JP2005097324A - 健康食品および健康飲料 - Google Patents

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欣也 高垣
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Abstract

【課題】 血液の流動性を改善し、かつ優れた血管保護効果を有する、血液流動性改善組成物を提供すること。
【解決手段】 プロアントシアニジンを有効成分とすること。さらにアスコルビン酸またはその誘導体を含有すること。この組成物は、血液の流動性を改善する食品組成物もしくは医薬品組成物であり得る。この組成物は、特に飲料として有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プロアントシアニジン(proanthocyanidin)を有効成分とする、血液流動性改善組成物に関する。この組成物は、血液の流動性を改善する食品組成物もしくは医薬品組成物であり得る。また、本発明は、さらに、プロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とを含有する飲料(飲料組成物)を提供する。この飲料は、血液流動性改善作用を有する飲料として、有用である。
近年、食生活の欧米化、運動不足、過度なストレスなどの生活環境の変化によって、動脈硬化症、脳梗塞などの血液や循環器系に関連した疾患、ならびに高脂血症、糖尿病などの血液循環へ悪影響を及ぼす疾患が増加してきている。これらの疾患は、微小血管や毛細血管の血流の低下を起こすため、生体に様々な悪影響を与える危険性が指摘されている。また、血流が、皮膚のかゆみ、疲労、高血圧などと関係があることも、指摘されている。
一般に、血液の循環、すなわち血流は、(1)高脂質、高血糖により血液の流動性が悪くなること、(2)血球の流動性、すなわち赤血球や白血球の柔軟性の低下や粘着性が増大すること、(3)血小板の凝集能が高まること、などによって影響を受けて低下する。特に、赤血球および白血球などの血球は、血液の体積の約40%を占めるといわれ、微細な血管においては特に血液の流動性に影響を与える。このような血流が低下している状態が長く続くと、例えば、血管の柔軟性が失われる、赤血球の柔軟性が悪くなる、微小血管において赤血球または白血球が詰まりやすくなる、血栓を形成しやすくなるなどの現象を引き起こし、上記循環器系疾患の発症の一因となる。重篤な場合は、血液の流れが止まり、その周辺部での組織の壊死が起こる。それゆえ、「生体内の血液の流れやすさ」は、健康を維持する上で重要視されるようになっている。
これまでに、血流を改善する可能性がある食品および食品成分が多数報告されている。例えば、身近な食材では、黒酢、梅干しなどが挙げられる。また、特許文献1では、魚類胆汁の極性溶媒抽出物が血液の流動性を改善することが報告されている。さらに、特許文献2では、グルコサミン塩またはグルコサミン誘導体が血栓予防または血液の流動性を改善することが報告されている。しかしながら、血流改善は、主に血液の流動性に関する作用によるものがほとんどであり、血流の改善と同時に血管の強度や弾力性の改善、すなわち血管保護効果を有する成分を配合した食品または医薬組成物は提供されていない。一方、特許文献3には、血管の強化作用に関して、ワイン搾汁粕抽出物がポリフェノール含有抽出物よりも優れた効果を有することが開示されている。しかし、血液の流動性に関しては何ら検討が行われていない。
特開平7−138168号公報 特開2002−97143号公報 特開2000−135071号公報
したがって、真の意味での生体内における血流の改善、すなわち、血液の流動性を改善し、かつ優れた血管保護効果を有する、血液流動性改善組成物が望まれている。
そこで発明者らは、体内の血液の流動性を改善する組成物について鋭意検討したところ、プロアントシアニジンを有効成分とする組成物が、優れた血液の流動性改善作用と血管保護作用とを有することを見出した。この血液の流動性の改善は、赤血球、白血球などの血球の流動性が改善されたことによると考えられる。
すなわち、本発明は、松樹皮抽出物を有効成分とする血球の流動性改善剤を提供する。
より好ましい実施態様では、上記組成物はさらにアスコルビン酸またはその誘導体を含有する。
さらに好ましい実施態様では、上記松樹皮抽出物がプロアントシアニジンを含有し、該プロアントシアニジンの20重量%以上が、OPC(oligomeric proanthocyanidin)で構成されている。
本発明はまた、松樹皮抽出物を含有する、血球の流動性改善のために用いられるものである旨の表示を付した食品を提供する。
本発明はまた、松樹皮抽出物を含有する、茶飲料を提供する。
好ましい実施態様では、上記茶飲料はさらにアスコルビン酸またはその誘導体を含有する。
好ましい実施態様では、上記松樹皮抽出物がプロアントシアニジンを含有し、該プロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とが、重量比で1:0.1〜500の割合で含まれている。
好ましい実施態様では、上記松樹皮抽出物がプロアントシアニジンを含有し、かつ該プロアントシアニジンが1mg/L以上の濃度で茶飲料に含まれている。
本発明によれば、プロアントシアニジン、特に松樹皮抽出物を有効成分とする組成物を摂取することにより、優れた血液流動性改善効果、特に血球の流動性改善効果が得られる。さらにアスコルビン酸を含む組成物を摂取すると、より優れた効果が得られる。
以下、まず、本発明の血液流動性改善組成物に用いられる成分について説明し、次に、本発明の血液流動性改善組成物およびプロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とを含有する飲料について説明する。なお、以下に説明する構成は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができることは当業者に明らかである。
(プロアントシアニジンおよびその材料)
本発明において、プロアントシアニジンとは、フラバン−3−オールおよび/またはフラバン−3,4−ジオールを構成単位とする重合度が2以上の縮重合体からなる化合物群をいう。
プロアントシアニジンは、種々の活性を有することが知られており、代表的には、抗酸化作用が挙げられる。
本明細書では、プロアントシアニジンのうち、フラバン−3−オールおよび/またはフラバン−3,4−ジオールを構成単位とする重合度が2〜4の縮重合体を、OPC(オリゴメリック・プロアントシアニジン;oligomeric proanthocyanidin)という。OPCは、ポリフェノールの一種で、植物が作り出す強力な抗酸化物質であり、ヒトの体内では、生成することのできない物質である。
OPCは、植物の葉、樹皮、果物の皮もしくは種の部分に集中的に含まれている。具体的には、松、樫、山桃などの樹皮、ブドウ、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、イチゴ、アボガド、ニセアカシア、コケモモの果実もしくは種子、大麦、小麦、大豆、黒大豆、カカオ、小豆、トチの実の殻、ピーナッツの薄皮、イチョウ葉などに含まれている。また、西アフリカのコーラナッツ、ペルーのラタニアの根、日本の緑茶にも、OPCが含まれることが知られている。
従って、プロアントシアニジンとしては、上記のOPCを多く含む樹皮、果実もしくは種子の粉砕物、またはこれらの抽出物などの、食品原料を使用することができる。特に、松樹皮の抽出物を用いることが好ましい。松樹皮は、プロアントシアニジンの中でもOPCに富むため、本発明においてプロアントシアニジンの原料として好ましく用いられる。
(プロアントシアニジンの調製)
以下、OPCを豊富に含む松樹皮の抽出物を例に挙げて、プロアントシアニジンの調製方法を説明する。
松樹皮抽出物としては、フランス海岸松(Pinus Martima)、カラマツ、クロマツ、アカマツ、ヒメコマツ、ゴヨウマツ、チョウセンマツ、ハイマツ、リュウキュウマツ、ウツクシマツ、ダイオウマツ、シロマツ、カナダのケベック地方のアネダなどのマツ目に属する植物の樹皮の抽出物が好ましく用いられる。中でも、フランス海岸松(Pinus Martima)の樹皮抽出物が好ましい。
フランス海岸松は、南仏の大西洋沿岸の一部に生育している海洋性松をいう。このフランス海岸松の樹皮は、プロアントシアニジン、有機酸、ならびにその他の生理活性成分などを含有し、その主要成分であるプロアントシアニジンに、活性酸素を除去する強い抗酸化作用があることが知られている。
松樹皮抽出物は、上記の松樹皮を水または有機溶媒で抽出して得られる。水を用いる場合には、温水または熱水が用いられる。抽出に用いる有機溶媒としては、食品あるいは薬剤の製造に許容される有機溶媒が用いられ、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、プロピレングリコール、含水エタノール、含水プロピレングリコール、エチルメチルケトン、グリセリン、酢酸メチル、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、食用油脂、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、および1,1,2−トリクロロエテンが挙げられる。これらの水および有機溶媒は単独で用いてもよいし、組合わせて用いてもよい。特に、熱水、含水エタノール、および含水プロピレングリコールが好ましく用いられる。
松樹皮からプロアントシアニジンを抽出する方法は、特に限定されないが、例えば、加温抽出法、超臨界流体抽出法などが用いられる。
超臨界流体抽出法は、物質の気液の臨界点(臨界温度、臨界圧力)を超えた状態の流体である超臨界流体を用いて抽出を行う方法である。超臨界流体としては、二酸化炭素、エチレン、プロパン、亜酸化窒素(笑気ガス)などが用いられ、二酸化炭素が好ましく用いられる。
超臨界流体抽出法は、目的成分を超臨界流体によって抽出する抽出工程および目的成分と超臨界流体とを分離する分離工程からなる。分離工程では、圧力変化による抽出分離、温度変化による抽出分離、または吸着剤・吸収剤を用いた抽出分離のいずれを行ってもよい。
また、エントレーナー添加法による超臨界流体抽出を行ってもよい。この方法は、超臨界流体に、例えば、エタノール、プロパノール、n−ヘキサン、アセトン、トルエン、その他の脂肪族低級アルコール類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、またはケトン類を2〜20W/V%程度添加し、得られた抽出流体で超臨界流体抽出を行うことによって、OPC、カテキン類(後述)などの目的とする被抽出物の抽出流体に対する溶解度を飛躍的に上昇させる、あるいは分離の選択性を増強させる方法であり、効率的に松樹皮抽出物を得る方法である。
超臨界流体抽出法は、比較的低い温度で操作できるため、高温で変質・分解する物質にも適用できるという利点;抽出流体が残留しないという利点;および溶媒の循環利用が可能であり、脱溶媒工程などが省略でき、工程がシンプルになるという利点がある。
また、松樹皮からの抽出は、上記の方法以外に、液体二酸化炭素回分法、液体二酸化炭素還流法、超臨界二酸化炭素還流法などにより行ってもよい。
松樹皮からの抽出は、複数の抽出方法を組み合わせてもよい。複数の抽出方法を組み合わせることにより、種々の組成の松樹皮抽出物を得ることが可能となる。
本発明の血液流動性改善組成物においてプロアントシアニジンとして用いられる松樹皮抽出物は、具体的には、以下のような方法によりに調製されるが、これは例示であり、この方法に限定されない。
フランス海岸松の樹皮1kgを、塩化ナトリウムの飽和溶液3Lに入れ、100℃にて30分間抽出し、抽出液を得る(抽出工程)。その後、抽出液を濾過し、得られる不溶物を塩化ナトリウムの飽和溶液500mLで洗浄し、洗浄液を得る(洗浄工程)。この抽出液と洗浄液とを合わせて、松樹皮の粗抽出液を得る。
次いで、この粗抽出液に酢酸エチル250mLを添加して分液し、酢酸エチル層を回収する工程を5回行う。回収した酢酸エチル溶液を合わせて、無水硫酸ナトリウム200gに直接添加して脱水する。その後、この酢酸エチル溶液を濾過し、濾液を元の5分の1量になるまで減圧濃縮する。濃縮された酢酸エチル溶液を2Lのクロロホルムに注ぎ、攪拌して得られる沈殿物を濾過により回収する。その後、この沈殿物を酢酸エチル100mlに溶解した後、再度1Lのクロロホルムに添加して沈殿させる操作を2回繰り返す洗浄工程を行う。この方法により、例えば、2〜4量体のOPCを20重量%以上含み、かつカテキン類を5重量%以上含有する、約5gの松樹皮抽出物を得ることができる。
また、本発明においては、食品、医薬品に用いるときの安全性の観点から、松樹皮をエタノールまたは水等を用いて、より好ましくは加温しながら松樹皮からプロアントシアニジンを抽出し、吸着性の樹脂(ダイアイオンHP−20、Sephadex−LH20、キチンなど)などや限外ろ過膜を用いて、プロアントシアニジンの含有量が高められた松樹皮抽出物を用いることが好ましい。
(本発明に用いるプロアントシアニジン)
本発明の血液流動性改善組成物においては、プロアントシアニジンとして代表的に用いられる上記の原料植物からの抽出物が用いられる。特に松樹皮抽出物には、プロアントシアニジン、すなわち、フラバン−3−オールおよび/またはフラバン−3,4−ジオールを構成単位とする重合度が2以上の縮重合体が多く含まれる。その中でも、重合度が低い縮重合体を多く含む松樹皮抽出物が好ましく用いられる。重合度の低い縮重合体としては、重合度が2〜30の縮重合体(2〜30量体)が好ましく、重合度が2〜10の縮重合体(2〜10量体)がより好ましく、重合度が2〜4の縮重合体(2〜4量体;すなわち、OPC)がさらに好ましい。
本発明においては、OPCを20重量%以上含有するプロアントシアニジンが好ましく用いられる。より好ましくは、30重量%以上である。このようなプロアントシアニジンとして、松樹皮抽出物が好ましく用いられる。
OPC含有量が高いプロアントシアニジンを用いると、重合度の高いプロアントシアニジン(OPC含有量が少ないもの)を用いた場合と対比して、優れた血流改善効果が得られる。
また、植物(樹皮)抽出物中のプロアントシアニジンの含有量は特に制限されないが、植物(樹皮)抽出物中のプロアントシアニジン含有量が高濃度となると、プロアントシアニジン自身の生理活性が低くなることがあるため、抽出物中のプロアントシアニジン含有量が80重量%未満、好ましくは75重量%未満、より好ましくは55重量%未満であることが好ましい。
OPCは、上述のように抗酸化物質であるため、ガン・心臓病などの成人病の危険率を低下する効果、関節炎・アトピー性皮膚炎・花粉症などのアレルギー体質の改善効果、コラーゲンの酸化や分解の阻害効果なども有する。
また、OPCは体内でのビタミンCの吸収や体内での持続力を飛躍的に向上させ、相乗的に体内の抗酸化力を高める作用を有する。
さらにOPCは、抗酸化作用のほか、血管の強度、弾力性を回復させる効果;血中コレステロールおよびLDLを低下させる効果;高血圧症に対して血圧を低下させる効果;コレステロールが付着することを防止する効果;活性酸素によって分解されたビタミンEを再生させる効果;ビタミンEの増強剤としての効果などを有することが知られている。
特に、抗酸化作用および血中コレステロールを低下させる効果、高血圧症に対して血圧を低下させる効果、血管の弾力性を回復させる効果、およびコレステロールが付着することを防止する効果により、血管の保護を行うとともに、血液の流動性を改善し、相乗的に生体内の血流を改善することができる。
特に赤血球または白血球の流動性が低下すると、特に微細な血管における血流が低下することが知られているが、この流動性は、酸化によるストレス、炎症などによる血球の粘着性の増加、血圧の変化、血管の狭搾などの化学的または物理的な刺激によって低下する。既に赤血球については、化学的または物理的刺激、すなわちこれらの外因シグナルが赤血球内部に伝わり、生化学的な変化が引き起こることで赤血球の流動性が低下することが分かっている。OPCは、上述のように抗酸化力および血管の強度や柔軟性の増強作用を有するため、赤血球や白血球に対するこのような化学的または物理的な刺激は軽減したり、そのため血球の流動性が維持されて、血流を改善することができる。また、本発明の血液流動性改善組成物を摂取すると、血小板凝集能および血小板数やコレステロール、中性脂肪などの血漿成分や赤血球、白血球などの血球数などへ影響を与えなくとも血球の流動性を改善することで、血液の流動性を改善する。
(アスコルビン酸またはその誘導体)
また、本発明のプロアントシアニジン、特にOPCの効果をより効率よく発揮させるため、アスコルビン酸またはその誘導体を添加してもよい。本発明の組成物を飲料とする場合、プロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とを共存させることにより、よりプロアントシアニジンの効果を高めることができる。
本発明の血液流動性改善組成物に含有されるアスコルビン酸またはその誘導体としては、食品添加物として用いられるアスコルビン酸またはその誘導体、例えば、アスコルビン酸グリコシド、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸マグネシウムなどが用いられる。アスコルビン酸を豊富に含む天然素材(例えば、レモン、オレンジ、アセロラなどの果実由来の天然素材、あるいは、ブロッコリー、メキャベツ、ピーマン、コマツナ、カリフラワーなどの野菜由来の天然素材)も、本発明においてアスコルビン酸として用いることができる。
アスコルビン酸またはその誘導体をプロアントシアニジン(中でも、OPC)とともに摂取すると、アスコルビン酸の吸収率や生理活性の持続性が高くなる。本発明では、血管の保護、特に血管の柔軟性と強度の増強や血中のコレステロールを低下させる目的で、アスコルビン酸またはその誘導体を添加してもよい。特に、アスコルビン酸またはその誘導体は、血管だけでなくあらゆる組織の構成タンパク質であるコラーゲンの合成を促進する作用、ストレス(特に、酸化ストレス)を軽減する作用、抗血栓作用、および免疫力を高める作用があることが知られているため、血管保護や血液の流動性の改善効果だけでなく、生体内全体の組織を改善する効果がある。
また、水溶液にプロアントシアニジンを配合する場合、例えば、飲料にプロアントシアニジンを含有させる場合に、プロアントシアニジンの生理活性を維持する観点からアスコルビン酸またはその誘導体の配合は有効である。さらに、アスコルビン酸及びその誘導体の飲料への配合は、飲料の味、香りの付与、飲料の着色、飲料成分を安定に保持する、などの効果が期待される。
アスコルビン酸またはその誘導体の配合量に、特に制限はないが、プロアントシアニジンを基準として、プロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とが重量比で、好ましくは1:0.1〜500、より好ましくは1:0.2〜200、より好ましくは1:0.2〜150となるように、本発明の血液流動性改善組成物に配合される。
(カテキン類)
本発明の血液流動性改善組成物は、さらに必要に応じて、カテキン類を含んでもよい。カテキン類とは、ポリヒドロキシフラバン−3−オールの総称である。カテキン類としては、(+)−カテキン、(−)−エピカテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキンガレートなどが知られている。天然物からは、狭義のカテキンといわれている(+)−カテキンの他、ガロカテキン、アフゼレキン、ならびに(+)−カテキンまたはガロカテキンの3−ガロイル誘導体が単離されている。カテキン類には、発癌抑制、動脈硬化予防、脂肪代謝異常の抑制、血圧上昇の抑制、血小板凝集抑制作用、抗アレルギー、抗ウイルス、抗菌、虫歯予防、口臭防止、腸内細菌叢正常化効果、活性酸素やフリーラジカルの消去作用、抗酸化作用などがあることが知られている。また、カテキン類には、血糖の上昇を抑制する抗糖尿病効果があることが知られている。また、カテキン類は、単独では水溶性が乏しく、その生理活性が低いが、OPCの存在下で水溶性が増すと同時に、活性化する性質があり、OPCとともに摂取することで効果的に作用する。
このようなカテキン類を含有することによって、本発明の組成物は、さらに優れた血流改善効果を発揮し得る。
原料植物由来のプロアントシアニジン、特に植物抽出物には、OPCとともにカテキン(catechin)類が含まれている場合が多い。カテキン類は、上記原料植物抽出物に、5重量%以上、好ましくは10重量%以上含有されていることが好ましい。さらに好ましくは、OPCを20重量%以上含有する原料植物抽出物に、カテキン類が5重量%以上含有されるように調製される。例えば、松樹皮抽出物のカテキン類含量が5重量%未満の場合、カテキン類含量が5重量%以上となるように添加してもよい。カテキン類を5重量%以上含有し、かつOPCを20重量%以上含有する松樹皮抽出物を用いることが最も好ましい。
(その他の成分)
本発明の血液流動性改善組成物は、さらに必要に応じて、血流を改善することが知られている他の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、黒酢や梅肉およびそれらのエキス、タマネギやニンニクに含まれる含硫有機化合物またはその抽出物、ダッタン、キチン・キトサンおよびその誘導体、グルコサミン塩およびその誘導体、ヘスペリジン、ケルセチンまたはルチンおよびこれらの誘導体、ビタミンB群、ビタミンE、ビタミンKなどのビタミン類、水溶性食物繊維などが挙げられるが、これらに限定されない。
特に、血糖値、血中脂質、および高血圧を抑制する作用、抗血栓作用、血中のコレステロールを低下させる作用などを増強する目的には、上記含硫有機化合物、ビタミンK、ビタミンE、ならびにキチン・キトサンおよびその誘導体が好適に用いられ得る。血管の保護作用および抗酸化作用の増強のためには、ヘスペリジン、ケルセチンまたはルチンおよびこれらの誘導体が好適に用いられ得る。
また、本発明の血液流動性改善組成物は、添加剤、例えば、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、滑沢剤、湿潤剤、懸濁剤、着色料、香料、食品添加物などを、目的に応じて含んでいてもよい。
さらに、例えば、ローヤルゼリー、ビタミン、プロテイン、卵殻カルシウムなどのカルシウム、レシチン、クロレラ末、アシタバ末、モロヘイヤ末などの栄養成分を添加することもできる。ステビア末、抹茶パウダー、レモンパウダー、はちみつ、還元麦芽糖、乳糖、糖液、調味料などを加えて味を整えてもよい。
(血液流動性改善組成物)
本発明の血液流動性改善組成物はプロアントシアニジンを有効成分として含有し、必要に応じて、アスコルビン酸またはその誘導体、カテキン類、およびその他の成分を含有し得る。プロアントシアニジンの含有量は、特に制限はないが、組成物中に、好ましくは0.0001重量%〜50重量%、より好ましくは0.005重量%〜20重量%である。また、プロアントシアニジンとともに摂取するアスコルビン酸またはその誘導体の量は0.03g〜1gとすることが好ましい。このような組成物は、食品または医薬品に利用され得る。
本発明の血液流動性改善組成物は、上記の各成分に対して当業者が容易になしえる加工を施し、各種の形態に調製することができる。例えば、プロアントシアニジンを含有する松樹皮抽出物に賦形剤などを加えて、錠剤もしくは丸剤などの形状に成形してもよく、あるいは、成形せずに、散剤の形態や、その他の形態としてもよい。その他の形態としては、ハードカプセル、ソフトカプセルなどのカプセル剤、粉末状、顆粒状、ティーバッグ状、飴状、液体、ペースト状などの形態が挙げられる。中でも、液体(例えば、飲料)の形態が好ましい。
本発明の血液流動性改善組成物の摂取方法は、特に限定されない。本発明の血液流動性改善組成物を、その形状または好みに応じて、そのまま飲食しても良いし、あるいは水、湯、牛乳などに溶いて飲んでも良いし、成分を浸出させたものを飲んでも良い。
(プロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とを含有する飲料)
本発明の血液流動性改善組成物の中でも、特に、プロアントシアニジンの血流改善作用をより高める組成物として、血流改善に重要とされている水分補給の要素を加えた、プロアントシアニジン配合飲料が好ましい。さらにアスコルビン酸またはその誘導体を含有するプロアントシアニジン配合飲料がより好ましい。この場合の水分補給量は100mL以上が好ましい。
上記飲料中のプロアントシアニジンの含有量に特に制限はないが、飲料中に、1mg/L以上、好ましくは1mg/L〜20g/L、より好ましくは2mg/L〜10g/Lである。さらにアスコルビン酸またはその誘導体を含有する場合は、プロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とが、重量比で1:0.1〜500、好ましくは1:0.2〜200、より好ましくは1:0.2〜150の割合で含まれる。
上記の飲料において、プロアントシアニジンとして松樹皮抽出物を用いることが好ましい。松樹皮抽出物は、水やエタノールなどの極性溶媒への溶解性が高く、プロアントシアニジン高含有であっても、渋味も少ないことから、広く飲料に適用可能である。
なお飲料中のプロアントシアニジンは、10mg/Lより高い濃度では、特有の香味を示すが、それ以下の濃度では、清涼飲料にも使用可能な味に抑えることができ、マスキングが不要となる。よってこの場合は、好ましくは10mg/L以下の濃度で配合される。
一方、プロアントシアニジンを高濃度で飲料に配合する場合には、独特の香味を効果的にしかも天然素材でマスキングする方法として、緑茶を始め、松葉茶、ウーロン茶、紅茶、麦茶、その他ブレンド茶などの茶類に配合することが有効であることを確認した。プロアントシアニジンを2〜200mg/L、好ましくは5〜200mg/L、さらに好ましくは30〜200mg/Lの割合で茶類と配合することにより、茶類の香味を落とさずに配合可能である。特に、日本茶にはカテキン類が多く含まれるので、血液流動性改善効果がさらに増強される。また、100mL以上のドリンクタイプの飲料に関しても、香料または天然果汁(例えば、レモン果汁など)のマスキング効果が強いものを配合した場合には、プロアントシアニジンを上記と同様、高濃度で配合し得る。
このような飲料は、例えば、酸性飲料として果汁飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料など、低酸性飲料としては茶飲料、コーヒー飲料、ココア飲料、スープなどが好ましく、健康飲料として用いられる。これらの中でも、茶飲料がより好ましい。茶飲料には、上記のようにカテキン類が含まれており、プロアントシアニジンまたはプロアントシアニジンを含有する植物(樹皮)抽出物を加えることによって、今までの茶飲料にはない血液流動性改善効果が付加される。この茶飲料における上記効果は、上記の他の飲料における効果に比べて高く、このような茶飲料は健康飲料として有用である。
本発明の血液流動性改善組成物およびプロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とを含有する飲料(飲料組成物)は、特に限定されないが、血液流動性改善効果を得るためには、一回の摂取量がプロアントシアニジンとして0.001〜0.2g、好ましくは0.002g〜0.15g、より好ましくは0.002g〜0.08gとなることが好ましい。この摂取量は、従来の血液流動性改善組成物の摂取量よりもごく少量で優れた血球、すなわち赤血球や白血球の流動性改善に伴う血液流動性の改善効果を得ることができる。さらに、本発明の組成物中のプロアントシアニジンが松樹皮の抽出物の場合は、一日の摂取量が、松樹皮抽出物中のプロアントシアニジンとして0.001g〜0.05g、より好ましくは0.001g〜0.04g、さらに好ましくは0.001g〜0.025g、最も好ましくは0.008g〜0.025gでその効果を得ることができる。これは、松樹皮抽出物として、およそ0.002g〜0.2g、好ましくは0.01g〜0.15g、さらに好ましくは0.04g〜0.15gに相当する。なお、飲料として摂取する場合は、1回の摂取量が、松樹皮抽出物として0.002g〜0.2g、好ましくは0.01〜0.15g、さらに好ましくは0.04g〜0.15gとなるように含有することが好ましい。理由は明らかではないが、プロアントシアニジンを含有する植物抽出物の中でも、水や熱水、エタノールを用いて抽出された松樹皮抽出物が他の植物抽出物に比べて、特に血球の流動性改善効果および血液流動性改善効果が高く、好ましく用いることができる。
本発明の血液流動性改善組成物は、単に血液の流動性や血球の流動性を改善するだけでなく、血管の柔軟性や強度を改善する。したがって、生体内の血流の改善、特に末梢における血流改善効果が得られる。さらに、血流が改善されることにより、体全体の健康状態も改善される。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明がこの実施例により制限されないことはいうまでもない。
(実施例1:食品1の製造)
プロアントシアニジンを40重量%(OPCとして20重量%)含有し、かつカテキンを13重量%含有する松樹皮のエタノール抽出物(商品名:フラバンジェノール、株式会社東洋新薬)、アスコルビン酸(丸善製薬株式会社)、結晶セルロース、ショ糖エステル、二酸化ケイ素、および卵殻カルシウムを、以下の表1に記載の量(重量部)で含む錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(食品1とする)。
(実施例2:食品2の製造)
実施例1と同じ松樹皮のエタノール抽出物(商品名:フラバンジェノール、株式会社東洋新薬)、結晶セルロース、ショ糖エステル、二酸化ケイ素、および卵殻カルシウムを、以下の表1に記載の重量比で含む錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(食品2とする)。
(実施例3:食品3の製造)
実施例1と同じ松樹皮のエタノール抽出物(商品名:フラバンジェノール、株式会社東洋新薬)を下記の条件にてセファデックス−LH20を用いて、プロアントシアニジンを精製し、プロアントシアニジンを95.9重量%含有する松樹皮抽出物を調製した。この松樹皮抽出物と結晶セルロース、ショ糖エステル、二酸化ケイ素、および卵殻カルシウムを、以下の表1に記載の重量比で含む錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(食品3とする)。
(プロアントシアニジンの精製)
まず、水で膨潤させたMCIゲル(三菱化学株式会社製)100mLを30×300mmのカラムに充填し、50mLの精製水で洗浄した。400mgの上記松樹皮抽出物を8mLの精製水に溶解させ、この溶液を上記カラムに通液してプロアントシアニジンを吸着させた後、0〜30%(v/v)エタノール−水混合溶媒でグラジエント溶出し、10mLずつ分取した。分取すると同時に、各画分について、シリカゲルクロマトグラフィー(TLC)により、2量体のOPCの標品(2量体:プロアントシアニジンB−2(Rf値:0.6))を指標として、OPCを検出した。TLCの条件は、以下のとおりである:
TLC:シリカゲルプレート(Merck & CO., Inc.製)
展開溶媒:ベンゼン/蟻酸エチル/蟻酸(2/7/1)
検出試薬:硫酸およびアニスアルデヒド硫酸
サンプル量:各10μL
TLCによりOPCが検出された時点で直ちに溶出をとめ、その後、1200mLのエタノールをカラムに通液して吸着したプロアントシアニジンを溶出させた。この溶出液とOPCが検出された画分とをあわせて凍結乾燥し、156mgの乾燥粉末を得た。本操作を繰り返して行うことにより、所定量の乾燥粉末を回収した。なお、この乾燥粉末のカテキンの有無を調べるためにカテキンの標品(Rf値:0.8)を指標として、TLCを上記条件と同様にして行ったところ、カテキンは検出されなかった。
この乾燥粉末のプロアントシアニジンの含有量を、プロシアニジンB−2を標品として、R.B.Broadhurstらの方法(J. Sci. Fd. Agric., 1978, 29, 788〜794項)を基に測定したところ、95.9重量%であった。
(実施例4:食品4の製造)
実施例1と同じ松樹皮の抽出物と実施例3の食品3で用いた松樹皮抽出物とを4:6の割合で混合し(プロアントシアニジン含有量:73.1重量%、カテキン含有量:5.2重量%)、結晶セルロース、ショ糖エステル、二酸化ケイ素、および卵殻カルシウムを、以下の表1に記載の重量比で含む錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(食品4とする)。
(実施例5:食品5の製造)
ブドウ種子抽出物(プロアントシアニジン38重量%含有、カテキン含有量:2重量%、キッコーマン株式会社)結晶セルロース、ショ糖エステル、二酸化ケイ素、および卵殻カルシウムを、以下の表1に記載の重量比で含む錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(食品5とする)。
(比較例1:食品6の製造)
アスコルビン酸(丸善製薬株式会社)、結晶セルロース、ショ糖エステル、二酸化ケイ素、および卵殻カルシウムを、以下の表1に記載の重量比で含む錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(食品6とする)。
Figure 2005097324
(実施例6〜10、比較例2:ヒト血液の血流通過時間の測定および血小板凝集能および血液成分への影響)
上記食品1〜6の摂取前後におけるヒト血液の血液通過時間および血小板凝集能および血液成分への影響を以下のようにして調べた。
(ヒト血液の血液通過時間の測定)
被験者は、22〜63歳までの健常男女36名(男性18名、女性18名)とし、性別を均等にする以外はランダムに6群に割り振った。各被験者へそれぞれ食品1〜6を1日1錠(食品1〜4は松樹皮のエタノール抽出物で40mg相当)を2週間毎日摂取させた。食品1〜6の摂取開始直前、摂取開始1週間後、および2週間後に採血した。採血は、座位安静状態で、肘正中皮静脈より真空採血管(テルモ(株)製:ヘパリンナトリウム処理)を用いて行った。なお、各被験者は採血当日は朝食を摂らず、採血を行った。得られた血液
(試験血液)は、直ちに血液通過時間の測定に用いた。
血液通過時間の測定は、MC−FAN(日立原町電子工業製)を用いて行った。血液を通過させる血管モデルの微細加工流路として、流路の深さ4.5μm、深さの中央部の流路幅7μm、および流路長30μmの微細な溝が形成された8736本並列のマイクロチャネルアレイが配置されているシリコン単結晶基板(Bloody6−7;日立原町電子工業製)を用いた。血液100μLを20cm水柱差で流し、全血液の通過時間を血液通過時間として測定すると同時に、血液が流れる様子を顕微鏡−ビデオカメラのシステムで撮影記録した。測定値は全て3回測定した平均値を用いた。得られた血液通過時間は、生理食塩水100μLが通過するのに要した時間を12秒として補正した。血液通過時間の測定結果を表2に示す。なお、表の値は各群の流速の平均値±標準誤差を示す。
(血小板凝集能および血液成分の影響)
血小板凝集能の評価を以下のようにして行った。まず、上記被験者から、食品1〜6を摂取する前に、ベノジェクト管(テルモ株式会社製)2本を用いて各4.5mLずつ採血した。そのうちの1本の血液は、血小板凝集を起こしていない上清として1,000rpmで遠心分離し、上清を回収して、2本のキュベットに100μLずつ分注した。他の1本の血液は、3,000rpmで遠心分離して血小板凝集を起こさせ、その上清を回収して、キュベットに100μLずつ分注し、これをブランクとした。血小板凝集を起こしていない上清を含む2本のキュベットおよびブランクをMCMヘマトレーサー313(エム・シーメディカル株式会社)にセットして、血小板凝集を起こしていない上清にそれぞれ30μMのADPおよび10μMのADPを各22μL添加して血小板凝集率を測定した。各群の数値の最も高い値を最大血小板凝集率として、その平均値を算出したところ、10μMのADPを添加した場合、0.38%、そして30μMのADPを添加した場合、0.74%であった。上記と同様の操作を各食品を2週間摂取した後にも行い、血液中の血小板凝集率を測定した。
得られた各食品2週間摂取後の血小板凝集率から、摂取前の最大血小板凝集率の平均値を1とした場合の相対値を各ADP濃度ごとに算出し、それぞれ平均値を求めた。結果を表3に示す。
血液成分の影響を調べるために、上記被験者から食品摂取前および食品を2週間摂取した後の血液をインセンパック−S(極東製薬株式会社)およびインセンパック−E(極東製薬株式会社)を用いてそれぞれ採取した(それぞれ9mLおよび2mL採血)。これらの血液を久留米臨床検査センターへ依頼し、血中のタンパク質、脂質、赤血球数、白血球数、血小板数、ヘマトクリット、および糖質を測定した。食品摂取前の各値に対する食品摂取後の各値の相対値を算出し、平均値を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2005097324
Figure 2005097324
表2の結果より、本発明の組成物から製造された食品1〜5を摂取することにより、有意に血液通過時間が短くなっており、血液の流動性が改善されたことがわかる。また、摂取前に血流通過時間が遅いヒトほど血液の流動性改善の効果が大きい傾向が見られた。各食品の摂取前および摂取後における血流の状態を、MC−FANによって観察したところ、いずれの場合もマイクロチャネルアレイにおける目詰まりは見られなかった。さらに、食品2と5との比較から、同量のプロアントシアニジンを含有する植物抽出物の中でも、ブドウ種子抽出物より松樹皮抽出物の方が、血液の流動性の改善効果が高いことがわかる。そして、食品2〜4の比較から、植物抽出物の中でもプロアントシアニジンが植物抽出物中に75重量%未満含有されている場合の方が、その活性が高かった。そして、プロアントシアニジンとアスコルビン酸とを含有する食品1が最も血液流動性改善効果に優れていた。
表3の結果より、食品1〜5の摂取前後における血液の流動性に関わる血小板凝集;血小板数;タンパク質、脂質等の血漿成分;赤血球数、白血球数といった血球数;および血液あたりの血球の容積比であるヘマトクリット値は、食品摂取前に比べて変化がなかった。このことから、食品1〜5の血液の流動性を改善する効果は、血漿中の成分および血小板への影響、あるいは赤血球および白血球数の変化によるものではなく、赤血球や白血球の流動性を改善することにより、血液の流動性が改善されていることが分かる。
以上のことから、プロアントシアニジンを含有する食品が血球の流動性の改善を伴う血液の流動性を改善する効果を有し、植物抽出物の中でも、松樹皮抽出物がプロアントシアニジンとして優れた上記効果を有し、そしてプロアントシアニジンを80重量%未満含有する松樹皮抽出物が特に優れた上記効果を有することがわかる。
(実施例11〜15、比較例3:血流改善効果の評価)
血流改善効果の評価を以下のようにして行った。上述の各群6名の被験者に、まず、摂取前に血流量を測定した。次いで、被験者に上記食品1〜6をそれぞれ1日1錠を2週間毎日摂取させた。2週間摂取後に再度血流量を測定した。血流量は、血流計(レーザー血流画像化装置PIM II;Sweden Permied社)を用いて右前腕部の皮下の部位で測定した。結果を表4に示す。表の値は、平均値±標準誤差であり、数値が大きいほど、血流量が多いことを示す。
Figure 2005097324
表4の結果より、食品1〜5を摂取した群は、血流量が増加していることから、本発明の血液流動性を改善する組成物は、組織における血流量の増加、すなわち血流改善効果が得られていることが分かる。特に、松樹皮抽出物は、プロアントシアニジン含有量が同程度のブドウ種子抽出物に比べて、血流改善効果が高く、さらに血液通過時間の場合と同様に、プロアントシアニジンが約73重量%含有する松樹皮抽出物の方が、プロアントシアニジンを約96重量%含有する松樹皮抽出物に比べて血流改善効果が高かった。そして、プロアントシアニジンとアスコルビン酸とを含有する食品1が最も血流改善効果に優れていた。
(実施例16〜18、比較例4:冷水負荷試験)
食品1、2、5、および6の摂取による末梢血管への効果を検討するために、冷水負荷試験により、末梢の毛細血管を収縮させ、一時的な血液循環障害を起こさせた後、血流の回復効果を測定した。
まず、被験者として20から53歳の健常男性15名をランダムに3群に割り振った。食品摂取前に以下の冷水負荷試験を行った。そして、上記の食品1、2、5、および6を1日1錠1週間摂取させ、さらに、1週間摂取後に冷水負荷試験を行った。冷水負荷試験は、次のように行った。被験者の左手を15℃の冷水に10秒間浸し、冷水負荷直後および負荷10分後の皮膚温をサーモグラフィー(TVS 600、日本アビオニクス株式会社)を用いて測定した。そして中指の指先、中指基節骨の中間点、および第3中手骨の中間点の3ポイントの皮膚温の平均温度を手背部の平均皮膚温とした。結果を表5に示す。
Figure 2005097324
表5からわかるように、本発明の組成物から製造された食品1、2、および5を摂取した群は、食品6を摂取した群に比べ、表皮の皮膚温度の回復温度が高かった。このことから、本発明の組成物は、血流の改善効果があり、毛細血管の収縮した状態から正常の状態への回復が早く、血管が強化されていることも分かる。特に、プロアントシアニジンとアスコルビン酸とを含有する食品1が最も血流改善効果に優れていた。
(実施例19:プロアントシアニジン配合茶飲料の製造1)
緑茶12gに55℃の水1Lを加えて4分間抽出した後、遠心分離により茶葉を除去して抽出液を得た。この抽出液に松樹皮抽出物をプロアントシアニジンとして200mg/Lとなるように溶解させた。この溶液にさらに、20mg/LのビタミンCを添加した後、重曹を用いてpHを6.0に調整し、飲料を得た。
(比較例5)
松樹皮抽出物を配合しなかったこと以外は実施例15と同様にして、飲料を調製した。
(実施例20:プロアントシアニジン配合茶飲料の血流改善効果の検討)
実施例19のプロアントシアニジン配合飲料の血流改善効果を確認するために、冷え性女性(2名)を対象に以下のようにして、冷水負荷試験を実施した。まず、被験者に飲料摂取前3時間の飲食を禁止した。その後、比較例5の飲料を200mL摂取させた。摂取30分後に被験者の左手を10℃の水に30秒間浸し、冷水負荷直後および冷水負荷3分後の指先温度の上昇をサーモグラフィー(TVS 600、日本アビオニクス株式会社)を用いて測定した。指先温度の測定方法は実施例16と同様である。次いで、翌日、実施例19のプロアントシアニジン配合飲料を上記の比較例5の飲料を摂取した場合と同様に摂取してもらい、指先の温度を測定して末梢の血流改善効果を検討した。なお、比較例及び実施例の各飲料摂取前における指先の温度を予めサーモグラフィーにて測定したところ、温度の変化はなかった。結果を図1および2に示す。
図1および2の結果より、実施例19のプロアントシアニジン配合飲料200mLを摂取した場合には、比較例5のプロアントシアニジンを配合しない飲料を摂取した場合に比べて摂取後における冷水負荷直後の指先温度および負荷後3分後の指先温度ともに上昇していた。この結果より、プロアントシアニジン配合飲料の摂取により、飲料にプロアントシアニジンを配合した場合にも血流改善効果を示すことが確認でき、飲料による摂取は、その他の形態に比べて、より早く効果が得られることがわかった。また、データには示していないが、実施例19のプロアントシアニジン配合茶飲料は、同量のプロアントシアニジンが配合された他の飲料に比べて、高い血流改善効果を有していた。
(実施例21:プロアントシアニジン配合茶飲料の製造2)
緑茶葉24gを80℃の水1Lを加えて5分間抽出した後、濾過により茶葉を除去して抽出液を得た。この抽出液を水で3倍希釈し、茶飲料を調製した。この茶飲料に松樹皮抽出物(プロアントシアニジンを40重量%含有、OPCとして20重量%含有)およびアスコルビン酸を以下の表6に記載の割合で添加して飲料(200mL)を製造した。
(実施例22:プロアントシアニジン配合茶飲料の製造3)
松樹皮抽出物およびアスコルビン酸を以下の表6に記載の割合で添加したこと以外は、実施例21と同様にして、飲料を製造した。
(比較例6)
松樹皮抽出物およびアスコルビン酸を以下の表6に記載の割合で添加したこと以外は、実施例21と同様にして、飲料を製造した。
Figure 2005097324
(実施例23:プロアントシアニジン配合茶飲料の血流改善効果および血流の回復効果の評価)
プロアントシアニジン配合茶飲料の血流改善効果をより詳細に検討するために、実施例11〜15と同様の血流計を用いて一回のみの摂取における血流改善効果について評価を行った。まず、早朝空腹時に7名の被験者を集め、1時間安静にした後、右手人指し指の血流量を測定した(摂取前の血流量)。次いで、実施例21の飲料を摂取させた。飲料摂取1時間後、再度血流量を測定した(摂取後の血流量)。対照群として、予め、プロアントシアニジンを含有する松樹皮抽出物およびアスコルビン酸のいずれも含まない茶飲料を摂取させたときの摂取前および摂取後の血流量を測定しておき、それぞれ、摂取前の血流量および摂取後の血流量を測定した。これらの測定値から、以下の式により、各試験間の誤差を補正して対照群に対する血液増加率を求めた。
Figure 2005097324
さらに、血流の回復効果、すなわち血管の弾力性・柔軟性の改善効果、血球および血液の流動性改善効果を総合的に評価するために、被験者の右手を氷水に10秒間浸漬する冷水負荷試験を行い、冷水負荷直後から所定の時間(冷水負荷試験後1分、2分、および5分)に血流量(試験後の血流量)を測定し、上記と同様の式で血液増加率を求めた。すなわち、試験群の摂取後血流量の代わりに冷水負荷後の血流量を用いた。対照群についても、摂取後に冷水負荷試験を行い、それぞれの所定時間に対応する冷水負荷後の血流量を、対照群の摂取後血流量として用いて計算した。結果を表7に示す。なお、表7中の値が大きいほど、対照例の飲料を摂取した場合に比べて血流量が増加していることを示す。
実施例22および比較例6の飲料について、上記と同じ被験者にそれぞれ摂取させ、同様の試験を行い、血流の増加率を測定した。なお、各飲料の摂取による影響が出ないように、各試験期間(血流増加率の測定から次の測定までの期間)を2時間以上空けた。結果を表7に示す。
Figure 2005097324
表7の結果から、本発明のプロアントシアニジンを含む松樹皮抽出物または松樹皮抽出物とアスコルビン酸とを含有する茶飲料(実施例21および22)は、いずれもプロアントシアニジンを含む松樹皮抽出物およびアスコルビン酸のいずれも含まない茶飲料(対照例)よりも血流量が増加した。さらに、アスコルビン酸のみを含有する茶飲料(比較例6)にはこのような血流量の増加が見られなかったことから、一回の投与でプロアントシアニジンを含有する飲料による血流改善効果が促進されていることがわかる。さらに、実施例の飲料(実施例21および22)は、アスコルビン酸のみを含有する飲料(比較例6)および松樹皮抽出物およびアスコルビン酸のいずれも含まない茶飲料(対照例)に比べて、冷水負荷後の所定時間における血流量の増加量が高いことから、冷水負荷後の血流量が回復していることがわかった。これらは、収縮した血管の回復および血液の流入、すなわち血管の柔軟性・弾力性の向上、血球の流動性の改善効果および血液の流動性の改善効果が増強されていると考えられる。特に、プロアントシアニジンを含む松樹皮抽出物とアスコルビン酸を含有する飲料(実施例21)は、松樹皮抽出物のみを含有する飲料(実施例22)より著しく高い血流量の増加効果および血流の回復効果を示していることから、併用による相乗効果が得られていることもわかった。
上記とは別に、茶飲料の代わりに精製水を用いて松樹皮抽出物とアスコルビン酸を含有する飲料を用いて同様の試験を行ったところ、摂取1時間後の血流増加率が15.1%であったため、茶飲料として摂取する実施例21はその効果が高いこともわかった。また、上記の精製水に松樹皮抽出物およびアスコルビン酸を溶解させた飲料と、実施例21の松樹皮抽出物およびアスコルビン酸を含有する茶飲料との冷水負荷試験後1分、2分、および5分の血流量を比較したところ、実施例21の茶飲料の方が血流の回復効果が高かった(図3)。この結果から、精製水を用いるよりも茶飲料を用いた方が血流改善効果がより高くなることも分かった。
(実施例24:プロアントシアニジン配合茶飲料の官能評価)
緑茶、松葉茶、ウーロン茶、紅茶、および麦茶の各種茶飲料にプロアントシアニジンを添加し、各種プロアントシアニジン含有茶飲料の嗜好性を以下の方法にて評価した。まず、茶葉(緑茶、松葉、ウーロン茶、紅茶)10gを80℃の水1Lを加えて5分間抽出した後、濾過により茶葉を除去して各種茶飲料を得た。一方、麦については、麦30gを1Lの水に浸漬させ、10分間沸騰させて麦茶飲料を得た。各々の茶飲料に松樹皮抽出物(プロアントシアニジン40重量%含有)を茶飲料350mLあたり40mgとなるような割合で添加して混合し、プロアントシアニジンを含有する茶飲料を調製した。このプロアントシアニジン配合茶飲料を、6名のパネラーに試飲してもらい、好ましい順に順位をつけてもらい、下記評価基準にてポイントとして算出した。結果を表8に示す:
(評価基準)
1番目に好ましい : 5点
2番目に好ましい : 4点
3番目に好ましい : 3点
4番目に好ましい : 2点
5番目に好ましい : 1点
Figure 2005097324
表8の結果から、植物の葉を用いて調製した茶飲料(緑茶、松葉茶、ウーロン茶、および紅茶)は、穀物を用いて調製した茶飲料(麦茶)に比べて、優れた嗜好性を有することがわかる。特に植物の葉を用いて調製した茶については、「プロアントシアニジンまたは松樹皮由来の収斂味が低減された」または「香味が良くなった」という意見があった。この中でも、特に緑茶が嗜好性に優れていることがわかった。
(実施例25:プロアントシアニジン高濃度配合茶飲料の製造)
緑茶(ほうじ茶)にプロアントシアニジンを配合した飲料を調製した。ほうじ茶7gを85℃の水1Lを加えて4分間抽出した。その後、遠心分離により茶葉を除去して抽出液を得た。この抽出液にプロアントシアニジンを40重量%含有(OPCを20重量%含有)する松樹皮抽出物を100mg/Lとなるように溶解させた。この溶液にさらに、800mg/LのビタミンCを添加した後、重曹を用いてpHを6.0に調整し、飲料を得た。
(実施例26:プロアントシアニジン低濃度配合飲料の製造)
清涼飲料として、松樹皮抽出物を10mg/Lの割合で配合した飲料を調製した。配合成分および配合量を以下に示す。
組成 配合重量(1Lあたり)
果糖ブドウ糖液糖 110g
クエン酸 0.2g
L−アスコルビン酸 0.2g
松樹皮抽出物 10mg
塩化カルシウム 840mg
塩化マグネシウム 80mg
塩化カリウム 280mg
香料 0.15g
純水 残量
(実施例27:プロアントシアニジン高濃度配合飲料の製造)
果汁飲料として、プロアントシアニジンを40重量%(OPCを20重量%)含有する松樹皮抽出物を200mg/Lの割合で配合した飲料を調製した。配合成分および配合量を以下に示す。
組成 配合重量(1Lあたり)
果糖ブドウ糖液糖 40g
レモン果汁 30g
クエン酸 2g
L−アスコルビン酸 10g
松樹皮抽出物 200mg
香料 0.15g
ビタミンB6 1mg
ビタミンB12 2mg
純水 残量
(実施例28および29、比較例7:血管保護効果の検討)
本発明の組成物の有効成分であるプロアントシアニジンの血管保護効果を検討するために、ラットの血管の弾力性に対する効果を測定した。まず、4週齢の雄のSHRラット(SHR等疾患モデル共同研究会)に基本飼料(MF粉末:オリエンタル酵母株式会社)と水とを与えて1週間馴化させた後、各群の体重の平均値がほぼ均一となるように、一群5匹ずつ割り当てた。次いで、基本飼料に松樹皮エタノール抽出物(商品名:フラバンジェノール、株式会社東洋新薬)を0.5重量%(飼料1)または2.5重量%(飼料2)を含む飼料、あるいは基本飼料のみ(飼料3)を28日間、自由摂取させた。また、給餌開始日より、NaClを1%含有する飲料水を全群に自由摂取させた。そして、28日目に胸部大動脈を摘出し、物理学的性質の測定を行った。測定には引っ張り試験機(EZ−test、島津製作所)を用い、胸部大動脈を2mm/minのクロスヘッド速度で破断するまで引っ張り、応力−変異曲線を得ることにより、弾性率(応力−変位曲線から最小二乗法で求めた傾き)を算出した。
弾性力の測定結果を表9に示す。なお、弾性力は値が低いほど、血管の弾力性が向上していることを示す。
Figure 2005097324
表9より、プロアントシアニジンを含有する飼料1および2はいずれも、基本飼料のみの群に比べて弾性力が向上していることが分かる。以上の結果から、プロアントシアニジンは血管の保護効果を有することが分かる。
以上のように、プロアントシアニジンを有効成分とする組成物を摂取することにより、優れた血液流動性改善効果が得られるだけでなく、血管保護効果も得られる。さらにアスコルビン酸を含む組成物を摂取すると、より優れた効果が得られる。特に、この組成物は、プロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とを含有する飲料(飲料組成物)として、有用である。
松樹皮抽出物含有飲料および松樹皮抽出物非含有飲料をそれぞれ摂取した場合の冷水負荷直後および冷水負荷3分後の指先温度を示す図である(被験者1)。 松樹皮抽出物含有飲料および松樹皮抽出物非含有飲料をそれぞれ摂取した場合の冷水負荷直後および冷水負荷3分後の指先温度を示す図である(被験者2)。 松樹皮抽出物およびアスコルビン酸を茶または精製水に溶解させた飲料をそれぞれ摂取した場合における冷水負荷試験後の血流量の推移を示す図である。

Claims (8)

  1. 松樹皮抽出物を有効成分とする、血球の流動性改善剤。
  2. さらにアスコルビン酸またはその誘導体を含有する、請求項1に記載の血球の流動性改善剤。
  3. 前記松樹皮抽出物がプロアントシアニジンを含有し、
    該プロアントシアニジンの20重量%以上が、OPC(oligomeric proanthocyanidin)で構成されている、請求項1または2に記載の血球の流動性改善剤。
  4. 松樹皮抽出物を含有する、血球の流動性改善のために用いられるものである旨の表示を付した食品。
  5. 松樹皮抽出物を含有する、茶飲料。
  6. さらにアスコルビン酸またはその誘導体を含有する、請求項5に記載の茶飲料。
  7. 前記松樹皮抽出物がプロアントシアニジンを含有し、
    該プロアントシアニジンと前記アスコルビン酸またはその誘導体とが、重量比で1:0.1〜500の割合で含まれている、請求項6に記載の茶飲料。
  8. 前記松樹皮抽出物がプロアントシアニジンを含有し、かつ該プロアントシアニジンが1mg/L以上の濃度で茶飲料に含まれている、請求項5から7のいずれかの項に記載の茶飲料。
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