JP2005147242A - 滑りブッシュジョイント - Google Patents
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Abstract
【課題】 滑りブッシュジョイントの軸部材の固定を簡単に行えるようにする。
【解決手段】 滑りブッシュジョイントJは、外筒11の内周面と内筒12の外周面とをゴムブッシュ13で接続し、中空の軸部材14を内筒12の内周面に相対回転可能かつ軸方向移動不能に支持してなる。内筒12は摩擦係数が小さい合成樹脂製であり、軸部材14のスムーズな相対回転を可能にしている。軸部材14の一端に内筒12の一端に当接可能な第1フランジ14aを一体に形成するとともに、軸部材14の他端に内筒12の他端に当接可能な第2フランジ16をねじ結合したので、第2フランジ16を圧入や溶接により固定する場合に比べて加工を容易にしてコストダウンに寄与することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 滑りブッシュジョイントJは、外筒11の内周面と内筒12の外周面とをゴムブッシュ13で接続し、中空の軸部材14を内筒12の内周面に相対回転可能かつ軸方向移動不能に支持してなる。内筒12は摩擦係数が小さい合成樹脂製であり、軸部材14のスムーズな相対回転を可能にしている。軸部材14の一端に内筒12の一端に当接可能な第1フランジ14aを一体に形成するとともに、軸部材14の他端に内筒12の他端に当接可能な第2フランジ16をねじ結合したので、第2フランジ16を圧入や溶接により固定する場合に比べて加工を容易にしてコストダウンに寄与することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、外筒の内周面と内筒の外周面とをゴムブッシュで接続し、中空の軸部材を内筒の内周面に相対回転可能かつ軸方向移動不能に支持した滑りブッシュジョイントに関する。
かかる滑りブッシュジョイントは下記特許文献1により公知である。この滑りブッシュジョイントは、外筒の内周面と外筒の内周面とをゴムブッシュで接続したもの支持する中空の軸部材が一端にフランジを備えており、この軸部材を内筒の内部を貫通させて他端に固定リングを圧入することで、軸部材のフランジおよび固定リング間に内筒を相対回転可能かつ軸方向移動不能に支持するようになっている。
特開平11−125291号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたものは、軸部材の他端に固定リングを圧入して固定するようになっているため、圧入加工のための大がかりな設備が必要になって加工時間および加工コストが増加する問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、滑りブッシュジョイントの軸部材の固定を簡単に行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、外筒の内周面と内筒の外周面とをゴムブッシュで接続し、中空の軸部材を内筒の内周面に相対回転可能かつ軸方向移動不能に支持した滑りブッシュジョイントにおいて、軸部材の一端に内筒の一端に当接可能な第1フランジを一体に形成するとともに、軸部材の他端に内筒の他端に当接可能な第2フランジをねじ結合したことを特徴とする滑りブッシュジョイントが提案される。
請求項1の構成によれば、外筒にゴムブッシュを介して接続された内筒を相対回転可能かつ軸方向移動不能に支持する軸部材が、その一端に一体に形成された第1フランジと、その他端にねじ結合された第2フランジとを備えているので、第2フランジを圧入や溶接により固定する場合に比べて加工を容易にしてコストダウンに寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明の第1実施例を示すもので、図1はサスペンションアームに装着された滑りブッシュジョイントを示す図(図2の1方向矢視図)、図2は図1の2−2線断面図、図3は滑りブッシュジョイントの分解図である。
自動車のサスペンションアームAの端部を車体あるいはナックルに弾性的に支持する滑りブッシュジョイントJは、円形断面を有する金属製の外筒11と、外筒11よりも小さい直径を有して外筒11の内部に配置された円形断面を有する合成樹脂製の内筒12と、外筒11の内周面および内筒12の外周面に加硫接着された円筒状のゴムブッシュ13と、一端に第1フランジ14aが一体に形成されたパイプ状の軸部14bを有する軸部材14と、軸部材14の他端に形成された雄ねじ部14cにねじ結合されるナット状の第2フランジ16とを備える。
内筒12には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、無機短繊維あるいは有機短繊維を含有した樹脂、滑材成分を含有した樹脂等が使用可能である。
滑りブッシュジョイントJの組立に際して、外筒11、内筒12およびゴムブッシュ13は予め加硫接着により一体化されており、その内筒12に軸部材14の軸部14bを挿入し、内筒12の一端に軸部材14の第1フランジ14aの軸方向内面を当接させる。この状態で、軸部材14の雄ねじ部14cと、雄ねじ部14cの軸方向内側に形成された段部14dとが内筒12の他端から露出するため、その段部14dに当接するように雄ねじ部14c側からワッシャ15を挿入した後、雄ねじ部14cにナット状の第2フランジ16をねじ結合することで、軸部材14に対して内筒12を軸方向に移動不能に拘束する。このとき、図1に示すように、第1フランジ14aおよび第2フランジ16を工具が係合可能な六角形状にしておけば、第2フランジ16の締結作業が容易になる。
軸部材14に第2フランジ16を締結したとき、軸部14bに形成した段部14dの作用で第2フランジ16の位置が規制されるため、内筒12の一端および第1フランジ14a間と、内筒12の他端およびワッシャ15間とに所定の隙間が確保され、軸部材14に対する内筒12の自由な回転が許容される。このとき、内筒12の内周面は軸部材14の軸部14bの外周面に対して摺動するが、内筒12が滑りの良い合成樹脂で形成されているため、スムーズな相対回転が可能になる。尚、内筒12および軸部材14の摺動面にグリスのような潤滑材を塗布しておけば。更にスムーズな相対回転が可能になる。
内筒12および軸部材14の摺動面に塵や水が付着するのを防止すべく、第1、第2フランジ14a,16の外周面と外筒11の端部内周面との間にそれぞれゴムブーツ17,17が装着される。2個のゴムブーツ17,17は、その一端側が第1、第2フランジ14a,16の外周面に形成した環状溝14e,16aに嵌合し、その他端側が内部に埋め込まれた環状スプリング18,18の弾発力で外筒11の端部内周面に押し付けられてシールされる。
しかして、このように構成された滑りブッシュジョイントJの軸部材14は、その外筒11がサスペンションアームAの端部に形成した円形の支持孔19に圧入により固定され、その軸部14bを貫通する図示せぬボルトにより車体のブラケットあるいはナックルのブラケットに固定される。従って、サスペンションアームAから滑りブッシュジョイントJの径方向の作用する衝撃や振動は、外筒11および内筒12に挟まれたゴムブッシュ13の弾性変形により吸収される。またサスペンションアームAが回転すると、サスペンションアームAと一体の内筒が車体あるいはナックルに固定された軸部材14に対して回転方向に摺動するため,サスペンションアームAのスムーズな揺動が可能になって乗り心地性能が向上する。
以上のように、軸部材14に第2フランジ16をねじ結合したので、第2フランジ16を圧入や溶接により固定するための大がかりな設備が不要になり、第2フランジ16の固定に要する時間やコストを削減することができる。
次に、図4に基づいて本発明の第2実施例を説明する。
第1実施例の内筒12は合成樹脂で一体に成形されていたが、第2実施例の内筒12は、軸部材14の外周面に摺動自在に嵌合する第1内筒12aと、この第1内筒12aの外周面に積層されてゴムブッシュ13の内周面に加硫接着される第2内筒12bとで構成される。第1内筒12aは、軸部材14との間の摺動抵抗を低減するためにポリアセタール等の自己潤滑性に優れた合成樹脂で構成されており、第2内筒12bは、ゴムブッシュ13との接着性に優れたポリアミド系の合成樹脂で構成されている。
この第2実施例によれば、第1実施例のものに比べて、更なる摺動抵抗の低減と耐久性の向上とが可能になる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の滑りブッシュジョイントJは、自動車のサスペンションアームA以外の任意の用途に適用することができる。
また実施例では雄ねじ部14cにワッシャ15を挿入した後にナット状の第2フランジ16をねじ結合しているが、ワッシャ15を挿入することなく第2フランジ16をねじ結合しても良い。この場合、第2フランジ16が軸部材14の段部14dに確実に当接するように、雄ねじ部14cと段部14dとの間に縮径させた環状溝を形成することが望ましい。これにより、第2フランジ16の端面にワッシャ15と同じ機能を発揮させ、部品点数の削減に寄与することができる。
11 外筒
12 内筒
13 ゴムブッシュ
14 軸部材
14a 第1フランジ
16 第2フランジ
12 内筒
13 ゴムブッシュ
14 軸部材
14a 第1フランジ
16 第2フランジ
Claims (1)
- 外筒(11)の内周面と内筒(12)の外周面とをゴムブッシュ(13)で接続し、中空の軸部材(14)を内筒(12)の内周面に相対回転可能かつ軸方向移動不能に支持した滑りブッシュジョイントにおいて、
軸部材(14)の一端に内筒(12)の一端に当接可能な第1フランジ(14a)を一体に形成するとともに、軸部材(14)の他端に内筒(12)の他端に当接可能な第2フランジ(16)をねじ結合したことを特徴とする滑りブッシュジョイント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003384543A JP2005147242A (ja) | 2003-11-14 | 2003-11-14 | 滑りブッシュジョイント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003384543A JP2005147242A (ja) | 2003-11-14 | 2003-11-14 | 滑りブッシュジョイント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005147242A true JP2005147242A (ja) | 2005-06-09 |
Family
ID=34692894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003384543A Pending JP2005147242A (ja) | 2003-11-14 | 2003-11-14 | 滑りブッシュジョイント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005147242A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109882675A (zh) * | 2019-04-12 | 2019-06-14 | 广东恒基金属制品实业有限公司 | 一种柱塞式快速接头 |
-
2003
- 2003-11-14 JP JP2003384543A patent/JP2005147242A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109882675A (zh) * | 2019-04-12 | 2019-06-14 | 广东恒基金属制品实业有限公司 | 一种柱塞式快速接头 |
CN109882675B (zh) * | 2019-04-12 | 2024-03-22 | 广东恒基金属股份有限公司 | 一种柱塞式快速接头 |
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