JP2005073311A - 電源の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】選択処理S51が異なる動作状態を示す複数の制御値から一つの制御値を選択し、その動作状態で電源を運転する場合に、各制御値A、Cに対応する積分処理S19,S39のうち、選択値Eに採用されなかった制御値A、Cの算出に用いられる積分処理S19,S39では、その動作状態の前回制御値An−1,Cn−1と他の動作状態の前回制御値An−1,Cn−1との差がバイアス値Q1又はQ2よりも大きい場合に積分演算S15又はS35を行わず、それ以外の場合に積分演算S15又はS35を行う。これにより、積分処理S19,S39の処理結果Iv、Iiを格納する変数が飽和しなくなるので、動作状態が切り替わったときの出力状態は早く安定化する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電源の制御技術にかかり、特に、電源をディジタル制御する制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6の符号801は、従来技術の電源であり、図7は、その電源装置801を制御するためのフローチャートである。
【0003】
電源装置801の構成を説明すると、この電源装置801は、トランス805を有しており、一次側には入力コンデンサ815とスイッチング素子812が配置され、二次側には、整流回路822と平滑回路824が配置されている。
【0004】
トランス805内には、互いに磁気結合された一次巻線811と二次巻線821とが配置されている。
【0005】
一次側の入力端子851、852の間には、直流電圧源810から直流電圧が供給されており、供給された直流電圧は入力コンデンサ815で平滑され、一次巻線811とスイッチング素子812の直列接続回路に印加されている。
【0006】
スイッチング素子812には制御回路840が接続されており、制御回路840から入力される信号に従ってスイッチング動作し、一次巻線811に断続的に電流を流す。その電流により、二次巻線821には交流電圧が誘起される。
【0007】
二次巻線821に誘起された交流電圧は、整流回路822と平滑回路824とで整流平滑され、逆流防止用のダイオード825や電流検出抵抗828を介して出力端子853、854にそれぞれ印加され、負荷850に供給される。
【0008】
出力端子853、854間に現れる出力電圧と、電流検出抵抗828に流れる出力電流の大きさは制御回路840に入力されており、所定時間毎に、図7のフローチャートに従った一連の処理が繰り返し行われ、定電圧動作、又は定電流動作によって負荷850に電力が供給される。
【0009】
図7のフローチャートを参照し、符号T11、T31は処理の開始を示しており、検出された出力電圧と出力電流は、それぞれディジタル値に変換する変換処理T12、T32によってディジタル値である電圧測定値VMと電流測定値IMとに変換される。
【0010】
電圧測定値VMと電流測定値IMは、比例処理T17、T37と、微分処理T18、T38と、積分処理T15、T35とで用いられ、電圧加算処理T16により、電圧の各処理T17、T18、T15は重み付けして加算され、電圧制御値Aが求められ、電流加算処理T36により、電流の各処理T37、T38、T35は重み付けして加算され、電圧制御値Cが求められる。
【0011】
この電源装置801は、定常状態では、定電圧動作か、又は定電流動作で動作するように構成されており、そのため、定電圧動作中に出力される一定電圧の電圧目標値VAと、定電流動作中に出力される一定電流の電流目標値IAとが設定されている。
【0012】
ここで、定電圧動作中は、出力電流は負荷850の大きさによって決まるため、出力電流は電流目標値IAよりも小さい範囲で変動し、逆に、定電流動作中は、出力電圧は負荷850の大きさによって決まるため、出力電圧は、電圧目標値VAよりも小さい範囲で変動する。
【0013】
電圧制御値Aは出力電圧と電圧目標値VAとの差電圧の大きさを表し、電流制御値Cは、出力電流と電流目標値IAとの差電流の大きさを表しているため、定電圧動作中は、出力電流と電流目標値IAの差は大きく、そのため、電流制御値Cの値は大きいが、出力電圧は、ほぼ電圧目標値VAと等しいから、電圧制御値Aはゼロに近い値である。
【0014】
それに対し、定電流動作中は、出力電圧と電圧目標値VAの差は大きく、そのため、電圧制御値Aの値は大きい。逆に、出力電流は、ほぼ電流目標値IAと等しいから、電流制御値Cはゼロに近い値である。
【0015】
比較処理T51は、上記のような電圧制御値Aと電流制御値Cとを比較し、ゼロに近い方の値を選択し、選択値Eとする。その結果、定電圧動作中は、選択値Eとして電圧制御値Aが採用され、定電流動作中は電流制御値Cが採用される。
【0016】
選択値Eは、D/P出力処理T52にて駆動信号に変換され、スイッチング素子812のゲート端子に出力されると、スイッチング素子812の導通期間やスイッチング周波数は、選択値Eの値がゼロに近づくように変化する。
【0017】
その結果、定電圧動作中は出力電圧がほぼ電圧目標値VAに一致し、定電流動作中は出力電流がほぼ電流目標値VAに一致する。
【0018】
しかしながら、上記のような電源装置801で、定電圧動作と定電流動作との間で動作状態が切り替わるときに、出力電圧や出力電流が大きく変動し、安定するまでに比較的長い時間を要するという不都合がある。
【0019】
【先行技術文献1】特開平8−98515号
【発明が解決しようとする課題】
上記不都合の原因は、電圧積分処理S19や電流積分処理S39の性質に起因する。
【0020】
電圧積分処理S19と電流積分処理S39の前回の処理結果を符号Ivn−1、Iin−1で表わすと、今回の処理結果Ivn、Iinは、下記(a)、(b)式のように、前回の処理結果Ivn−1、Iin−1に対し、電圧又は電流目標値VA、IAと、今回測定した電圧又は電流測定値VMn、IMnと差を加算してそれぞれ求められる。
Ivn = Ivn−1+VA−VMn ……(a)
Iin = Iin−1+IA−IMn ……(b)
【0021】
処理結果Ivn、Iinの値を記憶する変数は、有限のビット数しか割り当てられていないため、処理結果Ivn、Iinに使用される変数は、フルスケールになりやすい。
【0022】
例えば、定電圧動作ではないときは(VA−VMn)の値は大きいのに、電圧積分処理S19にて上記(a)式が毎回実行されるため、電圧の処理結果Ivnがフルスケールになり、電圧制御値Aが大きな値になってしまう。
【0023】
逆に、定電流動作ではないときにも、電流積分処理S39にて上記(b)式が毎回実行され、電流の処理結果Iivnがフルスケールになり、制御電流値Cが大きな値になってしまう。
【0024】
その結果、定電圧動作と定電流動作との間で切り替えがあった場合、電圧又は電流の積分処理S19、S39の処理結果Ivn、Iinが正常な値に戻るまでに比較的長い時間を要し、応答が遅くなる。
【0025】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、出力状態の切り替わりが早い制御方法を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、出力電圧の大きさを示す電圧測定値を用いて電圧の積分処理結果を求める電圧積分処理と、出力電流の大きさを示す電流測定値を用いて電流の積分処理結果を求める電流積分処理と、前記電圧の積分処理結果を用いて電圧制御値を求める電圧制御値算出処理と、前記電流の積分処理結果を用いて電流制御値を求める電流制御値算出処理と、少なくとも前記電圧制御値と前記電流制御値と含む制御値同士を比較し、その大小関係に基いていずれか一個の制御値を選択し、選択値として出力する選択処理と、前記選択値を駆動信号に変換し、スイッチング素子に出力して該スイッチング素子に前記駆動信号に従ったスイッチング動作をさせる駆動信号出力処理とを有し、前記各処理を繰り返し行い、前記スイッチング素子に接続された一次巻線に、前記スイッチング動作に応じた電流を流し、前記一次巻線と磁気結合された二次巻線に電圧を誘起させ、前記誘起された電圧を整流平滑回路で整流平滑し、負荷に供給する電源装置の制御方法であって、前記電圧積分処理は、前記電圧測定値と予め設定された電圧目標値の差を、当該電圧積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電圧積分演算を含み、前記電流積分処理は、前記電流測定値と予め設定された電流目標値の差を、当該電流積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電流積分演算を含み、前記電圧積分処理は、前記選択処理における前回の前記選択値が前記電圧制御値ではない場合には前記電圧積分演算は今回行わないように構成され、前記電流積分処理は、前記選択処理における前回の前記選択値が前記電流制御値ではない場合には前記電流積分演算は今回行わないように構成された制御方法である。
請求項2記載の発明は、所定の値の電圧バイアス値と電流バイアス値が予め設定された請求項1記載の制御方法であって、前記電圧制御値と前記電流制御値の差の絶対値が、前記電圧バイアス値以下の場合に、前回の前記選択値が前記電圧制御値でなくても前記電圧積分演算を行い、前記差の絶対値が前記電流バイアス値以下の場合に、前回の前記選択値が前記電流制御値でなくても前記電流積分演算を行う制御方法である。
請求項3記載の発明は、前記電圧測定値と前記電圧目標値の差を今回の処理結果とする電圧比例処理と、前記電流測定値と前記電流目標値の差を今回の処理結果とする電流比例処理と、今回の前記電圧測定値と前回の前記電圧測定値の差を今回の処理結果とする電圧微分処理と、今回の前記電流測定値と前回の前記電流測定値の差を今回の処理結果とする電流微分処理とを含み、前記電圧制御値算出処理は、前記電圧積分処理の処理結果と、前記電圧比例処理の処理結果と、前記電圧微分処理の処理結果とに所定係数をそれぞれ乗算して加算し、前記電圧制御値とし、前記電流制御値算出処理は、前記電流積分処理の処理結果と、前記電流比例処理の処理結果と、前記電流微分処理の処理結果とを、それぞれ所定係数を乗算して加算して前記電流制御値とする請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の制御方法である。
請求項4記載の発明は、出力電力の大きさを示す電力測定値を用いて電力積分処理結果を求める電力積分処理と、前記電力の積分処理結果を用いて電力制御値を求める電力制御値算出処理とを含み、前記選択処理が比較する前記制御値には前記電力制御値が含まれ、前記電力積分処理は、前記電力測定値と予め設定された電力目標値の差を、当該電力積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電力積分演算を含む請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の制御方法である。
請求項5記載の発明は、出力電力の大きさを示す電力測定値を用いて電力積分処理結果を求める電力積分処理と、前記電力測定値と前記電力目標値の差を今回の処理結果とする電力比例処理と、今回の前記電力測定値と前回の前記電力測定値の差を今回の処理結果とする電力微分処理と、前記電力積分処理の処理結果と、前記電力比例処理の処理結果と、前記電力微分処理の処理結果とに所定係数をそれぞれ乗算して加算し、前記電力制御値とする電力制御値算出処理とを含み、前記選択処理が比較する前記制御値には前記電力制御値が含まれ、前記電力積分処理は、前記電力測定値と予め設定された電力目標値の差を、当該電力積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電力積分演算を含む請求項3記載の制御方法である。
請求項6記載の発明は、前記電力積分処理は、前記選択処理において前回選択された値が前記電力制御値ではない場合には、今回の前記電力積分処理では前記電力積分演算を行わないように構成された請求項4又は請求項5のいずれか1項記載の制御方法である。
請求項7記載の発明は、所定の値の第一、第二の電力バイアス値が予め設定された請求項6記載の制御方法であって、前記電圧制御値と前記電力制御値の差の絶対値が前記第一の電力バイアス値以下であり、且つ、前記電流制御値と前記電力制御値の差の絶対値が前記第二の電力バイアス値以下である場合に、前回の前記選択値が前記電力制御値でなくても前記電力積分演算を行う制御方法である。
請求項8記載の発明は、出力電圧の大きさを示す電圧測定値を用いて電圧の積分処理結果を求める電圧積分処理と、出力電流の大きさを示す電流測定値を用いて電流の積分処理結果を求める電流積分処理と、出力電力の大きさを示す電力測定値を用いて電力積分処理結果を求める電力積分処理と、前記電圧の積分処理結果を用いて電圧制御値を求める電圧制御値算出処理と、前記電流の積分処理結果を用いて電流制御値を求める電流制御値算出処理と、前記電力の積分処理結果を用いて電力制御値を求める電力制御値算出処理と、少なくとも前記電圧制御値と前記電流制御値と前記電力制御値とを含む制御値同士を比較し、その大小関係に基いていずれか一個の制御値を選択し、選択値として出力する選択処理と、前記選択値を駆動信号に変換し、スイッチング素子に出力して該スイッチング素子に前記駆動信号に従ったスイッチング動作をさせる駆動信号出力処理とを有し、前記各処理を繰り返し行い、前記スイッチング素子に接続された一次巻線に、前記スイッチング動作に応じた電流を流し、前記一次巻線と磁気結合された二次巻線に電圧を誘起させ、前記誘起された電圧を整流平滑回路で整流平滑し、負荷に供給する電源装置の制御方法であって、前記電圧積分処理は、前記電圧測定値と予め設定された電圧目標値の差を、当該電圧積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電圧積分演算を含み、前記電流積分処理は、前記電流測定値と予め設定された電流目標値の差を、当該電流積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電流積分演算を含み、前記電力積分処理は、前記電力測定値と予め設定された電力目標値の差を、当該電力積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電力積分演算を含み、前記電圧積分処理は、前記選択処理において、前回の前記選択値が電圧制御値ではない場合に前記電圧積分演算は今回行わず、前記電力積分処理は、前記選択処理において、前回の前記選択値が電力制御値ではない場合に前記電力積分演算は今回行わず、前記電流積分処理は、前回の前記選択値が電流制御値ではない場合に前記電流積分演算は今回行わない制御方法であって、所定の値である、第一、第二の電圧バイアス値と、第一、第二の電力バイアス値と、第一、第二の電流バイアス値が設定され、前記電圧制御値と前記電力制御値の差の絶対値が前記第一の電圧バイアス値以下であり、且つ、前記電圧制御値と前記電流制御値の差の絶対値が前記第二の電圧バイアス値以下である場合に、前回の前記選択値が前記電圧制御値でなくても前記電圧積分演算を行い、前記電力制御値と前記電圧制御値の差の絶対値が前記第一の電力バイアス値以下であり、且つ、前記電力制御値と前記電流制御値の差の絶対値が前記第二の電力バイアス値以下である場合に、前回の前記選択値が前記電力制御値でなくても前記電力積分演算を行い、前記電流制御値と前記電圧制御値の差の絶対値が前記第一の電流バイアス値以下であり、且つ、前記電流制御値と前記電力制御値の差の絶対値が前記第二の電流バイアス値以下である場合に、前回の前記選択値が前記電流制御値でなくても前記電流積分演算を行う制御方法である。
請求項9記載の発明は、前記電圧測定値と前記電圧目標値の差を今回の処理結果とする電圧比例処理と、前記電流測定値と前記電流目標値の差を今回の処理結果とする電流比例処理と、前記電力測定値と前記電力目標値の差を今回の処理結果とする電流比例処理と、今回の前記電圧測定値と前回の前記電圧測定値の差を今回の処理結果とする電圧微分処理と、今回の前記電流測定値と前回の前記電流測定値の差を今回の処理結果とする電流微分処理と、今回の前記電力測定値と前回の前記電力測定値の差を今回の処理結果とする電力微分処理と、を含み、前記電圧制御値算出処理は、前記電圧積分処理の処理結果と、前記電圧比例処理の処理結果と、前記電圧微分処理の処理結果とに所定係数をそれぞれ乗算して加算し、前記電圧制御値とし、前記電流制御値算出処理は、前記電流積分処理の処理結果と、前記電流比例処理の処理結果と、前記電流微分処理の処理結果とを、それぞれ所定係数を乗算して加算して前記電流制御値とし、前記電力制御値算出処理は、前記電力積分処理の処理結果と、前記電力比例処理の処理結果と、前記電力微分処理の処理結果とを、それぞれ所定係数を乗算して加算して前記電力制御値とする請求項8記載の制御方法である。
【0027】
本発明は上記のように構成されており、電圧制御値と電力制御値と電流制御値との間の差が大きい場合には、選択処理で選択されない制御値には積分演算が行われない。従って、制御値が最大値に飽和することがなく、動作状態の間の移行がスムーズである。
【0028】
また、電圧、電力、電流の各バイアス値が設定されており、動作状態が切り替わる点の近傍では、切り替わり先の制御値の大きさも、ゼロに近いので、選択処理で選択されなくても、切り替わり先の制御値に対し、積分演算が行われ、動作状態の移行がスムーズに行われるようになっている。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1の符号101は本発明の制御方法を適用できる電源装置の一例を示している。
この電源装置101は、トランス105と、スイッチング素子112と、整流回路122と、平滑回路124とを有している。
【0030】
トランス105の内部には、一次巻線111と、該一次巻線111と磁気結合された二次巻線121とが設けられている。
【0031】
一次巻線111とスイッチング素子112とは直列接続されており、その直列接続回路の一次巻線111側の端子は、第一の入力端子151に接続され、スイッチング素子112側の端子は、第二の入力端子152に接続されている。従って、第一、第二の入力端子151、152の間は、一次巻線111とスイッチング素子112の直列接続回路によって接続されている。
【0032】
また、第一、第二の入力端子151、152の間には入力コンデンサ115が接続されており、一次巻線111とスイッチング素子112の直列接続回路は入力コンデンサ115と並列接続されている。
【0033】
第一、第二の入力端子151、152の間には、直流電圧源110が接続されている。ここでは、直流電圧源110の高電圧側の端子が第一の入力端子151に接続され、接地電圧側の端子が第二の入力端子152に接続されており、直流電圧源110から出力される電圧が入力コンデンサ115で平滑化され、一次巻線111とスイッチング素子112の直列接続回路に印加されるようになっている。
【0034】
整流回路122は二個の整流素子1231、1232を有しており、平滑回路124はチョークコイル125と出力コンデンサ126を有している。
【0035】
二次巻線121の両端は、異なる整流素子1231、1232のアノード端子にそれぞれ接続されており、二個の整流素子1231、1232のカソード端子は、チョークコイル125の一端に接続されている。
【0036】
チョークコイル125の他端と二次巻線121の一端との間には出力コンデンサ126が接続されている。出力コンデンサ126の高電圧側の端子、ここではチョークコイル125に接続された端子は、逆流防止用のダイオード129を介して第一の出力端子153に接続されており、低電圧側の端子は、電流検出抵抗128を介して第二の出力端子154に接続されている。
【0037】
直流電圧源110から直流電圧が出力され、一次巻線111とスイッチング素子112の直列接続回路に印加された状態で、スイッチング素子112がスイッチング動作をすると一次巻線に断続的に電流が流れ、二次巻線121に交流電圧が誘起される。
【0038】
二次巻線121に誘起された交流電圧は、整流素子1231、1232によって整流され、チョークコイル124に、一方向に電流が流れ、出力コンデンサ126を充放電させる。これにより、整流された電圧が平滑され、直流電圧が得られる。
【0039】
その直流電圧は、ダイオード129と電流検出抵抗128とを介して、第一、第二の出力端子153、154間に印加され、第一、第二の出力端子153、154間に接続された負荷150に供給される。
【0040】
この電源装置101は、負荷150の状態により、第一、第二の出力端子153、154から負荷150に一定電圧を供給する定電圧動作と、一定電流を供給する定電流動作を切り換えて運転できるように構成されており、定電圧動作で出力される一定電圧と、定電流動作で出力される一定電圧の値は、電源装置101内部に目標電圧VAと目標電流IAとしてが予め設定されている。
【0041】
図5(a)は、この電源装置101の運転状態を説明するためのグラフであり、出力電流がゼロ以上IA(アンペア)以下の符号L1の範囲では、略目標電圧VAが出力され、出力電圧がゼロ以上VD以下の符号L3の範囲では略目標電流IAが出力されるように動作する。図5(a)の符号Fは、定電圧動作と定電流動作とが切り替わる点を示している。
【0042】
スイッチング素子112のゲート端子には、制御回路140が接続されている。
定電圧動作中の定電圧出力と、定電流動作中の定電流出力や、定電圧動作と定電流動作の間の切り替わりは、制御回路140が、スイッチング素子112のオン/オフ比や、周波数を制御することで行われている。
【0043】
制御回路140の内部を説明すると、制御回路140は、第一、第二のレベル変換器131、132と、第一、第二のA/D変換器133、134と、CPU141とを有している。
【0044】
第一、第二の出力端子153、154間の電圧と、電流検出抵抗128の両端の電圧は、第一、第二のレベル変換器131、132によって適切な大きさにレベルシフトされ、第一、第二のA/D変換器133、134に入力される。
【0045】
第一、第二のA/D変換器133、134は、入力された電圧を一定期間毎にA/D変換し、第一、第二の出力端子153、154間の電圧値をディジタル値の電圧測定値VMとして出力し、電流検出抵抗128の両端の電圧値、即ち電流の大きさを、ディジタル値の電流測定値IMとして出力する。
【0046】
電圧測定値VMと電流測定値IMはゼロ又は正数であり、出力電圧や出力電流の値が大きくなるほど大きくなるようにディジタル変換されている。これら電圧測定値VMと電流測定値IMはCPU141に入力される。
【0047】
図2のフローチャート中の符号S11、S31は、第一、第二の出力端子153、154間の電圧検出による処理の開始と電流検出抵抗128の両端の電圧検出による処理の開始を示している。
【0048】
CPU141には、記憶回路142が接続されており、この記憶装置142内には、定電圧動作中に出力される電圧目標値VAや、定電流動作中に出力される電流目標値IAが記憶されている。
【0049】
電圧及び電流のA/D変換や、後述する各処理は一定期間毎に繰り返し行われるので、今回の測定結果や処理結果を添字nで表し、前回の測定結果や処理結果を添字n−1で表すと、今回の電圧測定値と電流測定値は、それぞれ符号VMn、IMnで表わされ、前回の電圧測定値と電流測定値をそれぞれ符号VMn−1、IMn−1で表わされる。
【0050】
記憶回路142には、電圧目標値VAや電流目標値IAだけではなく、前回の電圧測定値VMn−1や前回の電流測定値IMn−1等も記憶されている。
【0051】
CPU141に入力された今回の電圧測定値VMnは、下記のように、それぞれ電圧比例処理S17と、電圧微分処理S18と、電圧積分処理S19とで処理され、電流測定値IMnは、電流比例処理S37と、電流微分処理S38と、電流積分処理S39とで処理される。
【0052】
先ず、電圧比例処理S17と電流比例処理S37を説明すると、電圧比例処理S17と電流比例処理S37の今回の処理結果Pvn、Pinは、今回の電圧測定値VMnと電圧目標値VAの差電圧、及び今回の電流測定値IMnと電流目標値IAの差電流として下記計算式に示すようにそれぞれ求められる。
Pvn = VA−VMn ……(1)
Pin = IA−IMn ……(2)
【0053】
また、電圧微分処理S18と電流微分処理S38では、今回の処理結果Dvn、Dinは、今回の電圧測定値VMnと前回の電圧測定値VMn−1の差電圧と、今回の電流測定値IMnと前回の電圧測定値IMn−1の差電流として、下記計算式に示されるようにそれぞれ求められる。
Dvn = VMn−1−VMn ……(3)
Din = IMn−1−IMn ……(4)
【0054】
電圧積分処理S19と電流積分処理S39では、先ず、電圧判断処理S13と電流判断処理S33がそれぞれ実行され、後述する基準に従って処理が二種類に分岐される。分岐先は、電圧判断処理S13では、処理先が電圧積分演算S15と電圧制御値算出処理S16であり、電流判断処理S33では、電流積分演算S35と電流制御値算出処理S36である。
【0055】
記憶回路142には、電圧積分処理S19と電流積分処理S39の前回の処理結果Ivn−1、Iin−1が記憶されており、電圧積分演算S15が実行されると、電圧積分処理S19の前回の処理結果Ivn−1に、今回の電圧測定値VMnと電圧目標値VAとの差電圧が加算した値が、電圧積分処理S19の今回の処理結果Ivnとして求められ、電流積分演算S35が実行されると、前回の処理結果Ivn−1に、今回の電流測定値IMnと電流目標値IAとの差電流が加算された値が今回の処理結果Iinとして求められる。
【0056】
結局、処理が電圧積分演算S15と電流積分演算S35に移行し、それぞれ実行された場合は、今回の処理結果Ivn、Iinは下記計算式で表される。
Ivn = Ivn−1+VA−VMn ……(51)
Iin = Iin−1+IA−IMn ……(61)
【0057】
他方、電圧判断処理S13から電圧制御値算出処理S16に移行した場合は電圧積分演算S15は実行されず、また、電流判断処理S33から電流制御値算出処理S36に移行した場合は電流積分演算S35は実行されず、下記式のように、今回の処理結果Ivn、Iinは、前回の処理結果Ivn−1、Iin−1と同じ値にされる。
Ivn = Ivn−1 ……(52)
Iin = Iin−1 ……(62)
【0058】
電圧測定値VMnに関する各処理S17、S18、S19の処理結果Pvn、Dvn、Ivnは、重み付けのため、予め定められた係数a1〜a3が乗算された後、加算され、後述する比較処理S51のための電圧制御値が求められる。今回の電圧制御値を符号Anで表すと、下記式で求められる。
An = a1×Pvn+a2×Dvn+a3×Ivn ……(7)
ここでは上記係数a1〜a3、及び下記係数b1〜b3、c1〜c3は正の値である。
【0059】
同様に、電流測定値IMnに関する各処理S37、S38、S39の処理結果Pin、Din、Iinは、重み付けのため、予め定められた係数c1〜c3が乗算され、加算されて下記式のように今回の電流制御値Cnが求められる。
Cn = c1×Pin+c2×Din+c3×Iin ……(8)
電圧制御値Anと電流制御値Cnは、記憶回路142に記憶される。
【0060】
ここで、定電圧動作中の図4(a)の符号L1の範囲では、出力電圧の大きさは電圧目標値VAが示す電圧値に近いため、電圧測定値VMnと電圧目標値VAとの差や、今回の電圧測定値VMnと前回の電圧測定値VMn−1との間の差は小さい。そのため、定電圧動作中は、電圧制御値Anはゼロに近い。
【0061】
それに対し、定電圧動作中の出力電流は電流目標値IAよりも小さいため、電流測定値IMnと電流目標値IAとの差が大きく、電流制御値Cnは大きな正数になる。
【0062】
そのため、目標電圧値VAが出力されている間は、電圧制御値An<電流制御値Cnが成立している。逆に、定電流動作中で目標電流値IAが出力されている間は、電流制御値Cn<電圧制御値Anが成立している。
【0063】
比較処理S51では、比較対象の各制御値An、Cnのうち、ゼロに近い方の値が今回の選択値Enとして選択される。従って、定電圧動作中は選択値Enに電圧制御値Anが選択され、定電流動作中は電流制御値Cnが選択される。
【0064】
CPU141の出力先にはディジタル−パルス変換回路136が配置されており、駆動信号出力処理(D/P出力処理)S52により、選択値Enの値に従ってドライブ回路138を動作させ、選択値Enがゼロに近づくようにスイッチング素子112のオン/オフを制御する。
【0065】
その結果、選択値Enとして電圧制御値Anが選択されている場合には、次回の電圧測定値VMn+1が今回の電圧測定値VMnよりも電圧目標値VAに近づき、今回の選択値Enとして電流制御値Cnが選択されている場合には、次回の電流測定値IMn+1が今回の電流測定値IMnよりも電流目標値IAに近づくようになり、その結果、定電圧又は定電流動作が達成される。
【0066】
駆動信号出力処理S52が終了すると、今回の一連の処理は終了し、次回の処理が開始される(S11、S31)。
【0067】
なお、定電圧動作中でも出力電圧は変動し、定電流動作中でも出力電流は変動するが、電流目標値IAや電圧目標値VAを超えない限り、電圧目標値VAや電流目標値IAの大きさに近く、それらとの差電圧や差電流は小さく、無視することができる。
【0068】
次に、電圧判断処理S13と電流判断処理S33で行われる判断内容を説明すると、記憶回路142には、電圧及び電流バイアス値Q1、Q2が記憶されており、電圧判断処理S13では、電圧バイアス値Q1と前回の電圧制御値An−1と前回の電流制御値Cn−1から、下記不等式が成立した場合に、電圧制御値算出処理S16に直接移行し、成立しなかった場合に電圧積分演算S15に移行するようになっている。
An−1>Cn−1+Q1 ……(9)
【0069】
また、電流判断処理S33では、電流バイアス値Q2と前回の電圧制御値An−1と電流制御値Cn−1から、下記不等式が成立した場合に、電流制御値算出処理S36に移行し、成立しなかった場合に電流積分演算S35に移行するようになっている。
Cn−1>An−1+Q2 ……(10)
【0070】
電圧及び電流バイアス値Q1、Q2がゼロの場合は、前回の比較処理S51の選択値En−1が電圧制御値An−1でなかった場合(電圧制御値An−1>電流制御値Cn−1であった場合)に上記(9)式が成立し、(10)式は成立しない。
【0071】
従って、(9)式が成立し、(10)式が不成立の場合は、電圧判断処理S13の判断結果は”yes”であり、電流判断処理S33の判断結果は”no”となり、電圧判断処理S13からは電圧制御値算出処理S16に処理が移行し、電圧積分演算S15が実行されずに電圧制御値算出処理S16がされる。この場合は、上記(51)式ではなく、上記(52)式に従って、電圧積分処理S19が行われる。
【0072】
他方、電流判断処理S33からは電流積分演算S35に移行し、電流積分演算S35を経て電流制御値算出処理S36で加算処理がされる。この場合は、上記(61)式に従って電流積分処理S39が行われる。
【0073】
それらの場合とは逆に、前回の比較処理S51の選択値En−1が電流制御値Cn−1ではなかった場合(電圧制御値An−1<電流制御値Cn−1であった場合)は、上記(9)式は成立せず(10)式が成立する。
【0074】
(9)式不成立、(10)式成立の場合、電圧判断処理S13からは電圧積分演算S15に処理が移行し、電圧積分演算S15を経て、電圧制御値算出処理S16で加算処理がされる。従って、電圧積分処理S19は、上記(51)式に従って行われる。
【0075】
他方、電流判断処理S33からは電流制御値算出処理S36に移行し、電流積分演算S35を経ずに加算処理がされる。従って、電流積分処理S39は上記(62)式に従って行われる。
【0076】
次に、電圧及び電流バイアス値Q1、Q2が正数である場合も含めると、電流制御値Cn−1と電圧制御値An−1の差の絶対値(|Cn−1−An−1|)が小さく、電圧及び電流バイアス値Q1、Q2と下記(13)式、
|Cn−1−An−1|≦Q1 ……(13)
の関係にある場合には(9)式が成立しないため、前回の選択値En−1が電圧制御値An−1であっても電流制御値Cn−1であっても電圧積分演算S15が実行される。
【0077】
また、下記(14)式、
|Cn−1−An−1|≦Q2 ……(14)
の関係が成立している場合は、上記(10)式が成立せず、同様に、電流積分演算S35が実行される。
【0078】
なお、電圧積分演算S15が実行されない条件は、前回の比較処理S51で電圧制御値An−1が選択されず、且つ、上記(13)式が成立しない場合であり、電流積分演算S35が実行されない条件は、前回の比較処理S51で電流制御値Cn−1が選択されず、且つ、上記(14)式が成立しない場合である。これらの条件は、電圧及び電流バイアス値Q1、Q2の両方がゼロである場合も、いずれか一方又は両方がゼロではない場合でも同じである。
【0079】
上記のように、電流制御値Cn−1と電圧制御値An−1の差が小さい場合には、電圧積分処理S19と電流積分処理S39の両方が実行されるが、差が大きい場合には、電圧又は電流に関し、目標値VA,IAとの差が大きい方では積分演算S15、S35が実行されない。即ち、定電圧動作でないときには電圧積分演算S15が実行されず、定電流動作でないときには電流積分演算S35が実行されない。
【0080】
電圧積分処理S19や電流積分処理S39の処理結果の値を記憶する変数に割り当てられるビット数は有限であるが、差が大きい場合には積分演算S15、S35が実行されないので、電圧積分処理S19や電流積分処理S39の処理結果Iv、Iiを格納する変数が最大値にならず、異なる動作に移行したときの応答速度が速い。
【0081】
逆に、上記(13)式や(14)式が成立するほど前回の電圧制御値An−1と前回の電流制御値Cn−1との差が小さい場合には、定電圧動作ではなくても電圧積分演算S15を実行し、また、定電流動作ではなくても電流積分演算S35を実行することで、電圧制御値Anと電流制御値Cnの値の差が電圧バイアス値Q1以上に確保されるか、又は電流バイアス値Q2以上に確保されるので、動作状態の切り替わりがスムーズに行われる。
【0082】
なお、下記(15)、(16)式(下記二式は相互に書き替えられる)、
Cn−1−Q2≦An−1≦Cn−1+Q1 ……(15)
An−1−Q1≦Cn−1≦An−1+Q2 ……(16)
が成立する場合は、上記(9)、(10)式の両方が成立せず、従って、前回選択値En−1の如何にかかわらず、電圧積分演算S15と電流積分演算S35の両方が実行される。
【0083】
上記制御方法では、定電圧動作と定電流動作との二種類の動作状態があり、その間が切り替わる制御方法であったが、本発明はそれに限定されるものではなく、他の動作状態を有しいてもよい。
【0084】
図3に示したフローチャートは、図1の電源装置101を動作させる電源の制御方法であり、定電圧動作と定電流動作に加え、定電力動作を有している。
図3では、図2と同じ処理には同じ符号を付して説明を省略する。
【0085】
図3の制御方法は、定電力動作に関する一連の処理S22〜S29を有しており、電圧目標値VAと電流目標値IAの他、電力目標値PAが設定されており、出力電力が電力目標値PAに達するまでは定電圧動作し、電力目標値PAに達した後、出力電流が電流目標値IAに達するまでは、定電力動作し、電流目標値IAに達した後は定電流動作する。
【0086】
この動作を図4(b)に示す。符号L1〜L3は、それぞれ定電圧動作の範囲と定電力動作の範囲と定電流動作の範囲を示している。
【0087】
この制御方法では、符号S11、S31での処理の開始後、電圧と電流のA/D変換処理S12、S32によって電圧測定値VMと電流測定値IMが得られると、電力計算処理S22により、得られた電圧測定値VMと電流測定値IMとから、電力測定値PMが算出される。
【0088】
電圧測定値VMの処理と電流測定値IMの処理は上記と同様であるが、電力測定値PMは、電力比例処理S27と電力微分処理S28と電力積分処理S29によって処理され、下記式により、今回の処理結果PPn、DPn、IPnが求められる。
Ppn = PA−PMn ……(21)
Dpn = PMn−1−PMn ……(23)
Ipn = Ipn−1+PA−PMn ……(251)
【0089】
電力制御値算出処理S26では、下記式のように、今回の処理結果PPn、DPn、IPnに重み付けのための正の係数b1〜b3が乗算された後、加算され、下記式のように電力制御値Bnが求められる。
【0090】
Bn = b1×Ppn+b2×Dpn+b3×Ipn ……(28)
電力制御値Bnとは別に、電圧制御値Anと電流制御値Cnとがそれぞれ求められている。この制御方法でも、比較処理S51’において各制御値An、Bn、Cnのうち、最もゼロに近い値が選択され、選択値Enにされる。
【0091】
定電力動作中は電力制御値Bnの値はゼロに近く、電圧制御値Anと電流制御値Cnの値は大きいから電力制御値Bnが選択される。定電圧動作中は電圧制御値Anが選択され、定電流動作中は電流制御値Cnが選択される。
【0092】
駆動信号出力処理S52では、選択値Enの値に従った制御信号がドライブ回路138に出力され、ドライブ回路138は、選択値Enがゼロに近づくようにスイッチング素子112のオン/オフが制御される。
【0093】
この制御方法では、電圧バイアス値R1と、電流バイアス値R2と、第一、第二の電力バイアス値R3、R4が設定されており、電圧判断処理S13’と電流判断処理S33’では、下記符号式が成立した場合に電圧積分演算S15や電流積分演算S35を、それぞれ行わないようになっている。
An−1>Bn−1+R1 ……(29)
Cn−1>Bn−1+R2 ……(30)
【0094】
電圧判断処理S13’において上式(29)が成立する場合は、比較処理S51’における前回の選択値En−1が電圧制御値An−1ではなく、且つ、前回の電圧制御値An−1と前回の電力制御値Bn−1の差の絶対値が電圧バイアス値R1以上である場合である。また、電流判断処理S33’において、上記(30)式が成立するのは、前回の選択値En−1が電流制御値Cn−1ではなく、且つ、前回の電流制御値Cn−1と前回の電力制御値Bn−1の差の絶対値が電流バイアス値R2以上である場合である。
【0095】
電力積分処理S29では、第一の電力判断処理S23と第二の電力判断処理S24が順番に処理され、下記式に基いて行われる。
Bn−1>An−1+R3 ……(31)
Bn−1>Cn−1+R4 ……(32)
【0096】
上記(31)、(32)式の両方が成立しなかった場合は、積分演算S25に分岐され、いずれか一方が成立した場合に、積分演算S25に分岐せず、直接電力制御値算出処理S26に分岐する。要するに、電力積分処理S29では、選択処理S51’において、前回の選択値が前記電力制御値ではなく、且つ、前回の電力制御値Bn−1と前回の電圧制御値An−1の差が第一の電力バイアス値R3以上であるか、又は前回の電力制御値Bn−1と前回の電流制御値Cn−1の差が第二の電力バイアス値R4以上である場合には、今回の電力積分処理S29では電力積分演算S25が行われないようになっている。
【0097】
上記のような制御方法では、電圧積分処理S19や電流積分処理S39の処理結果Ivn、Iiを格納する変数の他、電力積分処理S29の処理結果Ipを格納する変数も最大値にならず、定電圧動作と定電力動作と定電流動作の間の移行がスムーズである。
【0098】
また、電圧バイアス値R1や電流バイアス値R2に加え、第一、第二の電力バイアス値R3、R4が用いられているので、動作状態がスムーズに移行することができる。
【0099】
更に、本発明の他の例を説明すると、上記制御方法の電圧積分処理S19では、前回の電圧制御値An−1と電力制御値Bn−1とを用いたが、図4に示すように、第二の電圧判断処理S14において前回の電流制御値Cn−1と第二の電圧バイアス値U1とを用い、下記二式に基いて判断してもよい。
An−1>Bn−1+R1 ……(29)
An−1>Cn−1+U1 ……(33)
【0100】
上記(29)、(33)式の両方が成立しなかった場合に電圧積分演算S15を実行し、いずれか一方の式が成立した場合に、電圧積分演算S15を経ずに電圧制御値算出処理S16に直接分岐する。
【0101】
また、電流積分処理S39においても、前回の電流制御値Cn−1も用い、下記(30)、(34)式の両方が成立しなかった場合に電流積分演算を実行し、いずれか一方の式が成立した場合に、電流積分演算を経ずに電流制御値算出処理S36に直接分岐するようにしてもよい。
Cn−1>Bn−1+R2 ……(30)
Cn−1>An−1+U2 ……(34)
【0102】
(29)、(33)式の二式と、(30)、(34)式の二式によって判断されることにより、定電力動作を含む場合も、電圧積分処理S19の処理結果Ivの変数と電流積分処理S39の処理結果Iiの変数が最大値になることが確実に防止される。
【0103】
また、第一、第二の電圧バイアス値R1、U1や第一、第二の電流バイアス値R2、U2が用いられているので、動作状態の移行が一層スムーズである。
【0104】
【発明の効果】
動作状態の移行が速い。また、移行がスムーズである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用できる電源の一例の回路図
【図2】本発明の第一例のフローチャート
【図3】本発明の第二例のフローチャート
【図4】本発明の第三例のフローチャート
【図5】(a):定電圧動作と定電流動作を切換える制御方法の出力状態を説明するためのグラフ (b):定電圧動作と定電力動作と定電流動作を切換える制御方法の出力状態を説明するためのグラフ
【図6】従来技術の制御方法を説明するための回路図
【図7】従来技術の制御方法を説明するためのフローチャート
【符号の説明】
S19,S19’……電圧積分処理
S29……電力積分処理
S39,S39’……電流積分処理
S16……電圧制御値算出処理
S26……電力制御値算出処理
S36……電流制御値算出処理
S51,S51’……選択処理
S15……電圧積分演算
S25……電力積分演算
S35……電流積分演算
S52……駆動信号出力処理
VM……電圧測定値
PM……電力測定値
IM……電流測定値
E……選択値
111……一次巻線
112……スイッチング素子
121……二次巻線
Claims (9)
- 出力電圧の大きさを示す電圧測定値を用いて電圧の積分処理結果を求める電圧積分処理と、
出力電流の大きさを示す電流測定値を用いて電流の積分処理結果を求める電流積分処理と、
前記電圧の積分処理結果を用いて電圧制御値を求める電圧制御値算出処理と、
前記電流の積分処理結果を用いて電流制御値を求める電流制御値算出処理と、
少なくとも前記電圧制御値と前記電流制御値と含む制御値同士を比較し、その大小関係に基いていずれか一個の制御値を選択し、選択値として出力する選択処理と、
前記選択値を駆動信号に変換し、スイッチング素子に出力して該スイッチング素子に前記駆動信号に従ったスイッチング動作をさせる駆動信号出力処理とを有し、
前記各処理を繰り返し行い、前記スイッチング素子に接続された一次巻線に、前記スイッチング動作に応じた電流を流し、前記一次巻線と磁気結合された二次巻線に電圧を誘起させ、前記誘起された電圧を整流平滑回路で整流平滑し、負荷に供給する電源装置の制御方法であって、
前記電圧積分処理は、前記電圧測定値と予め設定された電圧目標値の差を、当該電圧積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電圧積分演算を含み、
前記電流積分処理は、前記電流測定値と予め設定された電流目標値の差を、当該電流積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電流積分演算を含み、
前記電圧積分処理は、前記選択処理における前回の前記選択値が前記電圧制御値ではない場合には前記電圧積分演算は今回行わないように構成され、
前記電流積分処理は、前記選択処理における前回の前記選択値が前記電流制御値ではない場合には前記電流積分演算は今回行わないように構成された制御方法。 - 所定の値の電圧バイアス値と電流バイアス値が予め設定された請求項1記載の制御方法であって、
前記電圧制御値と前記電流制御値の差の絶対値が、前記電圧バイアス値以下の場合に、前回の前記選択値が前記電圧制御値でなくても前記電圧積分演算を行い、
前記差の絶対値が前記電流バイアス値以下の場合に、前回の前記選択値が前記電流制御値でなくても前記電流積分演算を行う制御方法。 - 前記電圧測定値と前記電圧目標値の差を今回の処理結果とする電圧比例処理と、
前記電流測定値と前記電流目標値の差を今回の処理結果とする電流比例処理と、
今回の前記電圧測定値と前回の前記電圧測定値の差を今回の処理結果とする電圧微分処理と、
今回の前記電流測定値と前回の前記電流測定値の差を今回の処理結果とする電流微分処理とを含み、
前記電圧制御値算出処理は、前記電圧積分処理の処理結果と、前記電圧比例処理の処理結果と、前記電圧微分処理の処理結果とに所定係数をそれぞれ乗算して加算し、前記電圧制御値とし、
前記電流制御値算出処理は、前記電流積分処理の処理結果と、前記電流比例処理の処理結果と、前記電流微分処理の処理結果とを、それぞれ所定係数を乗算して加算して前記電流制御値とする請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の制御方法。 - 出力電力の大きさを示す電力測定値を用いて電力積分処理結果を求める電力積分処理と、
前記電力の積分処理結果を用いて電力制御値を求める電力制御値算出処理とを含み、
前記選択処理が比較する前記制御値には前記電力制御値が含まれ、
前記電力積分処理は、前記電力測定値と予め設定された電力目標値の差を、当該電力積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電力積分演算を含む請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の制御方法。 - 出力電力の大きさを示す電力測定値を用いて電力積分処理結果を求める電力積分処理と、
前記電力測定値と前記電力目標値の差を今回の処理結果とする電力比例処理と、
今回の前記電力測定値と前回の前記電力測定値の差を今回の処理結果とする電力微分処理と、
前記電力積分処理の処理結果と、前記電力比例処理の処理結果と、前記電力微分処理の処理結果とに所定係数をそれぞれ乗算して加算し、前記電力制御値とする電力制御値算出処理とを含み、
前記選択処理が比較する前記制御値には前記電力制御値が含まれ、
前記電力積分処理は、前記電力測定値と予め設定された電力目標値の差を、当該電力積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電力積分演算を含む請求項3記載の制御方法。 - 前記電力積分処理は、前記選択処理において前回選択された値が前記電力制御値ではない場合には、今回の前記電力積分処理では前記電力積分演算を行わないように構成された請求項4又は請求項5のいずれか1項記載の制御方法。
- 所定の値の第一、第二の電力バイアス値が予め設定された請求項6記載の制御方法であって、
前記電圧制御値と前記電力制御値の差の絶対値が前記第一の電力バイアス値以下であり、且つ、前記電流制御値と前記電力制御値の差の絶対値が前記第二の電力バイアス値以下である場合に、前回の前記選択値が前記電力制御値でなくても前記電力積分演算を行う制御方法。 - 出力電圧の大きさを示す電圧測定値を用いて電圧の積分処理結果を求める電圧積分処理と、
出力電流の大きさを示す電流測定値を用いて電流の積分処理結果を求める電流積分処理と、
出力電力の大きさを示す電力測定値を用いて電力積分処理結果を求める電力積分処理と、
前記電圧の積分処理結果を用いて電圧制御値を求める電圧制御値算出処理と、
前記電流の積分処理結果を用いて電流制御値を求める電流制御値算出処理と、
前記電力の積分処理結果を用いて電力制御値を求める電力制御値算出処理と、
少なくとも前記電圧制御値と前記電流制御値と前記電力制御値とを含む制御値同士を比較し、その大小関係に基いていずれか一個の制御値を選択し、選択値として出力する選択処理と、
前記選択値を駆動信号に変換し、スイッチング素子に出力して該スイッチング素子に前記駆動信号に従ったスイッチング動作をさせる駆動信号出力処理とを有し、
前記各処理を繰り返し行い、前記スイッチング素子に接続された一次巻線に、前記スイッチング動作に応じた電流を流し、前記一次巻線と磁気結合された二次巻線に電圧を誘起させ、前記誘起された電圧を整流平滑回路で整流平滑し、負荷に供給する電源装置の制御方法であって、
前記電圧積分処理は、前記電圧測定値と予め設定された電圧目標値の差を、当該電圧積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電圧積分演算を含み、
前記電流積分処理は、前記電流測定値と予め設定された電流目標値の差を、当該電流積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電流積分演算を含み、
前記電力積分処理は、前記電力測定値と予め設定された電力目標値の差を、当該電力積分処理の前回の処理結果に加算して今回の処理結果とする電力積分演算を含み、
前記電圧積分処理は、前記選択処理において、前回の前記選択値が電圧制御値ではない場合に前記電圧積分演算は今回行わず、
前記電力積分処理は、前記選択処理において、前回の前記選択値が電力制御値ではない場合に前記電力積分演算は今回行わず、
前記電流積分処理は、前回の前記選択値が電流制御値ではない場合に前記電流積分演算は今回行わない制御方法であって、
所定の値である、第一、第二の電圧バイアス値と、第一、第二の電力バイアス値と、第一、第二の電流バイアス値が設定され、
前記電圧制御値と前記電力制御値の差の絶対値が前記第一の電圧バイアス値以下であり、且つ、前記電圧制御値と前記電流制御値の差の絶対値が前記第二の電圧バイアス値以下である場合に、前回の前記選択値が前記電圧制御値でなくても前記電圧積分演算を行い、
前記電力制御値と前記電圧制御値の差の絶対値が前記第一の電力バイアス値以下であり、且つ、前記電力制御値と前記電流制御値の差の絶対値が前記第二の電力バイアス値以下である場合に、前回の前記選択値が前記電力制御値でなくても前記電力積分演算を行い、
前記電流制御値と前記電圧制御値の差の絶対値が前記第一の電流バイアス値以下であり、且つ、前記電流制御値と前記電力制御値の差の絶対値が前記第二の電流バイアス値以下である場合に、前回の前記選択値が前記電流制御値でなくても前記電流積分演算を行う制御方法。 - 前記電圧測定値と前記電圧目標値の差を今回の処理結果とする電圧比例処理と、
前記電流測定値と前記電流目標値の差を今回の処理結果とする電流比例処理と、
前記電力測定値と前記電力目標値の差を今回の処理結果とする電流比例処理と、
今回の前記電圧測定値と前回の前記電圧測定値の差を今回の処理結果とする電圧微分処理と、
今回の前記電流測定値と前回の前記電流測定値の差を今回の処理結果とする電流微分処理と、
今回の前記電力測定値と前回の前記電力測定値の差を今回の処理結果とする電力微分処理と、
を含み、
前記電圧制御値算出処理は、前記電圧積分処理の処理結果と、前記電圧比例処理の処理結果と、前記電圧微分処理の処理結果とに所定係数をそれぞれ乗算して加算し、前記電圧制御値とし、
前記電流制御値算出処理は、前記電流積分処理の処理結果と、前記電流比例処理の処理結果と、前記電流微分処理の処理結果とを、それぞれ所定係数を乗算して加算して前記電流制御値とし、
前記電力制御値算出処理は、前記電力積分処理の処理結果と、前記電力比例処理の処理結果と、前記電力微分処理の処理結果とを、それぞれ所定係数を乗算して加算して前記電力制御値とする請求項8記載の制御方法。
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