JP2005137960A - 磁性金属粒子の分離方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 磁性金属粒子を含む非磁性材料を溶媒に混合して溶液とし、下方に磁石を脱着可能に配設した微細に振動する振動板の上面の一端部に上記溶液を供給して、上記振動板上で振動させながら薄層状態で移動させて上記磁石の上方を通過させると共に、上記溶液中に含まれる磁性金属粒子を上記磁石の磁力によって振動板上に保持することにより磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離する方法。
【効果】 樹脂等の非磁性材料中に含まれる鉄等の微小磁性金属粒子、特に、従来困難であった粒径数μm〜10μm程度の極めて微小な磁性金属粒子から粒径数mm程度の粒子まで確実に保持することが可能であり、非磁性材料中の磁性金属粒子を確実かつ効率的に分離して全量回収することができ、非磁性材料中の磁性金属粒子の大きさや量を管理する上で有効である。
【選択図】 図1
【効果】 樹脂等の非磁性材料中に含まれる鉄等の微小磁性金属粒子、特に、従来困難であった粒径数μm〜10μm程度の極めて微小な磁性金属粒子から粒径数mm程度の粒子まで確実に保持することが可能であり、非磁性材料中の磁性金属粒子を確実かつ効率的に分離して全量回収することができ、非磁性材料中の磁性金属粒子の大きさや量を管理する上で有効である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、非磁性材料中に含まれる磁性金属粒子を分離する方法に関し、特に半導体封止用樹脂等の非磁性材料から鉄等の微小磁性金属粒子を確実かつ効率的に分離することができる分離方法に関する。
電子・電気機器の部品材料や、薬品、食品等の製造において、原料、装置等から混入する鉄等の金属粒子は、製品の品質に大きな影響を与える場合が多く、その製造過程でその管理が必要となる。
例えば、IC、LSI等の電子機器部品等の封止に用いられる樹脂材料は、電子機器内の回路の保護と共に絶縁性を要求されるものであるが、樹脂材料中に金属粒子が含まれていると、回路中の配線と接触して短絡を引き起こすおそれがある。
特に、近年、集積回路の極小化、高集積化と相まってパッケージの小型化、薄型化、軽量化が進み、これに用いられるチップの構造の微細化が進んでいるが、これに伴い、その配線間隔も狭くなってきており、従来問題とならなかった微小な金属粒子が配線間の短絡を引き起こしてしまうという問題があり、品質管理上、樹脂中の微小な金属粒子を分離回収してその大きさや量を評価することが必要となっている。
このような金属粒子の分離方法としては、例えば、樹脂を粉砕して粉体状とし、この粉体状の樹脂中に磁石を投入し、又は粉体の搬送路内に磁石を設置するなどして、磁力によって磁性金属粒子を磁石に引きつけて磁性物を分離する方法が用いられているが、この方法では、比較的大きな磁性金属粒子は分離できるものの、磁石から離れた位置にある磁性金属粒子は、到達する磁力が小さいために分離できないことが多く、効率が悪く、取りこぼしも多いものである。
また、磁界、電界、誘電率等の変化を利用して金属を検出して金属粒子を分離する方法もあるが、この方法では、ミリメーターオーダーの粒子の検出は可能であるが、それ以下のものの検出は難しく、更に、粉体の中から金属粒子を特定し、その金属を含む粒子のみを選別して分離することは困難である。
更に、樹脂粉体等の非磁性粉体は、一般にある程度の粒度分布をもった各種サイズの粒子の集合体であり、非磁性粉体中への磁性金属粒子の混入形態には、(1)磁性金属粒子が非磁性粉体を構成する粒子と粒子との間に均一又は不均一に独立した粒子として混入している場合、(2)磁性金属粒子が非磁性粉体を構成する粒子内部に取り込まれて混入している場合が考えられる。上記(1)の場合は、上述したような磁力によって磁性金属粒子を磁石に引きつけて分離する方法は効果的であるが、(2)の場合、磁石からの磁力が、磁性金属粒子を取り込んでいる非磁性材料によって届きにくくなり、磁性金属粒子のサイズが小さくなるに従いこれが顕著となるため磁力による分離が困難となる。
一方、微小な磁性金属粒子を分離方法としては、粉体を一旦溶媒等に溶解し濾過して分離する方法も考えられ、この方法は比較的微小な粒子を確実に分離できる方法ではあるものの、分離したい粒子である磁性金属粒子以外の他の粒子も同時に回収してしまうため、磁性金属粒子のみを分離することができない。そのため、樹脂等の非磁性材料から磁性金属粒子のみを確実かつ効率的に分離する方法が望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、半導体封止樹脂等の非磁性材料に含まれる鉄等の微小磁性金属粒子を確実かつ効率的に分離することができる分離方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離する方法であって、上記磁性金属粒子を含む非磁性材料をその非磁性成分は溶解するが磁性金属粒子は溶解しない溶媒に混合してその非磁性成分を溶解させて溶液とし、下方に磁石を脱着可能に配設した微細に振動する振動板の上面の一端部に上記溶液を供給して、上記振動板上で振動させながら薄層状態で移動させて上記磁石の上方を通過させると共に、上記溶液中に含まれる磁性金属粒子を上記磁石の磁力によって振動板上に保持することにより磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離することを特徴とする磁性金属粒子の分離方法を提供する。
本発明の磁性金属粒子の分離方法は、磁性金属粒子、即ち、磁石に引きつけられる金属粒子を含む非磁性材料をその非磁性成分は溶解するが磁性金属粒子は溶解しない溶媒に混合してその非磁性成分を溶解させて溶液とし、下方に永久磁石や電磁石等の磁石を脱着可能に配設した微細に振動する振動板の上面の一端部に上記溶液を供給して、振動板上で振動させながら薄層状態で移動させて上記磁石の上方を通過させると共に、上記溶液中に含まれる磁性金属粒子を磁石の磁力によって振動板上に保持することにより磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離するものである。
従って、本発明の分離方法によれば、磁性金属粒子が強力な磁力が及ぶ磁石近傍を薄層状態で通過するため、磁性金属粒子に強い磁力を与えることができると共に、個々の粒子が振動して磁石上方に徐々に移動するため、磁石上方で集めることができ、粒径数μm〜10μm程度の極めて微小な磁性金属粒子から粒径数mm程度の粒子まで確実に保持することが可能であり、非磁性材料中の磁性金属粒子を確実かつ効率的に分離して全量回収することができ、非磁性材料中の磁性金属粒子の大きさや量を管理する上で有効である。また、非磁性材料が磁性金属粒子以外に溶媒に溶解されない非磁性粒子を含む場合であってもこの磁性金属粒子以外の非磁性粒子は、磁石に保持されることなく磁石上方を通過するため、磁性金属粒子のみを選択的に分離することができ、特に、半導体封止用樹脂のような、シリカ等の非磁性無機粒子を含有する樹脂から混入する磁性金属粒子を分離する方法として好適である。
また、本発明の磁性金属粒子の分離方法では、上記磁石として複数の磁石からなる磁石集合体を、上記溶液の移動幅全体に配設することができ、これにより、磁性金属粒子により強い磁力を与えることができ、より微小な磁性金属粒子も取りこぼすことなく分離することができる。特に、このような磁石として、複数の小型磁石を等間隔に離間させて配置した磁石集合体、例えば、複数の四角形の小型磁石を磁石部分と磁石のない部分とで市松模様を形成する様に配置した磁石集合体を好ましく用いることができ、更に、小型磁石として、10kG以上の磁束密度を有する体積1cm3程度のレアアース磁石を用いることが、特に微小な磁性金属粒子の保持に有効であることから好ましい。
更に、本発明の磁性金属粒子の分離方法では、上記振動板として、非磁性材料で形成されたものを用いることが好ましい。振動板を非磁性材料で形成することにより、振動板上に保持された磁性金属粒子は、磁石を取り外すだけで磁力から解放されるため、分離された磁性金属粒子を容易に回収することができる。
本発明の磁性金属粒子の分離方法によれば、磁性金属粒子が強力な磁力が及ぶ磁石近傍を薄層状態で通過するため、磁性金属粒子に強い磁力を与えることができると共に、個々の粒子が振動して磁石上方に徐々に移動するため、磁石上方で集めることができ、従来困難であった粒径数μm〜10μm程度の極めて微小な磁性金属粒子から粒径数mm程度の粒子まで確実に保持することが可能であり、非磁性材料中の磁性金属粒子を確実かつ効率的に分離して全量回収することができ、非磁性材料中の磁性金属粒子の大きさや量を管理する上で有効である。また、非磁性材料が磁性金属粒子以外に溶媒に溶解されない非磁性粒子を含む場合であっても溶媒に溶解しない磁性金属粒子以外の非磁性粒子は、磁石に保持されることなく磁石上方を通過するため、この磁性金属粒子のみを選択的に分離することができ、特に半導体封止用樹脂のような、シリカ等の非磁性無機粒子を含有する樹脂から混入する磁性金属粒子を分離することも可能である。
以下、本発明について詳述する。
本発明は、磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離する方法であり、上記磁性金属粒子を含む非磁性材料をその非磁性成分は溶解するが磁性金属粒子は溶解しない溶媒に混合してその非磁性成分を溶解させて溶液とし、下方に磁石を脱着可能に配設した微細に振動する振動板の上面の一端部に上記溶液を供給して、上記振動板上で振動させながら薄層状態で移動させて上記磁石の上方を通過させると共に、上記溶液中に含まれる磁性金属粒子を上記磁石の磁力によって振動板上に保持することにより磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離する方法である。
本発明は、磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離する方法であり、上記磁性金属粒子を含む非磁性材料をその非磁性成分は溶解するが磁性金属粒子は溶解しない溶媒に混合してその非磁性成分を溶解させて溶液とし、下方に磁石を脱着可能に配設した微細に振動する振動板の上面の一端部に上記溶液を供給して、上記振動板上で振動させながら薄層状態で移動させて上記磁石の上方を通過させると共に、上記溶液中に含まれる磁性金属粒子を上記磁石の磁力によって振動板上に保持することにより磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離する方法である。
本発明は、原料や製造工程から混入する鉄等の磁性金属粒子を含む非磁性材料、例えば、半導体封止用樹脂のような鉄等の磁性金属粒子の混入を管理する必要のある樹脂から、磁性金属粒子を分離する方法として好適である。
本発明においては、磁性金属粒子を含む非磁性材料は、一旦その非磁性成分は溶解するが磁性金属粒子は溶解しない溶媒に混合してその非磁性成分を溶解させた溶液とし、この溶液から磁性金属材料を分離する。この場合、上記溶媒としては、非磁性成分は溶解するが磁性金属粒子は溶解しない溶媒であれば特に限定されないが、例えば、水溶性樹脂の場合は水が、半導体封止材樹脂として汎用されているエポキシ樹脂の場合はアセトンが好適である。なお、非磁性材料には溶媒に不溶の非磁性粒子が含まれていてもよい。
次に、図面を示し、本発明の磁性金属粒子の分離方法について更に詳述する。
図1,2は、本発明の磁性金属粒子を分離する方法により非磁性材料中の磁性金属粒子を分離する方法を適用した装置の一例を示すものであり、この場合、実験室スケール程度の比較的小スケールの装置で、樹脂粉体から磁性金属粒子を分離する場合を示している。
図1,2は、本発明の磁性金属粒子を分離する方法により非磁性材料中の磁性金属粒子を分離する方法を適用した装置の一例を示すものであり、この場合、実験室スケール程度の比較的小スケールの装置で、樹脂粉体から磁性金属粒子を分離する場合を示している。
この分離装置は、図1(A),(B)に示されているように、供給部2から供給された磁性金属粒子を含む樹脂を溶解させた溶液sを振動させる振動板11と、振動板の下方に脱着可能に配設された磁石12と、振動を発生する振動発生機13とから構成されている。
振動板11は、溶液sの移動方向(図中、矢印で示す方向)の後端と左右両端とが壁で囲まれ前面が開放されたステンレス板であり、振動発生機13から与えられた振動により溶液sを振動させて溶液s中に含まれる磁性金属粒子を下流側へ移動させるものである。
また、この振動板11の下方、溶液sの移動方向中央部には、磁石12が振動板11の下面と接するように配設されており、磁石12は振動板11と振動板11の下面に一体形成された磁石台座121との間に狭持されている。この磁石12は、図2(A),(B)に示されているように、立方体形状の多数の小型磁石122を等間隔に離間させると共に、小型磁石122の間に小型磁石122と同一の大きさの立方体の樹脂123を配置して、磁石部分と磁石のない部分(樹脂部分)とで市松模様を構成する様に一体成形した磁石集合体がステンレス枠124に埋め込まれたものであり、磁石12は、この磁石集合体が振動板11上の溶液sの移動幅全体に配置されるように長さと位置を合わせて配設されている。この場合、個々の小型磁石122は、極を同じ方向に向けて配置されている。
次に、振動発生機13は、振動板11に上述の振動を与えるためのものであり、振動板11は、振動板11に一体形成された磁石台座121を介して振動発生機13の上部に一体形成された振動伝達板131に脱着可能に接続されており、これにより、振動発生機13で発生した微細な振動が、振動伝達板131及び磁石台座121を介して振動板11に伝達されるようになっている。この場合、振動発生機13は、振動板11上の溶液s中の磁性金属粒子を、振動により下流側に移動し得るように振動している。
次に、この分離装置により磁性金属粒子を分離する場合の具体的動作について説明する。
この分離装置において磁性金属粒子の分離は次のようにして行われる。まず、図3(A),(B)に示されているように、供給部2によって振動板11上で薄膜状になるように流量を調整して供給された磁性金属粒子を含む樹脂を溶解させた溶液sは、振動板11上を下流側へと移動する。この際、溶液s中の磁性金属粒子mは、溶液の流れによって又は振動発生機13から振動伝達板131及び磁石台座121を介して伝達された振動によって下流側へと流れて移動する。ここで、磁石12の上方に達した溶液sは下流側へ移動して受器3に回収されるが、この際、溶液s中に含まれる磁性金属粒子mは、磁石12側へ引き寄せられ、磁石12の上方の振動板11上に保持される、また、振動により磁石12の上方に到達した磁性金属粒子mも同様に振動板11上に保持される。なお、必要に応じて、更に上記溶液sの調製に用いた溶媒を供給部2から薄膜状に供給して振動板11の磁石12より上流側に残留した磁性金属粒子を洗い流し、磁石12の上方の振動板11上に保持させることが可能である。
この分離装置において磁性金属粒子の分離は次のようにして行われる。まず、図3(A),(B)に示されているように、供給部2によって振動板11上で薄膜状になるように流量を調整して供給された磁性金属粒子を含む樹脂を溶解させた溶液sは、振動板11上を下流側へと移動する。この際、溶液s中の磁性金属粒子mは、溶液の流れによって又は振動発生機13から振動伝達板131及び磁石台座121を介して伝達された振動によって下流側へと流れて移動する。ここで、磁石12の上方に達した溶液sは下流側へ移動して受器3に回収されるが、この際、溶液s中に含まれる磁性金属粒子mは、磁石12側へ引き寄せられ、磁石12の上方の振動板11上に保持される、また、振動により磁石12の上方に到達した磁性金属粒子mも同様に振動板11上に保持される。なお、必要に応じて、更に上記溶液sの調製に用いた溶媒を供給部2から薄膜状に供給して振動板11の磁石12より上流側に残留した磁性金属粒子を洗い流し、磁石12の上方の振動板11上に保持させることが可能である。
一方、振動板11上に保持された磁性金属粒子mは、溶液sを処理した後、振動を停止して磁石12を磁石台座121から外すことによりその保持状態が解除され、適宜な手段でこの磁性金属粒子mを振動板11上から回収することが可能となる。
なお、磁性金属粒子を含む樹脂が磁性金属粒子以外に非磁性粒子を含んでいる場合、即ち、磁性金属粒子を含む樹脂を溶解させた溶液が磁性金属粒子以外に非磁性粒子を含んでいる場合には、非磁性粒子は上記方法により磁性金属粒子が分離された溶液と共に磁石上方から下流へと移動するため、磁性金属粒子のみの分離回収が可能となる。この場合においても、必要に応じて、更に上記溶液sの調製に用いた溶媒を供給部2から薄膜状に供給して振動板11の磁石12上方及び上流側に残留した非磁性粒子を洗い流し、磁石12の上方の振動板11上の磁石上方より下流に移動させることが可能である。
このように、本例の分離方法によれば、磁性金属粒子が強力な磁力が及ぶ磁石近傍を薄層状態で通過するため、磁性金属粒子に強い磁力を与えることができると共に、個々の粒子が振動して磁石上方に徐々に移動するため、磁石上方で集めることができ、粒径数μm〜10μm程度の極めて微小な磁性金属粒子から粒径数mm程度の粒子まで確実に保持することが可能であり、樹脂中の磁性金属粒子を確実かつ効率的に分離して全量回収することができ、樹脂中の磁性金属粒子の大きさや量を管理する上で有効である。また、樹脂が磁性金属粒子以外に溶媒に溶解されない非磁性粒子を含む場合であっても磁性金属粒子以外の非磁性粒子は、磁石に保持されることなく磁石上方を通過するため、この磁性金属粒子のみを選択的に分離することができ、特に半導体封止用樹脂のような、シリカ等の非磁性無機粒子を含有する樹脂から混入する磁性金属粒子を分離する方法として好適である。
また、本例の分離方法では、上記磁石12として10kG以上の磁束密度を有する体積1cm3の立方体の小型磁石を、磁石部分と非磁石部分とで市松模様を形成する様に配置した磁石集合体を、磁性金属粒子を含む樹脂を溶解させた溶液sの移動幅全体に配設したことにより、より強い磁力を磁性金属粒子に与えることができるため、より微小な磁性金属粒子も取りこぼすことなく分離することができる。
更に、本例の分離方法では、上記振動板11として、非磁性材料であるステンレスで形成されたものを用いており、振動板11上に保持された磁性金属粒子は、磁石12を磁石台座121から取り外すだけで磁力から解放されるため、分離された磁性金属粒子を容易に回収することができる。
なお、本発明の磁性金属粒子の分離方法は、上記例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々変更して差し支えない。上記例では、振動板12は水平に配設されているが、必要に応じて適宜下流側を下に傾斜して配設することも可能である。また、上記例では、磁石12として立方体の小型磁石を、磁石部分と非磁石部分とで市松模様を形成する様に配置した磁石集合体を用いたが、例えば、円柱状の小型磁石を、円形面を上下して各々が正六角形の中心又は頂点に位置するように配置した正六角形配置の磁石集合体とすることも可能であり、更に振動板の上方に、第2の磁石を配設することも可能である。
以下、実施例を示し本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
半導体封止用のエポキシ樹脂系封止材樹脂をアセトンに混合してエポキシ樹脂を溶解させた溶液を調製し、これを図1に示される分離装置の振動板の上流側の一端部に上記溶液を振動板上で移動するときにその流下時に薄膜状になるように流量を調整して供給して、磁石上方を通過させたところ、振動板上に粒径10μm以下の磁性金属粒子を含む多数の磁性金属粒子が保持されていることが確認された。
半導体封止用のエポキシ樹脂系封止材樹脂をアセトンに混合してエポキシ樹脂を溶解させた溶液を調製し、これを図1に示される分離装置の振動板の上流側の一端部に上記溶液を振動板上で移動するときにその流下時に薄膜状になるように流量を調整して供給して、磁石上方を通過させたところ、振動板上に粒径10μm以下の磁性金属粒子を含む多数の磁性金属粒子が保持されていることが確認された。
1 分離部
11 振動板
12 磁石
121 磁石台座
13 振動発生機
131 振動伝達板
2 供給部
3 受器
s,s’ 溶液
m 磁性金属粒子
11 振動板
12 磁石
121 磁石台座
13 振動発生機
131 振動伝達板
2 供給部
3 受器
s,s’ 溶液
m 磁性金属粒子
Claims (5)
- 磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離する方法であって、上記磁性金属粒子を含む非磁性材料をその非磁性成分は溶解するが磁性金属粒子は溶解しない溶媒に混合してその非磁性成分を溶解させて溶液とし、下方に磁石を脱着可能に配設した微細に振動する振動板の上面の一端部に上記溶液を供給して、上記振動板上で振動させながら薄層状態で移動させて上記磁石の上方を通過させると共に、上記溶液中に含まれる磁性金属粒子を上記磁石の磁力によって振動板上に保持することにより磁性金属粒子を含む非磁性材料から磁性金属粒子を分離することを特徴とする磁性金属粒子の分離方法。
- 上記非磁性材料が、更に上記溶媒に溶解されない非磁性粒子を含むことを特徴とする請求項1記載の磁性金属粒子の分離方法。
- 上記非磁性材料が、半導体封止用樹脂であることを特徴とする請求項1又は2項記載の磁性金属粒子の分離方法。
- 上記磁石として複数の磁石からなる磁石集合体を、上記溶液の移動幅全体に配設したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の磁性金属粒子の分離方法。
- 上記振動板が、非磁性材料で形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の磁性金属粒子の分離方法。
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2003
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