JP2005096789A - キャリアテープ及びその製造方法、並びにそのキャリアテープを用いた電子部品の実装方法及び外観検査方法 - Google Patents

キャリアテープ及びその製造方法、並びにそのキャリアテープを用いた電子部品の実装方法及び外観検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子部品を部品収納部に収納した状態とは上下逆方向で取り出すことができるキャリアテープを提供する。
【解決手段】キャリアテープ1は、キャリアテープ基材3と底部用カバーテープ5を備えている。キャリアテープ基材3には、電子部品15を収納するための貫通穴からなる部品収納部7が等間隔で複数形成されている。底部用カバーテープ5は、キャリアテープ基材3の一平面に部品収納部7を覆って剥離可能に貼り付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品の輸送用梱包に使用されるキャリアテープ及びその製造方法、並びにそのキャリアテープを用いた電子部品の実装方法及び外観検査方法に関するものである。キャリアテープの収納対象としては、例えば、CSP(chip scale package)やWLCSP(wafer level CSP)など、小型軽量のチップ状電子部品を挙げることができる。
CSPなどの小型のIC(集積回路)製品を輸送する際、部品収納凹部がエンボス加工により一列に等間隔に形成されたキャリアテープが用いられている。
図6に従来のキャリアテープを示す。
キャリアテープ31は例えば熱可塑性樹脂からなるキャリアテープ基材33と封止用カバーテープ35((A)での図示は省略)を備えている。
キャリアテープ基材33には、電子部品を収納するための凹部からなる部品収納部37と、テープを一定のピッチで送るための送り穴39が形成されている。部品収納部37は一定の間隔をもって形成されている。図6では、部品収納部37に電子部品として例えばCSP41が収納されている。キャリアテープ基材33には部品収納部37を覆って封止用カバーテープ35が剥離可能に貼り付けられている。
CSP41を部品収納部37に収納する際、CSP41は、P&P(Pick & Place)等の搬送機構により、CSP41が半田ボール43を下向きにして収納されたトレイ等から搬送されて、キャリアテープ31の部品収納部37に半田ボール43を下向きにして収納される。
また、キャリアテープの他の従来例として、キャリアテープ基材の表裏にエンボスを設けて、上下どちらのエンボスでも使えるものがある(例えば特許文献1参照。)。
一般に、WLCSPの運送用包装にも、図6に示したようなキャリアテープが使われている。WLCSPは製造過程が従来のCSPとは異なり、個々のチップに切り出される前のウエハ状態で半田ボールなどの外部接続端子が形成され、その後、ダイシング工程により個々のチップに切り出される。個々のチップに切り出されたWLCSP15は、図7に示すように、ボール面(半田ボール17が形成されている面)を上向きにしてウエハリング45に貼り付けられている。WLCSP15をキャリアテープに収納する際、P&P47によりウエハリング45から取り出され、水平方向に搬送されて部品収納部37に収納される。部品収納部37において、WLCSP15はボール面を上向きにして収納されている。WLCSP15が部品収納部37に収納された後、キャリアテープ31が間欠送りされ、WLCSP15を収納した部品収納部37はカバーテープ35により封止される。
特開2002−19832号公報
図7を参照して説明した従来のキャリアテープ31へのWLCSP15の収納方法ではWLCSP15を部品収納部37にボール面を上向きにして収納している。しかし、キャリアテープからWLCSPを取り出して基板等へ実装する実装工程において、WLCSPを上下方向で反転させる必要が生じるので実用には供せられない。したがって、キャリアテープにWLCSPを収納する際、WLCSPを部品収納部にボール面を下向きにして収納する必要がある。例えば、図8に示すように、送り側P&P49によりWLCSP15をウエハリング45から取り出し、取り出したWLCSP15を受け側P&P51に受け渡して上下反転させた後、受け側P&P51により、ボール面を下向きにして部品収納部37に収納する方法が考えられる。
しかし、図8に示したような2つのP&P49,51を用いてWLCSP15を部品収納部37にボール面を下向きにして収納する方法では、テーピング装置の機構が複雑になり、コストアップにもつながるという問題があった。このような問題は、特許文献1に開示されているような、キャリアテープ基材の表裏にエンボスを設けて上下どちらのエンボスでも使えるキャリアテープを用いても解消することはできない。
そこで本発明は、WLCSPなどの電子部品を部品収納部に収納した状態とは上下逆方向で取り出すことができるキャリアテープ及びその製造方法、並びにそのキャリアテープを用いた電子部品の実装方法及び外観検査方法を提供することを目的とするものである。
本発明のキャリアテープは、電子部品を収納するための貫通穴からなる部品収納部が形成されているキャリアテープ基材と、上記キャリアテープ基材の一平面に上記部品収納部を覆って貼り付けられている剥離可能な底部用カバーテープを備えている。
本発明のキャリアテープにおいて、上記部品収納部は収納対象である電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい平面寸法、例えば収納対象である電子部品の外形寸法よりも10%程度大きい平面寸法をもつことが好ましい。
さらに、上記キャリアテープ基材は収納対象である電子部品の厚みよりもわずかに大きい厚み、例えば収納対象である電子部品の厚みよりも100〜200μm(マイクロメートル)だけ大きい厚みをもつことが好ましい。
本発明のキャリアテープの収納対象として、例えばWLCSPを挙げることができる。ただし、本発明のキャリアテープの収納対象はWLCSPに限定されるものではなく、例えばCSPやBGA(ball grid array)などの電子部品を収納対象とすることもできる。
さらに、上記底部用カバーテープは上記部品収納部に収納された電子部品に対して上記底部用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されていることが好ましい。
また、上記部品収納部に電子部品が収納され、上記底部用カバーテープとは反対側の上記キャリアテープ基材の面に封止用カバーテープが上記部品収納部を覆って貼り付けられている場合、上記封止用カバーテープは、上記部品収納部に収納された電子部品に対して上記封止用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されていることが好ましい。
本発明のキャリアテープの製造方法は、キャリアテープ基材に貫通穴を形成して電子部品を収納するための部品収納部を形成する工程と、底部用カバーテープを上記キャリアテープ基材の一平面に上記部品収納部を覆って剥離可能に貼り付ける工程を含む。
本発明のキャリアテープの製造方法において、上記部品収納部を、金型歯を用いて上記キャリアテープ基材を打ち抜くことにより形成する例を挙げることができる。
上記部品収納部を、収納対象である電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい平面寸法、例えば収納対象である電子部品の外形寸法よりも10%程度大きい平面寸法で形成することが好ましい。
さらに、上記キャリアテープ基材として、収納対象である電子部品の厚みよりもわずかに大きい厚み、例えば収納対象である電子部品の厚みよりも100〜200μmだけ大きい厚みをもつものを用いることが好ましい。
さらに、上記底部用カバーテープとして、上記部品収納部に収納された電子部品に対して上記底部用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されているものを用いることが好ましい。
本発明の電子部品の実装方法は、本発明のキャリアテープであって、上記部品収納部に電子部品が収納され、上記底部用カバーテープとは反対側の上記キャリアテープ基材の面に封止用カバーテープが上記部品収納部を覆って貼り付けられている部品収納後のキャリアテープを用い、上記底部用キャリアテープを剥がして上記部品収納部から電子部品を取り出し、電子部品を上下反転させることなく実装体へ移動させる。
本発明の電子部品の外観検査方法は、部品収納部に収納された電子部品に対して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されている底部用カバーテープを備えた本発明のキャリアテープを用い、上記底部用カバーテープを介して上記部品収納部に収納された電子部品の外観検査を行なう。ここで、電子部品の外観検査には、電子部品の外部接続端子の有無及び形状の検査や、電子部品の収納状態検査、電子部品の1ピン位置を示すマーク面に対してのマーク検査や方向検査などが含まれる。
また、透明又は半透明の材料により形成されている上記底部用カバーテープと、部品収納部に電子部品が収納され、上記底部用カバーテープとは反対側のキャリアテープ基材の面に上記部品収納部に収納された電子部品に対して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されている封止用カバーテープが貼り付けられている本発明のキャリアテープを用い、上記封止用カバーテープを介して上記部品収納部に収納された電子部品の外観検査を行なう。
さらに、上記底部用カバーテープを介して上記部品収納部に収納された電子部品の外観検査も行なうことが好ましい。
本発明のキャリアテープでは、部品収納部は貫通穴からなり、部品収納部の底部を構成する底部用カバーテープはキャリアテープ基材に剥離可能に貼り付けられている。したがって、部品収納部に電子部品を収納し、底部用カバーテープとは反対側のキャリアテープ基材の面に封止用カバーテープを貼り付けて部品収納部を封止した後、部品収納部から電子部品を取り出す際に底部用カバーテープを剥がすことにより、電子部品を部品収納部に収納したときとは上下逆方向で取り出すことができる。
本発明のキャリアテープは、収納対象がWLCSPである場合に特に有効である。
本発明のキャリアテープにおいて、部品収納部は収納対象である電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい平面寸法、例えば収納対象である電子部品の外形寸法よりも10%程度大きい平面寸法をもつようにすれば、部品収納部内での電子部品の平面方向でのガタツキを抑えることができる。
さらに、キャリアテープ基材は収納対象である電子部品の厚みよりもわずかに大きい厚み、例えば収納対象である電子部品の厚みよりも100〜200μmだけ大きい厚みをもつようにすれば、部品収納部内での電子部品の厚み方向でのガタツキを抑えることができる。ここで、電子部品がWLCSPやCSPなどのICチップである場合、電子部品の厚みはICチップの外部接続端子高さも含む。
さらに、底部用カバーテープは部品収納部に収納された電子部品に対して底部用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されているようにすれば、部品収納部に収納した電子部品に対して底部用カバーテープを介して外観検査を実施できる。
また、部品収納部に電子部品が収納され、底部用カバーテープとは反対側のキャリアテープ基材の面に封止用カバーテープが部品収納部を覆って貼り付けられている場合、封止用カバーテープは部品収納部に収納された電子部品に対して封止用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されているようにすれば、部品収納部に収納した電子部品に対して封止用カバーテープを介して外観検査を実施できる。
本発明のキャリアテープの製造方法では、キャリアテープ基材に貫通穴を形成して電子部品を収納するための部品収納部を形成する工程と、底部用カバーテープをキャリアテープ基材の一平面に部品収納部を覆って剥離可能に貼り付ける工程を含むので、本発明のキャリアテープを形成することができる。
本発明のキャリアテープの製造方法において、部品収納部を、金型歯を用いてキャリアテープ基材を打ち抜くことにより形成するようにすれば、部品収納部用の貫通穴を容易に形成することができる。
さらに、部品収納部を、収納対象である電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい平面寸法、例えば収納対象である電子部品の外形寸法よりも10%程度大きい平面寸法で形成するようにすれば、部品収納後のキャリアテープにおいて部品収納部内での電子部品の平面方向でのガタツキを抑えることができる。
さらに、キャリアテープ基材として、収納対象である電子部品の厚みよりもわずかに大きい厚み、例えば収納対象である電子部品の厚みよりも100〜200μmだけ大きい厚みをもつものを用いるようにすれば、部品収納後のキャリアテープにおいて部品収納部内での電子部品の厚み方向でのガタツキを抑えることができる。
さらに、底部用カバーテープとして、部品収納部に収納された電子部品に対して底部用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されているものを用いるようにすれば、部品収納部に収納した電子部品に対して底部用カバーテープを介して外観検査を実施できる。
本発明の電子部品の実装方法では、本発明のキャリアテープであって、部品収納部に電子部品が収納され、底部用カバーテープとは反対側のキャリアテープ基材の面に封止用カバーテープが部品収納部を覆って貼り付けられている部品収納後のキャリアテープを用い、底部用キャリアテープを剥がして部品収納部から電子部品を取り出し、電子部品を上下反転させることなく実装体へ移動させるようにしたので、例えばWLCSPのように、キャリアテープへの収納時とは上下逆方向で電子部品を実装体へ実装する場合に、P&P等の移送機構により電子部品を上下反転させることなく、電子部品を正常な実装方向をもって実装体へ移動させることができる。
本発明の電子部品の外観検査方法では、部品収納部に収納された電子部品に対して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されている底部用カバーテープを備えた本発明のキャリアテープを用い、底部用カバーテープを介して部品収納部に収納された電子部品の外観検査を行なうようにしたので、従来のキャリアテープでは実施できなかった、部品収納部の底部側からの外観検査を行なうことができる。
また、透明又は半透明の材料により形成されている底部用カバーテープと、部品収納部に電子部品が収納され、底部用カバーテープとは反対側のキャリアテープ基材の面に部品収納部に収納された電子部品に対して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されている封止用カバーテープが貼り付けられている本発明のキャリアテープを用い、封止用カバーテープを介して部品収納部に収納された電子部品の外観検査を行なうようにしたので、封止用カバーテープを貼り付けた後であっても電子部品の外観検査を行なうことができる。
さらに、底部用カバーテープを介して部品収納部に収納された電子部品の外観検査も行なうようにすれば、部品収納部の上部側と底部側の両方から電子部品の外観検査を行なうことができる。
図1はキャリアテープの一実施例を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は(A)のA−A位置での断面図、(C)は(A)のB−B位置での断面図である。
部品収納前のキャリアテープ1は、帯状のキャリアテープ基材3と底部用カバーテープ5を備えている。キャリアテープ基材3の材料としては、例えばPET(poly ethylene terephthalate)、PVC(poly vinyl chloride)、PS(poly styrene)などの可撓性の樹脂を挙げることができる。キャリアテープ基材3の厚みは、収納対象である電子部品の厚みよりもわずかに大きい寸法、例えば100〜200μmだけ大きい寸法を挙げることができる。収納対象がWLCSPの場合、代表的なパッケージ厚は600〜700μm程度なので、キャリアテープ基材3の厚みとして700〜900μmを挙げることができる。キャリアテープ基材3の幅寸法としては、例えば8mm、12mm、16mm、24mm、32mmなどを挙げることができる。
キャリアテープ基材3の長手方向に平面形状が矩形の貫通穴からなる複数の部品収納部7が等間隔に形成されている。部品収納部7の平面寸法は、収納対象である電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい寸法、例えば収納対象である電子部品の外形寸法の10%程度だけ大きい寸法を挙げることができる。収納対象がWLCSPの場合、例えば外形寸法は2.0×2.0〜5.0×5.0mm(ミリメートル)程度なので、部品収納部7の平面寸法として2.2×2.2〜5.2×5.2mmを挙げることができる。部品収納部7の間隔は、キャリアテープ基材3の材料及び厚み、並びに部品収納部7の平面寸法に基づいて最も好ましい寸法で形成されている。
キャリアテープ基材3には長手方向に等間隔に形成された貫通穴からなる送り穴9も形成されている。
キャリアテープ基材3の一平面に底部用カバーテープ5が部品収納部7を覆って貼り付けられている。
底部用カバーテープ5は部品収納部7の配列の両側で例えば接着剤によりキャリアテープ基材3に例えば0.2〜0.7N(ニュートン)の剥離強度をもって剥離可能に貼り付けられている。底部用カバーテープ5は、例えばPETと接着剤層により形成され、部品収納部7に収納された電子部品に対して底部用カバーテープ5を介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明であり、ここでは全光線光透過率が85〜90%である。
図2はキャリアテープ1の製造方法の一実施例を説明するための工程断面図である。図2を参照してこの製造方法の実施例を説明する。
(1)収納対象の電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい寸法に対応する金型歯11及び金型歯11の寸法に対応する開口部をもつ台座13を備えた打ち抜き装置に、部品収納部用の貫通穴が形成されていないキャリアテープ基材3を配置する。図示しない移送機構によりキャリアテープ基材3を移動させ、キャリアテープ基材3の最初の部品収納部形成位置を金型歯11下に配置する((a)参照)。
(2)金型歯11を下降させてキャリアテープ基材3を打ち抜き、キャリアテープ基材3に貫通穴からなる部品収納部7を形成する。部品収納部7は収納対象の電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい平面寸法で形成される((b)参照)。
(3)金型歯11を上昇させた後、図示しない移送機構によりキャリアテープ基材3を移動させ、キャリアテープ基材3の次の部品収納部形成位置を金型歯11下に配置する((c)参照)。
(4)上記工程(2)及び(3)を繰り返し、キャリアテープ基材3に複数の部品収納部7を等間隔で形成する。部品収納部7の個数及びキャリアテープ基材3の長さは自由であり、例えばユーザーの所望する長さに形成される((d)参照)。
(5)部品収納部7が形成されたキャリアテープ基材3の一平面に底部用カバーテープ5を剥離可能に貼り付ける((e)参照)。これにより、図1に示したキャリアテープ1が得られる。
このように、部品収納部7を打ち抜きにより形成するので、高精度な寸法をもつ部品収納部7を容易に形成することができる。
この実施例では、1個の金型歯11を用いて部品収納部7を1個ずつ順に形成しているが、本発明のキャリアテープの製造方法はこれに限定されるものではなく、複数個の同じ金型歯を用い、それらの金型歯を等間隔に配置して、複数個の部品収納部7を同時に形成するようにしてもよい。
図3は電子部品収納後のキャリアテープの実施例を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は(A)のA−A位置での断面図、(C)は(A)のB−B位置での断面図である。
部品収納部7にWLCSP15が半田ボール(外部接続端子)17を上向き(底部用カバーテープ5とは反対側)にして収納されている。すなわち、WLCSP15は、例えば図6に示したような、半田ボール17を上向きにしてウエハリングに貼り付けられた状態から、上下方向の向きを変えることなく部品収納部7に収納されている。
キャリアテープ基材3の底部用カバーテープ5とは反対側の面に、封止用カバーテープ19が部品収納部7を覆って貼り付けられている。封止用カバーテープ19は、底部用カバーテープ5と同様に、部品収納部7の配列の両側で例えば接着剤によりキャリアテープ基材3に例えば0.2〜0.7Nの剥離強度をもって剥離可能に貼り付けられている。封止用カバーテープ19は、例えば底部用カバーテープ5と同じ構造をもっており、封止用カバーテープ19を介してWLCSP15の外観検査を実施できる程度に透明又は半透明である。
この実施例のキャリアテープではWLCSP15を収納対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明のキャリアテープは、例えばCSPやBGAなどのICチップなど、WLCSP以外の電子部品を収納対象とすることもできる。
図4はキャリアテープ1に収納されたWLCSPの外観検査方法の一実施例を説明するための図である。
ボール面側カメラ21とマーク面側カメラ23が対向して配置されている。キャリアテープ1は図示しない移送機構によりカメラ21,23間で間欠送りされ、部品収納部7がカメラ21,23間の位置に順次配置される。底部用カバーテープ5及び封止用カバーテープ19は外観検査ができる程度に透明又は半透明なので、ボール面側カメラ21により封止用カバーテープ19を介してWLCSP15のボール面(半田ボール17が形成されている面)の画像取得が行なわれ、マーク面側カメラ23により底部用カバーテープ5を介してWLCSP15のマーク面(ボール面とは反対側の面)の画像取得が行なわれる。カメラ21,23で取得された画像情報は図示しない画像認識装置に送られ、画像認識装置により、ボール面側カメラ21からの画像情報に基づいてWLCSP15の収納状態検査及び半田ボール17の状態検査が行なわれ、マーク面側カメラ23からの画像情報に基づいてWLCSP15のマーク検査及び方向検査が行なわれる。
この実施例では、底部用カバーテープ5が透明又は半透明の材料により形成されているキャリアテープ1を用いているので、従来のキャリアテープでは実施できなかった、収納後のWLCSP15のマーク面の外観検査を行なうことができる。
さらに、封止用カバーテープ19は透明又は半透明の材料により形成されているので、収納後のWLCSP15のボール面の外観検査を行なうことができる。
この実施例では、封止用カバーテープ19をキャリアテープ基材3に貼り付けた後に外観検査を実施しているが、本発明の外観検査方法はこれに限定されるものではなく、封止用カバーテープ19をキャリアテープ基材3に貼り付ける前に、部品収納部7に収納されたWLCSP15のボール面の外観検査を行なってもよい。
また、この実施例ではボール面とマーク面の画像取得を同じ位置で行なっているが、本発明の外観検査方法はこれに限定されるものではなく、互いに異なる位置でボール面とマーク面の画像取得を行なってもよい。
また、この実施例ではWLCSP15を外観検査対象としているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ボール面を下向き(底部用カバーテープ5側)にして部品収納部7に収納されたCSPやBGAなどのICチップを外観検査対象とする場合、従来のキャリアテープでは実施できなかった、底部用カバーテープ5を介して収納後のICチップのボール面の外観検査を行なうことができる。
図5はキャリアテープ1に収納されたWLCSPの実装方法の一実施例を説明するための図である。
キャリアテープ1は、図示しない移送機構により底部用カバーテープ5を上側にした状態で間欠送りされる。このとき、部品収納部7に収納されているWLCSP15はボール面を下側(封止用カバーテープ19側)に向けた状態になっている。図示しないカバーテープ剥離機構により底部用カバーテープ5が順次剥がされ、底部用カバーテープ5が剥がされた位置の部品収納部7はP&P25下の取出し位置に順次配置される。P&P25により部品収納部7からWLCSP15が取り出され、WLCSP15を上下反転させることなく実装基板などの実装体27へ移動させる。
このように、底部用カバーテープ5を剥がして部品収納部7からWLCSP15を取り出すことにより、キャリアテープ1への収納時とは上下逆方向でWLCSP15を実装体27へ実装する場合であっても、P&P25によりWLCSP15を上下反転させることなく、WLCSP15を正常な実装方向をもって実装体27へ移動させることができる。これにより、WLCSP15の収納及び取出しを行なうためのP&Pなどの搬送機構が複雑になるのを抑制することができ、製造コストの上昇を抑制することができる。
この実施例では、キャリアテープ1の収納対象がWLCSP15なので底部用カバーテープ5が剥がされて部品収納部7からWLCSP15を取り出しているが、例えばCSPなど、収納時と取出し時で上下反転させる必要がない電子部品を部品収納部7に収納している場合には封止用カバーテープ19が剥がされて電子部品が取り出される。
以上、本発明の実施例を説明したが、上記で示した寸法、形状及び材料などは一例であり、本発明は実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、図1に示したキャリアテープの実施例では、底部用カバーテープ5及び封止用カバーテープ19として外観検査を実施できる程度に透明又は半透明のものを用いているが、本発明のキャリアテープはこれに限定されるものではなく、底部用カバーテープ及び封止用カバーテープ19のいずれか一方又は両方が不透明なものであってもよい。
キャリアテープの一実施例を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は(A)のA−A位置での断面図、(C)は(A)のB−B位置での断面図である。 キャリアテープの製造方法の一実施例を説明するための工程断面図である。 電子部品収納後のキャリアテープの実施例を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は(A)のA−A位置での断面図、(C)は(A)のB−B位置での断面図である。 キャリアテープに収納されたWLCSPの外観検査方法の一実施例を説明するための図である。 キャリアテープに収納されたWLCSPの実装方法の一実施例を説明するための図である。 従来のキャリアテープを示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のX−X位置での断面図である。 従来のキャリアテープへのWLCSPの収納例を説明するための図である。 従来のキャリアテープにWLCSPを収納するためのIC反転機構例を説明するための図である。
符号の説明
1 キャリアテープ
3 基材
5 底部用カバーテープ
7 部品収納部
9 送り穴
11 金型歯
13 台座
15 WLCSP
17 半田ボール
19 封止用カバーテープ
21 ボール面側カメラ
23 マーク面側カメラ
25 P&P
27 実装体

Claims (19)

  1. 電子部品を収納するための貫通穴からなる部品収納部が形成されているキャリアテープ基材と、前記キャリアテープ基材の一平面に前記部品収納部を覆って貼り付けられている剥離可能な底部用カバーテープを備えたキャリアテープ。
  2. 前記部品収納部は収納対象である電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい平面寸法をもつ請求項1に記載のキャリアテープ。
  3. 前記部品収納部は収納対象である電子部品の外形寸法よりも10%程度大きい平面寸法をもつ請求項1に記載のキャリアテープ。
  4. 前記キャリアテープ基材は収納対象である電子部品の厚みよりもわずかに大きい厚みをもつ請求項1から3のいずれかに記載のキャリアテープ。
  5. 前記キャリアテープ基材は収納対象である電子部品の厚みよりも100〜200μmだけ大きい厚みをもつ請求項1から3のいずれかに記載のキャリアテープ。
  6. 収納対象である電子部品はWLCSPである請求項1から5のいずれかに記載のキャリアテープ。
  7. 前記底部用カバーテープは前記部品収納部に収納された電子部品に対して前記底部用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されている請求項1から6のいずれかに記載のキャリアテープ。
  8. 前記部品収納部に電子部品が収納され、前記底部用カバーテープとは反対側の前記キャリアテープ基材の面に封止用カバーテープが前記部品収納部を覆って貼り付けられており、前記封止用カバーテープは、前記部品収納部に収納された電子部品に対して前記封止用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されている請求項1から7のいずれかに記載のキャリアテープ。
  9. キャリアテープ基材に貫通穴を形成して電子部品を収納するための部品収納部を形成する工程と、
    底部用カバーテープを前記キャリアテープ基材の一平面に前記部品収納部を覆って剥離可能に貼り付ける工程を含むキャリアテープの製造方法。
  10. 前記部品収納部を、金型歯を用いて前記キャリアテープ基材を打ち抜くことにより形成する請求項9に記載のキャリアテープの製造方法。
  11. 前記部品収納部を、収納対象である電子部品の外形寸法よりもわずかに大きい平面寸法で形成する請求項9又は10に記載のキャリアテープの製造方法。
  12. 前記部品収納部を、収納対象である電子部品の外形寸法よりも10%程度大きい平面寸法で形成する請求項9又は10に記載のキャリアテープの製造方法。
  13. 前記キャリアテープ基材として、収納対象である電子部品の厚みよりもわずかに大きい厚みをもつものを用いる請求項9から12のいずれかに記載のキャリアテープの製造方法。
  14. 前記キャリアテープ基材として、収納対象である電子部品の厚みよりも100〜200μmだけ大きい厚みをもつものを用いる請求項9から12のいずれかに記載のキャリアテープの製造方法。
  15. 前記底部用カバーテープとして、前記部品収納部に収納された電子部品に対して前記底部用カバーテープを介して外観検査を実施できる程度に透明又は半透明の材料により形成されているものを用いる請求項9から14のいずれかに記載のキャリアテープの製造方法。
  16. 請求項1から7のいずれかに記載のキャリアテープであって、前記部品収納部に電子部品が収納され、前記底部用カバーテープとは反対側の前記キャリアテープ基材の面に封止用カバーテープが前記部品収納部を覆って貼り付けられている部品収納後のキャリアテープを用い、
    前記底部用キャリアテープを剥がして前記部品収納部から電子部品を取り出し、電子部品を上下反転させることなく実装体へ移動させる電子部品の実装方法。
  17. 請求項7又は8に記載のキャリアテープを用い、前記底部用カバーテープを介して前記部品収納部に収納された電子部品の外観検査を行なう電子部品の外観検査方法。
  18. 請求項8に記載のキャリアテープを用い、前記封止用カバーテープを介して前記部品収納部に収納された電子部品の外観検査を行なう電子部品の外観検査方法。
  19. 前記底部用カバーテープを介して前記部品収納部に収納された電子部品の外観検査も行なう請求項18に記載の電子部品の外観検査方法。
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