JP2005089221A - 金属溶着タイルの製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化鉛等を含有する釉薬に依存せず、タイル表面への金属溶射を簡便、かつ溶着性を強固にすることができ、多様な金属光沢を表現可能とする金属溶着タイルの製法を提供する。
【解決手段】タイル原料を所定形状に成形後に焼成した焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域のもとで金属溶射する工程と、前記金属溶射後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有する。併せて、金属溶射の前または後に施釉する工程と、前記施釉物を焼成する工程とを含み、さらに樹脂塗装する工程前に金属溶射を複数回に亘り繰り返して行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイル表面に金属の有する色合いを発現させる金属溶着タイルの製法に関する。
一般にタイルの彩色においては、タイル素板そのものの色を生かし、焼成後に透明化する釉薬による塗装、あるいはタイル素板に所望の色に発色する釉薬による塗装が行われてきた。現在、タイルに多様な彩色を施すことが可能となっているものの、出来上がるタイルの有する色合いは、タイル素板もしくは釉薬中の顔料の組成等に大きく影響されていた。その一方、昨今のデザイン性、装飾性に優れた住居、ホール等の屋内外を調度する場合、旧来のタイルには存在しない金属色(光沢)を帯びたタイルの要望が高まってきた。しかし、金属に特有な光沢をタイルの発色として表現することは、従来の釉薬にみられる顔料のみでは必ずしも容易ではなかった。
上記の金属光沢を表現するため、例えば、金属粉末を分散させた釉薬を塗装後に焼成したタイルが知られる。この製法によるタイルにあっては、焼成時に表面の金属粉末が酸化され、金属光沢が喪失する問題点があった。そこで、マイカ状酸化鉄を含有する釉薬による施釉物品(タイルを含む)が報告されている(特許文献1参照)。前記施釉物品において、該物品表面に釉薬内のマイカ状酸化鉄が分散されることにより、金属光沢を発色させるものである。特に、前記マイカ状酸化鉄の結晶の大きさにより、褐色、紫色等と光沢色が変化する特徴がある。
しかしながら、前出の特許文献1に係る施釉物品によると、予めマイカ状酸化鉄が含有された釉薬を調整しなければならない。前記調整に際して釉薬中にマイカ状酸化鉄を均一に分散させることは、成分同士の比重の差により容易とは言えない。また、施釉には通常ノズルタイプのスプレー装置が用いられることが多いため、配合するマイカ状酸化鉄の大きさに限界がある。さらに、必ずしも光沢色は、金属そのものの色とは言えず、鉄以外の金属、例えば銅等の光沢を所望することは不可能であった。
この他、金属光沢を再現するために釉薬の改良が試みられた。前記改良釉薬は、釉薬重量中に酸化鉛を2〜20重量%程度使用し、これに酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化チタン、二酸化マンガン等の金属酸化物を必要により1〜10重量%程度含有するものである。しかし、前記改良釉薬は、酸化鉛を必須とするため、酸化鉛の毒性に対応した厳正な生産管理が要求される。このため、前記改良釉薬の取り扱いは、必ずしも簡便ではなかった。さらに、前記改良釉薬をタイルに用いた場合、焼成後に硬化したガラス質の表面は柔らかく、傷付きやすいという問題がある。
上記の釉薬の改良による施釉物品に代えて溶射の手法を用いることにより、タイル素材上に金属光沢を施した複合タイルが報告されている(特許文献2参照)。前記特許文献2における複合タイルは、セラミック製タイル素材の表面を研磨材の吹き付けにより凹凸を付した砂地状にした後、真鍮、銅等の非鉄金属を溶射後、透明樹脂による被覆、塗料による塗装が施されることにより製造される。
前出の特許文献2に係る複合タイルにおいては、タイル素材の表面をあえて砂地状に加工することにより、溶射金属の密着性を向上させようとしている。しかしながら、砂地状に加工するためタイル素材の表面は荒くなり、タイルの意匠性を損なうおそれがある。また、溶射に先立ち、砂地状に加工したタイル素材表面から研磨砂塵をほぼ完全に除去しなければならない。すなわち、当該研磨砂塵が溶射金属とタイル素材の間に入り込み、溶射金属の密着性(溶着性)を低下させる問題がある。そのため、一連の砂地状の加工、研磨砂塵の除去に別途の設備、経費等を要する点が指摘される。
特許第2974251号公報 特公平1−23438号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、酸化鉛等を含有する釉薬に依存せず、タイル表面への金属溶射を簡便、かつ溶着性を強固にすることができ、多様な金属光沢を表現可能とする金属溶着タイルの製法を提供するものである。
すなわち、請求項1の発明は、タイル原料を所定形状に成形後に焼成した焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域のもとで金属溶射する工程と、前記金属溶射後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法に係る。
請求項2の発明は、タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルに金属溶射する工程と、前記金属溶射後に二次焼成する工程と、前記二次焼成後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法に係る。
請求項3の発明は、タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域に予備加熱する工程と、前記予備加熱後に金属溶射する工程と、前記金属溶射後に二次焼成する工程と、前記二次焼成後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法に係る。
請求項4の発明は、タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルに金属溶射する工程と、前記金属溶射後に施釉する工程と、前記施釉後に二次焼成する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法に係る。
請求項5の発明は、タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域に予備加熱する工程と、前記予備加熱後に金属溶射する工程と、前記金属溶射後に施釉する工程と、前記施釉後に二次焼成する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法に係る。
請求項6の発明は、タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルに施釉する工程と、前記施釉後に金属溶射する工程と、前記金属溶射後に二次焼成する工程と、前記二次焼成後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法に係る。
請求項7の発明は、タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルに施釉する工程と、前記施釉後に表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域に予備加熱する工程と、前記予備加熱後に金属溶射する工程と、前記金属溶射後に二次焼成する工程と、前記二次焼成後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法に係る。
請求項8の発明は、前記金属溶射する工程は複数回に亘り繰り返して行われる請求項1ないし7のいずれか1項に記載の金属溶着タイルの製法に係る。
請求項1の発明に係る金属溶着タイルの製法によると、焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域のもとで金属溶射する工程を含むため、溶射された金属の溶着性を向上させることができ、さらに、マイカ状酸化鉄、酸化鉛を含有する釉薬を用いることなく、金属自体の光沢をタイル表面に表現することが可能となる。
請求項2の発明に係る金属溶着タイルの製法によると、一次焼成の温度に応じて成形後のタイルの素焼きが可能となり、当該タイル素板への金属溶着量を増加させることができる。
請求項3の発明に係る金属溶着タイルの製法によると、一次焼成の温度に応じて成形後のタイルの素焼きが可能となり、当該タイル素板への金属溶着量を増加させることに加え、焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域に予備加熱して金属溶射する工程も含まれるため、さらに金属溶着量を増加させることができる。
請求項4の発明に係る金属溶着タイルの製法によると、金属溶射の後に施釉する工程が含まれるため、釉薬を介して溶射された金属の光沢を表現することができる。また、形成される釉薬層により、溶射された金属が保護される効果がある。
請求項5の発明に係る金属溶着タイルの製法によると、金属溶射の後に施釉する工程が含まれるため、釉薬を介して溶射された金属の光沢を表現することができる。また、形成される釉薬層により、溶射された金属が保護される効果がある。加えて、焼成タイルを予備加熱し、表面温度を上げてから金属溶射する工程も含まれるため、焼成タイルへの金属溶着量をより増加させることができる。
請求項6の発明に係る金属溶着タイルの製法によると、焼成タイルに施釉する工程と、前記施釉後に金属溶射する工程が含まれるため、形成される釉薬層の上に溶射された金属の光沢に釉薬の美麗さを新たに付加することができる。
請求項7の発明に係る金属溶着タイルの製法によると、焼成タイルに施釉する工程と、前記施釉後に金属溶射する工程が含まれるため、形成される釉薬層の上に溶射された金属の光沢に釉薬の美麗さを新たに付加することができる。加えて施釉済みの焼成タイルを予備加熱し、表面温度を上げてから金属溶射する工程も含まれるため、施釉済みの焼成タイルへの金属溶着量をより増加させることができる。
請求項8の発明に係る金属溶着タイルの製法によると、金属溶射する工程は複数回に亘り繰り返して行われるため、異なる金属または異なる合金を一枚のタイル内に溶射することができ、溶射模様を複雑化して新たな美観を創出することが可能となる。
以下添付の図面に従って本発明を説明する。図1は本発明の第一実施例に係る金属溶着タイルの概略工程図、図2は金属溶射を表す概略模式図、図3は第一実施例の金属溶着タイルの斜視図、図4は図3のA−A線における部分拡大断面図、図5は第二実施例に係る金属溶着タイルの概略工程図、図6は第二実施例に係る金属溶着タイルの部分拡大断面図、図7は第三及び第四実施例に係る金属溶着タイルの概略工程図、図8は第三及び第四実施例に係る金属溶着タイルの部分拡大断面図、図9は第五及び第六実施例に係る金属溶着タイルの概略工程図、図10は第五及び第六実施例に係る金属溶着タイルの部分拡大断面図、図11は第七実施例の金属溶着タイルの斜視図、図12は他の金属溶射を表す概略模式図である。
図1の概略工程図を用い、金属溶着タイルである製品Xについて、その製法を説明する。図1に示す製法は請求項1に規定する金属溶着タイルの製法に相当する。
図1において、タイル原料Mは、陶石、長石、粘土及び適宜の顔料等、公知の原料からなる。前出の各原料は粉砕、混合、乾燥後、所定形状に成形され(S10)、成形タイル体となる。前記S10の成形後、成形タイル体は、トンネルキルン、ローラーハースキルン等の公知の焼成炉において1100〜1300℃で焼成され(S11)、焼成タイルとなる。前記焼成タイルは、バーナーにより火炎を当てながら行う加熱、電熱体による加熱、あるいは公知の焼成炉内に搬入して行う加熱、さらには焼成炉の廃熱(熱風)を誘導する等により、当該焼成タイルの表面温度が50℃以上400℃以下を満たす温度域に予備加熱される(S12)。このようにして予備加熱を経た焼成タイルに対して金属溶射が行われ(S13)、続いて必要に応じて樹脂塗装が行われ(S14)、製品Xが得られる。
前記S10の成形においては、公知の成形機により成形される。前記成形に際し、湿式または乾式のいずれの成形法も選択可能であり、平板状への成形、あるいは表面に凹凸(エンボス)等の適宜の意匠形状が付される成形が行われる。なお、湿式成形とする場合、当該成形後に100℃以上、好ましくは200℃前後の乾燥が必要となる。
前記S12の予備加熱は、特に焼成タイルの表面温度が室温(気温)まで冷却されている場合に行われる。以降に行われる金属溶射において、溶射装置からは溶融された金属が噴射される。そのため、各溶射金属の融点と焼成タイルの表面温度とをなるべく近接させることにより、溶射に伴って飛散した金属が、焼成タイルの表面に不完全な溶着のままで固体になること、すなわち表面に溶射金属が十分に広がらずに固体になることを抑制することができる。したがって、焼成タイルの表面温度を気温以上、すなわち50℃以上に予備加熱することが好ましい。
また、一般的なタイルの製法では、S11等の焼成終了後、緩やかにタイルの温度を下げながら、400℃以下に低下した時点で焼成炉から取り出される。仮に焼成タイルを400℃より高温時に取り出して外気に接触させると、急激な温度差によりタイル中のガラス質が変質し、タイル自体に亀裂が生じる。つまり、予備加熱において400℃以上とすると、当該予備加熱後から金属溶射の間に外気に接触し、急激な温度差に直面することとなり、同様の理由から容易にタイルの損傷が想定される。したがって、予備加熱における焼成タイルの表面温度の上限は、400℃以下とすることが好ましい。
なお、前記S12の予備加熱について、既にタイルの表面温度が50℃以上、400℃以下である場合には省略可能である。特に成形、焼成、金属溶射が連続して行われる場合、前記S11の焼成により焼成タイルが余熱を帯びているため、省略は可能である。
前記S13の金属溶射には、アルミニウム、錫、亜鉛、銅、チタン、ニッケル、鉄、クロム、マンガン、金、銀等の金属、もしくは真鍮、ステンレス等これら金属の合金が用いられる。金属溶射に際して用いられる溶射装置には、粉末化した金属粉末、あるいは、線状(ワイヤ状)の金属線が充填される。金属粉末を用いて金属溶射を行った場合に焼成タイル表面に表される溶着金属は、線状(ワイヤ状)を用いて金属溶射を行った場合と比較して大きさを細かくすることができる。そこで、溶着金属の大きさが考慮され、金属粉末もしくは金属線が選択される。
金属溶射についてさらに詳しく述べると、図2に表されるように、図中焼成タイル1の上表面1uに溶射装置5から溶融した金属が微粒子化されながら噴射され、前記上表面1uに溶着して溶着金属6となる。前記溶射装置5は、図中の矢印方向に移動する状態を表す。なお、図中の符号diは溶射装置5と焼成タイル1の上表面1uとの鉛直距離を示す。また、符号dt(矢印付き破線)は溶射装置5の移動する軌跡であり、dpは軌跡dt同士の間隔(ピッチ)を示す。この場合、溶射装置5の移動速度、焼成タイル1上の移動回数、ピッチを広げるか狭めるか、及び上表面1uと溶射装置5との距離を適宜調整することにより、焼成タイル1の上表面1uに溶着される金属の量を変化させることができる。
以上の図示の各工程を経ることにより得られた製品Xは、図3における金属溶着タイル10である。溶着金属15は、図示のとおり、焼成タイル11の上表面12全体に分散されている。図4(a)は、図3のA−A線における断面を模式的に表すものである。焼成タイル11に溶着する溶着金属15は、適宜の間隔で分散されているが、前述のとおり溶射の条件を制御し、緻密に金属溶射することにより、上表面12は完全に溶射金属により被覆される場合もある。
図4(b)は、前記S13の金属溶射後に樹脂塗装(S14)された金属溶着タイル10Cを示す。図中符号13は樹脂層である。他の箇所は図4(a)と同様であるため、その説明を省略する。
前記S14の樹脂塗装は、前記金属溶着タイル10表面に溶着した金属の酸化、酸、アルカリ等による腐食等の劣化を防止するため、必要に応じて行われる。むろん、酸化や腐食に伴う金属の変化を風合いとして利用する場合は、当該樹脂塗装を必要としない。前記S14の樹脂塗装において、ポリエステル樹脂、ふっ化樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂等の適宜樹脂が選択され、前記上表面12に塗装(コーティング)される。
図5の概略工程図を用い、金属溶着タイルである製品Haについて、その製法を説明する。前記製品Haの製法は請求項2に規定する金属溶着タイルの製法に相当する。
図5において、前記タイル原料Mは、粉砕、混合、乾燥後、所定形状に成形され(S20)、成形タイル体となる。前記S20の成形後、成形タイル体は、前記製品Xの製法と同様の公知の焼成炉において750〜850℃で一次焼成され(S21)、一次焼成タイルとなる。前記一次焼成タイルに対して金属溶射が行われ(S23)、さらに前出の公知の焼成炉において1000〜1300℃で二次焼成される(S24)。その後、必要に応じて樹脂塗装が行われ(S25)、製品Haが得られる。
さらに、図5の概略工程図を用い、金属溶着タイルである製品Hbについて、その製法を説明する。前記製品Hbの製法は請求項3に規定する金属溶着タイルの製法に相当する。
図5において、前記タイル原料Mは、粉砕、混合、乾燥後、所定形状に成形され(S20)、成形タイル体となる。前記S20の成形後、成形タイル体は、前記製品Xの製法と同様の公知の焼成炉において750〜850℃で一次焼成され(S21)、一次焼成タイルとなる。前記一次焼成タイルは、バーナーにより火炎を当てながら行う加熱、電熱体による加熱、あるいは公知の焼成炉内に搬入して行う加熱、さらには焼成炉の廃熱(熱風)を誘導する等により、当該焼成タイルの表面温度が50℃以上400℃以下を満たす温度域に予備加熱される(S22)。前記予備加熱を経た焼成タイルに対して金属溶射が行われ(S23)、さらに前出の公知の焼成炉において1000〜1300℃で二次焼成される(S24)。その後、必要に応じて樹脂塗装が行われ(S25)、製品Hbが得られる。
前記S22の予備加熱は、既に一次焼成を終えた一次焼成タイルの表面温度が50℃以上、400℃以下である場合には省略可能である。特に成形、焼成、金属溶射が連続して行われる場合、前記S21の一次焼成により焼成タイルが余熱を帯びているため、省略は可能である。
前述の図1に示したS11の焼成は、完全にタイル原料中のガラス質を溶融させることにより、組成成分同士の焼結を促すものであり、タイル素板としては既に完成品である。これに対し、前記製品Ha及び製品Hbに共通の図5における前記S21の一次焼成とは、陶器製品の製造時に行われる素焼きに相当する。すなわち、前記S21の一次焼成とは、前記成形タイル体が割れたり、欠けたりといった強度上の不具合を解消し、該成形タイル体を搬送する場合等の取り扱いの利便性を向上させるための物理的強度を付与するものである。
そのため、特に750〜850℃のいわゆる素焼きの温度帯で焼成を行うことにより、含水量の調整、一部ガラス質が溶融され、一次焼成タイルの組成成分同士の結合強度が高まる。なお、一次焼成を終えたのみのタイル素板は、組成成分同士の焼結が完全ではないため、未完成品である。
また、後述の実施例から理解されるように、発明者の検証によると、前記S21の一次焼成を特に750〜850℃のいわゆる素焼きの温度帯とする場合、さらなる溶射金属の溶着性が向上することが明らかである。図6は、一次焼成を終えて金属溶射を行った金属溶着タイル20の部分拡大断面の模式図を表す。図示のとおり、溶着金属25は、一次焼成を終えた焼成タイル21の上表面22全体に分散されている。特に、前記一次焼成を終えた焼成タイル21は、一次焼成を経ることにより、水分の蒸発に伴って生じた細孔27が発達している。すなわち、溶射装置から噴射される溶融金属の一部は、前記細孔に浸入して固体化したものである。
なお、前記製品Xの場合のように1100〜1300℃で二次焼成された場合には、ガラス化が完全に進行するためタイル表面の細孔の大半は喪失し、タイル表面は平滑化する。一方、製品Haの製法においては、予備加熱する工程が含まれなくとも、上記及び後述する実施例のとおり溶融金属の溶着を促すことできる。むろん、製品Hbの製法のように金属溶射に先立ち、予備加熱を行うことによって、溶融金属の溶着がよりいっそう増すことは言うまでもない。
図7の概略工程図を用い、金属溶着タイルである製品Yaについて、その製法を説明する。前記製品Yaの製法は請求項4に規定する金属溶着タイルの製法に相当する。
図7において、製品Xの場合と同様のタイル原料Mは、粉砕、混合、乾燥後、所定形状に成形され(S30)、成形タイル体となる。前記S30の成形後、成形タイル体は、前記製品Xの製法と同様の公知の焼成炉において1100〜1300℃で一次焼成され(S31)、一次焼成タイルとなる。前記一次焼成タイルに対して金属溶射が行われ(S33)、溶着金属の上に釉薬塗布による施釉が行われる(S34)。前記S34の施釉後、施釉量に応じて適宜時間乾燥され、再度800〜1300℃で二次焼成が行われ(S35)、製品Yaが得られる。
さらに、図7の概略工程図を用い、金属溶着タイルである製品Ybについて、その製法を説明する。前記製品Ybの製法は請求項5に規定する金属溶着タイルの製法に相当する。
図7において、前記タイル原料Mは、粉砕、混合、乾燥後、所定形状に成形され(S30)、成形タイル体となる。前記S30の成形後、成形タイル体は、前記製品Xの製法と同様の公知の焼成炉において1100〜1300℃で一次焼成され(S31)、一次焼成タイルとなる。前記一次焼成タイルは、バーナーにより火炎を当てながら行う加熱、電熱体による加熱、あるいは公知の焼成炉内に搬入して行う加熱、さらには焼成炉の廃熱(熱風)を誘導する等により、当該一次焼成タイルの表面温度が50℃以上400℃以下を満たす温度域に予備加熱される(S32)。予備加熱を経た一次焼成タイルに対し、金属溶射が行われ(S33)、溶着金属の上に釉薬塗布による施釉が行われる(S34)。前記S34の施釉後、施釉量に応じて適宜時間乾燥され、再度800〜1300℃で二次焼成が行われ(S15)、製品Ybが得られる。
前記製品Yaの製法において、S31の一次焼成を750〜850℃のいわゆる素焼きの温度帯に、S35の二次焼成を1000〜1300℃の温度帯に変更し、他の工程を製品Yaと同様の製法とすることも可能である(製品Jaの製法)。同じく前記製品Ybの製法においても、S31の一次焼成及びS35の二次焼成の温度帯を前記製品Jaの製法と同様に変更し、他の工程を製品Ybと同様の製法(S33の金属溶射前にS32の予備加熱を含める)とすることも可能である(製品Jbの製法)。
前記製品Ja及び製品Jbの製法の特徴は、前記製品Ha及び製品Hbの製法において詳述したとおり物理的強度の向上に加え、溶融金属の一部がタイル表面の細孔に浸入して固体化することにより、溶着金属が高い密着性を有することである。
図8は前記製品Ya,製品Yb,製品Ja,製品Jbの断面を模式的に表すものである。図示のとおり、金属溶着タイル30にあっては、焼成タイル11の上表面12の一面に、溶着金属15が分散されている。さらに、前記上表面12及び溶着金属15を被覆するように釉薬が施釉され、釉薬層16が形成される。
前記金属溶着タイル30の特徴として、溶射された溶着金属15が釉薬層16により保護されていることが挙げられる。加えて、溶着金属15の有する金属光沢は、ガラス質からなる釉薬層16を介して間接的に発現される。さらには、再加熱時に、施釉された釉薬が溶着金属15と反応することにより、形成される釉薬層16中の溶着金属15の周囲では、当該釉薬層のガラス質が変色し、新たな模様が形成される場合がある。このような釉薬を介する間接的な金属光沢により、タイルの模様に新規かつ美麗な興趣が表現される。
図9の概略工程図を用い、金属溶着タイルである製品Zaについて、その製法を説明する。前記製品Zaの製法は請求項6に規定する金属溶着タイルの製法に相当する。
図9において、前記タイル原料Mは、粉砕、混合、乾燥後、所定形状に成形され(S40)、成形タイル体となる。前記S40の成形後、成形タイル体は、前記製品Xの製法と同様の公知の焼成炉において1100〜1300℃で一次焼成され(S41)、一次焼成タイルとなる。前記一次焼成タイルに対して釉薬塗布による施釉が行われる(S42)。前記S42の施釉後、施釉量に応じて適宜時間乾燥され、釉薬の上に金属溶射が行われ(S44)、再度800〜1300℃で二次焼成が行われる(S45)。その後、必要に応じて樹脂塗装が行われ(S46)、製品Zaが得られる。
さらに、図9の概略工程図を用い、金属溶着タイルである製品Zbについて、その製法を説明する。前記製品Zbの製法は請求項7に規定する金属溶着タイルの製法に相当する。
図9において、前記タイル原料Mは、粉砕、混合、乾燥後、所定形状に成形され(S40)、成形タイル体となる。前記S40の成形後、成形タイル体は、前記製品Xの製法と同様の公知の焼成炉において1100〜1300℃で一次焼成され(S41)、一次焼成タイルとなる。前記一次焼成タイルに対して釉薬塗布による施釉が行われる(S42)。前記施釉された一次焼成タイルは、バーナーにより火炎を当てながら行う加熱、電熱体による加熱、あるいは公知の焼成炉内に搬入して行う加熱、さらには焼成炉の廃熱(熱風)を誘導する等により、当該一次焼成タイルの表面温度が50℃以上400℃以下を満たす温度域に予備加熱される(S43)。予備加熱を経た施釉済み一次焼成タイルに対し、釉薬の上に金属溶射が行われ(S44)、再度800〜1300℃で二次焼成が行われる(S45)。その後、必要に応じて樹脂塗装が行われ(S46)、製品Zbが得られる。
前記製品Zaの製法において、S41の一次焼成を750〜850℃のいわゆる素焼きの温度帯に、S45の二次焼成を1000〜1300℃の温度帯に変更し、他の工程を製品Zaと同様の製法とすることも可能である(製品Kaの製法)。同じく前記製品Zbの製法においても、S41の一次焼成及びS45の二次焼成の温度帯を前記製品Kaの製法と同様に変更し、他の工程を製品Zbと同様の製法(S44の金属溶射前にS43の予備加熱を含める)とすることも可能である(製品Kbの製法)。前記製品Ka及び製品Kbの製法とすることの特徴は、物理的強度が付与されることにより成形タイル体を取り扱う場合の利便性の向上である。
図10は前記製品Za,製品Zb,製品Ka,製品Kbの断面を模式的に表すものである。図10(a)は前記S46の樹脂塗装を省略した製品である金属溶着タイル40を示す。図示のとおり、焼成タイル11の上表面12を被覆するように釉薬が施釉され、釉薬層16が形成されている。前記釉薬層16の上面に、溶着金属15は、拡散されている構成である。また、図10(b)は前記S46の樹脂塗装を行った製品である金属溶着タイル40Cを示す。金属溶着タイル40Cは図示のとおり、前出の金属溶着タイル40の溶着金属15が分散する釉薬層16上に、さらに、樹脂層13が形成されたものである。
前記金属溶着タイル40の特徴として、釉薬層16を背景に溶射された溶着金属15から金属光沢が発現されていることが挙げられる。さらには、二次加熱時に、施釉された釉薬が溶着金属15と反応することにより、形成される釉薬層16中の溶着金属15の周囲では、当該釉薬層のガラス質が変色し、新たな模様が形成される場合がある。なお、二次加熱により、溶着金属の表面が酸化され、変色する場合もあるが、ブラシ掛け等の研磨を行うことにより、付着した金属酸化物の除去が可能である。このように金属光沢を釉薬層上あるいは釉薬層中(釉薬が溶融時に溶射金属が多少入り込む場合がある。)に発現させることにより、例えば前記製品Xのような焼成されたタイル素地に金属光沢を伴ったタイルとは異なり、鮮やかな色調からなる美麗な興趣が表現される。むろん、前記金属溶着タイル40Cの場合も同様である。なお、金属溶着タイル40Cは、前記樹脂層13により、その下の溶着金属15及び釉薬層16が保護されていることは、言うまでもない。
これまでに述べたとおり、前記製品Ya及び製品Zaの製法においては、S35及びS45の二次焼成にて再度800〜1300℃に加熱される。したがって、焼成タイル表面(製品Ya)、あるいは施釉された焼成タイル表面(製品Za)に対する溶射された金属は再度溶融するため、溶着性(密着性)は向上する。同様に、製品Ja及び製品Kaの製法においても、S35及びS45の二次焼成が行われるため、焼成タイル表面(製品Ja)、あるいは施釉された焼成タイル表面(製品Ka)に対する溶射された金属の溶着性(密着性)は向上する。このような場合、金属溶射前のタイルの表面温度を特に考慮する必要がなくなる。
加えて、前記製品Yb及び製品Zbの製法においては、前記製品Ya及び製品Zaの製法と異なり、上述のとおり、S32及びS43の予備加熱が追加される。予備加熱の効果は、既に述べたとおり、溶射に伴って飛散する溶融した金属の溶着を容易にするためである。発明者の検証によると、金属の種類ごとに溶着され易さに差が現れることを発見した。例えば、アルミニウムは比較的、焼成タイルの表面に溶着されやすく、銅は若干溶着され難い点が指摘される。したがって、特に銅の溶着を所望する場合には、予備加熱を含める製品Yb及び製品Zbの製法とすることが好ましい。ただし、前記S32及びS43の予備加熱について、既にタイルの表面温度が50℃以上、400℃以下である場合には、前記製品Xの製法と同様に省略可能である。
むろん、前記S35及びS45の二次焼成時に、再度800〜1300℃に加熱されるため、焼成タイル表面(製品Yb)、あるいは施釉された焼成タイル表面(製品Zb)に対する溶射された金属の溶着性(密着性)は、一段と向上する。
製品Jb及び製品Kbの製法においても、S35及びS45の二次焼成が行われるため、前記製品Yb及び製品Zbの場合と同様の理由から、焼成タイル表面(製品Jb)、あるいは施釉された焼成タイル表面(製品Kb)に対する溶射された金属の溶着性(密着性)は向上する。
上述の製品Ha,製品Hb,製品Ya,製品Yb,製品Ja,製品Jb,製品Z1,製品Z2,製品Ka,製品Kbに関する製法において行われる成形(S20,S30,S40)、金属溶射(S13,S23,S33)及び樹脂塗装(S25,S46)の詳細は、前記製品Xに関する製法において行われるS10の成形、S13の金属溶射及びS14の樹脂塗装の詳細と同様であるため、その説明を省略する。
また、上記の各製品の製法中、施釉(S34,S42)において、特に釉薬の施釉量を増やした厚塗り(製品時に約0.5mm前後)とする場合には、タイル素板上の施釉を均一にするため、前記施釉に先立ち予めタイル素板を100℃前後に加熱することが望ましい。
請求項8に規定されるように、前出の製品X,製品Ha,製品Hb,製品Ya,製品Yb,製品Ja,製品Jb,製品Z1,製品Z2,製品Ka,製品Kbに関する製法において、金属溶射する工程は、複数回に亘り繰り返して行うことができる。
すなわち、前記製品Xの製法において、S14の樹脂塗装の直前にS13の金属溶射が複数回行われることである。同様に、前記製品Ha,製品Hbの製法において、S24の二次焼成の直前にS23の金属溶射が複数回行われ、前記製品Ya,Ybの製法及び製品Ja,Jbの製法において、S34の施釉の直前にS33の金属溶射が複数回行われ、前記製品Za,Zb及び製品Ka,Kbの製法において、S45の二次焼成の直前にS44の金属溶射が複数回行われることである。
金属溶射を複数回(多段階)に亘り繰り返して行うことによって、溶射される金属の種類を増やすことが可能となる。すなわち、図11から容易に理解されるように金属溶着タイル50にあっては、焼成タイル11の上表面12全体に、第1溶着金属151及び第2溶着金属152が分散されている。例えば、第1溶着金属としてアルミニウムを溶射した後(1回目)、さらに第2溶着金属として真鍮を溶射すると(2回目)、まず、焼成タイル表面にアルミニウムの溶着により、銀白色の金属斑が分散される。次に真鍮の溶着により、黄金色の金属斑が分散される。この結果、タイル表面には、2種類の金属光沢の色合いによる複雑な斑紋が形成される。むろん、溶射に用いる金属、合金は、自由に選択され、溶射回数も2回に限られず、それ以上の適宜回数とすることも可能である。
加えて、金属溶射を複数回に亘り行う理由には、所望する金属を溶着させるための下塗りの意味合いがある。すなわち、発明者の検証によると、アルミニウムのタイル表面における溶着強度は、銅等の他の金属より比較的高いことを見出した。そのため、予めアルミニウムを溶射した後、銅を溶射する場合には、銅のみをタイル表面に溶射した場合よりも安定した溶着強度が得られる。
金属溶射を行うに当たり、請求項8に規定するとおり、複数回に亘り繰り返して行う以外に、図示はしないが、例えば、次の製法が検討される。前記製品Ya及び製品Ybの製法(製品Ja及び製品Jbの製法も含む)において、S34の施釉後、S35の焼成前に再度金属溶射が行われる製法(製品Yα(製品Jα)の製法)、もしくはS35の焼成後に再度金属溶射が行われる製法(製品Yβ(製品Jβ)の製法)が挙げられる。また、前記製品Za及び製品Zbの製法(製品Ka及び製品Kbの製法も含む)において、S45の焼成後、S46の必要に応じて行われる樹脂塗装前に再度金属溶射が行われる製法(製品Zγ(製品Kγ)の製法)が挙げられる。むろん、金属溶射の回数は、列記の製品のとおり2回に限られるものではなく、所望とする回数が可能である。
前述の他に、溶射装置の性能次第であるが、2種類以上の金属ワイヤあるいは2種類以上の金属粉末を同時に溶射装置に装填し、1回の溶射により2種類以上の金属を溶着させる方法も検討される。例えば、溶射装置に亜鉛ワイヤと銅ワイヤとを同時に装填し、両金属を同時に溶射する方法、あるいはアルミニウム粉末と銅粉末とを予め混合し、これを溶射装置に装填して溶射する方法である。
これまでに述べた金属溶射に先立ち、タイル表面への金属溶射を用い、模様を形成することも可能である。すなわち、前記金属溶射(S13,S23,S33,S44)を行う直前に、前記焼成タイルまたは施釉された焼成タイルの表面上に、ステアリン酸、灯油等の油脂、シリコーンオイル等を筆、刷毛、スクリーン印刷等の公知の手法に基づき、適宜の模様(図柄)を形成するように添着させることである。油脂、シリコーンオイル等のタイル表面の添着物により被覆された箇所では、金属溶射は阻害され、該被覆された箇所の模様は金属溶射されず、当該タイル表面に浮かび上がる。
図12に示すとおり、油脂、シリコーンオイル等を用いて模様2a(‘星形’の枠),2b(‘N’の文字),2c(‘N’の文字の枠)が焼成タイルの上表面1uに形成される。この上から、溶射装置5により金属を溶射することにより、図形、文字等の模様が浮かび上がった金属溶着タイル1a,1b,1cが得られる。前記製品Ha,製品Ya,製品Ja,製品Za,製品Kaの製法で詳述したように、予備加熱を含めない製法にあっては、模様形成のために灯油等の揮発性の油脂が使用可能である。一方、前記製品X、製品Yb,製品Jb,製品Zb,製品Kbの製法のとおり、予備加熱(S12,S22,S32,S43)が含められる製法においては、焼成タイルの表面温度を50ないし200℃未満とした上で、ステアリン酸、シリコーンオイル等の不揮発性物質が添着され、速やかに金属溶射が行われる。
タイル表面に模様を形成する他の手法として、図12に示すとおり、金網2d、金属板2eを焼成タイルの上表面1uに配置することができる。自明ながら金網2d、金属板2eのある箇所では金属溶着は妨害される。その結果、金網や金属板の模様等が抜けるようにして金属溶着された金属溶着タイル1d,1eが得られる。
上記の模様形成の手法によると、例えば、予めアルミニウムを溶射した後、模様形成を行い、さらに銅を溶射すること(複数回の金属溶射)により、アルミニウムの銀白色と、銅の赤銅色とを対比させた模様形成が可能となる。むろん、使用する金属、合金、及び溶射回数も適宜である。
前記製品X,製品Ya,製品Yb,製品Za,製品Zbの製法においては、既にタイル素板としての完成品を造り置き、次の工程に進めることもできる。特に望ましい例として、タイル原料より成形、焼成まで終えた焼成タイル(一次焼成タイル)を予め十分量生産し、前記焼成タイル(一次焼成タイル)より必要量ずつ分けて予備加熱を行い、これに金属溶射する製法である。この結果、規定のタイル素板の完成品を予め生産し、溶射に用いる金属、合金の種類の選択、表面に形成される模様、図形、文字等の選択に見られる個別の需要に柔軟に対応することができる。したがって、多種類の注文生産への対応が可能となる。
なお、本発明において、焼成タイル及び一次焼成タイルには、既に施釉及び焼成の行われた完成品のタイルも含まれる。本製法発明を用いると既に完成品のタイルに対しても金属溶射の付加価値を持たせることができる。
[溶射金属の溶着強度の測定]
溶射金属の溶着強度の評価に当たり、成形タイル体を1250℃で焼成した焼結焼成タイルと、成形タイル体を800℃で焼成した素焼き焼成タイルの2種類の加熱済みタイルを用意した。それぞれについて、ガスバーナーによる加熱、及びローラーハースキルンへの搬入により以下の表1及び表2に示す温度域に予備加熱を行った。
金属溶射には、TAFAモデル9000(プラックスエアー社)の溶射装置を用い、該溶射装置にアルミニウムワイヤ(Al:99.5%以上)を装填し、アルミニウムを溶射した。前記溶射装置における溶射条件について、タイル表面から溶射装置までの距離:300mm、溶射装置の移動速度:999mm・sec-1、溶射装置のピッチ:60mm、溶射装置の電流:100A、溶射装置の電圧:30Vとした。また、前記溶射装置による金属溶射は、外気温23℃、室温18℃の屋内にタイルを敷設して行った。
予備加熱温度に伴う溶射金属の溶着強度を評価するため、発明者は、金属溶射が行われて室温付近まで冷却したタイル表面に布製粘着テープを均一な力で押着し、これを引き剥がした。その後、金属溶射直後の溶着金属量(当初溶着量)と、粘着テープによる引き剥がし後のタイル表面に残存する溶着金属量(残存溶着量)とを目視にて比較し、「溶着強度(%)=〔残存溶着量/当初溶着量〕×100」として概算した。表1は焼結焼成タイルに予備加熱を行った際の結果であり、表2は素焼き焼成タイルに予備加熱を行った際の結果である。
Figure 2005089221
Figure 2005089221
上記表1及び表2の結果から明らかなように、粘着テープによる引き剥がし後のタイル表面に残存する溶着金属量(残存溶着量)は、焼結焼成タイル及び素焼き焼成タイルのいずれにおいても、予備加熱温度が高温になるほど高まる。通常、溶射時に溶融した金属がタイル表面との接触により急冷され、固体化する。しかしながら、予備加熱による蓄熱が存在する場合、溶融した金属が固体化するまでの時間は延びるため、溶融した金属の溶着はより進むものと考える。
また、焼結焼成タイルに比して素焼き焼成タイルの溶着強度が全体的に高い点に関し、成形タイル体の焼成温度が800℃であったことから、焼成タイル表面のガラス質の溶融がが不完全なまま終了し、当該焼成時に水分の蒸発に伴って生じた細孔がそのまま残された可能性がある。そのため、発明者は、前記細孔に溶融した金属の一部が入り込みそのまま溶融した金属は固体化することにより、いわゆる足場を形成して溶着強度が向上したものと推定する。
加えて、前出の表1中の表面温度が10℃の焼結焼成タイル(非予備加熱焼結焼成タイル)の全金属溶着量は、表面温度が400℃の焼結焼成タイルの全金属溶着量と比較すると、およそ1/3であった。このような低下は、溶融した金属がタイル表面との接触により急冷されて固体化し、タイル表面に溶着する前に弾かれたものと推測する。全金属溶着量の変化は、予備加熱温度の上昇とほぼ相関していた。なお、素焼き焼成タイルについても、焼結焼成タイルの場合と同様に、予備加熱温度の上昇とほぼ相関した全金属溶着量の変化を観察した。
次に、前出の表1中の表面温度が10℃の焼結焼成タイル(非予備加熱焼結焼成タイル)と、予備加熱(200℃)を施した焼結焼成タイルのそれぞれを金属ワイヤブラシ(真鍮ワイヤ付きのブラシ)により、均等に研磨した。その結果、前記非予備加熱焼結焼成タイルでは、当初の溶着金属を10割として、これより8割の溶着金属が剥離した。一方、予備加熱(200℃)を施した焼結焼成タイルでは、当初の溶着金属からの剥離は2割に留まった。なお、素焼き焼成タイルについても、焼結焼成タイルの場合と同様の剥離結果を確認した。
[試作例1]
平板状に成形した成形タイルをローラーハースキルンにより、1250℃で焼成した。焼成タイルの表面温度が400℃を下回ったことを確認後、ローラーハースキルンより取り出し、さらに放置して自然冷却を行い、表面温度が150℃未満になった時点でエアバキューム自動移送装置を用い、金属溶射用のスクリーン上に焼成タイルを敷設した。次に、前出の溶射装置(TAFAモデル9000)にアルミニウムワイヤ(Al:99.5%以上)を装填し、アルミニウムを溶射した。前記溶射装置における溶射条件について、タイル表面から溶射装置までの距離:300mm、溶射装置の移動速度:999mm・sec-1、溶射装置のピッチ:60mm、溶射装置の電流:100A、溶射装置の電圧:30Vとした。以上から、製品x1を試作した。
[試作例2]
平板状に成形した成形タイルをローラーハースキルンにより、1220℃で焼成した。焼成後、表面温度が150℃未満になった時点で金属溶射用のスクリーン上に焼成タイルを敷設した。次に、焼成タイルの表面温度が135℃付近のとき、前記溶射装置に銅色ワイヤ(Cu:92%,Sn:5%,Si:2%)を装填して金属溶射した。前記溶射装置における溶射条件について、溶射装置の電圧を33Vとした以外は前記試作例1と同様とした。金属溶射後、タイル表面にエポキシ樹脂を塗装し、透明樹脂膜を形成した。以上から、製品x2を試作した。
[試作例3]
平板状に成形した成形タイルをローラーハースキルンにより、1220℃で焼成した。焼成タイルの表面温度が400℃を下回ったことを確認後、ローラーハースキルンより取り出して自然冷却を行い、焼成済みタイルとしてストック(貯蔵)した。前記ストックされた焼成済みタイルを金属溶射用のスクリーン上に敷設した。ここで、ガスバーナーの火炎を焼成済みタイル表面に当てながら予備加熱を行い、表面温度が約80℃となった時点で、同溶射装置にステンレス色ワイヤ(Ni:62.5%,Cr:22%,Fe:10%)を装填して溶射した。前記溶射装置における溶射条件について、溶射装置の電圧を33Vとした以外は前記試作例1と同様とした。以上から、製品x3を試作した。
前記金属溶着タイルの製品x1,x2,x3は、図1に示した製品Xに相当する。なお、製品x1,x2では、焼成時の余熱を利用したため、予備加熱は省略可能であった。
[試作例4]
平板状に成形した成形タイルをローラーハースキルンにより、800℃で一次焼成した。一次焼成後、表面温度が150℃未満になった時点で金属溶射用のスクリーン上に焼成タイルを敷設した。次に、一次焼成タイルの表面温度が130℃付近のとき、同溶射装置に銅ワイヤ(Cu:99.7%以上)を装填し、銅を溶射した。前記溶射装置における溶射条件について、前記試作例1と同様とした。続いて、ローラーハースキルンにより、1100℃で二次焼成して取り出した後、タイル表面をブラシ掛けにより研磨し、製品hb1を試作した。前記製品hb1の試作に当たって、焼成時の余熱を利用したため、予備加熱は省略可能であった。前記金属溶着タイルの製品hb1は、図5に示した製品Hbに相当する。なお、製品hb1では、焼成時の余熱を利用したため、予備加熱は省略可能であった。
[試作例5]
平板状に成形した成形タイルをローラーハースキルンにより、1220℃で一次焼成した。一次焼成後、表面温度が150℃未満になった時点で金属溶射用のスクリーン上に一次焼成タイルを敷設した。一次焼成タイルの表面温度が130℃付近のとき、同溶射装置に銅ワイヤ(Cu:99.7%以上)を装填し、銅を溶射した。前記溶射装置における溶射条件について、前記試作例1と同様とした。続いて、金属溶射後の一次焼成タイルの表面に透明釉薬による施釉を行った。次にローラーハースキルンにより、950℃で二次焼成して取り出し、製品yb1を試作した。
[試作例6]
平板状に成形した成形タイルをローラーハースキルンにより、1220℃で一次焼成した。一次焼成タイルの表面温度が400℃を下回ったことを確認後、ローラーハースキルンより取り出して自然冷却を行い、一次焼成済みタイルとしてストック(貯蔵)した。前記ストックされた一次焼成済みタイルを金属溶射用のスクリーン上に敷設した。ここで、ガスバーナーの火炎を一次焼成済みタイル表面に当てながら予備加熱を行い、表面温度が約130℃となった時点で、同溶射装置に銅ワイヤ(Cu:99.7%以上)を装填し、銅を溶射した。前記溶射装置における溶射条件について、前記試作例1と同様とした。続いて、金属溶射後の一次焼成タイルの表面に透明釉薬による施釉を行った。次にローラーハースキルンにより、950℃で二次焼成して取り出し、製品yb2を試作した。
前記金属溶着タイルの製品yb1,yb2は、図7に示した製品Ybに相当する。なお、製品yb1では、焼成時の余熱を利用したため、予備加熱は省略可能であった。
[試作例7]
平板状に成形した成形タイルをローラーハースキルンにより、1220℃で一次焼成した。一次焼成後、表面温度が約100℃になった時点で施釉用のスクリーン上にタイルを敷設し、一次焼成タイルの表面に透明釉薬による施釉を行った。続いて、前記一次焼成タイルの裏面側(非施釉面側)よりガスバーナーを用いて予備加熱を行い、一次焼成タイルの表面温度が130℃付近のとき、同溶射装置に真鍮ワイヤ(Cu:99%,Al:9%,Fe0.5%)を装填し、真鍮を溶射した。前記溶射装置における溶射条件について、前記試作例1と同様とした。次に、施釉及び金属溶射の行われた一次焼成タイルをローラーハースキルンにより、900℃で二次焼成して取り出し、溶射金属にブラシ掛けを行い酸化した金属を落とした後、シリコーン樹脂を塗布して製品zb1を試作した。前記金属溶着タイルの製品zb1は、図9に示した製品Zbに相当する。
[試作例8]
平板状に成形した成形タイルをローラーハースキルンにより、1220℃で一次焼成した。焼成タイルの表面温度が400℃を下回ったことを確認後、ローラーハースキルンより取り出して自然冷却を行い、焼成済みタイルとしてストック(貯蔵)した。前記ストックされた焼成済みタイルを金属溶射用のスクリーン上に敷設した。ここで、ガスバーナーの火炎を焼成済みタイル表面に当てながら予備加熱を行い、表面温度が約180℃となった時点で、同溶射装置にアルミニウムワイヤ(Al:99.5%以上)を装填して金属溶射し(1回目)、引き続き銅色ワイヤ(Cu:92%,Sn:5%,Si:2%)を装填して金属溶射した(2回目)。1回目の溶射条件は前記試作例1と同様であり、2回目の溶射条件は溶射装置の電圧を33Vとした以外は前記試作例1と同様とした。続いて、2回の金属溶射を行った一次焼成タイルの表面に、顔料を極少量添加した透明釉薬による施釉を行った。次に、ローラーハースキルンにより、950℃で二次焼成して取り出し、製品yb3を試作した。
本発明の第一実施例に係る金属溶着タイルの概略工程図である。 金属溶射を表す概略模式図である。 第一実施例の金属溶着タイルの斜視図である。 図3のA−A線における部分拡大断面図である。 第二実施例に係る金属溶着タイルの概略工程図である。 第二実施例に係る金属溶着タイルの部分拡大断面図である。 第三及び第四実施例に係る金属溶着タイルの概略工程図である。 第三及び第四実施例に係る金属溶着タイルの部分拡大断面図である。 第五及び第六実施例に係る金属溶着タイルの概略工程図である。 第五及び第六実施例に係る金属溶着タイルの部分拡大断面図である。 第七実施例の金属溶着タイルの斜視図である。 他の金属溶射を表す概略模式図である。
符号の説明
1,11 焼成タイル
5 溶射装置
6,15,25 溶着金属
10,10C,20,20C,30,40,40C 金属溶着タイル
12,22 上表面
13 樹脂層
16 釉薬層
27 細孔
151 第1溶着金属
152 第2溶着金属

Claims (8)

  1. タイル原料を所定形状に成形後に焼成した焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域のもとで金属溶射する工程と、前記金属溶射後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法。
  2. タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルに金属溶射する工程と、前記金属溶射後に二次焼成する工程と、前記二次焼成後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法。
  3. タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域に予備加熱する工程と、前記予備加熱後に金属溶射する工程と、前記金属溶射後に二次焼成する工程と、前記二次焼成後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法。
  4. タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルに金属溶射する工程と、前記金属溶射後に施釉する工程と、前記施釉後に二次焼成する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法。
  5. タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルの表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域に予備加熱する工程と、前記予備加熱後に金属溶射する工程と、前記金属溶射後に施釉する工程と、前記施釉後に二次焼成する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法。
  6. タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルに施釉する工程と、前記施釉後に金属溶射する工程と、前記金属溶射後に二次焼成する工程と、前記二次焼成後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法。
  7. タイル原料を所定形状に成形後に一次焼成した焼成タイルに施釉する工程と、前記施釉後に表面温度を50℃以上、400℃以下を満たす温度域に予備加熱する工程と、前記予備加熱後に金属溶射する工程と、前記金属溶射後に二次焼成する工程と、前記二次焼成後に必要に応じて樹脂塗装する工程とを有することを特徴とする金属溶着タイルの製法。
  8. 前記金属溶射する工程は複数回に亘り繰り返して行われる請求項1ないし7のいずれか1項に記載の金属溶着タイルの製法。
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