JP2005155861A - シャフト抜け止め構造及び等速ジョイントアッシ - Google Patents

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Abstract

【課題】 抜け止め状態に組み付けた部分の離脱作業を容易に行うことができるシャフト抜け止め構造及び等速ジョイントアッシを提供する。
【解決手段】 本発明のシャフト抜け止め構造によれば、棒状ツール55を中空シャフト11内に挿入するだけで、車輪側等速ジョイント12の抜け止め用の係止を解除することができ、容易に中空シャフト11をインナーレース15から抜き取ることができる。これにより、ブーツ35の交換作業を容易に行うことができる。また、係止部材46が、中空シャフト11の軸方向を板厚方向とした板材で構成されているので、中空シャフト11内に挿入した棒状ツール55によって係止部材46を容易に変形させることができ、張出突部47による車輪側等速ジョイント12の係止の解除をスムーズに行うことができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、シャフトに嵌合部品を抜け止め状態に係止したシャフト抜け止め構造及び等速ジョイントアッシに関する。
従来、等速ジョイントのインナーレースをシャフトに抜け止めする構造として、図13に示すようにスナップリングを備えたものが一般的であった。即ち、このシャフト抜け止め構造では、シャフト1の外面に形成した1対の溝2,2内にそれぞれスナップリング3A,3Bを嵌合しておき、シャフト1の先端側のスナップリング3Aを縮径変形させた状態で、シャフト1をインナーレース5内に挿入する。すると、スナップリング3Aが、インナーレース5を通過したところで復元してインナーレース5の端面に係止し、抜け止めが図られる(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−301247号公報(段落[0009]、第1図)
ところで、上記した従来のシャフト抜け止め構造では、抜け止め用のスナップリング3Aが等速ジョイント4のアウターレース6に覆われた状態となる。このため、アウターレース6からインナーレース5を分解することができないタイプの等速ジョイント4にシャフト1を組み付けた場合には、スナップリング3Aを操作できず等速ジョイント4をシャフト1から離脱することができなかった。従って、近年の車両に搭載されている等速ジョイントアッシのように、シャフト1の中間部分の軸径を強度アップのために太くしかつ、等速ジョイント4からシャフト1の途中部分までをブーツで覆いたものでは、ブーツが破損した場合に、等速ジョイントアッシ全体を交換しなければならなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、抜け止め状態に組み付けた部分の離脱作業を容易に行うことができるシャフト抜け止め構造及び等速ジョイントアッシの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るシャフト抜け止め構造は、中空シャフトの外側に嵌合した嵌合部品を抜け止めするためのシャフト抜け止め構造であって、中空シャフトにおける軸方向の略同一位置に複数貫通形成された側部貫通孔と、中空シャフトの内側に収容された係止部材と、係止部材に設けられ、側部貫通孔を通って中空シャフトの側方に張り出し、嵌合部品を抜け止め状態に係止する複数の張出突部とを備えてなり、中空シャフト内に軸状部材を挿入して係止部材を押圧することで、張出突部が中空シャフト内に引き込まれるように構成したころに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のシャフト抜け止め構造において、側部貫通孔の数を3つ以上にしたことに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のシャフト抜け止め構造において、係止部材は、中空シャフトの軸方向を板厚方向とした板材で構成されたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3何れかの請求項に記載のシャフト抜け止め構造において、嵌合部品は、等速ジョイントのインナーレースでありかつ中空シャフトの一端部に嵌合されたところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のシャフト抜け止め構造において、中空シャフトにおける軸方向の中間部分には、一端部より径が大きな大径部が備えられ、等速ジョイントの端部と中空シャフトの一部を覆うようにブーツが装着されたところに特徴を有する。
請求項6の発明に係る等速ジョイントアッシは、中空シャフトの端部に等速ジョイントのインナーレースを嵌合組み付けしてなる等速ジョイントアッシであって、中空シャフトにおける軸方向の略同一位置に複数貫通形成された側部貫通孔と、中空シャフトの内側に収容された係止部材と、係止部材に設けられ、側部貫通孔を通って中空シャフトの側方に張り出し、インナーレースを抜け止め状態に係止する複数の張出突部とを備えてなり、中空シャフト内に軸状部材を挿入して係止部材を押圧することで、張出突部が中空シャフト内に引き込まれるように構成したところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1のシャフト抜け止め構造では、中空シャフト内に収容された係止部材の張出突部が、側部貫通孔を通って中空シャフトの側方に張り出し、嵌合部品を中空シャフトに係止する。そして、嵌合部品を中空シャフトから離脱するには、中空シャフト内に軸状部材を押し込んで係止部材を押せばよい。すると、張出突部が中空シャフト内に引き込まれて嵌合部品の係止が解除され、嵌合部品を中空シャフトから抜き取ることができるようになる。このように、本発明によれば、軸状部材を中空シャフト内に挿入するだけで、容易に嵌合部品を中空シャフトから抜き取ることができる。また、軸状部材を中空シャフト内に挿入しなければ、張出突部が中空シャフト内に退避することがなくなり、嵌合部品を中空シャフトに確実に抜け止めすることができる。
[請求項2の発明]
請求項2のシャフト抜け止め構造では、3つ以上の側部貫通孔に張出突部が挿入されることにより、中空シャフトと交差する平面内において、係止部材の移動が規制される。これにより、係止部材が中空シャフトに安定して保持される。
[請求項3の発明]
請求項3のシャフト抜け止め構造では、係止部材が、中空シャフトの軸方向を板厚方向とした板材で構成されているので、中空シャフト内に挿入した軸状部材によって、係止部材が容易に変形し、張出突部による嵌合部品の係止解除をスムーズに行うことができる。
[請求項4の発明]
請求項4のシャフト抜け止め構造では、中空シャフトの一端部が嵌合部品としてのインナーレースを貫通し、中空シャフトの外側に突出した張出突部が等速ジョイントに備えたアウターレースに覆われた状態になる。これにより、張出突部が外部から保護される。また、インナーレースを中空シャフトから抜く場合には、中空シャフト内に棒状の軸状部材を挿入して係止部材を押し、これにより張出突部を中空シャフト内に引き込めばよい。
[請求項5の発明]
請求項5のシャフト抜け止め構造では、ブーツが破損した場合には、中空シャフト内に棒状の軸状部材を挿入して張出突部によるインナーレースの係止を解除してから、等速ジョイントとブーツとを中空シャフトから抜き、ブーツのみを交換して、等速ジョイントとブーツとを中空シャフトに再度組み付ければよい。
[請求項6の発明]
請求項6の等速ジョイントアッシでは、中空シャフト内に収容された係止部材の張出突部が、側部貫通孔を通って中空シャフトの側方に張り出し、インナーレースを中空シャフトに係止する。そして、インナーレースを中空シャフトから離脱するには、中空シャフト内に軸状部材を押し込んで係止部材を押せばよい。すると、張出突部が中空シャフト内に引き込まれてインナーレースの係止が解除され、インナーレースを中空シャフトから抜き取ることができるようになる。このように、本発明によれば、軸状部材を中空シャフト内に挿入するだけで、容易にインナーレースを中空シャフトから抜き取ることができる。また、軸状部材を中空シャフト内に挿入しなければ、張出突部が中空シャフト内に退避することがなくなり、インナーレースを中空シャフトに確実に抜け止めすることができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。
図1には、車両に搭載される等速ジョイントアッシ10が示されている。この等速ジョイントアッシ10は、車両に備えたディファレンシャル(図示せず)と各駆動輪との間に差し渡されて組み付けられる。そして、ディファレンシャルに対する駆動輪の傾き及び位置の変化を許容しつつ、ディファレンシャルから車輪に駆動力を伝達する。その傾き及び位置の変化を許容するために、等速ジョイントアッシ10は、以下のように構成されている。
即ち、等速ジョイントアッシ10は、中空シャフト11の両端部に車輪側等速ジョイント12とデフ側等速ジョイント13とを組み付けた構成になっている。車輪側等速ジョイント12は、一端有底筒形のアウターレース14内に、インナーレース15を有する。インナーレース15はリング状をなし、その内面にはスプライン加工が施されている。インナーレース15の外面には、周方向の複数箇所に凹所15Aが設けられ、各凹所15Aにはボール18が収容されている。また、インナーレース15の外面には、ボール18を凹所15A内に保持するためのボールホルダー17が装着され、そのボールホルダー17からボール18の一部が外側に突出している。そして、これらボール18がアウターレース14の内面に形成された縦溝14Aに係合しており、これにより、インナーレース15とアウターレース14とが連動回転する。さらに、アウターレース14の内面とインナーレース15の外面と、それらに挟まれたボールホルダー17とは、共に同心の球面構造となっている。これにより、インナーレース15がアウターレース14内に抜け止めされると共に、アウターレース14内でインナーレース15が傾動する。なお、アウターレース14の底壁14Sにおける外面からは、アウターレース14の回転軸に沿って車輪結合シャフト19が突出している。
デフ側等速ジョイント13は、車輪側等速ジョイント12と同様に、一端有底筒形のアウターレース24内にインナーレース25を有し、インナーレース25の内面にもスプライン加工が施されている。また、アウターレース24とインナーレース25とはボール28を介して係合され、連動回転可能となっている。さらに、アウターレース24の底壁24Sにおける外面からは、アウターレース24の回転軸に沿って車輪結合シャフト29が突出している。そして、車輪側等速ジョイント12と異なる構成としては、デフ側等速ジョイント13では、アウターレース24の内面が、軸方向に略真っ直ぐ延びており、これにより、インナーレース25がアウターレース24の軸方向で直動しかつ離脱可能となっている。
中空シャフト11は、軸方向の中間部分に大径部31を備え、その大径部31の両端に小径部32A,32Bが連続した構造になっている。大径部31は、中空シャフト11を構成する壁部を膨出させてなり、これにより、中空シャフト11の捩り剛性の向上が図られている。なお、大径部31の両端部は、小径部32A,32Bに向かってテーパ状に縮径している。
中空シャフト11の一端部11A及び他端部11Bの外面には、スプライン加工が施されている。そして、この中空シャフト11の一端部11Aが、車輪側等速ジョイント12のインナーレース15内にスプライン嵌合され、これにより、中空シャフト11がインナーレース15と一体回転する。また、中空シャフト11の他端部11Bが、デフ側等速ジョイント13のインナーレース25内にスプライン嵌合され、これにより、中空シャフト11がインナーレース25と一体回転する。
なお、中空シャフト11の一端部11A及び他端部11Bの外面には、スプライン加工を施した部分に隣接させて段付き状に側方に張り出したストッパ部11C,11Cが形成されている。そして、これらストッパ部11C,11Cが、各インナーレース15,25の一端面に当接して、各インナーレース15,25に対する中空シャフト11の挿入深さが決められている。
中空シャフト11の各小径部32A,32Bは、それぞれブーツ35,35によって覆われている。ブーツ35は、図2に示すように蛇腹筒状をなし、一端に小筒部35Aを備える一方、他端に大筒部35Bを備える。そして、各ブーツ35の小筒部35Aが、中空シャフト11の各小径部32A,32Bに密着嵌合され、各ブーツ35の大筒部35Bが、各アウターレース14,24の外面に密着嵌合されている。これにより、各アウターレース14,24の開口部が塞がれている。
本実施形態では、車輪側等速ジョイント12側の中空シャフト11の抜け止め構造と、デフ側等速ジョイント13側の中空シャフト11の抜け止め構造とが異なっている。即ち、車輪側等速ジョイント12側の抜け止め構造には、本発明に係る係止部材46が用いられる一方、デフ側等速ジョイント13側の抜け止め構造には、スナップリング40が用いられている。具体的には、デフ側等速ジョイント13のインナーレース25に嵌合される中空シャフト11の他端部11Bには、その外周面に溝41が形成され、この溝41に係合させたスナップリング40をインナーレース25の端面に宛うことで、中空シャフト11をインナーレース25に抜け止めしている。
一方、車輪側等速ジョイント12のインナーレース15に嵌合される中空シャフト11の一端部11Aには、図3に示すように、例えば、周方向を4等配する位置に本発明に係る側部貫通孔45がそれぞれ形成されている。側部貫通孔45は、中空シャフト11の周方向に沿った方向が中空シャフト11の軸方向に比べて長くなっている。そして、係止部材46は、例えば、平板状のバネ材を打ち抜いて又は切断して形成され、全体として十字形状になっている。より詳細には、係止部材46は、長さが等しい帯板を互いの中心部分でクロスさせた平面形状をなし、突片状の張出突部47を4つ備える。これら張出突部47は、側部貫通孔45の嵌合可能な断面形状をなし、係止部材46が中空シャフト11内に収容された状態で、各張出突部47が中空シャフト11の外側に張り出すようになっている。そして、張出突部47のうち中空シャフト11から外側に張り出した部分をインナーレース15の端面に対面させて、中空シャフト11がインナーレース15に抜け止めされる。
次に、等速ジョイントアッシ10の組付方法について説明する。
先ずは、ブーツ35を中空シャフト11の一端側に装着しておく(図6参照)。次いで、中空シャフト11の一端開口に係止部材46を宛い、係止部材46の各張出突部47を中空シャフト11の各側部貫通孔45と対応させる。そして、係止部材46の中心部分を図示しない棒体で押す。すると、係止部材46の各張出突部47が湾曲するように弾性変形する。この状態で係止部材46を中空シャフト11の奥に押し込む。すると、各張出突部47の先端が各側部貫通孔45に突入したところで係止部材46が元の状態に復元し、図4に示すように、各張出突部47が側部貫通孔45から中空シャフト11の外側に張り出す。
次いで、中空シャフト11の外側に張り出した張出突部47を、図5に示した組み付けツール50を用いて、中空シャフト11内に押し込む。ここで、組み付けツール50は、例えば、半円弧体51,51を、開閉ハサミ52の先端に固定してなり、開閉ハサミ52を閉じると半円弧体51,51が接合されて円筒体53が構成される。そこで、半円弧体51,51の間に中空シャフト11を挟んで開閉ハサミ52を閉じ、このとき全ての張出突部47を中空シャフト11内に押し込んで、円筒体53にて側部貫通孔45を外側から塞いだ状態にする(図5参照)。
次いで、図6に示すように、円筒体53の一端を、車輪側等速ジョイント12におけるインナーレース15の一端面に接合し、円筒体53の内面とインナーレース15の内面とを整合させた状態にする。そして、中空シャフト11をインナーレース15内に挿入していく。
次いで、図7に示すように、中空シャフト11の側部貫通孔45が円筒体53内からインナーレース15内に移動したら、インナーレース15により張出突部47の張り出しが規制された状態になるので、円筒体53を半円弧体51,51に分割して中空シャフト11から外す。そして、さらに中空シャフト11をインナーレース15の奥に押し込む。すると、図8に示すように、中空シャフト11の側部貫通孔45がインナーレース15を通過したところで、係止部材46が弾性変形状態から復元して、張出突部47が中空シャフト11の外側に張り出す。これにより、インナーレース15の奥側の端面に対向した状態になり、中空シャフト11の一端部11Aがインナーレース15に抜け止めされる。次いで、ブーツ35の大筒部35Bを車輪側等速ジョイント12のアウターレース14外面に嵌合装着する。これにより、中空シャフト11の一端側の組み付けが完了する。
次いで、ブーツ35を中空シャフト11の他端側に嵌合装着する。次いで、デフ側等速ジョイント13のインナーレース25をアウターレース24から離脱して、そのインナーレース25内に中空シャフト11の他端部11Bを挿入する。そして、他端部11Bに備えた溝41がインナーレース25を通過した状態にして、その溝41にスナップリング40を係合する。これにより、中空シャフト11の他端部11Bがインナーレース25に抜け止めされる。最後に、インナーレース25をアウターレース24内に挿入し、ブーツ35の大筒部35Bをデフ側等速ジョイント13のアウターレース24外面に嵌合装着するこれにより、等速ジョイントアッシ10の組み付け工程が完了する。
このようにして完成した等速ジョイントアッシ10は、上述したように車両のディファレンシャルと駆動輪との間に組み付けられる。ここで、車両を走行中、例えばブーツ35に石が当接し、ブーツ35の交換が必要となる場合がある。このような場合は、以下のメンテナンス作業を行う。先ずは、等速ジョイントアッシ10を車両から取り外す。そして、デフ側等速ジョイント13におけるアウターレース24からブーツ35の大筒部35Bを外し、デフ側等速ジョイント13のアウターレース24からインナーレース25を抜き出す。
ここで、デフ側等速ジョイント13側のブーツ35を交換するには、中空シャフト11の他端部11Bに露出したスナップリング40を中空シャフト11から外し、中空シャフト11からインナーレース25を離脱すればよい。これにより、中空シャフト11からデフ側等速ジョイント13側のブーツ35を抜き取り、別のブーツ35に交換することができる。
一方、車輪側等速ジョイント12側のブーツ35を交換するには、デフ側等速ジョイント13のアウターレース24からインナーレース25を抜き出した状態にして、中空シャフト11の他端部11B側から中空シャフト11内に棒状ツール55(本発明の「軸状部材」に相当する)を挿入し、棒状ツール55の先端を中空シャフト11の一端部11A側まで押し込む。すると、図9に示すように、棒状ツール55の先端が係止部材46の中心部に当接する。そこで、さらに、棒状ツール55を押し込む。すると、係止部材46の変形に伴って各張出突部47が中空シャフト11内に引き込まれ、図10に示すように、張出突部47による車輪側等速ジョイント12におけるインナーレース15の係止が解除される。そして、車輪側等速ジョイント12のアウターレース14からブーツ35の大筒部35Bを外し、中空シャフト11をインナーレース15から引き抜く。これにより、車輪側等速ジョイント12側のブーツ35を抜き取り、別のブーツ35に交換することができる。
このように本実施形態のシャフト抜け止め構造によれば、棒状ツール55を中空シャフト11内に挿入するだけで、車輪側等速ジョイント12の抜け止め用の係止を解除することができ、容易に中空シャフト11をインナーレース15から抜き取ることができる。これにより、ブーツ35の交換作業を容易に行うことができる。また、係止部材46が、中空シャフト11の軸方向を板厚方向とした板材で構成されているので、中空シャフト11内に挿入した棒状ツール55によって係止部材46を容易に変形させることができ、張出突部47による車輪側等速ジョイント12の係止の解除をスムーズに行うことができる。しかも、棒状ツール55を中空シャフト11内に挿入しなければ、張出突部47が中空シャフト11内に退避することがなくなり、車輪側等速ジョイント12のインナーレース15を中空シャフト11に確実に抜け止めすることができる。また、本実施形態では、4つの側部貫通孔45に張出突部47が挿入されることにより、中空シャフト11の軸方向と交差する平面内において、係止部材46の移動が二次元的に規制され、これにより、係止部材46を中空シャフト11に安定して保持することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1) 前記実施形態では、係止部材46に張出突部47を4つ備えた構成であったが、張出突部47は複数であれば幾つであってもよく、例えば、図11に示すように、3つの張出突部47を放射状に張り出して備えた係止部材48を備えた構成にしてもよい。
(2)図12に示すように、前記実施形態で説明したインナーレース15の内周面に係止溝49を形成しておき、この係止溝49に張出突部47が係止して、中空シャフト11を車輪側等速ジョイント12に抜け止めしてもよい。但し、前記第1実施形態のように張出突部47をインナーレース15の端面に宛う構成にした場合には、インナーレース15に係止溝49を設ける必要がなくなり、製造コストを抑えることができる。
(3)本発明に係るシャフト抜け止め構造の適用対象は、車両に搭載される等速ジョイントアッシに限定されるものではなく、例えば、ロボット、工作機械、建造物等におけるシャフト嵌合部分に適用してもよい。
(4)前記実施形態の等速ジョイントアッシ10では、車輪側等速ジョイント12の係止部材46,48の係止を解除するためには、車両から取り外してデフ側等速ジョイント13を分解する必要があったが、車輪側等速ジョイント12の車輪結合シャフト19を中空構造にして、等速ジョイントアッシ10が車両に組み付けられた状態で、車輪結合シャフト19に取り付けられた車輪などの結合部品を外し、車輪結合シャフト19から棒状ツール55が挿入でき、係止部材46,48の係止が解除できる構造にしてもよい。
本発明の一実施形態に係る等速ジョイントアッシの側断面図 等速ジョイントアッシの一端部の側断面図 中空シャフトの一端部の斜視図 中空シャフトの一端部の斜視図 中空シャフトの一端部の断面図 等速ジョイントアッシの一端部の側断面図 等速ジョイントアッシの一端部の側断面図 等速ジョイントアッシの一端部の側断面図 等速ジョイントアッシの一端部の側断面図 等速ジョイントアッシの一端部の側断面図 変形例1に係る中空シャフトの一端部の斜視図 変形例2に係る等速ジョイントアッシの一端部の側断面図 従来の等速ジョイントの側断面図
符号の説明
10 等速ジョイントアッシ
11 中空シャフト
12 車輪側等速ジョイント
14 アウターレース
15 インナーレース
31 大径部
35 ブーツ
45 側部貫通孔
46,48 係止部材
47 張出突部
55 棒状ツール(軸状部材)

Claims (6)

  1. 中空シャフトの外側に嵌合した嵌合部品を抜け止めするためのシャフト抜け止め構造であって、
    前記中空シャフトにおける軸方向の略同一位置に複数貫通形成された側部貫通孔と、
    前記中空シャフトの内側に収容された係止部材と、
    前記係止部材に設けられ、前記側部貫通孔を通って前記中空シャフトの側方に張り出し、前記嵌合部品を抜け止め状態に係止する複数の張出突部とを備えてなり、
    前記中空シャフト内に軸状部材を挿入して前記係止部材を押圧することで、前記張出突部が前記中空シャフト内に引き込まれるように構成したことを特徴とするシャフト抜け止め構造。
  2. 前記側部貫通孔の数を3つ以上にしたことを特徴とする請求項1に記載のシャフト抜け止め構造。
  3. 前記係止部材は、前記中空シャフトの軸方向を板厚方向とした板材で構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシャフト抜け止め構造。
  4. 前記嵌合部品は、等速ジョイントのインナーレースでありかつ前記中空シャフトの一端部に嵌合されたことを特徴とする請求項1乃至3何れかの請求項に記載のシャフト抜け止め構造。
  5. 前記中空シャフトにおける軸方向の中間部分には、前記一端部より径が大きな大径部が備えられ、前記等速ジョイントの端部と前記中空シャフトの一部を覆うようにブーツが装着されたことを特徴とする請求項4に記載のシャフト抜け止め構造。
  6. 中空シャフトの端部に等速ジョイントのインナーレースを嵌合組み付けしてなる等速ジョイントアッシであって、
    前記中空シャフトにおける軸方向の略同一位置に複数貫通形成された側部貫通孔と、
    前記中空シャフトの内側に収容された係止部材と、
    前記係止部材に設けられ、前記側部貫通孔を通って前記中空シャフトの側方に張り出し、前記インナーレースを抜け止め状態に係止する複数の張出突部とを備えてなり、
    前記中空シャフト内に軸状部材を挿入して前記係止部材を押圧することで、前記張出突部が前記中空シャフト内に引き込まれるように構成したことを特徴とする等速ジョイントアッシ。
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