JP2005141101A - 光量調節装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コスト化、小型化及び省電力化に適したデジタルカメラ用光量調節装置を提供すること。
【解決手段】 最大露出開口を規制する地板と,該最大露出開口部から退避した開位置と該最大露出開口部を覆う閉位置との間で移動するシャッタ羽根と,該最大露出開口部を通過する光量を調節する光量調節部材と,該シャッタ羽根の開閉を行うロータを備えるアクチュエータと,該ロータと一体的に回動し,該シャッタ羽根の開き動作時の該ロータ回転始めにはロータに対して相対的な第1の姿勢であり,回転終わりには第2の姿勢に切り換わり,また該シャッタ羽根の閉じ動作時の該ロータの回転始めには第2の姿勢であり回転終わりには第1の姿勢に切り換わる駆動レバーと,該駆動レバーが第1の姿勢から第2の姿勢に切り換わる際にのみ該駆動レバーと連動して該光量調節部材の該最大露出開口部への進入或いは退避動作を行う光量調節部材駆動手段とを備えたことを特徴とする光量調節装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は,小型に構成したシャッタ羽根と光量調節部材とを備える光量調節装置に関する。
従来,デジタルカメラはメカニカルシャッタと電子シャッタを備え,撮像素子にCCDなどを用い,被写界像を光電変換して記録媒体に静止画像の情報として記録する。撮影に先立って主電源投入され撮像素子が動作状態になると,シャッタ羽根は撮像素子に露光可能な開位置に保持される。
撮像素子は電荷の蓄積と放出転送を繰り返し,画像モニタによって被写界の観察が可能になる。レリーズボタンが押されると,その時点での撮像素子の出力に応じて絞り値と露出時間が決定され,それに基づいて露光開口の口径を絞る必要がある場合には,まず光量調節部材を駆動し所定の絞り値にセットする。
次に,蓄積電荷の放出されている撮像素子に対して電荷の蓄積を開始させ,それと同時にその蓄積開始信号をトリガー信号として露光時間制御回路が起動し(電子シャッタ),所定の露出時間が経過したことを計時したら,シャッタ羽根を撮像素子への露光をさえぎる閉位置へと駆動する(メカニカルシャッタ)。撮像素子への露光がさえぎられた後,蓄積された電荷の転送が行われ,画像書きこみ装置を介して記録媒体に画像情報が記録される。電荷転送中に撮像素子への露光を防ぐのは,電荷の転送中に余分な光によって電荷が変化してしまうことを防ぐためである。
従来,シャッタ羽根と光量調節部材はそれぞれ別々のアクチュエータを用いて駆動を行うことが多い。また,シャッタ羽根と光量調節部材を一つのアクチュエータを用いて駆動を行うものとして,例えば以下の特許文献1、特許文献2などがある。これらは正逆回転可能なアクチュエータを用いて所定方向移動時に光量調節装置の駆動を行い,その状態で光量調節部材を係止しておいて,アクチュエータをさらに移動あるいは逆方向移動することによってシャッタ羽根の閉じ動作を行うようにしたものである。
特開平10−020361号公報 特開2001−117135号公報
しかしながら,2つの駆動を一つのアクチュエータで行う上記の構成ではシャッタ羽根閉じ動作時には光量調節部材は係止されており駆動しないが,ラチェットや係止部材などによって回転力を光量調節部材に伝えていないだけで,アクチュエータのロータは動力を伝えている。そのため,シャッタ羽根閉じ動作時におけるアクチュエータトルクの損失は免れず,シャッタ羽根閉じ速度はシャッタ羽根のみを駆動する場合に比べて遅くなる。
シャッタ羽根閉じ速度の高速化のためにはトルクの大きなアクチュエータを用いるしかなく,この場合アクチュエータの小型化,省電力化の妨げとなる。
また,シャッタ羽根と光量調節装置をそれぞれ別のアクチュエータを用いた場合,そのもののコストが高いアクチュエータが2つ必要なほか,アクチュエータを駆動する駆動回路も2つ必要となり,またコンパクト性も損ねるという欠点がある。
本出願に係る発明の目的は,シャッタ羽根の開閉駆動と光量調節部材の駆動を一つのアクチュエータで行うとともにシャッタ羽根閉じ速度の高速化を図り,低コスト化,小型化,省電力化に適した光量調節装置を提供することである。
上記目的を達成するために,請求項1記載の本発明は,最大露出開口を規制する地板と,該最大露出開口部から退避した開位置と該最大露出開口部を覆う閉位置との間で移動するシャッタ羽根と,該最大露出開口部を通過する光量を調節する光量調節部材と,該シャッタ羽根の開閉を行うアクチュエータと,該アクチュエータのロータと一体的に回動し,該シャッタ羽根の開き動作時の該ロータ回転始めにはロータに対して相対的な第1の姿勢であり回転終わりには第2の姿勢に切り換わり,また該シャッタ羽根の閉じ動作時の該ロータの回転始めには第2の姿勢であり回転終わりには第1の姿勢に切り換わる駆動レバーと,該駆動レバーが第1の姿勢から第2の姿勢に切り換わる際にのみ該駆動レバーと連動して該光量調節部材の該最大露出開口への進入或いは退避動作を行う光量調節部材駆動手段とを備えたことを特徴とする光量調節装置とするものである。
また,上記目的を達成するために,請求項2記載の本発明は,最大露出開口を規制する地板と,該最大露出開口部から退避した開位置と該最大露出開口を覆う閉位置との間で移動するシャッタ羽根と,該最大露出開口部を通過する光量を調節する光量調節部材と,該シャッタ羽根の開閉を行うアクチュエータと,該アクチュエータのロータと一体的に回動し,該シャッタ羽根の開き動作時の該ロータ回転始めには第1の姿勢であり回転終わりには第2の姿勢に切り換わり,また該シャッタ羽根の閉じ動作時の該ロータの回転始めには第2の姿勢であり回転終わりには第1の姿勢に切り換わる駆動レバーと,該駆動レバーが第1の姿勢で該ロータが該シャッタ羽根開き方向に回転する時に連動して該光量調節部材の露出開口への進入或いは退避動作を行い,該ロータが逆回転して該駆動レバーが第2の姿勢から第1の姿勢に切り換わる時には該駆動レバーとは当接しない光量調節部材駆動手段とを備えたことを特徴とする光量調節装置とすることである。
また,上記目的を達成するために,請求項3記載の本発明は,前記駆動レバーは前記ロータと一体的に回転可能に支持され,回転軸と垂直方向に伸びる第1の突起部と,同じく回転軸と垂直方向に伸びる第2の突起部と,同じく回転軸と垂直方向に伸びる第3の突起部とを有し,該第1と第2の突起部は互いに軸方向高さを違えて設けられ,該第3の突起部は前記光量調節部材駆動手段と係合可能な高さ位置に設けられ,前記地板には該駆動レバーが該ロータと一体的に回動する際,該駆動レバーの第1の突起部とは当接し該駆動レバーの第2の突起部とは当接しない位置に設けられた第1の突部と,該駆動レバーの第2の突起部と当接し該駆動レバーの第1の突起部とは当接しない位置に設けられた第2の突部とを有することを特徴とする光量調節装置とすることである。
また,上記目的を達成するために,請求項4に記載の本発明は,前記駆動レバーは前記ロータ上で回転可能に支持され,回転軸と垂直方向に伸びる第1の突起部と,同じく回転軸と垂直方向に伸びる第2の突起部からなり,該第1と第2の突起部は互いに軸方向高さを違え,第1または第2の突起部の一方は前記光量調節部材駆動部材と係合可能な高さ位置に設けられ,前記地板は該駆動レバーが該ロータ上で回動する際,該駆動レバーの第1の突起部と当接し該駆動レバーの第2の突起部とは当接しない位置に設けられた第1の突部と,該駆動レバーの第2の突起部と当接し該駆動レバーの第1の突起部とは当接しない位置に設けられた第2の突部とを有することを特徴とする光量調節装置とすることである。
これら,請求項1または2及び,請求項3または4に記載の光量調節装置の構成においては,アクチュエータのロータと一体的に回動する駆動レバーが,シャッタ羽根開き動作時には光量調節部材駆動手段の駆動を行い,シャッタ羽根閉じ動作時には光量調節部材駆動手段の駆動を行わないだけでなく,該駆動レバーがシャッタ羽根閉じ動作時には光量調節部材駆動手段に接触することなくフリーな状態で回動を行うようにし,光量調節部材駆動手段には動力を伝えないことで,シャッタ羽根閉じ動作時の光量調節部材駆動手段にかかるアクチュエータトルクの消費をできるだけなくすことができ,シャッタ羽根閉じ速度の高速化を図る光量調節装置を提供することができる。
以上の説明のように,本発明は一つの正逆回転可能なアクチュエータを用いてシャッタ羽根と光量調節部材の両方を駆動を行い,最大露出開口部によって規制される最大開口部による撮影と,光量調節部材によって規制される開口部による撮影とを行えるようにしたものである。
本出願に係る第1および第2の発明によれば,シャッタ羽根の動作と光量調節部材の動作を1つのアクチュエータで行い,アクチュエータの正回転でシャッタ羽根の開動作,逆回転でシャッタ羽根の閉動作を行う光量調節装置であるとき,光量調節部材の繰り入れおよび繰り出し動作を正回転時にのみ行い,かつ逆回転時には光量調節部材駆動手段には当接しない光量調節装置とすることによって,シャッタ閉動作時におけるアクチュエータトルクの無駄な消費をできるだけ抑え,それによりシャッタ羽根閉じ速度を高速にするという効果がある。
また,本出願に係る第1の発明によれば,駆動レバーがアクチュエータのロータと一体的に回動し,地板の突部に当接して回転する際に光量調節部材駆動手段を駆動する。このことから駆動レバーはアクチュエータの回転の最後で光量調節部材駆動手段に当接し,つまりアクチュエータの回転力が大きい時に光量調節部材駆動手段を駆動することができ,比較的小さいトルクのアクチュエータでも光量調節部材を駆動することができるものである。
また,本出願に係る第2の発明によれば,駆動レバーがアクチュエータのロータとともに回動し,地板の突部に当接するまでの間で光量調節部材駆動手段を駆動する。このことから駆動レバーが光量調節部材駆動手段を駆動するストロークを長くとることができ,光量調節部材駆動手段の形状と設置位置の自由度を増すことができる。
また,本出願に係る請求項3および4に記載の発明によれば,駆動レバーの動きを制御している駆動レバーの2つの突起部と,地板の2つの突部を駆動レバー回転軸方向の高さを違えて設けたことにより,アクチュエータの軸方向高さを有効に利用し光量調節装置の径方向の大きさをできるだけ小さくすることができ,駆動レバーおよび地板の形状をコンパクトにできるものである。
また,本出願に係る請求項3に記載の発明によれば,駆動レバーの光量調節部材駆動手段への当接は回転軸に垂直方向の第3の突起部により行う。このことより光量調節部材駆動手段を比較的自由な位置に設けることが可能となり,スペースの有効利用および省スペース化になるものである。
また,本出願に係る請求項4に記載に発明によれば,駆動レバーにおいて,光量調節部材駆動手段を駆動する突起部と駆動レバーの動きを制御する2つの突起部とを兼用することによって駆動レバー構造のコンパクト化が図れる。
また,本出願に係る請求項5に記載の発明によれば,駆動レバーが光量調節部材駆動手段への非接触時に光量調節部材駆動手段を安定的に保持し,したがって光量調節部材を最大露出開口部への進入位置あるいは退避位置に安定的に保持することができる。
また,本出願に係る請求項6に記載の発明によれば,光量調節部材駆動手段は駆動レバーが当接して回転力が伝達される回転カムが該回転カムを安定的に保持する係止部材による係止にも用いることで,部品点数の削減とコンパクト化となるものである。
また,本出願に係る請求項7に記載の発明によれば,駆動レバーの駆動による光量調節部材駆動手段の一方向の回転に対して光量調節部材の進退動作を行えるように,回転カムと光量調節部材駆動カムと光量調節装置駆動レバーからなる。この場合駆動レバーの光量調節部材駆動手段への駆動量が少なくても,光量調節部材の進退移動が可能になり,光量調節部材のコンパクト化とアクチュエータの省エネルギ化となる。
また,本出願に係る請求項8に記載の発明によれば,光量調節部材駆動手段の一方向の回転力を光量調節部材の進退動作にスムーズに変換することができるものである。
また,本出願に係る請求項9に記載の発明によれば,回転カムと光量調節部材駆動カムの2つの部品を同軸に設けることによりコンパクト化が図れる。
また,本出願に係る請求項10に記載の発明によれば,回転カムと光量調節部材駆動カムを一体で形成することにより,コンパクト化と部品点数削減によるコストダウンが図れる。
また,本出願に係る請求項11に記載の発明によれば,アクチュエータの外径はマグネットの外周面に対向する外側磁極部で決められ,アクチュエータの内径はマグネットの内周面に対向する内側磁極部で決められ,アクチュエータの軸方向高さはコイル,マグネットを順に配置することで決められる。このため,アクチュエータの大きさはマグネット及びコイルの径と高さによって決まるもので,マグネット及びコイルの径と高さをそれぞれ非常に小さくすれば,アクチュエータを非常に小型化することができるものである。また,コイルにより発生する磁束は外側磁極部と内側磁極部との間にあるマグネットを横切るので効果的に作用する。
また,本出願に係る請求項11に記載の発明によれば,マグネットの外周面に対向する外側磁極部の櫛歯形状の各対向角をA度,マグネットの着磁分割数をn,マグネットの外径寸法をD1,マグネットの内径寸法をD2とすると,A<(248。4/n)−58。86×(D1−D2)/(D1×π) と設定したことで,コイルへの無通電時において,マグネットに着磁された極の中心が外側磁極部の櫛歯の中心に対向する位置で安定的に保持される。
以下,本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1から図8は,本発明の第1の実施例の光量調節装置を,図9は第2の実施例を,図10は第3の実施例を,図11は第4の実施例を,図12から図13は第5の実施例を示す図であり,図14から図17は本実施例で用いたアクチュエータに関する図である。
図1は本発明の第1の実施例の光量調節装置の全体斜視図であり,図2は図1の光量調節装置の分解斜視図であり,図3は光量調節装置の一部をシャッタ羽根方向から見た図であり,図4から図8は光量調節装置の1ウェイクラッチ部分の詳細説明図であり,図14から図17はアクチュエータの詳細説明図である。
これらの図において101から105は正逆回転可能なアクチュエータ1であり,105はアクチュエータ1を構成するマグネット104に接着等により固定したロータであり,8,9はシャッタ羽根であり,11は請求項の光量調節部材にあたるNDフィルタであり,2は最大露出開口部2aをもつ地板であり,3は軸押さえであり,4はロータ105に設けられた腕部105aの軸105bに回転可能に嵌合した駆動レバーであり,5は駆動レバー4によって回転される回転カムであり,6は回転カム5のカム部5aに当接し回転カム5の回転を係止する係止部材であり,7は回転カム5のカム部5bに連動しNDフィルタ11を駆動するための出力ピン7aを持った光量調節部材駆動レバーであり,10はシャッタ羽根8,9の押さえとなるフィルタであり,12は羽根押さえである。
アクチュエータ1は図2に示すようにステータ101,コイル102,ボビン103,マグネット104,ロータ105から構成される。図14はアクチュエータ部分の断面図であり,図15はマグネットの着磁の様子およびマグネットの回転動作図である。図15に示すように該マグネット104はその外周表面を円周方向にn分割(本実施例では14分割)して,S極,N極が交互に着磁された着磁部104aを有する。またマグネット104は,腕部105aと二つのピン105f,105gをもつロータ105を接着等で固定される。該ロータ105の嵌合部105eは後述の地板2の嵌合部2iの内側嵌合部に摺動可能に嵌合して回転可能に支持される。
102は円筒形状のコイルであり,絶縁材料からなるボビン103に巻きつけられている。該コイル102は該マグネット104と同心でかつ,該マグネット104の軸方向に並んで配置され,その外径は該マグネット104の外径とほぼ同じ寸法となっている。
101は軟磁性材料からなるステータであり,外筒および内筒とそれらを結ぶ連結部とで構成される。該ステータ101の外筒はその先端部が軸方向に延出する複数の歯,すなわち櫛歯形状によって構成される。この軸方向に延出する歯の数はマグネットの着磁分割数nの1/2にて形成され(本実施例では7つ),これらが外側磁極を形成している。該外側磁極101aは円周方向に720/n度(本実施例では51.4度)ずつ等分配置されて形成される。
また,該ステータの内筒は中空柱形状により構成され,内側磁極を形成している。この構成によりアクチュエータの直径を最小限にしつつ磁極の形成が可能になる。すなわち外側磁極を半径方向に延びる凹凸で形成すると,その分のアクチュエータの直径は大きくなってしまうが,本実施例では軸方向に延出する櫛歯形状により外側磁極101aを形成しているので,アクチュエータ1の直径を最小限に抑えることができる。
ステータ101の外側磁極101a及び内側磁極101bの間にコイル102およびボビン103が接着等により固定され,コイル102に通電されることによりステータ101が励磁される。
ステータ101の外側磁極101aおよび内側磁極101bはマグネット104の着磁部の外周面及び内周面に対向してマグネット104の着磁部を所定の隙間を持って挟み込むように設けられる。よってコイル102により発生する磁束は外側磁極101aおよび内側磁極101bとの間にあるマグネット104を横切るので,マグネット104に効果的に作用し,アクチュエータの出力を高める。
前記地板2の嵌合部2iの内側嵌合部に前記ロータ105の嵌合部105eが嵌合し,ロータ105に固定されるマグネット104は回転可能となる。また地板2の嵌合部2iの外側嵌合部にはステータ101の外側磁極101aの内径部が嵌合して接着等により固定される。地板2には突部2j,2kを設け,ロータ105の腕部105aがこの間に挟まるように設置し,ロータ105の回転の際この腕部105aが突部2j,2kに当接することによって,ロータ105の回転がα度に規制されるようになっている。
図15(a)はロータ105の腕部105aが地板2の突部2jに当接している状態であり,図15(b)はロータ105の腕部105aが地板2の突部2kに当接している状態である。ロータ105に固定されるマグネット104はコイル102への無通電時にそれぞれの状態で回転位置が保持される。この様子を図15,図16を用いて説明する。
図16はコギングトルクの様子を表すグラフであり,コイル102への通電がない状態でマグネット104の回転位置とマグネット104が外側磁極101aにより吸引される様子を示している。
図16において縦軸はマグネット104に作用するステータ101との間で発生する磁力を表し,横軸はマグネット104の回転位相を表す。E1点,E2点で示されるところは正回転しようとするとマイナスの力が働いて元の位置に戻ろうとし,逆回転しようとするとプラスの力が働いて元の位置に戻される。
すなわちマグネットと外側磁極の間の磁力の力によってマグネットがE1点或いはE2点に安定的に位置決めされようとするコギングの位置である。F1点,F2点,F3点はマグネットの位相が少しでもずれると前後のE1点あるいはE2点の位置に回転する力が働く不安定な均衡状態にある。コイル102への通電がなされない状態では,振動や姿勢の変化によってF1点,F2点,F3点に停止していることはなく,E1点あるいはE2点の位置で停止する。
有限要素法による数値シミュレーションの結果、着磁される極の角度と外側磁極のマグネットに対向する角度との関係により、コイルへの通電がない状態での外側磁極とマグネットとの吸引状態の様子が変化することが明らかになった。それによると、外側磁極のマグネットに対向する角度によりマグネットのコギング位置が変化する。すなわち、外側磁極のマグネットに対向する角度が所定値以下の場合にはマグネットの極の中心が外側磁極の中心に対向する位置で安定的に保持される。
この時、図16で述べたE1点及びE2点がマグネットの極の中心が外側磁極の中心に対向する位置となる。逆に、外側磁極のマグネットに対向する角度が所定値以上の場合にはマグネットの極と極の境界が外側磁極の中心に対向する位置で安定的に保持される。この時、図16で述べたE1点及びE2点がマグネットの極と極の境界が外側磁極の中心に対向する位置となる。その様子を図17で詳しく説明する。
図17は外側磁極の幅寸法とコギングトルク、マグネット寸法の関係を表すグラフである。図17において、横軸は(マグネットの厚み/マグネット1極あたりの外周長さ)、縦軸は(外側磁極1つあたりのマグネットに対する対向角度/マグネット1極あたりの角度)である。
例えば、マグネットの外径寸法が10mm、内径寸法が9mmで極数が16極の場合、マグネットの厚みは(10−9)/2、磁極1極あたりの外周長さは10×π/16であるから横軸の(マグネットの厚み/マグネット1極あたりの外周長さ)の値は0.255となる。また、外側磁極1つあたりのマグネットに対する対向角度を13度とすると、マグネット1極あたりの角度は22.5度であるから縦軸の(外側磁極1つあたりのマグネットに対する対向角度/マグネット1極あたりの角度)は0.578となる。
図17中の各ポイントはコギングトルクがほぼ0となるようなモデルの(外側磁極1つあたりのマグネットに対する対向角度/マグネット1極あたりの角度)をプロットしたものである。縦軸をY、横軸をXとするとこれらのポイントは直線Y=−0.327X+0.69の式で近似できる。Y<−0.327X+0.69ならばマグネットの極の中心が外側磁極の中心に対向する位置で安定的に保持され、Y>−0.327X+0.69ならばマグネットの極と極の境界が外側磁極の中心に対向する位置で安定的に保持される。
つまり、Y<−0.327X+0.69は次のように表される。上記各外側磁極のマグネットに対する各対向角をA度、着磁極数をn、マグネットの外径寸法をD1、マグネットの内径寸法をD2とすると、A<(248.4/n)−58.86×(D1−D2)/(D1×π)となる。すなわち、A<(248.4/n)−58.86×(D1−D2)/(D1×π)となるように設定しておけばマグネットの極の中心が外側磁極の中心に対向する位置で安定的に保持される。
本実施例の場合,マグネット104の着磁極数nを14,マグネット104の外径寸法D1を11.2mm,マグネット104の内径寸法D2を9.8mmと設定した。前記計算式によると対向角度Aは15.4度未満となり,本実施例ではこの条件にあてはまるように外側磁極を設定したのでマグネット104の極の中心が外側磁極の中心に対向する位置で安定的に保持されるようになっている。
コイル102への通電がない状態では,上記E1点およびE2点がマグネット104の極の中心が外側磁極101aの中心に対向する位置に相当し,安定的にこの位置に停止する。しかし,この状態からコイル102へ通電をして外側磁極101aを励磁しても,マグネット104に回転力が生じない。
そこで本実施例では図15(a)のように地板2にストッパー部2jを設け,マグネット104に接着されたロータ105の腕部105aとストッパー部2jに当接した状態でマグネット104の極の中心と外側磁極101aの中心とのなす角度がθ1度になるように設定し,この状態からコイル102へ通電して外側磁極101aを励磁すると,マグネット104に回転力が生じて,安定して起動が行われるようになっている。また,図15(b)の状態を図16に当てはめると,H点の位置となる。
この位置でのコギングトルク(該マグネット104に作用する該ステータ101との間で発生する吸引力)はT1であり,これは,E2点に進もうとする回転方向にプラスの力(図15において時計方向の力)が働くことになる。すなわち,該ロータ105の腕部105aが該地板2のストッパー部5jに当接する位置の保持力がT2となる。よって,該コイル102への無通電時には該マグネット104は安定的にこの位置(図15(b)の位置)に停止する。
同様にして本実施例では図15(b)のように地板2にストッパー部2kを設け,マグネット104に接着されたロータ105の腕部105aとストッパー部2kに当接した状態でマグネット104の極の中心と外側磁極101aの中心とのなす角度がθ2度になるように設定し,この状態からコイル102へ通電して外側磁極101aを励磁すると,マグネット104に回転力が生じて,安定して起動が行われる。また,図3(b)の状態を図4に当てはめると,H点の位置となる。
この位置でのコギングトルク(該マグネット104に作用する該ステータ101との間で発生する吸引力)はT1であり,これは,E2点に進もうとする回転方向にプラスの力(図15において時計方向の力)が働くことになる。すなわち,ロータ105の腕部105aが該地板2のストッパー部2kに当接する位置の保持力がT1となる。よって,該コイル102への無通電時には該マグネット1は安定的にこの位置(図15(b)の位置)に停止する。
次に,該光量制御装置の該マグネット104の回転動作の様子を図15で説明する。
上記のごとく,該コイル102への無通電時には該マグネット104は図15(a)の位置で安定的に停止している。図15(a)の状態から該コイル102に通電して,該ステータ101の外側磁極101aをS極とし,該内側磁極101bをN極に励磁すると,該外側磁極101aと該内側磁極101bの励磁により該マグネット104は回転方向の電磁力を受け,該マグネット104は時計方向にスムーズに回転し始める。そして回転角度がK度となる図15(a)に示す状態になるタイミングで該コイル102への通電を断つ。図15(b)に示す状態は図16におけるH点であるから上記のごとくコギング力T1により該マグネット104は安定的にこの位置を保持する。
ここで,該コイル102への通電を反転させ,該ステータ101の外側磁極101aをN極とし,該内側磁極101bをS極に励磁すると,該外側磁極101aと該内側磁極101bの励磁により該マグネット104は回転方向の電磁力を受け,該マグネット104は反時計方向にスムーズに回転し始める。そして回転角度がK度となる図15(a)に示す状態になるタイミングで該コイル102への通電を断つ。図15(a)に示す状態は図16におけるG点であるから上記のごとくコギング力T2により該マグネット104は安定的にこの位置を保持する。
以上のように該コイル102への通電方向を切り換えることにより,図15(a)の状態と図15(b)の状態とではマグネット104の回転角度がα度になるよう設定してある。
上記の構成からなる正逆回転可能なアクチュエータ1上のロータ105がα度正逆回転する様子を図4に示した。図3においてシャッタ羽根8および9はそれぞれ長穴8a,9aがロータ105の出力ピン105f,105gに摺動可能に嵌合し,丸穴8b,9bはそれぞれ地板2の軸2b,2cに回転可能に嵌合している。コイル102への通電方向を切り換えることにより,図3においてロータ105が時計周りに回転するとシャッタ羽根8,9は露出開口閉じ動作を行い,ロータ105が反時計周りに回転すると,シャッタ羽根8,9は露出開口開き動作を行う。
つまり,該マグネット104が図15(a)の状態にある時,該シャッタ羽根7および8は最大露出開口部2aを閉鎖する位置にあり,該マグネット104が図15(b)の状態にある時,該シャッタ羽根7および8は最大露出開口部2aから退避する位置にある。さらに,コイル102への無通電時にはマグネット104と外側磁極101aとの吸引力により,それぞれの位置が保持される。よって通電していなくても振動等によりシャッタ羽根8および9の位置が変化することはなく省エネルギになる。ここで,シャッタ羽根開き動作を行うロータ105の回転方向を正回転とする。
一方,ロータ105の正逆回転によって駆動レバー4が回動する。駆動レバー4は,互いに高さを変え第1の方向に延びる第1の突起部4a,第2の方向に延びる第2の突起部4bおよび回転カム5を駆動するための第3の方向に延びる第3の突起部4cが設けられている。また,地板2には二つの突部2d,2eが駆動レバー4の第1の突起部4aおよび第2の突起部4bにあわせて互いに違えた高さで設けられている。
これはロータ105上で駆動レバー4が回動する際,地板の突部2eは駆動レバー4の突起部4aと当接し突起部4bとは当接しない高さに,また地板2の突部2dは駆動レバー4の突起部4bと当接し突起部4aとは当接しない高さに設けられたものである。
前述のように駆動レバー4の突起部4a,4b,4cおよび地板2の突部2d,2eを設けた時の駆動レバー4の動きを図5の駆動レバー動作説明図を用いて説明する。図5は図4に示す方向から見たときの様子である。図5(a)の状態はシャッタ羽根8および9が閉じている時の状態であり,図5(b)の状態はロータ105が正回転途中の状態であり,図5(c)の状態はシャッタ羽根8および9が開いている状態であり,図5(d)の状態はロータ105が逆回転途中の状態である。
ロータ105が図4(a)の状態から図4(b)の状態まで回転すると,駆動レバー4は図5(a)から図5(c)の状態まで回動する。図4(a)の駆動レバー4の姿勢を第1の姿勢,図4(b)の駆動レバー4の姿勢を第2の姿勢とする。駆動レバー4は第1の姿勢では突起部4aが地板2の突部2dには当接しない。図5(a)の状態からロータ105の正回転にともなって駆動レバー4は第1の姿勢を保ったまま図5(b)の状態まで移動する。ロータ105の更なる回転により駆動レバー4の突起部4aは地板2の突部2eに当接して駆動レバー4が第2の姿勢までロータ105上で4fの軸4dを中心に,図5中の反時計方向に回転を始め,図5(c)のように第2の姿勢になった時点でロータ105の正回転を終える。
一方,図5(c)の状態からロータ105が逆回転を始めると,駆動レバー4は第2の姿勢では突起部4bは地板2の突部2eには当接しないので第2の姿勢を保ったままロータ105の回転にともなって移動を始め,図5(d)の状態になる。ロータ105のさらなる回転により,駆動レバー4の突起部4bは地板の突部2dに当接し,駆動レバー4は第1の姿勢までロータ105上で4fの軸4dを中心に図5中の時計方向に回転を始め,第1の姿勢になった時点でロータ105の逆回転を終え,図5(a)の状態に戻る。ロータ105の正逆回転により駆動レバー4は以上の動作を繰り返す。
上記の駆動レバー4の動きによる駆動レバー4の突起部4cの先端の軌跡をたどると図6の点線のようになる。前述のとおり駆動レバー4の突起部4cはロータ105の正回転時と逆回転時では同じ軌跡を通らない。
駆動レバー4が第1の姿勢から第2の姿勢に切り換わる際,および第2の姿勢から第1の姿勢に切り換わる際に駆動レバー4が所定量β度だけ回転するようにロータ105に突部105c,105dを,駆動レバー4に突起部4eを設け,突起部4eが突部3dに当接している状態から突起部4eが突部3dに当接する状態まで回転可能になっている。
回転カム5は図6に示すように駆動レバー4が第1の姿勢から第2の姿勢に切り換わる時に回転カム5のカム部5aに当接して回転し,駆動レバー4が第2の姿勢でロータ105が逆回転を始めて駆動レバー4が移動する時には接触しない位置に設けられる。駆動レバー4の1回の駆動による回転カム5の所定角度以上の回転防止および,駆動レバー4非接触時の回転カム5の位置保持のため,地板2の軸2fに回転可能に嵌合し図4の矢印Aの方向に付勢されたクリックレバー6が設けられる。このクリックレバー6が請求項5における係止部材にあたる。
スペース縮小のためクリックレバー6の当接するカム面と駆動レバー4が当接するカム面とを共通の回転カム5に設ける。回転カム5のカム形状は駆動レバー4の1回の駆動によって所定角度γ度回転し,クリックレバー6の付勢に抗した回転を行いかつ所定角度回転した状態で係止できるように形成される。
図7,図8は光量調節装置の一部をNDフィルタ方向から見た斜視図であり,図7はNDフィルタ11が最大露出開口部から退避した位置に,図8はNDフィルタ11が最大露出開口部へ進入した位置にある時の図である。
回転カム5のカム部5bはカム部5aに連動し,省スペース化のため同軸上に設けるとともにカム部5aと一体で形成した。カム部5bは地板2の軸2gに回転可能に嵌合し,図7および8の矢印Bの向きに付勢された光量調節部材駆動レバー7が回転カム5の1回目の駆動で図7の第1の姿勢から図8の第2の姿勢に切り換わり,回転カム5の2回目の駆動で光量調節部材駆動レバー7が第2の姿勢から第1の姿勢に再び切り換わるように回転カム5のカム部5bが形成される。さらに,回転カム5bに対して光量調節部材駆動レバー7が安定して係止するように所定角度にくぼみを設けている。
11は最大露出開口部に進退して光量を調節するNDフィルタであり,図3のようにNDフィルタ11には地板2に設けられる軸2hに回転可能に嵌合する丸穴11bおよび光量調節部材駆動レバーに摺動可能に嵌合する長穴11cを備える。前述のように光量調節部材駆動レバー7は第1の位置と第2の位置に切り換わることができ,第1の位置から第2の位置に切り換わる時は最大露出開口部に対してNDフィルタ11の進入動作を行い,第2の位置から第1の位置に切り換わる時には最大露出開口部に対してNDフィルタ11の退避動作を行う。
軸押さえ3は回転カム5,クリックレバー6及び光量調節部材駆動レバー7の抜け止めをはたすとともに,地板2の軸2f,2g,及び回転カム5の軸を押さえる部材である。腕部3aのくぼみに地板2の軸2gをかませ光量調節部材駆動レバー7を抜け止めし,軸穴3bに地板2の軸2fを嵌合させてクリックレバー6を,軸穴3cに回転カム5の軸5cを回転可能に嵌合されて回転カム5を抜け止めする。
フィルタ10は中央に地板2の最大露出開口部2aよりも大きな開口部12aが形成され,シャッタ羽根8および9を所定の隙間を持って間に挟み,シャッタ羽根8および9の軸方向の受けとなる。
羽根押さえ12は中央に地板2の最大露出開口部2aよりも大きな開口部12aが形成され,シャッタ羽根8,9,フィルタ10,およびNDフィルタ11を所定の隙間をもって間に挟み,地板2に固定され,シャッタ羽根8,9,フィルタ10,およびNDフィルタ11の軸方向の受けとなる。
以上,前記アクチュエータ1,前記ロータ105,前記地板2,前記軸押さえ3,前記駆動レバー4,前記回転カム5,前記クリックレバー6,前記光量調節部材駆動レバー7,前記シャッタ羽根8,9,前記フィルタ10,前記NDフィルタ11,前記羽根押さえ12により本実施例の光量調節装置が構成される。
前述の機構により,NDフィルタ11の最大露出開口部に対する進入及び退避動作は駆動レバー4により連動する回転カム5の駆動に伴って起こる。つまり,回転カム5を駆動していた駆動レバー4はアクチュエータ1の正回転時つまりシャッタ羽根開き動作時にのみ駆動を行い,アクチュエータ1の逆回転時つまりシャッタ羽根閉じ動作時には回転カム5を駆動せず,またこの時回転カム5に接触もしない。このことはアクチュエータ1の出力トルクの多くをシャッタ羽根の閉じ動作のために使うことができ,すなわちシャッタ羽根の閉じ速度の高速化に大きく貢献するものである。
また,駆動レバー4がアクチュエータのロータ105とともに回動し,回転の最後で地板の突部2eに当接して回転する際に回転カム5を駆動する。このことから駆動レバー4はアクチュエータの回転の最後,つまりアクチュエータの回転力が大きい時に回転カム5を駆動することができ,比較的小さいトルクのアクチュエータでもNDフィルタ11を駆動することができるものである。
図9は本発明の第2の実施例の光量調節装置の駆動レバー4の動作説明図である。前記実施例1と同じように設けられた前記地板2と,前記駆動レバー4があるとき,前記回転カム5は図9のように駆動レバー4が第1の姿勢で前記ロータ105が前記シャッタ羽根の開き方向に回転するときに突起部4cの当接により駆動され,該ロータ105が逆回転し第2の姿勢から第1の姿勢に切り換わる時には,該回転カム5に当接しない位置に設ける。
このことにより,駆動レバー4がアクチュエータ1のロータ105とともに回動し,地板2の突部2eに当接するまでの間で回転カム5を駆動する。このことから駆動レバー4が回転カム5を駆動するストロークを長くとることができ,回転カム5の形状と設置位置の自由度を増すことができる。回転カム5への駆動方法,および回転カム5からNDフィルタ11への駆動方法は実施例1と同じなので,説明は省略する。
図10は本発明の第3の実施例の光量調節装置の駆動レバー4の動作説明図である。
図10において,34は駆動レバーで34a,35bの突起部は前記実施例1に記載の駆動レバー4の第1の突起部4a,第2の突起部4bと同様にして構成された突起部である。実施例1との違いは前記駆動レバー4に設けられていた突起部4cがついていないことである。実施例1で設けられていた駆動レバー4の腕部4cの前記回転カム5を駆動するという役割を駆動レバー34の突起部34bで行い,前記駆動レバー34が第1の姿勢から第2の姿勢に切り換わるときに駆動を行うように回転カム5を設ける。図10に突起部34aの先端の軌跡を一点鎖線で,突起部34bの先端の軌跡を点線で示した。本実施例では回転カム5の駆動を駆動レバー34の突起部34bで行い,図の位置に回転カム5を設けた。
このことにより,駆動レバー34において,回転カム5を駆動する突起部34cと駆動レバー34の動きを制御する突起部34bとを兼用することによって駆動レバー構造のコンパクト化が図れる。回転カム5の駆動方法,および回転カム5からNDフィルタ11への駆動方法は実施例1と同じなので説明は省略する。
図11は本発明の第4の実施例の光量調節装置の駆動レバー4の動作説明図である。
実施例3と同様の駆動レバー34を用い,駆動レバー34が第1の姿勢のまま前記ロータが正回転する際に駆動を行い,ロータ105が逆回転し第2の姿勢から第1の姿勢に切り換わる際には当接しない位置に回転カム5を設ける。本実施例では回転カム5の駆動を駆動レバー34の突起部34aで行い,図11の位置に回転カム5を設けて駆動を行うようにした。
前述のように,駆動レバー34がアクチュエータ1のロータ105とともに回動し,地板2の突部2eに当接するまでの間で回転カム5を駆動する。このことから駆動レバー34が回転カム5を駆動するストロークを長くとることができ,回転カム5の形状の自由度を増すことができる。さらに,駆動レバー34において,回転カム5を駆動する突起部34cと駆動レバー34の動きを制御する突起部34aとを兼用することによって駆動レバー構造のコンパクト化が図れる。
回転カム5の駆動方法,および回転カム5からNDフィルタ11への駆動方法は実施例1と同じなので説明は省略する。
図12および図13は本発明の第5の実施例の光量調節装置の駆動レバー4および光量調節部材駆動手段55の動作説明図である。図12において55はNDフィルタ56を駆動するための出力ピンを設けた光量調節部材駆動手段である。実施例1〜4のように駆動レバー4あるいは駆動レバー34の突起部によって所定角度だけ駆動され,その位置を制御する係止部材を設ける。駆動レバー4によって光量調節部材駆動手段55が所定角度(本実施例では180度)回転し,該光量調節部材駆動手段に取り付けられた出力ピン55aも所定角度(本実施例では180度)回転すると,別体で設けられた軸57を中心にしてNDフィルタ56は回転し(図13),露出開口に対する繰り入れ或いは繰り出し動作を行う。
このことにより,光量調節部材駆動手段55は駆動レバー4あるいは34によって回転駆動し,NDフィルタ56を駆動する出力ピンを一体で形成しているので,部品点数の削減によるコストダウン化と,コンパクト化が図れるものである。
ここで,図1,図2,図3,図4,図5,図14の地板2が本発明の地板に相当し,図2,図3のシャッタ羽根8,9が本発明のシャッタ羽根に相当し,図2,図3,図7,図8のNDフィルタ11および図11,図13のNDフィルタ56が本発明の光量調節部材に相当し,図1,図2,図3,図4,図7,図8,図14のロータ105が本発明のロータに相当し,図1,図2,図4,図5,図6,図7,図8,図9,図10,図12,図13の駆動レバー4が本発明の駆動レバーに相当し,図12,図13のND駆動部材55が本発明の光量調節部材駆動手段に相当し,図1,図2,図3,図4,図6,図7,図8,図9,図10の回転カムが本発明の回転カムと光量調節部材駆動カムを一体で形成したものに相当し,図1,図2,図3,図4,図7,図8のクリックレバー6が本発明の係止部材に相当し,図2,図3,図4,図7,図8の光量調節部材駆動レバー7が本発明の光量調節部材駆動レバーに相当する。
上記実施の形態においては,2枚のシャッタ羽根とNDフィルタを進退出する光量調節装置としたが,シャッタ羽根の枚数は1枚でも3枚以上でもかまわないし,本実施例においては光量調節部材にNDフィルタを用いたが,これは開口径をかえた絞り部材でもかまわない。
また,上記実施例の形態においては,光量調節部材は1枚で行ったが,第1の位置と第2の位置に移動する光量調節部材駆動レバー7をリング形状などに成形すれば,光量調節部材を複数枚で行う構成も可能である。
また,アクチュエータのマグネットとロータを別体で設けたが,ロータを一体で成形したプラスチックマグネットでもよい。
図1は本発明に係る第1の実施例の光量調節装置全体斜視図である。 図2は図1に示す光量調節装置の分解斜視図である。 図3は図1に示す光量調節装置の羽根駆動部分図である。 図4は図1に示す光量調節装置のマグネットロータと駆動レバーの回転の様子を示す図である。 図5は図1に示す光量調節装置の駆動レバーの回動動作を示す図である。 図6は図1に示す光量調節装置の駆動レバー先端の軌跡を示す図である。 図7は図1に示す光量調節装置のNDフィルタの最大露出開口部に対する退避動作の様子を示す図である。 図8は図1に示す光量調節装置のNDフィルタの最大露出開口部に対する進入動作の様子を示す図である。 図9は本発明に係る第2の実施例の光量調節装置の駆動レバーの回転の様子を示す図である。 図10は本発明に係る第3の実施例の光量調節装置の駆動レバーの回転の様子を示す図である。 図11は本発明に係る第4の実施例の光量調節装置の駆動レバーの回転の様子を示す図である。 図12は本発明に係る第5の実施例の光量調節装置の駆動レバーの回転の様子を示す図であり,光量調節部材の最大露出開口部に対する退避動作の様子を示す図である。 図13は図12に示す光量調節装置の光量調節部材の光量調節部材の最大露出開口部に対する進入動作の様子を示す図である。 図14は図1に示す光量調節装置のアクチュエータの断面図である。 図15は図1に示す光量調節装置のアクチュエータのマグネットの回転動作の様子を示した図である。 図16はコギングトルクの様子をあらわすグラフである。 図17は外側磁極の寸法幅とコギングトルク,マグネット寸法の関係を表すグラフである。
符号の説明
1・・・アクチュエータ
101・・・ステータ
102・・・コイル
103・・・ボビン
104・・・マグネット
105・・・ロータ
105a・・・ロータ腕部
2・・・地板
2a・・・最大露出開口部
2d,2e・・・地板突部
3・・・軸押さえ
4・・・駆動レバー
4a,4b,4c・・・駆動レバー突起部
5・・・回転カム
5a・・・回転カムカム部
5b・・・ND駆動カム部
6・・・クリックレバー
7・・・光量調節部材駆動レバー
8,9・・・シャッタ羽根
10・・・フィルタ
11・・・NDフィルタ
12・・・羽根押さえ

Claims (12)

  1. 最大露出開口を規制する地板と,該最大露出開口部から退避した開位置と該最大露出開口部を覆う閉位置との間で移動するシャッタ羽根と,該最大露出開口部を通過する光量を調節する光量調節部材と,該シャッタ羽根の開閉を行うロータを備えるアクチュエータと,該ロータと一体的に回動し,該シャッタ羽根の開き動作時の該ロータ回転始めにはロータに対して相対的な第1の姿勢であり,回転終わりには第2の姿勢に切り換わり,また該シャッタ羽根の閉じ動作時の該ロータの回転始めには第2の姿勢であり回転終わりには第1の姿勢に切り換わる駆動レバーと,該駆動レバーが第1の姿勢から第2の姿勢に切り換わる際にのみ該駆動レバーと連動して該光量調節部材の該最大露出開口部への進入或いは退避動作を行う光量調節部材駆動手段とを備えたことを特徴とする光量調節装置。
  2. 最大露出開口を規制する地板と,該最大露出開口部から退避した開位置と該最大露出開口部を覆う閉位置との間で移動するシャッタ羽根と,該最大露出開口部を通過する光量を調節する光量調節部材と,該シャッタ羽根の開閉を行うアクチュエータと,該アクチュエータのロータと一体的に回動し,該シャッタ羽根の開き動作時の該ロータ回転始めにはロータに対して相対的な第1の姿勢であり,回転終わりには第2の姿勢に切り換わり,また該シャッタ羽根の閉じ動作時の該ロータの回転始めには第2の姿勢であり回転終わりには第1の姿勢に切り換わる駆動レバーと,該駆動レバーが第1の姿勢で該ロータが該シャッタ羽根開き方向に回転する時に連動して該光量調節部材の該最大露出開口部への進入或いは退避動作を行い,該ロータが逆回転して該駆動レバーが第2の姿勢から第1の姿勢に切り換わる時には該駆動レバーとは当接しない光量調節部材駆動手段とを備えたことを特徴とする光量調節装置。
  3. 前記駆動レバーは前記ロータ上で回転可能に支持され,回転軸と垂直方向に伸びる第1の突起部と,同じく回転軸と垂直方向に伸びる第2の突起部と,同じく回転軸と垂直方向に伸びる第3の突起部とを有し,該第1と第2の突起部は互いに軸方向高さを違えて設けられ,該第3の突起部は前記光量調節部材駆動手段と係合可能な高さ位置に設けられ,前記地板には該駆動レバーが該ロータ上で回転する際,該駆動レバーの第1の突起部とは当接し該駆動レバーの第2の突起部とは当接しない位置に設けられた第1の突部と,該駆動レバーの第2の突起部と当接し該駆動レバーの第1の突起部とは当接しない位置に設けられた第2の突部とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の光量調節装置。
  4. 前記駆動レバーは前記ロータ上で回転可能に支持され,回転軸と垂直方向に伸びる第1の突起部と,同じく回転軸と垂直方向に伸びる第2の突起部からなり,該第1と第2の突起部は互いに軸方向高さを違え,第1または第2の突起部の一方は前記光量調節部材駆動手段と係合可能な高さ位置に設けられ,前記地板は該駆動レバーが該ロータと一体的に回動する際,該駆動レバーの第1の突起部と当接し該駆動レバーの第2の突起部とは当接しない位置に設けられた第1の突部と,該駆動レバーの第2の突起部と当接し該駆動レバーの第1の突起部とは当接しない位置に設けられた第2の突部とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の光量調節装置。
  5. 前記光量調節部材駆動手段を所定の回転位置で係止するように係止部材を備える請求項1または2に記載の光量調節装置。
  6. 前記光量調節部材駆動手段には前記駆動レバーが当接することで回転力が伝達される回転カムを有し,該回転カムは前記係止部材による係合部が設けられることを特徴とする請求項5に記載の光量調節装置。
  7. 前記光量調節部材駆動手段は,前記駆動レバーが当接する回転カムと,該回転カムに連動する光量調節部材駆動カムと,該光量調節部材駆動カムに当接し光量調節部材を駆動する光量調節部材駆動レバーで構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の光量調節装置。
  8. 前記光量調節部材駆動カムの回転により,前記光量調節部材駆動レバーは光量調節部材が前記最大露出開口部へ進入する第1の位置と,光量調節部材が該最大露出開口部から退避する第2の位置とに交互に駆動されることを特徴とする請求項7に記載の光量調節装置。
  9. 前記回転カムと,該回転カムに連動する前記光量調節部材駆動カムとは同軸上に設けられることを特徴とする請求項7に記載の光量調節装置。
  10. 前記回転カムと前記光量調節部材駆動カムとは一体で形成されることを特徴とする請求項7に記載の光量調節装置。
  11. 前記アクチュエータは,円筒形状に形成されるとともに少なくとも外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁され回転中心を中心として回転可能なマグネットと,該マグネットの軸方向に配置されたコイルと,前記コイルにより励磁され前記マグネットの外周面に対向する外側磁極部と,前記コイルにより励磁され前記マグネットの内周面に対向する内側磁極部で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の光量調節装置。
  12. 前記マグネットの周方向に分割されて着磁されている極数をn,該マグネットの外形寸法をD1,該マグネットの内径寸法をD2,該マグネットの外周面に対向する外側磁極部は櫛刃形状であり該マグネットの外周面に(720/n)度の整数倍の角度で等分配置されて各々が所定の角度A度だけ対向するものであって,
    A<(248.4/n)−58.86×(D1−D2)/(D1×π)
    と設定されていることを特徴とする前記アクチュエータを備えた請求項11に記載の光量調節装置。

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