JP2005066011A - 自動排泄処理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】要介護者の股部に取り付けるおむつカップと、該おむつカップに取り付けるホースユニットと、該ホースユニットに取り付ける吸引ユニットから構成され、前記おむつカップ内部に排泄物が溜まると該おむつカップ内部のセンサーがこれを感知して、前記吸引ユニットが作動し、定められた一定の時間をかけて排泄物を吸引し、前記おむつカップ内部と要介護者の局部を洗浄、乾燥する自動排泄処理装置において、常時または断続的におむつカップ内部へ新鮮な空気が流れるようにし、おむつかぶれの一因となるムレを解消する。
【解決手段】外気開放弁３１と外気開放管３２を設け、排泄物処理時以外の時間も吸引モータ９を常時または断続的に作動させておむつカップ２と要介護者５２の隙間から常に新鮮な外気を取り込む。
【選択図】 図１

Description

この発明は、寝たきりあるいは歩行困難な病人または要介護者が排泄する大小便を自動的に処理するための自動排泄処理装置に関する。

従来の技術としては、例えば、特開平８―３２２８６８公報に示されたものがある。この従来の技術を図４、図５により説明する。

図４より、自動排泄処理装置の概略構成は、要介護者５１の股部に取り付けられたおむつカップ２と、おむつカップ２から導いたホースユニット３と、ホースユニット３の先に取り付けられた吸引ユニット１からなる。要介護者がおむつカップ内部に排泄すると、おむつカップ内部のセンサーがこれを感知し、おむつカップ内部に溜まった排泄物をホースユニットから吸引ユニット内に吸い取る。同時に、吸引ユニットから洗浄水が送られ、汚れが洗い落とされ、汚水も吸引ユニットに吸引される。さらに吸引ユニットから風が送られ、おむつカップ内部が乾燥される。

図５より、排泄物の吸引機構は、以下により構成される。おむつカップ２内部にあるカップ内吸引口１７に接続された吸引ホース１２と吸引ホース１２に接続された汚水タンク６と汚水タンク６に接続された水滴除去装置７と水滴除去装置７に接続された空気清浄器８と空気清浄器８に接続された吸引モータ９と吸引モータ９に接続された送風ホース１３と送風ホース１３に接続されたカップ内吹出口１８を具備するおむつカップ２からなる。また、ホースユニット３は、吸引ホース１２と送風ホース１３と送水チューブ１４とセンサーケーブル１５とを束ねたものである。

要介護者５２の排泄した排泄物が、おむつカップ２内部に溜まると、センサー１６が感知して、吸引モータ９が作動する。吸引モータ９が作動することによりカップ内吸引口１７から吸引ホース１２、汚水タンク６、水滴除去装置７、空気清浄器８、そして、吸引モータ９を経て、送風ホース１３、カップ内吹出口１８にわたる空気の流れが発生する。

おむつカップ２内部に溜まった排泄物と洗浄後の汚水は、空気とともに吸引ホース１２を通り、汚水タンク６に導かれる。排泄物と汚水はそこで空気と分離され、汚水タンク６内に溜まる。分離された空気は、水滴除去装置７で水滴が除去された後、空気清浄器８で脱臭処理され、吸引モータ９に引き込まれる。吸引モータ９に引き込まれた空気は、送風ホース１３に送られ、カップ内吹出口１８より吹出して、要介護者が排泄した排泄物や汚水をカップ内吸引口１７へ押しやる仕事風として利用される。また、仕事風は、洗浄後の乾燥風としても利用される。

以上の、吸引、洗浄、乾燥の動作は、センサー１６が排泄物を感知してから、定められた一定の時間内で終了し、次に排泄物を感知するまでは待機状態であった。
特開平８−３２２８６８号公報

ところで、上記した従来技術では、おむつカップ２から吸引した空気を再びおむつカップ２に戻し、仕事風、乾燥風として利用するという閉じられた空気循環回路からなっている。ここに流れる空気は、湿度が高く、乾燥用の風としては不適切なものであった。

さらに、自動排泄処理装置が作動するのは、センサー１６が排泄物を感知した後の一定時間のみであるので、長時間の使用により、おむつカップ２内部にムレが生じ、要介護者にとって皮膚がかぶれる一因となっていた。

そこでこの発明は、常時または断続的におむつカップ内部へ新鮮な空気が流れるよう空気循環回路と作動機構を改良し、おむつカップにムレが生じないようにすることを課題とする。

以上の課題を解決するために、第一の発明は、おむつカップ内部にムレが生じないように新鮮な外気を取り込むことを特徴とする自動排泄処理装置である。

また第二の発明は、おむつカップ内部に新鮮な外気を取り込むことができるように、外気開放弁を設置したことを特徴とする自動排泄処理装置である。

また第三の発明は、おむつカップ内部に新鮮な外気を取り込むことができるように、外気開放弁と、乾燥用モータを設置したことを特徴とする自動排泄処理装置である。

以上説明したように、第一の発明、または第二の発明、または第三の発明によれば、常時または断続的におむつカップ内部へ新鮮な外気を取り込むことができるので、要介護者の皮膚は、常に清潔で乾いた状態に保たれる。その結果、おむつかぶれの一因となるムレが解消され、要介護者は快適に過ごすことができるようになる。

この発明の一実施形態を、図１から図３に基づき説明する。
図１は自動排泄処理装置の排泄物処理における回路を示す。
吸引モータ９の空気吹出し側に外気開放弁３１を設け、該外気開放弁３１に送風ホース１３と、外気開放管３２を取り付ける。該外気開放弁３１は前記吸引モータ９から吹出した空気を前記送風ホース１３あるいは前記外気開放管３２のいずれか一方に導く三方弁である。

センサー１６が排泄物を感知すると、前記外気開放弁３１は前記外気開放管３２側を閉じて、前記送風ホース１３側の回路を開放し、従来通りの排泄物処理を行う。

排泄物処理終了後、前記外気開放弁３１は前記外気開放管３２側の回路を開放し、前記送風ホース１３側の回路を閉じる。

同時に前記吸引モータ９を低速回転させる。該吸引モータ９は常時または断続的に作動し、次に前記センサー１６が排泄物を感知するまで作動し続ける。

このようにして、排泄物処理以外の時間も前記吸引モータ９を常時または断続的に作動することにより、おむつカップ２と要介護者５２の隙間から常に新鮮な外気が導入される。導入された外気は吸引ホース１２を通り、汚水タンク６、水滴除去装置７、空気清浄器８、前記吸引モータ９、前記外気開放弁３１、前記外気開放管３２を経て、吸引ユニット１の外へ排出される。

以上のようにして、新鮮な外気が導入されることにより、前記おむつカップ２内部は常に乾燥するので、要介護者５２からムレを起因とするおむつかぶれが解消される。

図１の実施形態では吸引モータ９を低速回転させて、おむつカップ２内部に新鮮な外気を導入しているが、第二の実施形態として図２で示すように、吸引モータ９を作動させる代わりに、外気開放弁３１と外気開放管３２の間に乾燥用モータ３３を設置し、該乾燥用モータ３３を常時または断続的に作動させても良い。

また、乾燥用モータ３３を設置する場合には、第三の実施形態として図３で示すように、空気清浄器８と吸引モータ９の間に、外気開放弁３１を設置し、該外気開放弁３１に乾燥用モータ３３を取り付け、該乾燥用モータ３３に、外気開放管３２を取り付けても良い。この場合、前記外気開放弁３１はセンサー１６が排泄物を感知すると、前記乾燥用モータ３３側を閉じて、前記吸引モータ９側を開放し、従来通りの排泄物処理を行う。

排泄物処理終了後、前記外気開放弁３１は、前記乾燥用モータ３３側を開放し、前記吸引モータ９側を閉じる。

本発明の実施形態を示す回路図である。 本発明の第二の実施形態を示す回路図である。 本発明の第三の実施形態を示す回路図である。 自動排泄処理装置の概念図である。 従来の技術を示す回路図である。

符号の説明

１ 吸引ユニット
２ おむつカップ
３ ホースユニット
４ 操作盤
５ コントロールボックス
６ 汚水タンク
７ 水滴除去装置
８ 空気清浄器
９ 吸引モータ
１０ 送水ユニット
１１ 電源プラグ
１２ 吸引ホース
１３ 送風ホース
１４ 送水チューブ
１５ センサーケーブル
１６ センサー
１７ カップ内吸引口
１８ カップ内吹出口
１９ 洗浄水噴射口
３１ 外気開放弁
３２ 外気開放管
３３ 乾燥用モータ
５１ 要介護者
５２ 要介護者

Claims (3)

1. 要介護者の股部に取り付けるおむつカップと、該おむつカップに取り付けるホースユニットと、該ホースユニットに取り付ける吸引ユニットから構成され、前記おむつカップ内部に排泄物が溜まると該おむつカップ内部のセンサーがこれを感知して、前記吸引ユニットが作動し、定められた一定の時間をかけて排泄物を吸引し、前記おむつカップ内部と要介護者の局部を洗浄、乾燥する自動排泄処理装置において、排泄物処理に要する前記定められた一定の時間以外の時間に、常時または断続的に前記おむつカップ内部へ新鮮な外気を取り込むことを特徴とする自動排泄処理装置。
2. 請求項１記載の自動排泄処理装置において、おむつカップ内部に新鮮な外気を取り込むために、外気開放弁を有することを特徴とする自動排泄処理装置。
3. 請求項１記載の自動排泄処理装置において、おむつカップ内部に新鮮な外気を取り込むために、外気開放弁と乾燥用モータを有することを特徴とする自動排泄処理装置。
   

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