JP2005063269A - 医療支援システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 医療支援システム1は、データストア210に格納されたケアフローデータ群からナースごとのケア指示を生成して、携帯情報端末40へ送信する。ケア指示には、エクゼキュートコンポジション部290で生成されたインシデント防止のための警告が付加される。また、インシデントレポート生成部220は、携帯情報端末40から入力された情報を利用してインシデントレポートIRPを生成する。医療支援システム1では、インシデントレポートIRPが追加されるとKSDモデル302が更新される。さらに、警告生成に利用されるインシデントクエリ構造モデル291、データ構造モデル212およびトランスレータ240のデータ構造変換特性はKSDモデル302を反映したものに更新される。
【選択図】 図10
Description
実施の形態に係る医療支援システム1のハードウエア構成を、図1のブロック図を参照しながら説明する。
データベースサーバ20は、データを格納するデータストアとして機能する記憶媒体を備えたコンピュータである。データベースサーバ20には、データベース管理システム(DBMS;DataBase Management System)およびミドルウエアがインストールされる。これにより、データベースサーバ20は、医療支援システム1の中心となるデータベースシステムの本体部として機能する。データベースサーバ20は、ネットワーク10を介して得られたコンピュータ端末30および携帯情報端末40の指示に応答可能である。データベースサーバ20は、コンピュータルームなどの病院内の一室に設置されてもよいし、病院外の遠隔地に設置されてもよい。
コンピュータ端末30は、CRTディスプレイなどの表示装置およびキーボードやポインティングデバイスなどの入力装置を備えたコンピュータである。コンピュータ端末30には、後述するインシデントレポートの編集用のプログラムがインストールされている。そして、コンピュータ端末30においては、GUI(Graphical User Interface)の所定の操作を行うことにより、後述するテンポラリ格納部に一時的に格納されているインシデントレポートを編集可能となっている。なお、ユーザインターフェースとしては、CUI(Character User Interface)等のGUI以外のユーザインターフェースを採用してもよい。コンピュータ端末30の設置場所は制限されないが、ナースステーションなどのナースの利便性を考慮した場所に設置することが望ましい。
携帯情報端末40は、電池を駆動電源とする携帯が容易な小型コンピュータである。携帯情報端末40は、アクセスポイント13を介してネットワーク10へ無線接続可能な無線LAN端末としての機能を有している。また、携帯情報端末40は、RFIDタグ70のリーダとしての機能を備えている。そして、携帯情報端末40からの距離が数m以内に設置されたRFIDタグ70を検出し、当該RFIDタグ70に書き込まれた位置の情報を読み取り可能である。ナースは、携帯情報端末40を介してケア指示とインシデント防止情報である警告とを受け取る。また、ナースは携帯情報端末40を用いて自分が体験したインシデントの報告を行う。
RFIDタグ70は、駆動電源を内蔵しておらず、携帯情報端末40から送信される所定の周波数の電磁波の電磁エネルギーの一部を利用して内蔵ICチップの駆動を行う。また、RFIDタグ70は、携帯情報端末40との間で電磁波を利用した非接触によるデータの送受信が可能となっている。
医療支援システム1では、ナースからのインシデント報告を解析し、ケア指示(看護指示、より一般的には医療指示)とインシデント防止のための警告とをナースへ通知するため、以下の6種類のデータ群を利用している。すなわち、医療支援システム1は、
(1)ナースに与えられるケア指示の情報(予定)と、ケア指示の実行結果に関する情報(結果)とを含むケアフローデータ群;
(2)ナースが実際に実行したケアの情報と、当該ケアを実行時にナースが体験したインシデント事例の情報とを含むインシデントデータ群;
(3)インシデントを防止するための警告の情報を含む警告データ群;
(4)ナースの属性情報を含むナース属性データ群;
(5)患者の属性情報を含む患者属性データ群;および
(6)ナースが実行するケアの内容と、インシデントの内容および原因とをカテゴリに分けてリストアップしたカテゴリデータ群;
の6種類のデータ群を利用している。これらのデータ群は、XML(eXtensible Markup Language)で記述され、データベースサーバ20の記憶媒体(データストア)に格納される。これらのXML文書は、データストアに格納されているケアフローデータ構造モデル、インシデントデータ構造モデル、警告データ構造モデル、ナース属性データ構造モデル、患者属性データ構造モデルおよびカテゴリデータ構造モデルで定義されているデータ構造を有している。
ケアフローデータ群を記述するXML文書のデータ構造を表現した階層構造ツリー100の一例を図4に示す。図4の階層構造ツリー100のノード(矩形の枠で囲まれた文字列部分、以下同様)はXML文書における要素に対応しており、末端のリーフ(矩形の枠で囲まれない文字列部分、以下同様)はXML文書における要素内容に対応している。この点は、図5〜図9および図14においても同様である。
インシデントデータ群を記述するXML文書の医療支援システム1の運用開始時点(初期状態)のデータ構造を表現した階層構造ツリー110の一例を図5に示す。インシデントデータ構造モデルは、新たに追加されるインシデントデータ(インシデントレポート)の解析結果に基づいて随時更新される。したがって、インシデントデータ構造モデルは不変ではなく動的に変化する。すなわち、階層構造ツリー110は、医療支援システム1の運用実績が重ねられるにしたがって動的に変化してゆく。この階層構造ツリー110の変化については後述する。
警告データ群を記述するXML文書のデータ構造を表現した階層構造ツリー120の一例を図6に示す。警告データ群には、インシデントと、当該インシデントを防止するための警告との関係の情報が記述される。
ナース属性データ群を記述するXML文書のデータ構造を表現した階層構造ツリー130の一例を図7に示す。
患者属性データを記述するXML文書のデータ構造を表現した階層構造ツリー140の一例を図8に示す。
カテゴリデータ群を記述するXML文書のデータ構造を表現した階層構造ツリー150の一例を図9に示す。
医療支援システム1の機能構成を図10の概略機能ブロック図を参照しながら説明する。なお、図10における各機能ブロックは、医療支援システム1の機能を模式的に表現したものであり、必ずしも各機能ブロックがハードウエアな個別のコンポーネントに対応している必要はない。例えば、図10における各機能ブロックの機能を、コンピュータにプログラムを実行させることにより実現する場合、当該機能ブロックの各々はハードウエア的に分別されない。
医療支援システム1のデータベース本体部となるデータベースサーバ20には、データ群211を格納するデータストア210が設けられる。
携帯情報端末40においては、インシデント報告ボタン45の押下に応答してインシデント報告プログラムが起動され、インシデント発生信号IHSがネットワーク10を介してインシデントレポート生成部220へ出力される。インシデント発生信号IHSは、携帯情報端末40に設定されているIPアドレスと、RFIDタグリーダ48が読み出したRFIDタグ70の位置情報とを含んでいる。さらに、携帯情報端末40は、後述するインシデント内容入力画面およびインシデント原因入力画面でナースが入力したインシデント内容IDTおよびインシデント原因IORをインシデントレポート生成部220へ出力する。
インシデントレポート生成部220は、携帯情報端末40から入力されるインシデント発生信号IHSに応答して、所定のデータ構造を有するインシデントレポートIRPの生成を開始する。さらに、インシデントレポート生成部220は、生成したインシデントレポートIRPをテンポラリ格納部230へ出力する。先述のインシデントデータ群が複数のインシデント事例の情報を含むのに対して、インシデントレポート生成部220で生成されるインシデントレポートIRPは、インシデント発生(報告)ごとに生成されるので、特定の1件のインシデント事例の情報のみを含む。インシデントレポートIRPは複数の項目からなる。そして、これらの複数の項目は、生成方法が異なる6種類の情報に分類することができる。以下では、この6種類の情報について説明する。
インシデントレポート生成部220は、インシデント発生信号IHSの送信元の携帯情報端末40をIPアドレスで特定する。そして、インシデントレポート生成部220は、特定された携帯情報端末40を所持しているナースの氏名NNをナース属性データから読み出し、インシデントレポートIRPに記述する。
インシデントレポート生成部220は、インシデント事例を識別するためのインシデントIDを生成して、インシデントレポートIRPに記述する。インシデントIDは、発生したインシデント事例ごとに与えられるユニークな情報であれば制限されない。たとえば、「I002」のようなインシデントが発生した時間順に与えられる自然数(連番)を含む文字列をインシデントIDとして使用可能である。
インシデントレポート生成部220は、インシデント発生信号IHSが入力された日時を、「インシデント発生日」および「インシデント発生時刻」として、インシデントレポートIRPに記述する。
インシデントレポート生成部220は、インシデント発生信号IHSに含まれる携帯情報端末40の位置情報(携帯情報端末40を携帯するナースの位置情報)をインシデント発生位置としてインシデントレポートIRPに記述する。
インシデントレポート生成部220は、上述のナース氏名、インシデント発生日、インシデント発生時間およびインシデント発生位置の情報を用いて患者属性データ群およびケアフローデータ群に対して検索を行い、患者氏名PN、ナースが実行していたケアのケアカテゴリCCAおよびケア内容詳細CDTを特定する。さらに特定したこれらの情報をインシデントレポートIRPに記述する。
インシデントレポート生成部220は携帯情報端末40を用いてナースによって入力されたインシデント内容IDTおよびインシデント原因IORをインシデントレポートIRPに記述する。
テンポラリ格納部230は、インシデントレポート生成部220から入力されたインシデントレポートIRPを一時的に格納する。そして、テンポラリ格納部230は、インシデントレポートIRPが入力されてから所定時間(ここでは24時間とする)が経過すると、当該インシデントレポートIRPをトランスレータ240へ出力する。さらに、テンポラリ格納部230は、インシデントレポートIRPをトランスレータ240へ出力後に、一時的に格納していたインシデントレポートIRPを消去する。
コンピュータ端末30は、テンポラリ格納部230に一時的に格納されたインシデントレポートIRPを読み出して編集する。
トランスレータ240は、テンポラリ格納部230から入力されたインシデントレポートIRPをインシデントデータ構造モデルと整合性を有するデータ構造へ変換して、データストア210に格納されたインシデントデータ群に追加する。ここで、テンポラリ格納部230から入力される(すなわち、インシデントレポート生成部220で生成される)インシデントレポートIRPのデータ構造が一定であるのに対して、インシデントデータ構造モデルはリストラクチャエンジン270によって随時更新される。そこで、データ構造の変換が適切に行われるようにするために、トランスレータ240のデータ構造変換特性もリストラクチャエンジン270によって、インシデントデータ構造モデルの更新に同期して更新される。
ケア指示生成部250は、データストア210に格納されたケアフローデータ群からケア指示の情報CIIを読み出して、ナース別のケア指示データCIDを生成する。生成されたケア指示データCIDは、ケア指示画面生成部260およびエクゼキュートコンポジション部290のクエリ生成部294へ出力される。
医療支援システム1は、ケア指示を生成するとともに、当該ケア指示を実行する場合に発生する可能性が高いインシデントを特定し、当該インシデントを防止するための警告を生成する。エクゼキュートコンポジション部290は、医療支援システム1のこの警告生成機能を実現するため、以下に列記する検索用のクエリを生成してクエリエンジンマイニング部280へ出力する。すなわち、エクゼキュートコンポジション部290は、
(a1)インシデントデータ群を対象に検索を行い、ケア指示生成部250から入力されたケア指示データCIDに係るケアを実行時に発生する可能性が高いインシデントに関するインシデントデータIDをインシデントデータ群から抽出するためのクエリ(以下では、「インシデントクエリIQ」と略記する);および
(a2)警告データ群を対象に検索を行い、インシデントデータID(または後述する重要インシデントデータID’)に係るインシデントに対応する警告データADを警告データ群から抽出するためのクエリ(以下では、「警告クエリAQ」と略記する);
の2種類のクエリを生成する。
(b1)重要でない多くのノイズ情報(発生可能性が低いインシデントに関するインシデントデータ)が抽出されることが多い;および
(b2)インシデント傾向の経時的な変化に対応して抽出内容を変化させることができない;
という問題がある。すなわち、重要性が低いインシデントデータが抽出される可能性が高くなるので、抽出されたインシデントデータを用いて抽出される警告にも的外れな警告が含まれる可能性が高くなるという問題がある。あるいは、クエリ生成技術に様々な工夫を行って適切な警告を一時的に抽出可能としても、時間が経過してインシデントの傾向が変化すると適切な警告を抽出できなくなるという問題がある。
(c1)インシデントクエリIQにKSDモデル302を反映させる方法;および
(c2)インシデントクエリIQを用いて抽出されたインシデントデータIDにKSDモデル302を利用したフィルタリングを行う方法(重要インシデントデータID’の抽出処理);
のふたつの方法がある。そして、エクゼキュートコンポジション部290においては、(c1)および(c2)の両方の方法が組み合わせて使用される。これらの方法およびインシデントデータIDから警告データADを生成する方法の組み合わせは、医療支援システム1における警告生成規則の要部を規定している。以下では、これらの(c1)および(c2)の方法について詳細に説明する。なお、(c1)および(c2)の両方の方法を組み合わせて使用することは必ずしも必須ではなく、いずれかひとつのみを使用してもよい。また、KSDモデル302が、発生可能性が高いインシデントに係るインシデントデータIDに相当する内容を直接出力可能に構成されている場合は、上述のインシデントデータ群を対象とした検索を省略して、最も発生可能性が高いインシデントをKSDモデル302から直接取得してもよい。
この方法は、重要キーワードをインシデントクエリIQに含めることにより、重要性が高いインシデントデータIDが抽出されるようにする方法である。ここで、重要キーワードとは、インシデント発生と相関が強い情報またはインシデント発生と因果関係が強い情報であることが、KSDモデル302に知識として内在されている情報を意味する。たとえば、特定の適正診断テスト結果がインシデント発生と強い相関があるという知識がKSDモデル302に内在している場合、当該適正診断テスト結果をインシデントクエリIQに含めて、当該適性診断テスト結果を有するナースが体験したインシデント事例を優先的に出力されるようにする方法が考えられる。
エクゼキュートコンポジション部290のフィルタリング部295では、抽出されたインシデントデータIDから、最も発生可能性が高いインシデントに係るインシデントデータを重要インシデントデータID’として抽出する。この重要インシデントデータID’が先述した警告クエリAQの生成対象となるインシデントデータとなる。重要インシデントデータID’の抽出処理は、発生可能性が高いインシデントをKSDモデル302を参照して特定することにより行われる。なお、インシデントクエリIQを用いて抽出されたインシデントデータIDが単数である場合は、フィルタリング部295におけるフィルタリング処理は行われず、インシデントデータIDがそのままクエリ生成部294へ出力されることになる。
クエリエンジンマイニング部280は、エクゼキュートコンポジション部290から入力されたクエリとマッチするデータをデータ群211から抽出する。より具体的には、クエリエンジンマイニング部280は、インシデントクエリIQおよび警告クエリAQの末端要素をキーワードとして全文検索を行い、キーワードを含むインシデントデータIDおよび警告データADを抽出する。これにより、クエリエンジンマイニング部280およびエクゼキュートコンポジション部290は、医療支援システム1における警告(インシデント防止情報)を生成する機能を実現する要部となっている。
ケア指示画面生成部260は、ケア指示生成部250から入力されたケア指示データCIDおよびエクゼキュートコンポジション部290から入力された警告データADを、コンパクトHTML文書などの閲覧に適した形式に変換し、ネットワーク10を介して、携帯情報端末40へ出力する。
リアライゼーションストア300には、ケアから、発生可能性が高いインシデントを導く論理モデルであるKSDモデル302が格納されている。KSDモデル302は、インシデントレポートIRPに含まれる既知のケアと既知のインシデント事例との論理経路を解析し、その論理経路の特性を論理モデルとして特定するKSDモデル構築部301によって随時更新可能である。すなわち、KSDモデル構築部301は、インシデントレポートIRPに含まれる既知のケアと既知のインシデント事例との相関の分析および因果関係の特定を行い、その特定結果に基づいてKSDモデル302を更新する。これにより、リアライゼーションストア300は、新たになケアの指示が与えられた場合に、特定した相関および因果関係を利用して発生可能性が高いインシデントを推測することが可能になる。
リストラクチャエンジン270は、インシデントデータ構造モデル291およびトランスレータ240のデータ構造変換特性を最適化するために設けられている。以下では、リストラクチャエンジン270の詳細について、図13の機能ブロック図を参照しながら説明する。
リアライゼーションストア300における「論理経路」および「論理モデル」についてより具体的に説明する。まず、インシデントレポートIRPに含まれるケアの情報をケアA(i)とし、発生したインシデント事例の情報をインシデントB(i)とする(i=1,2,3,・・・,n)とする。このときに、A(i)→B(i)の各々の対応が「論理経路」に相当する。そして、i=1,2,3,・・・,nの複数の論理経路を包含する一般的な関係(写像)f:ケア群A→インシデント群Bが「論理モデル」である。ここで、
ケア群A={A(1),A(2),・・・,A(n)}、
インシデント群B={B(1),B(2),・・・,B(n)}、
である。ケアとインシデントとの対応である「論理経路」は、個別の対応であるから、過去のインシデントレポートIRPで報告されたのとまったく同じケアが与えられた場合しか、対応するインシデントを特定することができない。それに対して、「論理モデル」は、ケアとインシデントとの一般的な関係であるから、過去にまったく同じ条件のケアが存在しない、新たになケアA(j)に対応するインシデントB(j)を推測するために利用可能である。実際の医療支援システムにおいては、写像fは完全に正しい結果を与える場合だけではなく、近似的に正しい結果を与える近似関係をも含むが、インシデント報告数nが増加するにしたがって、写像fの精度ないしは近似度は向上する。すなわち、医療支援システム1の使用実績が重ねられるにしたがって、リアライゼーションストア300は発生可能性が高いインシデントを正確に予測可能となる。この意味でリアライゼーションストア300は、自律的に学習を行う進化するデータベースの中核的な機能を有する。
上述の写像fは経時的に変化可能でもある。すなわち、時間が経過して上述したn個のインシデントレポートIRPに、新たに追加されたk個のインシデントレポートIRPに係るk個のケア群
A’={A(n+1),A(n+1),・・・,A(n+k)}、
とk個のインシデント群
B’={B(n+1),B(n+1),・・・,B(n+k)}、
とが追加された場合、写像fは、
(1)複数のケア群を結合した集合すなわちケア群A+A’と、
(2)複数のインシデント群を結合した集合すなわちインシデント群B+B’と、
の関係を反映したものに進化する。このため、写像f’:A’→B’が写像fと異なる場合、写像fは写像f’を考慮して修正される。これが、上述した追加学習に相当する。もちろん、写像f’が写像fと同じである場合は、写像fは修正されない。
写像fすなわちKSDモデル302は、インシデントデータ群とは分離して生成される。このため、KSDモデル302は、特定の医療機関(典型的には、病院や、病院内の診療科などのグループ)にのみ適用可能な属組織的なものではなく、拡張利用可能である。より具体的には、KSDモデル302をエクスポートして他の医療支援システムで用いたり、他の医療支援システムで構築されたKSDモデルを医療支援システム1へ導入することが可能である。これらのKSDモデルの移動は、インターネット60におけるFTP(File Transfer Protocol)を使用してもよいし、所定のリムーバブル記録メディアを用いて行ってもよい。
線形結合写像:c1f1+c2f2、(c1およびc2は定数)
を作成して利用することも可能である。
KSDモデル302の構築には様々な態様が考えられるが、ここでは次のような事例をあげて説明する。すなわち、実際に実行されたケアと、当該ケアの実行により実際に発生したインシデント事例との関係をニューラルネットワークに学習させてKSDモデル302として蓄積する場合を考える。この場合、インシデントレポート生成部220で生成されたインシデントレポートIRPが、テンポラリ格納部230およびトランスレータ240を介して、リアライゼーションストア300に出力されてKSDモデル302の構築に利用される。この場合、原理的には、ケアカテゴリおよびケア内容詳細に含まれる全ての情報と、インシデントカテゴリおよびインシデント詳細内容に含まれる全ての情報(適正診断テスト結果などの他のデータ群と組み合わせて得られる情報を含む)とを考慮可能であるが、本項では説明を簡潔にするために、ケアの情報として、「看護花子」、「看護順子」および「看護貴子」の3人のナース氏名のみが、インシデントとして「薬剤種類間違い」「薬剤量間違い」および「患者間違い」の3つのインシデントカテゴリのみが含まれる単純なニューラルネットワーク400を例にあげて説明する。
続いて、ニューラルネットワーク400で表現されたKSDモデル302のエクゼキュートコンポジション部290における具体的利用例について説明する。
ニューラルネットワーク400において、特定の入力(ケア)に対して特定の出力(インシデント)が出力されることは、当該ケアと当該インシデントの間に強い相関または因果関係があるという知識がKSDモデル302に蓄積されていることに相当する。逆に、ニューラルネットワーク400において、特定の入力(ケア)に対する出力信号ベクトルとしてゼロベクトルが出力されるということは、当該ケアがインシデント発生とは相関または因果関係がほとんどないという知識がKSDモデル302に蓄積されていることに相当する。そこで、このような場合は、インシデントクエリ構造モデル291を更新して、前者のケアに関する情報のみをインシデントクエリIQのクエリとして採用するようにする。これにより、検索ノイズの少ない高品質のインシデントデータIDの抽出が可能になる。
ニューラルネットワーク400の出力ベクトルの成分値は「0」または「1」のふたつの値のみをとるが、その基準となる出力層のニューロンO1,O2,O3のネット値は、0以上1以下の連続値をとりうる。そこで、この連続値が、出力層の当該ニューロンに対応するインシデントの起こりやすさに対応しているとみなして、先述のフィルタリングに利用することもできる。より具体的には、エクゼキュートコンポジション部290でインシデントデータ群から抽出されたインシデントデータIDが複数存在する場合、このネット値が最も大きいインシデントデータを重要インシデントデータID’として抽出してもよい。
医療支援システム1からナースへのケア指示の出力およびナースから医療支援システム1へのインシデントの報告は、ユーザインターフェースとして機能する携帯情報端末40を用いて行われる。携帯情報端末40では、GUIが採用されており、当該GUIで所定の操作を行うことにより、ナースはケア指示の通知の受け取りおよびインシデントの報告を行う。なお、医療支援システム1においては、携帯情報端末40によるケア指示の通知と同期して、インシデント防止のための警告がナースに提供される。なお、医療支援システム1においては、インシデントの報告(医療支援システム1によるインシデント事例情報の取得)にあたって会話型のインターフェースが使用される。すなわち、インシデント事例に関する情報を入力するための補助情報が逐次的に医療支援システム1からナースに提供されるとともに、当該補助情報の具体的な内容がナースの逐次的なインシデント事例に関する情報に応じて変化する。このような双方向性の入力支援機能を医療支援システム1が備えることにより、ナースは医療支援システム1におけるインシデント事例の解析に必要な項目をもれなく報告することが可能になる。また、このようなインタラクティブな入力支援機能により、単に要報告項目を列挙してナースに通知する場合と異なり、入力に要する手間を減らすことができる。これにより、ナースはケア業務に影響を与えることなく、インシデント報告を略リアルタイムに実施可能になる。
液晶ディスプレイ41に表示されたケア指示画面500の一例を図18に示す。ケア指示画面500の上方には、インシデント防止のための警告(注意事項)501が表示される。図18においては、「薬剤種類間違いが多くなっています。薬剤容器類似に注意して下さい。」という警告501がケア指示画面500に表示されている。このような警告501は、ケア指示502の通知と同期してケア指示502ごとにナースに与えられる。そして、警告の具体的内容は、ナース、ケア指示502およびその他の条件(時間帯など)によって異なり、一定ではない。すなわち、ナース、ケア指示502およびその他の条件の個別の特性に合わせた警告501がケア指示画面500には表示される。たとえば、同じ「注射」といるケアを実行する場合であっても、薬剤種類を間違える可能性が高いナースと、薬剤量を間違える可能性が高いナースとには別の警告が与えられる。あるいは、特定のナースが同じ「注射」というケアを実行する場合でも、実行する時間帯が異なれば別の警告が与えられる。さらに、ナース、ケア内容およびその他の条件が同じであっても、医療支援システム1の運用を続けるにつれて、表示される警告の具体的内容は動的に変化して行く。このような動的な変化は、インシデントの傾向の経時的な変化を警告の具体的な内容に反映させることにより実現される。
液晶ディスプレイ41に表示されたインシデント報告画面の一例を図19〜図23に示す。以下では、図19〜図23のGUIの画面表示例を表示順序にしたがって説明する。
まず、インシデント報告ボタン45をナースが押下すると、図19の報告内容選択画面570が表示される。報告内容選択画面570には、「自己申告または目撃情報報告を選択して下さい」という文字列571とともに、「自己申告」および「目撃情報報告」という報告種類の一覧が表示される。ここで、「自己申告」とは報告者自身が体験したインシデントの報告を意味し、「目撃情報報告」とは報告者が目撃した自分以外のナースが発生させたインシデントの報告を意味する。
報告種類選択画面570において「目撃情報報告」が選択された場合、報告種類選択画面570に続いて、図20のナース選択画面580が表示される。ナース選択画面580には、「インシデント当事者のナースを選択して下さい」という文字列581とともにインシデント報告を行うナースから所定範囲内に存在するナースの氏名の一覧が表示される。ここで、「所定範囲」とは、ケアの具体的作業内容を判別可能な範囲であり、たとえば同じ部屋内に設定する。
報告種類選択画面570における「自己申告」の選択(インシデントを発生させたのは報告者)、およびナース選択画面580におけるナースの氏名の選択に続いて、図21のケア内容確認画面510が表示される。換言すれば、インシデントを発生させたナースが特定されるのに続いて、図21のケア内容確認画面が表示される。ケア内容確認画面510には、ナース氏名、日時、患者の氏名、位置(ベッド名)およびケア内容(「ケアカテゴリ」および「ケア内容詳細」)が表示される。ケア内容確認画面510の表示の具体的内容は、携帯情報端末40からデータベースサーバ20に送信される携帯情報端末40の位置情報(すなわち、ナースの位置情報)、インシデント報告ボタン45が押下された日時およびケアフローデータ群を用いて、インシデントレポート生成部20で自動的に生成される。したがって、ナースがケアフローデータ群に記述されたケア予定にしたがってケアを実行している場合は、患者の氏名、日時、位置およびケア内容のマニュアル入力を行うことなく、ナースはインシデント報告を実行可能である。すなわち、ケア内容確認画面510においては、ナースのインシデント報告を容易ならしめるための補助情報が医療支援システム1からナースに提供されることになる。先述したように、この提供される具体的なケア内容確認画面の内容は、報告種類選択画面570およびナース選択画面580でのナースの操作(ナースから医療支援システム1への入力情報)に依存して変化する。この点で、ケア内容確認画面510は、医療支援システム1における双方向性のインターフェースの一例となっている。
ケア内容確認画面510に続いて、液晶ディスプレイ41には図22に例示するインシデント内容入力画面520が表示される。インシデント内容入力画面520には、「インシデント内容またはスキップを選択して下さい」という文字列521とともに、インシデント内容のカテゴリの一覧が表示される。たとえば、図20においては、「薬剤種類間違い」、「薬剤量間違い」および「患者間違い」というカテゴリに「スキップ」という文字列を含めた一覧522が、「インシデント内容またはスキップを選択して下さい」という文字列521の下方に表示されている。一覧表示されるカテゴリは、医療支援システム1によって、実行中のケアで想定されるインシデント内容のカテゴリがカテゴリデータ群から読み出され、ネットワーク10を介して、携帯情報端末40へ入力されている。したがって、表示されるカテゴリは、先述のケア内容確認画面510で表示されたケア内容によって異なる。つまり、インシデント内容入力画面520で医療支援システム1からナースに提供される補助情報(インシデント報告を支援するための情報)もまた、それまでのナースの入力内容によって変化しており、ナースおよび医療支援システムの間でインタラクティブな情報のやり取りが実行されていることになる。
インシデント内容入力画面520に続いて、液晶ディスプレイ41には図23に例示するインシデント原因入力画面530が表示される。インシデント原因入力画面530には、「インシデント原因またはスキップを選択して下さい」という文字列531とともに、インシデント原因のカテゴリの一覧が表示される。たとえば、図23においては、「薬剤容器類似」、「薬剤色類似」および「指示誤解」というカテゴリに「スキップ」という文字列を含めた一覧532が、「インシデント原因またはスキップを選択して下さい」という文字列531の下方に表示されている。一覧表示されるカテゴリは、インシデント内容入力画面で選択したインシデント内容に関連付けられたインシデント原因のカテゴリである。これらのインシデント原因のカテゴリは、カテゴリデータ群から読み出され、ネットワーク10を介して、携帯情報端末40へ入力されている。したがって、表示されるインシデント原因のカテゴリは、先述のケア内容確認画面で表示されたケア内容によって異なる。換言すれば、インシデント原因入力画面530の具体的表示内容は、インシデント内容入力画面で選択したインシデント内容を反映したものになっており、医療支援システム1におけるインタラクティブなインターフェースの一例となっている。
インシデント報告、すなわち、ナースから医療支援システム1へのインシデント情報の入力は、原則として携帯情報端末40を用いて行われる。しかし、上述したように、予定外のケアや緊急事態への対応時にインシデントが発生した場合、ケア内容の自動入力が利用できない場合がある。あるいは、ケア作業が多忙のため、インシデント報告の内容を十分に検討できない場合もある。
医療支援システム1のケア指示通知時およびインシデント報告時の動作について、図27および図28のフローチャートを参照しながら説明する。
最初に、医療支援システム1におけるケア指示通知動作について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
続いて、医療支援システム1におけるインシデント報告動作について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
上述の実施の形態の説明においては、リアライゼーションストア300にニューラルネットワーク400としてKSDモデル302が構築されたが、KSDモデル302の構築方法はこれに制限されない。以下では、変形例として、KSDモデル302の構築にペトリネットを使用した例を図29を参照しながら説明する。
上述のインシデントデータ群では、階層構造を有するデータ構造を持たせたが、図30に例示されているようなリレーショナルデータを用いてもよい。この場合も、データ検索効率を最適化するためにデータ構造を変更可能である。
上述の実施の形態の説明では、携帯情報端末40の位置の特定にRFIDタグ70とRFIDタグリーダ48とを使用したが、携帯情報端末40(またはナース)の位置の特定方法はこれに制限されない。以下では、RFIDタグ70とRFIDタグリーダ48を使用しないで携帯情報端末40の位置情報を取得する方法を説明する。
医療機関内に存在する携帯情報端末40から送信されるビーコン電波を固定された複数の受信アンテナ703〜706で受信して電界強度を測定し、当該電界強度から携帯情報端末40を携帯するナースの位置を特定する方法を図31の機器概念図を参照しながら説明する。
(1)医療用電子機器や無線LAN12との相互干渉を引き起こさない;
(2)人体による指向性の変化が小さい;および
(3)医療機関内の障害物(壁など)による減衰、反射および回折の影響が小さい;
という条件を満たす周波数を選択することが望ましい。また、ビーコン電波のキャリアには、携帯情報端末40を識別するためのIDが所定の変調方法で付加されている。したがって、受信機707〜710は受信しているビーコン電波の送信元の携帯情報端末40を特定可能である。また、同じ周波数で同時に複数の携帯情報端末40がビーコン電波を送信することがないように、ビーコン電波が送出されるタイムスケジュールおよび周波数はあらかじめ定められている。
複数の送信アンテナから送信される電波を医療機関内に存在する携帯情報端末40で受信して、携帯情報端末40を携帯するナースの位置を特定する方法を図32の機器概念図を参照しながら説明する。
携帯情報端末40に搭載された加速度センサの検出結果から携帯情報端末40を携帯するナースの位置を決定する方法を図33の機器概略図を参照しながら説明する。
医療機関内に設置されたカメラで撮影した画像から、ナースの位置を決定する方法を図34の機器概略図を参照しながら説明する。
なお、上述の発明の実施の形態は以下に示す構成を有する発明を含んでいる。
前記インシデントデータ群のデータ構造を保持する構造保持手段と、
前記論理モデルに基づいて、前記データ構造を更新する構造更新手段と、
をさらに備えることを特徴とする医療支援システム。
前記インシデントデータ群とは異なるデータ群が前記データストアに格納されており、
前記インシデント防止情報生成手段は、前記インシデント防止情報の生成時に前記データ群を参照することを特徴とする医療支援システム。
前記論理モデルが、他の医療支援システムからインポート可能であることを特徴とする医療支援システム。
前記論理モデルが、他の医療支援システムへエクスポート可能であることを特徴とする医療支援システム。
前記複数の論理モデルを結合する結合手段をさらに備えることを特徴とする医療支援システム。
前記インシデントデータ群がXMLで記述されており、
前記データ構造が階層構造を有することを特徴とする医療支援システム。
前記医療行為と対応づけられた第1構成素子群と、
前記インシデントと対応づけられた第2構成素子群と、
前記第1構成素子群および前記第2構成素子群を含む構成素子群の各々の構成素子間の情報伝達を伝達特性に基づいて行う伝達手段と、
前記論理解析手段の要素として設けられ、所定の更新規則に基づいて前記伝達特性を更新する伝達特性更新手段と、
を備える構成素子網を備え、
前記論理モデルが前記伝達特性として蓄積されることを特徴とする医療支援システム。
前記構成素子網がコンピュータにインストールされたプログラムによって実現されたニューラルネットワークであることを特徴とする医療支援システム。
前記インシデント防止情報生成手段が、
前記医療行為情報から、前記医療行為を実行時に他のインシデントよりも相対的に発生可能性が高い高頻度インシデントを抽出する抽出手段と、
前記高頻度インシデントに対応したインシデント防止情報を特定する特定手段と、
を備えることを特徴とする医療支援システム。
前記位置情報取得手段が、
前記医療行為が実行される領域内に所定の配置で設置された複数の標識と、
電磁相互作用により、所定の距離範囲内に存在する前記標識を検出する検出手段と、
を備え、
前記標識には複数の標識を識別するための識別情報が格納されており、
前記検出手段が電磁相互作用により前記識別情報を読み出すことにより、前記検出手段を携帯する医療従事者の位置情報を取得することを特徴とする医療支援システム。
前記位置情報取得手段が、
送信元を特定可能な電磁波を送信する送信手段と、
前記医療行為が実行される領域内から送信された前記電磁波を受信して、前記電磁波の強度に関する強度情報を出力する複数の受信手段と、
を備え、
前記強度情報に基づいて前記送信手段の位置を解析することにより、前記送信手段を携帯する医療従事者の位置情報を取得することを特徴とする医療支援システム。
前記位置情報取得手段が、
送信元および送信時刻を特定可能な電磁波を前記医療行為が実行される領域内へ送信する複数の送信手段と、
前記電磁波を受信して、前記複数の送信手段から到達までの時間を特定する受信手段と、
を備え、
前記時間を解析して前記受信手段の位置を算出することによって、前記受信手段を携帯する医療従事者の位置情報を取得することを特徴とする医療支援システム。
前記位置情報取得手段が、
医療従事者の位置情報を格納する位置情報格納手段と、
医療従事者が所定の基準位置に存在する場合に前記位置情報を初期化する初期化手段と、
医療従事者の移動加速度を検出する加速度検出手段と、
前記移動加速度から医療従事者の移動量を算出する算出手段と、
前記移動量に基づいて前記位置情報を更新する手段と、
を備えることを特徴とする医療支援システム。
前記位置情報取得手段が、
前記医療行為が実行される領域内に所定の配置で設置された複数の撮像手段と、
前記撮像手段で撮像された画像内の医療従事者を特定する医療従事者特定手段と、
を備え、
医療従事者の存在が特定された画像を撮像した撮像手段の設置場所を特定することにより、医療従事者の位置情報を取得することを特徴とする医療支援システム。
医療指示と、前記医療指示に対応したインシデント防止情報とを同期させて送信するデータベース本体部と、
前記医療指示および前記インシデント防止情報を受信するデータベース端末と、
前記データベース本体部と前記データベース端末とを通信可能に接続するネットワークと、
を備え、
前記データベース端末から前記データベース本体部へと送信される情報に基づいて、医療従事者によって実際に実行された実行済医療行為に関する実行済医療行為情報と、前記実行済医療行為によって実際に発生したインシデント事例に関するインシデント事例情報とを含むインシデント報告が生成され、
前記インシデント報告に基づいて、前記インシデント防止情報の生成規則が更新されることを特徴とする医療支援システム。
前記携帯情報端末が前記ネットワークに無線通信手段によって接続可能であることを特徴とする医療支援システム。
41 液晶ディスプレイ
42 ボタン群
43 4連スイッチ
44 実行ボタン
45 インシデント報告ボタン
400 ニューラルネットワーク
410 ニューロン
500 ケア指示画面
510 ケア内容確認画面
520 インシデント内容入力画面
530 インシデント原因入力画面
540 ログイン画面
550 インシデントレポート選択画面
560 インシデントレポート編集画面
570 報告種類選択画面
580 ナース選択画面
600 ペトリネット
AD 警告データ
AQ 警告クエリ
CS ケア内容確認画面
CCA ケアカテゴリ
CDT ケア内容詳細
CID ケア指示データ
CII ケア指示の情報
CIS ケア指示画面
ID インシデントデータ
ID’ 重要インシデントデータ
IQ インシデントクエリ
IS インシデント内容入力画面
IDT インシデント内容
IHS インシデント発生信号
IOR インシデント原因
IRP インシデントレポート
NN ナース氏名
OS インシデント原因入力画面
OSS OK信号
PN 患者氏名
RSS リセット信号
SAS 構造変化指示信号
Claims (6)
- 医療支援システムであって、
医療従事者によって実際に実行された実行済医療行為に関する実行済医療行為情報と、前記実行済医療行為によって実際に発生したインシデント事例に関するインシデント事例情報とを含むインシデント報告を取得する手段と、
前記インシデント報告をインシデントデータ群として格納するデータストアと、
所定の生成規則に基づいて、医療行為に関する医療行為情報から、前記医療行為に対応したインシデント防止情報を生成するインシデント防止情報生成手段と、
前記実行済医療行為情報と前記インシデント事例情報とを結ぶ論理経路を解析する論理解析手段と、
医療行為とインシデントとの関係を前記インシデントデータ群の具体的データ内容とは独立して表現した論理モデルを保持する論理モデル保持手段と、
前記論理モデルに基づいて前記生成規則を更新する生成規則更新手段と、
を備え、
前記インシデント報告が新たに取得されるごとに、前記論理解析手段が、当該新たなインシデント報告と、既に蓄積されている過去のインシデント報告とのうち少なくとも前者に対応する論理経路の解析を行うことによって、
前記インシデントデータ群の具体的内容と、
前記インシデントデータ群のデータ構造と、
前記生成論理と、
前記論理モデルと、
のうちのひとつ以上を更新することを特徴とする医療支援システム。 - 請求項1に記載の医療支援システムにおいて、
前記データストアが、前記インシデントデータ群に加えて、医療従事者に与えられる医療指示の情報を含む医療指示データ群を格納するとともに、
医療従事者の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記医療指示データ群と前記位置情報とから、前記実行済医療行為を特定する特定手段と、
前記位置情報から特定された前記実行済医療行為に関する実行済医療行為情報を利用して、前記インシデント事例情報を入力する入力手段と、
をさらに備え、
前記インシデント報告が、前記実行済医療行為情報と前記インシデント事例情報とから生成されることを特徴とする医療支援システム。 - 医療支援システムであって、
医療従事者に与えられる医療指示の情報を含む医療指示データ群を格納するデータストアと、
前記医療指示データ群に基づいて、医療従事者への医療指示を生成する医療指示生成手段と、
所定の生成規則に基づいて、前記医療指示に係る医療行為に対応したインシデント防止情報を生成するインシデント防止情報生成手段と、
前記医療指示と前記インシデント防止情報とを同期させて医療従事者に通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする医療支援システム。 - 請求項3に記載の医療支援システムにおいて、
医療従事者の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記医療指示データ群と前記位置情報とから、医療従事者によって実際に実行された実行済医療行為を特定する特定手段と、
前記実行済医療行為によって実際に発生したインシデント事例に関するインシデント事例情報を入力する入力手段と、
前記実行済医療行為に関する実行済医療行為情報と、前記インシデント事例情報とを含むインシデント報告を生成するインシデント報告生成手段と、
をさらに備えることを特徴とする医療支援システム。 - 請求項4に記載の医療支援システムにおいて、
前記生成規則が前記インシデント報告に基づいて更新されることを特徴とする医療支援システム。 - 医療支援システムであって、
医療従事者によって実際に実行された実行済医療行為によって実際に発生したインシデント事例に関するインシデント事例情報を逐次的に入力する入力手段と、
前記入力手段による入力を支援する補助情報を医療従事者へ逐次的に通知する補助情報通知手段と、
前記入力手段によって入力された情報に応じて、前記補助情報の具体的内容を変化させる変化手段と、
を備えることを特徴とする医療支援システム。
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