JP2005112676A - El素子用封止板の製造方法及び該製造方法により製造されたel素子用封止板 - Google Patents

El素子用封止板の製造方法及び該製造方法により製造されたel素子用封止板 Download PDF

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俊夫 秋元
Katsuya Kamitsukuri
克也 神作
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/20Uniting glass pieces by fusing without substantial reshaping

Abstract

【課題】 高い透明度を確保することができるEL素子用封止板を提供する。
【解決手段】 有機EL素子は、トップエミッション構造をとり、板状の透明な無アルカリガラス製のガラス基板と、ガラス基板の上に形成された有機EL積層体と、この有機EL積層体を覆うように周辺突条部を介して紫外線硬化型エポキシ樹脂によりガラス基板に接着された封止板とから成る。この封止板は、ガラス体32の外形を規定する凹状部材36内にガラス体32を配置し、ガラス体31及びガラス体32を600〜750℃まで約50℃/分の速度で昇温し、ガラス体31及びガラス体32を600〜750℃に維持しつつ凹状部材35及び凹状部材36を互いに接近させることにより熱融着して製造する。
【選択図】図3

Description

本発明は、EL素子用封止板の製造方法及び該製造方法により製造されたEL素子用封止板に関し、特に、トップエミッション型のEL素子に用いられるEL素子用封止板の製造方法及び該製造方法により製造されたEL素子用封止板に関する。
EL素子には、単純マトリックス構造のパッシブ型のものに対して、アクティブマトリックス構造のアクティブ型のものがあり、アクティブ型EL素子のアクティブマトリックス構造は、TFT液晶素子の構造と同様に、基板上にITO等から成る薄膜トランジスター回路又はダイオードが画素毎に形成され、該薄膜トランジスター回路又はダイオードの上面に発光層を含むEL積層体が積層され、このEL積層体を覆うように凹状に加工された封止板により水分や酸素から遮断すべく密封されたものである。
アクティブ型EL素子は、画素毎に形成された薄膜トランジスター回路又はダイオードの高速スイッチング機能によって高速切換え表示を行うことができ、動画表示に適しているので、将来的には、EL素子を備えるディスプレイ(ELディスプレイ)のEL素子の主流になると言われている。
一方、上記のようなEL素子としては、発光層から基板側までに透明部材を用いることにより発光層からの光を基板側から取り出すボトムエミッション構造のものと、発光層から上記封止板側までに透明部材を用いることにより発光層からの光を封止板側から取り出すトップエミッション構造のものとがあり、アクティブ型EL素子では、パターンが複雑な薄膜トランジスター回路又はダイオードの透過率が低く発光層からの光を視認できるように、通常トップエミッション構造をとっている。
このようなトップエミッション構造のアクティブ型EL素子の封止板には、EL素子を収容するための凹状形状が要求されると共に、投入電力に対して輝度を大きくするための高い透明度が要求されており、このような封止板は、従来、ガラス素板をプレスにより凹状に加工したり(図6で参照番号60で示す)、サンドブラスト加工により凹状に加工したり(図7で参照番号70で示す)、HF溶液等を用いるエッチングにより凹状に加工したり(図8で参照番号80で示す)して作製されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−126863号公報
しかしながら、プレス加工やサンドブラストによる封止板では、その透明度が低いので封止板として使用することができず、また、エッチング加工による封止板は、ある程度の透明度は確保できるが、面81の平滑性が損なわれると共に、角部82における面83と面84との境界があいまいになるという欠点がある。
本発明の目的は、高い透明度を確保することができるEL素子用封止板の製造方法及び該製造方法により製造されたEL素子用封止板を提供することにある。
上述の目的を達成するために、請求項1記載のEL素子用封止板の製造方法は、平板部と、当該平板部の一方の面の周辺に形成され、EL素子の基板上に積層されたEL積層体を収容すべく前記基板に接合される周辺突条部とを備えるEL素子用封止板の製造方法において、前記平板部の外形を規定する第1の凹状部材内に第1のガラス体を配置すると共に、前記第1の凹状部材に対向して配され、前記周辺突条部の外形を規定する第2の凹状部材内に第2のガラス体を配置する配置ステップと、前記第1のガラス体及び前記第2のガラス体を第1所定温度まで昇温する昇温ステップと、前記第1のガラス体及び前記第2のガラス体を前記第1所定温度に維持しつつ前記第1の凹状部材及び前記第2の凹状部材を互いに接近させることにより熱融着する熱融着ステップと、前記熱融着された第1のガラス体及び第2のガラス体を第2所定温度まで冷却する冷却ステップとを備えることを特徴とする。
請求項2記載のEL素子用封止板の製造方法は、請求項1記載のEL素子用封止板の製造方法において、前記熱融着された第1のガラス体及び前記第2のガラス体を前記第2所定温度に維持しつつ、前記第1の凹状部材及び前記第2の凹状部材を互いに離間させる離間ステップをさらに備えることを特徴とすることを特徴とする。
請求項3記載のEL素子用封止板の製造方法は、請求項1又は2記載のEL素子用封止板の製造方法において、前記第1所定温度は、前記第2のガラス体の軟化温度以上で前記第1のガラス体の軟化温度以下であることを特徴とする。
請求項4記載のEL素子用封止板の製造方法は、請求項3記載のEL素子用封止板の製造方法において、前記第1所定温度は、前記第2のガラス体の軟化温度以上で前記第1のガラス体の徐冷点以下であることを特徴とする。
請求項5記載のEL素子用封止板の製造方法は、請求項4記載のEL素子用封止板の製造方法において、前記第1所定温度は、前記第2のガラス体の軟化温度以上で前記第1のガラス体の歪み点以下であることを特徴とする。
請求項6記載のEL素子用封止板の製造方法は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のEL素子用封止板の製造方法において、前記第1のガラス体の熱膨張率と前記第2のガラス体の熱膨張率との差は、所定温度範囲で5×10−7(1/℃)以下であることを特徴とする。
請求項7記載のEL素子用封止板の製造方法は、請求項6記載のEL素子用封止板の製造方法において、前記第1のガラス体の熱膨張率と前記第2のガラス体の熱膨張率との差は、所定温度範囲で3×10−7(1/℃)以下であることを特徴とする。
請求項8記載のEL素子用封止板の製造方法は、請求項6又は7記載のEL素子用封止板の製造方法において、前記所定温度範囲は、前記第1のガラス体の歪み点以下で20℃以上の範囲であることを特徴とする。
請求項9記載のEL素子用封止板の製造方法は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のEL素子用封止板の製造方法において、前記第2のガラス体は、軟化点が600℃以上のガラスから成ることを特徴とする。
請求項10記載のEL素子用封止板は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする。
請求項11記載のEL素子用封止板は、請求項10記載のEL素子用封止板において、トップエミッション構造をとるEL素子に用いることを特徴とする。
請求項1記載のEL素子用封止板の製造方法によれば、第1のガラス体及び第2のガラス体を第1所定温度に維持しつつ第1の凹状部材及び第2の凹状部材を互いに接近させることにより熱融着するので、第1ガラス体を平板部としてそのまま使用することができ、もって高い透明度を確保したEL素子用封止板を製造することができる。
請求項2記載のEL素子用封止板の製造方法によれば、熱融着された第1のガラス体及び第2のガラス体を第2所定温度に維持しつつ、第1の凹状部材及び第2の凹状部材を互いに離間させるので、熱融着後に封止板が熱変形するのを防止することができ、もって確実に高い透明度を確保したEL素子用封止板を製造することができる。
請求項3記載のEL素子用封止板の製造方法によれば、第1所定温度が第2のガラス体の軟化温度以上で第1のガラス体の軟化温度以下であるので、第1のガラス体を変形させることなく熱融着することができ、もって第1のガラス体の変形による画像の画質劣化を防止することができる。
請求項4記載のEL素子用封止板の製造方法によれば、第1所定温度が第2のガラス体の軟化温度以上で第1のガラス体の徐冷点以下であるので、第1のガラス体を変形させることなく熱融着することができ、もって第1のガラス体の変形による画像の画質劣化を確実に防止することができる。
請求項5記載のEL素子用封止板の製造方法によれば、第1所定温度が第2のガラス体の軟化温度以上で第1のガラス体の歪み点以下であるので、第1のガラス体を変形させることなく熱融着することができ、もって第1のガラス体の変形による画像の画質劣化をさらに確実に防止することができる。
請求項6記載のEL素子用封止板の製造方法によれば、第1のガラス体の熱膨張率と第2のガラス体の熱膨張率との差が所定温度範囲で5×10−7(1/℃)以下であるので、反りがより小さいEL素子用封止板を製造することができ、もってEL素子用封止板とガラス基板とを容易に接着することができる。
請求項7記載のEL素子用封止板の製造方法によれば、第1のガラス体の熱膨張率と第2のガラス体の熱膨張率との差が所定温度範囲で3×10−7(1/℃)以下であるので、反りがより小さいEL素子用封止板を製造することができ、もってEL素子用封止板とガラス基板とをさらに容易に接着することができる。
請求項9記載のEL素子用封止板の製造方法によれば、第2のガラス体が軟化点が600℃以上のガラスから成るので、周辺突条部の形状を容易に修正することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るEL素子用封止板の製造方法及び該製造方法により製造されたEL素子用封止板を詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係るEL素子用封止板を備えるEL素子の断面図である。
図1において、有機EL素子100は、トップエミッション構造をとり、板状の透明な無アルカリガラス製のガラス基板10と、ガラス基板10の上に形成された有機EL積層体20と、この有機EL積層体20を覆うように周辺突条部32を介して後述する接着剤によりガラス基板10に接着された封止板30とから成る。上記接着剤は、例えば紫外線硬化型エポキシ樹脂40から成る。封止板30は、凹形状をなしており、透明且つ平滑な無アルカリガラス製の平板部31と、平板部31の底面33の周辺に配され、後述する周辺突条部32とから成る。これにより、封止板30は、後述する有機EL積層体20を収容できると共に封止板30を介して画像の視認が可能となる。周辺突条部32の内側面34には、水分を吸着させるためにモレキュラー・シーヴス(ユニオンカーバイド社製)の粉末50が塗布されている。なお、モレキュラー・シーヴスの粉末50の塗布時及び封止板30のガラス基板10への接着時には、水分や酸素の影響をなくすために乾燥雰囲気や減圧下で行うのが好ましい。
有機EL積層体20は、ガラス基板10上に形成されたITO膜から成る高さ300nmの透明導電膜21と、該透明導電膜21の上面には積層された後述する発光層を含む有機EL積層膜22と、有機EL積層膜22の側面に形成されたMg−Ag合金製の高さ300nmの側面電極23と、側面電極23に接続され、ITO膜から成る高さ300nmの側面電極用の引出し電極24とから成る。
有機EL膜22は、透明導電膜21側に、トリフェニルジアミンから成る高さ70nmの正孔輸送層を有し、側面電極23側にキノリノールアルミ錯体から成る高さ70nmの発光層を有する。さらには、側面電極23と発光層との間に、さらにトリアゾールやオキサジアゾールから成る透明な電子輸送層が配されて構成されていてもよい。
また、封止板30には凹部が形成されているので、封止板30は、有機EL積層体20を接触することなく収容することができる。なお、封止板30の凹部の深さ、即ち周辺突条部32の高さは、有機EL積層体20の種類や厚みと、平板部31の厚みに依存する透明度とに応じて適宜変更される。これにより、有機EL素子100内部に侵入した水分を吸着するモレキュラー・シーヴス等の吸湿剤や侵入した酸素を吸着する還元剤を配することが可能となる。
図2は、図1における封止板30の概略構成を示す図であり、(a)は、封止板30の底面図であり、(b)は、図2(a)のIIb−IIbに関する封止板30の断面図である。
図2において、無アルカリガラス製の平板部31の底面30の周辺には周辺突条部32が形成されている。この周辺突条部32は後述する軟化点が600℃以上のガラスから成る。
以下、図3を用いて封止板30の製造方法を説明する。
図3は、図1における封止板30の製造方法を説明する図である。
まず、フロート製造法で製造された無アルカリガラスから成るガラス素板から、後に平板部31を構成する所定サイズのガラス体31(第1のガラス体)を切り出す。この所定サイズに切り出されたガラス体31の外形を規定する凹状部材35内にガラス体31を配置すると共に、凹状部材35に対向して配され、後に周辺突条部32を形成するガラス体32(第2のガラス体)の外形を規定する凹状部材36内にガラス体32を配置し(配置ステップ)、ガラス体31及びガラス体32を600〜750℃、例えば720℃(第1所定温度)まで約50℃/分の速度で昇温し(昇温ステップ)、ガラス体31及びガラス体32を600〜750℃に維持しつつ凹状部材35及び凹状部材36を互いに接近させることにより熱融着する(熱融着ステップ)。
さらに、熱融着されたガラス体31及びガラス体32をガラス体32の歪み点以下である約500℃(第2所定温度)まで約15〜16℃/分の速度で冷却し(冷却ステップ)、ガラス体31及びガラス体32をガラス体32の歪み点以下に維持しつつ、凹状部材35及び凹状部材36を互いに離間させる(離間ステップ)。
このようにして製造された封止板30における周辺突条部32が所望の形状であれば、そのままトップエミッション型の有機EL素子100用の封止板30として使用することができる。
周辺突条部32は、必要に応じて、加熱等による軟化後、成形型等により成形することにより、その形状を所望の形状且つ所望の寸法に修正する。この修正を容易に行うためには、周辺突条部32の軟化点が600℃以上のガラスは、非晶質のものを用いるのが好ましい。
また、封止板30に生じる反りの観点から、ガラス体32に用いられる軟化点が600℃以上のガラスの熱膨張係数が、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの熱膨張係数と同じであることが好ましい。
以下、ガラス体32に用いられる軟化点が600℃以上のガラスについて詳述する。
このガラス体32に用いられる軟化点が600℃以上のガラスは、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの軟化温度よりも低温度でガラス体31に熱融着される。これにより、ガラス体31を変形させることなく熱融着することができ、もってガラス体31の変形による画像の画質劣化を防止することができる。
即ち、ガラス体32の軟化温度は、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの軟化温度、即ち、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの粘度が式logη=7.6で表わされる粘度ηとなるときの温度よりも低いのが好ましい。
また、ガラス体32の軟化温度が、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの徐冷点、即ち、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの粘度が式logη=13で表わされる粘度ηとなるときの温度よりも低いのが好ましい。これにより、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの徐冷点以下の温度で軟化点が600℃以上のガラスから成るガラス体32をガラス体31に熱融着することができ、もってガラス体31の変形による画像の画質劣化を確実に防止することができる。
また、ガラス体32の軟化温度が、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの歪み点、即ち、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの粘度が式logη=14.5で表わされる粘度ηとなるときの温度よりも低いのがさらに好ましい。これにより、ガラス体31に用いられる無アルカリガラスの歪み点以下の温度で軟化点が600℃以上のガラスから成るガラス体32をガラス体31に熱融着することができ、もってガラス体31の変形による画像の画質劣化をさらに確実に防止することができる。
以下、図4を参照して周辺突条部32に用いられる軟化点が600℃以上のガラスの熱膨張係数について説明する。
周辺突条部32に用いられた軟化点が600℃以上のガラスの熱膨張係数が平板部31に用いた無アルカリガラスの熱膨張係数よりも小さい場合、図4(a)で示されるように、封止板30は平板部31を内側として反る。
これに対して、周辺突条部32に用いられた軟化点が600℃以上のガラスの熱膨張係数が平板部31に用いられた無アルカリガラスの熱膨張係数よりも大きい場合、図4(b)で示されるように、封止板30は平板部31を外側として反る。
このように、周辺突条部32に用いられたガラスの熱膨張係数と平板部31に用いられたガラスの熱膨張係数との差が大きいと、上記熱融着後の冷却による収縮量が平板部31と周辺突条部32とで大きく異なり、封止板30に反りが生じる。これにより、ガラス基板10と封止板30とを接着することが困難となる。
また、仮に、封止板30における反りが小さく、ガラス基板10と封止板30とを接着することができた場合であっても、外気の水分が接着剤としての紫外線硬化型エポキシ樹脂40を介して有機EL素子100内部に侵入することがあるので、有機EL素子100の寿命を延ばす観点からも上記反りができる限り小さいことが望ましい。
具体的には、熱融着時の温度以下、室温(20℃)以上の範囲における周辺突条部32に用いられたガラスと平板部31に用いられたガラスとの熱膨張係数の差が、5×10−7(1/℃)以下、好ましくは、3×10−7(1/℃)以下であることが望ましい。
また、上記反りを引き起こす要因として平板部31の熱収縮がある。この平板部31の熱収縮量のばらつきは、それまでの熱履歴の影響を受けるので、熱融着前にあらかじめ平板部31を熱処理して、熱融着時における加熱による熱収縮量を一定とすることが望ましい。
上述したように、本実施の形態によれば、ガラス体31及びガラス体32を600〜750℃に維持しつつ凹状部材35及び凹状部材36を互いに接近させることにより熱融着するので、ガラス体31を平板部31としてそのまま使用することができ、もって高い透明度を確保したEL素子用封止板30を製造することができる。
また、本実施の形態によれば、ガラス体31及びガラス体32をガラス体32の歪み点以下に維持しつつ、凹状部材35及び凹状部材36を互いに離間させるので、熱融着後に封止板30が熱変形するのを防止することができ、もって確実に高い透明度を確保したEL素子用封止板30を製造することができる。
本実施の形態では、ガラス体31及びガラス体32を600〜750℃に維持しつつ凹状部材35及び凹状部材36を互いに接近させることにより熱融着しているが、熱融着時の温度は600〜750℃に限定されるものではなく、ガラス体32の軟化温度以上でガラス体31の軟化温度以下であればよい。
また、本実施の形態では、昇温速度を約50℃/分と、冷却速度を約15〜16℃/分としているが、これらに限定されるものではない。
また、本実施の形態では、アクティブマトリックス用のガラスとして好適に用いられる無アルカリガラスをガラス体31として用いたが、透湿性が低く透明度の高い絶縁体を用いてもよい。
また、本実施の形態では、熱融着により平板部31上に周辺突条部32を形成したが、必要とする周辺突条部32の厚みが薄い場合や、形状が複雑な場合には、スクリーン印刷等の技術を用いてもよい。
また、本実施の形態では、熱融着により平板部31上に周辺突条部32を形成したが、図5に示すように、薄いガラスを加熱溶融して作製した枠状の部材Aをフリットや有機接着剤等の接着剤を用いて平板部31に接着して周辺突条部32を形成してもよい。
さらに、本実施の形態では、熱融着により平板部31上に周辺突条部32を形成したが、平板部31のガラス中央部を低温に保ったままガラス周囲のみ選択的に加熱するプレス成形により周辺突条部32を形成してもよい。
本発明の実施の形態に係るEL素子用封止板を備えるEL素子の断面図である。 (a)は、図1における封止板30の底面図であり、(b)は、図2(a)のIIb−IIbに関する封止板30の断面図である。 図1における封止板30の製造方法を説明する説明図であり、(a)は、配置ステップ、(b)は、熱融着ステップ、(c)は、離間ステップを夫々示す。 図1における周辺突条部32に用いられる軟化点が600℃以上のガラスの熱膨張係数を説明する説明図であり、(a)は、周辺突条部32の熱膨張係数が平板部31の熱膨張係数よりも小さい場合、(b)は、周辺突条部32の熱膨張係数が平板部31の熱膨張係数よりも大きい場合を夫々示す。 図1における封止板30の製造方法の変形例を説明する説明図である。 従来のEL素子用封止板としての通常のプレス加工したガラス60を説明する説明図である。 従来のEL素子用封止板としてのサンドブラスト加工したガラス70を説明する説明図である。 従来のEL素子用封止板としてのHF等でエッチング加工したガラス80を説明する説明図である。
符号の説明
10 ガラス基板
20 有機EL積層体
30 封止板
31 平板部(ガラス体)
32 周辺突条部(ガラス体)
35 凹状部材
36 凹状部材
40 紫外線硬化型エポキシ樹脂
100 有機EL素子

Claims (11)

  1. 平板部と、当該平板部の一方の面の周辺に形成され、EL素子の基板上に積層されたEL積層体を収容すべく前記基板に接合される周辺突条部とを備えるEL素子用封止板の製造方法において、
    前記平板部の外形を規定する第1の凹状部材内に第1のガラス体を配置すると共に、前記第1の凹状部材に対向して配され、前記周辺突条部の外形を規定する第2の凹状部材内に第2のガラス体を配置する配置ステップと、前記第1のガラス体及び前記第2のガラス体を第1所定温度まで昇温する昇温ステップと、前記第1のガラス体及び前記第2のガラス体を前記第1所定温度に維持しつつ前記第1の凹状部材及び前記第2の凹状部材を互いに接近させることにより熱融着する熱融着ステップと、前記熱融着された第1のガラス体及び第2のガラス体を第2所定温度まで冷却する冷却ステップとを備えることを特徴とするEL素子用封止板の製造方法。
  2. 前記熱融着された第1のガラス体及び前記第2のガラス体を前記第2所定温度に維持しつつ、前記第1の凹状部材及び前記第2の凹状部材を互いに離間させる離間ステップをさらに備えることを特徴とする請求項1記載のEL素子用封止板の製造方法。
  3. 前記第1所定温度は、前記第2のガラス体の軟化温度以上で前記第1のガラス体の軟化温度以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のEL素子用封止板の製造方法。
  4. 前記第1所定温度は、前記第2のガラス体の軟化温度以上で前記第1のガラス体の徐冷点以下であることを特徴とする請求項3記載のEL素子用封止板の製造方法。
  5. 前記第1所定温度は、前記第2のガラス体の軟化温度以上で前記第1のガラス体の歪み点以下であることを特徴とする請求項4記載のEL素子用封止板の製造方法。
  6. 前記第1のガラス体の熱膨張率と前記第2のガラス体の熱膨張率との差は、所定温度範囲で5×10−7(1/℃)以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のEL素子用封止板の製造方法。
  7. 前記第1のガラス体の熱膨張率と前記第2のガラス体の熱膨張率との差は、所定温度範囲で3×10−7(1/℃)以下であることを特徴とする請求項6記載のEL素子用封止板の製造方法。
  8. 前記所定温度範囲は、前記第1のガラス体の歪み点以下で20℃以上の範囲であることを特徴とする請求項6又は7記載のEL素子用封止板の製造方法。
  9. 前記第2のガラス体は、軟化点が600℃以上のガラスから成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のEL素子用封止板の製造方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたことを特徴とするEL素子用封止板。
  11. トップエミッション構造をとるEL素子に用いることを特徴とする請求項10記載のEL素子用封止板。
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