JP2005111919A - 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents
離型用二軸延伸ポリエステルフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005111919A JP2005111919A JP2003351853A JP2003351853A JP2005111919A JP 2005111919 A JP2005111919 A JP 2005111919A JP 2003351853 A JP2003351853 A JP 2003351853A JP 2003351853 A JP2003351853 A JP 2003351853A JP 2005111919 A JP2005111919 A JP 2005111919A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- stretching
- thermal
- polyester film
- shrinkage stress
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
【課題】環境負荷を低減するために従来品より厚みが薄いフィルムであっても、加工時の熱しわが少ないセラミックコンデンサ用グリ−ンシ−ト、液晶偏光板保護、フォトレジスト、さらにはエポキシ樹脂をコ−ティングして製造される多層基板用などに好適な各種離型用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】幅10mm×長さ50mmにサンプリングして初期荷重50gfを印可した状態で120℃の油槽に浸油させたときのMD方向の熱収縮応力が40gf以上である離型用二軸延伸ポリエステルフィルム。
【選択図】図1
【解決手段】幅10mm×長さ50mmにサンプリングして初期荷重50gfを印可した状態で120℃の油槽に浸油させたときのMD方向の熱収縮応力が40gf以上である離型用二軸延伸ポリエステルフィルム。
【選択図】図1
Description
本発明は各種離型用ポリエステルフィルムに関するものであり、具体的にはセラミックコンデンサ生産時に使用されるグリ−ンシ−ト用、液晶偏光板保護用、フォトレジスト用、またポリエステルフィルム上にエポキシ樹脂等をコ−ティングして製造される多層基板用などに好適な各種離型用フィルムに関するものである。
従来から、ポリエステルフィルムは基材として、シリコ−ン樹脂等を塗布した離型用フィルムとしてグリ−ンシ−ト製造用、液晶偏光板用離型用、液晶保護フィルム用離型用、フォトレジスト用、多層基板用などの各種離型用途として使用されている。しかし、こうした離型用フィルムは、加工後破棄される場合が多く、環境面での負荷が大きいので、今後無視出来ない問題となりつつある。更には、今後の使用量の拡大に伴い、環境負荷低減の一つの方法として、フィルムの薄手化が必要となるが、一方で、フィルム厚みが薄い離型用フィルムを高温下でシリコ−ン加工やレジスト加工した場合、MD方向にフィルムがトタン板状に変形して、一般に熱しわと呼ばれる欠点が問題となる。セラミックコンデンサ用グリ−ンシ−ト製造時に使用される離型用フィルムや液晶表示板保護用フィルム、さらには、セラミック多層基板用フィルムなどに代表される各種離型用フィルムは、フィルム走行方向に連続したスジ状の厚みムラがあったり、シリコ−ン加工後にトタン板状の波状の熱しわなどの平面性不良が発生するとグリ−ンシ−トやセラミック基盤、フォトレジスト等の厚みムラにつながり、工程での生産性の低下を招くことが指摘されている。具体的にセラミックコンデンサ生産時に必要なグリ−ンシ−トの場合、グリ−ンシート厚みは従来の数10μmから、最近は5μm以下が主流となりつつあり、将来的には2μm以下が主流になると推定される。こうした技術要請に対して、製品幅方向の厚みムラの均一化や高温加工時に熱しわを発生しない均一性に優れた離型用フィルムの開発が急務である。
特許文献1には離型剤をコ−ティング加工する際のタルミ防止方法を提案しており、表面粗さや結晶サイズ、フィルム両端の熱収縮応力差を規定しているものの、特に薄膜化を前提とした離型フィルムの高温での熱加工特性を最適化した指標や目安を提案しているものではない。
言い換えれば、環境負荷低減のために、フィルムの薄膜化は必要であるが、単にフィルムの厚みを薄くすると、シリコ−ンコ−ティング加工や最終製品のコンデンサ、フォトレジスト、多層基板メ−カ−などの生産工程で、従来は問題とならなかった熱しわなどの加工性やフィルムの腰に関係する搬送性などにおいて、問題が発生する可能性が高くなる。これは、離型用フィルムの加工において、通常縦方向(フィルムの進行方向=長手方向)に張力をかけられるが、横方向(フィルムの幅方向)に対しては、フィルムの製膜プロセス等と違い、クリップ等で把持できない工程が多く、横方向に張力をかけられないなどの背景がしわやタルミが発生し易い要因とも考えられる。つまり、薄膜化により、搬送工程で腰がないために、しわが発生しやすくなる。
従って環境負荷を低減するために薄膜化しても加工時の腰が十分にあり、工程で扱いやすい上、熱しわ等の発生の少ないグリ−ンシ−ト用、液晶偏光板保護用、フォトレジスト用、またポリエステルフィルム上にエポキシ樹脂等をコ−ティングして製造される多層基板用などに好適な各種離型用フィルムが望まれていた。
特開平6−254959号公報
そこで本発明の課題は、環境負荷低減の為に従来の標準厚みより薄膜化されたフィルムにおいて、高温加工下においても熱しわ等の発生が少なく、搬送性や加工性が良好なフィルムであって、セラミックコンデンサ生産時に使用されるグリ−ンシ−ト用、液晶偏光板保護用、フォトレジスト用、またポリエステルフィルム上にエポキシ樹脂をコ−ティングして製造される多層基板用などに好適な各種離型用ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記実状に鑑み鋭意検討した結果、フィルム加工時のMD方向の熱収縮応力が高いフィルム採用することで、熱しわの発生が低減できることを見いだし、本発明に至った。すなわち、本発明は、基本的には、幅10mm×長さ(MD方向)50mmにサンプリングしてMD方向に初期荷重50gfを印可した状態で120℃の油槽に浸油させたときのMD方向の熱収縮応力が40gf以上である離型用二軸延伸ポリエステルフィルムである。
本発明の離型用二軸延伸ポリエステルフィルムは、環境負荷を低減するために厚みを薄くしても、加工時の腰が十分にあり、加工工程での熱しわ等の発生が少ないグリ−ンシ−ト用、液晶偏光板保護用、フォトレジスト用、またポリエステルフィルム上にエポキシ樹脂等をコ−ティングして製造される多層基板用などに好適な離型用フィルムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の離型用二軸延伸ポリエステルフィルムとしては、好適には、いわゆる押し出し法もしくは共押し出し法により押し出し機から口金を介し、押し出された未延伸フィルムが、延伸及び熱処理する際、特に縦方向より横方向に配向を上げて、製膜されたポリエステルフィルムが挙げられる。
以下、ポリエステルフィルムが単層の場合を例にして説明するが、本発明の離型用二軸延伸ポリエステルフィルムは、共押し出し2層、3層、或いはそれ以上の複層フィルムなどのいずれでもよく、特に単層フィルムに限定されるものではない。
また、上記ポリエステルフィルムを構成する樹脂は、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであっても良い。ホモポリエステルからなる場合、かかるポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコ−ルとを重縮合させて得られる。ただし、芳香族ジカルボン酸でなくてもそのエステルとグリコ−ルとを主たる出発原料として得られるポリエステルであってもかまわない。即ち、かかるポリエステルが、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコ−ルとを重縮合させて得られる繰り返し単位を有するポリマーならば、その原料はなんら限定されるものではない。
具体的には、芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコ−ルとしては、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル等が好ましく挙げられる。すなわち、ポリエステル中にエチレンテレフタレート、エチレンα,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート、エチレン2,6−ナフタレート単位から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分とすることが好ましい。代表的なポリエステルは、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキレ−ト(PEN)等である。
一方、共重合ポリエステルの場合は、30モル%以下の第三成分を含有した共重合体であり、具体的には、ジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸及びオキシカルボン酸の一種または、二種以上が挙げられ、グリコ−ル成分としては、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブタジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ルネオペンチルグリコ−ル等の一種または二種以上が挙げられる。
本発明の離型用二軸延伸ポリエステルフィルムは、幅10mm×長さ(MD方向)50mmにサンプリングして初期荷重50gfを印可した状態で120℃の油槽に浸油させたときのMD方向の熱収縮応力が40gf以上であることが必要である。尚、MD方向とはフィルムの縦方向(フィルムの進行方向=長手方向)であり、一方TD方向とはフィルムの横方向(MD方向と直角方向)のことであり、通常フィルムロールの長手方向がMD方向であり、ロールでない切片である場合は屈折率によりMD方向を規定することができる。前記サンプリング片は長さ方向をMD方向と一致させてMD方向の熱収縮応力を測定するものである。前記のMD方向の熱収縮応力は好ましくは50gf以上である。熱しわは高温下でのシリコーンコート加工又はレジスト加工における、MD方向の抗張力低下によりフィルムに歪みが加わることが起因であり、MD方向の熱収縮応力が前記下限値を下回ると抗張力が低下するため好ましくない。そこで、MD方向の縦延伸倍率を通常の離型フィルムよりも高い3.3〜5倍、及び横延伸時の熱処理温度を230℃以下に下げて製膜することが好ましい。それによって、フィルムのMD方向の熱収縮率及び熱収縮応力を上げることにより、高温下でのシリコーンコート加工及びレジスト加工時のMD方向の抗張力を上げ、且つMD方向にフィルムが強く引っ張られることによるポアソン効果によりTD方向の熱伸びが抑えられ、熱しわを抑制することが可能となるからである。
又、高温での熱加工工程を考慮するとより高い温度での熱収縮応力が重要なので、150℃の油槽に浸油させたときのMD方向の熱収縮応力は好ましくは70gf以上である。前記下限値を下回ると高温での熱加工工程において、抗張力低下によってフィルムに歪みが発生し、熱しわ発生の起因となり好ましくない。
本発明の離型用二軸延伸ポリエステルフィルムのフィルム厚みに関しても特に限定はされない。具体的には、現状において製膜可能な1μm以下のサブミクロフィルムでもよく、製膜可能であれば350μm程度のものでもよい。好ましくは10μm以上300μm以下、本発明の目的が環境負荷低減であり、上記した現状の各種離型用途の汎用厚みが用途によっても異なるが10〜250μmの範囲が製膜安定性の観点からも更に好ましい。
上記本発明の離型用二軸延伸ポリエステルフィルムは、例えば以下の方法で製造することが出来る。すなわち、先に述べたポリエステル原料を使用し、いわゆる押し出し法もしくは共押し出し法により押し出して得られた溶融シ−トを、冷却ロ−ルで冷却固化して、未延伸シ−トを得る。ついで、得られた未延伸シ−トを二軸方向に逐次あるいは同時に延伸して二軸配向フィルムを得る。
延伸方法の具体例として、次の方法が挙げれる。まず、上記のように得られた未延伸シ−トをロ−ルまたは、テンター方式の延伸機等により延伸する。この時、長手方向の延伸温度は、好ましくは230℃以下、より好ましくは70〜120℃、さらに好ましくは80〜110℃であり、長手方向の延伸倍率は、製膜するフィルムの厚みにもよるが、縦方向の配向を上げるために、長手方向を従来フィルム縦倍率(横倍率の0.9〜0.8倍程)よりも高目の横倍率の1〜1.5倍程度の延伸倍率とすることが好ましい。長手方向の延伸倍率は製膜するフィルム厚みに依存するが、好ましい倍率は、より好ましくは3.3〜5倍である。特に、厚手フィルムにおいては縦延伸時にエッジ部と中央部のフィルム温度の昇温差が大きく、エッジ部が高配向になると横延伸時に破れやすかったり、エッジ部が急激に厚みが薄くなることがあり、これを防止するために、たとえば、縦延伸時にエッジ部を赤外線で部分加熱して、エッジ部の配向結晶化を抑えることなどは有効である。こうして、一段目の延伸方向である縦方向に延伸されたフィルムは、引き続き、これと直交する幅方向に延伸を行う。
幅方向の延伸温度は、フィルム厚み、速度、インラインコ−ティング有無等によるが、好ましくは70〜120℃、より好ましくは80〜115℃であり、延伸倍率も製膜するフィルム厚み等にもよるが、好ましくは3倍〜8倍である。引き続き130〜250℃の温度範囲で、更なる縦延伸あるいは熱処理を行い横強度と熱収値のバランスを確認しながら25%以内の弛緩を行いながら、二軸延伸フィルムを得る。
ここでは、最初に長手方向に延伸した後、幅方向の延伸を行なう方法について述べたが、延伸順序は逆であってもよい。また、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸し、更に長手方向に延伸、またはそのまま再度、幅方向に延伸してもよい。つまり延伸は、一方向の延伸を二段階で行っても(つまり2段延伸)、同時に行っても(つまり同時2軸延伸)特に限定されないが、本発明の特性を満たす為に最適な縦延伸倍率や横延伸時の熱処理温度温度設定をとることが重要であり、最終的に得られたフィルムのMD方向の熱収縮応力が、上記した本発明の範囲を満足するものであればよい。但し、MD方向の熱収縮応力は高ければ高いほど熱しわに対して有効であるが、現在の製膜技術では120℃で300gf、150℃で400gfが熱収縮応力の実現可能な上限値である。
また、フィルムの少なくとも片面にコーティングを施すことも好ましく、例えば、延伸工程中にフィルム表面を処理する、いわゆるインラインコ−ティングが挙げられる。その具体的な手法としては、例えば、1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前に、通常離型層であるシリコ−ン層との接着を向上させる為の接着性、帯電防止性、滑り性、耐ブロッキング性、離型性等の付与を目的として、水系エマルジョンや水系スラリ−等のコ−ティングを付与する方法が挙げられる。また、これらのコ−ティングをインラインでなく、製膜後のオフラインで塗布してもよい。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明における物性の測定方法ならびに効果の評価方法は、以下の通りである。
(1)熱収縮応力
熱収縮応力測定装置(安田精機製作所)は図1のようになっており、幅10mm×長さ(MD方向)70mmにサンプリングしたフィルムを架台に取り付ける。即ち、サンプリングしたフィルムの両端50mmにし、鉛直に対置されたクリップに固定する。そして、フィルムを引っ張る事により初期荷重50gfを印可し、測定温度(120℃または150℃)まで加熱したシリコーンオイルの油槽に架台を浸油させる。応力の値は備え付けの荷重アンプの応力センサで測定し、熱収縮応力値はフィルムが完全に浸油してから40秒後の応力センサの値とする。尚、フィルムが浸油し始めてから完全に浸油するまでの時間は2秒以内とする。
熱収縮応力測定装置(安田精機製作所)は図1のようになっており、幅10mm×長さ(MD方向)70mmにサンプリングしたフィルムを架台に取り付ける。即ち、サンプリングしたフィルムの両端50mmにし、鉛直に対置されたクリップに固定する。そして、フィルムを引っ張る事により初期荷重50gfを印可し、測定温度(120℃または150℃)まで加熱したシリコーンオイルの油槽に架台を浸油させる。応力の値は備え付けの荷重アンプの応力センサで測定し、熱収縮応力値はフィルムが完全に浸油してから40秒後の応力センサの値とする。尚、フィルムが浸油し始めてから完全に浸油するまでの時間は2秒以内とする。
(2)熱しわ判定法
上述のシリコ−ン塗布後のサンプルをロ−ルからカットして、平坦なテ−ブルの上に5mの長さを広げて、塗布面に蛍光灯の光を反射させて熱しわの有無を確認する。また、シリコーンの塗布条件は、加工張力10kg/mを印可した状態でダイコート方式でシリコーンを塗布し、120℃のオーブンで乾燥させている。
上述のシリコ−ン塗布後のサンプルをロ−ルからカットして、平坦なテ−ブルの上に5mの長さを広げて、塗布面に蛍光灯の光を反射させて熱しわの有無を確認する。また、シリコーンの塗布条件は、加工張力10kg/mを印可した状態でダイコート方式でシリコーンを塗布し、120℃のオーブンで乾燥させている。
○:熱しわは全く見られず良好。
△:全面に熱しわは見られないが部分的に熱しわがみられる。
×:全面に熱しわが確認できる。
実施例
延伸後の厚みが38μmの単層フィルムを、縦延伸倍率3.8倍、横延伸倍率3.5倍、横延伸時の熱処理温度220℃の製膜条件で2軸延伸製膜した。その結果、120℃での熱収縮応力が80.0gf、150℃での熱収縮応力が126.2gfのフィルムが得られた。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコ−ン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱しわを観察した結果、熱しわは全く見られず良好であった。
延伸後の厚みが38μmの単層フィルムを、縦延伸倍率3.8倍、横延伸倍率3.5倍、横延伸時の熱処理温度230℃の製膜条件で2軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が46.9gf、150℃での熱収縮応力が70.6gfのフィルムが得られた。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコ−ン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱しわを観察したが、熱しわも観察されず良好であった。
延伸後の厚みが30μmの単層フィルムを、縦延伸倍率3.7倍、横延伸倍率3.5倍、横延伸時の熱処理温度225℃の製膜条件で2軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が57.3gf、150℃での熱収縮応力が82.5gfのフィルムが得られた。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコ−ン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱しわを観察したが、熱しわも観察されず良好であった。
延伸後の厚みが38μmの単層フィルムを、縦延伸倍率3.3倍、横延伸倍率3.5倍、横延伸時の熱処理温度230℃の製膜条件で二軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が41.3gf、150℃での熱収縮応力が65.5gfのフィルムが得られた。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコーン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱しわを観察した結果、概ね良好であったが部分的に熱しわが観測された。
比較例1
延伸後の厚みが30μmの単層フィルムを、縦延伸倍率3.1倍、横延伸倍率3.5倍、横延伸時の熱処理温度230℃の製膜条件で二軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が33.8gf、150℃での熱収縮応力が63.7gfのフィルムが得られた。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコーン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱しわを観察した結果、概ね良好であったが部分的に熱しわが観測された。
延伸後の厚みが30μmの単層フィルムを、縦延伸倍率3.1倍、横延伸倍率3.5倍、横延伸時の熱処理温度230℃の製膜条件で二軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が33.8gf、150℃での熱収縮応力が63.7gfのフィルムが得られた。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコーン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱しわを観察した結果、概ね良好であったが部分的に熱しわが観測された。
比較例2
延伸後の厚みが38μmの単層フィルムを、縦延伸倍率を2.8倍、横延伸倍率3.4倍、横延伸時の熱固定温度233℃の製膜条件で二軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が32.5gfで、150℃での熱収縮応力が60.5gfであった。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコ−ン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱しわを観察した結果、全面に熱しわが確認された。
比較例3
延伸後の厚みが38μmの単層フィルムを、縦延伸倍率を3.0倍、横延伸倍率3.4倍、横延伸時の熱固定温度235℃の製膜条件で二軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が30.8gfで、150℃での熱収縮応力が57・5gfであった。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコーン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱シワを観察した結果、全面に熱しわが確認された。
延伸後の厚みが38μmの単層フィルムを、縦延伸倍率を2.8倍、横延伸倍率3.4倍、横延伸時の熱固定温度233℃の製膜条件で二軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が32.5gfで、150℃での熱収縮応力が60.5gfであった。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコ−ン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱しわを観察した結果、全面に熱しわが確認された。
比較例3
延伸後の厚みが38μmの単層フィルムを、縦延伸倍率を3.0倍、横延伸倍率3.4倍、横延伸時の熱固定温度235℃の製膜条件で二軸延伸製膜した。その結果、得られたフィルムの120℃での熱収縮応力が30.8gfで、150℃での熱収縮応力が57・5gfであった。更に、オフラインでフィルムの片面にシリコーン樹脂を塗布し、横方向に張力をかけずに140℃のオーブンを通したあとのフィルムの熱シワを観察した結果、全面に熱しわが確認された。
本発明は各種離型用ポリエステルフィルムに利用可能なものであり、具体的にはセラミックコンデンサ生産時に使用されるグリ−ンシ−ト用、液晶偏光板保護用、フォトレジスト用、またポリエステルフィルム上にエポキシ樹脂等をコ−ティングして製造される多層基板用などに好適な各種離型用フィルムに利用可能なものである。
Claims (3)
- 幅10mm×長さ(MD方向)50mmにサンプリングしてMD方向に初期荷重50gfを印可した状態で120℃の油槽に浸油させたときのMD方向の熱収縮応力が40gf以上である離型用二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 150℃の油槽に浸油させたときのMD方向の熱収縮応力が70gf以上で請求項1に記載の離型用二軸延伸ポリエステルフィルム。
- ポリエステルフィルムの厚みが10μm以上250μm以下である請求項1または2に記載の離型用二軸延伸ポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003351853A JP2005111919A (ja) | 2003-10-10 | 2003-10-10 | 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003351853A JP2005111919A (ja) | 2003-10-10 | 2003-10-10 | 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005111919A true JP2005111919A (ja) | 2005-04-28 |
Family
ID=34542971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003351853A Pending JP2005111919A (ja) | 2003-10-10 | 2003-10-10 | 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005111919A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005186350A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-14 | Toyobo Co Ltd | 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム |
WO2009119328A1 (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-01 | コニカミノルタオプト株式会社 | 光学フィルムの製造方法及び光学フィルム |
US12060505B2 (en) | 2015-02-27 | 2024-08-13 | 3M Innovative Properties Company | Double coated tape |
-
2003
- 2003-10-10 JP JP2003351853A patent/JP2005111919A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005186350A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-14 | Toyobo Co Ltd | 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム |
JP4604483B2 (ja) * | 2003-12-24 | 2011-01-05 | 東洋紡績株式会社 | 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム |
WO2009119328A1 (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-01 | コニカミノルタオプト株式会社 | 光学フィルムの製造方法及び光学フィルム |
JPWO2009119328A1 (ja) * | 2008-03-27 | 2011-07-21 | コニカミノルタオプト株式会社 | 光学フィルムの製造方法及び光学フィルム |
US12060505B2 (en) | 2015-02-27 | 2024-08-13 | 3M Innovative Properties Company | Double coated tape |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009233919A (ja) | 帯電防止性離型用積層ポリエステルフィルム | |
JP2007185898A (ja) | 二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造方法 | |
JP2006007550A (ja) | 両面離型フィルム | |
JP2001246698A (ja) | 離型フィルム | |
JP2015174357A (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
TWI468290B (zh) | Release film | |
JP2003291291A (ja) | 離型フィルム用ポリエステルフィルム | |
JP5346640B2 (ja) | 離型フィルム | |
JP2005111919A (ja) | 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム | |
JP2003305806A (ja) | セラミック離型用ポリエステルフィルム | |
JP2004188814A (ja) | 離型フィルム | |
JP5689579B2 (ja) | 離型フィルムロール | |
JP2006051681A (ja) | 離型フィルム | |
JP2004058371A (ja) | 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム | |
JP2001047580A (ja) | 離型フィルム | |
JP2018122438A (ja) | フィルムロール | |
JP6361159B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP6852598B2 (ja) | 積層フィルム | |
JP4391858B2 (ja) | グリーンシート成形用離型フィルム | |
JP7338359B2 (ja) | 光学用ポリエステルフィルムロール | |
JP2003301052A (ja) | 離型フィルム用ポリエステルフィルム | |
JP2004291240A (ja) | 離型フィルム | |
JP4391859B2 (ja) | 薄膜グリーンシート成形用離型フィルム | |
JP6836067B2 (ja) | ラミネート用ポリエステルフィルム | |
TW202415535A (zh) | 乾膜阻劑支持體用雙軸配向聚酯薄膜 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061005 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090312 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090407 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090825 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |