JP2005120632A - トンネル用セグメント - Google Patents
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Abstract
【課題】 セグメント本体の全体としてひび割れやクラックが生じ難いようにする。
【解決手段】 トンネル軸芯方向両端面の一対の外主桁1,2と、トンネル周方向両端面の一対の継手板3,4と、トンネル周方向に沿って配置されるスキンプレート5と、外主桁1,2と継手板3,4とスキンプレート5とで囲まれた中埋め部Vの補強リブHと、中埋め部Vに位置固定手段Kを用いてトンネル周面に沿う状態に固定された埋設鉄筋網Tと、中埋め部Vに充填された反応硬化性の強度材とを備えたトンネル用セグメントにおいて、位置固定手段Kが、埋設鉄筋網Tとスキンプレート5との間に介在して相互の離間距離を所定の値に保つスペーサ部K1と、埋設鉄筋網Tへの係止によってその埋設鉄筋網Tをスペーサ部K1に押し当てて固定するフック部K2とを備えて構成してある。
【選択図】 図2
【解決手段】 トンネル軸芯方向両端面の一対の外主桁1,2と、トンネル周方向両端面の一対の継手板3,4と、トンネル周方向に沿って配置されるスキンプレート5と、外主桁1,2と継手板3,4とスキンプレート5とで囲まれた中埋め部Vの補強リブHと、中埋め部Vに位置固定手段Kを用いてトンネル周面に沿う状態に固定された埋設鉄筋網Tと、中埋め部Vに充填された反応硬化性の強度材とを備えたトンネル用セグメントにおいて、位置固定手段Kが、埋設鉄筋網Tとスキンプレート5との間に介在して相互の離間距離を所定の値に保つスペーサ部K1と、埋設鉄筋網Tへの係止によってその埋設鉄筋網Tをスペーサ部K1に押し当てて固定するフック部K2とを備えて構成してある。
【選択図】 図2
Description
本発明は、トンネル軸芯方向両端面を構成する一対の外主桁と、トンネル周方向両端面を構成する一対の継手板と、トンネル周方向に沿って配置されるスキンプレートと、前記外主桁と継手板とスキンプレートとで囲まれた中埋め部に配置される補強リブと、前記中埋め部に位置固定手段を用いてトンネル周面に沿う状態に固定された埋設鉄筋網と、前記中埋め部に充填された反応硬化性の強度材(例えば、コンクリートに相当)とを備えたトンネル用セグメントに関する。
前記中埋め部の中の埋設鉄筋網は、コンクリート等の前記強度材を一体的に固めることでひび割れの防止を図る働きがあり、その効果を発揮させ易くする意味で、可能な限りコンクリート表面側に近い部分に埋設しておくことが好ましい。
また、前記補強リブは、スキンプレートと一体となってセグメント本体に作用する荷重を受けるために設置されており、セグメント本体の厚み寸法の内、スキンプレート側に一体となるように寄せて配置してあるのが一般的である。
そして、従来のこの種のトンネル用セグメントとしては、図13に示すように、前記埋設鉄筋網Tの固定は、補強リブHの端縁部に埋設鉄筋網Tを溶接によって固定する構造を採用していた。即ち、前記位置固定手段Kとしては、補強リブHにその機能を兼用させており、上述のように、埋設鉄筋網Tをコンクリートc表面側に近い部分に配置できるように、前記補強リブHの背を高くすることで対応していた(例えば、特許文献1参照)。
また、前記補強リブは、スキンプレートと一体となってセグメント本体に作用する荷重を受けるために設置されており、セグメント本体の厚み寸法の内、スキンプレート側に一体となるように寄せて配置してあるのが一般的である。
そして、従来のこの種のトンネル用セグメントとしては、図13に示すように、前記埋設鉄筋網Tの固定は、補強リブHの端縁部に埋設鉄筋網Tを溶接によって固定する構造を採用していた。即ち、前記位置固定手段Kとしては、補強リブHにその機能を兼用させており、上述のように、埋設鉄筋網Tをコンクリートc表面側に近い部分に配置できるように、前記補強リブHの背を高くすることで対応していた(例えば、特許文献1参照)。
上述した従来のトンネル用セグメントによれば、コンクリートのひび割れ防止の目的でせっかく埋設鉄筋網を設置してあるのに、前記補強リブに支持させてあることで、その支持部のコンクリート被り部分付近にクラックが発生し易い問題点がある。
即ち、前記補強リブは、セグメント本体に荷重が作用すると、前記スキンプレートと共にその力を受けるわけであるが、その際の挙動は、コンクリートと異なったものとなり易い。従って、埋設鉄筋網を取り付けてある補強リブ端縁部付近においては、両者の挙動差が生み出す応力が集中しやすく、コンクリート被り寸法が薄いとその部分にはクラックが発生し易い。
しかし、クラックの影響を是正するために補強リブそのものの背を低くして、埋設鉄筋網のコンクリート被り寸法を大きく採りすぎると、コンクリート表面側の乾燥収縮に伴う全体的なひび割れが発生し易くなる問題点がある。
よって、従来は、前記埋設鉄筋網が好ましい埋設深度となるように補強リブの背を高めに設定せざるを得ず、補強リブ位置のコンクリート被り部分にクラックが発生し易い状況であった。
即ち、前記補強リブは、セグメント本体に荷重が作用すると、前記スキンプレートと共にその力を受けるわけであるが、その際の挙動は、コンクリートと異なったものとなり易い。従って、埋設鉄筋網を取り付けてある補強リブ端縁部付近においては、両者の挙動差が生み出す応力が集中しやすく、コンクリート被り寸法が薄いとその部分にはクラックが発生し易い。
しかし、クラックの影響を是正するために補強リブそのものの背を低くして、埋設鉄筋網のコンクリート被り寸法を大きく採りすぎると、コンクリート表面側の乾燥収縮に伴う全体的なひび割れが発生し易くなる問題点がある。
よって、従来は、前記埋設鉄筋網が好ましい埋設深度となるように補強リブの背を高めに設定せざるを得ず、補強リブ位置のコンクリート被り部分にクラックが発生し易い状況であった。
そこで、本発明の目的は、上記問題点を解消し、セグメント本体の全体としてひび割れやクラックが生じ難いトンネル用セグメントを提供するところにある。
本発明の第1の特徴構成は、トンネル軸芯方向両端面を構成する一対の外主桁と、トンネル周方向両端面を構成する一対の継手板と、トンネル周方向に沿って配置されるスキンプレートと、前記外主桁と継手板とスキンプレートとで囲まれた中埋め部に配置される補強リブと、前記中埋め部に位置固定手段を用いてトンネル周面に沿う状態に固定された埋設鉄筋網と、前記中埋め部に充填された反応硬化性の強度材とを備えたトンネル用セグメントにおいて、前記位置固定手段が、前記埋設鉄筋網と前記スキンプレートとの間に介在して相互の離間距離を所定の値に保つスペーサ部と、前記埋設鉄筋網への係止によってその埋設鉄筋網を前記スペーサ部に押し当てて固定するフック部とを備えて構成してあるところにある。
本発明の第1の特徴構成によれば、前記位置固定手段が、前記埋設鉄筋網と前記スキンプレートとの間に介在して相互の離間距離を所定の値に保つスペーサ部と、前記埋設鉄筋網への係止によってその埋設鉄筋網を前記スペーサ部に押し当てて固定するフック部とを備えて構成してあるから、これら位置固定手段によって埋設鉄筋網をセグメント本体内の所定の位置に固定することができる。従って、前記補強リブの背を従来のように必要以上に高く設定する必要が無くなり、補強リブ上の前記強度材被り部分にクラック等が発生し難くなる。
即ち、前記埋設鉄筋網のセグメント厚み内での設置位置は、前記強度材にひび割れの生じない最小被り寸法の位置に前記位置固定手段によって設定できるようになり、それに伴って、前記補強リブの背は、その埋設鉄筋網の位置とは無関係に設定することが可能となる。従って、補強リブ設置部分の強度材被りを大きく確保して、その被り部分にクラックが生じるのを防止することが可能となる。
その結果、セグメント本体を全体的にひび割れやクラックが生じ難いものに形成することが可能となり、それに伴って、セグメントとしての耐久性の向上を図ることが可能となる。
即ち、前記埋設鉄筋網のセグメント厚み内での設置位置は、前記強度材にひび割れの生じない最小被り寸法の位置に前記位置固定手段によって設定できるようになり、それに伴って、前記補強リブの背は、その埋設鉄筋網の位置とは無関係に設定することが可能となる。従って、補強リブ設置部分の強度材被りを大きく確保して、その被り部分にクラックが生じるのを防止することが可能となる。
その結果、セグメント本体を全体的にひび割れやクラックが生じ難いものに形成することが可能となり、それに伴って、セグメントとしての耐久性の向上を図ることが可能となる。
本発明の第2の特徴構成は、前記フック部は、その基端部を前記スキンプレートに取り付けてあるところにある。
本発明の第2の特徴構成によれば、本発明の第1の特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、フック部による埋設鉄筋網の固定に伴う固定反力を、スキンプレートに確保することができ、より安定した状態に埋設鉄筋網を固定することができる。
本発明の第3の特徴構成は、前記フック部は、その基端部を前記補強リブに取り付けてあるところにある。
本発明の第3の特徴構成によれば、本発明の第1の特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、フック部による埋設鉄筋網の固定に伴う固定反力を、補強リブに確保することができ、より安定した状態に埋設鉄筋網を固定することができる。
更には、セグメント本体におけるフック部の位置を、補強リブの設置箇所に集約することが可能となるから、セグメント本体の製造段階での強度材の流動を阻害し難くでき、隅々まで強度材を迅速に行き渡らせて、効率よくセグメント形成作業を実施することが可能となる。
更には、セグメント本体におけるフック部の位置を、補強リブの設置箇所に集約することが可能となるから、セグメント本体の製造段階での強度材の流動を阻害し難くでき、隅々まで強度材を迅速に行き渡らせて、効率よくセグメント形成作業を実施することが可能となる。
本発明の第4の特徴構成は、前記スペーサ部は、その基端部を前記スキンプレートに設けてあるところにある。
本発明の第4の特徴構成によれば、本発明の第1〜3の何れかの特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、スペーサ部による埋設鉄筋網の固定に伴う固定反力を、スキンプレートに確保することができ、より安定した状態に埋設鉄筋網を固定することができる。
本発明の第5の特徴構成は、前記スペーサ部は、その基端部を前記補強リブに設けてあるところにある。
本発明の第5の特徴構成によれば、本発明の第1〜3の何れかの特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、スペーサ部による埋設鉄筋網の固定に伴う固定反力を、補強リブに確保することができ、より安定した状態に埋設鉄筋網を固定することができる。
更には、セグメント本体におけるスペーサ部の位置を、補強リブの設置箇所に集約することが可能となるから、セグメント本体の製造段階での強度材の流動を阻害し難くでき、隅々まで強度材を迅速に行き渡らせて、効率よくセグメント形成作業を実施することが可能となる。
更には、セグメント本体におけるスペーサ部の位置を、補強リブの設置箇所に集約することが可能となるから、セグメント本体の製造段階での強度材の流動を阻害し難くでき、隅々まで強度材を迅速に行き渡らせて、効率よくセグメント形成作業を実施することが可能となる。
セグメント全体としてひび割れやクラックが生じ難いようにする目的を、前記補強リブの背を必要以上に高く設定せずに、且つ、セグメントとしての耐久性の向上を図れる状態で実現した。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
図2〜図5に示すように、トンネル用セグメントSは、トンネル軸方向両端の一対の外主桁1,2と、トンネル周方向両端の一対の継手板3,4と、前記一対の継手板3,4間に間隔をあけて並列状態に設置された複数の補強リブHと、両外主桁1,2及び両継手板3,4及び各補強リブHに接続されるスキンプレート5とを有したダクタイル製のセグメント本体shを設け、両外主桁1,2、両継手板3,4、及びスキンプレート5とで囲まれる中埋め部Vに充填固化されたコンクリート(反応硬化性の強度材の一例)cと、前記中埋め部Vのコンクリートc中に埋設された埋設鉄筋網Tとを設けて構成されている。
参考として図1に示すように、トンネルは、複数(この図では9個)のセグメントSをトンネル周方向及びトンネル軸方向に連結することで形成されている。尚、符記しないが、9個のセグメントSをトンネル周方向に連結したものを、単位トンネルリングと呼び、トンネル軸方向で隣合うトンネルリングどうしは、トンネル周方向での連結面がトンネル軸方向で一致しないよう、トンネル周方向に互いに位置ずれさせてトンネル軸方向に多数組付けられている。
前記外主桁1,2、継手板3,4には、図2、図3に示すように、隣接するセグメントSとの連結のための複数のボルト挿通孔6や、連結ボルトを螺合自在な複数の雌ねじ部7がそれぞれ設けられている。また、前記補強リブHは、図に示すように、前記継手板3,4より背が低い寸法設定で形成してあり、セグメントSの厚み内で外周側に位置し、前記スキンプレート5、及び、両外主桁1,2と一体的に形成されている。
そして、補強リブHには、後述するフック部K2を係止させる係止孔Haと、スペーサ部K1とが設けられている。
尚、前記埋設鉄筋網Tは、トンネル周方向に沿った円弧形状に成形された第一鉄筋T1の複数と、それら第1鉄筋T1を所定の間隔で並設状態に連結一体化する第二鉄筋T2の複数とを備えて構成してある。これら両鉄筋T1,T2は、互いの交差部を溶接(又は結束線による結束)によって一体化して、碁盤状の鉄筋網を形作っている。そして、この埋設鉄筋網Tは、中埋め部Vに打設されるコンクリートcと一体となることで、コンクリートc表面のひび割れ防止を図っている。
そして、補強リブHには、後述するフック部K2を係止させる係止孔Haと、スペーサ部K1とが設けられている。
尚、前記埋設鉄筋網Tは、トンネル周方向に沿った円弧形状に成形された第一鉄筋T1の複数と、それら第1鉄筋T1を所定の間隔で並設状態に連結一体化する第二鉄筋T2の複数とを備えて構成してある。これら両鉄筋T1,T2は、互いの交差部を溶接(又は結束線による結束)によって一体化して、碁盤状の鉄筋網を形作っている。そして、この埋設鉄筋網Tは、中埋め部Vに打設されるコンクリートcと一体となることで、コンクリートc表面のひび割れ防止を図っている。
前記セグメント本体shには、前記中埋め部Vにコンクリートcを充填する前に、前記埋設鉄筋網Tを所定位置に固定するための位置固定手段Kが設けてあり、この位置固定手段Kによって、前記埋設鉄筋網TがセグメントSの内周側に最小のコンクリート被りを確保できる状態に固定することができる。
因みに、この位置固定手段Kは、当該実施例においては、図3に示すように、埋設鉄筋網Tと前記スキンプレート5との間に介在して相互の離間距離を所定の値に保つスペーサ部K1と、前記埋設鉄筋網Tへの係止によってその埋設鉄筋網Tを前記スペーサ部K1に押し当てて固定するフック部K2とを設けて構成してある。
因みに、この位置固定手段Kは、当該実施例においては、図3に示すように、埋設鉄筋網Tと前記スキンプレート5との間に介在して相互の離間距離を所定の値に保つスペーサ部K1と、前記埋設鉄筋網Tへの係止によってその埋設鉄筋網Tを前記スペーサ部K1に押し当てて固定するフック部K2とを設けて構成してある。
前記スペーサ部K1は、図に示すように細長形状に形成してあり、その基端部が、前記補強リブHに取り付けられている。そして、先端部に前記埋設鉄筋網Tが載置できるように構成されている。
前記フック部K2は、やはり棒状体8で形成してあり、両端部がそれぞれフック形状に屈曲させてある。両端部のフックは、折れ曲がり角が異なるように形成してあり、当該実施形態では、基端部のフック8aは、『L』字形状で、先端部のフック8bは、『U』字形状に形成してある。そして、先端部のフック8bを前記埋設鉄筋網Tに対して係止させると共に、その係止部を中心として揺動操作して基端部のフック8aを前記補強リブHの係止孔Haに係止させることで、埋設鉄筋網Tを前記スペーサ部K1に押し付ける状態に固定することができ、前記基端部のフック8aの形状により、一連のフック部K2の揺動固定操作をスムースに実施することが可能となっている。
前記フック部K2は、やはり棒状体8で形成してあり、両端部がそれぞれフック形状に屈曲させてある。両端部のフックは、折れ曲がり角が異なるように形成してあり、当該実施形態では、基端部のフック8aは、『L』字形状で、先端部のフック8bは、『U』字形状に形成してある。そして、先端部のフック8bを前記埋設鉄筋網Tに対して係止させると共に、その係止部を中心として揺動操作して基端部のフック8aを前記補強リブHの係止孔Haに係止させることで、埋設鉄筋網Tを前記スペーサ部K1に押し付ける状態に固定することができ、前記基端部のフック8aの形状により、一連のフック部K2の揺動固定操作をスムースに実施することが可能となっている。
本実施例のセグメントSによれば、スペーサ部K1上に埋設鉄筋網Tをセットして、フック部K2を取り付けるだけで簡単に埋設鉄筋網Tの固定を行うことができ(図3、図4参照)、後は、中埋め部Vにコンクリートcを打設して一体的に固めるだけで、極めて、効率的にセグメントの製作を実施することができる(図4、図5参照)。
更には、前記埋設鉄筋網Tを、セグメント内周側のコンクリート表面近くに埋設してあることで、コンクリート表面のひび割れ防止効果が高いことに加えて、補強リブH上には充分なコンクリート被りを確保してあることで、従来のような補強リブH近傍のコンクリートクラックが入るのを防止し易くなり、セグメントとしての耐久性の向上を図ることが可能となった。
更には、前記埋設鉄筋網Tを、セグメント内周側のコンクリート表面近くに埋設してあることで、コンクリート表面のひび割れ防止効果が高いことに加えて、補強リブH上には充分なコンクリート被りを確保してあることで、従来のような補強リブH近傍のコンクリートクラックが入るのを防止し易くなり、セグメントとしての耐久性の向上を図ることが可能となった。
以後、前記実施例1と同様の構成に関しては、重複する説明を避け、異なる部分を中心に説明する。
本実施例のセグメントSは、位置固定手段Kの構成が異なっており、図6に示すように、位置固定手段Kを構成するスペーサ部K1、及び、フック部K2の取り付け箇所が、補強リブHと位置ずれさせた箇所に設定してある。
本実施例のセグメントSは、位置固定手段Kの構成が異なっており、図6に示すように、位置固定手段Kを構成するスペーサ部K1、及び、フック部K2の取り付け箇所が、補強リブHと位置ずれさせた箇所に設定してある。
前記スペーサ部K1は、図7に示すように、スキンプレート5の内周面に立設状態に一体に設けられた矩形板10で構成してある。この矩形板10は、中埋め部V内の複数箇所に点在させて設けられている。そして、先端辺部で、埋設鉄筋網Tを受け止めるように構成されている。
また、前記フック部K2の基端部を係止させるための係止板11も、スキンプレート5の内周面に立設状態に一体に設けてある。この係止板11は、フック部K2の基端部フック8aを係止させるための係止孔11aが形成してあり、中埋め部V内の複数箇所に点在させて設けられている。
そして、フック部K2は、先の実施例と同様のものを使用し、各スペーサ部K1上に埋設鉄筋網Tを載置した状態で、フック部K2を前記係止孔11aと埋設鉄筋網Tとにわたって係止させることで埋設鉄筋網Tの固定を実施してある。
そして、フック部K2は、先の実施例と同様のものを使用し、各スペーサ部K1上に埋設鉄筋網Tを載置した状態で、フック部K2を前記係止孔11aと埋設鉄筋網Tとにわたって係止させることで埋設鉄筋網Tの固定を実施してある。
本実施例のセグメントSは、図8、図9に示すように、スペーサ部K1を、スキンプレート5の内周面に立設状態に一体に設けられた円柱状の棒状台12で構成してある。この棒状台12は、中埋め部V内の複数箇所に点在させて設けられている。そして、この棒状台12の先端面部で、埋設鉄筋網Tを受け止めるように構成されている。
一方、フック部K2は、先の実施例1との場合と同様の構成であり、補強リブHに形成した係止孔Haに基端部のフック8aを係止させると共に、先端部のフック8bを埋設鉄筋網Tに係止させることで埋設鉄筋網Tの固定を実施してある。
一方、フック部K2は、先の実施例1との場合と同様の構成であり、補強リブHに形成した係止孔Haに基端部のフック8aを係止させると共に、先端部のフック8bを埋設鉄筋網Tに係止させることで埋設鉄筋網Tの固定を実施してある。
〔別実施例〕
〈1〉トンネル用セグメントは、先の各実施形態で説明した構造のセグメント本体shで構成されているものに限らず、例えば、補強リブHが、両継手板3,4に沿わせて並列状に設置されたもの以外にも、両外主桁1,2間に沿わせて並列状に設置されたものを備えた構成であってもよい。
更には、図10、図11に示すように、一対の外主桁1,2間に、一対の中主桁12,13を備えた所謂「コルゲート」タイプのものであってもよい。
この例によれば、スキンプレート5は、外主桁1,2と中主桁12,13間においては、トンネル外周側に位置させてあり、中主桁12,13間においては、トンネル内周側に位置させてある。
そして、スペーサ部K1は、中主桁12,13間のスキンプレート5の内周面上に立設状態に設けてあり、フック部K2は、先の実施例と同様の構成のものを使用してある。従って、補強リブHに形成した係止孔Haに基端部のフック8aを係止させると共に、前記スペーサ部K1上に載置した埋設鉄筋網Tに先端部のフック8bを係止させることによって、埋設鉄筋網Tの固定を図ることができる。また、その状態で、中埋め部Vにコンクリートcを打設して、一体的なセグメントが形成されている。
また、埋設鉄筋網Tは、図12に示すように、セグメントの補強リブH上に、第二鉄筋T2が重ならない状態に形成することも可能で、この場合には、前記フック部K2は、図12に示すように、先端部のフック8bを、第一鉄筋T1に係止できるように、前記基端部のフック8aと捻れの位置関係になるように形成すると、支障なく取り付け操作を実施することができる。
〈2〉また、セグメント本体は、先の実施例で説明した鋳鉄で形成したものに限るものではなく、例えば、鉄等の他の金属によって形成してあるものであってもよい。また、中埋め部Vに充填する反応硬化性の強度材は、コンクリートに限るものではなく、例えば、モルタル等のセメント硬化物や、発泡樹脂等の合成樹脂硬化物等であってもよい。
〈1〉トンネル用セグメントは、先の各実施形態で説明した構造のセグメント本体shで構成されているものに限らず、例えば、補強リブHが、両継手板3,4に沿わせて並列状に設置されたもの以外にも、両外主桁1,2間に沿わせて並列状に設置されたものを備えた構成であってもよい。
更には、図10、図11に示すように、一対の外主桁1,2間に、一対の中主桁12,13を備えた所謂「コルゲート」タイプのものであってもよい。
この例によれば、スキンプレート5は、外主桁1,2と中主桁12,13間においては、トンネル外周側に位置させてあり、中主桁12,13間においては、トンネル内周側に位置させてある。
そして、スペーサ部K1は、中主桁12,13間のスキンプレート5の内周面上に立設状態に設けてあり、フック部K2は、先の実施例と同様の構成のものを使用してある。従って、補強リブHに形成した係止孔Haに基端部のフック8aを係止させると共に、前記スペーサ部K1上に載置した埋設鉄筋網Tに先端部のフック8bを係止させることによって、埋設鉄筋網Tの固定を図ることができる。また、その状態で、中埋め部Vにコンクリートcを打設して、一体的なセグメントが形成されている。
また、埋設鉄筋網Tは、図12に示すように、セグメントの補強リブH上に、第二鉄筋T2が重ならない状態に形成することも可能で、この場合には、前記フック部K2は、図12に示すように、先端部のフック8bを、第一鉄筋T1に係止できるように、前記基端部のフック8aと捻れの位置関係になるように形成すると、支障なく取り付け操作を実施することができる。
〈2〉また、セグメント本体は、先の実施例で説明した鋳鉄で形成したものに限るものではなく、例えば、鉄等の他の金属によって形成してあるものであってもよい。また、中埋め部Vに充填する反応硬化性の強度材は、コンクリートに限るものではなく、例えば、モルタル等のセメント硬化物や、発泡樹脂等の合成樹脂硬化物等であってもよい。
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
コンクリート等の反応硬化性の強度材にひび割れやクラックが生じ難くなったことで、セグメントそのものの耐久性をより向上させることが可能となる。
1 外主桁
2 外主桁
3 継手板
4 継手板
5 スキンプレート
c コンクリート(反応硬化性の強度材の一例)
H 補強リブ
K 位置固定手段
K1 スペーサ部
K2 フック部
T 埋設鉄筋網
V 中埋め部
2 外主桁
3 継手板
4 継手板
5 スキンプレート
c コンクリート(反応硬化性の強度材の一例)
H 補強リブ
K 位置固定手段
K1 スペーサ部
K2 フック部
T 埋設鉄筋網
V 中埋め部
Claims (5)
- トンネル軸芯方向両端面を構成する一対の外主桁と、トンネル周方向両端面を構成する一対の継手板と、トンネル周方向に沿って配置されるスキンプレートと、前記外主桁と継手板とスキンプレートとで囲まれた中埋め部に配置される補強リブと、前記中埋め部に位置固定手段を用いてトンネル周面に沿う状態に固定された埋設鉄筋網と、前記中埋め部に充填された反応硬化性の強度材とを備えたトンネル用セグメントであって、
前記位置固定手段が、前記埋設鉄筋網と前記スキンプレートとの間に介在して相互の離間距離を所定の値に保つスペーサ部と、前記埋設鉄筋網への係止によってその埋設鉄筋網を前記スペーサ部に押し当てて固定するフック部とを備えて構成してあるトンネル用セグメント。 - 前記フック部は、その基端部を前記スキンプレートに取り付けてある請求項1に記載のトンネル用セグメント。
- 前記フック部は、その基端部を前記補強リブに取り付けてある請求項1に記載のトンネル用セグメント。
- 前記スペーサ部は、その基端部を前記スキンプレートに設けてある請求項1〜3の何れか一項に記載のトンネル用セグメント。
- 前記スペーサ部は、その基端部を前記補強リブに設けてある請求項1〜3の何れか一項に記載のトンネル用セグメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003355079A JP2005120632A (ja) | 2003-10-15 | 2003-10-15 | トンネル用セグメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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