JP2005147024A - スクロール式流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はスクロール式流体機械において、旋回スクロールを軸方向に移動させることなく、スクロール間の軸方向隙間を変更可能とすることを課題とする。
【解決手段】固定スクロール6のラップ部8先端の凹溝12底部側12Aと鏡板7外表面とを連通する連通路15、逆止弁16、開閉弁17、制御装置18とからなる圧力変更手段を設ける。該圧力変更手段によりチップシール14と凹溝12間の圧力を開放または遮断することにより、チップシール14を軸方向に移動させ、スクロール間の軸方向隙間を変更することにより圧縮室9内の残留圧縮空気を放出することができる。これにより、スクロール式流体機械としての信頼性、寿命を確保することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気圧縮機等に用いて好適なスクロール式流体機械に関する。
スクロール式流体機械として種々の構成のものが知られている。例えば特許文献1及び2に示されるスクロール式流体機械は、固定スクロールに対して旋回スクロールが旋回運動を行う間に吸込口から吸込んだ空気を圧縮室に封じ込め、該圧縮室を除々に縮小して圧力を高め、吐出口から吐出する構成となっている。
また、圧縮効率を高めるため、固定スクロールと旋回スクロールのラップ部歯先にチップシールを設け、該チップシールを定常運転時には圧縮室間の差圧を利用して浮上させるよう構成されている。このように、定常運転時は圧縮室内をしっかり遮断し圧縮効率を高めている。
さらに、起動時は圧縮機始動性を良くするため固定スクロールに対し旋回スクロールを軸方向に移動させて、各圧縮室間を連通させることにより、圧縮を殆ど行わないようにする構成が示されている。
特開平8−303368号公報
特開平6−66270号公報
しかし、特許文献1および2に示されるものは、起動時、定常運転時の度に旋回スクロールを軸方向に移動させる構成としている。一般にスクロール式流体機械は、圧縮効率を高めるため固定スクロールと旋回スクロールとの径方向隙間を極微小に設定しているため、旋回スクロールの軸方向への度重なる移動に伴い旋回スクロールが径方向にずれると、固定スクロールと旋回スクロールのラップ部が接触し、破損してしまうという問題がある。よって、このような場合、径方向隙間を多少大きくとる必要があり、圧縮効率が低下するという問題があった。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、旋回スクロールを軸方向に移動させることなく、固定、旋回両スクロール間の軸方向隙間を変更可能なスクロール式流体機械を提供することにある。
上述した課題を解決するために本発明は、鏡板に渦巻状のラップ部が立設された一方のスクロールと、該一方のスクロールに対向して設けられ、該一方のスクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成する渦巻状のラップ部が鏡板に立設された他方のスクロールとを備え、該一方のスクロールと他方のスクロールとのラップ部のうち少なくとも一方のスクロールのラップ部には、該ラップ部の歯先に沿って延びる凹溝を形成し、該凹溝内には他方の前記鏡板に摺接するチップシールを装着してなるスクロール式流体機械において、前記一方のスクロールの前記凹溝の底部側と前記鏡板外表面とを連通する連通路を形成し、該連通路を介して前記チップシールと凹溝間の圧力を開放または遮断する圧力変更手段を設けたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のスクロール式流体機械において、前記一方のスクロールは固定スクロール、前記他方のスクロールは旋回スクロールとすることを特徴とする。
請求項1に記載の発明にあっては、チップシールと凹溝間の圧力を開放、または遮断することによりチップシールの位置を変化させ、両スクロール間の軸方向隙間を変更させることができるよう構成したので、スクロール自体を軸方向に移動させることにより生じるスクロールの径方向へのずれという問題がなく、アンロードまたは低圧縮運転が可能となり、高効率で信頼性の高いスクロール式流体機械とすることができる。
また、請求項2の発明にあっては、回転または旋回運動しない固定スクロールに圧力変更手段を設けたので、回転または旋回運動するスクロールに設けた場合と比して構成を簡易とすることができる。
以下、本発明の実施の形態によるスクロール式流体機械を、図1乃至図5に従って詳細に説明する。また、本発明の実施の形態では、スクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機、特に固定スクロールと旋回スクロールとの組み合わせからなるスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説明する。
図1に示すスクロール式空気圧縮機100は、空気を圧縮する圧縮部1と、該圧縮部1を駆動する駆動部2より大略構成されている。駆動部2は、モーターケーシング2Aとその内部に設けられた電動モータMからなり、該モータMの駆動軸Jは、モーターケーシング2Aの図中右端から回転軸受Tを貫通し、圧縮部1に接続されている。また、駆動部2の下側部には油槽Yが設けられ、該油槽Y内の油は、モータMの駆動に伴い駆動部2内の潤滑が必要な箇所に供給されるように構成されている。
さらに、駆動部2の図中左側には駆動軸Jと連結され回動する冷却ファンFが設けられ、これにより発生する冷却風を効率よく圧縮部1および駆動部2に供給するため、圧縮部1および駆動部2をダクトDにより覆う構成としている。
次に、圧縮部1の構成について、詳述する。
3は、駆動軸Jの駆動により旋回運動する旋回スクロールで、該旋回スクロール3は円板状に形成された鏡板4と、該鏡板4の表面に立設された渦巻状のラップ部5とによって大略構成されている。また、旋回スクロール3の鏡板4には、その背面中央に位置して駆動軸Jの軸線とは異なり偏心した位置にあるボス部Bが突設され、該ボス部Bは、旋回軸受Sを介して駆動軸JのクランクKに回転可能に取付けられている。
また、旋回スクロール3とモーターケーシング2Aの右端との間には前記ボス部Bを中心に取囲むように3つの補助クランク(図示せず)が設けられ、該補助クランクは旋回スクロール3が自転するのを防止している。
6はモーターケーシング2Aの右端に固定的に設けられた固定スクロールで、該固定スクロール6は、円板状に形成され中心が駆動軸Jの軸線と一致するように配設された鏡板7と、該鏡板7の表面に立設された渦巻状のラップ部8と、前記鏡板7の外周側からラップ部8を取囲むように軸方向に突出した筒部6Aと、該筒部6Aの開口端外周から径方向外側に突出してモーターケーシング2Aの右端に当接して取付け部となるフランジ部6Bとにより構成されている。また、固定スクロール6の鏡板7の背面側には、上、下方向に延びる複数の放熱フィン7A、7A、・・・が立設されている。
固定スクロール6のラップ部8に対し旋回スクロール3のラップ部5は例えば180度だけずらして重なり合うように配設され、両者のラップ部5、8間には複数の圧縮室9、9・・・が画成される。そして、スクロール式空気圧縮機の運転時には、固定スクロール6の外周側に設けた吸込口(図示せず)から外周側の圧縮室9内に空気を吸込みつつ、この空気を旋回スクロール3が駆動軸Jによって旋回運動する間に各圧縮室9内で順次圧縮し、最後に中心側の圧縮室9から固定スクロール6の中心に設けた吐出口10を介して外部に圧縮空気を吐出する。
また、旋回スクロール3および固定スクロール6には、図2、図3に示すようにそのラップ部5、8の歯先に沿って延びる凹溝11、12が形成され、該凹溝11、12内には後述するチップシール13、14が嵌入されている。
ここで、凹溝11、12、チップシール13、14、および凹溝12の底面12A、右側面12Cとからなる底部側と鏡板7の外表面とを連通する連通路15、逆止弁16、開閉弁17、制御装置18とからなる圧力変更手段について説明する。但し、凹溝11、12およびチップシール13、14は旋回スクロール3、固定スクロール6どちらにも同様の構成のものを採用しているので、本発明の実施の形態では、圧力変更手段を有する固定スクロール6の側のみについて図2、図3を用いて説明する。
12は固定スクロール6のラップ部8の歯先8A側に形成された凹溝を示し、該凹溝12はラップ部8の幅方向中間部に位置して横断面が略コ字状をなすように形成されている。その底面12Aおよび左、右の側面12B、12Cはラップ部8の渦巻形状に沿ってその巻始め端から巻終わり端まで延びている。そして、該凹溝12内にはチップシール14が装着され、相手方となる旋回スクロール3の鏡板4との間をシールするようになっている。
14は固定スクロール6のラップ部8の凹溝12内に装着されたチップシールを示し、該チップシール14は耐磨耗性や摺動性に優れた弾性樹脂材料、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等を用いて形成される。また、チップシール14は横断面が四角形状をなす長尺のチップシールとして形成され、凹溝12の長手方向に沿って渦巻状に伸長する。
チップシール14は、凹溝12の底面12Aと向かい合う受圧面としての下側面14Aと、該下側面14Aと上下方向で対向し鏡板4に摺接する上側面14Bと、凹溝12の側面12B、12Cに対面し渦巻状をなすチップシール14の径方向内側、外側に位置する内側面14C、外側面14Dとから構成されている。そして、該チップシール14は凹溝12の底面12A、内側面12B、外側面12Cとわずかな隙間をもって挿入され、凹溝12の底面12A上から相手方となる旋回スクロール3の鏡板4に向けて浮上可能となっている。
14E、14E、・・・はチップシール14の下側面14Aに一体形成された底面側リップ部を示し、該各底面側リップ部14Eは図2に示す如くチップシール14の下側面14Aに、その長さ方向に沿って一定間隔の切込みをそれぞれ斜めに入れることにより、薄肉のリップ部として形成され、その先端側は自由端となっている。そして、該底面側リップ部14Eはチップシール14の最内周端から最外周端に亘るチップシール14の全長にそれぞれ一定間隔をもって配設され、その先端側が凹溝12の底面12Aとチップシール14との間をシールし、チップシール14が浮上した際にも高圧側(内側)から低圧側(外側)へ向けて凹溝12を伝わり、圧縮空気が漏れることを防止している。
14F、14F、・・・はチップシール14の内側面14Dに一体形成された側面リップ部で、該側面リップ部14Fは図2に示すようにチップシール14の内側面14Dに、その長さ方向に沿って一定間隔の切込みをそれぞれ斜めに入れることにより、薄肉のリップ部として形成され、その先端側は自由端となっている。
そして、該側面リップ部14Fは、その先端側が凹溝12の側面12Cに弾性的に接触することにより、凹溝12の側面12Cとチップシール14との間をシールする構成となっている。
15は歯底面穴15A、ラップ部連通路15Bとから構成される連通路で、該連通路15は、チップシール14の下側面14Aと凹溝12の底面12Aとの間の圧力を鏡板7の外表面、本発明の実施の形態では背面を介して圧縮室9外に放出する構成となっている。15A、15A、・・・は、連通路15の一端側の凹溝12の底面12Aに設けられた歯底面穴を示し、該歯底面穴15Aは凹溝12の底面12Aに、径方向一直線となるよう設けられている。歯底面穴15Aを径方向一直線に配したことにより、後述する逆止弁16の機構を簡略化、小型化することができ、それにより鏡板7背面に形成される放熱フィン7Aを形成することができる充分な面積を確保することができる。
15B、15B、・・・は前記歯底面穴15Aからドリル等で鏡板7背面側に抜けるよう設けられたラップ部連通路を示し、該ラップ部連通路の鏡板7背面側には定常運転時に圧縮室9内の圧縮空気の流通が無いよう逆止弁16が設けられている。また、該逆止弁16には集合配管17Aが接続され、該集合配管17AはダクトD内に延びるよう配設され、その先端には開閉弁17が設けられている。
ここで、逆止弁16について図4、5を用いて詳述する。逆止弁16は、逆止弁ケーシング16Aと弁板16B、ボルト16Cから大略構成され、固定スクロール6の鏡板7の背面中央に弁板16Bを挟むように逆止弁ケーシング16Aを配設し、固定スクロール6の背面にボルト16Cで固定している。また、逆止弁ケーシング16Aには吐出口10を貫通する箇所及び集合配管17Aが接続される箇所に図示せぬOリング等を用いてシールする構成となっている。
次に、弁機構としての逆止弁16、開閉弁17、制御装置18の構成について説明する。
16は、圧縮室9内の圧縮空気が逆止弁ケーシング16A内の圧力より高いときのみ、圧縮室9から逆止弁ケーシング16Aへの流出を許すよう構成された逆止弁で、該逆止弁16はラップ部連通路15Bの鏡板7背面と同一平面上にあるラップ部連通路穴15B1を弁板16Bの弁部16B1により定常運転時は塞ぐよう構成されている。
17は、ダクトD内の前記集合配管15Dに設けられ、ケーシング15C1内の圧縮空気を放出または遮断する開閉弁で、該開閉弁17は、制御装置18からの信号により開閉し、連通路15内の圧力を保持、または大気開放するよう構成されている。18は、スクロール式空気圧縮機の運転開始、停止の信号を受信し、開閉弁17に開閉信号を出力する制御装置を示す。
本発明の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
まず、圧縮空気生成時のスクロール空気圧縮機の作動について説明する。電動モータMにより駆動軸Jを回転させ、旋回スクロール3を旋回運動させると、固定スクロール6のラップ部8と旋回スクロール3のラップ部5との間に画成された圧縮室9、9、・・・が連続的に縮小する。これにより、固定スクロール6の図示せぬ吸込口から吸込んだ外気を各圧縮室9で順次圧縮しつつ、この圧縮空気を固定スクロール6の吐出口10から外部の空気タンク(図示せず)等に貯留させる。
次にチップシール14の作動について説明する。圧縮運転が開始されると、ラップ部8の凹溝12内には高圧側の圧縮室9から圧縮空気の一部が侵入し、固定スクロール6側のチップシール14は、受圧面となる下側面14Aでこの圧縮空気の圧力を受圧することにより、旋回スクロール3の鏡板4に摺接するように、凹溝12内から浮上(フローティング)し、ラップ部8を介して隣合う各圧縮室9間を気密にシールする。また、旋回スクロール3側のチップシール13についても同様である。
そして、チップシール14に形成した各底面側リップ部14Eと側面リップ部14Fは、圧縮空気の圧力の高い中心部から圧力の低い外周側に向けて凹溝12内に侵入した圧縮空気により拡開する。各底面側リップ部14Eと側面リップ部14Fの先端側が凹溝12の底面12Aと側面12Cにそれぞれ摺接することによって、凹溝12の底面12A、側面12Cとチップシール14との間に周方向に連通して形成される隙間を遮断し、この隙間を伝って高圧側の圧縮室9から低圧側の圧縮室9に向け圧縮空気が外周側へと漏れるのを防止する。
次に、スクロール式空気圧縮機が停止するときの作動について説明する。ここでまず、スクロール式空気圧縮機が停止したときの問題点を挙げる。スクロール式空気圧縮機は停止した直後、圧縮室9中心部の残存圧力により逆回転し、図示せぬ吸込口より異音が発生する。また、逆回転している間にスクロール式空気圧縮機の運転が再開されると、過大な慣性力がかかり、電動モータMの負担が大となるという問題点がある。そこで、本発明の実施の形態では、圧力変更手段によりチップシール14を凹溝12内で軸方向に移動させることによりスクロール空気圧縮機が停止した際の圧縮室9内部の残存圧力を圧縮室9外部に放出し、このような逆回転を防止するものである。
以下、圧力変更手段としての連通路15、開閉弁17、制御装置18を用いてチップシール14を移動させ、圧縮室9内の残存圧縮空気をダクトD内、つまりは大気に開放する作動について説明する。
圧縮運転を停止すると、停止信号が制御装置18に伝達され、該制御装置18は開閉弁17を閉から開の状態に切り替え、連通路15の一端を大気開放する。チップシール14は、圧縮運転停止直後、凹溝12内で圧縮室9間の差圧により浮上した状態であるが、開閉弁17を開状態とすると、逆止弁ケーシング16A内の圧力が大気圧になるため、チップシール14下側面14Aと凹溝12間の圧力、つまりは圧縮室9内の圧縮空気をラップ部連通路15Bを介して放出しようとする。そのため、弁板16Bのラップ部連通路穴15B1と対向する各弁部16Bはたわみ、圧縮室9内の圧縮空気を放出する。その後、チップシール14に形成した底面側リップ部14Eと側面側リップ部14Fと凹溝12間の圧力差が除々に無くなり、チップシール14の上側面14Bと鏡板4との間に隙間ができるようになるまで、チップシール14は移動する。チップシール14の上側面14Bと旋回スクロール3の鏡板4との間に隙間ができると、圧力の高い内周側の圧縮室9と圧力の低い外周側の圧縮室9とが連通し、圧縮室9内の圧力は次第に大気に近い圧力になる。
その後、圧縮運転を開始すると、開始信号が制御装置18に伝達され、該制御装置18は開閉弁17を開から閉の状態に切り替える。これにより、圧縮運転が開始されると、ラップ部8の凹溝12内には高圧側の圧縮室9から圧縮空気の一部が侵入し、チップシール14は受圧面となる下側面14Aでこの圧縮空気の圧力を受圧することにより、旋回スクロール3の鏡板4に摺接するように凹溝12内から浮上し、ラップ部8を介して隣合う各圧縮室9間を気密にシールする。
また、逆止弁ケーシング16A内の圧力は、最内周側の圧縮室9と同圧になるため、各弁部16B1はラップ部連通路穴15B1と密着することにより、逆止弁ケーシング16Aを介して圧縮室9間を圧縮空気が移動することを防止することができる。
かくして、本発明の実施の形態によれば、従来のように旋回スクロールを軸方向に移動させて軸方向隙間を変更する構成ではなく、チップシール14を軸方向に移動させて軸方向隙間を変更する構成としたので、旋回スクロールを軸方向に移動させることにより生じる径方向のずれという問題を生じることなく、アンロードまたは低圧縮運転が可能となり、高効率で信頼性の高い、長寿命なスクロール式空気圧縮機とすることができる。
また、本発明の実施の形態では、回転または旋回運動しない固定スクロール6側に圧力変更手段としての連通路15、弁機構(逆止弁16、開閉弁17、制御装置18)を構成したので、構成を簡素化することができ、スクロール式空気圧縮機を大型化させることなく構成することができる。
また、圧縮室9内の残存圧縮空気を比較的短時間で放出することができるため、逆回転による異音や再起動する際、電動モータに過大な負担が掛かる状態を低減させることができ、超簡潔運転にも対応可能なスクロール式空気圧縮機とすることができる。
尚、本発明の実施の形態では、図1に示すスクロール式空気圧縮機の構成について簡略して説明したが、同構成のスクロール式空気圧縮機の詳細な構成、動作については、先に出願した特開2002−276571号に開示されている。
また、本発明の実施の形態では、駆動部のみを油潤滑するスクロール式空気圧縮機を示し説明したが、これに限らず圧縮部も油潤滑する油式のスクロール式空気圧縮機やオイルフリーのスクロール式空気圧縮機に適用してもよい。
また、本発明の実施の形態では、スクロール式空気圧縮機を示し説明したが、これに限らず冷媒圧縮機等に適用してもよい。
また、本発明の実施の形態では、固定スクロールと旋回スクロールとからなる一般的なスクロール式空気圧縮機を示し説明したが、これに限らず、例えば特開平7−103151号公報に記載の如く、旋回スクロールの両面にラップ部を有するスクロール式流体機械に適用してもよい。また、例えば特開昭54−59608号公報に記載の如く、前段圧縮部と後段圧縮部との間に中間経路を備えた多段スクロール式流体機械に適用してもよい。さらに、例えば特開昭63−80089号公報、特開平3−145588号公報等に記載された全系回転式スクロール式流体機械に適用してもよい。
また、本発明の実施の形態では、歯底面穴15Aを圧縮室毎に形成されるよう設けたが、それに限らず、中心部のみ等にのみ設けてもよい。さらに、凹溝12の底面12Aに歯底面穴15Aを設けたがそれに限らず、底部側、例えば凹溝12の底面12Aと側面12Cにかかえるように歯底面穴を設けてもよい。
また、本発明の実施の形態では、連通路15の一端をダクト内に開放するよう構成したがこれに限らず、例えば、固定スクロール6の鏡板7内に集合配管15Cを構成し、固定スクロール6の筒部6Aを介して大気に開放してもよい。
また、本発明の実施の形態では、圧縮室内の圧力値を低減させるために大気に開放したがこれに限らず、さらに短時間で圧縮室9内の圧力値を低減させる場合には、真空ポンプ等用いてもよい。
本発明の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機の横断面図である。 図1中の固定スクロールラップ部、チップシールを示す斜視図である。 図1中の固定スクロールラップ部先端を拡大した断面図である。 固定スクロールの背面の一部を示す図である。 弁板15C2を示す図である。
符号の説明
3 旋回スクロール
6 固定スクロール
4、7 鏡板
5、8 ラップ部
9 圧縮室
11、12 凹溝
13、14 チップシール
15 連通路
16 逆止弁
17 開閉弁
18 制御装置

Claims (2)

  1. 鏡板に渦巻状のラップ部が立設された一方のスクロールと、
    該一方のスクロールに対向して設けられ、該一方のスクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成する渦巻状のラップ部が鏡板に立設された他方のスクロールとを備え、
    該一方のスクロールと他方のスクロールとのラップ部のうち少なくとも一方のスクロールのラップ部には、該ラップ部の歯先に沿って延びる凹溝を形成し、該凹溝内には他方の前記鏡板に摺接するチップシールを装着してなるスクロール式流体機械において、
    前記一方のスクロールの前記凹溝の底部側と前記鏡板外表面とを連通する連通路を形成し、
    該連通路を介して前記チップシールと凹溝間の圧力を開放または遮断する圧力変更手段を設けたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  2. 前記一方のスクロールは固定スクロール、前記他方のスクロールは旋回スクロールとすることを特徴とする請求項1に記載のスクロール式流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021245754A1 (ja) * 2020-06-01 2021-12-09 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機及び冷凍サイクル装置

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