JP2005116638A - 光送信装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、発光素子に与えるバイアス電流の電流値を制御することにより、発光素子の駆動を高速化することを課題とする。
【解決手段】送信信号を入力する入力部と、光を出力する発光素子と、前記送信信号から生成された変調電流を発光素子に与える変調電流駆動部と、発光素子にバイアス電流を与えるバイアス電流駆動部と、前記バイアス電流を与えるタイミングを制御するバイアス信号制御部とを備え、前記バイアス信号制御部は、前記送信信号が立下るタイミングから第1設定時間経過後に、バイアス電流を第1設定値まで増加させ、かつ送信信号が立上るタイミングから第2設定時間経過後に、バイアス電流を第2設定値まで減少させるように制御できるバイアス制御信号を生成し、前記バイアス電流駆動部が、前記バイアス制御信号に対応して変動するバイアス電流を生成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、光送信装置、特に発光ダイオードを高速駆動するための光送信装置およびその装置の制御方法に関する。
近年、情報の大容量化・通信速度の高速化に伴い、情報の伝送手段として光通信が用いられることが多くなってきた。光通信は現在、通信幹線系に於いて高速の通信手段として用いられているが、一方では、家庭内の情報化に伴い、家庭内機器間通信にも一部取り入れられている。今後は、その高速性・高信頼性を生かした、家庭内や車内等の分野でも、通信及びネットワークの高速化に向けた用途が拡大する事が予測されている。
特に、光通信の持つ耐外乱ノイズ性、或いは、低不要輻射ノイズ性という特徴を有しているので、車両内の機器間通信手段として有力視されており、一部の車両では既に実装化が行われている。
ところで、光通信を行うためには、通信媒体である光ファイバと、光を送受信するための送受信装置とが必要である。送受信装置の光源としては、発光ダイオード(LED)或いは半導体レーザ(LD)が多く用いられている。これら発光素子はドライバIC等によって電流制御駆動されることで、与えられた送信信号に対応した発光駆動がなされ、送信光を生成する。
特に通信速度が100Mbps程度以下の通信システムの光源には、安価なLEDが用いられる。
また、LEDとLDとを比べると、一般に使用温度範囲がLEDの方が高温・低温側共に広い。このため、耐環境性の要求されるシステムにおいては、LEDの方が光源として使用するのに好適である。
しかしながら、一般にLEDの変調応答速度はLDよりも遅い。そのために、高速で安価、或いは高速で耐環境性を要求されるような仕様では、LEDを如何に高速変調駆動を行うかが課題となる。公知技術として、LEDの高速変調駆動を行うために、変調電流の立上り時にオーバーシュートを与え、立下り時にアンダーシュートを故意に与えられることにより、光出力の立上り、立下り時間を短縮するという方法が提案されている(特許文献1および2参照)。このような電流駆動をピーキング駆動とも呼ぶ。
図5に、従来の光送信装置で発生される光信号波形の説明図を示す。
図5(c)は送信すべき信号の波形(送信信号Vin)を示したものである。
送信信号Vinは、時刻toで立上がり、時刻t1で立ち下がるものとする。
図5(b)は、送信信号Vinを変調して作成したLEDの駆動電流Ifである。
駆動電流Ifは、LEDのオン時とオフ時にピーキング電流を付加したものであり、送信信号Vinの立上り時にオーバーシュートが生じており、立下り時にアンダーシュートが生じている。
図5(a)は、駆動電流IfをLEDに与えた場合のLEDから出力される光の出力波形Pを示したものであり、縦軸は出力される光の強度(光量)を示している。
図5(a)の光出力Pによれば、LEDのオン時には、駆動電流Ifと同じようにオーバーシュートが生じているが、LEDのオフ時には、駆動電流Ifのようなアンダーシュートは生じていない。
これは、駆動電流Ifはアンダーシュートにより逆バイアス的に流れるが、光出力Pの逆バイアス時の光量は0であるので、この時の光出力波形は、立下り時に光量が0に近づくにつれて、駆動電流Ifの立下りに追従せずに、光量0に向かって緩やかに光量が低下するからである。このため、従来のLED駆動方法では、光出力の立下り時においてはピーキングの効果が十分に現れていなかった。
図6に、光出力Pの立上り・立下り時間についての説明図を示す。図6は変調駆動された光信号の出力波形Pを示している。送信信号がHIレベル時の光量をHIレベル時光量Ho、送信信号がLOレベルの時の光量をLOレベル時光量Loとして破線で示してある。
一般に、HIレベル時光量HoとLOレベル時光量Loに光量差を100%として、LOレベル時光量Loを基準として、光量差の10%及び90%の光量を設定し、立上り時にこの光量間を立上る時間を立上り時間tr、立下り時にこの光量間を立下る時間を立下り時間tfという。
従来の図5(a)では、立下り時に光量が0に近づくにつれて、光出力Pが駆動電流Ifに追従していないので、10%の光量にまで立下がる時間が長くかかることになる。この立下り時間が長いということは、より高速な伝送を行うときに問題となる。なお、10%及び90%という設定レベルは、一般的によく用いられるレベルであるが、波形を評価する場合において、別のレベルを設定して立上り・立下り時間を評価することもよく行われる。
また、立下り時にピーキング効果を得るために、次のようなバイアス電流を付加することが行われている。
図7に、従来において、駆動電流Ifにバイアス電流(Ibias)を付加した場合の光信号波形の説明図を示す。
図7(a)、(b)、(c)は、それぞれ図5に示した光出力P、駆動電流If、送信信号Vinを示している。
図7(d)は変調電流Imodであり、図7(e)は、値がIbias1の直流電流であるデバイス電流Ibiasを示している。
ここでは、図7(d)の変調電流Imodに、図7(e)のデバイス電流Ibiasを加えたものが、図7(b)に示す駆動電流Ifである。
また、図7(d)の変調電流Imodと図5(b)の駆動電流Ifの波形は同一とする。
このような駆動電流IfをLEDに与えた場合、図7(a)に示すように、光波形Pは、LOレベル時光量Loは、デバイス電流Ibiasのためにいくらか大きな値を示しているので、立下り時において、LOレベル時光量Loに対してアンダーシュートが発生する。
したがって、立下り時にLOレベル時光量Lo付近においても、光波形Pは、駆動電流Ifの立下りに追従して変化する。すなわち、図5の立下り時間をtf1、図7の立下り時間をtf2とすると、tf1>tf2という関係が成立し、図7のようにバイアス電流を付加した場合は、図5の場合よりも立下り時間tfを短縮することができる。
しかしながら、単に一定値Ibias1のバイアス電流Ibiasを与えただけでは、光出力PのHIレベル光量Hoが必要以上に大きくなってしまい、様々な悪影響を及ぼす。例えば、受信側において過大な光量を受光することになるので、受光素子の出力がクリップすることにより受光信号が歪み、通信不良が発生する。
また、光出力が大きくなるので、送信系の消費電力が増大すると共に、発熱量が増大して通信の信頼性の低下を引き起こす場合もある。
このような通信の信頼性低下を回避するためには、変調電流ImodのLEDのON時レベルを低減することも考えられる。しかし、ON時レベルの低減の為には、変調電流Imodを駆動するドライバの電流ゲインを下げる必要があるが、電流ゲインの低下は、ピーキング量の低下をもたらす。
したがって、ピーキング量が低下するので、光出力波形Pの立上り時間と立下り時間を短縮することができないことになる。
そこで、この発明は以上のような事情を考慮してなされたものであり、光送信装置において、発光素子に印加するバイアス電流の電流値および印加するタイミングを制御することにより、発光素子から出力される光の立下り時間を短縮化することを課題とする。
特開平5−90642号公報(図1、図2) 特開平11−74567号公報(図1、図3)
この発明は、送信信号を入力する入力部と、光を出力する発光素子と、前記送信信号から生成された変調電流を発光素子に与える変調電流駆動部と、発光素子にバイアス電流を与えるバイアス電流駆動部と、前記バイアス電流を与えるタイミングを制御するバイアス信号制御部とを備え、前記バイアス信号制御部は、前記送信信号が立下るタイミングから第1設定時間経過後に、バイアス電流を第1設定値まで増加させ、かつ送信信号が立上るタイミングから第2設定時間経過後に、バイアス電流を第2設定値まで減少させるように制御できるバイアス制御信号を生成し、前記バイアス電流駆動部が、前記バイアス制御信号に対応して変動するバイアス電流を生成することを特徴とする光送信装置を提供するものである。
また、前記第1設定時間は、前記送信信号がOFFする時間から、前記変調電流によって生じた出力光のアンダーシュートが収束する時間までの間の任意の時間に設定してもよい。
さらに、前記第2設定時間は、前記送信信号がONする時間から、前記変調電流によって生じた出力光のオーバーシュートが収束する時間までの間の任意の時間に設定してもよい。
ここで、前記バイアス電流駆動部が発光素子に与えるバイアス電流の前記第1設定値は、送信信号がOFFの状態において発光素子が少なくとも発光状態となるような値に予め設定してもよい。
また、前記バイアス電流駆動部が発光素子に与えるバイアス電流の前記第1設定値は、発光素子から出力される光のアンダーシュート時の最小光量がほぼゼロとなるような値に予め設定してもよい。また、バイアス電流の前記第2設定値は、ゼロとすることが好ましい。
また、この発明は、送信信号を入力する入力部と、光を出力する発光素子と、変調電流を発光素子に与える変調電流駆動部と、発光素子にバイアス電流を与えるバイアス電流駆動部と、前記バイアス電流を与えるタイミングを制御するバイアス信号制御部とを備え、前記変調電流駆動部が、前記送信信号が立上ると同時にゼロから立上り、オーバーシュートした後、送信信号が立下ると同時に立下り、アンダーシュートした後ゼロに収束する変調電流を生成し、前記バイアス信号制御部は、送信信号が立上るタイミングから第2設定時間経過後に、バイアス電流を第2設定値まで減少させ、かつ前記送信信号が立下るタイミングから第1設定時間経過後に、バイアス電流を第1設定値まで増加させるように制御するバイアス制御信号を生成し、前記バイアス電流駆動部が、前記バイアス制御信号に対応して変動するバイアス電流を生成し、前記変調電流とバイアス電流とを合成し駆動電流として発光素子に与えることを特徴とする光送信装置の制御方法を提供するものである。
この発明によれば、発光素子に、送信信号から生成された変調電流と、送信信号に基づいて制御されたバイアス電流とを与えているので、出力光の立下り時間がより短縮され、発光素子を高速駆動でき、通信を高速化できる。
以下、図に示す実施例に基づいて本発明を詳述する。なお、本発明はこれによって限定されるものではない。
図1に、この発明の光送信装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
また、図2に、各構成ブロックに対して入出力される信号の波形の説明図を示す。
入力部1は、図示しないホストコンピュータなどから与えられる通信情報を含むデジタル信号を受けて、その信号の波形整形を行い、図2(c)および図5(c)に示すような送信信号Vinを出力する部分である。
変調電流駆動部2は、送信信号Vinを受けて、発光素子(LED)4を駆動するための変調電流Imodを生成する部分である。変調電流Imodは、図2(d)、図5(b)、図7(d)に示すように、ピーキング電流を含むものである。
図2(d)のような変調電流Imodは、従来と同様の方法により生成すればよい。
変調電流値設定部3は、変調電流の振幅を設定する部分であり、たとえば可変抵抗により構成される。
この可変抵抗の値を予め設定しておくことにより、送信信号Vinに対する変調電流の振幅(ゲイン)を設定する。
発光素子4は、図2(b)に示すような駆動電流Ifに基づいて光を出力する電流−光変換素子であり、たとえば、LED、半導体レーザなどを用いることができる。
ただし、価格、耐環境性能などの観点から、LEDを用いることが好ましい。
バイアス信号制御部5は、送信信号Vinを受けて、発光素子4にバイアス電流Ibiasを与えるタイミングを示す信号(図2(f)のバイアス制御信号Sbias)を生成する部分である。
バイアス電流駆動部6は、バイアス制御信号Sbiasを受けて、発光素子(LED)4を駆動するためのバイアス電流Ibias(図2(e))を生成する部分である。
ここで、バイアス電流Ibiasは、図7(e)に示した従来の場合のように一定値ではなく、バイアス制御信号Sbiasの変化に対応してその出力タイミングが制御され、ONまたはOFFされる。
バイアス電流値設定部7は、バイアス制御信号SbiasがONの時のバイアス電流値を設定する部分であり、たとえば、可変抵抗により構成される。
この可変抵抗の値を調整することにより、バイアス電流Ibiasの振幅(ゲイン)を設定する。
合成器20は、変調電流Imodとバイアス電流Ibiasを加算して、駆動電流Ifを生成するものである。
次に、この発明の光送信装置の発光素子の駆動方法について説明する。
図2は、この発明の光送信装置の各信号のタイミングを示しており、横軸は時間、縦軸は各信号の振幅(ゲイン)を示している。
まず、入力部1から出力された送信信号Vinが、変調電流駆動部2に入力されると、変調電流駆動部2は、変調電流値設定部7から与えられる振幅設定値を参照して、ピーキング電流を含む変調電流Imod(図2(d))を生成する。
また、これと同じタイミングで、送信信号Vinがバイアス信号制御部5に入力されると、バイアス信号制御部5は、送信信号Vinの変化に対応したバイアス制御信号Sbias(図2(f))を生成する。
図2(f)に示すように、バイアス制御信号Sbiasは、通常は一定レベル値を持った信号であるが、送信信号Vinの立下り時間td1の経過後にOFFされ、また、送信信号Vinの立上りから時間td2の経過後にONされる。
さらに、バイアス電流駆動部6は、バイアス制御信号Sbiasの変化に対応させて、バイアス電流Ibiasを生成する。
ここで、バイアス電流Ibiasは、図2(e)に示すように、送信信号Vinの立下り時間td1の経過後にOFFされ、送信信号のVinの立下りから時間td2の経過後にONされる。
バイアス電流Ibiasは、ONの状態では、バイアス電流値設定部7で予め設定された一定の電流値Ibias2を持った電流である。
このように生成された変調電流Imod(図2(d))と、バイアス電流Ibias(図2(e))とが、合成器20で加算され、図2(b)に示すような駆動電流Ifが生成される。
ここで、図2(b)の駆動電流Ifは、オーバーシュートとアンダーシュートを有し、図7(b)に示した駆動電流Ifとほぼ同じような変化をする電流であるが、図7(b)よりも、パルス電流ピーク値が低くなっているにもかかわらず、オーバーシュートとアンダーシュートが、図7(b)と同じだけ出ている。
図2(b)の駆動電流Ifが発光素子(LED)4に与えられると、LEDから図2(a)に示すような光量変化をする光Pが出力される。
ここで、駆動電流Ifは、送信信号VinがOFFとなった後でも、アンダーシュートした後立上り、一定のバイアス電流値を持っているので、光波形Pも、立下り時に、バイアスによる光量(LOレベル時光量:Lo)よりも下回るアンダーシュートが発生している。
また、バイアス電流値設定部7で設定されるバイアス値Ibias2の大きさは、アンダーシュートによる光出力Pの最小光量値がほぼゼロとなるように、設定することが好ましい。
これは、バイアス値Ibias2をあまり大きく設定しすぎると、光出力PのLOレベル時光量Loが高くなるので、消光比が悪化するからである。消光比とは、送信信号VinがON時の光量と、送信信号VinがOFF時の光量との比を意味し、通信規格で定められたものである。
すなわち、少なくとも通信規格で定められた消光比を満たすように、バイアス値Ibias2を設定する必要がある。
また、アンダーシュートによる光出力Pの最小値の光量がゼロでなく正の値となっている場合は、バイアス電流をIbias2よりも増加させても、立下り時間tfをこれ以上短縮することはできない。
しかも、最小光量値以下の正の直流成分は、消費電力を増加させるもとになるので、光出力Pの最小値光量はできるだけゼロに近いことが好ましい。
次に、この発明の特徴であるバイアス電流をONまたはOFFする制御タイミングについて説明する。
すでに、図2(e)に示したように、送信信号Vinの立上りから、時間td1(第2設定時間)の経過後にバイアス電流IbiasをOFFし、送信信号Vinの立下りから、時間td2(第1設定時間)の経過後にバイアス電流IbiasをONにする。
(1)バイアス電流IbiasのOFF制御(送信信号立上り制御)
まず、時間toで、送信信号Vinが立上がると、変調電流駆動部2から図2(d)に示すように、変調電流Imodが出力される。
このような変調電流Imodのみを発光素子LED4に与えた場合、一般に電流ImodのOFFからの立上りタイミングと比べて、光出力Pの立上りタイミングは若干遅れるという特性を示す。
これは、LED4が光を出力する場合、ダイオードにある程度のキャリアが注入されないと発光が始まらないからである。これを、発振遅延と呼ぶ。
そこで、発振遅延をなくすためには、通常発光しきい値レベルに近い電流をバイアス電流としてLED4に与えておくことが行われる。
そして、バイアス電流に変調電流を重畳させると、発振遅延を生じることなく発光させることができる。
したがって、図2(d)の変調電流Imodが立上るタイミング(時間to)では、図2(e)に示すように、ゼロでないバイアス電流IbiasがLED4に印加されていることが好ましい。ここで、ゼロでないバイアス電流とは、送信信号がOFFの状態において発光素子が少なくとも発光状態となるような電流値を意味する。
一方、HIレベル時光量Hoを低減させる観点からは、光出力Pのオーバーシュートが収束した時点で、バイアス電流Ibiasはゼロとなることが好ましい。
すなわち、バイアス電流IbiasをOFFに制御することが好ましい。
また、バイアス電流IbiasをOFFにするタイミング(第2設定時間)は、送信信号Vinが立上がってONした直後、すなわち変調電流Ifが立ち上がった時点から、光出力Pのオーバーシュートが収束するまでの間の任意の時間であればよい。
ただし、変調電流Imodが立上り途中にバイアス電流IbiasをOFFする場合、駆動電流Ifの立ち上がり途中にIbiasのOFFによる階段状の歪が生じる可能性があるが、電流波形の立上がり速度がLEDの応答速度よりも十分に早ければ、光波形に歪みの影響は殆ど現れないと考えられる。このようにIbiasのOFFタイミングを制御すれば、発振遅延を起こすことがないようにLEDの立上げ制御をすることができる。
(2)バイアス電流IbiasのON制御(送信信号立下り制御)
時間t1で、送信信号Vinが立下がると、変調電流駆動部2は、図2(d)に示すように変調電流Imodを立下げる。
このとき、変調電流Imodのアンダーシュートに追従して、光出力Pに送信信号VinのOFF時のLOレベル時光量に対してアンダーシュートを生じさせることにより、光出力波形の立下り時間tf3を短縮化させる。
すなわち、立下り時間tf3を短くするためには、少なくとも、光出力Pがアンダーシュートを終えた時点では、バイアス電流IbiasをONしておくことが好ましい。
また、バイアス電流IbiasをONするタイミング(第1設定時間)は、変調電流Ifが立下がってOFFした直後、すなわち送信信号Vinが立下ってほぼゼロになった直後から、光出力Pのアンダーシュートが収束する間のいずれかであればよい。
ただし、変調電流Imodが立下り途中にバイアス電流IbiasをONにする場合、駆動電流Ifの立下がり途中にIbiasのONによる階段状の歪みが生じる可能性があるが、電流波形の立上り速度がLEDの応答速度よりも十分に早ければ、光波形に歪みの影響は殆ど現れないと考えられる。このように、IbiasのONのタイミングを制御すれば、光出力の立下りの時に、送信信号VinのOFF時のLOレベル時光量に対してアンダーシュートを発生させることができ、立下がり時間tf3の短縮ができる。
たとえば、従来の場合の光出力波形Pでは、図5(a)、図7(a)において、立下り時間tf1、tf2は、それぞれ8nsec、6nsec程度であるのに対し、この発明の図2(a)の場合では、光出力Pの立下り時間tf3は5.5nsec程度となり、従来よりも数%程度短縮することができる。ただし、これらの立下り時間の数値は、使用するLEDの仕様、ピーキング電流、バイアス電流などによって変化するので、一義的なものではない。
次に、バイアス信号制御部5の構成およびバイアス制御信号Sbiasの生成方法の一実施例について、説明する。
図3に、バイアス信号制御部5の一実施例の内部構成ブロック図を示す。
図4に、バイアス信号制御部5の内部信号のタイミングチャートを示す。
バイアス信号制御部5は、大分類すると、ディレイ生成部と、クロック生成部と、信号出力部とからなるが、図3において、立上りディレイ生成部8、立下りディレイ生成部9およびディレイ量設定部10がディレイ生成部を構成し、2つのDフリップフロップ(D−FF)11、12と論理素子(14、15、16)とがクロック生成部を構成し、1つのDフリップフロップ13が信号出力部を構成する。
バイアス信号制御部5は、送信信号Vinを入力とし、バイアス制御信号Sbiasを出力とする。
図3において、送信信号Vinを、立上りディレイ生成部8と立下りディレイ部9に入力する。
ディレイ生成部(8、9)は、入力信号である送信信号Vinを一定時間だけ遅延させた信号を生成するものである。
たとえば、立上りディレイ生成部8は、図4(c)に示すように、送信信号Vinの立上り時間t1から時間td1だけ遅延した信号Vtd1を出力し、立下りディレイ生成部9は、図4(d)に示すように、立上り時間t1から時間td2だけ遅延した信号Vtd2を出力する。
ここで遅延時間(td1、td2)は、各ディレイ生成部(8、9)の内部で固定値として設定しておいてもよく、また、ロータリースイッチやジャンパピンなどのディレイ量設定部10を設けて、ディレイ生成部(8、9)の内部の遅延素子を制御するようにしてもよい。
遅延信号Vtd1は、Dフリップフロップ(D−FF)11のCLK端子に入力する。一方、遅延信号Vtd2は、インバータ14で反転させられ、この反転信号(図4(e)の/Vtd2)を、Dフリップフロップ(D−FF)12のCLK端子に入力する。
また、Dフリップフロップ11のData端子には図4(a)の送信信号Vinを入力し、Dフリップフロップ12のData端子には送信信号Vinをインバータ15で反転した信号(図4(b)の/Vin)を入力する。
さらに、Dフリップフロップ11のCLR端子には送信信号Vinを入力し、Dフリップフロップ12のCLR端子にはインバータ15で反転した信号/Vinを入力する。
Dフリップフロップ11の出力信号Vtd10は、上記3つの信号(D、CLK、CLR)の入力タイミングにより、図4(f)に示すようになる。
すなわち、時間t1の直後において、信号Vtd1が立上ったときに入力信号VinはHIとなっているので、このタイミングで出力Vtd10はLOレベルからHIレベルに変化する。
また、時間t2において、入力信号VinがLOに立ち下がると、VinがCLR端子に入力されているので、Dフリップフロップ11はクリアされ、出力Vtd10はHIレベルからLOレベルに変化する。
一方、Dフリップフロップ12の出力信号Vtd20は、図4(g)に示すようになる。
時間t1において、入力信号/VinがLOとなりCLR端子に入力されると、Dフリップフロップ12はクリアされ、出力Vtd20はLOレベルとなるが、時間t2の直後において、信号Vtd2の立下り(すなわち信号/Vtd2の立上り)のときに、入力信号/VinはHIであるので、出力Vtd20はLOレベルからHIレベルに変化する。
図4に示すように、Dフリップフロップ11の出力Vtd10は入力信号Vinの立上りから時間td1だけ遅延した信号であり、Dフリップフロップ12の出力Vtd20は、入力信号Vinの立下りから時間td2だけ遅延した信号である。
このような2つのDフリップフロップ11、12からの出力信号Vtd10とVtd20とは、OR論理素子16に入力され、Vtd10とVtd20との論理和がとられた信号Vtd3(図4(h))が出力される。
ここで、信号Vtd3の立上りエッジが、入力信号Vinに対する遅延時間を示している。
次に、最終段のDフリップフロップ13において、CLK端子に信号Vtd3が入力され、Data端子に入力信号Vinが入力されると、信号Vtd3の立上りエッジでレベルが変化するバイアス制御信号Sbias(図4(i))が出力される。
ここで、信号Sbiasは、入力信号Vinの立上りよりも時間td1だけ遅延した立上りを持ち、入力信号Vinの立下りよりも時間td2だけ遅延した立下りを持つ信号となる。
このバイアス制御信号Sbiasは、図2(f)に示すものであり、図1に示したバイアス電流駆動部6に与えられ、バイアス電流Ibiasが生成される。
このように、入力された送信信号Vinをもとにして、従来と同様の方法によって生成される変調電流Imodとは別に、この発明の特徴である遅延および振幅制御されたバイアス電流Ibiasが生成される。
以上まとめると、この発明によれば、次のようなことが導き出される。
(1)LEDを変調駆動させる場合に、LEDに与えるバイアス電流Ibiasを図2(e)のようにON、OFF制御しているので、いわゆるピーキング駆動の効果が十分に発揮でき、光出力Pの立下り時間を、より短縮することができる。したがって通信の高速化が可能となる。
また、光出力Pの立上り時においても、発振遅延をなくすことができる。
(2)送信信号VinがON状態において、図2(e)のようにバイアス電流IbiasをOFFにしているので、HIレベル時光量が低く押さえられる。
したがって、光の受信側において、過大な光量を受光することにより受光出力がクリップすることもなく、受光信号が歪むこともない。
また光送信側において、消費電力を減らすことができるので、光送信装置の発熱量を低下させると共に、通信の信頼性を向上させることができる。
この発明の光送信装置の一実施例の構成ブロック図である。 この発明の光出力等の各信号の出力タイミングの説明図である。 この発明のバイアス信号制御部の一実施例の内容構成ブロック図である。 この発明のバイアス信号制御部のタイミングチャートである。 従来の光出力等の信号の出力タイミングの説明図である。 従来の光出力波形の立上り時間と立下り時間の説明図である。 従来の一定バイアス印加時の光出力等の各信号のタイミングの説明図である。
符号の説明
1 入力部
2 変調電流駆動部
3 変調電流値設定部
4 発光素子
5 バイアス信号制御部
6 バイアス電流駆動部
7 バイアス電流値設定部
8 立上りディレイ生成部
9 立下りディレイ生成部
10 ディレイ量設定部
11 D−FF
12 D−FF
13 D−FF
14 インバータ
15 インバータ
16 OR論理素子

Claims (7)

  1. 送信信号を入力する入力部と、光を出力する発光素子と、前記送信信号から生成された変調電流を発光素子に与える変調電流駆動部と、発光素子にバイアス電流を与えるバイアス電流駆動部と、前記バイアス電流を与えるタイミングを制御するバイアス信号制御部とを備え、
    前記バイアス信号制御部は、前記送信信号が立下るタイミングから第1設定時間経過後に、バイアス電流を第1設定値まで増加させ、かつ送信信号が立上るタイミングから第2設定時間経過後に、バイアス電流を第2設定値まで減少させるように制御するバイアス制御信号を生成し、前記バイアス電流駆動部が、前記バイアス制御信号に対応して変動するバイアス電流を生成することを特徴とする光送信装置。
  2. 前記第1設定時間が、前記送信信号がOFFする時間から、前記変調電流によって生じた出力光のアンダーシュートが収束する時間までの間の任意の時間に設定されていることを特徴とする請求項1記載の光送信装置。
  3. 前記第2設定時間が、前記送信信号がONする時間から、前記変調電流によって生じた出力光のオーバーシュートが収束する時間までの間の任意の時間に設定されていることを特徴とする請求項1記載の光送信装置。
  4. 前記バイアス電流駆動部が発光素子に与えるバイアス電流の前記第1設定値は、送信信号がOFFの状態において発光素子が少なくとも発光状態となるような値に予め設定されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載されたいずれかの光送信装置。
  5. 前記バイアス電流駆動部が発光素子に与えるバイアス電流の前記第1設定値は、発光素子から出力される光のアンダーシュート時の最小光量がほぼゼロとなるような値に予め設定されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載されたいずれかの光送信装置。
  6. 前記バイアス電流の第2設定値は、ゼロであることを特徴とする請求項1乃至5に記載されたいずれかの光送信装置。
  7. 送信信号を入力する入力部と、光を出力する発光素子と、変調電流を発光素子に与える変調電流駆動部と、発光素子にバイアス電流を与えるバイアス電流駆動部と、前記バイアス電流を与えるタイミングを制御するバイアス信号制御部とを備え、
    前記変調電流駆動部が、前記送信信号が立上ると同時にゼロから立上り、オーバーシュートした後、送信信号が立下ると同時に立下り、アンダーシュートした後ゼロに収束する変調電流を生成し、
    前記バイアス信号制御部は、送信信号が立上るタイミングから第2設定時間経過後に、バイアス電流を第2設定値まで減少させ、かつ前記送信信号が立下るタイミングから第1設定時間経過後に、バイアス電流を第1設定値まで増加させるように制御するバイアス制御信号を生成し、前記バイアス電流駆動部が、前記バイアス制御信号に対応して変動するバイアス電流を生成し、前記変調電流とバイアス電流とを合成し駆動電流として発光素子に与えることを特徴とする光送信装置の制御方法。
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