JP2005076463A - ターボチャージャの軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】潤滑油の必要供給量を少なくしつつ、構造を簡略化し、メカニカル損失の低減によってターボチャージャとしての総合効率の向上を図ると同時に、製造コストの削減を実現できるターボチャージャの軸受装置を提供する。
【解決手段】
ハウジングと、このハウジングに回転自在に支承されるターボチャージャのロータ軸6とを備え、このロータ軸6のコンプレッサ側とタービン側にそれぞれフローティング軸受9、10を設けたターボチャージャの軸受装置において、ロータ軸6の外周に軸受ブッシュ8を配設し、この軸受ブッシュ8によって前記フローティング軸受9、10を所定位置に保持することで、スラスト力を受ける機能をフローティング軸受9、10に付与した。スラストベアリングの廃止によって、ターボチャージャの軸受装置の構造が簡略化され、メカニカル損失が減少するので、ターボチャージャ全体の総合効率が向上する。
【選択図】図1
【解決手段】
ハウジングと、このハウジングに回転自在に支承されるターボチャージャのロータ軸6とを備え、このロータ軸6のコンプレッサ側とタービン側にそれぞれフローティング軸受9、10を設けたターボチャージャの軸受装置において、ロータ軸6の外周に軸受ブッシュ8を配設し、この軸受ブッシュ8によって前記フローティング軸受9、10を所定位置に保持することで、スラスト力を受ける機能をフローティング軸受9、10に付与した。スラストベアリングの廃止によって、ターボチャージャの軸受装置の構造が簡略化され、メカニカル損失が減少するので、ターボチャージャ全体の総合効率が向上する。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関等で用いられるターボチャージャの軸受装置に関する。
一端にタービンホイールが、他端にインペラがそれぞれ固定され、タービンホイールからインペラに回転力を伝えるターボチャージャのロータ軸に対しては、エンジンオイル等の潤滑油を送り、その冷却と潤滑をすることが要求される。
このようなターボチャージャのロータ軸の軸受構造として、すべり軸受を用いる場合には、通常、ラジアル軸受とスラストベアリングが設けられる。この場合は、ロータ軸を回転自在に支持するジャーナル軸受をタービン側とコンプレッサ側とに配置し、また温度の低いコンプレッサ側に、さらにスラストベアリングを設けるのが一般的である。
ターボチャージャの通常運転においては、スラストベアリングに正スラスト(ロータ軸がコンプレッサ側に移動しようとする方向のスラスト)力が作用する。したがって、スラストベアリングに潤滑油を供給するための油路では、抵抗の少ない反スラスト(ロータ軸がタービン側に移動しようとする方向のスラスト)側に潤滑油が多く流れる傾向となる。
上記の場合に、過給圧に対するスラストベアリングの負荷能力を維持するためには、荷重側(コンプレッサ側)に大量の油量が供給されることが求められる(例えば、全体給油量の80%を供給)。そのため、反スラスト側に流れる油量を考慮し、結果として大量の潤滑油をスラストベアリングに供給しなければならず、これに伴いオイルシール構造の複雑化を招き、またメカニカル損失が増加して、ターボチャージャの総合効率が悪化する。
このような問題を解決するため、例えば特許文献1では、スラストブッシュを介してスラストベアリングを正スラストベアリングと反スラストベアリングに分割し、スラストブッシュの一側面に対向させて正スラストベアリングのパッド面に潤滑油を供給する専用油路を正スラストベアリングに形成したものが開示されている。このようにすれば、少ない潤滑油で負荷に対する能力を高めることができ、コンプレッサ側への油洩れの可能性を少なくできる。
実用新案登録第2519595号公報
特開2001−3039764号公報
しかしながら、上記の従来の軸受構造では、正スラストベアリングと反スラストベアリングに分割されたスラストベアリングの形状が複雑であるので、製造上、特に反スラストベアリングについて厳しい寸法精度が求められる結果、その製造や組立が容易ではない問題がある。その結果、全体の精度維持のため組立時の管理項目が多くなり、かつ製品のばらつきが大きくなる傾向があるので、組立作業の熟練度が要求されることになる。
また、一旦組立が終了すると分解が困難で、組立後に発生した問題に対処することが難しい。
そこで、本発明者は、少なくとも、問題を生じさせる要因であるスラストベアリング(特にタービン側のスラストベアリング)を廃止することが可能か否かに着目し、種々検討を行い、スラストベアリングを設けなくてもロータ軸の支持が可能な軸受構造を得るに至った。
本発明は上記のような事情に基づいてされたものであり、その課題は、潤滑油の必要供給量を少なくしつつ、構造を簡略化し、メカニカル損失の低減によってターボチャージャとしての総合効率の向上を図ると同時に、製造コストの削減を実現できるターボチャージャの軸受構造を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、以下のような発明の特定事項を備えている。
本発明の特徴は、フローティング軸受と軸受ブッシュを組み合わせてフローティング軸受に正反スラスト力を受ける機能を付与し、スラストベアリングを設けなくてもスラスト力を受け止められるようにしたことである。すなわち、ハウジングと、このハウジングに回転自在に支承されるターボチャージャのロータ軸とを備え、このロータ軸のコンプレッサ側とタービン側にそれぞれフローティング軸受を設けたターボチャージャの軸受装置において、
前記フローティング軸受をロータ軸の外周に配設した軸受ブッシュによって所定位置に保持することで、スラスト力を受ける機能をフローティング軸受に付与したことを特徴とする。
前記フローティング軸受をロータ軸の外周に配設した軸受ブッシュによって所定位置に保持することで、スラスト力を受ける機能をフローティング軸受に付与したことを特徴とする。
本発明では、構造が複雑化する要因であるコンプレッサ側とタービン側の両方のスラストベアリングを廃止することで、軸受構造をきわめて簡略なものとした。この場合にフローティング軸受が正反スラスト力を受けるが、フローティング軸受はロータ軸の回転に伴って、それ自体もロータ軸の回転数の1/2から1/4程度の速度で回転するため、スラスト受面の相対速度が低下する。このような相対速度の低下によってスラスト負荷能力が向上することになる。
一般に、正反スラスト力を受けるために、従来のようなスラストベアリングを設けた場合には、スラスト力が最も大きく作用するのは周速の早い外周部である。
一方、フローティング軸受が正反スラスト力を受けた場合には、フローティング軸受自体の回転によるスラスト受面の相対速度が遅くなることによって、これに作用するスラスト力が低下する。換言すれば、スラスト受部の滑り速度が負荷能力に影響を及ぼし、スラスト力が低ければ負荷能力が向上するので、スラストベアリングを廃止しても、フローティング軸受とこれらを保持する軸受ブッシュを設けるのみで、正反のスラスト力に耐え得る。このようにして、フローティング軸受は、軸受ブッシュに接触して回転することで、正反スラスト力を受け止めることができる。
また、本発明ではスラストベアリングを廃止したので、大量の潤滑油をスラストベアリングに対して供給することが不必要となるだけでなく、全体の潤滑油供給量の低減によって、外部へのオイルシール性能が向上する。
なお、タービン側へのスラスト力を受ける機能をコンプレッサ側に設けたフローティング軸受に付与し、コンプレッサ側へのスラスト力を受ける機能をタービン側に設けたフローティング軸受に付与することが可能である。
本発明によれば、ターボチャージャの軸受構造全体の簡略化が実現され、これによってメカニカル損失が減少するので、ターボチャージャ全体の総合効率が向上する大きな利点がある。
また、本発明は、ハウジングと、このハウジングに回転自在に支承されるターボチャージャのロータ軸とを備え、このロータ軸のコンプレッサ側とタービン側にそれぞれフローティング軸受を設けたターボチャージャの軸受装置において、
コンプレッサ側にのみスラストベアリングを設けると共に、
前記フローティング軸受をロータ軸の外周に配設した軸受ブッシュによって所定位置に保持することで、スラスト力を受ける機能をフローティング軸受に付与したことを特徴とする。
コンプレッサ側にのみスラストベアリングを設けると共に、
前記フローティング軸受をロータ軸の外周に配設した軸受ブッシュによって所定位置に保持することで、スラスト力を受ける機能をフローティング軸受に付与したことを特徴とする。
この発明では、コンプレッサ側ののみスラストベアリングを設けることで、より確実に正スラスト力を受けられるものとした。この場合、反スラスト力はコンプレッサ側のフローティング軸受が受けることになる。
なお、コンプレッサ側にのみスラストベアリングを設ける場合には、従来のように潤滑油の供給量が増大することがないので、潤滑油の大量給油の確保や、オイルシール性を高めるための特別な考慮の必要がなくなる。
また、フローティング軸受を、ロータ軸の外周に配設した軸受ブッシュによって所定位置に保持することで、コンプレッサ側に設けたフローティング軸受に反スラスト力を受ける機能が付与されるので、スラストベアリングがタービン側に存在しなくてもよい。、 本発明では、前記軸受ブッシュの一部にフローティング軸受の収納部を設け、フローティング軸受を軸受ブッシュに対して摺動可能に当接させて前記収納部に収納することができる。このような収納部としては、その内周面の周方向に連続的に形成した凹部や切欠き部が例示できる。
このとき、フローティング軸受を軸受ブッシュに対して摺動可能に接触させて、反スラストを軸受ブッシュに伝達することができる。
なお、コンプレッサ側にスラストベアリングを設ける場合に、反スラストはフローティング軸受とスラストベアリングが分担して受けるようにしてもよい。
本発明のターボチャージャの軸受装置は、通常のターボチャージャに幅広く適用することができる。
本発明によれば、ターボチャージャの軸受装置の構造を簡略化できること、及び潤滑油供給量の大幅低減により、メカニカル損失を減少させて、ターボチャージャ全体の総合効率を向上させることが可能である。
以下、本発明に図面を参照して詳細に説明する。
(実施の態様1)
このターボチャージャは、タービンハウジング1とコンプレッサハウジング2内とがハウジング3を介して一体に連結されている。また、タービンハウジング1内のタービンホイール4と、コンプレッサハウジング2内のインペラ5とを、左右に配設したフローティング軸受9、10により回転自在に支持されたロータ軸6によって連結したものである。
(実施の態様1)
このターボチャージャは、タービンハウジング1とコンプレッサハウジング2内とがハウジング3を介して一体に連結されている。また、タービンハウジング1内のタービンホイール4と、コンプレッサハウジング2内のインペラ5とを、左右に配設したフローティング軸受9、10により回転自在に支持されたロータ軸6によって連結したものである。
このようなターボチャージャの軸受装置は、エンジン(図示せず)の排気によってタービンホイール4を回転させることにより、ロータ軸6を介してインペラ5を回転させ、吸気を圧縮してエンジンに給気する。
上記ターボチャージャのタービン軸6は、高速で回転するため、フローティング軸受9、10を潤滑させる必要があり、ベアリングハウジング3のロータ軸6の外周部に、周方向及び径方向に給油路7を有する軸受ブッシュ8を組み込み、この軸受ブッシュ8内の軸方向両端部に、径方向に給油孔11を有するフローティング軸受9、10を回転自在に嵌入し、給油口12から供給される潤滑油がフローティン軸受9、10の内外周面に導かれるようになっている。
図1及び2において、軸受ブッシュ8にはフローティング軸受9、10の収容部23、24が左右両側に形成されている。そして、ハウジング3に固設された軸受ブッシュ8のこの収容部23、24内に、フローティング軸受9、10がその軸方向に僅かな隙間をもって係合している。
以上のような実施形態1の構成要素及びその作用について、説明する。
<過給圧向上>
タービンハウジング1に図示しないエンジン排気管が接続され、その内部に排気ガスが流入すると、排気ガスの持つ運動エネルギーによりタービン4が回転し、ロータ軸6を介してインペラ5を回転駆動する。すると、コンプレッサハウジング2に流入した新気(空気)が過給されてエンジンに供給される。
タービンハウジング1に図示しないエンジン排気管が接続され、その内部に排気ガスが流入すると、排気ガスの持つ運動エネルギーによりタービン4が回転し、ロータ軸6を介してインペラ5を回転駆動する。すると、コンプレッサハウジング2に流入した新気(空気)が過給されてエンジンに供給される。
この時のコンプレッサ効率は、コンプレッサハウジング2とインペラ5のクリアランス(チップクリアランス)により決まる。通常チップクリアランスは、ロータ軸6を静的に動かした場合にコンプレッサハウジング2とインペラ5が干渉しないように決定される。
<フローティング軸受>
ロータ軸6の左右両側には、それぞれフローティング軸受9、10が配設されているが、これらはフルフロートタイプであり、フローティング軸受はロータ軸(回転軸)6の回転につれて回転する。このようなフローティング軸受9、10は、図3に示すようなロータ軸との間の円筒型の浮動体として構成されており、内周から外周へ貫通する給油孔11が設けられる。
<フローティング軸受>
ロータ軸6の左右両側には、それぞれフローティング軸受9、10が配設されているが、これらはフルフロートタイプであり、フローティング軸受はロータ軸(回転軸)6の回転につれて回転する。このようなフローティング軸受9、10は、図3に示すようなロータ軸との間の円筒型の浮動体として構成されており、内周から外周へ貫通する給油孔11が設けられる。
このようなフローティング軸受9、10では、図3のようにロータ軸6との間には、内周側油膜21が形成され、他方、軸受ブッシュの間には外周側油膜22が形成される。一般に、軸受の損失は回転数の二乗に比例するため、内周側油膜の損失と外周側油膜の損失を加えても、フローティング軸受ではない通常の軸受より、損失度合いが低くなる。
<軸受ブッシュ>
図2に示すように、全体は円筒状に形成されロータ軸6が回転自在に挿通し、また、左右両端の内周面には凹部23、24が形成されている。この凹部23、24にはフローティング軸受9、10がそれぞれ収納されている。フローティング軸受9、10に潤滑油を供給する給油通路7が左右の凹部に連通して設けられている。
<正スラストと反スラストの受け止め>
ロータ軸6がコンプレッサ側に移動しようとする方向のスラストが正スラスト(図1中、矢印Aで示す)であり、反対に、ロータ軸6がタービン側に移動しようとする方向のスラストが反スラストである(図中、矢印Bで示す)。この実施の形態1の軸受装置では、正スラストは、タービン側のフローティング軸受9が受け止めることになる。この
フローティング軸受9の端部はロータ軸6の径大部6aに接しており、フローティング軸受9には正スラストが作用する。このフローティング軸受9はロータ軸6の回転に伴って、それ自体もロータ軸6の回転数の1/2から1/4程度の速度で回転するため、スラスト受面(ロータ軸の径大部6aとフローティング軸受9、及びフローティング軸受9と軸受ブッシュの接触面)の相対速度が低下する。このような相対速度の低下によって正反スラストを充分に受け止めることができる。
<軸受ブッシュ>
図2に示すように、全体は円筒状に形成されロータ軸6が回転自在に挿通し、また、左右両端の内周面には凹部23、24が形成されている。この凹部23、24にはフローティング軸受9、10がそれぞれ収納されている。フローティング軸受9、10に潤滑油を供給する給油通路7が左右の凹部に連通して設けられている。
<正スラストと反スラストの受け止め>
ロータ軸6がコンプレッサ側に移動しようとする方向のスラストが正スラスト(図1中、矢印Aで示す)であり、反対に、ロータ軸6がタービン側に移動しようとする方向のスラストが反スラストである(図中、矢印Bで示す)。この実施の形態1の軸受装置では、正スラストは、タービン側のフローティング軸受9が受け止めることになる。この
フローティング軸受9の端部はロータ軸6の径大部6aに接しており、フローティング軸受9には正スラストが作用する。このフローティング軸受9はロータ軸6の回転に伴って、それ自体もロータ軸6の回転数の1/2から1/4程度の速度で回転するため、スラスト受面(ロータ軸の径大部6aとフローティング軸受9、及びフローティング軸受9と軸受ブッシュの接触面)の相対速度が低下する。このような相対速度の低下によって正反スラストを充分に受け止めることができる。
また、フローティング軸受9は、スラストベアリングに比べて最外径を小さくすることで、最大周速が低くなるのでスラスト負荷能力が大幅に向上する。
このようにフローティング軸受9のスラスト受面には潤滑油が介在し、正スラスト力が作用すると、軸受ブッシュ8とフローティング軸受9は互いに接触して回転し、スラスト力がフローティング軸受9から軸受ブッシュ8へ、軸受ブッシュ8からハウジング3へ伝達され受け止められる。
一方、反スラストは、上記の正スラストの場合と同様の作用によって、コンプレッサ側のフローティング軸受10が受け止める。
この場合、コンプレッサ側のフローティング軸受10の端部は、ロータ軸6に嵌合するスラストカラー16が設けられ、フローティング軸受10の端部を押さえているので、反スラストがスラストカラー16を介してフローティング軸受10に作用する。この反スラストは、正スラストの場合と同様にフローティング軸受8から軸受ブッシュ8に伝達される。
前記スラストカラー16に接してロータ軸6の外周には油切り15が設けられており、油切り15の端部では、シールプレート30との間でオイルシール31が施されている。
ターボチャージャは、一般に、高速回転時は正スラストが大きくロータ軸に作用するため、コンプレッサ側のスラストベアリングを設けていたが、本発明ではこれを廃止することで、大量の潤滑油をスラストベアリングに供給することが不必要になることに加え、全体の潤滑油供給量の低減によって、外部へのオイルシール性能が向上する。
また、コンプレッサ側のスラストベアリングへの給油が不要であるので、コンプレッサ側のスラストベアリング部の攪拌ロスがなくなり、その分、メカニカル損失が低減される。
このように本発明によれば、ターボチャージャの軸受構造全体の簡略化が実現され、これによってメカニカル損失が大きく減少するので、ターボチャージャ全体の総合効率が向上する利点がある。
(実施の態様2)
この実施の形態では、タービン側のスラストベアリングを廃止して、コンプレッサ側にのみスラストベアリングを設けている点において、実施の形態1のものと異なる。
(実施の態様2)
この実施の形態では、タービン側のスラストベアリングを廃止して、コンプレッサ側にのみスラストベアリングを設けている点において、実施の形態1のものと異なる。
他の部分は実施の形態1と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、コンプレッサハウジング2内において、インペラ5が取り付けられたロータ軸6の外側には、コンプレッサ側のスラストベアリング18が設けられている。この構成では、正スラストをスラストベアリング18によって受け止めることになるが、タービン側にもスラストベアリングを設ける場合と異なり、多量の潤滑油をスラストベアリング18に供給する必要がなく、またこれに伴ってオイルシールの構造が複雑化することもない。すなわち、抵抗の少ない反スラスト側(タービン側のスラストベアリング)に潤滑油が多く流れる傾向が生じないので、荷重側(コンプレッサ側のスラストベアリング)に大量の潤滑油を供給する必要はない。
図5に示すように、コンプレッサ側のフローティング軸受10の端部は、ロータ軸6に嵌合するスラストカラー16が設けられ、フローティング軸受10の端部を押さえている。このスラストカラー16に接してロータ軸6の外周には油切り15が設けられ、この油切り15の外周には、スラストベアリング18を配置している。このスラストベアリング18には、ハウジング3の給油路に連通する専用給油路19が備えられ、潤滑油が供給されている。
このように、スラストベアリング18がコンプレッサ側に設けられているときは、フローティング軸受10と正反スラストを分担して受けるようにしてもよい。
以上のように、大量給油が求められる原因となるタービン側のスラストベアリングを廃止することでターボチャージャの軸受構造全体の簡略化が実現され、ターボチャージャ全体の総合効率が向上する。
1 タービンハウジング
2 コンプレッサハウジング
3 ハウジング
4 タービン
5 インペラ
6 ロータ軸
8 軸受ブッシュ
9 タービン側のフローティング軸受
10 コンプレッサ側のフローティング軸受
18 スラストベアリング
2 コンプレッサハウジング
3 ハウジング
4 タービン
5 インペラ
6 ロータ軸
8 軸受ブッシュ
9 タービン側のフローティング軸受
10 コンプレッサ側のフローティング軸受
18 スラストベアリング
Claims (6)
- ハウジングと、このハウジングに回転自在に支承されるターボチャージャのロータ軸とを備え、このロータ軸のコンプレッサ側とタービン側にそれぞれフローティング軸受を設けたターボチャージャの軸受装置において、
ロータ軸の外周に軸受ブッシュを配設し、この軸受ブッシュによって前記フローティング軸受を所定位置に保持することで、スラスト力を受ける機能をフローティング軸受に付与したことを特徴とするターボチャージャの軸受装置。 - タービン側へのスラスト力を受ける機能をコンプレッサ側に設けたフローティング軸受に付与する一方、コンプレッサ側へのスラスト力を受ける機能をタービン側に設けたフローティング軸受に付与したことを特徴とする請求項1に記載のターボチャージャの軸受装置。
- ハウジングと、このハウジングに回転自在に支承されるターボチャージャのロータ軸とを備え、このロータ軸のコンプレッサ側とタービン側にそれぞれフローティング軸受を設けたターボチャージャの軸受装置において、
コンプレッサ側にのみスラストベアリングを設けると共に、
ロータ軸の外周に軸受ブッシュを配設し、この軸受ブッシュによって前記フローティング軸受を所定位置に保持することで、スラスト力を受ける機能をフローティング軸受に付与したことを特徴とするターボチャージャの軸受装置。 - コンプレッサ側にのみスラストベアリングを設け、
前記軸受ブッシュによってコンプレッサ側に設けたフローティング軸受を所定位置に保持することで、前記フローティング軸受にタービン側へのスラスト力を受ける機能を付与したことを特徴とする請求項3に記載のターボチャージャの軸受装置。 - 前記軸受ブッシュの一部にフローティング軸受の収納部を設け、フローティング軸受をブッシュに対して摺動可能に接触させて前記収納部に収納したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のターボチャージャの軸受装置。
- 請求項1から5のいずれかに記載のターボチャージャの軸受装置を備えたターボチャージャ。
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JP2003304465A JP2005076463A (ja) | 2003-08-28 | 2003-08-28 | ターボチャージャの軸受装置 |
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KR20160130496A (ko) | 2014-05-16 | 2016-11-11 | 가부시키가이샤 아이에이치아이 | 과급기 |
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-
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- 2003-08-28 JP JP2003304465A patent/JP2005076463A/ja not_active Withdrawn
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