JP2005123428A - コンデンサとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カーボンナノチューブの特性を効果的に活用できる、電気特性あるいは機械特性に優れたコンデンサを提供すること。
【解決手段】 対向する一対の電極のうち少なくとも一方の電極を、官能基が結合された複数のカーボンナノチューブの前記官能基間が化学結合で相互に架橋された網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体により構成するコンデンサ。官能基が結合された複数のカーボンナノチューブを含む溶液を基体表面に塗布する塗布工程と、複数の前記官能基間を化学結合させて、前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体を形成する架橋工程とを含み、前記カーボンナノチューブ構造体を前記対向する一対の電極の少なくとも一方の電極として構成したコンデンサの製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブ構造体を用いたコンデンサとその製造方法に関する。
特開2003−168630号公報 特表2002−503204号公報
カーボンナノチューブ(CNT)は、その特異な形状や特性ゆえに、様々な応用が考えられている。カーボンナノチューブの形状は炭素原子の六員環で構成されるグラフェンシートを巻いた1次元性を有する筒状であり、グラフェンシートが1枚の構造のカーボンナノチューブを単層ナノチューブ(SWNT)、多層の場合を多層ナノチューブ(MWNT)と呼ぶ。SWNTは直径約1nm、多層カーボンナノチューブは数十nm程度であり、従来のカーボンファイバーと呼ばれる物よりも極めて細い。
また、カーボンナノチューブは、マイクロメートルオーダーの長さを有し、直径とのアスペクト比が非常に大きいことが特徴的である。さらに、カーボンナノチューブは炭素原子の六員環の配列が螺旋構造をとることから、金属性と半導体性の両方の性質を有するという、極めて希有な特性を有する物質である。加えて、カーボンナノチューブの電気伝導性は極めて高く、電流密度に換算すると100MA/cm2以上の電流を流すことができる。
カーボンナノチューブは、電気的特性だけではなく、機械的性質についても優れた点を有する。すなわち、炭素原子のみで構成されているため、非常に軽量であるにもかかわらず、1TPaを越えるヤング率を有し、極めて強靱である。また、ケージ物質であるために弾力性・復元性にも富んでいる。このように、カーボンナノチューブは様々な優れた性質を有するため、工業材料として、極めて魅力的な物質である。
これまでに、カーボンナノチューブの優れた特性を利用した応用研究が数多く行われている。樹脂の強化や伝導性複合材料としてカーボンナノチューブを添加したり、走査プローブ顕微鏡の探針として利用されたりしている。また、微小電子源として、電界放出型電子素子やフラットディスプレィとしてカーボンナノチューブが利用され、さらに水素貯蔵への応用が進められている。
このように、カーボンナノチューブは、種々の応用が考えられるが、特に電子材料・電子デバイスとしての応用が注目を浴びている。
例えば、特許文献1には、CNTを用いたコンデンサが開示されている。しかしながら、これらのカーボンナノチューブは母材中で単に接触しているだけであることから安定した電気伝導度を確保することが困難であり、十分な性能を発揮できない。また母材中で各カーボンナノチューブが孤立した状態では単なる導電性フィラーの機能に留まり、グラフェンシート構造に起因するカーボンナノチューブ自体のもつ電気伝導性や機械的強度等といった特徴は十分に発揮し得ない。
ところで、従来、電気回路中で使われるコンデンサには、電解コンデンサ、セラミックコンデンサ等が用いられているが、これらのコンデンサは周波数特性が十分ではないため、導電性ポリマーを電極とするなどして、周波数特性を向上させているが、まだ移動度の点で優れてはいない。また製造プロセスも複雑であり、取り扱いが非常に煩雑である。
これに対し、カーボンナノチューブの電気伝導性は極めて高いため、これを電極に使うと等価直列抵抗(ESR)の低下が見込まれ、周波数特性の向上が期待できる。
しかし、カーボンナノチューブをそのまま電極として用いることは困難であり、膜化して使用することが必要である。カーボンナノチューブを膜化する手法としては、カーボンナノチューブを樹脂中に分散させ、これを固化あるいは塗布する等の方法が考えられる。しかしながら、この手法により得られる膜を積層コンデンサの積層電極に適用しようとした場合、良好な均一性が得られず、伝導体として再現性が満たされないため、積層電極としては使用が困難となってしまう。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを課題とする。詳しくは、本発明の目的は、カーボンナノチューブの特性を効果的に活用できる、電気特性あるいは機械特性に優れたコンデンサを提供することにある。
上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明のコンデンサは、対向する一対の電極のうち少なくとも一方の電極を、官能基が結合された複数のカーボンナノチューブの前記官能基間が化学結合で相互に架橋された網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体により構成することを特徴とする。
本発明のコンデンサは、複数のカーボンナノチューブが複数の架橋部位を介して網目構造の状態となった紐状のカーボンナノチューブ構造体を対向電極の少なくとも一方に用いるので、単なるカーボンナノチューブの充填膜をコンデンサの電極に用いたときのように、カーボンナノチューブ同士の接触状態に依存して電気特性が不安定になることがなく、カーボンナノチューブによる電気伝導を安定的に生じさせることができる。
前記カーボンナノチューブ構造体は、官能基が結合された複数のカーボンナノチューブを含む溶液を硬化させることにより、前記カーボンナノチューブが接続された複数の前記官能基間を化学結合させて架橋部位が形成されてなるものであることが好ましい。
このうち、前記架橋部位として好ましい第1の構造は、前記溶液中に含まれる架橋剤により複数の前記官能基間を架橋した構造であり、該架橋剤は非自己重合性であることがより好ましい。
前記カーボンナノチューブ構造体を、このように溶液硬化により形成すると、前記カーボンナノチューブ同士が架橋する架橋部位は、前記官能基の架橋反応後に残存する残基同士を、前記架橋剤の架橋反応後に残存する残基である連結基で連結した架橋構造を形成することができる。
前記架橋剤の特性として、それら同士が重合反応をするような性質(自己重合性)を有すると、当該架橋剤自身が2つ以上連結した重合体を前記連結基が含む状態となってしまう場合があり、カーボンナノチューブ構造体中に占める実質的なカーボンナノチューブの密度が低くなるため、コンデンサとしては、電気伝導性や機械的強度が十分に得られない場合がある。
一方、前記架橋剤が非自己重合性であれば、カーボンナノチューブ相互の間隔を、使用した架橋剤の残基のサイズに制御することができるため、所望のカーボンナノチューブのネットワーク構造を高い再現性で得られるようになる。さらに架橋剤の残基のサイズを小さくすれば、電気的にも物理的にも極めて近接した状態に、カーボンナノチューブ相互の間隔を構成することができ、また、構造体中のカーボンナノチューブを密に構造化できる。
したがって、前記架橋剤が非自己重合性であれば、本発明における前記カーボンナノチューブ構造体を、カーボンナノチューブ自身が有する電気特性ないし機械的特性を極めて高い次元で発揮することができるものとすることができる。 なお、本発明において「自己重合性」とは、架橋剤同士が、水分等他の成分の存在の下、あるいは他の成分の存在なしに、相互に重合反応を生じ得る性質をいい、「非自己重合性」とは、そのような性質を有しないことを言う。
なお、前記架橋剤として非自己重合性のものを選択すれば、本発明の塗布膜におけるカーボンナノチューブ同士が架橋する架橋部位が、主として同一の架橋構造となる。また、前記連結基としては、炭化水素を骨格とするものが好ましく、その炭素数としては2〜10個とすることが好ましい。この炭素数を少なくすることで、架橋部位の長さが短くなり、カーボンナノチューブ相互の間隙をカーボンナノチューブ自体の長さと比較して十分に近接させることができ、実質的にカーボンナノチューブのみから構成される網目構造のカーボンナノチューブ構造体を得ることができる。
前記官能基としては、−OH、−COOH、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COX(Xはハロゲン原子)、−NH2および−NCOを挙げることができ、これらからなる群より選ばれる少なくとも1つの基を選択することが好ましく、その場合、前記架橋剤として、選択された前記官能基と架橋反応を起こし得るものを選択する。
また、好ましい前記架橋剤としては、ポリオール、ポリアミン、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル、ポリカルボン酸ハライド、ポリカルボジイミドおよびポリイソシアネートを挙げることができ、これらからなる群より選ばれる少なくとも1つの架橋剤を選択することが好ましく、その場合、前記官能基として、選択された前記架橋剤と架橋反応を起こし得るものを選択する。
上記好ましい前記官能基として例示された群、および、上記好ましい前記架橋剤として例示された群より、それぞれ少なくとも1つの官能基および架橋剤を、相互に架橋反応を起こし得る組み合わせとなるように選択することが好ましい。
前記官能基としては、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)を特に好適なものとして挙げることができる。カーボンナノチューブにカルボキシル基を導入することは、比較的容易であり、しかも得られる物質(カーボンナノチューブカルボン酸)は、反応性に富むため、その後エステル化して官能基を−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)とすることは比較的容易である。この官能基は架橋反応しやすく、塗布膜形成に適している。
また、当該官能基に対応する前記架橋剤として、ポリオールを挙げることができる。ポリオールは、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)との反応により硬化し、容易に強固な架橋体を形成する。ポリオールの中でも、グリセリンやエチレングリコールは、上記官能基との反応性が良好であることは勿論、それ自体生分解性が高く、環境に対する負荷が小さい。
前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋する架橋部位は、前記官能基が−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)であり、前記架橋剤としてエチレングリコールを用いた場合、−COO(CH22OCO−となり、前記架橋剤としてグリセリンを用いた場合、OH基2つが架橋に寄与すれば−COOCH2CHOHCH2OCO−あるいは−COOCH2CH(OCO−)CH2OHとなり、OH基3つが架橋に寄与すれば−COOCH2CH(OCO−)CH2OCO−となる。架橋部位の化学構造は上記4つからなる群より選ばれるいずれかの化学構造であっても構わない。
また、架橋部位の構造として好ましい第2の構造は、複数の官能基同士の化学結合により形成されている構造である。そして、化学結合を生ずる反応が、脱水縮合、置換反応、付加反応および酸化反応のいずれかであることがより好ましい。
このカーボンナノチューブ構造体は、カーボンナノチューブ同士を、このカーボンナノチューブに結合された官能基同士を化学結合を作ることにより架橋部位を形成して網目状の構造体を形成しているため、結合させる官能基によってカーボンナノチューブ間を結合させる架橋部位のサイズが一定となる。カーボンナノチューブは極めて安定な化学構造であるため、修飾させようとした官能基以外の官能基等が結合する可能性は低く、この官能基同士を化学結合させた場合は、設計した架橋部の構造とすることができ、カーボンナノチューブ構造体を均質なものとすることができる。
さらに、官能基同士の化学結合であることから、官能基間を架橋剤を用いて架橋した場合に比べて、カーボンナノチューブ間の架橋部の長さを短くできるので、カーボンナノチューブ構造体が密となり、カーボンナノチューブ特有の効果を奏しやすくなる。
また、本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体は、複数のカーボンナノチューブが複数の架橋部位を介して網目構造の状態となっているので、単なるカーボンナノチューブの分散膜や樹脂分散膜のように、カーボンナノチューブ同士が偶発的に接触しているだけで、実質的に孤立した状態の材料とは異なり、カーボンナノチューブの優れた特性を安定的に活用することができる。
前記複数の官能基同士の化学結合としては、縮合反応では、−COOCO−、−O−、−NHCO−、−COO−および−NCH−から選ばれる一つ、置換反応では−NH−、−S−および−O−から選ばれる少なくとも一つ、付加反応では−NHCOO−、酸化反応では、−S−S−であることが好ましい。
また、反応前にカーボンナノチューブに結合させる前記官能基としては、−OH、−COOH、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−X、−COX(Xはハロゲン原子)、−SH、−CHO、−OSO2CH3、−OSO2(C64)CH3−NH2および−NCOを挙げることができ、これらからなる群より選ばれる少なくとも1つの基を選択することが好ましい。
前記官能基としては、−COOHを特に好適なものとして挙げることができる。カーボンナノチューブにカルボキシル基を導入することは、比較的容易である。しかも得られる物質(カーボンナノチューブカルボン酸)は、反応性に富み、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等の脱水縮合剤を利用することで、容易に縮合反応をおこし、塗布膜形成に適する。
なお、複数のカーボンナノチューブとしては、電気伝導性の高い多層カーボンナノチューブであることが、コンデンサの電気伝導度を高める点で好ましく、また官能基を結合させる場合に、内層のグラフェンシート構造の破壊が少ない点から、ナノチューブ特有の特性を劣化させにくい点で好ましい。
(製造方法)
次に、本発明の、対向する一対の電極を有するコンデンサの製造方法は、官能基を結合された複数のカーボンナノチューブを含む溶液を基体表面に塗布する塗布工程と、複数の前記官能基間を化学結合させて、前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体層を形成する架橋工程とを含み、前記カーボンナノチューブ構造体層を前記対向する電極の少なくとも一方として構成したことを特徴とする。
本発明においては、まず基体上に、官能基を有するカーボンナノチューブを含む溶液(以下、は「架橋塗布液」という場合がある。)を供給する工程で、基体の全面あるいはその表面の一部に、溶液を塗布する。そして、続く架橋工程で、この塗布後による溶液を硬化して、官能基間の化学結合を介して前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体を形成する。この2つの工程を経ることで、前記基体上において、カーボンナノチューブ構造体の構造自体を安定化させ.これを一対の対向電極の少なくとも一方として用いる。
官能基間の化学結合を形成するとき、架橋部位を形成するのに好ましい第1の方法は、前記溶液中に含まれる架橋剤により複数の前記官能基間を架橋する方法であり、該架橋剤は非自己重合性であることがより好ましい。
本発明のコンデンサの製造方法において、架橋剤を用いて架橋部位を形成するときの、前記官能基としては、−OH、−COOH、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COX(Xはハロゲン原子)、−NH2および−NCOを挙げることができ、これらからなる群より選ばれる少なくとも1つの基を選択することが好ましく、その場合、前記架橋剤として、選択された前記官能基と架橋反応を起こし得るものを選択する。
また、好ましい前記架橋剤としては、ポリオール、ポリアミン、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル、ポリカルボン酸ハライド、ポリカルボジイミドおよびポリイソシアネートを挙げることができ、これらからなる群より選ばれる少なくとも1つの架橋剤を選択することが好ましく、その場合、前記官能基として、選択された前記架橋剤と架橋反応を起こし得るものを選択する。
上記好ましい前記官能基として例示された群、および、上記好ましい前記架橋剤として例示された群より、それぞれ少なくとも1つの官能基および架橋剤を、相互に架橋反応を起こし得る組み合わせとなるように選択することが好ましい。
前記官能基としては、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)を特に好適なものとして挙げることができる。カーボンナノチューブにカルボキシル基を導入することは、比較的容易であり、しかも得られる物質(カーボンナノチューブカルボン酸)は、反応性に富むため、その後エステル化して官能基を−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)とすることは比較的容易である。この官能基は架橋反応しやすく、塗布膜形成に適している。
また、当該官能基に対応する前記架橋剤として、ポリオールを挙げることができる。ポリオールは、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)との反応により硬化し、容易に強固な架橋体を形成する。ポリオールの中でも、グリセリンやエチレングリコールは、上記官能基との反応性が良好であることは勿論、それ自体生分解性が高く、環境に対する負荷が小さい。
また、架橋部位を形成する第2の好ましい方法は、複数の前記官能基同士を化学結合させる方法である。
このようにすることで、結合させる官能基によってカーボンナノチューブ間を結合させる架橋部位のサイズが一定となる。カーボンナノチューブは極めて安定な化学構造であるため、修飾させようとした官能基以外の官能基等が結合する可能性は低く、この官能基同士を化学結合させた場合は、設計した架橋部の構造とすることができ、カーボンナノチューブ構造体を均質なものとすることができる。
さらに、官能基同士の化学結合であることから、官能基間を架橋剤を用いて架橋した場合に比べて、カーボンナノチューブ間の架橋部の長さを短くできるので、カーボンナノチューブ構造体が密となり、カーボンナノチューブ特有の効果を奏しやすくなる。
官能基同士を化学結合させる反応としては、縮合、置換反応、付加反応、酸化反応が特に好ましい。
本発明のコンデンサの製造方法において、前記官能基としては、縮合反応では−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COOH、−COX(Xはハロゲン原子)、−OH、−CHO、−NH2から選ばれる少なくとも一つ、置換反応では−NH2、−X(Xはハロゲン原子)、−SH、−OH、−OSO2CH3および−OSO2(C64)CH3から選ばれる少なくとも一つ、付加反応では−OH、および−NCOから選ばれる少なくとも一つ、酸化反応では−SHが好ましい。
なお、特に本発明のコンデンサの製造方法においては、上記官能基を含む分子をカーボンナノチューブに結合させて、上に列挙した官能基部分で化学結合して架橋部位を構成しても良い。
この反応が脱水縮合である場合には、縮合剤を添加することが好ましい。また、官能基は、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COOH、−COX(Xはハロゲン原子)、−OH、−CHO、−NH2から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
特に縮合反応で用いる前記官能基としては、−COOHを特に好適なものとして挙げることができる。カーボンナノチューブにカルボキシル基を導入することは、比較的容易であり、しかも得られる物質(カーボンナノチューブカルボン酸)は、反応性に富む。このため網目構造を形成するための官能基を、一本のカーボンナノチューブの複数箇所に導入しやすく、さらにこの官能基は縮合反応しやすいことから、カーボンナノチューブ構造体の形成に適している。
なお、本発明のコンデンサの製造方法においては、前記塗布工程で使用する前記溶液に、さらに溶剤を含ませることができ、前記架橋剤の種類によっては、当該架橋剤が、その溶剤を兼ねることも可能である。
本発明によれば、カーボンナノチューブ間の結合が確実に形成された導電体となったカーボンナノチューブ構造体を一対の電極の少なくとも一方として用いたコンデンサとなるため、周波数特性や、また均一性や再現性、機械的特性にも優れ、かつ微細加工も容易となる。
以下、本発明を実施の形態の説明を通じて、コンデンサとその製造方法とに分けて具体的に説明する。
[コンデンサ]
本実施形態のコンデンサは、一対の電極のうち複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体で構成することを特徴とするものである。コンデンサの構造や電極以外の誘電体層等の構成は周知の技術を用いることができるので、詳細な説明は照尺する。
図1にコンデンサ1の構成の一例を示す。本形態のコンデンサ1は絶縁性の基体11上にアルミニウム下部電極12、強誘電体層13、上部電極となるナノチューブ構造体14を積層して形成したものである。
特に、コンデンサ1を支持する基体としては、特にその材料が限定されるものではないが、絶縁性を有することが好ましく、可撓性ないし柔軟性を有する場合にも、後述する通り容易に製造することができる。
また、上部電極14だけでなく、下部電極12もカーボンナノチューブ構造体で構成することもできる。ただし、基体11がカーボンナノチューブ構造体との密着性が高められない材質の場合、下部電極12を金属膜とすることが好ましい場合がある。
基体上に形成されたカーボンナノチューブ構造体層は架橋構造を有しているため、当該コンデンサを曲げ変形しても、表面のカーボンナノチューブ構造体層が破断する危険性が少なく、変形によるデバイスの性能劣化が低減される。可撓性ないし柔軟性及び絶縁性を有する基板の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド等の各種樹脂を挙げることができる。
<カーボンナノチューブ構造体>
本発明においてコンデンサの電極に用いられる「カーボンナノチューブ構造体」とは、複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造を構成する部材である。相互に架橋した網目構造を構成するようにカーボンナノチューブの構造体を形成することができれば、当該カーボンナノチューブ構造体は如何なる方法で形成されたものであっても構わないが、後述する本実施形態のコンデンサの製造方法により製造されたものであることが、容易に製造可能であるとともに、高性能なコンデンサを得ることができ、しかも特性の均一化や制御が容易である。
後述するコンデンサの製造方法により製造された、コンデンサの電極として用いられる前記カーボンナノチューブ構造体の第1の構造は、官能基を有するカーボンナノチューブおよび前記官能基と架橋反応を起こす架橋剤を含む溶液(架橋塗布液)を硬化させることにより、前記カーボンナノチューブが有する前記官能基と前記架橋剤とを架橋反応させて架橋部位が形成されてなるものである。また、カーボンナノチューブ構造体の第2の構造は、官能基を有するカーボンナノチューブの官能基同士が化学結合して架橋部位が形成されてなるものである。
以下、当該製造方法による例を挙げて、本実施形態のコンデンサにおける前記カーボンナノチューブ構造体層について説明する。なお、特に説明しない場合は、架橋部位の構造を問わない事項である。
(カーボンナノチューブ)
本発明において、主要な構成要素であるカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブでも、二層以上の多層カーボンナノチューブでも構わない。いずれのカーボンナノチューブを用いるか、あるいは双方を混合するかは、コンデンサの用途・特性により、あるいはコストを考慮して、適宜、選択すればよい。
また、単層カーボンナノチューブの変種であるカーボンナノホーン(一方の端部から他方の端部まで連続的に拡径しているホーン型のもの)、カーボンナノコイル(全体としてスパイラル状をしているコイル型のもの)、カーボンナノビーズ(中心にチューブを有し、これがアモルファスカーボン等からなる球状のビーズを貫通した形状のもの)、カップスタック型ナノチューブ、カーボンナノホーンやアモルファスカーボンで外周を覆われたカーボンナノチューブ等、厳密にチューブ形状をしていないものも、本発明においてカーボンナノチューブとして用いることができる。
さらに、カーボンナノチューブ中に金属等が内包されている金属内包ナノチューブ、フラーレンまたは金属内包フラーレンがカーボンナノチューブ中に内包されるピーポッドナノチューブ等、何らかの物質をカーボンナノチューブ中に内包したカーボンナノチューブも、本発明においてカーボンナノチューブとして用いることができる。
以上のように、本発明においては、一般的なカーボンナノチューブのほか、その変種や、種々の修飾が為されたカーボンナノチューブ等、いずれの形態のカーボンナノチューブでも、その反応性から見て問題なく使用することができる。したがって、本発明における「カーボンナノチューブ」には、これらのものが全て、その概念に含まれる。
これらカーボンナノチューブの合成は、従来から公知のアーク放電法、レーザーアブレーション法、CVD法のいずれの方法によっても行うことができ、本発明においては制限されない。これらのうち、高純度なカーボンナノチューブが合成できるとの観点からは、磁場中でのアーク放電法が好ましい。
用いられるカーボンナノチューブの直径としては、0.3nm以上100nm以下であることが好ましい。カーボンナノチューブの直径が、当該範囲を超えると、合成が困難であり、コストの点で好ましくない。カーボンナノチューブの直径のより好ましい上限としては、30nm以下である。
一方、一般的にカーボンナノチューブの直径の下限としては、その構造から見て、0.3nm程度であるが、あまりに細すぎると合成時の収率が低くなる点で好ましくない場合もあるため、1nm以上とすることがより好ましく、10nm以上とすることがさらに好ましい。
用いられるカーボンナノチューブの長さとしては、0.1μm以上100μm以下であることが好ましい。カーボンナノチューブの長さが、当該範囲を超えると、合成が困難、もしくは、合成に特殊な方法が必要となりコストの点で好ましくなく、当該範囲未満であると、一本のカーボンナノチューブにおける架橋結合点数が少なくなる点で好ましくない。カーボンナノチューブの長さの上限としては、10μm以下であることがより好ましく、下限としては、1μm以上であることがより好ましい。
前記架橋塗布液におけるカーボンナノチューブの含有量としては、カーボンナノチューブの長さ・太さ、単層か多層か、有する官能基の種類・量、架橋剤もしくは官能基同士の結合のための添加剤の種類・量、溶剤やその他添加剤の有無・種類・量、等により一概には言えず、硬化後良好な塗布膜が形成される程度に高濃度であることが望まれるが、塗布適性が低下するので、あまり高くし過ぎないことが望ましい。
また、具体的なカーボンナノチューブの割合としては、既述の如く一概には言えないが、官能基の質量は含めないで、塗料全量に対し0.01〜10g/l程度の範囲から選択され、0.1〜5g/l程度の範囲が好ましく、0.5〜1.5g/l程度の範囲がより好ましい。
使用しようとするカーボンナノチューブの純度が高く無い場合には、架橋塗布液の調製前に、予め精製して、純度を高めておくことが望ましい。本発明においてこの純度は、高ければ高いほど好ましいが、具体的には90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。純度が低いと、不純物であるアモルファスカーボンやタール等の炭素生成物に架橋剤が架橋して、カーボンナノチューブ間の架橋距離が変動してしまい、所望の特性を得られない場合があるためである。カーボンナノチューブの精製方法に特に制限はなく、従来公知の方法をいずれも採用することができる。
(官能基1)
架橋部位を架橋剤を用いて形成する第1の方法では、カーボンナノチューブに接続される官能基としては、カーボンナノチューブに化学的に付加させることができ、かつ、何らかの架橋剤により架橋反応を起こし得るものであれば、特に制限されず、如何なる官能基であっても選択することができる。具体的な官能基としては、−COOR、−COX、−MgX、−X(以上、Xはハロゲン)、−OR、−NR12、−NCO、−NCS、−COOH、−OH、−NH2、−SH、−SO3H、−R'CHOH、−CHO、−CN、−COSH、−SR、−SiR’3(以上、R、R1、R2およびR’は、それぞれ独立に、置換または未置換の炭化水素基)等の基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、−OH、−COOH、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COX(Xはハロゲン原子)、−NH2および−NCOからなる群より選ばれる少なくとも1つの基を選択することが好ましく、その場合、前記架橋剤として、選択された前記官能基と架橋反応を起こし得るものを選択する。
特に、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)は、カルボキシル基がカーボンナノチューブへの導入が比較的容易で、それにより得られる物質(カーボンナノチューブカルボン酸)をエステル化させることで容易に官能基として導入することができ、しかも、架橋剤による反応性も良好であることから、特に好ましい。
官能基−COORにおけるRは、置換または未置換の炭化水素基であり特に制限は無いが、反応性、溶解度、粘度、塗料の溶剤としての使いやすさの観点から、炭素数が1〜10の範囲のアルキル基であることが好ましく、1〜5の範囲のアルキル基であることがより好ましく、特にメチル基またはエチル基が好ましい。
官能基の導入量としては、カーボンナノチューブの長さ・太さ、単層か多層か、官能基の種類、コンデンサの用途等により異なり、一概には言えないが、1本のカーボンナノチューブに2以上の官能基が付加する程度の量とすることが、得られる架橋体の強度、すなわち塗布膜の強度の観点から好ましい。なお、カーボンナノチューブへの官能基の導入方法については、後述の[コンデンサの製造方法]の項において説明する。
(架橋剤)
前記架橋塗布液において必須成分である架橋剤は、カーボンナノチューブの有する前記官能基と架橋反応を起こすものであればいずれも用いることができる。換言すれば、前記官能基の種類によって、選択し得る架橋剤の種類は、ある程度限定されてくる。また、これらの組み合わせにより、その架橋反応による硬化条件(加熱、紫外線照射、可視光照射、自然硬化等)も、自ずと定まってくる。
具体的に好ましい前記架橋剤としては、ポリオール、ポリアミン、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル、ポリカルボン酸ハライド、ポリカルボジイミドおよびポリイソシアネートを挙げることができ、これらからなる群より選ばれる少なくとも1つの架橋剤を選択することが好ましく、その場合、前記官能基として、選択された前記架橋剤と架橋反応を起こし得るものを選択する。
特に、既述の好ましい前記官能基として例示された群、および、上記好ましい前記架橋剤として例示された群より、それぞれ少なくとも1つの官能基および架橋剤を、相互に架橋反応を起こし得る組み合わせとなるように選択することが好ましい。下記表1に、カーボンナノチューブの有する官能基と、それに対応する架橋反応可能な架橋剤との組み合わせを、その硬化条件とともに列挙する。
Figure 2005123428
これらの組み合わせの中でも、官能基側の反応性が良好な−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)と、容易に強固な架橋体を形成するポリオール、ポリアミン、アンモニウム錯体、コンゴーレッドおよびcis−プラチンとの組み合わせが好適なものとして挙げられる。なお、本発明で言う「ポリオール」、「ポリアミン」および「アンモニウム錯体」とは、OH基、NH2基およびアンモニウム基を2以上有する有機化合物の総称であり、これらの中でも炭素数2〜10(より好ましくは2〜5)、OH基数2〜22(より好ましくは2〜5)のものが、架橋性や過剰分投入した時の溶剤適性、生分解性による反応後の廃液の処理性(環境適性)、ポリオール合成の収率等の観点から好ましい。特に上記炭素数は、得られる塗布膜におけるカーボンナノチューブ相互間を狭めて実質的な接触状態にする(近づける)ことができる点で、上記範囲内で少ない方が好ましい。具体的には、特にグリセリンやエチレングリコールが好ましく、これらの内の一方もしくは双方を架橋剤として用いることが好ましい。
別の視点から見ると、前記架橋剤としては、非自己重合性の架橋剤であることが好ましい。上記ポリオールの例として挙げたグリセリンやエチレングリコールに加え、ブテンジオール、ヘキシンジオール、ヒドロキノンおよびナフタレンジオールは、非自己重合性の架橋剤であり、より一般的に示せば、自身の中に相互に重合反応を生じ得るような官能基の組を有していないことが、非自己重合性の架橋剤の条件となる。逆に言えば、自己重合性の架橋剤とは、自身の中に相互に重合反応を生じ得るような官能基の組を有しているもの(例えば、アルコキシド)が挙げられる。
(官能基2)
また、カーボンナノチューブ構造体の架橋部位を、複数のカーボンナノチューブが、少なくともその一端がそれぞれ異なるカーボンナノチューブに結合された複数の官能基同士の化学結合により形成して、相互に架橋した網目構造とする第2の方法の場合、カーボンナノチューブに結合させる官能基としては、カーボンナノチューブに化学的に付加させることができ、かつ、何らかの添加剤により官能基同士を反応させるものであれば、特に制限されず、如何なる官能基であっても選択することができる。具体的な官能基としては、−COOR、−COX、−MgX、−X(以上、Xはハロゲン)、−OR、−NR12、−NCO、−NCS、−COOH、−OH、−NH2、−SH、−SO3H、−R'CHOH、−CHO、−CN、−COSH、−SR、−SiR’3(以上、R、R1、R2およびR’は、それぞれ独立に、置換または未置換の炭化水素基)等の基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
このうち、縮合反応では−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COOH、−COX(Xはハロゲン原子)、−OH、−CHO、−NH2から選ばれる少なくとも一つ、置換反応では−NH2、−X(Xはハロゲン原子)、−SH、−OH、−OSO2CH3および−OSO2(C64)CH3から選ばれる少なくとも一つ、付加反応では−OH、および−NCOから選ばれる少なくとも一つ、酸化反応では−SHが好ましい。
また、これらの官能基を一部に含む分子をカーボンナノチューブに結合させ、先に列挙した好ましい官能基部分で化学結合させることも可能である。この場合においても、カーボンナノチューブに結合させる分子量の大きい官能基は意図したように結合されているので、架橋部位の長さは制御可能となる。
(添加剤)
前記架橋塗布液において添加される添加剤はカーボンナノチューブの有する前記官能基同士を反応させるものであればいずれも用いることができる。換言すれば、前記官能基の種類および反応の種類によって、選択し得る添加剤の種類は、ある程度限定されてくる。また、これらの組み合わせにより、その反応による硬化条件(加熱、紫外線照射、可視光照射、自然硬化等)も、自ずと定まってくる。
(縮合剤)
具体的に好ましい前記添加剤としては、縮合剤としては酸触媒、脱水縮合剤、たとえば硫酸、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミドを挙げることができ、これらからなる群より選ばれる少なくとも1つの縮合剤を選択することが好ましく、その場合、前記官能基として、選択された縮合剤により官能基同士が反応を起こし得るものを選択する。
(塩基)
前記架橋塗布液において置換反応に必須成分である塩基はヒドロキシル基の酸性度に応じて任意の塩基を選択すればよい。
具体的に好ましい前記塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピリジン、ナトリウムエトキシド等を挙げることができ、これらからなる群より選ばれる少なくとも1つの塩基を選択することが好ましくその場合、前記官能基として、選択された塩基により官能基同士が置換反応を起こし得るものを選択する。
特に、既述の好ましい前記官能基として例示された群より、それぞれ少なくとも2つの官能基が相互に反応を起こし得る組み合わせとなるように選択することが好ましい。下記表1に、カーボンナノチューブの有する官能基と、それに対応した反応名を列挙する。
付加反応については、必ずしも添加剤は必要としない。酸化反応についても、必ずしも添加剤は必要ないが、酸化反応促進剤を添加する方が好ましい。具体的には、ヨウ素を挙げることができる。
Figure 2005123428
つぎに、前記架橋塗布液における架橋剤や官能基結合用の添加剤の含有量としては、架橋剤の種類(自己重合性か非自己重合性かの別を含む)や官能基結合用の添加剤の種類は勿論、カーボンナノチューブの長さ・太さ、単層か多層か、有する官能基の種類・量、溶剤やその他添加剤の有無・種類・量、等により一概には言えない。特に、グリセリンやエチレングリコールなどは、それ自身粘度があまり高くなく、溶剤の特性を兼ねさせることが可能であるため、過剰に添加することも可能である。
(その他の添加剤)
前記架橋塗布液においては、溶剤、粘度調整剤、分散剤、架橋促進剤等の各種添加剤が含まれていてもよい。溶剤は、前記架橋剤もしくは官能基結合用の添加剤のみでは塗布適性が十分で無い場合に添加する。使用可能な溶剤としては、特に制限は無く、用いる架橋剤の種類に応じて選択すればよい。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、アセトン、クロロホルム、塩化メチレン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等の有機溶剤や水、酸水溶液、アルカリ水溶液等が挙げられる。かかる溶剤の添加量としては、塗布適性を考慮して適宜設定すればよいが、特に制限は無い。
粘度調整剤も、前記架橋剤や官能基結合用の添加剤のみでは塗布適性が十分で無い場合に添加する。使用可能な溶剤としては、特に制限は無く、用いる架橋剤や官能基結合用の添加剤の種類に応じて選択すればよい。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、アセトン、クロロホルム、塩化メチレン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF等が挙げられる。
これら粘度調整剤の中には、その添加量によっては溶剤としての機能を有するものがあるが、両者を明確に区別することに意義は無い。かかる粘度調整剤の添加量としては、塗布適性を考慮して適宜設定すればよいが、特に制限は無い。
分散剤は、塗料液中でのカーボンナノチューブないし架橋剤あるいは官能基結合用の添加剤の分散安定性を保持するために添加するものであり、従来公知の各種界面活性剤、水溶性有機溶剤、水、酸水溶液やアルカリ水溶液等が使用できる。ただし、本発明の塗料の成分は、それ自体分散安定性が高いため、分散剤は必ずしも必要ではない。また、形成後の塗布膜の用途によっては、塗布膜に分散剤等の不純物が含まれないことが望まれる場合もあり、その場合には勿論、分散剤は、添加しないか、極力少ない量のみしか添加しない。
(架橋塗布液の調製方法)
次に、架橋塗布液の調製方法について説明する。
前記架橋塗布液は、官能基を有するカーボンナノチューブに、前記官能基と架橋反応を起こす架橋剤、あるいは、官能基同士を化学結合させる添加剤を必要に応じて混合することで調製される(混合工程)。当該混合工程に先立ち、カーボンナノチューブに官能基を導入する付加工程を含んでもよい。
官能基を有するカーボンナノチューブを出発原料とすれば、混合工程の操作のみを行えばよいし、通常のカーボンナノチューブそのものを出発原料とすれば、付加工程から操作を行えばよい。 前記付加工程は、カーボンナノチューブに所望の官能基を導入する工程である。官能基の種類によって導入方法が異なり、一概には言えない。直接的に所望の官能基を付加させてもよいが、一旦、付加が容易な官能基を導入した上で、その官能基ないしその一部を置換したり、その官能基に他の官能基を付加させたり等の操作を行い、目的の官能基としても構わない。 また、カーボンナノチューブにメカノケミカルな力を与えて、カーボンナノチューブ表面のグラフェンシートをごく一部破壊ないし変性させて、そこに各種官能基を導入する方法もある。
また、製造時点から表面に欠陥を多く有する、カップスタック型のカーボンナノチューブや気相成長法により生成されるカーボンナノチューブを用いると、官能基を比較的容易に導入できる。しかし、グラフェンシート構造が完全である方が、カーボンナノチューブの特性を有効に得られるとともに、特性もコントロールしやすいため、多層カーボンナノチューブを用いて、最外層にコンデンサの電極として適度な電気伝導度を有するように欠陥を形成して官能基を結合し架橋させる一方で、構造欠陥の少ない内層をカーボンナノチューブの特性を発揮させる層として利用することが特に好ましい。
付加工程の操作としては、特に制限は無く、公知のあらゆる方法を用いて構わない。その他、特許文献1に各種方法が記載されており、目的に応じて、本発明においても利用することができる。 前記官能基の中でも、特に好適な−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)を導入する方法について説明する。カーボンナノチューブに−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)を導入するには、一旦、カーボンナノチューブにカルボキシル基を付加し(1)、さらにこれをエステル化(2)すればよい。
(1)カルボキシル基の付加
カーボンナノチューブにカルボキシル基を導入するには、酸化作用を有する酸とともに還流すればよい。この操作は比較的容易であり、しかも反応性に富むカルボキシル基を付加することができるため、好ましい。当該操作について、簡単に説明する。
酸化作用を有する酸としては、濃硝酸、過酸化水素水、硫酸と硝酸の混合液、王水等が挙げられる。特に濃硝酸を用いる場合には、その濃度としては、5質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。
還流は、常法にて行えばよいが、その温度としては、使用する酸の沸点付近が好ましい。例えば、濃硝酸では120〜130℃の範囲が好ましい。また、還流の時間としては、30分〜20時間の範囲が好ましく、1時間〜8時間の範囲がより好ましい。
還流の後の反応液には、カルボキシル基が付加したカーボンナノチューブ(カーボンナノチューブカルボン酸)が生成しており、室温まで冷却し、必要に応じて分離操作ないし洗浄を行うことで、目的のカーボンナノチューブカルボン酸が得られる。
(2)エステル化
得られたカーボンナノチューブカルボン酸に、アルコールを添加し脱水してエステル化することで、目的の官能基−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)を導入することができる。
前記エステル化に用いるアルコールは、上記官能基の式中におけるRに応じて決まる。すなわち、RがCH3であればメタノールであるし、RがC25であればエタノールである。一般にエステル化には触媒が用いられるが、本発明においても従来公知の触媒、例えば、硫酸、塩酸、トルエンスルホン酸等を用いることができる。本発明では、副反応を起こさないという観点から触媒として硫酸を用いることが好ましい。
前記エステル化は、カーボンナノチューブカルボン酸に、アルコールと触媒とを添加し、適当な温度で適当な時間還流すればよい。このときの温度条件および時間条件は、触媒の種類、アルコールの種類等により異なり一概には言えないが、還流温度としては、使用するアルコールの沸点付近が好ましい。例えば、メタノールでは60〜70℃の範囲が好ましい。また、還流の時間としては、1〜20時間の範囲が好ましく、4〜6時間の範囲がより好ましい。
エステル化の後の反応液から反応物を分離し、必要に応じて洗浄することで、官能基−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)が付加したカーボンナノチューブを得ることができる。
前記混合工程は、官能基を有するカーボンナノチューブに、前記官能基と架橋反応を起こす架橋剤あるいは官能基結合用の添加剤を必要に応じて混合し、架橋塗布液を調製する工程である。混合工程においては、官能基を有するカーボンナノチューブおよび架橋剤のほか、既述の[コンデンサ]の項で説明したその他の成分も混合する。そして、好ましくは、塗布適性を考慮して溶剤や粘度調整剤の添加量を調整することで、塗布直前の架橋塗布液を調製する。
混合に際しては、単にスパチュラで攪拌したり、攪拌羽式の攪拌機、マグネチックスターラーあるいは攪拌ポンプで攪拌するのみでも構わないが、より均一にカーボンナノチューブを分散させて、保存安定性を高めたり、カーボンナノチューブの架橋による網目構造を全体にくまなく張り巡らせるには、超音波分散機やホモジナイザーなどで強力に分散させても構わない。ただし、ホモジナイザーなどのように、攪拌のせん断力の強い攪拌装置を用いる場合、含まれるカーボンナノチューブを切断してしまったり、傷付けてしまったりする虞があるので、極短い時間行えばよい。
以上説明した架橋塗布液を、前記基体の表面に対して塗布し、硬化することにより、カーボンナノチューブ構造体が形成される。塗布方法や硬化方法は、後述の[コンデンサの製造方法]の項で詳述する。
本発明におけるカーボンナノチューブ構造体は、カーボンナノチューブがネットワーク化された状態となっている。詳しくは、該カーボンナノチューブ構造体は、マトリックス状に硬化したものとなり、カーボンナノチューブ同士が架橋部分を介して接続しており、電子やホールの高い伝送特性といったカーボンナノチューブ自身が有する特徴を存分に発揮することができる。すなわち、当該カーボンナノチューブ構造体は、カーボンナノチューブ相互が緊密に接続しており、しかも他の結着剤等を含まないことから、実質的にカーボンナノチューブのみからなるため、カーボンナノチューブが有する本来の特性が最大限に生かされる。
本発明におけるカーボンナノチューブ構造体を層状に形成する場合の厚みとしては、用途に応じて、極薄いものから厚めのものまで、幅広く選択することができる。使用する前記架橋塗布液中のカーボンナノチューブの含有量を下げ(単純には、薄めることにより粘度を下げ)、これを薄膜状に塗布すれば極薄い塗布膜となり、同様にカーボンナノチューブの含有量を上げれば厚めの塗布膜となる。さらに、塗布を繰返せば、より一層厚膜の塗布膜を得ることもできる。極薄い塗布膜としては、10nm程度の厚みから十分に可能であり、重ね塗りにより上限無く厚い塗布膜を形成することが可能である。一回の塗布で可能な厚膜としては、5μm程度である。また、含有量などを調整した架橋塗布液を型に注入し、結合させることで所望の形状にすることも可能である。
カーボンナノチューブ構造体において、第1の方法である架橋剤を用いる場合には、前記カーボンナノチューブ同士が架橋する部位、すなわち、前記カーボンナノチューブが有する前記官能基と前記架橋剤との架橋反応による架橋部位は、前記官能基の架橋反応後に残存する残基同士を、前記架橋剤の架橋反応後に残存する残基である連結基で連結した架橋構造となっている。
既述の如く、前記架橋塗布液においては、その構成要素である架橋剤が非自己重合性であることが好ましい。前記架橋剤が非自己重合性であれば、最終的に形成されるカーボンナノチューブ構造体層における前記連結基については、前記架橋剤1つのみの残基により構成されることになり、架橋されるカーボンナノチューブ相互の間隔を、使用した架橋剤の残基のサイズに制御することができるため、所望のカーボンナノチューブのネットワーク構造を高い再現性で得られるようになる。また、カーボンナノチューブ間に架橋剤が多重に介在しないので、カーボンナノチューブ構造体中のカーボンナノチューブの実質的な密度を高めることができる。さらに架橋剤の残基のサイズを小さくすれば、電気的にも物理的にも極めて近接した状態(カーボンナノチューブ相互が、実質的に直接接触した状態)に、カーボンナノチューブ相互の間隔を構成することができる。
なお、カーボンナノチューブにおける官能基に単一のものを、架橋剤に単一の非自己重合性のものを、それぞれ選択した架橋塗布液により、カーボンナノチューブ構造体層を形成した場合、当該層における前記架橋部位は、同一の架橋構造となる(例示1)。また、カーボンナノチューブにおける官能基に複数種のものを、および/または、架橋剤に複数種の非自己重合性の架橋剤を、それぞれ選択した架橋塗布液により、カーボンナノチューブ構造体層を形成した場合であっても、当該層における前記架橋部位は、主として用いた前記官能基および非自己重合性の架橋剤の組み合わせによる架橋構造が、主体的となる(例示2)。
これに対して、カーボンナノチューブにおける官能基や架橋剤が単一であるか複数種であるかを問わず、架橋剤に自己重合性のものを選択した架橋塗布液により、カーボンナノチューブ構造体層を形成した場合、当該層におけるカーボンナノチューブ同士が架橋する架橋部位は、架橋剤同士の連結(重合)個数が異なる数多くの連結基が混在した状態となり、特定の架橋構造が主体的とはなり得ない。
つまり、前記架橋剤として非自己重合性のものを選択すれば、カーボンナノチューブ構造体層におけるカーボンナノチューブ同士が架橋する架橋部位が、架橋剤1つのみの残基で官能基と結合するため、主として同一の架橋構造となる。なお、ここで言う「主として同一」とは、上記(例示1)の如く、架橋部位の全てが同一の架橋構造となる場合は勿論のこと、上記(例示2)の如く、架橋部位全体に対して、主として用いた前記官能基および非自己重合性の架橋剤の組み合わせによる架橋構造が、主体的となる場合も含む概念とする。
「主として同一」と言った場合に、全架橋部位における「同一である架橋部位の割合」としては、例えば架橋部位において、カーボンナノチューブのネットワーク形成とは目的を異にする機能性の官能基や架橋構造を付与する場合も想定されることから、一律に下限値を規定し得るわけではない。ただし、強固なネットワークでカーボンナノチューブ特有の高い電気的ないし物理的特性を実現するためには、全架橋部位における「同一である架橋部位の割合」としては、個数基準で50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、全て同一であることが最も好ましい。これらの個数割合は、赤外線スペクトルで架橋構造に対応した吸収スペクトルの強度比を計測する方法等により求めることができる。
このように、カーボンナノチューブ同士が架橋する架橋部位が、主として同一の架橋構造のカーボンナノチューブ構造体層であれば、カーボンナノチューブの均一なネットワークを所望の状態に形成することができ、電気的ないし物理的特性を、均質で良好、さらには期待した特性もしくは高い再現性をもって構成することができる。
また、前記連結基としては、炭化水素を骨格とするものが好ましい。ここで言う「炭化水素を骨格」とは、架橋されるカーボンナノチューブの官能基の架橋反応後に残存する残基同士を連結するのに資する、連結基の主鎖の部分が、炭化水素からなるものであることを言い、この部分の水素が他の置換基に置換された場合の側鎖の部分は考慮されない。勿論、連結基全体が炭化水素からなることが、より好ましい。
前記炭化水素の炭素数としては2〜10個とすることが好ましく、2〜5個とすることがより好ましく、2〜3個とすることがさらに好ましい。なお、前記連結基としては、2価以上であれば特に制限は無い。
カーボンナノチューブの有する官能基と架橋剤との好ましい組み合わせとして既に例示した、前記官能基−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)とエチレングリコールとの架橋反応では、前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋する架橋部位が−COO(CH22OCO−となる。
また、前記官能基−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)とグリセリンとの架橋反応では、前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋する架橋部位が、OH基2つが架橋に寄与すれば−COOCH2CHOHCH2OCO−あるいは−COOCH2CH(OCO−)CH2OHとなり、OH基3つが架橋に寄与すれば−COOCH2CH(OCO−)CH2OCO−となる。
以上説明したように、このカーボンナノチューブ構造体層が、複数のカーボンナノチューブが複数の架橋部位を介して網目構造の状態となった状態で形成されているので、単なるカーボンナノチューブの分散膜のように、カーボンナノチューブ同士の接触状態並びに配置状態が不安定になることがなく、電子やホールの高い伝送特性といった電気的特性や、熱伝導、強靭性といった物理的特性、その他光吸収特性等カーボンナノチューブに特有の性質を安定して発揮することができる。
また、架橋部位を少なくともその一端がそれぞれ異なるカーボンナノチューブに結合された複数の官能基同士の化学結合により形成する第2の方法においても、該カーボンナノチューブ構造体は、マトリックス状にカーボンナノチューブ同士が架橋部分を介して接続しており、電子やホールの高い伝送特性といったカーボンナノチューブ自身が有する特徴を発揮しやすくできる。すなわち、当該カーボンナノチューブ構造体は、カーボンナノチューブ相互が緊密に接続しており、しかも他の結着剤等を含まないことから、実質的にカーボンナノチューブのみから構成できる。
また官能基同士を反応させて架橋部位を形成しているため、カーボンナノチューブ構造体中のカーボンナノチューブの実質的な密度を高めることができ、さらに官能基のサイズを小さくすれば、電気的にも物理的にも極めて近接した状態に、カーボンナノチューブ相互の間隔を構成することができ、カーボンナノチューブ単体の特性をより引き出しやすくなる。
また、架橋部位が官能基同士の化学結合であるため、構造体が主として同一の架橋構造となるので、カーボンナノチューブの均一なネットワークを所望の状態に形成することができ、電気的ないし物理的特性を、均質で良好、さらには期待した特性もしくは高い再現性をもって構成することができる。
本発明のコンデンサは、前記カーボンナノチューブ構造体層以外の他の層が形成されていてもよい。例えば、前記基体表面と前記カーボンナノチューブ構造体層との間に、両者の接着性を向上させるための接着層を設けることは、パターニングされたカーボンナノチューブ構造体層の接着強度を高めることができ、好ましい。また、カーボンナノチューブ構造体の周囲を絶縁体、導電体などコンデンサの用途に応じて被覆することもできる。
また、既述の通り、前記基体を可撓性ないし柔軟性を有する基板とすることもできる。前記基体を可撓性ないし柔軟性を有する基板とすることで、コンデンサ全体としてのフレキシビリティーが向上し、設置場所等の使用環境の自由度が格段に広がる。
また、このような可撓性ないし柔軟性を有する基板を用いたコンデンサを用いて装置を構成する場合には、装置における多様な配置や形状に適応しつつ導線として機能を発揮するために必須となる。
以上説明した本発明のコンデンサの具体的な形状等は、次の[コンデンサの製造方法]の項や実施例の項で明らかにする。勿論、後述する構成はあくまでも例示であり、本発明のコンデンサの具体的な態様は、これらに限定されるものではない。
[コンデンサの製造方法]
本発明のコンデンサの製造方法は、上記本発明のコンデンサを製造するのに適した方法である。具体的には、コンデンサの一対の対向電極の一方を構成するカーボンナノチューブ構造体を形成する工程として、(A)官能基を結合された複数のカーボンナノチューブを含む溶液を基体表面に塗布する塗布工程と、(B)塗複数の前記官能基間を化学結合させて、前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体層を形成する架橋工程とを含む。
以下、これら各工程に分けて、本発明のコンデンサの製造方法の一例について図2を用いて説明する。本説明では下部電極側をカーボンナノチューブ構造体で形成したものであるが、上部電極とする場合も同じ工程で形成できる。なお、積層型のコンデンサの構造並びに製造方法自体についてはよく知られているので、本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体により形成された電極については詳細に説明し、強誘電体膜の形成方法等は公知の方法を採用すればよいので、ここでは簡単に説明する。
(A)塗布工程
本発明において、「塗布工程」とは、前記基体2の表面に、官能基を有するカーボンナノチューブを含む溶液(架橋塗布液11)を塗布する工程である。
なお、当該塗布方法に制限はなく、単に液滴を垂らしたり、それをスキージで塗り広げたりする方法から、一般的な塗布方法まで、幅広くいずれの方法も採用することができる。一般的な塗布方法としては、スピンコート法、バーコート法、キャストコート法、ロールコート法、刷毛塗り法、浸漬塗布法、スプレー塗布法、カーテンコート法等が挙げられる。
(B)架橋工程
本発明において、「架橋工程」とは、塗布後の前記架橋塗布液11を硬化して、前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体1を形成する工程である。
なお、架橋工程における操作は、前記官能基と、前記架橋剤もしくは官能基同士を化学結合させるための添加剤との組み合わせに応じて、自ずと決まってくる。熱硬化性の組み合わせであれば、各種ヒータ等により加熱すればよいし、紫外線硬化性の組み合わせであれば、紫外線ランプで照射したり、日光下に放置しておけばよい。勿論、自然硬化性の組み合わせであれば、そのまま放置しておけば十分であり、この「放置」も本発明における架橋工程で行われ得るひとつの操作と解される。
官能基−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)が付加したカーボンナノチューブと、ポリオール(中でもグリセリンおよび/またはエチレングリコール)との組み合わせの場合には、加熱による硬化(エステル交換反応によるポリエステル化)が行われる。加熱により、エステル化したカーボンナノチューブカルボン酸の−COORと、ポリオールのR’−OH(R’は、置換または未置換の炭化水素基)とがエステル交換反応する。そして、かかる反応が複数多元的に進行し、カーボンナノチューブが架橋していき、最終的にカーボンナノチューブが相互に接続してネットワーク状となったカーボンナノチューブ構造体層14が形成される。
上記の組み合わせの場合に好ましい条件について例示すると、加熱温度としては、具体的には50〜500℃の範囲が好ましく、150〜200℃の範囲がより好ましい。また、この組み合わせにおける加熱時間としては、具体的には1分〜10時間の範囲が好ましく、1〜2時間の範囲がより好ましい。
(C)パターニング工程
本発明において、「パターニング工程」とは、前記カーボンナノチューブ構造体層を所望の形状に応じたパターンにパターニングする工程である。図2(e)に、当該(C)パターニング工程を経た後の基体表面の状態を表す模式断面図を示す。 パターニング工程の操作に特に制限はないが、好適なものとして、以下(C−A)および(C−B)の2つの態様を挙げることができる。
(C−A)
前記基体表面における前記所望の形状に応じたパターン以外の領域のカーボンナノチューブ構造体層に、ドライエッチングを行うことで、当該領域のカーボンナノチューブ構造体層を除去し、前記カーボンナノチューブ構造体層を前記所望の形状に応じたパターンにパターニングする工程である態様。
ドライエッチングを行うことで、前記所望の形状に応じたパターンにパターニングするということは、結局は、前記基体表面における前記パターン以外の領域の前記カーボンナノチューブ構造体層に、ラジカル等を照射することを意味する。そして、その手法としては、直接前記パターン以外の領域の前記カーボンナノチューブ構造体層にラジカル等を照射する方式(C−A−1)と、前記パターン以外の領域をレジスト層で被覆した上で、前記基体表面(勿論、前記カーボンナノチューブ構造体層およびレジスト層が形成された側)の全面にラジカル等を照射する方式(C−A−2)が挙げられる。
(C−A−1)
直接前記パターン以外の領域の前記カーボンナノチューブ構造体層にラジカル等を照射する方式とは、詳しくは、本パターニング工程が、前記基体表面における前記所望の形状に応じたパターン以外の領域のカーボンナノチューブ構造体層に、ガス分子のイオンをイオンビームにより選択的に照射することで、当該領域のカーボンナノチューブ構造体層を除去し、前記カーボンナノチューブ構造体層を前記所望の形状に応じたパターンにパターニングする態様である。
イオンビームによれば、数nmオーダー程度の緻密さで、選択的にガス分子のイオンを照射することができ、所望の形状に応じたパターンのパターニングが一度の操作で容易にできる点で好ましい。
選択可能なガス種としては、酸素、アルゴン、窒素、二酸化炭素、六フッ化硫黄等が挙げられるが、本発明においては特に酸素が好ましい。 イオンビームとは、真空中ガス分子に電圧をかけることで加速させイオン化し、ビームとして照射する方式であり、エッチングの対象とする物質および照射精度は、使用するガスの種類により変更することができる。
(C−A−2)
前記パターン以外の領域をレジスト層で被覆した上で、前記基体表面の全面にラジカル等を照射する方式とは、詳しくは、本パターニング工程が、 前記基体表面における前記所望の形状に応じたパターンの領域のカーボンナノチューブ構造体層の上に、レジスト層を設けるレジスト層形成工程(C−A−2−1)と、 前記基体の前記カーボンナノチューブ構造体層およびレジスト層が積層された面に、ドライエッチングを行うことで、前記領域以外の領域で表出しているカーボンナノチューブ構造体層を除去する除去工程(C−A−2−2)と、を含む態様であり、除去工程に引き続いてさらに、 レジスト層形成工程で設けられた前記レジスト層を剥離するレジスト層剥離工程(C−A−2−3)を含む場合もある。
(C−A−2−1)レジスト層形成工程
レジスト層形成工程では、前記基体表面における前記所望の形状に応じたパターンの領域のカーボンナノチューブ構造体層の上に、レジスト層を設ける。当該工程は、一般にフォトリソグラフィープロセスと称されるプロセスに従って為されるものであり、前記所望の形状に応じたパターンの領域のカーボンナノチューブ構造体層の上に直接レジスト層を設けるのではなく、図2(b)に示されるように一旦基体12のカーボンナノチューブ構造体層14が形成された表面全面にレジスト層16を形成し、前記所望の形状に応じたパターンの領域を露光して、その後、現像することで露光部以外の部位が除去され、最終的に前記所望の形状に応じたパターンの領域のカーボンナノチューブ構造体層の上にレジスト層が設けられた状態となる。
図2(c)に、当該(C−A−2−1)レジスト層形成工程を経た後の基体表面の状態を表す模式断面図を示す。なお、レジストの種類によっては、露光部以外が現像により除去され、非露光部が残存する構成の場合もある。 レジスト層の形成方法は、従来公知の方法で行えばよい。具体的には、レジスト剤を基板上にスピンコーター等を使用して塗布し、加熱することでレジスト層を形成させる。
レジスト層16の形成に用いる材料(レジスト剤)としては、特に制限されず、従来よりレジストの材料として用いられている各種材料をそのまま用いることができる。中でも樹脂により形成する(樹脂層とする)ことが好ましい。カーボンナノチューブ構造体層14は、網目状にネットワークが形成されており、多孔性の構造体であるため、例えば金属蒸着膜の様にごく表面にのみ膜が形成され孔内部まで十分に浸透しない材料によりレジスト層16を形成すると、プラズマ等を照射した際にカーボンナノチューブが十分に封止された状態(プラズマ等に晒されない状態)にできない。そのため、プラズマ等が孔部を通過してレジスト層16の下層のカーボンナノチューブ構造体層14まで侵食し、プラズマ等の回り込みにより残留するカーボンナノチューブ構造体層14の外形が小さくなってしまう場合がある。この小形化を加味して、レジスト層16の外形(面積)を、前記所望の形状に応じたパターンに比して十分に大きくする手法も考えられるが、この場合はパターン同士の間隔を広くとらざるをえず、密にパターンを形成できなくなる。
これに対して、レジスト層16の材料として樹脂を用いることで、当該樹脂を孔内部まで浸透させることができ、プラズマ等に晒されるカーボンナノチューブを減少させることができ、結果としてカーボンナノチューブ構造体層14の高密度なパターニングが可能となる。
当該樹脂層を主として構成する樹脂材料としては、ノボラック樹脂、ポリメチルメタクリレート、およびこれらの樹脂の混合物等を挙げることができるが、勿論これらに限定されるものではない。
レジスト層を形成するためのレジスト材料は、上記樹脂材料あるいはその前駆体と感光材料等の混合物であり、本発明では従来公知のあらゆるレジスト材料を使用しても差し支えない。例えば、東京応化工業製OFPR800、長瀬産業製NPR9710等を例示することができる。
レジスト層16への露光(レジスト材料が熱硬化性の場合には加熱。その他レジスト材料の種類により適宜選択。)および現像の操作ないし条件(例えば、光源波長、露光強度、露光時間、露光量、露光時の環境条件、現像方法、現像液の種類・濃度、現像時間、現像温度、前処理や後処理の内容等)は、使用するレジスト材料に応じて、適宜選択する。市販されているレジスト材料を用いたのであれば、当該レジスト材料の取扱説明書の方法に従えばよい。一般的には、取り扱いの便宜から、紫外光を用いて前記所望の形状に応じたパターン様に露光し、アルカリ現像液により現像する。そして水洗で現像液を洗い流し、乾燥してフォトリソグラフィープロセスが完了する。
(C−A−2−2)除去工程
除去工程では、前記基体の前記カーボンナノチューブ構造体層およびレジスト層が積層された面に、ドライエッチングを行うことで、前記領域以外の領域で表出している(図2(c)を参照。カーボンナノチューブ構造体層14は、レジスト層16が除去された部分から表出している。)カーボンナノチューブ構造体層を除去する。図2(d)に、当該(C−A−2−2)除去工程を経た後の基体表面の状態を表す模式断面図を示す。
除去工程の操作は、一般にドライエッチングと称される方法全般を含み、方式としては、リアクティブイオン方式などがある。既述の(C−A−1)のイオンビームを用いる方式もドライエッチングに含まれる。 選択可能なガス種やその他装置および操作環境等は(C−A−1)の項で述べた通りである。
ドライエッチングで一般的に選択可能なガス種としては、酸素、アルゴン、フッ素系ガス(フロン、SF6、CF4等)等が挙げられるが、本発明においては特に酸素が好ましい。酸素ラジカルを用いると、除去するカーボンナノチューブ構造体層14のカーボンナノチューブを酸化させ(燃焼させ)、二酸化炭素化することができ、残存物の発生による影響がなく、また正確なパターニングをすることが可能となる。
ガス種として酸素を選択する場合には、酸素分子に紫外線を照射することにより、酸素ラジカルを発生させ、これを利用することができる。この方式で酸素ラジカルを生ずる装置が、UVアッシャーとの商品名で市販されており、容易に入手することができる。
(C−A−2−3)レジスト層剥離工程
本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体の製造方法は、以上の(C−A−2−2)除去工程までの操作が完了した段階で終了とすることもでき、それでもカーボンナノチューブ構造体の一態様(図2(d)に示される態様)のものを得ることができる。しかし、レジスト層16を除去したい場合には、上記除去工程に引き続いてさらに、レジスト層形成工程で設けられたレジスト層16を剥離するレジスト層剥離工程の操作を施すことが必要となる。図2(e)に、当該(C−A−2−3)レジスト層剥離工程を経た後の基体表面の状態を表す模式断面図を示す。
レジスト層剥離工程の操作は、レジスト層16の形成に用いた材料に応じて選択すればよい。市販されているレジスト材料を用いたのであれば、当該レジスト材料の取扱説明書の方法に従えばよい。レジスト層16が樹脂層である場合には、一般的には、当該樹脂層を溶解し得る有機溶剤に接液することにより除去する。
(C−B)
前記基体表面における前記所望の形状に応じたパターンの領域のカーボンナノチューブ構造体層の上に、レジスト層を設けるレジスト層形成工程と、 前記基体の前記カーボンナノチューブ構造体層およびレジスト層が積層された面に、エッチング液を接液させることで、前記領域以外の領域で表出しているカーボンナノチューブ構造体層を除去する除去工程と、を含む工程である態様。 この態様は、一般的にウェットエッチング(薬液=エッチング液を使用して任意の部分を取り除く方法)と称される方法である。
レジスト層形成工程の詳細については、エッチング液に耐性を有するレジスト材料を用いることが望まれること以外は、既述の(C−A−2−1)レジスト層形成工程と同様である。除去工程に引き続いてレジスト層剥離工程の操作を施しても構わないこと、およびその詳細については、(C−A−2−3)レジスト層剥離工程に記載された内容と同様である。そのため、これらについては、その詳細な説明は割愛する。
図2(c)を参照して説明すれば、除去工程においては、基体12のカーボンナノチューブ構造体層14およびレジスト層16が積層された面に、エッチング液を接液させることで、前記領域以外の領域で表出しているカーボンナノチューブ構造体層14を除去する。 ここで、本発明において「接液」とは、対象物を液体に接触させる行為全てを含む概念であり、浸漬、スプレー、流し掛け等、いずれの方法で液体に対象物を接触させても構わない。
エッチング液は、一般に酸あるいはアルカリであり、どのような種類のエッチング液を選択すればよいかは、レジスト層16を構成するレジスト材料やカーボンナノチューブ構造体層14におけるカーボンナノチューブ相互間の架橋構造等により決まってくる。できる限りレジスト層16を侵しにくく、カーボンナノチューブ構造体層14を除去しやすい材料を選択することが望ましい。
ただし、エッチング液の温度や濃度、および接液時間を適切に制御することで、レジスト層16が完全に消滅してしまう前に、元々表出しているカーボンナノチューブ構造体層14を除去することが可能であれば、レジスト層16を侵してしまうような種類のエッチング液を選択しても構わない。
(D)強誘電体膜の形成工程
本発明の強誘電体層として用いられる強誘電体膜をカーボンナノチューブ構造体層上に形成する。強誘電体薄膜の形成法としては、公知のMODコート材をスクリーン印刷し焼成する方法、蒸着により形成する方法、ゾルゲル法等公知の手法を任意に選択することができる。
(E)上部電極の形成工程
強誘電体膜上に上部電極を形成する。これも周知の方法である蒸着法や、本発明の電極形成方法であるカーボンナノチューブ構造体の形成方法に従って形成する等、適宜選択することができる。
(F)その他の工程
以上の各工程を経ることで、カーボンナノチューブ構造体を電極としたコンデンサを製造することができるが、本発明のコンデンサの製造方法においては、その他の工程を含めることもできる。
例えば、前記塗布工程に先立ち、前記基体の表面を予め処理する表面処理工程を設けるのも好適である。表面処理工程は、例えば、塗布される架橋塗布液の吸着性を高めるため、上層として形成されるカーボンナノチューブ構造体層と基体表面との接着性を高めるため、基体表面を清浄化するため、基体表面の電気伝導度を調整するため、等の目的で行われる。
架橋塗布液の吸着性を高める目的で行われる表面処理工程としては、例えば、シランカップリング剤(例えば、アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等)による処理が挙げられる。中でもアミノプロピルトリエトキシシランによる表面処理は、広く行われており、本発明における表面処理工程でも好適である。アミノプロピルトリエトキシシランによる表面処理は、例えば、Y.L.Lyubchenko et al.,Nucleic Acids Research,1993,vol.21,p.1117-1123等の文献に見られるように、従来よりDNAのAFM観察において基板に使うマイカの表面処理に用いられている。
カーボンナノチューブ構造体層自体を2層以上積層する場合には、上記本発明の電極を構成するカーボンナノチューブ構造体の製造方法による操作を、2回以上繰り返せばよい。カーボンナノチューブ構造体層の層間にさらに別の誘電体層や絶縁層等の中間層を設ける場合には、これらの層を形成するための工程を挟んで、上記本発明のコンデンサの製造方法による操作を繰り返せばよい。
<本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体の製造方法の応用例>
本発明のコンデンサの電極に用いるカーボンナノチューブ構造体を製造する場合に、仮基板の表面に一旦カーボンナノチューブ構造体層をパターニングした後、所望とする基体に転写する方法がある。また、転写工程において、当該仮基板から中間転写体表面にパターニングされたカーボンナノチューブ構造体層を一旦転写し、さらに所望とする基体(第2の基体)に転写する構成としても構わない。
当該応用例において使用可能な仮基板としては、[カーボンナノチューブ構造体]の項で説明した基体と同様の材質のものが使用可能であり、好ましいものである。ただし、転写工程における転写適性を考慮すると、少なくとも1つの平面を有することが望まれ、平板状であることがより好ましい。
当該応用例において使用可能な基体あるいは中間転写体としては、粘着剤を保持した粘着面、あるいは保持し得る面を有することが必要であり、セロファンテープ、紙テープ、布テープ、イミドテープのような一般的なテープは勿論使用可能である。また、これらテープのような可撓性ないし柔軟性を有する材料以外の硬質の材料からなるものであっても構わない。粘着剤を保持していない材料の場合には、保持し得る面に粘着剤を塗りつけた上で、これを粘着面として、通常のテープと同様に使用することができる。
当該応用例によれば、本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体を容易に製造することができる。
なお、基体の表面にカーボンナノチューブ構造体層が担持された状態のものを用意し、デバイスを構成する所望の第2の基体(例えば筐体)の表面に基体ごと貼付けて、カーボンナノチューブ構造体を製造することもできる。
あるいは、仮基板(もしくは中間転写体)の表面にカーボンナノチューブ構造体層が担持されたカーボンナノチューブ転写体を用いて、カーボンナノチューブ構造体を構成する基体の表面に前記カーボンナノチューブ構造体層だけを転写し、仮基板(もしくは中間転写体)を除去するようにすれば、利用者は架橋工程を省略しても、カーボンナノチューブ構造体を作製できる様になる。なお、ここではプロセス上中間転写体がカーボンナノチューブ転写体の仮基板となる場合があるが、カーボンナノチューブ転写体自体としては区別する必要はないので、この場合も含むものとする。
カーボンナノチューブ転写体を用いると、仮基板の表面に架橋された状態でカーボンナノチューブ構造体層が担持されているため、その後の取り扱いが極めて簡便になり、カーボンナノチューブ構造体の製造は極めて容易に行うことができるようになる。仮基板の除去方法は、単純な剥離、化学的に分解、焼失、溶融、昇華、溶解させる等適宜選択できる。
かかる応用例のカーボンナノチューブ構造体の製造方法は、デバイスの基体として、そのまま本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体の製造方法を適用し難い材質および/または形状のものの場合に、特に有効である。
例えば、前記架橋工程で、塗布後の前記溶液を硬化するために加熱する温度が、カーボンナノチューブ構造体の基体にしようとしている材料の融点ないしガラス転移点以上となってしまう場合に、上記本発明の応用例は有効である。このとき、前記加熱温度を前記仮基板の融点よりも低く設定することで、硬化のために必要な加熱温度を確保することができ、適切に本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体を製造することができる。
また、例えば、前記パターニング工程が、前記仮基板表面における前記所望の形状に応じたパターン以外の領域のカーボンナノチューブ構造体層に、ドライエッチングを行うことで、当該領域のカーボンナノチューブ構造体層を除去し、前記カーボンナノチューブ構造体層を前記所望の形状に応じたパターンにパターニングする工程であるとき、カーボンナノチューブ構造体の基体にしようとしている材料が、前記パターニング工程で行うドライエッチングに対して耐性を有しない場合に、上記本発明の応用例は有効である。このとき、前記仮基板にドライエッチングに対して耐性を有する材料を用いることで、前記仮基板にパターニングする工程の操作に対する耐性を確保することができ、適切に本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体を製造することができる。
具体的な耐性、材料等は、ドライエッチングのガス種、強度、時間、温度、圧力等の条件により異なるため一概には言えないが、樹脂材料は比較的耐性が低いため、これを前記基体とした場合に、本応用例を適用することで、耐性が低いことによる制約から解放される。したがって、樹脂材料を前記基体に適用することは、本応用例によるメリットを生かし得る点で好適である。一方、無機材料は比較的耐性が高いため、前記仮基板に適している。また、可撓性ないし柔軟性を有する材料は一般に当該耐性が低いため、これを前記基体に適用することは、本応用例によるメリットを生かし得る点で好適である。
さらに、例えば、前記パターニング工程として、前記仮基板表面における前記所望の形状に応じたパターンの領域のカーボンナノチューブ構造体層の上に、レジスト層を設けるレジスト層形成工程と、前記仮基板の前記カーボンナノチューブ構造体層およびレジスト層が積層された面に、エッチング液を接液させることで、前記領域以外の領域で表出しているカーボンナノチューブ構造体層を除去する除去工程と、を含むとき、前記パターニング工程で用いるエッチング液に対して、前記基体は耐性を有しないが、前記仮基板は耐性を有する場合に、上記本発明の応用例は有効である。このとき当該カーボンナノチューブ構造体の基体を本応用例における基体とし、前記仮基板に前記エッチング液に対して耐性を有する材料を用いることで、前記仮基板にパターニングする工程の操作に対する耐性を確保することができ、適切に本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体を製造することができる。
具体的な耐性、材料等は、用いるエッチング液の種類、濃度、温度、接液時間等の条件により異なるため一概には言えない。例えば、エッチング液が酸性であり、酸に弱いアルミニウム等の材料をカーボンナノチューブ構造体の基体としたい場合に、これを前記基体にし、酸に耐性のあるシリコン等の材料を前記仮基板にして本応用例を適用することで、耐性が低いことによる制約から解放される。その他、エッチング液の液性により一概には言えないが、既述の通りエッチング液に対する耐性が低い材料を前記基体にすることで、耐性が低いことによる制約から解放される。
さらに別の態様として、カーボンナノチューブ構造体層24を担持する基体を、よりハンドリングしやすいカーボンナノチューブ構造体とするために、第2の基体に貼り付けて、本発明の電極として用いるカーボンナノチューブ構造体およびこれを用いた装置を構成しても良い。第2の基体としては、物性的に剛体であっても、可撓性ないし柔軟性であってもよいし、形状的にも球体、凹凸形状等多様な形状のものを選択することができる。
以下、本発明を実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
上述のコンデンサの製造方法の流れにより、コンデンサを製造した。なお、本実施例の説明においては、図1の符号を用いる場合がある。
(A)塗布工程
(A−1)架橋塗布液の調製(付加工程)
(1)カルボキシル基の付加・・・カーボンナノチューブカルボン酸の合成
単層カーボンナノチューブ粉末(純度90%、平均直径30nm、平均長さ3μm;サイエンスラボラトリー製)30mgを濃硝酸(60質量%水溶液、関東化学製)20mlに加え、120℃の条件で還流を20時間行い、カーボンナノチューブカルボン酸を合成した。以上の反応スキームを図3に示す。なお、図3中カーボンナノチューブ(CNT)の部分は、2本の平行線で表している(反応スキームに関する他の図に関しても同様)。
溶液の温度を室温に戻したのち、5000rpmの条件で15分間の遠心分離を行い、上澄み液と沈殿物とを分離した。回収した沈殿物を純水10mlに分散させて、再び5000rpmの条件で15分間の遠心分離を行い、上澄み液と沈殿物とを分離した(以上で、洗浄操作1回)。この洗浄操作をさらに5回繰り返し、最後に沈殿物を回収した。
回収された沈殿物について、赤外吸収スペクトルを測定した。また、比較のため、用いた単層カーボンナノチューブ原料自体の赤外吸収スペクトルも測定した。両スペクトルを比較すると、単層カーボンナノチューブ原料自体においては観測されていない、カルボン酸に特徴的な1735cm-1の吸収が、前記沈殿物の方には観測された。このことから、硝酸との反応によって、カーボンナノチューブにカルボキシル基が導入されたことがわかった。すなわち、沈殿物がカーボンナノチューブカルボン酸であることが確認された。
また、回収された沈殿物を中性の純水に添加してみると、分散性が良好であることが確認された。この結果は、親水性のカルボキシル基がカーボンナノチューブに導入されたという、赤外吸収スペクトルの結果を支持する。
(2)エステル化
上記工程で調製されたカーボンナノチューブカルボン酸30mgを、メタノール(和光純薬製)25mlに加えた後、濃硫酸(98質量%、和光純薬製)5mlを加えて、65℃の条件で還流を6時間行い、メチルエステル化した。以上の反応スキームを図4に示す。
溶液の温度を室温に戻したのち、ろ過して沈殿物を分離した。沈殿物は、水洗した後回収した。回収された沈殿物について、赤外吸収スペクトルを測定した。その結果、エステルに特徴的な1735cm-1および1000〜1300cm-1の領域における吸収が観測されたことから、カーボンナノチューブカルボン酸がエステル化されたことが確認された。
(混合工程)
上記工程で得られたメチルエステル化したカーボンナノチューブカルボン酸30mgを、グリセリン(関東化学製)4gに加え、超音波分散機を用いて混合した。さらに、これを粘度調整剤としてのメタノール4gに加え、架橋塗布液(1)を調製した。
(A−2)基体の表面処理工程
基体12としてのシリコンウエハー(アドバンテック製、76.2mmφ(直径3インチ)、厚さ380μm、表面酸化膜の厚さ1μm)に下部電極層12としてアルミを蒸着し、酸化シリコンのMODコート材(高純度化学製)を用いて片側電極上に酸化シリコン絶縁膜13を形成したものを用意した。この上に塗布する架橋塗布液(1)と、当該シリコンウエハーとの吸着性を上げるために、アミノプロピルトリエトキシシランにより、シリコンウエハーの表面処理を行った。
アミノプロピルトリエトキシシランによる表面処理は、密閉したシャーレ内で、上記シリコンウエハーをアミノプロピルトリエトキシシラン(アルドリッチ社製)50μlの蒸気に3時間程度晒すことで行った。
(A−3)塗布工程
工程(A−1)で調製された架橋塗布液11(1μl)を、表面処理が施されたシリコンウエハー表面にスピンコーター(ミカサ社製、1H−DX2)を用い、100rpm,30秒の条件で塗布した。
(B)架橋工程
架橋塗布液を塗布した後、当該塗布膜が形成されたテープ2を、加熱しながら200℃で2時間加熱し塗布膜を硬化し、カーボンナノチューブ構造体から成る上部電極層14を形成した。
得られたカーボンナノチューブ構造体層14の状態を光学顕微鏡で確認したところ、極めて均一な硬化膜が得られた。さらにこの上にコンタクト層15として金を蒸着した。ナノチューブ構造体から構成されたコンデンサを得ることができた。
同様の方法にて、カルボン酸を合成した単層カーボンナノチューブをグリセリンを用いて架橋したカーボンナノチューブ構造体を電極とし、誘電体としてアルミ酸化膜を用いたコンデンサを作成した。
更に、カルボン酸を合成した多層カーボンナノチューブをヒドロキノンを用いて架橋したカーボンナノチューブ構造体を電極としシリコン酸化膜を誘電体として用いたコンデンサを作成した。
(検証実験)
本発明を検証するため、市販の電解コンデンサ、セラミックコンデンサとともに本発明の3種類の実施例によるコンデンサのESR(等価直列抵抗、Equivalent Series Resistance)の周波数特性をLCRメータ4284A(ヒューレット・パッカード社製)で測定した。
その結果を図8に示す。縦軸の値は測定したESRの値を、測定帯域の下限である20HzにおけるESRの値で規格化したものである。セラミックコンデンサなどはESRが最小となる周波数が1MHz付近であるが、本発明の実施例のコンデンサはいずれもその周波数が1MHzを上回っており、周波数特性の良好なコンデンサとして機能することが確認された。
図1は本発明のコンデンサの一形態の模式図である。 図2は本発明の半導体装置の製造方法の一例を説明するための基体表面の模式断面図であり、製造工程に添って(a)〜(e)の順に示したものである。 図3は実施例1中の(付加工程)におけるカーボンナノチューブカルボン酸の合成の反応スキームである。 図4は実施例1中の(付加工程)におけるエステル化の反応スキームである。 図5は実施例1中の(架橋工程)におけるエステル交換反応による架橋の反応スキームである。 図6は実施例1で形成されたカーボンナノチューブ構造体層についての、電流−電圧特性測定結果を示すグラフである。 図7は作成した架橋CNTコンデンサのESRの周波数特性である。縦軸の値は測定したESRの値を20HzにおけるESRで規格化したものである。
符号の説明
1: コンデンサ、11:基体、12:アルミニウム層(下部電極)、13:誘電体層、14:カーボンナノチューブ構造体層(上部電極)、15:金層(コンタクト層)

Claims (33)

  1. 対向する一対の電極のうち少なくとも一方の電極を、官能基が結合された複数のカーボンナノチューブの前記官能基間が化学結合で相互に架橋された網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体により構成することを特徴とするコンデンサ。
  2. 前記カーボンナノチューブ構造体が、官能基が結合された複数のカーボンナノチューブを含む溶液を硬化させることにより、前記カーボンナノチューブが接続された複数の前記官能基間を化学結合させて架橋部位が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記架橋部位は、前記溶液中に含まれる架橋剤により複数の前記官能基間を架橋した構造であり、該架橋剤は非自己重合性であることを特徴とする請求項2に記載のコンデンサ。
  4. 前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋する架橋部位が、−COO(CH22OCO−、−COOCH2CHOHCH2OCO−、−COOCH2CH(OCO−)CH2OHおよび−COOCH2CH(OCO−)CH2OCO−からなる群より選択されるいずれかの化学構造であることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  5. 前記架橋部位は、複数の前記官能基同士の化学結合により形成されていることを特徴とする請求項2記載のコンデンサ。
  6. 前記化学結合を生ずる反応が、脱水縮合、置換反応、付加反応および酸化反応からなる群より選択されるいずれかの反応であることを特徴とする請求項5に記載のコンデンサ。
  7. 前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋する架橋部位が、−COOCO−、−O−、−NHCO−、−COO−、−NCH−、−NH−、−S−、−O−、−NHCOO−、および、−S−S−からなる群より選択されるいずれかの化学構造であることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  8. 前記複数のカーボンナノチューブが、多層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  9. 対向する一対の電極を有するコンデンサの製造方法において、官能基が結合された複数のカーボンナノチューブを含む溶液を基体表面に塗布する塗布工程と、複数の前記官能基間を化学結合させて、前記複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造を構成するカーボンナノチューブ構造体を形成する架橋工程とを含み、前記カーボンナノチューブ構造体を前記対向する一対の電極の少なくとも一方の電極として構成したことを特徴とするコンデンサの製造方法。
  10. 前記溶液は、複数の前記官能基間を架橋する架橋剤を含み、該架橋剤は非自己重合性の架橋剤であることを特徴とする請求項9に記載のコンデンサの製造方法。
  11. 前記官能基が、−OH、−COOH、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COX(Xはハロゲン原子)、−NH2および−NCOからなる群より選択されるいずれかの基であり、前記架橋剤が、選択された前記官能基と架橋反応を起こし得る架橋剤であることを特徴とする請求項10に記載のコンデンサの製造方法。
  12. 前記架橋剤が、ポリオール、ポリアミン、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル、ポリカルボン酸ハライド、ポリカルボジイミドおよびポリイソシアネートからなる群より選択されるいずれかの架橋剤であり、前記官能基が、選択された前記架橋剤と架橋反応を起こし得る官能基であることを特徴とする請求項10に記載のコンデンサの製造方法。
  13. 前記官能基が、−OH、−COOH、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COX(Xはハロゲン原子)、−NH2および−NCOからなる群より選択されるいずれかの基であり、前記架橋剤が、ポリオール、ポリアミン、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル、ポリカルボン酸ハライド、ポリカルボジイミドおよびポリイソシアネートからなる群より選択されるいずれかの架橋剤であり、前記官能基と前記架橋剤とが、相互に架橋反応を起こし得る組み合わせとなるようにそれぞれ選択されたことを特徴とする請求項10に記載のコンデンサの製造方法。
  14. 前記官能基が、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)であることを特徴とする請求項11に記載のコンデンサの製造方法。
  15. 前記架橋剤が、ポリオールであることを特徴とする請求項14に記載のコンデンサの製造方法。
  16. 前記架橋剤が、グリセリン、エチレングリコール、ブテンジオール、ヘキシンジオール、ヒドロキノンおよびナフタレンジオールからなる群より選択されるいずれかの架橋剤であることを特徴とする請求項14に記載のコンデンサの製造方法。
  17. 前記溶液が、さらに溶剤を含むことを特徴とする請求項9に記載のコンデンサの製造方法。
  18. 前記架橋剤が、溶剤を兼ねることを特徴とする請求項17に記載のコンデンサの製造方法。
  19. 前記化学結合を生ずる反応が、複数の前記官能基同士を化学結合させる反応であることを特徴とする請求項9記載のコンデンサの製造方法。
  20. 前記溶液は、前記官能基同士の化学結合を生じさせる添加剤を含むことを特徴とする請求項19に記載のコンデンサの製造方法。
  21. 前記反応が脱水縮合であって、前記添加剤が縮合剤であることを特徴とする請求項20に記載のコンデンサの製造方法。
  22. 前記官能基が、−COOR(Rは、置換または未置換の炭化水素基)、−COOH、−COX(Xはハロゲン原子)、−OH、−CHO、−NH2からなる群より選択されるいずれかの基であることを特徴とする請求項21に記載のコンデンサの製造方法。
  23. 前記官能基が−COOHであることを特徴とする請求項22に記載のコンデンサの製造方法。
  24. 前記縮合剤が、硫酸、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドおよびジシクロヘキシルカルボジイミドからなる群より選択されるいずれかの縮合剤であることを特徴とする請求項21記載のコンデンサの製造方法。
  25. 前記反応が置換反応であって、前記添加剤が塩基であることを特徴とする請求項20に記載のコンデンサの製造方法。
  26. 前記官能基が、−NH2、−X(Xはハロゲン原子)、−SH、−OH、−OSO2CH3および−OSO2(C64)CH3からなる群より選択されるいずれかの基であることを特徴とする請求項25に記載のコンデンサの製造方法。
  27. 前記塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピリジンおよびナトリウムエトキシドからなる群より選択されるいずれかの基であることを特徴とする請求項25記載のコンデンサの製造方法。
  28. 前記反応が付加反応であることを特徴とする請求項19に記載のコンデンサの製造方法。
  29. 前記官能基が、−OH、および−NCOからなる群より選択されるいずれかの基であることを特徴とする請求項28に記載のコンデンサの製造方法。
  30. 前記反応が酸化反応であることを特徴とする請求項19に記載のコンデンサの製造方法。
  31. 前記官能基が、−SHであることを特徴とする請求項30に記載のコンデンサの製造方法。
  32. 前記溶液には、酸化反応促進剤を含むことを特徴とする請求項30記載のコンデンサの製造方法。
  33. 前記酸化反応促進剤が、ヨウ素であることを特徴とする請求項32記載のコンデンサの製造方法。
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