JP2005070529A - 波長変換素子及びその使用方法 - Google Patents

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    • G02F1/3548Quasi phase matching [QPM], e.g. using a periodic domain inverted structure

Abstract

【課題】ポンプ光の波長を、光通信帯域に存在する複数の信号光の波長及び複数の変換光の波長より、長波長あるいは短波長側に設定することができる。
【解決手段】波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光101、波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光102及び波長λsが1.55μmの信号光128を合波器112で合波して入射光129として波長変換素子110の光導波路122に入射させる。光導波路122においては、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光101と波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光102とのSFGにより波長λSFが0.77μmのSF光が発生し、このSF光と信号光とのDFGによって、信号光がDF光(波長1.53μm)として波長変換され、このDF光が変換光(波長λc=1.53μm)131として出力される。
【選択図】図5

Description

この発明は、波長多重光通信等に利用される波長変換素子及びその使用方法に関する。
伝送速度が1 Tbit/s 以上である大容量光通信ネットワークを構築するために様々な手段が検討されているが、その中で最も注目されている技術が波長多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)である。WDM光通信ネットワークを実現するためには、波長変換装置が必要とされる。
例えば、光クロスコネクトノードに波長変換装置を採用すると、チャンネル間の衝突の回避や、波長の再利用が可能となる他、ネットワークの管理やネットワークそのものの改良(アップグレード)がしやすくなり、その結果新たな通信帯域を利用できるようになるなどの利点があるためである。
上述の波長変換装置を構成する素子として、光導波路を用いた素子であって、この光導波路に形成された周期的ドメイン反転構造によって擬似位相整合(QPM: Quasi-Phase Matching)を実現して波長変換をおこなう擬似位相整合型波長変換素子(以後「QPM型波長変換素子」ということもある。)が使われる。光導波路が用いられる理由は、光導波路を伝播する光を、そのエネルギー密度を高い状態に保ったまま必要な距離伝播させることができることによる。以後、QPM型波長変換素子に形成される光導波路をQPM光導波路ということもある。
なお、周期的ドメイン反転構造は、後述するように強誘電体の自発分極を反転させた複数のドメインを周期的に配列して構成される構造であるので、周期的分極反転構造とも称されている。
以下、説明の便宜のために、光通信において伝送すべき信号を担っている光搬送波としての光を信号光、この信号光と非線形相互作用してこの信号光の波長を変換するために使われる光をポンプ光、そして波長が変換された信号光を変換光と呼ぶこととする。
非線形光学効果は、非線形相互作用する光(例えば、信号光とポンプ光)のエネルギー密度が大きいほど、そして非線形相互作用する長さ(相互作用長)が長いほど大きい。すなわち、光のエネルギー密度を高い状態に保ったまま必要な距離伝播させることができる光導波路中で非線形光学効果を発現させる構造にすることが、非線形光学効果を大きくするために有効である。
そして、更に非線形相互作用する光(例えば、信号光とポンプ光)を共に最低次モード(基本モード)で光導波路を伝播するように設計することが有効である。そのためには、非線形相互作用する光の波長がほぼ等しいことが望ましい。非線形相互作用する光の波長差が大きければ、波長の短い光が光導波路を最低次モードで伝播するように設計すると、波長の短い光を導波させることができなくなる可能性があり、また、波長の長い光が光導波路を最低次モードで伝播するように設計すると、波長の短い光は高次モードで伝播してしまう可能性があるからである。
従来、上述の波長変換素子の一例として次のようなものがある。
光導波路に周期的ドメイン反転構造を作り付けたQPM型波長変換素子を用いて差周波発生(DFG: Differential Frequency Generation)によって、信号光の波長を変換する方法である(例えば、非特許文献1参照)。すなわち、ポンプ光と信号光との差周波発生を発現させ、この結果得られる差周波光(以後「DF光」ということもある。)が変換光となる。この波長変換において使われるポンプ光の波長は信号光の波長あるいは変換光の波長の約半分である。
また、光導波路に周期的ドメイン反転構造を作りつけたQPM型波長変換素子を用いて、2次の非線形光学効果をカスケードに発現させて信号光の波長変換を行なう方法も報告されている(例えば、非特許文献2参照)。すなわちこの方法は、ポンプ光を基本波光として、その波長を第2高調波発生(SHG: Second Harmonic Generation)によって半分の波長の第2高調波光(以後「SH光」ということもある。)に波長変換する。そして同時にこの半分の波長の第2高調波光と信号光とのDFGによって信号光を新たな波長を有する変換光(DF光)に変換する方法である。この波長変換において、ポンプ光の波長は、信号光の波長あるいは変換光(DF光)の波長とほぼ同じ波長の光である。
C. A. Xu, et al. Appl. Phys. Lett. Vol.63, p.3559 (1993). M. H. Chou, et al. IEEE Photonic Tech. Lett. Vol.11, p.653 (1999).
この発明が解決しようとする課題を説明するために、まずQPM型波長変換素子の構造とその動作原理を、従来の波長変換技術を紹介しつつ説明する。
図1を参照して、DFGによって、信号光の波長を変換する方法を説明する。図1は、波長変換素子10、合波器12及び狭帯域波長フィルタ14を具えて構成される従来の波長変換装置32を説明するための概略的な模式図である。この模式図において、光導波路あるいはドメインの存在を表示するために、該当する箇所に斜線を施してある。したがってこの斜線は、立体的な構造物の断面形状を意味するものではない。また、図1と同様、後述する説明において参照する図3においても、同様の意味で斜線を施してあり、この斜線も同様に立体的な構造物の断面形状を意味するものではない。
この波長変換で使われる波長変換素子10は、光導波路22に周期的ドメイン反転構造20を作り付けたQPM型波長変換素子である。波長変換のメカニズムは、ポンプ光(波長λp)と信号光(波長λs)とのDFGを発現させ、この結果得られるDF光を変換光(波長λc)とするものである。
波長変換素子10における動作原理を説明する前に、波長変換素子10の形成方法を説明する。以下において説明する波長変換素子10の形成方法は、DFGによって信号光の波長を変換する波長変換素子10以外にも、同様のQPMに基づく波長変換素子を形成する場合に共通して適用できる。
<波長変換素子の形成方法>
ドメイン反転構造20は、第1ドメイン16と第2ドメイン18とから構成されている。第1ドメイン16と第2ドメイン18とは、この波長変換素子10を構成する素材である強誘電体結晶の自発分極の向きが互いに180°の関係となっている。波長変換素子を構成する素材には、例えばzカットされたLiNbO3基板が使われる。以後の説明において、特に断らない限り、強誘電体結晶基板としてzカットされたLiNbO3基板を対象として取り上げることとする。
zカットされたLiNbO3基板とは、その表面に垂直な方向に自発分極の向きが揃えられているシングルドメイン結晶基板である。自発分極ベクトルの終端側の面を+z面、自発分極ベクトルの初端側の面を-z面と呼ぶこともある。
このLiNbO3基板の+z面に周期的にドメインを反転させて、ドメイン反転領域(第2ドメイン)18を形成する。したがって、周期的ドメイン反転領域20は、シングルドメイン結晶基板としての自発分極が保たれているドメイン(第1ドメイン16)と自発分極の方向が反転されたドメイン(第2ドメイン18)とで構成される。すなわち、第1ドメイン16の自発分極の向きは-z面から+z面に向かう方向であるのに対して、第2ドメイン18の自発分極の向きは+z面から-z面に向かう方向である。
第1ドメイン16と第2ドメイン18とで形成される周期構造の周期はΛである。第1ドメイン16の寸法d1と第2ドメイン18の寸法d2とを等しくとることによって、波長変換効率を最大にすることができる。すなわち、d1=d2として、Λ=d1+d2とするのが好適である。
自発分極の方向が反転している領域を形成するには、zカットされたLiNbO3基板の自発分極の方向を反転させる領域に、Tiを高温熱拡散するかあるいは高電圧を印加することで行えることが知られている。Tiを高温熱拡散するには第2ドメイン18が形成される部分に、真空蒸着法等でTi薄膜を50 nmの厚さに形成し、1,000℃で10時間熱拡散すればよい。高電圧を印加して自発分極の方向を反転させるには、ドメイン18が形成される部分に、電極を形成して高電圧を瞬間的に印加すればよい。
続いて、zカットLiNbO3基板に形成された周期的ドメイン反転構造に交差するように光導波路22を形成する。光導波路は、安息香酸を交換源としたH+-Li+イオン交換法(プロトン交換法とも呼ばれる。)によって形成できることが知られている。例えば、光導波路22を形成する領域のみを空けてそのほかの領域を金属マスクで覆った状態で、200℃の安息香酸中に2時間浸して、金属マスク及び安息香酸を除去し350℃のAr雰囲気中で6時間アニール処理することで形成できる。
<波長変換素子の動作原理>
図1を参照して、DFGによって信号光の波長を変換する波長変換素子の動作原理を説明する。波長λpが0.77μmのポンプ光26と波長λsが1.55μmの信号光28を合波器12で合波して入射光29として波長変換素子10のQPM光導波路22に入射させる。QPM光導波路22においては、ポンプ光26と信号光28とのDFGによって波長λcが1.53μmのDF光が発生する。したがって、波長変換素子10のQPM光導波路22からは、波長λpが0.77μmのポンプ光、波長1.55μmの信号光及び波長λcが1.53μmのDF光が合波された光が出射光30として出力される。
図2を参照して上述の波長変換の過程を説明する。図2に示す横軸は波長をμm単位で目盛ってあり、縦軸は光強度を任意スケールで目盛ってある。上向きの矢印の始点位置は、ポンプ光(波長λp)、信号光(波長λs)及び波長がλcであるDF光(変換光)の波長中心位置をそれぞれ示し、矢印の長さはそれぞれの光強度に比例するように相対的な関係を反映させて示してある。
波長λpが0.77μmのポンプ光26と波長λsが1.55μmの信号光28とを、図2において半円形の記号とともに破線で結んで示してある。これは、ポンプ光26と信号光28とがDFGという非線形相互作用をして、波長λcが1.53μmのDF光が発生する関係を模式的に示したものである。この結果は、波長λsが1.55μmの信号光28が、波長λpが0.77μmのポンプ光26の仲介を受けて、波長λcが1.53μmの変換光に変換されたとみなすことができる。
波長λpが0.77μmのポンプ光26と波長λsが1.55μmの信号光28とが、波長変換素子10に入射することで、波長λcが1.53μmの新たな光であるDF光が発生するので、波長変換素子10からの出射光30は、波長λpが0.77μmのポンプ光26、波長λsが1.55μmの信号光28及び波長λcが1.53μmのDF光とが合波された光であるということになる。
出射光30は、狭帯域波長フィルタ14によってフィルタリングされ波長λcが1.53μmのDF光のみが、変換光31として取出される。すなわち、波長λsが1.55μmの信号光28は、合波器12、波長変素子10及び狭帯域波長フィルタ14を具えた波長変換装置32によって、波長λcが1.53μmのDF光として波長変換され変換光31に変換される。
この波長変換において使われるポンプ光の波長λpは0.77μmであり、信号光の波長λsは1.55μmであるから、ポンプ光の波長は信号光の波長の約半分である。しかしながら、既に説明したように、ポンプ光と信号光とを共に最低次モードで伝播するように光導波路を設計することは、非常に難しい。そのため信号光から変換光へのエネルギー変換効率を高くすることが難しいという難点がある。そこで、2次の非線形光学効果をカスケードに発現させて信号光の波長変換を行なう方法が考えられている。この方法によれば、ポンプ光の波長と信号光の波長とをほぼ等しくすることができる。
図3を参照して、上述の2次の非線形光学効果をカスケードに発現させて信号光の波長変換を行なう方法を説明する。この方法は、ポンプ光を基本波光として、その波長をSHGによって半分の波長の第2高調波光(SH光)に波長変換する。そして同時にこのSH光と信号光とのDFGによって信号光を新たな波長を有する変換光(DF光)に変換する方法である。
波長λpが1.54μmのポンプ光56と波長λsが1.55μmの信号光58を合波器42で合波して入射光59として波長変換素子40のQPM光導波路52に入射させる。QPM光導波路52においては、波長λpが1.54μmのポンプ光56のSHGによるSH光(波長λSHが0.77μm)が発生し、このSH光と波長λsが1.55μmの信号光58とのDFGによって波長λcが1.53μmのDF光が発生する。
したがって、波長変換素子40のQPM光導波路52からは、波長λpが1.54μmのポンプ光、波長λsが1.55μmの信号光、波長λSHが0.77μmのSH光及び波長λcが1.53μmのDF光が合波されて出射光60として出力される。
図4を参照して上述の波長変換の過程を説明する。図4に示す横軸は図2同様に波長をμm単位で目盛ってあり、縦軸は光強度を任意スケールで目盛ってある。また、上向きの矢印の始点位置は、ポンプ光(波長λp)、信号光(波長λs)、SH光(波長λSH)及び波長がλcであるDF光(変換光)の波長中心位置をそれぞれ示し、矢印の長さはそれぞれの光強度に比例するように相対的な関係を反映させて示してある。
波長λpが1.54μmのポンプ光56は2次の非線形光学効果によって波長λSHが0.77μmの第2高調波光が発生する。このことを、図4では、波長λpが1.54μmのポンプ光56を示す矢印から波長λSHが0.77μmのSH光を示す矢印に向かって、横向きの矢印を描くことで示している。
波長λSHが0.77μmのSHGによって発生したSH光と波長λsが1.55μmの信号光58とを、図4において半円形の記号と共に破線で結んで示してある。これは、SH光と信号光58とがDFGという非線形相互作用をして、波長λcが1.53μmのDF光が発生する関係を模式的に示したものである。この結果は、波長λsが1.55μmの信号光58が、SHGとDFGという非線形光学効果をカスケードに発現させることで、このSH光とポンプ光56との仲介を受けて、波長λcが1.53μmの変換光に変換されたとみなすことができる。
波長λpが1.54μmのポンプ光56と波長λsが1.55μmの信号光58とが、波長変換素子40に入射することで、波長λcが1.53μmの新たな光であるDF光が発生するので、波長変換素子40からの出射光60は、波長λpが1.54μmのポンプ光56、波長λsが1.55μmの信号光58、波長λSHが0.77μmのSH光及び波長λcが1.53μmのDF光とが合波された光であるということになる。
出射光60は、狭帯域波長フィルタ44によってフィルタリングされ波長λcが1.53μmのDF光のみが、変換光61として取出される。すなわち、波長λsが1.55μmの信号光58は、合波器42、波長変素子40及び狭帯域波長フィルタ44を具えた波長変換装置62によって、波長λcが1.53μmのDF光として波長変換され変換光61に変換される。
この波長変換において使われるポンプ光の波長λpは1.54μmであり、信号光の波長λsは1.55μmであるから、ポンプ光の波長と信号光の波長とはほぼ等しい。したがって、波長λpが1.54μmのポンプ光56と波長λsが1.55μmの信号光58とを共に最低次モードで伝播するように光導波路を設計することは、容易である。
しかしながら、上述の説明から明らかなように、ポンプ光の波長λpは1.54μmであり、信号光の波長λsは1.55μmであるから、波長λpが1.54μmであるポンプ光の波長軸上での位置は信号光(波長λsが1.55μm)と変換光(波長λcが1.53μm)の中間に存在する。そのため、光通信にこの方法を利用すれば、ポンプ光は少なくとも一つの通信波長チャンネルを占有することとなる。
その上、既に述べたように、信号光のスペクトルとポンプ光スペクトルとは中心波長が図4から明らかなように、0.01μm(=10 nm)しか異ならないので、その裾どうしが重なり合あい、光通信おいて実質的に利用できるチャンネル数が制限されるという問題もある。
また、ポンプ光のパワーが数10mWであれば、2次の非線形光学効果による波長変換効率(エネルギー変換効率)はせいぜい数%程度である。すなわち、信号光がDF光に変換される実質的な波長変換効率は、第2高調波発生効率(数%である。)とDF光への変換効率(これも数%である。)の積であるから数十分の一%程度となる。したがって、2次の非線形光学効果をカスケードに発現させて信号光の波長変換を行なう方法によれば、その変換効率が、信号光から直接DF光に変換する場合の波長変換効率と比べて数十分の一%程度と大幅に低くなるという問題もある。
そこで、この発明の第1の目的は、高い波長変換効率で信号光の波長を変換することができる波長変換素子を提供することにある。
また、この発明の第2の目的は、ポンプ光の波長を、光通信帯域に存在する複数の信号光の波長及び複数の変換光の波長より長波長あるいは短波長側に設定することができ、信号光と変換光の波長帯域に対してポンプ光の波長帯域を分離して設定できる波長変換素子を提供することにある。
また、この発明の第3の目的は、上述した波長変換素子の使用方法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、この発明の第1の波長変換素子は、擬似位相整合を実現するための分極反転構造を具えた擬似位相整合型波長変換素子であって、上述の分極反転構造の周期Λを以下の式(1)、(2)、(3)及び(4)を満たす値とする。
(2π/λSF)nSF - (2π/λ1)n1 - (2π/λ2)n2 = 2π/Λ (1)
(2π/λSF)nSF - (2π/λS)nS - (2π/λC)nC = 2π/Λ (2)
1/λSF = 1/λ1 + 1/λ2 (3)
1/λSF = 1/λS + 1/λC (4)
ただし、
λ1は波長変換素子に入力される第1ポンプ光の波長、
λ2は波長変換素子に入力される第2ポンプ光の波長、
λsは波長変換素子に入力される信号光の波長、
λcは波長変換素子に入力される変換光の波長、
λSF は第1ポンプ光と第2ポンプ光との和周波光の波長、
nSF は第1ポンプ光と第2ポンプ光との和周波光に対する波長変換素子の屈折率、
n1 は第1ポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、
n2 は第2ポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、
nS は信号光に対する波長変換素子の屈折率、
nC は変換光に対する波長変換素子の屈折率
である。
この発明の第1の波長変換素子の使用に当り、第1ポンプ光、第2ポンプ光及び信号光を波長変換素子へ入力して、この波長変換素子から変換光を出力するのが好適である。なお、上述した第1ポンプ光、第2ポンプ光、信号光及び変換光のそれぞれの波長λ1、λ2、λs及びλcの間に次式(5)及び(6)で与えられる関係に設定するのが好ましい。
λ1<λs<λ2 (5)
λ1<λc<λ2 (6)
また、上述の目的を達成するため、この発明の第2の波長変換素子は、擬似位相整合を実現するための分極反転構造を具えた擬似位相整合型波長変換素子であって、上述の分極反転構造の周期Λを以下の式(7)、(8)、(9)及び(10)を満たす値とする。
(2π/λSF)nSF - (2π/λ2j-1)n2j-1 - (2π/λ2j)n2j = 2π/Λ (7)
(2π/λSF)nSF - (2π/λS)nS - (2π/λC)nC = 2π/Λ (8)
1/λSF = 1/λ2j-1 + 1/λ2j (9)
1/λSF = 1/λS + 1/λC (10)
ただし、
λ2j-1は該波長変換素子に入力される第2j-1ポンプ光の波長、
λ2jは該波長変換素子に入力される第2jポンプ光の波長、
λsは該波長変換素子に入力される信号光の波長、
λcは該波長変換素子に入力される変換光の波長、
λSF は波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光との和周波光の波長、
nSF は波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光との和周波光に対する波長変換素子の屈折率、
n2j-1 は波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、
n2j は波長λ2jの第2jポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、
nS は波長λsの信号光に対する波長変換素子の屈折率、
nC は波長λcの変換光に対する波長変換素子の屈折率、
jは1からNまでの間の自然数であり、Nは2以上の自然数である。
この発明の第2の波長変換素子の使用に当り、第2N種類のポンプ光及び信号光を波長変換素子へ入力して、この波長変換素子から変換光を出力するのが好適である。なお、上述した波長の異なる2N種類の波長λiの第iポンプ光(i=1、2、……、2N;Nは2以上の自然数である。)、信号光及び変換光のそれぞれの波長λ2N-1、λ2N-3、…、λ3、λ1、λ2、λ4、…、λ2N-2、λ2N、λs及びλcを次式(11)、(12)及び(13)で与えられる関係に設定するのが好ましい。
λ2N-1<λ2N-3<…<λ3<λ1<λ2<λ4<……λ2N-2<λ2N (11)
λ1<λs<λ2 (12)
λ1<λc<λ2 (13)
この発明の第1の波長変換素子において、波長λ1の第1ポンプ光と波長λ2の第2ポンプ光との和周波発生(SFG: Sum Frequency Generation)によって、和周波光(以後「SF光」ということもある。)を発生させ、このSF光と波長λsの信号光とのDFGによるDF光(波長λc)を変換光として発生させる機能を有している。そして、第1ポンプ光の波長λ1と第2ポンプ光の波長λ2及び波長変換素子に入力させる信号光の波長λsは、上述の式(1)、(2)、(3)及び(4)、を満足するように設定されており、第1ポンプ光、第2ポンプ光及び信号光をほぼ同じ波長に設定することができる。したがって、これら3種類の光を、波長変換素子を構成する光導波路中を最低次モードで伝播するように設計することは容易で、結果として高効率変換が実現する。
また、この発明の第2の波長変換素子において、波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光とのSF光(波長λSF)を発生させ、この波長λSFのSF光と波長λSの信号光とのDF光(波長λC)を変換光として発生させる機能を有しており、第2の波長変換素子に入射させる波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光及び信号光の波長λSは、上述の式(7)、(8)、(9)及び(10) を満たすように設定されており、第2j-1ポンプ光、第2jポンプ光及び信号光をほぼ同じ波長に設定できる。ここに、jは、1からNまでの間の自然数であり、Nは2以上の自然数である。したがって、これら3種類の光を、波長変換素子を構成する光導波路中を最低次モードで伝播するように設計することは容易で、結果として高効率変換が実現する。
また、この発明の第1の波長変換素子において、波長λ1の第1ポンプ光と波長λ2の第2ポンプ光、波長λsの信号光及び波長λcの信号光のそれぞれの波長の間に、上述の式(5)及び(6)で与えられる関係があるので、ポンプ光の波長を、光通信帯域に存在する複数の信号光の波長及び複数の変換光の波長より長波長側あるいは短波長側に設定することができ、信号光と変換光の波長帯域に対してポンプ光の波長帯域を分離して設定できる。
また、この発明の第2の波長変換素子において、波長の異なる2N種類の波長λiの第iポンプ光(i=1、2、……、2N;Nは自然数である。)と、波長λsの信号光及び波長λcの変換光のそれぞれの間に、上述の式(11)、(12)及び(13)で与えられる関係があるので、2N種類のポンプ光の波長を、光通信帯域に存在する複数の信号光の波長及び複数の変換光の波長より長波長あるいは短波長側に設定することができ、信号光と変換光の波長帯域に対して2N種類のポンプ光の波長帯域を分離して設定できる。
更に、第2の波長変換素子によれば、第1の波長変換素子が波長λ1の第1ポンプ光と波長λ2の第2ポンプ光との一組のポンプ光を用いているのに対して、波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光とのN組のポンプ光を用いるので、それだけポンプ光のエネルギーを大きくすることができ、結果として第1の波長変換素子より高い波長変換効率が実現できる。
以下、図5から図8を参照して、この発明の実施の形態につき説明する。なお、各図は、この発明に係る一構成例を図示するものであり、この発明が理解できる程度に各構成要素の断面形状や配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、特定の材料および条件等を用いることがあるが、これら材料および条件は好適例の一つに過ぎず、したがって、何らこれらに限定されない。また、図5及び図7において、光導波路あるいはドメインの存在を表示するために、該当する箇所に斜線を施してある。したがってこの斜線は、立体的な構造物の断面形状を意味するものではない。
図5を参照して、高い変換効率で信号光の波長を変換することができ、ポンプ光の波長を光通信帯域に存在する複数の信号光の波長及び複数の変換光の波長より長波長あるいは短波長側に設定することができ、信号光と変換光の波長帯域に対してポンプ光の波長帯域を分離して設定できる、波長変換素子の構造について説明する。
この発明の第1の実施例である第1の波長変換素子110は、擬似位相整合を実現する周期構造を具えている、QPM型波長変換素子である。上述の第1の波長変換素子によって波長変換を実現するためには、以下の式(1)、(2)、(3)及び(4)を満たすようにQPM型波長変換素子の周期構造の周期の値Λを設定すれば良い。
(2π/λSF)nSF - (2π/λ1)n1 - (2π/λ2)n2 = 2π/Λ (1)
(2π/λSF)nSF - (2π/λS)nS - (2π/λC)nC = 2π/Λ (2)
1/λSF = 1/λ1 + 1/λ2 (3)
1/λSF = 1/λS + 1/λC (4)
ここにおいて、λSFは波長λ1の第1ポンプ光と波長λ2の第2ポンプ光とのSFGによるSF光の波長、nSF は波長λ1の第1ポンプ光と波長λ2の第2ポンプ光とのSF光に対するQPM型波長変換素子の屈折率、n1 は波長λ1の第1ポンプ光に対するQPM波長変換素子の屈折率、n2 は波長λ2の第2ポンプ光に対するQPM型波長変換素子の屈折率、nS は波長λsの信号光に対するQPM型波長変換素子の屈折率、nC は波長λcの変換光に対するQPM型波長変換素子の屈折率である。
第1ポンプ光の波長λ1、第2ポンプ光の波長λ2、信号光の波長λs及び変換光の波長λcは、上記の条件式(1)から(4)を満たすΛの値が正の実数値として存在する範囲で任意に設定できる。したがって、第1ポンプ光の波長λ1及び第2ポンプ光の波長λ2を通信帯域に設定し、信号光の波長λs及び変換光の波長λcを通信帯域内に設定することができる。
例えば、エルビウム光ファイバ増幅器(EDFA: Erbium-doped Fiber Amplifier)のC-バンド(波長が1.53μmから1.56μmの範囲)を通信帯域とした光通信システムにおいて、第1ポンプ光の波長λ1を1.53μmより短波長の領域に、一方第2ポンプ光の波長λ2を1.56μmより長波長の領域に設定することができる。そして信号光の波長λs及び変換光の波長λcを1.53μmから1.56μmの範囲の通信帯域の波長に設定することができる。
すなわち、第1ポンプ光、第2ポンプ光、信号光及び変換光のそれぞれの波長λ1、λ2、λs及びλcの間に次式(5)及び(6)で与えられる関係に設定することができる。
λ1<λs<λ2 (5)
λ1<λc<λ2 (6)
ところで、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光101と波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光102とによって、波長λsが1.55μmの信号光128を波長λcが1.53μmの変換光131に波長変換することができる、QPM型波長変換素子の周期構造の周期の値Λを選択することができる。すなわち、次式(5')及び(6')を満足する波長λcの変換光131に波長変換する機能を有する波長変換素子を実現できる。
λ1(=1.51μm)<λs(=1.55μm)<λ2(=1.57μm) (5')
λ1(=1.51μm)<λc(=1.53μm)<λ2(=1.57μm) (6')
上述の式(5)を満足する波長λsの信号光を上述の(6)を満足する波長λcの変換光に波長変換する機能を有する波長変換素子を、WDMによる光通信等で使われる波長変換装置に利用することで得られる利点は、第1及び第2ポンプ光の波長(λ1及びλ2)がWDM伝送帯域波長(この帯域に波長λsの信号光及び波長λcの変換光が存在する。)を挟んで、それぞれ短波長側及び長波長側に設定できる点にある。
一般に、第1及び第2ポンプ光の強度は、信号光及び変換光の強度に比べて数段大きい。そのため、信号光および変換光の波長中心と第1及び第2ポンプ光の波長中心とは十分な波長間隔をとる必要がある。第1及び第2ポンプ光の波長(λ1及びλ2)がWDM伝送帯域波長(この帯域に波長λsの信号光及び波長λcの変換光が存在する。)を挟んで、それぞれ短波長側及び長波長側に設定できれば、信号光および変換光の波長中心と第1及び第2ポンプ光の波長中心とは十分な波長間隔をとることが可能となる。すなわち、信号光のスペクトルと第1及び第2ポンプ光スペクトルとは、その裾どうしが重なり合うことを避けることができる。このため、WDM通信おいて利用できるチャンネル数が制限されることがない。
ここで、上述の式(3)及び式(4)から、
1/λ1 + 1/λ2= 1/λS + 1/λC
=1/1.51 +1/1.57 = 1/1.55 +1/1.53
=1/0.77
となるので、波長λ1(=1.51μm)の第1ポンプ光と波長λ2(=1.57μm)の第2ポンプ光とのSFGによるSF光の波長λSFは0.77μmである。
なお、上述の式(1)及び(2)に現れるnSF、n1、n2、nS及び、nCは、QPM光導波路を用いて構成される光導波路型波長変換素子の場合には、このQPM光導波路の実効屈折率である。すなわち、LiNbO3基板材料の屈折率とこのLiNbO3基板に形成されるQPM光導波路の屈折率及びこのQPM光導波路の寸法等で決まる値である。
現実には、QPM光導波路の屈折率やQPM光導波路の寸法を、上述のnSF 、n1、n2、nS 及び、nC を解析的に求めるために必要とされる程度に厳密に求めることは非常に難しい。また、QPM光導波路の屈折率やQPM光導波路の寸法が仮に正確に求められたとしても、これらの値から上述のnSF 、n1、n2、nS 及び、nC を解析的に求めることは非常に難しい。
そこで、第1次近似として、上述のnSF、n1、n2、nS及び、nCをQPM光導波路に対する実効屈折率の代わりに、基板材料であるLiNbO3の屈折率を当てはめて、QPM型波長変換素子の分極反転構造の周期Λを求める。そしてこのΛに対して十分に小さなΔΛの整数倍だけ異なる複数のQPM光導波路を試作して、最大変換効率となる分極反転構造の周期の値を実験的に求める。
すなわち、分極反転構造の周期の値をΛ±mΔΛ(mは自然数)とした2m+1通りのQPM光導波路を、同一の条件で作製する。そして、それぞれに波長λ1(=1.51μm)の第1ポンプ光、波長λ2(=1.57μm)の第2ポンプ光及び波長λs(=1.55μm)の信号光を入射させて、波長λc(=1.53μm)の変換光が最大の強度(最大変換効率)で得られる上述の2m+1通りのQPM光導波路から選択する。
このようにして選択されたQPM光導波路が有する分極反転構造の周期を上述の式(1)及び式(2)のΛとして設定すれば良い。通常は、ΔΛとして0.1μm程度とし、21通り程度(m=10)のQPM光導波路を試作して、上述の最大変換効率が得られるQPM光導波路の持つ分極反転構造の周期を採用することで、最適な分極反転構造の周期として設定できる。
次に、図5を参照して、この発明の第1の実施例の第1の波長変換素子を利用して構成される波長変換装置について、より具体的に説明する。この波長変換装置は、波長λ1(=1.51μm)の第1ポンプ光101と波長λ2(=1.57μm)の第2ポンプ光102のSFGによるSF光(波長はλSF=0.77μm)を発生させて、そのSF光と波長λs(=1.55μm)の信号光128とのDFGによって信号光を新たな波長を有する変換光(DF光)に変換する方法である。
波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光101、波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光102及び波長λsが1.55μmの信号光128を合波器112で合波して、入射光129として波長変換素子110のQPM光導波路122に入射させる。QPM光導波路122においては、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光101と波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光102とのSFGにより、波長λSFのSF光が発生する。このSF光と波長λsが1.55μmの信号光128とのDFGによって波長λcが1.53μmのDF光が発生する。
したがって、波長変換素子110のQPM光導波路122からは、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光、波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光、波長λsが1.55μmの信号光、波長λSFが0.77μmのSF光及び波長λcが1.53μmのDF光が合波された光の出射光130として出力される。
図6を参照して上述の波長変換の過程を説明する。横軸は、図2あるいは図4と同様に、波長をμm単位で目盛ってあり、縦軸は光強度を任意スケールで目盛ってある。また、上向きの矢印の始点位置は、第1及び第2ポンプ光、信号光、SF光及びDF光(変換光)の波長中心位置を示し、矢印の長さはそれぞれの光強度に比例するように相対的な関係を反映させて示してある。
波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光101と波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光102とのSFGによって波長λSFが0.77μmのSF光が発生する。このことを、図6では、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光及び波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光を示すそれぞれの矢印から波長λSFが0.77μmのSF光を示す矢印に向かって、横向きの矢印を描くことで示している。
波長λSFが0.77μmのSF光と波長λsが1.55μmの信号光とを、図6において半円形の記号と共に破線で結んで示してある。これは、SF光と信号光とがDFGという非線形相互作用をして、波長λcが1.53μmのDF光が発生する関係を模式的に描いたものである。この結果は、波長λsが1.55μmの信号光128が、第1ポンプ光と第2ポンプ光とのSFGという非線形光学効果と、このSFGによって発生するSF光とのDFGを発現させることで、第1及び第2ポンプ光とこのSF光との仲介を受けて、波長λcが1.53μmの変換光に変換されたとみなすことができる。
波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光101、波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光102及び波長λsが1.55μmの信号光128が、波長変換素子110に入射することで、波長λcが1.53μmの新たな光であるDF光が発生する。したがって、波長変換素子110からの出射光130は、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光、波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光、波長λsが1.55μmの信号光、波長λSFが0.77μmのSF光及び波長λcが1.53μmのDF光(変換光)が合波された光であるということになる。
出射光130は、狭帯域波長フィルタ114によってフィルタリングされ波長λcが1.53μmのDF光のみが、変換光131として取出される。すなわち、波長1.55μmの信号光128は、合波器112、波長変素子110及び狭帯域波長フィルタ114を具えた波長変換装置132によって、波長λcが1.53μmのDF光として波長変換され変換光131に変換される。
この波長変換において使われる第1ポンプ光の波長λ1は1.51μmであり第2ポンプ光の波長λ2は1.57μmであり、信号光の波長λsは1.55μmであるから、第1及び第2ポンプ光の波長と信号光の波長とはほぼ等しい。したがって、波長変換素子110に入射する、第1及び第2ポンプ光と信号光とを共に最低次モードで伝播するように光導波路を設計することは、容易である。
また、LiNbO3結晶において、SFGの発現に関係する非線形光学定数は、SHGの発現に関係する非線形光学定数に比べて約2倍の大きさを有することが知られている(例えば、Y.R.Shen著“The principle of nonlinear optics”John Wiley & Sons Inc., 1984参照)。SHGにおける基本波光からSH光へのエネルギー変換効率は基本波光のエネルギーの二乗とSHGの発現に関係する非線形光学定数の二乗との積に比例する。また、SFGにおける被変換光(ここでは、第1及び第2ポンプ光)からSF光へのエネルギー変換効率は、それぞれの被変換光のエネルギーの積(ここでは、第1及と第2ポンプ光とのエネルギーの積)とSFGの発現に関係する非線形光学定数の二乗との積に比例する。
このことから、波長変換において被変換光から変換光へのエネルギー変換効率は、同一の強度のポンプ光を用いた場合、SFGの発現に関係する非線形光学定数は、SHGの発現に関係する非線形光学定数に比べて約2倍の大きさを有するので、発生するSF光のエネルギーはSH光のエネルギーの4倍となる。したがって、この発明の第1の実施例の波長変換素子を利用すれば、SHGによるSH光を仲介して波長変換する方法に比べて、SF光を仲介して波長変換する方法であるので、この点からも高効率波長変換が実現できることが分かる。
また、第1及び第2ポンプ光の波長がWDM伝送帯域波長を挟んで、それぞれ短波長側及び長波長側に設定できるので、信号光のスペクトルと第1及び第2ポンプ光スペクトルとは、その裾どうしが重なり合うことを避けることができる。このため、WDM通信において利用できるチャンネル数が制限されるということがない。
次に、上述の第1の実施例の第1波長変換素子よりも高い変換効率で信号光の波長を変換することができる第2の波長変換素子について説明する。また、第2の波長変換素子の有する、ポンプ光の波長を光通信帯域に存在する複数の信号光の波長及び複数の変換光の波長より長波長あるいは短波長側に設定することができ、信号光と変換光の波長帯域に対してポンプ光の波長帯域を分離して設定できるという特長は、第1の波長変換素子と同様である。
第1の波長変換素子においては、ポンプ光として第1及び第2のポンプ光を利用した。それに対して第2の波長変換素子においては、ポンプ光を第1ポンプ光から第2Nポンプ光(Nは2以上の自然数とする。)の2N種類のポンプ光を利用する。すなわち、第1ポンプ光と第2のポンプ光とのSFGによって波長λSFのSF光を発生させる。同様に第2ポンプ光と第4ポンプ光とのSFGによって上記と同一の波長λSFのSF光を発生させる。以下、第2N-1ポンプ光と第2Nポンプ光とのSFGによって上記と同一の波長λSFのSF光を発生させる構成とする。言い換えると第2j-1ポンプ光と第2jポンプ光(jはN以下の自然数である。)とのN組のポンプ光によって、波長λSFのSF光を発生させる構成である。
上述の第2の波長変換素子によって波長変換を実現するためには、以下の式(7)、(8)、(9)及び(10)を満たす値にQPM型波長変換素子の周期構造の周期の値Λを設定すれば良い。
(2π/λSF)nSF - (2π/λ2j-1)n2j-1 - (2π/λ2j)n2j = 2π/Λ (7)
(2π/λSF)nSF - (2π/λS)nS - (2π/λC)nC = 2π/Λ (8)
1/λSF = 1/λ2j-1 + 1/λ2j (9)
1/λSF = 1/λS + 1/λC (10)
ただし、λ2j-1は波長変換素子に入力される第2j-1ポンプ光の波長、λ2jは波長変換素子に入力される第2jポンプ光の波長、λsは波長変換素子に入力される信号光の波長、λcは波長変換素子に入力される変換光の波長、λSF は波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光との和周波光の波長、nSF は波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光との和周波光に対する波長変換素子の屈折率、n2j-1 は波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、n2j は波長λ2jの第2jポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、nS は波長λsの信号光に対する波長変換素子の屈折率、nC は波長λcの変換光に対する波長変換素子の屈折率、jは1からNまでの間の自然数であり、Nは2以上の自然数である。
第2j-1ポンプ光の波長λ2j-1、第2jポンプ光の波長λ2j、信号光の波長λs及び変換光の波長λcは、上記の条件式(7)から(10)を満たすΛの値が正の実数値として存在する範囲で任意に設定できる。したがって、第2j-1ポンプ光の波長λ2j-1及び第2jポンプ光の波長λ2jを通信帯域に設定し、信号光の波長λs及び変換光の波長λcを通信帯域内に設定することができる。
すなわち、この発明の第2の波長変換素子においては、波長の異なる2N種類の波長λiの第iポンプ光(i=1、2、……、2N;Nは自然数である。)によってSFGを発現させSF光を発生させる。すなわち、第2の波長変換素子は、波長λsの信号光を次式(11)、(12)及び(13)を満足する波長λcの変換光に波長変換する機能を有する波長変換素子とすることができる。
λ2N-1<λ2N-3<…<λ3<λ1<λ2<λ4<……λ2N-2<λ2N (11)
λ1<λs<λ2 (12)
λ1<λc<λ2 (13)
図7を参照して第2の実施例である第2の波長変換素子の構造について説明する。以下では、説明の便宜のために、N=3の場合を取り上げるが、Nが幾つであろうとも、以下の説明が成立することは明らかであろう。
この発明の第2の実施例である第2の波長変換素子210は、擬似位相整合を実現する周期構造を具えているQPM型波長変換素子である。上述の第1の波長変換素子によって波長変換を実現するためには、以下の式(7a)、(7b)、(7c)、(8)、(9a)、(9b)、(9c)及び(10)を満たす値にQPM型波長変換素子の周期構造の周期の値Λを設定すれば良い。
(2π/λSF)nSF - (2π/λ1)n1 - (2π/λ2)n2 = 2π/Λ (7a)
(2π/λSF)nSF - (2π/λ3)n3 - (2π/λ4)n4 = 2π/Λ (7b)
(2π/λSF)nSF - (2π/λ5)n5 - (2π/λ6)n6 = 2π/Λ (7c)
(2π/λSF)nSF - (2π/λS)nS - (2π/λC)nC = 2π/Λ (8)
1/λSF = 1/λ1 + 1/λ2 (9a)
1/λSF = 1/λ3 + 1/λ4 (9b)
1/λSF = 1/λ5 + 1/λ6 (9c)
1/λSF = 1/λS + 1/λC (10)
ここにおいて、λ1からλ6はそれぞれ第1から第6ポンプ光の波長、λsは波長変換素子に入力される信号光の波長、λcは波長変換素子に入力される変換光の波長、λSF は波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光との和周波光の波長(j=1,2,3)、nSF は波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光との和周波光に対する波長変換素子の屈折率(j=1,2,3)、n1からn6はそれぞれ第1から第6ポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、nS は波長λsの信号光に対する波長変換素子の屈折率、nC は波長λcの変換光に対する波長変換素子の屈折率である。
例えば、上述の第1の波長変換素子同様に、エルビウム光ファイバ増幅器(EDFA: Erbium-doped Fiber Amplifier)のC-バンド(波長が1.53μmから1.56μmの範囲)を通信帯域とした光通信システムにおいて、第2j-1ポンプ光の波長λ2j-1を1.53μmより短波長の領域に、一方第2jポンプ光の波長λ2jを1.56μmより長波長の領域に設定することができる。そして信号光の波長λs及び変換光の波長λcを1.53μmから1.56μmの範囲の通信帯域の波長に設定することができる。
ところで、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光、波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光、波長λ3が1.50μmの第3ポンプ光、波長λ4が1.58μmの第4ポンプ光、波長λ5が1.49μmの第5ポンプ光及び波長λ6が1.59μmの第6ポンプ光によって、SFGによる波長λSFが0.77μmのSF光を発生させる機能をもつ、QPM型波長変換素子の周期の値Λを選択することができる。
すなわち、波長λSFが0.77μmのSF光と波長λsが1.55μmの信号光とのDFGによって波長λsが1.55μmの信号光を、波長λcが1.53μmの変換光に波長変換する機能を有する。すなわち、波長λsが1.55μmの信号光を、次式(11')、(12')及び(13')を満足する波長λcの変換光に波長変換する機能を有する波長変換素子を実現できる。
λ5(=1.49μm)<λ3(=1.50μm)<λ1(=1.51μm)<λ2(=1.57μm)<λ4(=1.58μm)<λ6(=1.59μm) (11')
λ1(=1.51μm)<λs(=1.55μm)<λ2(=1.57μm) (12')
λ1(=1.51μm)<λc(=1.53μm)<λ2(=1.57μm) (13')
上述の第1から第6までの6種類のポンプ光によってSFGを発現させる過程は、上述の一般化した表現(上述の条件式(7)、(9)及び(11))を用いれば、N=3の場合に相当する。したがって、上述の条件式(7)には条件式(7a)、(7b)、(7c)に対応し、条件式(9)には条件式(9a)、(9b)、(9c)に対応し、条件式(11)には条件式(11')が対応している。因みに、第1の波長変換素子は、N=1の場合に相当する。
上述の条件式(12)を満足する波長λsの信号光を上述の条件式(13)を満足する波長λcの変換光に波長変換する機能を有する波長変換素子を、WDM通信等に利用される波長変換装置に利用することで得られる利点は、第1から第2Nポンプ光の波長(λ1、λ2、…、λ2N)がWDM伝送帯域波長(この帯域に波長λsの信号光及び波長λcの変換光が存在する。)を挟んで、それぞれ短波長側及び長波長側に設定できる点にあることも、第1の波長変換素子の場合と同様である。
信号光のスペクトルと第1から第2Nポンプ光スペクトルとは、その裾どうしが重なり合うことを避けることができる。このため、WDM通信おいて利用できるチャンネル数が制限されるということがない点も第1の波長変換素子の場合と同様である。
ここで、上述の条件式(9a)、(9b)、(9c)及び(10)から、
1/λ1 + 1/λ2= 1/λ3 + 1/λ4 = 1/λ5 + 1/λ6 =1/λS + 1/λC
=1/1.51 +1/1.57 = 1/1.50 +1/1.58= 1/1.49 +1/1.59
=1/1.55 + 1/1.53
=1/0.77
となるので、SF光の波長λSFは0.77μmである。
上述のnSF、n1、n2、n3、n4、n5、n6、nS 及び、nC は、QPM型波長変換素子を、QPM光導波路を用いて構成される光導波路型とした場合には、このQPM光導波路の実効屈折率であり、LiNbO3基板材料の屈折率とこのLiNbO3基板に形成されるQPM光導波路の屈折率及びこのQPM光導波路の寸法等で決まる値である。第1の波長変換素子に対する場合と同様に、これらの値は、実験を通じて決定するのが合理的である。すなわち、第1の波長変換素子について説明した上述した方法と同様に、分極反転構造の周期が異なる複数のQPM光導波路を試作して、最大変換効率となる値を、この第2の波長変換素子の分極反転構造の周期Λとして実験的に求める。
次に、図7を参照して、この発明の第2の実施例の波長変換素子を利用して構成される波長変換装置によって、波長λsが1.55μmの信号光を波長λcが1.53μmの変換光(DF光)に波長変換する方法ついて、より具体的に説明する。
第1ポンプ光(波長λ1=1.51μm)201、第2ポンプ光(波長λ1=1.57μm)202、第3ポンプ光(波長λ1=1.50μm)203、第4ポンプ光(波長λ1=1.58μm)204、第5ポンプ光(波長λ1=1.49μm)205及び第6ポンプ光(波長λ1=1.59μm)206及び波長λsが1.55μmの信号光228を合波器212で合波して入射光229として波長変換素子210のQPM光導波路222に入射させる。
このことによって、QPM光導波路222においては、第1ポンプ光201、第2ポンプ光202、第3ポンプ光203、第4ポンプ光204、第5ポンプ光205及び第6ポンプ光206によって、SFGによる波長λSFが0.77μmのSF光が発生する。
したがって、波長変換素子210のQPM光導波路222からは、第1ポンプ光、第2ポンプ光、第3ポンプ光、第4ポンプ光、第5ポンプ光、第6ポンプ光、波長λsが1.55μmの信号光、波長λSFが0.77μmのSF光及び波長λcが1.53μmのDF光が合波されて出射光230として出力される。すなわち、上述の方法は、波長λsが1.55μmの信号光を、次式(11')、(12')及び(13')を満足する波長λcの変換光に波長変換する方法である。
図8を参照して上述の波長変換の過程を説明する。横軸は、図2、図4あるいは図6と同様に、波長をμm単位で目盛ってあり、縦軸は光強度を任意スケールで目盛ってある。また、上向きの矢印の始点位置は、第1から第6ポンプ光、信号光、SF光及びDF光(変換光)の波長中心位置を示し、矢印の長さはそれぞれの光強度に比例するように相対的な関係を反映させて描いてある。
波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光201と波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光202とはSFGによって波長λSFが0.77μmのSF光が発生する。また波長λ3が1.50μmの第3ポンプ光203と波長λ4が1.58μmの第4ポンプ光204とはSFGによって波長λSFが0.77μmのSF光が発生する。波長λ5が1.49μmの第5ポンプ光205と波長λ6が1.59μmの第6ポンプ光206とはSFGによって波長λSFが0.77μmのSF光が発生する。
このことを、図8では、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光及び波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光を示すそれぞれの矢印から波長λSFが0.77μmのSF光を示す矢印に向かって、横向きの矢印を描きそれらの横向きの矢印を束ねてSFG1として描くことで示している。波長λ3が1.50μmの第3ポンプ光及び波長λ4が1.58μmの第4ポンプ光を示すそれぞれの矢印から波長λSFが0.77μmのSF光を示す矢印に向かって、横向きの矢印を描きそれらの横向きの矢印を束ねてSFG2として描くことで示している。波長λ5が1.49μmの第5ポンプ光及び波長λ6が1.59μmの第6ポンプ光示すそれぞれの矢印から波長λSFが0.77μmのSF光を示す矢印に向かって、横向きの矢印を描きそれらの横向きの矢印を束ねてSFG3として描くことで示している。
上述のSFG1、SFG2及びSFG3が加算されて発生した波長λSFが0.77μmのSF光と波長λsが1.55μmの信号光とを、図8において半円形の記号と共に破線で結んで示してある。これは、SF光と信号光とがDFGという非線形相互作用をして、波長λcが1.53μmのDF光が発生する関係を模式的に描いたものである。この結果は、波長λsが1.55μmの信号光228が、第1ポンプ光から第6ポンプ光とのSFGという非線形光学効果と、このSFGによって発生すするSF光とのDFG発現させることで、第1から第6ポンプ光とこのSF光との仲介を受けて、波長λcが1.53μmの変換光に変換されたとみなすことができる。
波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光201、波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光202、波長λ3が1.50μmの第3ポンプ光203、波長λ4が1.58μmの第4ポンプ光204、波長λ5が1.49μmの第5ポンプ光205、波長λ6が1.59μmの第6ポンプ光206、及び波長λsが1.55μmの信号光228が、波長変換素子210に入射することで、波長λcが1.53μmの新たな光であるDF光が発生する。したがって、波長変換素子210からの出射光230は、波長λ1が1.51μmの第1ポンプ光、波長λ2が1.57μmの第2ポンプ光、波長λ3が1.50μmの第3ポンプ光、波長λ4が1.58μmの第4ポンプ光、波長λ5が1.49μmの第5ポンプ光及び波長λ6が1.59μmの第6ポンプ光、波長λsが1.55μmの信号光、波長λSFが0.77μmのSF光及び波長λcが1.53μmのDF光(変換光)が合波された光である。
出射光230は、狭帯域波長フィルタ214によってフィルタリングされ波長λcが1.53μmのDF光のみが、変換光231として取出される。すなわち、波長λsが1.55μmの信号光228は、合波器212、波長変素子210及び狭帯域波長フィルタ214を具えた波長変換装置232によって、波長λcが1.53μmのDF光として波長変換され変換光231に変換される。
この波長変換において使われる第1ポンプ光の波長λ1は1.51μm、第2ポンプ光の波長λ2は1.57μm、第3ポンプ光の波長λ3は1.50μm、第4ポンプ光の波長λ4は1.58μm、第5ポンプ光の波長λ5は1.49μm、第6ポンプ光の波長λ6は1.59μmであり、信号光のλsは1.55μmであるから、第1から第6ポンプ光の波長と信号光の波長とはほぼ等しい。したがって、波長変換素子210に入射する、第1から第6ポンプ光と信号光とを共に最低次モードで伝播するように光導波路を設計することは、容易である。
また、この発明の第2の実施例の第2波長変換素子を利用すれば、SHGによるSH光を仲介して波長変換する方法に比べて、SF光を仲介して波長変換する方法であるので、高効率波長変換が実現できることも、第1の実施例の第1波長変換素子と同様である。
また、第1から第6ポンプ光の波長がWDM伝送帯域波長を挟んで、それぞれ短波長側及び長波長側に設定できるので、信号光のスペクトルと第1から第6ポンプ光スペクトルとは、その裾どうしが重なり合うことを避けることができる。このため、WDM通信において利用できるチャンネル数が制限されるということがない点も、第1波長変換素子の場合と同様である。
上述したように、第2の波長変換素子によれば、第1の波長変換素子が波長λ1の第1ポンプ光と波長λ2の第2ポンプ光との一組のポンプ光を用いているのに対して、第1ポンプ光と第2ポンプ光、第3ポンプ光と第4ポンプ光及び第5ポンプ光と第6ポンプ光の3組のポンプ光を用いるので、それだけポンプ光のエネルギーを大きくすることができ、結果として第1の波長変換素子より高い波長変換効率が実現できる。上述の実施例では3組のポンプ光を用いる例を説明したが一般に4組以上のポンプ光(ポンプ光の種類はこの場合は8種類)を用いても同様に実施できることは明らかであろう。
すなわち、一般的に、波長λ2j-1の第2j-1ポンプ光と波長λ2jの第2jポンプ光とのN組のポンプ光を用いることが可能である。ここでjは1からNまでの自然数であり、j=Nとした場合にはN組のポンプ光を用いることになる。
また、スペクトル幅の広いポンプ光、すなわち有限幅の広い波長帯域にわたってスペクトル成分を有するポンプ光同士を組み合わせても、第2の実施例による第2波長変換素子と同様の波長変換素子を実現できる。この理由は以下のとおりである。
通信帯域の外側の短波長側にスペクトルの中心波長を違えて設定されるN種類のポンプ光と、通信帯域の外側の長波長側にスペクトルの中心波長を違えて設定されるN種類のポンプ光とをそれぞれ組み合わせて、SFGによるSF光を発生させる構成としたのが、第2の波長変換素子である。通信帯域の外側の短波長側及び通信帯域の外側の長波長側に設定されるポンプ光のスペクトルの中心波長の設定波長帯域は、SFGを発現させるための2次非線形光学係数の値が十分に大きな値をとる領域でなければならないので、有限の帯域幅をもつことになる。
そこで、Nの値を限りなく大きくした場合の極限を考えれば、この限定された有限幅の波長帯域全体にわたって連続的にスペクトル成分を有する光をポンプ光として用いることに相当する。すなわち、有限幅の広い波長帯域にわたってスペクトル成分を有するポンプ光を組み合わせても、第2の波長変換素子と同様の波長変換素子を実現できる。
ポンプ光を何組用いるか(Nをいくつに設定するか)あるいは、どの波長帯域でどの程度の広さのスペクトル成分を有するポンプ光を用いて波長変換を実現するかは、DFG、SHG及びSFGといった2次の非線形光学効果が有効に発現する波長帯域と、変換光をフィルタリングする狭帯域波長フィルタの透過特性等を勘案して決定すべき設計的事項である。
2次の非線形光学効果が有効に発現するためには、波長変換素子の構成素材であるLiNbO3等の非線形光学結晶の2次の非線形光学定数が十分に大きな値でなければならない。2次の非線形光学定数の大きさは波長依存性があるので、この波長依存性を考慮することになる。
以上説明したように、この発明の波長変換装置によれば、ポンプ光の波長を、光通信帯域に存在する複数の信号光の波長及び複数の変換光の波長より長波長側あるいは短波長側に設定することができ、信号光と変換光の波長帯域に対してポンプ光の波長帯域を十分な波長間隔を置いて設定できる。
また、ポンプ光同士のSFGを発現させてSF光を発生させ、このSF光と信号光とのDFGを発現させてDF光を変換光とする機能を有している。このため、ポンプ光と信号光とを、光導波路中を最低次モードで伝播するように設計することは容易で、結果として高効率変換が実現する。
また、ポンプ光の種類を多くすることで、ポンプ光同士のSFGによって発生するSF光の強度を強くすることができ、より高い波長変換効率が実現できる。
実施例1及び実施例2においては、EDFAのCバンドを通信帯域とする光通信システムを例にとって説明したが、ポンプ光の波長をどの程度に設定するかによって、原理的に任意の波長帯域において波長変換を実現することができる。
なお、上述の実施例ではLiNbO3結晶を用いた導波路を有するQPM型波長変換素子について説明したが、この他にも半導体であるGaAs、InP結晶にQPMが実現する周期的構造を形成して、同様の導波路を有するQPM型波長変換素子を作製できる。
DFGによって波長変換を実現する波長変換装置の説明に供する概略的な模式図である。 DFGによる波長変換過程の説明に供する図である。 2次の非線形光学効果をカスケードに発現させて波長変換を実現する波長変換装置の説明に供する概略的な模式図である。 2次の非線形光学効果のカスケード発現による波長変換過程の説明に供する図である。 2種類のポンプ光を用いて波長変換を実現する波長変換装置の説明に供する概略的な模式図である。 2種類のポンプ光を用いて波長変換を実現する波長変換過程の説明に供する図である。 2N種類のポンプ光を用いて波長変換を実現する波長変換装置の説明に供する概略的な模式図である。 2N種類のポンプ光を用いて波長変換を実現する波長変換過程の説明に供する図である。
符号の説明
10、40、110、210:波長変換素子
32、62、132、232:波長変換装置
12、42、112、212:合波器
14、44、114、214:狭帯域波長フィルタ

Claims (6)

  1. 擬似位相整合を実現するための周期構造を具え、当該周期Λの値が以下の式(1)、(2)、(3)及び(4)を満たす値に設定されていることを特徴とする波長変換素子。
    (2π/λSF)nSF - (2π/λ1)n1 - (2π/λ2)n2 = 2π/Λ (1)
    (2π/λSF)nSF - (2π/λS)nS - (2π/λC)nC = 2π/Λ (2)
    1/λSF = 1/λ1 + 1/λ2 (3)
    1/λSF = 1/λS + 1/λC (4)
    ただし、
    λ1は波長変換素子に入力される第1ポンプ光の波長、
    λ2は波長変換素子に入力される第2ポンプ光の波長、
    λsは波長変換素子に入力される信号光の波長、
    λcは波長変換素子に入力される変換光の波長、
    λSF は第1ポンプ光と第2ポンプ光との和周波光の波長、
    nSF は第1ポンプ光と第2ポンプ光との和周波光に対する波長変換素子の屈折率、
    n1 は第1ポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、
    n2 は第2ポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、
    nS は信号光に対する波長変換素子の屈折率、
    nC は変換光に対する波長変換素子の屈折率
    である。
  2. 請求項1に記載の波長変換素子であって、
    第1ポンプ光の波長λ1、第2ポンプ光の波長λ2、信号光の波長λs及び変換光の波長λcとの間に次式(5)及び(6)で示す関係を有することを特徴とする波長変換素子。
    λ1<λs<λ2 (5)
    λ1<λc<λ2 (6)
  3. 請求項1に記載の波長変換素子に、
    波長がλ1の第1ポンプ光、波長がλ2の第2ポンプ光及び波長がλsの信号光を入力させて、波長がλcである変換光を出力させることを特徴とする波長変換素子の使用方法。
  4. 擬似位相整合を実現するための周期構造を具え、当該周期Λの値が以下の式(7)、(8)、(9)及び(10)を満たす値に設定されていることを特徴とする波長変換素子。
    (2π/λSF)nSF - (2π/λ2j-1)n2j-1 - (2π/λ2j)n2j = 2π/Λ (7)
    (2π/λSF)nSF - (2π/λS)nS - (2π/λC)nC = 2π/Λ (8)
    1/λSF = 1/λ2j-1 + 1/λ2j (9)
    1/λSF = 1/λS + 1/λC (10)
    ただし、
    λ2j-1は波長変換素子に入力される第2j-1ポンプ光の波長、
    λ2jは波長変換素子に入力される第2jポンプ光の波長、
    λsは波長変換素子に入力される信号光の波長、
    λcは波長変換素子に入力される変換光の波長、
    λSF は第2j-1ポンプ光と第2jポンプ光との和周波光の波長、
    nSF は第2j-1ポンプ光と第2jポンプ光との和周波光に対する波長変換素子の屈折率、
    n2j-1 は第2j-1ポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、
    n2j は第2jポンプ光に対する波長変換素子の屈折率、
    nS は信号光に対する波長変換素子の屈折率、
    nC は変換光に対する波長変換素子の屈折率、
    jは1からNまでの間の自然数であり、Nは2以上の自然数である。
  5. 請求項4に記載の波長変換素子であって、
    第2N-1ポンプ光の波長λ2N-1、第2N-3ポンプ光の波長λ2N-3、…、第3ポンプ光の波長λ3、第1ポンプ光の波長λ1、第2ポンプ光の波長λ2、第4ポンプ光の波長λ4、…第2N-2ポンプ光の波長λ2N-2、第2Nポンプ光の波長λ2N、信号光の波長λs及び変換光の波長λcとの間には次式(11)、(12)及び(13)で示す関係を有することを特徴とする波長変換素子。
    λ2N-1<λ2N-3<…<λ3<λ1<λ2<λ4<……λ2N-2<λ2N (11)
    λ1<λs<λ2 (12)
    λ1<λc<λ2 (13)
  6. 請求項4に記載の波長変換素子に、
    波長がλ2N-1である第2N-1ポンプ光、波長がλ2N-3である第2N-3ポンプ光、…、波長がλ3である第3ポンプ光、波長がλ1である第1ポンプ光、波長がλ2である第2ポンプ光、波長がλ4である第4ポンプ光、…、波長がλ2N-2である第2N-2ポンプ光、波長がλ2Nである第2Nポンプ光、及び波長がλsの信号を入力させて、波長がλcである変換光を出力させることを特徴とする波長変換素子の使用方法。
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