JP2005122913A - グロメット、グロメットとワイヤハーネスとの防水構造、及びワイヤハーネスの防水構造 - Google Patents

グロメット、グロメットとワイヤハーネスとの防水構造、及びワイヤハーネスの防水構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 防水性能を向上させることが可能な、及び/又は、遮音吸音性能を向上させることが可能なグロメット、また、防水性能を向上させることが可能なグロメットとワイヤハーネスとの防水構造、及びワイヤハーネスの防水構造を提供する。
【解決手段】 防水性能を向上させる場合にあっては、ワイヤハーネス24に対し接触する面に、短繊維を植毛してなる植毛部36、39を設けてグロメット21を構成する。植毛部36、39を介在させた状態でワイヤハーネス24との接触を図る。遮音吸音性能を向上させる場合にあっては、少なくとも環状溝30を含む外面に、短繊維を植毛してなる遮音吸音用の植毛部を設けてグロメットを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パネル孔に嵌着するとともにワイヤハーネスが挿通されるグロメットに関する。また、このようなグロメットとワイヤハーネスとの防水構造、及びワイヤハーネスの防水構造に関する。
車両パネルに形成されたパネル孔には、そのパネル孔に挿通されるワイヤハーネスとの間をシール、遮音、及び電気絶縁するための、弾性を有するグロメットが取り付けられている。
図7において、引用符号1は従来のグロメットを示している。そのグロメット1は、大径のグロメット本体2と小径の挿通筒3とを有しており、略漏斗形状に形成されている(例えば特許文献1参照)。グロメット本体2の外部には、車両パネル4のパネル孔5に嵌着する環状溝6が形成されている。また、グロメット本体2の内部には、グロメット軸方向に貫通する貫通孔7が形成されている。挿通筒3は、周壁によってワイヤハーネスを挿通することができるように筒状に形成されている。また、挿通筒3は、グロメット本体2の貫通孔7に連通するように、グロメット本体2の一端に連成されている。環状溝6と挿通筒3との間には、挿通筒3に向けて縮径する傾斜部8が全周にわたって形成されている。
上記構成において、グロメット1をパネル孔5に嵌着させるためには、先ず、小径の挿通筒3をパネル孔5に挿入し、その挿通筒3を挿入側の反対側から引っ張るようにする(図中の矢線方向に引っ張る)。挿通筒3が引っ張られると、傾斜部8がパネル孔5に当接し、その当接によって傾斜部8に弾性変形が生じる。これにより傾斜部8が縮径され、その縮径した傾斜部8がパネル孔5を摺接しながら通過すると、環状溝6がパネル孔5に嵌着する。
特開平7−105774号公報 (第2頁、第7図)
ところで、上記従来のグロメット1にあっては、挿通筒3の周壁内面とワイヤハーネスとの間に僅かな間隙が生じると、十分な防水性能を発揮することができない場合があるという問題点を有している。
その他、グロメット1の嵌着部分にあっては、車両パネル4の一方側から他方側へ(例えばエンジンルームから車室内へ)、又は他方側から一方側へ音が抜ける場合があるという問題点を有している。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされるもので、防水性能を向上させることが可能な、及び/又は、遮音吸音性能を向上させることが可能なグロメットを提供することを課題とする。また、防水性能を向上させることが可能なグロメットとワイヤハーネスとの防水構造、及びワイヤハーネスの防水構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明のグロメットは、パネル孔と該パネル孔に挿通されるワイヤハーネスとの間に介在するグロメットであって、外面及び/又は内面の、全部又は一部に、短繊維を植毛してなる植毛部を設けたことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、グロメットとワイヤハーネスとの接触部分に間隙が生じるような場合であっても、その間隙に植毛部の短繊維が入り込み、水の浸入が阻止されるようになる。一方、上記以外の植毛部の場合には、その植毛部により吸音効果が得られるようになる。特に、パネル孔に対して接触する部分に関しては、そのパネル孔周辺部分を含めた遮音効果が更に得られるようになる。尚、植毛方法としては、特に限定するものではないが、微細な毛を植毛する際に用いられる既知の静電植毛が好適であるものとする(以下同様)。
上記課題を解決するためなされた請求項2記載の本発明のグロメットは、パネル孔に嵌着する環状溝を外部に形成し且つ内部側には貫通孔を形成したグロメット本体と、前記内部に連通するように前記グロメット本体に連成したワイヤハーネス挿通用の挿通筒とを有するグロメットであって、内面における前記ワイヤハーネスに対し接触する面に、短繊維を植毛してなる防水用の植毛部を設けたことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、グロメットのワイヤハーネスに対し接触する面と、ワイヤハーネスとの間に間隙が生じるような場合であっても、その間隙に植毛部の短繊維が入り込み、水の浸入が阻止されるようになる。尚、植毛部は防水用の植毛部であり、撥水性の微細な毛を植毛することや、撥水処理を施した微細な毛を植毛することにより本発明に適用されるものとする(以下同様)。
請求項3記載の本発明のグロメットは、請求項2に記載のグロメットにおいて、前記植毛部を、その先端が浸水側に向くように、前記接触する面に対して斜めに植毛して形成したことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、植毛部の短繊維とワイヤハーネスとの接触状態がよりよくなり、水の浸入阻止が一層良好になる。
上記課題を解決するためなされた請求項4記載の本発明のグロメットは、パネル孔に嵌着する環状溝を外部に形成し且つ内部側には貫通孔を形成したグロメット本体と、前記内部に連通するように前記グロメット本体に連成したワイヤハーネス挿通用の挿通筒とを有するグロメットであって、少なくとも前記環状溝を含む外面に、短繊維を植毛してなる遮音吸音用の植毛部を設けたことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、環状溝に設けられる植毛部により、パネル孔周辺部分の振動が吸収され遮音がなされる。また、環状溝以外の植毛部により、吸音もなされる。
請求項5記載の本発明のグロメットは、請求項4に記載のグロメットにおいて、前記植毛部を内面にも設けたことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、グロメットの内部でも吸音がなされる。グロメット内部の空間において音が反響するようなことはない。また、グロメット内部から外部に音が抜けるようなこともない。
上記課題を解決するためなされた請求項6記載の本発明のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造は、パネル孔に嵌着するグロメットと、該グロメットを介在させた状態で前記パネル孔に挿通されるワイヤハーネスとの防水構造であって、前記グロメットの内面における前記ワイヤハーネスに対し接触する面に、短繊維を植毛してなる防水用の植毛部を設け、該植毛部を介在させた状態で前記ワイヤハーネスとの接触を図るようにしたことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、グロメットのワイヤハーネスに対し接触する面と、ワイヤハーネスとの間に間隙が生じるような場合であっても、その間隙に植毛部の短繊維が入り込み、水の浸入が阻止されるようになる。
請求項7記載の本発明のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造は、請求項6に記載のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造において、前記植毛部を、その先端が浸水側に向くように、前記接触する面に対して斜めに植毛して形成したことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、植毛部の短繊維とワイヤハーネスとの接触状態がよりよくなり、水の浸入阻止が一層良好になる。
請求項8記載の本発明のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造は、請求項6又は請求項7に記載のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造において、前記ワイヤハーネスの少なくとも前記グロメットに対し接触するハーネス側接触面にも、短繊維を植毛してなる防水用のハーネス側植毛部を設けたことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、グロメットの植毛部とワイヤハーネスのハーネス側植毛部とが密に接触し合うようになる。水の浸入阻止がより一層良好になる。
請求項9記載の本発明のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造は、請求項8に記載のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造において、前記ハーネス側植毛部を、その先端が浸水側に向くように、前記ハーネス側接触面に対して斜めに植毛して形成したことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、グロメットの植毛部とワイヤハーネスのハーネス側植毛部との接触状態がよりよくなり、水の浸入阻止がより一層良好になる。
上記課題を解決するためなされた請求項10記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、相手部材に対して接触する面を有し、少なくとも該接触する面には、短繊維を植毛してなる防水用の植毛部を設け、該植毛部を介在させた状態で前記相手部材との接触を図るようにしたことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、相手部材と、相手部材に対して接触する面と間に間隙が生じるような場合であっても、その間隙に植毛部の短繊維が入り込み、水の浸入が阻止されるようになる。
請求項11記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項10に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記植毛部を、その先端が浸水側に向くように、前記接触する面に対して斜めに植毛して形成したことを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、相手部材とワイヤハーネスの植毛部の短繊維との接触状態がよりよくなり、水の浸入阻止が一層良好になる。
請求項1に記載された本発明によれば、防水性能を向上させることが可能な、及び/又は、遮音吸音性能を向上させることが可能なグロメットを提供することができるという効果を奏する。
請求項2に記載された本発明によれば、防水性能を向上させることが可能なグロメットを提供することができるという効果を奏する。
請求項3に記載された本発明によれば、より一層防水性能を向上させることができるという効果を奏する。
請求項4に記載された本発明によれば、遮音吸音性能を向上させることが可能なグロメットを提供することができるという効果を奏する。
請求項5に記載された本発明によれば、より一層遮音吸音性能を向上させることができるという効果を奏する。
請求項6に記載された本発明によれば、防水性能を向上させることが可能なグロメットとワイヤハーネスとの防水構造を提供することができるという効果を奏する。
請求項7、8、9に記載された本発明によれば、より一層防水性能を向上させることができるという効果を奏する。
請求項10に記載された本発明によれば、防水性能を向上させることが可能なワイヤハーネスの防水構造を提供することができるという効果を奏する。
請求項11に記載された本発明によれば、より一層防水性能を向上させることができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら説明する。図1は本発明のグロメット(第一例)及び防水構造の一実施の形態を示す断面図である。
図1において、引用符号21で示される本発明のグロメットは、ゴム又はエラストマー製の弾性を有するものであって、例えば車両パネル22に貫通形成されるパネル孔23と、そのパネル孔23に挿通されるワイヤハーネス24との間をシール、遮音、及び電気絶縁するために設けられている。また、本発明のグロメット21は、大径のグロメット本体25と、そのグロメット本体25の一端に連成される小径の挿通筒26とを有して構成されている。以下、上記構成について詳細に説明する。
上記グロメット本体25は、パネル嵌着部27と貫通孔28と内部空間29とを有している(一例であるものとする。すなわち、従来例のような構造でもよいものとする)。パネル嵌着部27は、グロメット本体25の外部に形成される部分であって、環状溝30と傾斜部31と貫通孔形成部32とを有している。パネル嵌着部27は、グロメット周方向の全周にわたって形成されている。
環状溝30は、パネル孔23に嵌着するように溝状に形成されている。また、環状溝30は、パネル孔23に合わせた径を有するように環状に形成されている。このような環状溝30の底部分には、特に図示しないが、パネル孔23の孔面に対して密着するような環状の凸部が形成されている(凸部の設定は任意であるものとする)。
傾斜部31は、グロメット21の取り付けの際にパネル孔23を通過する部分であって、環状溝30よりもグロメット本体25の上記一端側に形成されている。また、傾斜部31は、環状溝30に連成されている。このような傾斜部31は、例えば図示のような曲面を有しており、グロメット本体25の上記一端側に向けて縮径するように形成されている。傾斜部31には、頂部33が形成されている。その頂部33の位置は、パネル孔23の径よりも大きくなるように設定されている。
貫通孔形成部32は、環状溝30よりもグロメット本体25の他端側に形成されている。また、貫通孔形成部32は、環状溝30が嵌着するパネル孔23の縁部を傾斜部31と共に挟み込む部分34と、貫通孔28を形成するための内方に向く環状板の部分35とを有して形成されている。上記挟み込む部分34には、特に図示しないが、パネル孔23の縁部に密着するような環状のリップが形成されている(リップの設定は任意であるものとする)。
貫通孔28は、貫通孔形成部32の上記環状板の部分35の孔面に形成される部分であって、グロメット軸方向に貫通するように形成されている。また、貫通孔28は、挿通されるワイヤハーネス24よりも若干小さな径、若しくは同一径となるように形成されている。このような貫通孔28は、上記孔面がワイヤハーネス24に対して本来、接触するようになっているが、本形態の貫通孔28には、本発明の要旨となる一つ目の植毛部36が設けられている。
植毛部36は、既知の静電植毛(特に限定するものではない)等の方法を用いて、産毛のような微細な毛(短繊維)を植毛することにより形成されている。また、植毛部36は、よりよい防水性能を持たせるために、撥水性のある微細な毛を植毛することや、撥水処理を施した微細な毛を植毛することにより形成されている。このような植毛部36は、貫通孔28の全周にわたって設けられている。また、植毛部36は、貫通孔28の一方の開口縁から他方の開口縁にわたって(途中まででもよいものとする)設けられている。
尚、本形態の植毛部36の上記微細な毛は、貫通孔28の上記孔面に対して直交するように植毛されている。また、上記微細な毛の長さは、ワイヤハーネス24と貫通孔28との間に仮に間隙が生じた場合に、その間隙に入り込んで間隙を確実に埋められるような長さに設定されている。図中においては、上記微細な毛が間隔を開けて植毛されているように示されているが、実際には密に植毛されているものとする。
内部空間29は、グロメット本体25の内部に形成される部分であって、貫通孔28の径よりも十分に大きく、その貫通孔28が連通するようになっている。また、貫通孔28が連通する部分の反対側には、上記挿通筒26の内部が連通するようになっている。
上記挿通筒26は、ワイヤハーネス24を挿通することができるように周壁37によって筒状に形成されている。このような挿通筒26は、挿通されるワイヤハーネス24よりも若干小さな径、若しくは同一径となるように形成されている。また、挿通筒26は、グロメット本体25の内部空間29及び貫通孔28に連通するように、グロメット本体25の上記一端に連成されている。
挿通筒26のグロメット軸方向の長さは、例えばグロメット本体25とほぼ同じくらいの長さに形成されている。また、このような長さの挿通筒26の外周面は、ワイヤハーネス24に対してのテープ巻き部分38として設定されている。挿通筒26の内周面は、本発明の要旨となる二つ目の植毛部39が設けられている。
植毛部39は、一つ目の植毛部36と同様に、既知の静電植毛(特に限定するものではない)等の方法を用いて、産毛のような微細な毛を植毛することにより形成されている。また、植毛部39は、一つ目の植毛部36と同様に、よりよい防水性能を持たせるために、撥水性のある微細な毛を植毛することや、撥水処理を施した微細な毛を植毛することにより形成されている。このような植毛部39は、挿通筒26の内周面全周にわたって設けられている。また、植毛部39は、挿通筒26の一方の開口縁から他方の開口縁にわたって(途中まででもよいものとする)設けられている。
尚、本形態の植毛部39の上記微細な毛は、挿通筒26の内周面に対して直交するように植毛されている。また、上記微細な毛の長さは、ワイヤハーネス24と挿通筒26の内周面との間に仮に間隙が生じた場合に、その間隙に入り込んで間隙を確実に埋められるような長さに設定されている。図中においては、上記微細な毛が間隔を開けて植毛されているように示されているが、実際には密に植毛されているものとする。
上記構成に基づいて一連の作業を説明する(一例であるものとする)。先ず、ワイヤハーネス24にグロメット21を取り付ける作業を行う。ワイヤハーネス24にグロメット21が取り付けられると、植毛部36及び39を介在させた状態で、グロメット21のワイヤハーネス24に対して接触する面と、ワイヤハーネス24とが密着し合う。次に、ワイヤハーネス24とテープ巻き部分38とをテープ巻きして、これらを固定する作業を行う。続いて、グロメット21をパネル孔23に嵌着させる作業を行う。
グロメット21をパネル孔23に嵌着させるためには、先ず、小径の挿通筒26をパネル孔23に挿入し、その挿通筒26を挿入側の反対側からワイヤハーネス24とともに引っ張るようにする。挿通筒26がワイヤハーネス24とともに引っ張られると、傾斜部31がパネル孔23に当接し、その当接によって傾斜部31に弾性変形が生じる。これにより傾斜部31が縮径され、その縮径した傾斜部31がパネル孔23を摺接しながら通過すると、環状溝30がパネル孔23に嵌着する。環状溝30がパネル孔23に完全に嵌着すると、グロメット21の取り付けが完了し、一連の作業が完了する。
次に、図2を参照しながら、本発明によるグロメット(第二例)及び防水構造の一実施の形態を説明する。図2はグロメット(第二例)及び防水構造の一実施の形態を示す断面図である。
図2において、引用符号21′で示される本発明のグロメットは、上述のグロメット21に対して次の点のみが異なっている。すなわち、図2からも分かるように、植毛された微細な毛の向きのみが異なっている(他は同じであり同一符号付して作用及び作業等の説明を省略する)。植毛部36′及び39′は、全ての微細な毛の先端の向きが浸水方向を示す矢線P側に向くように斜めに植毛されている(図2においては右方向に向くように斜めに植毛されている)。植毛部36′及び39′は、ワイヤハーネス24との接触状態をよりよくし、水の浸入阻止を一層良好にするために、全ての微細な毛の向きを図1の植毛部36及び39と異なるように形成されている。
以上、図1及び図2を参照しながら説明してきたように、グロメット21(21′)のワイヤハーネス24に対し接触する面と、ワイヤハーネス24との間に仮に間隙が生じるような場合があっても、その間隙に植毛部36及び39(36′及び39′)の微細な毛(短繊維)を入り込ませて水の浸入を阻止することができる。従って、従来よりも防水性能を向上させることができる。
続いて、図3及び図4を参照しながら本発明によるグロメットとワイヤハーネスとの防水構造の他の一実施の形態を説明する。図3は他の一実施の形態を示す断面図、図4は図3のワイヤハーネスを示す図である。尚、上述の形態と同じ構成には同一の符号を付してその詳細な説明を省略するものとする。
図3及び図4において、パネル孔23に嵌着した状態で示されるグロメット21′には、ワイヤハーネス24′が挿通されている。そのワイヤハーネス24′は、上述のワイヤハーネス24に対して次の点のみが異なっている。すなわち、図3及び図4(c)〜(f)からも分かるように、ワイヤハーネス24′を構成する電線40自身にも引用符号41で示されるようなハーネス側植毛部が設けられている。
ハーネス側植毛部41は、既知の静電植毛(特に限定するものではない)等の方法を用いて、産毛のような微細な毛を電線40の表面に植毛することにより形成されている。また、ハーネス側植毛部41は、よりよい防水性能を持たせるために、撥水性のある微細な毛を植毛することや、撥水処理を施した微細な毛を植毛することにより形成されている。さらに、ハーネス側植毛部41は、全ての微細な毛の先端の向きが浸水方向を示す矢線P側に向くように斜めに植毛されている(図3においては右方向に向くように斜めに植毛されている)。このようなハーネス側植毛部41は、少なくともグロメット21′に挿通される範囲Qにわたって設けられている。ワイヤハーネス24′は、ハーネス側植毛部41を有する電線40を複数束ねてなるものであり、止水機能を有するようなものになっている。
尚、ハーネス側植毛部41は、図4(a)、(b)に示されるような、微細な毛が電線40の表面に対して直交するような植毛となるハーネス側植毛部42であってもよいものとする。ハーネス側植毛部41、42における微細な毛の長さは、グロメット21′の植毛部36′及び39′とワイヤハーネス24′のハーネス側植毛部41、42とが密に接触し合うようになればよいものとする。
以上、図3及び図4を参照しながら説明してきたように、グロメット21′に対し接触するハーネス側の接触面(電線40の表面)にも、防水用のハーネス側植毛部41(42)が設けられていることから、水の浸入阻止をより一層良好に行うことができる。
尚、上述の形態では、グロメット21′(又は21)を例に挙げて説明しているが、これに替えて、植毛部のない従来例で示したようなグロメット(相手部材)を用いてワイヤハーネス24′を挿通するようにしてもよいものとする。ワイヤハーネス24′のハーネス側植毛部(植毛部)41や42のみであっても十分に水の浸入阻止を行えるからである。ワイヤハーネス24′は、グロメット以外の相手部材との防水にも有用であることは勿論である。
続いて、図5及び図6を参照しながら本発明によるグロメット(第三例)の一実施の形態を説明する。図5はグロメット(第三例)の一実施の形態を示す断面図、図6は図5のグロメットをパネル孔に嵌着させた状態の断面図である。尚、上述の形態と同じ構成には同一の符号を付してその詳細な説明を省略するものとする。
図5及び図6において、引用符号51で示される本発明のグロメットは、ゴム又はエラストマー製の弾性を有するものであって、例えば車両パネル22に貫通形成されるパネル孔23と、そのパネル孔23に挿通されるワイヤハーネス24との間をシール、遮音、及び電気絶縁するために設けられている。また、本発明のグロメット51は、大径のグロメット本体25と、そのグロメット本体25の一端に連成される小径の挿通筒26とを有して構成されている。
グロメット本体25は、パネル嵌着部27と貫通孔28と内部空間29とを有している(一例であるものとする。すなわち、従来例のような構造でもよいものとする)。パネル嵌着部27は、グロメット本体25の外部に形成される部分であって、環状溝30と傾斜部31と貫通孔形成部32とを有している。貫通孔28は、本来、ワイヤハーネス24が接触する面であって、内部空間29に連通するように配置形成されている。内部空間29は、グロメット本体25の内部に形成されている。挿通筒26は、ワイヤハーネス24を挿通することができるように周壁37によって筒状に形成されている。挿通筒26は、その内部が内部空間29に連通するように配置形成されている。
グロメット本体25と挿通筒26との外面及び内面には、本発明の要旨となる植毛部52が設けられている。植毛部52は、遮音吸音性能を向上させるための部分であって、上記外面及び内面の全部にわたって設けられている。植毛部52は、既知の静電植毛(特に限定するものではない)等の方法を用いて、産毛のような微細な毛(短繊維)を植毛することにより形成されている。
尚、植毛部52は、上記外面及び/又は内面の一部、すなわち、外面のみや内面のみ、或いは環状溝30とその近傍のみ等に設けてもよいものとする。
以上、図5及び図6を参照しながら説明してきたように、環状溝30とその近傍に跨って設けられる植毛部52により、パネル孔23の周辺部分(例えば図6の円Cの部分)の振動を吸収することができる。従って、パネル孔23の周辺部分を遮音することができる。また、環状溝30以外の植毛部52により、吸音もすることができる。従って、従来よりも遮音吸音性能を向上させることができる。
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
本発明によるグロメット(第一例)及び防水構造の一実施の形態を示す断面図である。 本発明によるグロメット(第二例)及び防水構造の一実施の形態を示す断面図である。 図2のグロメットによる防水構造の他の一実施の形態を示す断面図である。 図3のワイヤハーネスを示す図であり、(a)は垂直に植毛した場合の電線長手方向の断面図、(b)は(a)に対する電線径方向の断面図、(c)は斜めに植毛した場合の電線長手方向の断面図、(d)は(c)に対する電線径方向の断面図、(e)は(c)の電線を束ねた状態の断面図、(f)は(e)に対する電線径方向の断面図である。 本発明によるグロメット(第三例)の一実施の形態を示す断面図である。 図5のグロメットをパネル孔に嵌着させた状態の断面図である。 従来例のグロメットの断面図である。
符号の説明
21、21′ グロメット
22 車両パネル
23 パネル孔
24、24′ ワイヤハーネス
25 グロメット本体
26 挿通筒
27 パネル嵌着部
28 貫通孔
29 内部空間
30 環状溝
31 傾斜部
32 貫通孔形成部
33 頂部
34 挟み込む部分
35 環状板の部分
36、36′、39、39′ 植毛部
37 周壁
38 テープ巻き部分
40 電線
41、42 ハーネス側植毛部(植毛部)
51 グロメット
52 植毛部

Claims (11)

  1. パネル孔と該パネル孔に挿通されるワイヤハーネスとの間に介在するグロメットであって、
    外面及び/又は内面の、全部又は一部に、短繊維を植毛してなる植毛部を設けた
    ことを特徴とするグロメット。
  2. パネル孔に嵌着する環状溝を外部に形成し且つ内部側には貫通孔を形成したグロメット本体と、前記内部に連通するように前記グロメット本体に連成したワイヤハーネス挿通用の挿通筒とを有するグロメットであって、
    内面における前記ワイヤハーネスに対し接触する面に、短繊維を植毛してなる防水用の植毛部を設けた
    ことを特徴とするグロメット。
  3. 請求項2に記載のグロメットにおいて、
    前記植毛部を、その先端が浸水側に向くように、前記接触する面に対して斜めに植毛して形成した
    ことを特徴とするグロメット。
  4. パネル孔に嵌着する環状溝を外部に形成し且つ内部側には貫通孔を形成したグロメット本体と、前記内部に連通するように前記グロメット本体に連成したワイヤハーネス挿通用の挿通筒とを有するグロメットであって、
    少なくとも前記環状溝を含む外面に、短繊維を植毛してなる遮音吸音用の植毛部を設けた
    ことを特徴とするグロメット。
  5. 請求項4に記載のグロメットにおいて、
    前記植毛部を内面にも設けた
    ことを特徴とするグロメット。
  6. パネル孔に嵌着するグロメットと、該グロメットを介在させた状態で前記パネル孔に挿通されるワイヤハーネスとの防水構造であって、
    前記グロメットの内面における前記ワイヤハーネスに対し接触する面に、短繊維を植毛してなる防水用の植毛部を設け、該植毛部を介在させた状態で前記ワイヤハーネスとの接触を図るようにした
    ことを特徴とするグロメットとワイヤハーネスとの防水構造。
  7. 請求項6に記載のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造において、
    前記植毛部を、その先端が浸水側に向くように、前記接触する面に対して斜めに植毛して形成した
    ことを特徴とするグロメットとワイヤハーネスとの防水構造。
  8. 請求項6又は請求項7に記載のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造において、
    前記ワイヤハーネスの少なくとも前記グロメットに対し接触するハーネス側接触面にも、短繊維を植毛してなる防水用のハーネス側植毛部を設けた
    ことを特徴とするグロメットとワイヤハーネスとの防水構造。
  9. 請求項8に記載のグロメットとワイヤハーネスとの防水構造において、
    前記ハーネス側植毛部を、その先端が浸水側に向くように、前記ハーネス側接触面に対して斜めに植毛して形成した
    ことを特徴とするグロメットとワイヤハーネスとの防水構造。
  10. 相手部材に対して接触する面を有し、少なくとも該接触する面には、短繊維を植毛してなる防水用の植毛部を設け、該植毛部を介在させた状態で前記相手部材との接触を図るようにした
    ことを特徴とするワイヤハーネスの防水構造。
  11. 請求項10に記載のワイヤハーネスの防水構造において、
    前記植毛部を、その先端が浸水側に向くように、前記接触する面に対して斜めに植毛して形成した
    ことを特徴とするワイヤハーネスの防水構造。

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JP7505967B2 (ja) 2020-11-05 2024-06-25 矢崎総業株式会社 グロメット

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