検出器装置、41…キャスター付きスタンド、42…X線検出器、43…検出器制御部、44…移動機構部、45…ハウジング、50…寝台、51…キャスター付きスタンド、52…天板、60…撮影制御部、61…インターフェース、62…データ記憶部、65…システム制御部、66…入力部、67…表示部、68…表示プロセッサ、70…画像合成部。

Claims (21)

  1. 被検体に向かってX線を発生するための可搬性を有するX線発生器装置と、
    前記X線発生器装置に対して分離構成され、前記被検体を透過したX線を検出するための可搬性を有するX線検出器装置と、
    前記X線発生器装置及び前記X線検出器装置により撮影された撮影方向の異なる複数の投影画像から単一の断層画像を合成する計算機装置とを具備したことを特徴とするディジタルX線断層撮影装置。
  2. 前記X線発生器装置に対して前記X線検出器装置を所定の位置に合わせるために前記X線発生器装置と前記X線検出器装置との少なくとも一方の配置位置を表すマーカーが記された実質的に伸縮性がなく、可撓性を有するシート状の位置合わせ補助具を更に備えることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  3. 前記X線発生器装置及び前記X線検出器装置に対する前記被検体の撮影部位の位置情報を画像に映しこむために前記被検体の撮影部位に装着されるマーカーフレームに取り付けられる複数の投光器を更に備え、前記複数の投光器は光線が前記撮影部位に対する前記X線発生器装置の位置を指標するための第1の交点と、前記被検体の撮影部位を指標するための第2の交点との2箇所で交わるように配置され、
    前記被検体の撮影部位に対して前記X線発生器装置を所定の位置に合わせるために前記X線発生器装置の前面には前記第1の交点に照準させるための第1ターゲットマーカーが設けられていることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  4. 前記第1の交点と前記第2の交点との間の距離を一定に維持したままで前記投光器から前記第1の交点までの距離と前記投光器から前記第2の交点までの距離とを変更するために前記複数の投光器を中心位置に関して対称移動可能に支持する支持機構を更に備えることを特徴とする請求項3記載のディジタルX線断層撮影装置。
  5. 前記支持機構をスライド可能且つフリクションロック機構により任意の位置で保持可能とするスライド機構を更に備えることを特徴とする請求項4記載のディジタルX線断層撮影装置。
  6. 前記X線発生器装置からの光線を照準するための第2ターゲットマーカーが前記第1の交点と第2の交点とを通る直線上であって前記支持機構の略中心位置に設けられることを特徴とする請求項4記載のディジタルX線断層撮影装置。
  7. 前記X線発生器装置と前記X線検出器装置それぞれには、操舵性を持たない複数のキャスターと、操舵性を持つ複数の操舵キャスターとが択一的に床面接地するように設けられることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  8. 前記複数の操舵キャスターの少なくとも一つは他の操舵キャスターとは独立して操舵可能に設けられ、前記他の操舵キャスターは相互に従属して操舵可能に設けられていることを特徴とする請求項7記載のディジタルX線断層撮影装置。
  9. 前記X線発生器装置と前記X線検出器装置それぞれには、複数の固定用昇降脚が設けられていることを特徴とする請求項7記載のディジタルX線断層撮影装置。
  10. 前記X線発生器装置と前記X線検出器装置それぞれに着脱自在の滅菌カバーを更に備え、前記滅菌カバーには、位置合わせ用の投光器及びターゲットマーカーを着脱するための構造が装備されていることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  11. 前記X線発生器装置に対して前記X線検出器装置を所定の位置に合わせるために前記X線発生器装置に対して前記X線検出器装置を連結する連結器を更に備えることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  12. 前記X線発生器装置と前記X線発生器装置との少なくとも一方に取り付けられる第1投光器と、
    前記X線発生器装置及び前記X線検出器装置に対する前記被検体の撮影部位の位置情報を画像に映しこむために前記被検体の撮影部位に装着されるマーカーフレームに取り付けられる第2投光器と、
    前記マーカーフレームに取り付けらる前記第1投光器に対応する第1のターゲットマーカーと、
    前記X線発生器装置と前記X線発生器装置との少なくとも一方に取り付けられる前記第2投光器に対応する第2のターゲットマーカーとを更に備えることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  13. 前記X線発生器装置と前記X線発生器装置との少なくとも一方は特定の軸回りに旋回可能に設けられ、前記旋回軸上に前記第2のターゲットマーカーが配置されることを特徴とする請求項12記載のディジタルX線断層撮影装置。
  14. 前記X線発生器装置、前記X線発生器装置、前記マーカーフレームそれぞれに水準器が取り付けられることを特徴とする請求項12記載のディジタルX線断層撮影装置。
  15. 前記X線発生器装置、前記X線発生器装置それぞれには、操舵性を持つ複数の操舵キャスターが設けられることを特徴とする請求項12記載のディジタルX線断層撮影装置。
  16. 前記X線発生器装置と前記X線検出器装置との間の特定領域を撮影するために配置されたカメラと、
    前記カメラの画像を前記断層画像の合成可能領域を表す枠線と共に表示する表示部とを更に備えることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  17. 前記X線発生器装置及び前記X線検出器装置に対する前記被検体の撮影部位の位置情報を画像に映しこむために前記被検体の撮影部位に装着されるマーカーフレームを撮影するために前記X線発生器装置と前記X線検出器装置との少なくとも一方に装備されたカメラと、
    前記カメラの画像を前記マーカーフレームの位置合わせマーカーと共に表示する表示部とを更に備えることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  18. 前記断層画像の合成可能領域の中心に対応する点で光線が交差するように前記X線発生器装置に取り付けられた一対の第1投光器と、
    前記断層画像の合成可能領域の中心に照準するように前記X線発生器装置に取り付けられた第2投光器とを更に備えることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  19. 前記断層画像の合成可能領域の境界に沿って少なくとも2つの扇状光線又は少なくとも3つのビーム光線を発生するように前記X線発生器装置に取り付けられた第3投光器を更に備えることを特徴とする請求項18記載のディジタルX線断層撮影装置。
  20. 前記X線発生器装置は、キャスター付きのベース上に水平移動機構、昇降機構及び旋回機構を介してX線検出器及びX線検出器移動機構が搭載されてなることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
  21. 前記X線発生器装置及び前記X線検出器装置に対する前記被検体の撮影部位の位置情報を画像に映しこむために前記被検体の撮影部位に装着されるマーカーフレーム間でも距離を計測する距離計が前記X線発生器装置に設けられていることを特徴とする請求項1記載のディジタルX線断層撮影装置。
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