JP2005140892A - プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法 Download PDF

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Shunichi Wakabayashi
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Abstract

【課題】 補助放電セルによる補助放電のプライミング効果を確実に利用して書き込み放電を安定に発生させることができるプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】 プラズマディスプレイパネル9は、マトリックス状に配置された複数の放電セルMCと、放電セルMCに隣接する複数の補助放電セルRCとを有し、走査駆動回路6及び補助放電電極駆動回路8は、補助放電セルRCをラインごとに補助放電させ、データ書き込み駆動回路4及び走査駆動回路6は、補助放電を利用して放電セルMCに書き込み放電をラインごとに発生させ、走査駆動回路6及び維持駆動回路7は、書き込み放電が完了した放電セルMCから維持放電をラインごとに発生させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行うプラズマディスプレイ装置に関するものである。
プラズマディスプレイ装置は、薄型化及び大画面化が可能であるという利点を有する。このようなプラズマディスプレイ装置に用いられるAC型プラズマディスプレイパネルとしては、走査電極及び維持電極を複数配列して形成したガラス基板からなる前面板と、データ電極を複数配列した背面板とを、走査電極及び維持電極とデータ電極とが直交するように組み合わせてマトリックス状に放電セルを形成するものがある。
上記のプラズマディスプレイ装置の駆動方法として、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、各サブフィールドの発光時間幅を2進符号を形成するように設定し、走査線ごとに各サブフィールドの時間をずらし、走査線ごとに書き込み放電及び維持放電を行う線順次駆動方式(アドレス・サステイン同時駆動方式)がある(例えば、特許文献1参照)。
また、他の駆動方法として、安定した書き込み放電を得るために、書き込み放電に先立って走査電極と維持電極との間で予備放電を行うものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−187095号公報(第5−6頁、図4) 特許第2701725号公報(第2−4頁、図2、図4)
上記のAC型プラズマディスプレイパネルでは、書き込み放電を行う前に、放電セルを形成する隔壁、蛍光体及び誘電体上に壁電荷が蓄積され、この壁電荷による電位差と外部から印加する電位差とを加算した電位差により書き込み放電が発生するように駆動される。このため、壁電荷の形成から長時間(数十μs以上)が経過すると、徐々に壁電荷が減少していき、書き込み放電が発生しにくくなる。
一方、上記の線順次駆動方式では、時間の無駄なく効率的に書き込み放電を発生させるため、書き込みタイミングが走査線ごとに一定の規則に従って決定されるが、必ずしも連続した走査電極に対して1走査線ずつ順番に書き込むのでなく、複数の走査線を飛び越して離間した走査線に書き込むことがしばしば発生する。このように、複数の走査線を飛び越して書き込み放電を発生させると、当該走査線に隣接する走査線では書き込み放電が発生していないため、隣接する走査線の書き込み放電で生じる空間電荷によるプライミング効果(放電が低い電圧で且つ高速に発生する効果)を得られない。
また、走査電極と維持電極との間で予備放電を行う方法では、予備放電以外の本来の機能である書き込み放電及び維持放電を安定に行わせることが優先され、予備放電を安定に発生することができない場合があり、予備放電によるプライミング効果を確実に得ることができない。
本発明の目的は、補助放電セルによる補助放電のプライミング効果を確実に利用して書き込み放電を安定に発生させることができるプラズマディスプレイ装置及びその駆動方法を提供することである。
本発明に係るプラズマディスプレイ装置は、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行うプラズマディスプレイ装置であって、マトリックス状に配置された複数の放電セルと、放電セルに隣接して配置された複数の補助放電セルとを有する表示パネルと、補助放電セルを補助放電させる補助駆動手段と、補助駆動手段による補助放電セルの補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させる駆動手段とを備えるものである。
本発明に係るプラズマディスプレイ装置では、補助放電セルを補助放電させ、この補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させているので、補助放電セルによる補助放電のプライミング効果を確実に利用して書き込み放電を安定に発生させることができる。また、書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させているので、1フィールドに多数のサブフィールドを確保して高階調で且つ動画擬似輪郭の発生しにくい画像を表示することができる。
表示パネルは、放電セルが走査線方向に一列に配置された複数の放電ライン部を含み、駆動手段は、放電ライン部ごとに、補助駆動手段による補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させることが好ましい。
この場合、放電セルが走査線方向に一列に配置された放電ライン部ごとに、補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了した放電ライン部から維持放電を順次発生させているので、書き込み放電から維持放電までの期間を短縮して維持放電を安定に発生させることができるとともに、1フィールドに割り当て可能なサブフィールドの数をより増加させることができる。
表示パネルは、放電セルが走査線方向に一列に配置された複数の放電ライン部を含み、駆動手段は、複数の放電ライン部のうち隣接する所定数の放電ライン部を1ブロックとしてブロックごとに、補助駆動手段による補助放電セルの補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了したブロックから維持放電を順次発生させるようにしてもよい。
この場合、放電セルが走査線方向に一列に配置された複数の放電ライン部のうち隣接する所定数の放電ライン部を1ブロックとしてブロックごとに、補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了したブロックから順次維持放電を発生させているので、駆動回路を簡略化することができるとともに、1フィールドに割り当て可能なサブフィールドの数をより増加させることができる。
表示パネルは、補助放電セルが走査線方向に一列に配置された複数の補助放電ライン部を含み、補助放電ライン部は、隣接する放電ライン部間に1つ置きに形成されることが好ましい。この場合、1つの補助放電ライン部を隣接する放電ライン部に共用することができるので、表示パネル及び駆動回路の構成を簡略化することができる。
補助放電セルは、放電セル間に配置された遮光体部に形成されることが好ましい。この場合、補助放電により放射される光を遮光体部により遮光することができるので、補助放電による不要な光を遮断して補助放電を強放電で行うことができ、補助放電を安定に発生させることができる。
表示パネルは、第1の基板上に形成された複数の走査電極と、第1の基板上に走査電極とそれぞれ対になるように形成された複数の維持電極と、第1の基板上に走査電極及び維持電極と平行に形成された複数の第1補助放電電極と、第1の基板に対向して配置される第2の基板上に走査電極及び維持電極と直交する方向に形成された複数の書き込み電極と、第2の基板上に第1補助放電電極とそれぞれ対になるように形成された複数の第2補助放電電極とを備えることが好ましい。
この場合、走査電極及び維持電極と書き込み電極との交点に形成される放電セルに隣接する位置に、第1及び第2補助放電電極により構成される補助放電セルを配置することができ、補助放電セルによる補助放電のプライミング効果を隣接する放電セルの書き込み放電に利用することができる。
放電セルは、書き込み電極と走査電極及び維持電極とが交わる位置に当該放電セルを区画する隔壁を設けて形成され、放電セルと補助放電セルとの間の隔壁に開口部が形成されることが好ましい。
この場合、補助放電セルの補助放電により形成される空間電荷粒子が開口部を介して放電セルに漏れ込み、この空間電荷粒子によるプライミング効果を放電セルの書き込み放電に利用することができるので、低い書き込み電圧でも安定した書き込み放電を発生させることができるとともに、時間遅れが少ない高速な書き込み放電を実現することができる。
第1補助放電電極は、走査電極に対して1つ置きに設けられるともに、隣接する走査電極のうち一方側の走査電極に接続され、複数の第2補助放電電極は、共通接続され、補助駆動手段は、駆動手段により走査電極に印加されるスキャンパルスが第1補助放電電極に印加されたときにスキャンパルスと逆極性の補助放電パルスを第2補助放電電極に印加して第1及び第2補助放電電極間で補助放電を発生させる補助放電電極駆動手段を含むことが好ましい。
この場合、走査電極へのスキャンパルスを第1補助放電電極の補助放電パルスとして共用することができるので、第1補助放電電極を駆動する補助放電電極駆動手段を省略することができるとともに、第1及び第2補助放電電極間の補助放電を隣接する放電セルで共用することができるので、表示パネルの構成も簡略化することができる。
駆動手段は、走査電極の壁電荷を調整するためのセットアップパルスを走査電極に印加するとともに、当該走査電極に接続されている第1補助放電電極にセットアップパルスを印加することが好ましい。
この場合、走査電極の壁電荷を調整するためのセットアップパルスを用いて第1及び第2補助放電電極間の壁電荷を調整することができるので、第1補助放電電極にセットアップパルスを印加する補助放電電極駆動手段を省略することができる。
複数の第1補助放電電極は、共通接続され、複数の第2補助放電電極は、共通接続され、補助駆動手段は、書き込み放電が発生する前に複数の第1及び第2補助放電電極間で補助放電を発生させる補助放電電極駆動手段を含むようにしてもよい。
この場合、複数の第1及び第2補助放電電極間で一斉に補助放電を発生させることができるので、補助放電を確実に発生させることができる。
補助放電電極駆動手段は、補助放電により蓄積された電荷を反転させるための第1補助放電パルスを複数の第1補助放電電極に印加する第1補助放電電極駆動手段と、書き込み放電が発生する前に補助放電を発生させるための第2補助放電パルスを複数の第2補助放電電極に印加する第2補助放電電極駆動手段とを含むことが好ましい。
この場合、独立した第1及び第2補助放電電極駆動手段により第1及び第2補助放電パルスを第1及び第2補助放電電極にそれぞれ印加することができるので、第1及び第2補助放電電極間の補助放電を連続して安定に発生させることができる。
第1補助放電電極駆動手段は、1フィールド期間内の最初のサブフィールドにおいて、第2補助放電パルスが印加されたときに第2補助放電パルスと逆極性の初期補助放電パルスを複数の第1補助放電電極に印加することが好ましい。
この場合、最初のサブフィールドにおける補助放電を確実に発生させることができるので、以降の各サブフィールドにおける補助放電も安定に発生させることができる。
本発明に係る他のプラズマディスプレイ装置は、マトリックス状に配置された複数の放電セルと、放電セルに隣接して配置された複数の補助放電セルとを有する表示パネルと、補助放電セルを補助放電させる補助駆動手段と、補助駆動手段による補助放電セルの補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させる駆動手段とを備え、放電セルは、書き込み電極と走査電極及び維持電極とが交わる位置に当該放電セルを区画する隔壁を設けて形成され、放電セルと補助放電セルとの間の隔壁に開口部が形成されるものである。
本発明に係るプラズマディスプレイ装置では、補助放電セルを補助放電させ、この補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させているので、補助放電セルによる補助放電のプライミング効果を確実に利用して書き込み放電を安定に発生させることができる。また、補助放電により形成される空間電荷粒子が開口部を介して放電セルに漏れ込み、当該放電セルにおける書き込み放電を生じ易くするプライミング効果を発生させることができるので、低い書き込み電圧でも安定した書き込み放電を発生させることができるとともに、時間遅れが少ない高速な書き込み放電を実現することができる。
本発明に係るプラズマディスプレイ装置の駆動方法は、マトリックス状に配置された複数の放電セルと、放電セルに隣接して配置された複数の補助放電セルとを有する表示パネルを備え、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動方法であって、補助放電セルを補助放電させるステップと、補助放電セルの補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させるステップと、書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させるステップとを含むものである。
本発明によれば、補助放電セルを補助放電させ、この補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させているので、補助放電セルによる補助放電のプライミング効果を確実に利用して書き込み放電を安定に発生させることができるとともに、書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させているので、1フィールドに多数のサブフィールドを確保して高階調で且つ動画擬似輪郭の発生しにくい画像を表示することができる。
以下、本発明に係るプラズマディスプレイ装置について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置の構成を示すブロック図である。
図1のプラズマディスプレイ装置は、映像信号処理回路1、同期処理回路2、駆動タイミング制御回路3、データ書き込み駆動回路4、初期化及び維持駆動回路5、走査駆動回路6、維持駆動回路7、補助放電電極駆動回路8、及びプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと略す)9を備える。
映像信号処理回路1には映像信号VDが入力され、同期処理回路2には水平同期信号H及び垂直同期信号V等の同期信号が与えられる。同期処理回路2は、水平同期信号H及び垂直同期信号V等の同期信号を基準にして放電タイミングを制御するための同期信号を映像信号処理回路1及び駆動タイミング制御回路3へ出力する。
映像信号処理回路1は、同期処理回路2から出力される同期信号等を基準にして、映像信号VDをデジタルの画像データに変換した後、画像データをPDP9の画素数に応じたライン数(走査線数)の画像データに変換し、さらに、各ラインごとの画像データの各画素データを複数のサブフィールドに対応する複数のビットに分割し、サブフィールドごとに各画素データの各ビットをデータ書き込み駆動回路4にシリアルに出力する。
駆動タイミング制御回路3は、同期処理回路2から出力される同期信号等を基に各種駆動タイミング信号を発生し、データ書き込み駆動回路用の駆動タイミング信号をデータ書き込み駆動回路4へ与え、初期化及び維持駆動回路用の駆動タイミング信号を初期化及び維持駆動回路5へ与え、走査駆動回路用の駆動タイミング信号を走査駆動回路6へ与え、維持駆動回路用の駆動タイミング信号を維持駆動回路7へ与え、補助放電電極駆動回路用の駆動タイミング信号を補助放電電極駆動回路8へ与える。
PDP9は、AC型プラズマディスプレイパネルであり、複数のデータ電極D1〜D16、複数の走査電極SC1〜SC8、複数の維持電極SS1〜SS8、複数の第1補助放電電極SA1〜SA4及び複数の第2補助放電電極SBを含む。
複数のデータ電極D1〜D16は、画面の垂直方向に配列され、データ書き込み駆動回路4により駆動される。複数の走査電極SC1〜SC8及び複数の維持電極SS1〜SS8は、画面の水平方向すなわち走査線方向に配列され、複数の走査電極SC1〜SC8は、走査駆動回路6により走査電極ごとすなわちラインごとに駆動され、複数の維持電極SS1〜SS8は、共通接続されて維持駆動回路7により一括して駆動される。
複数の第1補助放電電極SA1〜SA4及び複数の第2補助放電電極SBは、隣接する走査電極間に且つ画面の水平方向すなわち走査線方向に配列され、複数の第2補助放電電極SBは、共通接続されて補助放電電極駆動回路8により一括して駆動される。第1補助放電電極SA1は走査電極SC1と接続され、第1補助放電電極SA2は走査電極SC3と接続され、第1補助放電電極SA3は走査電極SC5と接続され、第1補助放電電極SA4は走査電極SC7と接続されている。このように、第1補助放電電極SA1〜SA4はそれぞれ、1ライン置きすなわち奇数番目の走査電極と接続され、走査駆動回路6により、接続されている走査電極と同時に駆動される。
ここで、走査電極SC1〜SC8及び維持電極SS1〜SS8は、走査電極、走査電極、維持電極、維持電極の順に配列された電極配列を単位として配置され、第i番目の走査電極(iは1以上の整数)と第i+1番目の走査電極との間に第1補助放電電極SA及び第2補助放電電極SBが配置される。この電極配列により、データ電極D1〜D16と走査電極SC1〜SC8及び維持電極SS1〜SS8との各交点に、画面上の表示画素を構成する放電セルMCが形成され、画面の垂直方向に隣接する放電セルMC間の第1補助放電電極SAと第2補助放電電極SBとにより補助放電セルRCが形成される。このように、放電セルMC及び補助放電セルRCがPDP9上に配置され、走査線方向に一列に配置された放電セルMCにより放電ライン部が構成され、走査線方向に一列に配置された補助放電セルRCにより補助放電ライン部が構成され、補助放電ライン部は、隣接する放電ライン部間に1つ置きに形成される。
なお、図1に示すPDP9では、図示を容易にするために、16本のデータ電極D1〜D16、8本の走査電極SC1〜SC8、8本の維持電極SS1〜SS8、4本の第1補助放電電極SA1〜SA4及び8本の第2補助放電電極SBを図示しているが、各電極の本数はこの例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
データ書き込み駆動回路4は、データ書き込み駆動回路用の駆動タイミング信号を基準にして、映像信号処理回路1からサブフィールドごとにシリアルに与えられるデータをパラレルデータに変換し、そのパラレルデータに基づいて書き込みパルスを出力して複数のデータ電極D1〜D16を駆動する。
初期化及び維持駆動回路5は、初期化及び維持駆動回路用の駆動タイミング信号を基準にしてセットアップパルス、維持パルス及び消去パルスを作成して走査駆動回路6へ与える。走査駆動回路6は、走査駆動回路用の駆動タイミング信号を基準にしてセットアップパルス、維持パルス及び消去パルスにスキャンパルスを重畳し、走査線ごとすなわち走査電極SC1〜SC8ごとに所定のタイミングでセットアップパルス、スキャンパルス、維持パルス及び消去パルスを出力し、各走査電極SC1〜SC8を駆動する。
また、走査駆動回路6は、走査電極SC1とともに第1補助放電電極SA1を駆動し、走査電極SC3とともに第1補助放電電極SA2を駆動し、走査電極SC5とともに第1補助放電電極SA3を駆動し、走査電極SC7とともに第1補助放電電極SA4を駆動する。
維持駆動回路7は、維持駆動回路用の駆動タイミング信号を基準にしてセットアップパルス、維持パルスを出力して複数の維持電極SS1〜SS8を同時に駆動する。補助放電電極駆動回路8は、補助放電電極駆動回路用の駆動タイミング信号を基にセットアップパルス、補助放電パルスを出力して複数の第2補助放電電極SBを同時に駆動する。
次に、上記のPDP9の構成についてさらに詳細に説明する。図2は、図1に示すPDPの分解斜視図である。
図2に示すように、PDP9では、ガラス製の表面基板FBと、ガラス製の背面基板BBとが主放電空間MS及び補助放電空間RSを挟んで対向して配置され、主放電空間MS及び補助放電空間RSには放電によって紫外線を放射するガス(ネオン、キセノン等)が封入されている。表面基板FB上には、誘電体層DMで覆われ且つ対をなす帯状の走査電極SC及び維持電極SSからなる電極群が、互いに平行になるように配列されている。走査電極SC及び維持電極SSは、それぞれ透明電極SCa,SSaと、透明電極SCa,SSa上に重なるように形成され且つ導電性を高めるための銀等からなる金属母線SCb,SSbとから構成されている。
また、走査電極SCと維持電極SSとは、走査電極、走査電極、維持電極、維持電極の順に配列された電極配列を単位として形成され、隣接する走査電極SC間と、隣接する維持電極SS間とには、黒色材料からなる光吸収層であるブラックストライプBSが設けられ、ブラックストライプBSが補助放電により放射される光を遮光する遮光体部として機能する。
一方、背面基板BB上には、走査電極SC及び維持電極SSと直交する方向に、複数の帯状のデータ電極DDが互いに平行に配列されている。また、背面基板BB上には、走査電極SC及び維持電極SSとデータ電極DDとで形成される放電セルを区画するための隔壁DWが形成されている。隔壁DWにより区画された主放電空間MSの背面基板BB側の誘電体層DM上には、放電セルに対応して形成された蛍光体層が設けられている。
また、隔壁DWは、縦壁部DWa及び横壁部DWbから構成され、縦壁部DWaは、走査電極SC及び維持電極SSと直交する方向、すなわちデータ電極DDと平行な方向に延び、横壁部DWbは、縦壁部DWaに交差するように形成される。このように、縦壁部DWa及び横壁部DWbから主放電空間MSが形成されるとともに、主放電空間MS間に補助放電空間RSが形成され、補助放電空間RSに対応する位置にブラックストライプBSが形成される。
表面基板FBの補助放電空間RS側には、補助放電空間RSにおいて補助放電を行うための第1補助放電電極SAが、隣接する走査電極SC間に且つ走査電極SCと平行な方向に形成される。背面基板BBの補助放電空間RS側には、補助放電空間RSにおいて第1補助放電電極SAとの間で補助放電を行うための第2補助放電電極SBが、第1補助放電電極SAに対向し且つデータ電極DDと直交する方向に形成される。この補助電極配列により放電セルに隣接する補助放電セルが形成される。第2補助放電電極SBは、データ電極DDを覆う誘電体層DM上に形成され、さらに誘電体層DMに覆われ、その上に蛍光体層が形成されている。
また、補助放電空間RSと主放電空間MSとの間に位置する横壁部DWbの表面基板FB側には開口部となる矩形形状のスリットSTが形成されており、補助放電空間RSにおいて第1補助放電電極SAと第2補助放電電極SBとの間で発生した補助放電によるプライミング効果(放電が低い電圧で且つ高速に発生する効果)を主放電空間MSにおけるデータ電極DDと走査電極SCとの間で発生する書き込み放電に効率よく利用できる構成としている。
本実施の形態では、PDP9が表示パネルの一例に相当し、補助放電電極駆動回路8が補助駆動手段及び補助放電電極駆動手段の一例に相当し、データ書き込み駆動回路4、初期化及び維持駆動回路5、走査駆動回路6及び維持駆動回路7が駆動手段の一例に相当する。
次に、上記のように構成されたプラズマディスプレイ装置の動作について説明する。図3は、図1に示すプラズマディスプレイ装置に用いられるアドレス・サステイン同時駆動方式の一例を説明するための図である。図3の縦軸は第1ラインから第nライン(nは任意の整数)までの走査電極SCの走査方向(垂直走査方向)を示し、横軸は時間を示している。
アドレス・サステイン同時駆動方式では、初期化期間において、第1ラインから第nラインまで一括して壁電荷を調整するための初期化放電が行われ、その後、ラインごとに点灯される放電セルを選択するための書き込み放電に続いて表示のための維持放電がサブフィールドごとに順次行われる。図3の例では、1フィールド(1/60秒=16.67ms)が4つのサブフィールドSF1〜SF4に時間的に分割され、1フィールドに初期化期間が1回設けられ、各サブフィールドSF1〜SF4にそれぞれ書き込み期間と維持期間とが設けられる。各サブフィールドSF1〜SF4において、ラインごとに書き込み期間に続いて維持期間が設定され、書き込み放電と維持放電とが短時間に連続して発生するように設定されている。なお、本例のサブフィールドの分割数は一例であり、この例に特に限定されず、他の分割数を用いてもよい。
図4は、図3に示すアドレス・サステイン同時駆動方式の詳細なタイミングチャートである。図4に示すように、1フィールド期間の最初に初期化期間STが設けられ、残りの期間がサブフィールドの書き込み割り当て単位時間WD1〜WD6,…を単位として分割される。各サブフィールドの書き込み割り当て単位時間WD1〜WD6,…は、第1サブフィールドSF1の書き込み放電を行うための第1サブフィールド用書き込み時間W1、第2サブフィールドSF2の書き込み放電を行うための第2サブフィールド用書き込み時間W2、第3サブフィールドSF3の書き込み放電を行うための第3サブフィールド用書き込み時間W3、及び第4サブフィールドSF4の書き込み放電を行うための第4サブフィールド用書き込み時間W4から構成される。
まず、初期化期間STにおいて、第1ライン〜第nラインに対して、データ書き込み駆動回路4、走査駆動回路6及び維持駆動回路7により、データ電極DD、走査電極SC及び維持電極SSの壁電荷を調整する初期化放電が行われ、走査駆動回路6及び補助放電電極駆動回路8により、第1補助放電電極SA及び第2補助放電電極SBの壁電荷を調整する初期化放電が行われる。
次に、第1ライン(走査電極SC1により構成される放電ライン部)の動作について説明する。最初の書き込み割り当て単位時間WD1において、第1サブフィールド用書き込み時間W1には、第1サブフィールドの補助放電及び書き込み放電を行うための補助放電及び書き込み期間RW及び第1サブフィールドの維持放電を行うための維持放電期間SUが設定され、第2サブフィールド用書き込み時間W2には、第1サブフィールドの消去放電を行うための消去期間ERが設定され、補助放電及び書き込み期間RWが図3の書き込み期間に相当し、維持放電期間SU及び消去期間ERが図3の維持期間に相当する。
まず、第1ラインに対して、補助放電及び書き込み期間RWにおいて、走査駆動回路6及び補助放電電極駆動回路8により第1補助放電電極SA及び第2補助放電電極SB間で第1サブフィールドの補助放電が行われ、この補助放電の発生直後に、データ書き込み駆動回路4及び走査駆動回路6によりデータ電極DD及び走査電極SC間で第1サブフィールドの書き込み放電が発生する。次に、維持放電期間SUにおいて、走査駆動回路6及び維持駆動回路7により走査電極SC及び維持電極SS間で第1サブフィールドの維持放電が行われ、最後に、消去期間ERにおいて、走査駆動回路6及び維持駆動回路7により走査電極SC及び維持電極SS間で第1サブフィールドの消去放電が行われる。
次に、2番目の書き込み割り当て単位時間WD2の第2サブフィールド用書き込み時間W2には、第2サブフィールドの補助放電及び書き込み期間RW及び維持放電期間SUが設定され、第3サブフィールド用書き込み時間W3には、第2サブフィールドの維持放電期間SUが設定され、第4サブフィールド用書き込み時間W4には、第2サブフィールドの消去期間ERが設定される。
ここで、第1ラインに対して、補助放電及び書き込み期間RWにおいて第2サブフィールドの補助放電が行われ、この補助放電の発生直後に第2サブフィールドの書き込み放電が発生し、2つの維持放電期間SUにおいて第2サブフィールドの維持放電が行われ、消去期間ERにおいて第2サブフィールドの消去放電が行われる。
次に、3番目の書き込み割り当て単位時間WD3の第3サブフィールド用書き込み時間W3には、第3サブフィールドの補助放電及び書き込み期間RW及び維持放電期間SUが設定され、第4サブフィールド用書き込み時間W4には、第3サブフィールドの維持放電期間SUが設定される。また、4番目の書き込み割り当て単位時間WD4の第1サブフィールド用書き込み時間W1には、第3サブフィールドの維持放電期間SUが設定され、第2サブフィールド用書き込み時間W2には、第3サブフィールドの維持放電期間が設定され、第3サブフィールド用書き込み時間W3には、第3サブフィールドの消去期間ERが設定される。
ここで、第1ラインに対して、補助放電及び書き込み期間RWにおいて第3サブフィールドの補助放電が行われ、この補助放電の発生直後に第3サブフィールドの書き込み放電が発生し、4つの維持放電期間SUにおいて第3サブフィールドの維持放電が行われ、消去期間ERにおいて第3サブフィールドの消去放電が行われる。
最後に、4番目の書き込み割り当て単位時間WD4の第4サブフィールド用書き込み時間W4には、第4サブフィールドの補助放電及び書き込み期間RW及び維持放電期間SUが設定され、5番目の書き込み割り当て単位時間WD5の第1乃至第4サブフィールド用書き込み時間W1〜W4にはそれぞれ、第4サブフィールドの維持放電期間SUが設定される。また、6番目の書き込み割り当て単位時間WD6の第1乃至第3サブフィールド用書き込み時間W1〜W3にはそれぞれ、第4サブフィールドの維持放電期間SUが設定され、第4サブフィールド用書き込み時間W4には、第4サブフィールドの消去期間ERが設定される。
ここで、第1ラインに対して、補助放電及び書き込み期間RWにおいて第4サブフィールドの補助放電が行われ、この補助放電の発生直後に第4サブフィールドの書き込み放電が発生し、8つの維持放電期間SUにおいて第4サブフィールドの維持放電が行われ、消去期間ERにおいて第4サブフィールドの消去放電が行われる。
次に、第2ラインに対しては、2番目の書き込み割り当て単位時間WD2から第1ラインと同様の動作が順次行われ、以降、書き込み割り当て単位時間をラインごとにずらして各ラインの放電動作が順次実行される。このようにして、ラインごとに補助放電が行われ、補助放電の発生直後に書き込み放電が発生し、続いて維持放電が開始されるとともに、前サブフィールドの維持放電の終了から次サブフィールドの書き込み放電までの間隔も長時間空けずに、上記の放電動作がサブフィールド単位で繰り返し行われる。
図5は、図4に示すアドレス・サステイン同時駆動方式による駆動波形の一例を示す図である。図5では、第1補助放電電極SA1〜SAn/2、第2補助放電電極SB、データ電極D1〜Dm、走査電極SC1〜SCn及び維持電極SS1〜SSnの各駆動電圧が示されており、ここで、m,nは任意の整数である。なお、図5に示す各駆動パルスの電圧は一例であり、PDP9の放電特性等に応じて適宜変更可能である。この点について他の実施の形態も同様である。
まず、初期化期間STにおいて、データ書き込み駆動回路4は、データ電極D1〜Dmの電圧を0Vに保持する。走査駆動回路6は、セットアップパルスVrを印加して走査電極SC1〜SCnの電圧を0Vから200Vに立ち上げた後にランプ波形により200Vから400Vまで順次上昇させ、その後、400Vから200Vまで立ち下げ、さらにセットアップパルスVbを印加してランプ波形により200Vから−90V(Vb)まで順次降下させる。維持駆動回路7は、維持電極SS1〜SSnの電圧を0Vに保持し、走査電極SC1〜SCnの電圧が400Vから200Vへ立ち下げられたときに、セットアップパルスVeを印加して維持電極SS1〜SSnの電圧を150Vに立ち上げて保持する。その後、走査駆動回路6は、走査電極SC1〜SCnの電圧を−90Vから0Vに立ち上げて保持し、維持駆動回路7は、維持電極SS1〜SSnの電圧を0Vに立ち下げて保持する。このとき、走査電極SC1〜SCnと維持電極SS1〜SSn及びデータ電極D1〜Dmとの間で初期化放電が発生し、各電極の壁電荷が調整される。
また、初期化期間STにおいて、走査駆動回路6は、走査電極SC1〜SCnと同様に、セットアップパルスVrを印加して第1補助放電電極SA1〜SAn/2の電圧を0Vから200Vに立ち上げた後にランプ波形により200Vから400Vまで順次上昇させ、その後、400Vから200Vまで立ち下げ、さらにセットアップパルスVbを印加してランプ波形により200Vから−90Vまで順次降下させる。補助放電電極駆動回路8は、第2補助放電電極SBの電圧を0Vに保持する。このとき、第1補助放電電極SA1〜SAn/2と第2補助放電電極SBとの間で初期化放電が発生し、各電極の壁電荷が調整される。
ここで、第1補助放電電極SA1〜SAn/2に1フィールド期間に1回印加する最高400V程度の高電圧パルスは、奇数ラインの走査電極SC1,SC3,…の初期化放電時に印加するパルスと同様の波形及び電圧でよく、このタイミングで第2補助放電電極SBに印加するパルスも、維持電極SS1〜SSnに印加する初期化放電時のパルスと同様の波形及び電圧でよい。この高電圧パルスの印加により、放電セルにおける初期化放電と同様に、第1補助放電電極SA1〜SAn/2及び第2補助放電電極SB上並びにその周辺に蓄積した余分な電荷が消去されるとともに、両電極間の壁電荷が調整され、後続の補助放電を安定且つ容易に発生させることができる。
次に、第1ラインの第1サブフィールド期間T11の補助放電及び書き込み放電期間において、走査駆動回路6は、走査電極SC1及び第1補助放電電極SA1の電圧を0Vから−90Vに立ち下げて負極性のスキャンパルスVaを印加し、他の走査電極SC2〜SCn及び他の第1補助放電電極SA2〜SAn/2の電圧を0Vに保持してスキャンパルスVaを印加しない。補助放電電極駆動回路8は、正極性の補助放電パルスVssを負極性のスキャンパルスVaに同期させて第2補助放電電極SBに印加する。データ書き込み駆動回路4は、データ電極D1〜Dmの電圧を70Vに立ち上げて正極性の書き込みパルスVwを負極性のスキャンパルスVaに同期させてデータ電極D1〜Dmに印加する。データ電極D1〜Dmに印加される書き込みパルスPwのオン/オフは、表示する各画素に応じて制御される。維持駆動回路7は、維持電極SS1〜SSnの電圧を155Vに立ち上げて正極性のパルスVe2を負極性のスキャンパルスVaに同期させて維持電極SS1〜SSnに印加する。
このとき、第1補助放電電極SA1と第2補助放電電極SBとの間で補助放電が発生し、この補助放電の発生よりも数100ns遅れてデータ電極D1〜Dmと走査電極SC1との間で書き込み放電が発生する。
このように、補助放電セルRC及び放電セルMCの両方に対して、同時に同じスキャンパルスVaを印加したにもかかわらず、補助放電セルRCの方が先に放電を起こすのは、放電セル構造によるところが大きい。すなわち、第1補助放電電極SA1と第2補助放電電極SBは、互いに空間距離200μm程度を隔てて対向しているが、その放電空間は、電極の延びる水平方向には隔壁で仕切られることなく広がっているので、外部印加電圧が加わった際にも、強い電界が広範囲で一斉に形成されて、放電確率が高まり、補助放電が書き込み放電より素早く起きると考えられる。
上記の補助放電により形成される空間電荷粒子は、10μs程度持続し、この空間電荷粒子が補助放電空間RSからスリットSTを介して隣接する主放電空間MS内へ漏れ込み、主放電空間MSにおける書き込み放電を生じ易くするプライミング効果を発生させることができる。したがって、低い書き込み電圧でも安定した書き込み放電を発生させることができるとともに、時間遅れが少ない高速な書き込み放電を実現することができる。具体的には、補助放電による空間電荷粒子がないときに比べて、書き込み電圧を5〜10Vだけ低下させることができるとともに、書き込み放電の時間遅れを2μsから0.2μsに低減することができる。なお、スリットの形状及び位置は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
次に、第1ラインの第1サブフィールド期間T11の維持期間において、走査駆動回路6は、走査電極SC1に180Vの維持パルスVsを印加し、維持駆動回路7は、走査電極SC1の維持パルスVsに対して180°位相のずれた180Vの維持パルスVsを維持電極SS1〜SSnに印加し、維持放電を発生させる。
また、維持期間において、走査駆動回路6は、180Vの維持パルスVsを第1補助放電電極SA1に印加し、このとき、補助放電電極駆動回路8は、第2補助放電電極SBの電圧を0Vに保持する。これにより、先の補助放電とは逆極性の放電が生じ、壁電荷を一回目の補助放電が起きる前と同様の状態に戻すことができる。この結果、次のサブフィールド、この場合、第1ラインの第2サブフィールド期間T12の書き込み放電時においても、スキャンパルスVaを第1補助放電電極SA1に印加することによって補助放電を起こすことができる。
次に、第1ラインの第1サブフィールド期間T11の消去期間において、走査駆動回路6は、維持パルスVsよりパルス幅の短い180Vの消去パルスVe1を走査電極SC1に印加して消去放電を発生させ、維持放電が停止される。この消去放電においては、通常の維持放電より放電の強さが弱く、走査電極SC1および維持電極SS1に蓄積される壁電荷量は、次の書き込み放電には十分で、かつ維持放電には不足する量に調整される。以降、第1ラインの第2〜第4サブフィールド期間T12〜T14において、上記と同様にして、各放電が順次行われる。
一方、第2ラインの第1サブフィールド期間T21の補助放電及び書き込み放電期間において、走査駆動回路6は、走査電極SC2に負極性のスキャンパルスVaを印加し、他の走査電極SC2〜SCn及び第1補助放電電極SA1〜SAn/2の電圧を0Vに保持してスキャンパルスVaを印加しない。補助放電電極駆動回路8は、正極性の補助放電パルスVssを負極性のスキャンパルスVaに同期させて第2補助放電電極SBに印加する。データ書き込み駆動回路4は、データ電極D1〜Dmの電圧を70Vに立ち上げて正極性の書き込みパルスVwを負極性のスキャンパルスVaに同期させてデータ電極D1〜Dmに印加する。維持駆動回路7は、維持電極SS1〜SSnに正極性のパルスVe2を負極性のスキャンパルスVaに同期させて維持電極SS1〜SSnに印加する。
このとき、データ電極D1〜Dmと走査電極SC2との間で書き込み放電が発生するが、第1補助放電電極SA1〜SAn/2と第2補助放電電極SBとの間の補助放電は、発生しない。ここで、第2ラインの走査電極SC2により構成される放電セルは、第1補助放電電極SA1により構成される補助放電セルすなわち上記の第1ラインの駆動により放電した補助放電セルに隣接しているため、第2ライン書き込み放電には、第1サブフィールド期間T11における第1ラインの補助放電のプライミング効果を利用することができる。
例えば、各サブフィールド用書き込み時間W1〜W4を2.5μsに設定した場合、第1ラインの第1フィールドの補助放電の発生時から第2ラインの第1フィールドの書き込み放電の発生時までの期間は10μsとなり、第1ラインの第1フィールドの補助放電のプライミング効果を第2ラインの第1フィールドの書き込み放電に充分に利用することができる。
このように、第2ラインの書き込みに対しては、先に発生した補助放電により残留している空間電荷粒子のプライミングを利用するため、第2ラインの書き込み時には、補助放電は発生させない。すなわち、各補助放電セルは、1ラインおきに印加されるスキャンパルスVaにより補助放電を順次起こし、この補助放電が隣接する放電セルの書き込み放電に利用され、以降、奇数ラインは第1ラインと同様に駆動され、偶数ラインは第2ラインと同様に駆動され、ラインごとに書き込み放電の発生前に補助放電が行われ、補助放電によるプライミング効果を利用して書き込み放電を安定且つ容易に発生させることができる。
上記のように、本実施の形態では、補助放電セルを補助放電させ、この補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させているので、補助放電セルによる補助放電のプライミング効果を確実に利用して書き込み放電を安定に発生させることができる。また、書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させ、書き込み放電から長時間を空けずに(例えば、少なくとも10μs以内に)維持放電を発生させているので、他のラインの書き込み完了を待つような無駄な時間を浪費することなく、各サブフィールドの書き込み放電と維持放電とを高速なサイクルで回転させることができ、1フィールド期間に設定可能なサブフィールドの数を増加させて表示階調をきめ細かく設定することができる。さらに、サブフィールドの重み付けを細かく設定することができるので、階調表示する際のサブフィールドの組み合わせの冗長性を向上することができ、発光間隔の時間飛びを少なくして動画擬似輪郭を低減することができる。
次に、図1に示すプラズマディスプレイ装置を用いて複数ラインのうち隣接する所定数のラインを1ブロックとしてブロックごとに書き込み放電を発生させた後に、書き込み放電が完了したブロックから順次維持放電を発生させる駆動方法について説明する。
図6は、ブロックごとに書き込み放電を発生させた後に、書き込み放電が完了したブロックから順次維持放電を発生させるアドレス・サステイン同時駆動方式の一例を示すタイミングチャートである。図6の例では、n本のライン(n本の走査電極SA1〜SAn)のうち8本のラインを1ブロックとしてブロックごとに書き込み放電を発生させた後に、書き込み放電が完了したブロックから順次維持放電を発生させる。なお、1ブロックの本数はこの例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
図6に示すように、1フィールド期間の最初に初期化期間STが設けられ、残りの期間がサブフィールドの書き込み割り当て単位時間WD1〜WD6,…を単位として分割される。各サブフィールドの書き込み割り当て単位時間WD1〜WD6,…は、第1サブフィールドSF1の書き込み放電を行うための第1サブフィールド用書き込み時間W1、第2サブフィールドSF2の書き込み放電を行うための第2サブフィールド用書き込み時間W2、第3サブフィールドSF3の書き込み放電を行うための第3サブフィールド用書き込み時間W3、及び第4サブフィールドSF4の書き込み放電を行うための第4サブフィールド用書き込み時間W4から構成される。
まず、初期化期間STにおいて、第1ライン〜第nラインに対して、データ書き込み駆動回路4、走査駆動回路6及び維持駆動回路7により、データ電極DD、走査電極SC及び維持電極SSの壁電荷を調整する初期化放電が行われ、走査駆動回路6及び補助放電電極駆動回路8により、第1補助放電電極SA及び第2補助放電電極SBの壁電荷を調整する初期化放電が行われる。
次に、第1〜第8ライン(走査電極SC1〜SC8により構成される8本の放電ライン部)から構成される第1ブロックの動作について説明する。最初の書き込み割り当て単位時間WD1において、第1サブフィールド用書き込み時間W1には、第1サブフィールドの補助放電及び書き込み放電を行うための補助放電及び書き込み期間RW、第1サブフィールドの維持放電を行うための維持放電期間SU及び第1サブフィールドの消去放電を行うための消去期間ERが順次設定される。
まず、第1ブロックに対して、補助放電及び書き込み期間RWにおいて、走査駆動回路6及び補助放電電極駆動回路8により走査電極間の第1補助放電電極SA及び第2補助放電電極SB間で第1サブフィールドの補助放電が順次行われ、データ書き込み駆動回路4及び走査駆動回路6により、補助放電の発生直後に奇数ラインのデータ電極DD及び走査電極SC間で第1サブフィールドの書き込み放電が発生し、奇数ラインに対し発生した補助放電を利用して偶数ラインのデータ電極DD及び走査電極SC間で第1サブフィールドの書き込み放電が順次発生する。次に、維持放電期間SUにおいて、走査駆動回路6及び維持駆動回路7により走査電極SC及び維持電極SS間で第1サブフィールドの維持放電が一括して行われ、最後に、消去期間ERにおいて、走査駆動回路6及び維持駆動回路7により走査電極SC及び維持電極SS間で第1サブフィールドの消去放電が一括して行われる。
次に、2番目の書き込み割り当て単位時間WD2の第2サブフィールド用書き込み時間W2には、第1ブロックに対して、第2サブフィールドの補助放電及び書き込み期間RW及び維持放電期間SUが設定され、第3サブフィールド用書き込み時間W2には、第2サブフィールドの維持放電期間SU及び消去期間ERが設定される。
ここで、第1ブロックに対して、補助放電及び書き込み期間RWにおいて第2サブフィールドの補助放電が行われ、この補助放電の発生直後又はこの補助放電を利用して第2サブフィールドの書き込み放電が発生し、2つの維持放電期間SUにおいて第2サブフィールドの維持放電が行われ、消去期間ERにおいて第2サブフィールドの消去放電が行われる。
次に、3番目の書き込み割り当て単位時間WD3の第3サブフィールド用書き込み時間W3には、第3サブフィールドの補助放電及び書き込み期間RW及び維持放電期間SUが設定され、第4サブフィールド用書き込み時間W4には、第3サブフィールドの維持放電期間SUが設定される。また、4番目の書き込み割り当て単位時間WD4の第1サブフィールド用書き込み時間W1には、第3サブフィールドの維持放電期間SUが設定され、第2サブフィールド用書き込み時間W2には、第3サブフィールドの維持放電期間SU及び消去期間ERが設定される。
ここで、第1ブロックに対して、補助放電及び書き込み期間RWにおいて第3サブフィールドの補助放電が行われ、この補助放電の発生直後又はこの補助放電を利用して第3サブフィールドの書き込み放電が発生し、4つの維持放電期間SUにおいて第3サブフィールドの維持放電が行われ、消去期間ERにおいて第3サブフィールドの消去放電が行われる。
最後に、4番目の書き込み割り当て単位時間WD4の第4サブフィールド用書き込み時間W4には、第4サブフィールドの補助放電及び書き込み期間RW及び維持放電期間SUが設定され、5番目の書き込み割り当て単位時間WD5の第1乃至第4サブフィールド用書き込み時間W1〜W4にはそれぞれ、第4サブフィールドの維持放電期間SUが設定される。また、6番目の書き込み割り当て単位時間WD6の第1及び第2サブフィールド用書き込み時間W1,W2にはそれぞれ、第4サブフィールドの維持放電期間SUが設定され、第3サブフィールド用書き込み時間W3には、第4サブフィールドの維持放電期間SU及び消去期間ERが設定される。
ここで、第1ブロックに対して、補助放電及び書き込み期間RWにおいて第4サブフィールドの補助放電が行われ、この補助放電の発生直後又はこの補助放電を利用して第4サブフィールドの書き込み放電が発生し、8つの維持放電期間SUにおいて第4サブフィールドの維持放電が行われ、消去期間ERにおいて第4サブフィールドの消去放電が行われる。
次に、第2ブロックに対しては、2番目の書き込み割り当て単位時間WD2から第1ラインと同様の動作が行われ、以降、書き込み割り当て単位時間をブロックごとにずらして各ブロックの放電動作が順次実行され、ブロックごとに補助放電が行われ、補助放電の発生直後又はこの補助放電を利用して書き込み放電が発生し、続いて維持放電が開始される。
この場合も、ブロックごとに、補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了したブロックから順次維持放電を発生させているので、駆動回路を簡略化することができるとともに、1フィールドに割り当て可能なサブフィールドの数をより増加させることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置について説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置の構成を示すブロック図である。図7に示すプラズマディスプレイ装置と図1に示すプラズマディスプレイ装置とで異なる点は、複数の第2補助放電電極SBと同様に、複数の第1補助放電電極SAが共通接続され、第1補助放電電極SAを駆動する第1補助放電電極駆動回路10が追加され、第2補助放電電極SBを駆動する補助放電電極駆動回路8が第2補助放電電極駆動回路11に変更されるとともに、駆動タイミング制御回路3が駆動タイミング制御回路3aに変更された点である。その他の点は図1に示すプラズマディスプレイ装置と同様であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
駆動タイミング制御回路3aは、同期処理回路2から出力される同期信号等を基に各種駆動タイミング信号を発生し、データ書き込み駆動回路用の駆動タイミング信号をデータ書き込み駆動回路4へ与え、初期化及び維持駆動回路用の駆動タイミング信号を初期化及び維持駆動回路5へ与え、走査駆動回路用の駆動タイミング信号を走査駆動回路6へ与え、維持駆動回路用の駆動タイミング信号を維持駆動回路7へ与え、第1及び第2補助放電電極駆動回路用の駆動タイミング信号を第1及び第2補助放電電極駆動回路10,11へ与える。
第1補助放電電極駆動回路10は、第1補助放電電極駆動回路用の駆動タイミング信号を基準にしてセットアップパルス、補助放電パルスを出力して複数の第1補助放電電極SAを同時に駆動する。第2補助放電電極駆動回路11は、第2補助放電電極駆動回路用の駆動タイミング信号を基準にして補助放電パルスを出力して複数の第2補助放電電極SBを同時に駆動する。
本実施の形態では、第1及び第2補助放電電極駆動回路10,11が補助駆動手段及び補助放電電極駆動手段の一例に相当し、第1補助放電電極駆動回路10が第1補助放電電極駆動手段の一例に相当し、第2補助放電電極駆動回路11が第2補助放電電極駆動手段の一例に相当し、その他の点は第1の実施の形態と同様である。
次に、上記のように構成されたプラズマディスプレイ装置の動作について説明する。図8は、図7に示すプラズマディスプレイ装置に用いられるアドレス・サステイン同時駆動方式よる駆動波形の一例を示す図である。図8では、第1補助放電電極SA、第2補助放電電極SB、データ電極D1〜Dm、走査電極SC1〜SCn及び維持電極SS1〜SSnの各駆動電圧が示されており、ここで、nは任意の整数である。
まず、初期化期間STにおいて、データ書き込み駆動回路4は、データ電極D1〜Dmの電圧を0Vに保持する。走査駆動回路6は、セットアップパルスVrを印加して走査電極SC1〜SCnの電圧を0Vから200Vに立ち上げた後にランプ波形により200Vから400Vまで順次上昇させ、その後、400Vから200Vまで立ち下げ、さらにセットアップパルスVbを印加してランプ波形により200Vから−90Vまで順次降下させる。維持駆動回路7は、維持電極SS1〜SSnの電圧を0Vに保持し、走査電極SC1〜SCnの電圧が400Vから200Vへ立ち下げられたときに、セットアップパルスVeを印加して維持電極SS1〜SSnの電圧を150Vに立ち上げて保持する。このとき、走査電極SC1〜SCnと維持電極SS1〜SSn及びデータ電極D1〜Dmとの間で初期化放電が発生し、各電極の壁電荷が調整される。
その後、データ書き込み駆動回路4は、データ電極D1〜Dmを0Vに保持し、走査駆動回路6は、走査電極SC1〜SCnの電圧を−90Vから0Vに立ち上げて保持し、維持駆動回路7は、維持電極SS1〜SSnの電圧を0Vに立ち下げて保持する。
また、初期化期間STにおいて、第1補助放電電極駆動回路10は、走査電極SC1〜SCnと同様に、セットアップパルスVrを印加して第1補助放電電極SAの電圧を0Vから200Vに立ち上げた後にランプ波形により200Vから400Vまで順次上昇させ、その後、400Vから200Vまで立ち下げ、さらにセットアップパルスVbを印加してランプ波形により200Vから−90Vまで順次降下させる。第2補助放電電極駆動回路11は、第2補助放電電極SBの電圧を0Vに保持する。このとき、第1補助放電電極SAと第2補助放電電極SBとの間で初期化放電が発生し、各電極の壁電荷が調整される。
ここで、第1補助放電電極SAに1フィールド期間に1回印加する最高400V程度の高電圧パルスは、走査電極SC1〜SCnの初期化放電時に印加するパルスと同様の波形及び電圧でよく、このタイミングで第2補助放電電極SBに印加するパルスも、維持電極SS1〜SSnに印加する初期化放電時のパルスと同様の波形及び電圧でよい。この高電圧パルスの印加により、放電セルにおける初期化放電と同様に、第1補助放電電極SA及び第2補助放電電極SB上並びにその周辺に蓄積した余分な電荷が消去されるとともに、両電極間の壁電荷が調整され、後続の補助放電を安定且つ容易に発生させることができる。
その後、第1ラインの第1サブフィールド期間T11の前に、第1補助放電電極駆動回路10は、第1補助放電電極SAの電圧を−90Vから0Vに立ち上げて保持した後、第1補助放電電極SAの電圧を0Vから−100Vに立ち下げて書き込みパルスVw(又はスキャンパルスVa)と同じパルス幅を有する負極性の初期補助放電パルスVsaを第1補助放電電極SAに印加する。第2補助放電電極駆動回路11は、負極性の初期補助放電パルスVsaと同じパルス幅を有する正極性の補助放電パルスVsbを負極性の補助放電パルスVsaに同期させて第2補助放電電極SBに印加する。このとき、第1補助放電電極SAと第2補助放電電極SBとの間で補助放電が発生する。
この補助放電は、全ての第1補助放電電極SAに共通に印加されるパルスと全ての第2補助放電電極SAに共通に印加されるパルスとの間で行われるので、全補助放電セルに対して同じ動作が一斉に起きることになる。二回目の補助放電は、一回目と逆極性の電圧を各電極に印加して放電を持続させ、三回目以降の放電は、一回目と二回目の放電プロセスの繰り返しとなる。この場合の印加電圧は、第1補助放電電極SAでは0V(180V)、第2補助放電電極SBでは180V(0V)となる。
次に、第1ラインの第1サブフィールドT11において、走査駆動回路6は、走査電極SC1の電圧を−100Vに立ち下げて負極性のスキャンパルスVaを走査電極SC1に印加し、他の走査電極SC2〜SCnの電圧を0Vに保持して書き込みパルスを印加しない。データ書き込み駆動回路4は、データ電極D1〜Dmの電圧を70Vに立ち上げて正極性の書き込みパルスVwを負極性のスキャンパルスVaに同期させてデータ電極D1〜Dmに印加する。維持駆動回路7は、維持電極SS1〜SSnの電圧を155Vに立ち上げて正極性のパルスVe2を負極性のスキャンパルスVaに同期させて維持電極SS1〜SSnに印加する。このように、スキャンパルスVaと書き込みパルスVwとが同時に印加されると、走査電極SC1とデータ電極D1〜Dmとの交点の放電セルMCで書き込み放電が発生する。
上記のようにして、第1ラインでは、第1補助放電電極SAと第2補助放電電極SBとの間で補助放電が発生した直後に、走査電極SC1とデータ電極D1〜Dmとの間で書き込み放電を発生させることができる。この補助放電により形成される空間電荷粒子は、10μs程度持続し、この空間電荷粒子が補助放電空間RSからスリットSTを介して隣接する主放電空間MS内へ漏れ込み、主放電空間MSにおける書き込み放電を生じ易くするプライミング効果を発生させることができる。このプライミング効果により、低い電圧の書き込み電圧でも安定した書き込み放電を発生させることができるとともに、時間遅れが少ない高速な放電が実現できる。具体的には、補助放電による空間電荷粒子がないときに比べて、書き込み電圧を5〜10Vだけ低下させることができるとともに、書き込み放電の時間遅れを2μsから0.2μsに低減することができる。
次に、第1ラインの第1サブフィールド期間T11の維持期間において、走査駆動回路6は、走査電極SC1に180Vの維持パルスVsを印加し、維持駆動回路7は、走査電極SC1の維持パルスVsに対して180°位相のずれた180Vの維持パルスVsを維持電極SS1〜SSnに印加し、維持放電を発生させる。次に、消去期間において、走査駆動回路6は、維持パルスVsよりパルス幅の短い180Vの消去パルスVe1を走査電極SC1に印加して消去放電を発生させ、維持放電が停止される。以降、第1ラインの第2〜第4サブフィールド期間T12〜T14において、上記と同様にして、各放電が順次行われる。
上記のように、本実施の形態でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、独立した第1及び第2補助放電電極駆動回路10,11により第1及び第2補助放電パルスを第1及び第2補助放電電極SA,SBにそれぞれ印加することができるので、補助放電セルにおける補助放電をより安定に発生させることができる。
なお、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、ブロックごとに、補助放電を利用して放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了したブロックから順次維持放電を発生させるようにしてもよく、この場合も、同様の効果を得ることができる。
また、上記の各実施の形態では、アドレス・サステイン同時駆動方式を用いているが、本発明によるPDPは、ADS(Address and Display-period Separated; アドレス・表示期間分離)方式等の他の駆動方式にも同様に適用できる。
本発明に係るプラズマディスプレイ装置は、補助放電セルによる補助放電のプライミング効果を確実に利用して書き込み放電を安定に発生させることができ、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行うプラズマディスプレイ装置等として有用である。
本発明の第1の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すPDPの分解斜視図である。 図1に示すプラズマディスプレイ装置に用いられるアドレス・サステイン同時駆動方式の一例を説明するための図である。 図3に示すアドレス・サステイン同時駆動方式の詳細なタイミングチャートである。 図4に示すアドレス・サステイン同時駆動方式による駆動波形の一例を示す図である。 ブロックごとに書き込み放電を発生させた後に、書き込み放電が完了したブロックから順次維持放電を発生させるアドレス・サステイン同時駆動方式の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置の構成を示すブロック図である。 図7に示すプラズマディスプレイ装置に用いられるアドレス・サステイン同時駆動方式よる駆動波形の一例を示す図である。
符号の説明
1 映像信号処理回路
2 同期処理回路
3,3a 駆動タイミング制御回路
4 データ書き込み駆動回路
5 初期化及び維持駆動回路
6 走査駆動回路
7 維持駆動回路
8 補助放電電極駆動回路
9 プラズマディスプレイパネル
10 第1補助放電電極駆動回路
11 第2補助放電電極駆動回路
MC 放電セル
RC 補助放電セル
D1〜D16,DD データ電極
SC1〜SCn,SC 走査電極
SS1〜SSn、SS 維持電極
SA1〜SAn/2,SA 第1補助放電電極
SB 第2補助放電電極
ST スリット
BS ブラックストライプ

Claims (14)

  1. 1フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行うプラズマディスプレイ装置であって、
    マトリックス状に配置された複数の放電セルと、前記放電セルに隣接して配置された複数の補助放電セルとを有する表示パネルと、
    前記補助放電セルを補助放電させる補助駆動手段と、
    前記補助駆動手段による前記補助放電セルの補助放電を利用して前記放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させる駆動手段とを備えることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 前記表示パネルは、前記放電セルが走査線方向に一列に配置された複数の放電ライン部を含み、
    前記駆動手段は、前記放電ライン部ごとに、前記補助駆動手段による前記補助放電セルの補助放電を利用して前記放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
  3. 前記表示パネルは、前記放電セルが走査線方向に一列に配置された複数の放電ライン部を含み、
    前記駆動手段は、前記複数の放電ライン部のうち隣接する所定数の放電ライン部を1ブロックとしてブロックごとに、前記補助駆動手段による前記補助放電セルの補助放電を利用して前記放電セルに書き込み放電を発生させ、書き込み放電が完了したブロックから維持放電を順次発生させることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
  4. 前記表示パネルは、前記補助放電セルが走査線方向に一列に配置された複数の補助放電ライン部を含み、
    前記補助放電ライン部は、隣接する放電ライン部間に1つ置きに形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置。
  5. 前記補助放電セルは、前記放電セル間に配置された遮光体部に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置。
  6. 前記表示パネルは、
    第1の基板上に形成された複数の走査電極と、
    前記第1の基板上に前記走査電極とそれぞれ対になるように形成された複数の維持電極と、
    前記第1の基板上に前記走査電極及び前記維持電極と平行に形成された複数の第1補助放電電極と、
    前記第1の基板に対向して配置される第2の基板上に前記走査電極及び前記維持電極と直交する方向に形成された複数の書き込み電極と、
    前記第2の基板上に前記第1補助放電電極とそれぞれ対になるように形成された複数の第2補助放電電極とを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置。
  7. 前記放電セルは、前記書き込み電極と前記走査電極及び前記維持電極とが交わる位置に当該放電セルを区画する隔壁を設けて形成され、前記放電セルと前記補助放電セルとの間の隔壁に開口部が形成されることを特徴とする請求項6記載のプラズマディスプレイ装置。
  8. 前記第1補助放電電極は、前記走査電極に対して1つ置きに設けられるともに、隣接する走査電極のうち一方側の走査電極に接続され、
    前記複数の第2補助放電電極は、共通接続され、
    前記補助駆動手段は、前記駆動手段により前記走査電極に印加されるスキャンパルスが前記第1補助放電電極に印加されたときに前記スキャンパルスと逆極性の補助放電パルスを前記第2補助放電電極に印加して前記第1及び第2補助放電電極間で補助放電を発生させる補助放電電極駆動手段を含むことを特徴とする請求項6又は7記載のプラズマディスプレイ装置。
  9. 前記駆動手段は、前記走査電極の壁電荷を調整するためのセットアップパルスを前記走査電極に印加するとともに、当該走査電極に接続されている第1補助放電電極に前記セットアップパルスを印加することを特徴とする請求項8記載のプラズマディスプレイ装置。
  10. 前記複数の第1補助放電電極は、共通接続され、
    前記複数の第2補助放電電極は、共通接続され、
    前記補助駆動手段は、前記書き込み放電が発生する前に前記複数の第1及び第2補助放電電極間で補助放電を発生させる補助放電電極駆動手段を含むことを特徴とする請求項6又は7記載のプラズマディスプレイ装置。
  11. 前記補助放電電極駆動手段は、
    前記補助放電により蓄積された電荷を反転させるための第1補助放電パルスを前記複数の第1補助放電電極に印加する第1補助放電電極駆動手段と、
    前記書き込み放電が発生する前に補助放電を発生させるための第2補助放電パルスを前記複数の第2補助放電電極に印加する第2補助放電電極駆動手段とを含むことを特徴とする請求項10記載のプラズマディスプレイ装置。
  12. 前記第1補助放電電極駆動手段は、1フィールド期間内の最初のサブフィールドにおいて、前記第2補助放電パルスが印加されたときに前記第2補助放電パルスと逆極性の初期補助放電パルスを前記複数の第1補助放電電極に印加することを特徴とする請求項11記載のプラズマディスプレイ装置。
  13. マトリックス状に配置された複数の放電セルと、前記放電セルに隣接して配置された複数の補助放電セルとを有する表示パネルと、
    前記補助放電セルを補助放電させる補助駆動手段と、
    前記補助駆動手段による前記補助放電セルの補助放電を利用して前記放電セルに書き込み放電を発生させる駆動手段とを備え、
    前記放電セルは、前記書き込み電極と前記走査電極及び前記維持電極とが交わる位置に当該放電セルを区画する隔壁を設けて形成され、前記放電セルと前記補助放電セルとの間の隔壁に開口部が形成されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  14. マトリックス状に配置された複数の放電セルと、前記放電セルに隣接して配置された複数の補助放電セルとを有する表示パネルを備え、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動方法であって、
    前記補助放電セルを補助放電させるステップと、
    前記補助放電セルの補助放電を利用して前記放電セルに書き込み放電を発生させるステップと、
    前記書き込み放電が完了した放電セルから維持放電を順次発生させるステップとを含むことを特徴とするプラズマディスプレイ装置の駆動方法。
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