JP2005063061A - 運搬用具のレンタルシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】
レンタルシステムにおいて、従来から、各種課金方法が提案されているが、課金対象の推移に対応した課金の合理的な方法は開示されていない。
【解決手段】
そこで本発明では、パレット及び通い箱にICタグを取り付け、パレット及び通い箱の受け渡しにおいて、入出庫処理手段により入力された、入出庫時点のデータを、ICタグの識別コードと入出庫先のデータと共に、通信手段を介して管理サーバに送信して管理データベースに記録し、ICタグの識別コードにより特定される各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して課金を行う構成とした運搬用具のレンタルシステムを提案している。
【選択図】 図1
レンタルシステムにおいて、従来から、各種課金方法が提案されているが、課金対象の推移に対応した課金の合理的な方法は開示されていない。
【解決手段】
そこで本発明では、パレット及び通い箱にICタグを取り付け、パレット及び通い箱の受け渡しにおいて、入出庫処理手段により入力された、入出庫時点のデータを、ICタグの識別コードと入出庫先のデータと共に、通信手段を介して管理サーバに送信して管理データベースに記録し、ICタグの識別コードにより特定される各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して課金を行う構成とした運搬用具のレンタルシステムを提案している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フォークリフト等の荷役機械を用いて各種物品の荷役、運搬、保管等を合理的に行うための運搬用具のレンタルシステムに関するものである。
フォークリフト等の荷役機械を用いて各種物品の荷役、運搬、保管を行うためのパレットは物流の基本的要素の一つであり、従来は、各メーカ等が多量のパレットを自社所有することが多かった。
しかしながらパレットは取り扱う物品の2〜3倍程度の在庫が必要であるため費用と保管スペースの点で大きな負担となっており、また輸送途上で他社のパレットと入り交じったりして紛失することも多く、例えば年間20%程度の紛失が発生する場合もある。このような紛失を防止するためにパレットに所有者等の名前を入れることも行われているが、この場合には、所有者以外の使用ができず、また入り交じっている場合には使用に際して分別が必要になって面倒である。
一方、近来、物品をパレットに積んだまま輸送する一貫パレチゼーションを行うために、複数の会社等が共同でパレットを使用できるようにするパレットプールシステムが提案されて一部行われており、パレットをレンタルするシステムも行われつつある。例えば、特許文献1では、パレットや、衣料用ハンガー、プラスチック容器等の運搬容器をレンタルにより共同で使用するシステムにおいて、運搬容器にラベルや荷札等の識別手段を取り付けて管理するシステムが提案されており、この識別手段としてアンテナ付ICチップを使用するものが提案されている。
尚、特許文献2には、コンテナー、パレット等の商品格納・運搬道具をレンタル品として、レンタル品の流通量・在庫を管理するレンタル品管理方法、特に、レンタル品の紛失数量を把握し、紛失数量に応じた賠償金を請求し得る管理を可能とするレンタル品管理方法が開示されている。
この特許文献1に記載のシステムは、コスト高となるリサイクル用運搬用具をレンタル制にすることにより、運搬用具の稼働率を上げリサイクルによる経費を下げる目的のシステムであり、その一例としては、識別手段として、例えばICチップを取付けたパレット等の運搬用具をレンタル元から発送するときは、ICチップより読取書込スキャナで運搬用具の固有番号を読取って、管理装置としてのコンピューターに登録し、固有番号毎に発送番号・年月・日時・レンタル先をICチップとコンピューターに書込んで発送データとして記録し、そして運搬用具がレンタル先からレンタル元へ返送されたときは、ICチップを読取って、その固有番号をコンピュータに入力し、これを発送データと照合して、一致する運搬用具の返送年月・日時をコンピュータに記録することをシステムの一部としている。尚、このシステムでは、レンタル先からレンタル元へ返送された運搬用具は、ICカード等の識別手段以外のその他のラベル・荷札があれば、それらを除去し破損箇所の検査と補修をし、クリーニングして再使用に供されるものである。
また特許文献1では、運搬用具に取り付けたアンテナ付ICチップに、貸出先において納品先の情報を書込めば、未回収の運搬用具の場所がさらに精度よく解り、回収率を100%に近づけることができるというものである。
特開2000−187713号公報
特開2003−36405号公報
しかしながら上述した特許文献1のシステムは、運搬用具のレンタルシステムを提案するものではあるが、このようなレンタルシステムをビジネス化するのに重要な要素であるレンタル料の課金方法については具体的方法が提案されていない。
一般に、音楽CD,DVD,ビデオテープ、その他の各種商品のレンタルにおいては、レンタル開始日時と返却日時とから算出されるレンタル期間からレンタル料を算出して課金することが行われているため、特許文献1のシステムにおいても、コンピュータに記録されている発送日時と、返送日時からレンタル期間を算出して、レンタル料を算出し、これに基づいて課金することができる。
しかしながら、このように一般に行われているレンタルシステムでは、レンタル元からレンタルされた物品がレンタル元に戻るまでの課金の対象は単数であり、課金対象が推移することは想定していない。
例えば上記一貫パレチゼーションにおいて、ある物品が部品メーカーから製造メーカーに輸送されて、そのまま使用される場合には、課金の対象が推移するが、従来の一般のレンタルシステムでは、その課金対象の追跡及び管理を行うのが困難である。
同様に上述した特許文献1のシステムにおいても、レンタル元ではコンピュータに記録されている発送日時と返送日時の他に、レンタル先からの納品先の情報が得られるに過ぎないので、これを課金対象の推移に対応した課金に利用することはできない。
一方、特許文献2には、課金方法、特に紛失数量に応じた賠償金を請求し得るような課金方法が提案されているが、課金対象の推移に対応した課金の合理的な方法は開示されていない。
そこで本発明はこのような課題を解決することを目的とするものである。
上述した課題を解決するために請求項1の発明では、運搬用具として、パレットと通い箱を要素とし、運搬用具のレンタル元と、レンタル元から運搬用具をレンタルする複数のレンタル先と、レンタル元において適数個所に配置した運搬用具の集積所とを要素とする運搬用具のレンタルシステムにおいて、運搬用具の要素であるパレットと通い箱の夫々にICタグを取り付けて、夫々を識別可能に構成し、各集積所に、夫々のパレット及び通い箱に取り付けたICタグにアクセス可能な入出庫処理手段を配置すると共に、集積所とレンタル先におけるパレット及び通い箱の受け渡し、及びレンタル先同士におけるパレット及び通い箱の受け渡しにおいて、少なくとも受渡相手の一方側に上記ICタグにアクセス可能な入出庫処理手段を配置し、上記各入出庫処理手段と、レンタル元の管理サーバとを通信手段を介して接続し、各パレット及び通い箱の受け渡しにおいて入出庫処理手段により入力された、入出庫時点のデータを、ICタグの識別コードと入出庫先のデータと共に、通信手段を介して管理サーバに送信して管理データベースに記録し、ICタグの識別コードにより特定される各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して課金を行う構成とした運搬用具のレンタルシステムを提案する。
また請求項2では、請求項1のシステムにおいて、レンタル先が、複数の部品メーカーと、これらの部品メーカーから部品を供給される製造メーカーとから構成されるレンタル形態において、複数の部品メーカーと製造メーカーとの夫々の受け渡しにおける入出庫処理手段を製造メーカー側に配置することを提案する。
また請求項3では、請求項2のシステムにおいて、製造メーカー側に配置した入出庫処理手段の管理を、レンタル元が行う構成とすることを提案する。
また請求項4では、運搬用具として、パレットと通い箱を要素とし、運搬用具のレンタル元と、レンタル元から運搬用具をレンタルする複数のレンタル先と、レンタル元において適数個所に配置した運搬用具の集積所とを要素とする運搬用具のレンタルシステムにおいて、パレット及び通い箱の夫々にICタグを取り付けて、夫々を識別可能に構成し、各集積所に、夫々のパレット及び通い箱に取り付けたICタグにアクセス可能な入出庫処理手段を配置すると共に、集積所とレンタル先におけるパレット及び通い箱の受け渡し、及びレンタル先同士におけるパレット及び通い箱の受け渡しにおいて、受渡相手の両方側に上記ICタグにアクセス可能な入出庫処理手段を配置し、上記各入出庫処理手段と、レンタル元の管理サーバとを通信手段を介して接続し、各パレット及び通い箱の受け渡しにおいて入出庫処理手段により入力された、入出庫時点のデータを、ICタグの識別コードと入出庫先のデータと共に、通信手段を介して管理サーバに送信して管理データベースに記録し、ICタグの識別コードにより特定される各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して課金を行うと共に、各パレット及び通い箱の各レンタル先における出庫時点から他のレンタル先又は集積所における入庫時点までの経過時間はレンタル元の経過時間として加算する構成とした運搬用具のレンタルシステムを提案する。
更に請求項5では、以上の各システムにおいて、パレットには周囲4個所の全てにICタグを取り付けて全方向からの荷役操作を可能とすると共に、管理データベースには、各パレットに対して全てのICタグの識別コードを登録し、入出庫時点において入出庫処理手段により、各パレットのいずれかのICタグから取得した識別コードから、管理サーバにおいてパレットを識別可能に構成したことを提案する。
以上の本発明によれば、各パレット及び通い箱の受け渡しにおいて入出庫処理手段により、ICタグの識別コードを読み取ると共に、入出庫時点と入出庫先を入力して、それらのデータを通信手段を介して管理サーバに送信して管理データベースに記録する。管理サーバにおいては、管理データベースに記録された、各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して課金を行うことができる。
従って、あるパレット及び通い箱が、レンタル元の集積所とレンタル先と間で入出庫が行われる場合は勿論のこと、パレット及び通い箱がレンタル先間で入出庫が行われる場合においても、夫々の課金対象に対して確実な課金を行うことができる。
夫々のパレット及び通い箱のに取り付けたICタグにアクセス可能な入出庫処理手段は、レンタル元の集積所以外には、レンタル先の受渡相手の、少なくとも一方側に設けることにより、上述したようにあるパレット及び通い箱のが、レンタル元の集積所とレンタル先と間で入出庫が行われる場合は勿論のこと、パレット及び通い箱のがレンタル先間で入出庫が行われる場合においても、夫々の課金対象に対して確実な課金を行うことができる。
レンタル先に関しては、受渡相手の一方側にのみ設けることにより、システム構築費用を低減することができる。
レンタル先が、複数の部品メーカーと、これらの部品メーカーから部品を供給される製造メーカーとから構成されるレンタル形態においては、各部品メーカーにおいて、集積所から納品されて製造メーカーに納品するまでのパレット及び通い箱の使用時間は、製造メーカーに配置された入出庫処理手段により入力され、管理データベースに記録された入庫時点と集積所において入力され、管理データベースに記録されている出庫時点とから算出することができ、この使用時間に基づいて所定の課金を行うことができる。
またレンタル先が、複数の部品メーカーと、これらの部品メーカーから部品を供給される製造メーカーとから構成されるレンタル形態においては、製造メーカーから空のパレット及び通い箱が部品メーカーに送られて繰り返し使用される場合があり、この場合には、各部品メーカーにおけるパレット及び通い箱の使用時間は、製造メーカーに配置された入出庫処理手段により入力され、管理データベースに記録された入出庫時点とから、製造メーカーから部品メーカーに空のパレット及び通い箱が送られてから、そのパレット及び通い箱により部品が製造メーカーに入庫されるまでの時間として算出することができる。
製造メーカー側に配置した入出庫処理手段の管理は、レンタル元が行うようにすれば、利害による問題が生じない。
また、レンタル先では、受渡相手の両方側に設ければ、一方側のレンタル先からの出庫時点と、他方側のレンタル先の入庫時点の両方の時点をデータとして収集することができるので、課金は、各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して行い、各パレット及び通い箱の各レンタル先における出庫時点から他のレンタル先又は集積所における入庫時点までの経過時間はレンタル元の経過時間として加算するというような課金方式を採用することができる。このシステムでは、パレット及び通い箱の輸送時間を課金から外すというサービスをレンタル先に提供することができる。
また、本発明において使用するパレットには、周囲4個所の全てにICタグを取り付ければ、入出庫においてパレットが、どの方向から荷役操作された場合でも、所定位置の入出庫処理手段は、4つの内の、いずれかのICタグにアクセス可能となるため、入出庫処理が面倒になることがない。そして、管理サーバの管理データベースには、各パレットに対して全てのICタグの識別コードを登録しているので、入出庫時点において入出庫処理手段により、各パレットのいずれかのICタグから取得した識別コードから、管理サーバにおいてパレットを確実に識別することができる。一方、通い箱は、少なくとも前側にのみ取り付ければ良いが、後側にも取り付ければより良い。
こうして本発明では、パレット及び通い箱のレンタル先が推移し、課金の対象が推移した場合でも、それらにおけるパレット使用時間を確実に求めて、正確な課金を行えると共に、パレットの紛失が生じた場合には、その責任の所在が明確化される。
次に本発明の実施例を図1、図2を参照して説明する。
図1は本発明の運搬用具のレンタルシステムの全体構成の例を、概念的に表した模式的系統図であり、また図2はパレットと、その上に載置した通い箱の一例を示す拡大斜視図である。
図において符号1(1a,1b,…)は、レンタルする運搬用具2、即ちパレット2aと通い箱2bを集積する集積所であり、この集積所1は適数、即ち、1つ以上を適所に配置している。パレット2aと通い箱2bの集積所1は異ならせても良い。3(3a,3b,…)は製造メーカー、4(4a,4b,4c,…)は部品メーカーを示すものである。
図1は本発明の運搬用具のレンタルシステムの全体構成の例を、概念的に表した模式的系統図であり、また図2はパレットと、その上に載置した通い箱の一例を示す拡大斜視図である。
図において符号1(1a,1b,…)は、レンタルする運搬用具2、即ちパレット2aと通い箱2bを集積する集積所であり、この集積所1は適数、即ち、1つ以上を適所に配置している。パレット2aと通い箱2bの集積所1は異ならせても良い。3(3a,3b,…)は製造メーカー、4(4a,4b,4c,…)は部品メーカーを示すものである。
パレット2aは、合成樹脂製、スチール製等、適宜であり、夫々のパレット2aには、周囲4個所の全てに固有の識別コードを有するICタグ(RF−ID)5を取り付けている。また通い箱2bには、前面側と後面側に固有の識別コードを有するICタグ(RF−ID)5を取り付けている。尚、符号6は荷役機械のフォーク差込口である。
符号7は入出庫処理手段を示すものであり、この実施例において、入出庫処理手段7は、通信回線8に接続されたコンピュータ7aとハンディターミナル7bとから構成している。ハンディターミナル7bは、パレット2aと通い箱2bの入出庫作業において、上記ICタグ5にアクセスが可能で、また必要な情報が入力可能そして蓄積可能な構成であり、入出庫個所に適数を配置することができる。そしてこのハンディターミナル7bは、コンピュータ7aに接続して、蓄積されているデータをコンピュータ7aに転送可能な構成としている。そしてコンピュータ7aは、ハンディターミナル7bから転送されたデータを、自体の入力手段により入力した適宜のデータと共に、通信回線8を介して管理サーバ9に転送可能な構成としている。
管理サーバ9は、レンタル元において、貸し出したパレット2aと通い箱2bの課金管理を行うもので、通信回線8に接続されており、また管理データベース10を構築している。
この管理データベース10は、少なくともパレット2aと通い箱2b及びレンタル先に関するマスターファイルを備えており、パレット2aのマスターファイルには、夫々のパレット2aに取り付けている4つのICタグ5の識別コードを登録している。また夫々の通い箱2bに取り付けている2つのICタグ5の識別コードを登録している。また、管理データベース10には、各パレット2a及び通い箱2bの経時的なデータを記録するファイルを有しており、このファイルには、少なくとも入庫時刻を入庫先と共に記録すると共に、出庫時刻を出庫先と共に記録する記録スペースを有している。
図1に示すように、この実施例では、入出庫処理手段7は、レンタル元の集積所1a,1bと、製造メーカー3(3a,3b)と、部品メーカー4a,4b,4cのいずれにも設置されている。
尚、図中、符号11は通い箱2bで輸送する物品を、通い箱2bから出して示すものである。また、符号12は輸送手段を示すものであり、また矢印の実線は、パレット2aや通い箱2bの輸送を模式的に示すものである。またパレット2a及び通い箱2bは、単独のものを「2a又は2b」として示し、複数枚を積んだ状態のパレット2aや通い箱2bを「(2a)又は(2b)」として示している。
以上の構成において、本発明システムの動作を説明すると次の通りである。
まず矢印A1,A2,A3は、集積所1bから夫々部品メーカー4a,4b,4cへのパレット2a及び通い箱2bの出荷における輸送を表しているものであり、集積所1bでは、夫々に輸送されるパレット2a及び通い箱2bの全数につきハンディターミナル7bにより、夫々のパレット2aの4つのICタグ5のいずれかのものの識別コードと通い箱2bのいずれかのICタグ5の識別コードを読み取ると共にそのパレット2a及び通い箱2bを出荷するレンタル先のデータと、その時刻、即ち出荷時刻のデータを記録する。この際、出荷時刻のデータは、ハンディターミナル7b内のシステム時計により自動的に付加されるように構成することができる。
まず矢印A1,A2,A3は、集積所1bから夫々部品メーカー4a,4b,4cへのパレット2a及び通い箱2bの出荷における輸送を表しているものであり、集積所1bでは、夫々に輸送されるパレット2a及び通い箱2bの全数につきハンディターミナル7bにより、夫々のパレット2aの4つのICタグ5のいずれかのものの識別コードと通い箱2bのいずれかのICタグ5の識別コードを読み取ると共にそのパレット2a及び通い箱2bを出荷するレンタル先のデータと、その時刻、即ち出荷時刻のデータを記録する。この際、出荷時刻のデータは、ハンディターミナル7b内のシステム時計により自動的に付加されるように構成することができる。
部品メーカー4a,4b,4cには入出庫処理手段7が配置されているので、これらの部品メーカー4a,4b,4cにおいては、集積所1bからパレット2a及び通い箱2bが到達した時点において
、輸送されたパレット2a及び通い箱2bの全数につきハンディターミナル7bにより、夫々のパレット2aの4つのICタグ5のいずれかのものの識別コード及び通い箱2bのいずれかのICタグ5の識別コードを読み取ると共に、自己のデータと、入庫時刻のデータを記録する。即ち、この場合には、この入力した入庫時刻が課金の基準となり、この入庫時刻と上記集積所1bにおける出庫時刻の間の経過時間は課金の対象とされない。
、輸送されたパレット2a及び通い箱2bの全数につきハンディターミナル7bにより、夫々のパレット2aの4つのICタグ5のいずれかのものの識別コード及び通い箱2bのいずれかのICタグ5の識別コードを読み取ると共に、自己のデータと、入庫時刻のデータを記録する。即ち、この場合には、この入力した入庫時刻が課金の基準となり、この入庫時刻と上記集積所1bにおける出庫時刻の間の経過時間は課金の対象とされない。
このように集積所1bからパレット2a及び通い箱2bをレンタルした部品メーカー4a,4b,4cでは、夫々が製造した部品11を通い箱2bに収容し、パレット2aに積載して製造メーカー3aに納品する。これらの納品における輸送状態を矢印A4,A5,A6として示している。
このように部品メーカー4a,4b,4cから製造メーカー3aに部品が納品されると、製造メーカー3aに配置している入出庫処理手段7のハンディターミナル7bにより、輸送されたパレット2a及び通い箱2bの全数につきハンディターミナル7bにより、夫々のパレット2の4つのICタグ5のいずれかのものの識別コードと通い箱2bのいずれかのICタグ5の識別コードを読み取ると共に、自己のデータと、入庫時刻のデータを記録する。
この製造メーカー3aにおいて入力された各パレット2a及び通い箱2bのデータにおいて、その入庫時刻は、部品メーカー4a,4b,4cの出庫時刻となる。従って、輸送されたパレット2a及び通い箱2bの課金対象は、各部品メーカー4a,4b,4cから製造メーカー3aに移行する。
一方、各パレット2a及び通い箱2bに関して、各部品メーカー4a,4b,4cにおける入庫時刻から出庫時刻までの経過時間が、各部品メーカー4a,4b,4cに対する課金のために記録される。
各部品メーカー4a,4b,4cは、製造メーカー3aに物品11と共にパレット2a及び通い箱2bを受け渡してしまうため、その分のパレット及び通い箱を補充する必要があり、この補充は、上述と同様にレンタル元の集積所1からの輸送により行うことができる。
しかしながら本発明のシステムでは、各パレット2a及び通い箱2bを、ICタグ5により個々に識別可能であるため、製造メーカー3bに集積した空のパレット2a及び通い箱2bを、矢印A7,A8,A9に示すように、各部品メーカー4a,4b,4cに補給することができる。
この補給においては、各部品メーカー4a,4b,4cに輸送するパレット2a及び通い箱2bの全数につきハンディターミナル7bにより、夫々のパレット2a及び通い箱2bのICタグ5のいずれかのものの識別コードを読み取ると共に、出庫先と出庫時刻のデータを記録する。
この製造メーカー3aにおいて入力された各パレット2a及び通い箱2bのデータにおいて、その出庫時刻は、部品メーカー4a,4b,4cの入庫時刻となる。従って、輸送されたパレット2a及び通い箱2bの課金対象は、製造メーカー3aから各部品メーカー4a,4b,4cに移行する。
一方、このように輸送された各パレット2a及び通い箱2bに関して、製造メーカー3aにおける入庫時刻から出庫時刻までの経過時間が、製造メーカー3aに対する課金のために記録される。
このように製造メーカー3aにおける入出庫処理は、課金対象の移行が伴うものであるので、製造メーカー3aに配置した入出庫処理手段7の管理は、レンタル元が行うようにすれば、利害による問題が生じない。
一方、製造メーカー3aにおいては、集積した空のパレット2a及び通い箱2bを、上述したように部品メーカー4a,4b,4cに供給する他、直接に、レンタル元の集積所1に返却できることは云うまでもないことである。この返却におけるパレット2a及び通い箱2bの輸送を矢印A10で示している。
この返却では、返却するパレット2a及び通い箱2bの全数につきハンディターミナル7bにより、夫々のパレット2a及び通い箱2bのICタグ5のいずれかのものの識別コードを読み取ると共に、出庫先、この場合、レンタル元と出庫時刻のデータを記録する。
こうして返却された各パレット2a及び通い箱2bに関しては、製造メーカー3aにおける入庫時刻から出庫時刻までの経過時間が、製造メーカー3aに対する課金のために記録される。
以上に説明したパレット2a及び通い箱2bの輸送は、以上の2者間の他、矢印A11に示すように製造メーカー3aと他の製造メーカー3bの間で行ったり、矢印A12に示すように部品メーカー4a,4b間で行う等、適宜の組み合わせでパレットの相互輸送を行うことができる。
以上のことから、本発明では、各パレット及び通い箱の受け渡しにおいて入出庫処理手段により、ICタグの識別コードを読み取ると共に、入出庫時点と入出庫先を入力して、それらのデータを通信手段を介して管理者サーバに送信して管理データベースに記録する。管理者サーバにおいては、管理データベースに記録された、各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して課金を行うことができ、従って、あるパレット及び通い箱が、レンタル元の集積所とレンタル先と間で入出庫が行われる場合は勿論のこと、パレット及び通い箱がレンタル先間で入出庫が行われる場合においても、夫々の課金対象に対して確実な課金を行うことができる。
夫々のパレット及び通い箱に取り付けたICタグにアクセス可能な入出庫処理手段は、レンタル元の集積所以外には、レンタル先の受渡相手の、少なくとも一方側に設けることにより、上述したようにあるパレット及び通い箱が、レンタル元の集積所とレンタル先と間で入出庫が行われる場合は勿論のこと、パレット及び通い箱がレンタル先間で入出庫が行われる場合においても、夫々の課金対象に対して確実な課金を行うことができる。
レンタル先に関しては、受渡相手の一方側にのみ設けることにより、システム構築費用を低減することができる。
レンタル先が、複数の部品メーカーと、これらの部品メーカーから部品を供給される製造メーカーとから構成されるレンタル形態においては、各部品メーカーにおいて、集積所から納品されて製造メーカーに納品するまでのパレット及び通い箱の使用時間は、製造メーカーに配置された入出庫処理手段により入力され、管理データベースに記録された入庫時点と集積所において入力され、管理データベースに記録されている出庫時点とから算出することができ、この使用時間に基づいて所定の課金を行うことができる。
またレンタル先が、複数の部品メーカーと、これらの部品メーカーから部品を供給される製造メーカーとから構成されるレンタル形態においては、製造メーカーから空のパレット及び通い箱が部品メーカーに送られて繰り返し使用される場合があり、この場合には、各部品メーカーにおけるパレット及び通い箱の使用時間は、製造メーカーに配置された入出庫処理手段により入力され、管理データベースに記録された入出庫時点とから、製造メーカーから部品メーカーに空のパレット及び通い箱が送られてから、そのパレット及び通い箱により部品が製造メーカーに入庫されるまでの時間として算出することができる。
製造メーカー側に配置した入出庫処理手段の管理は、レンタル元が行うようにすれば、利害による問題が生じない。
また、レンタル先では、受渡相手の両方側に設ければ、一方側のレンタル先からの出庫時点と、他方側のレンタル先の入庫時点の両方の時点をデータとして収集することができるので、課金は、各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して行い、各パレット及び通い箱の各レンタル先における出庫時点から他のレンタル先又は集積所における入庫時点までの経過時間はレンタル元の経過時間として加算するというような課金方式を採用することができる。このシステムでは、パレット及び通い箱の輸送時間を課金から外すというサービスをレンタル先に提供することができる。
本発明は以上のとおりであるので、レンタル先が推移し、課金の対象が推移した場合でも、それらにおけるパレット及び通い箱の使用時間を確実に求めて、正確な課金を行えると共に、パレット又は通い箱の紛失が生じた場合には、その責任の所在が明確化されるので、パレットと通い箱から成る運搬用具のレンタルシステムを非常に合理的に構築することができる。
1(1a,1b,…) 集積所
2 運搬用具
2a パレット
2b 通い箱
3(3a,3b,…) 製造メーカー
4(4a,4b,4c,…) 部品メーカー
5 ICタグ
6 フォーク差込口
7 入出庫処理手段
7a コンピュータ
7b ハンディターミナル
8 通信回線
9 管理サーバ
10 管理データベース
11 物品(部品)
2 運搬用具
2a パレット
2b 通い箱
3(3a,3b,…) 製造メーカー
4(4a,4b,4c,…) 部品メーカー
5 ICタグ
6 フォーク差込口
7 入出庫処理手段
7a コンピュータ
7b ハンディターミナル
8 通信回線
9 管理サーバ
10 管理データベース
11 物品(部品)
Claims (5)
- 運搬用具として、パレットと通い箱を要素とし、運搬用具のレンタル元と、レンタル元から運搬用具をレンタルする複数のレンタル先と、レンタル元において適数個所に配置した運搬用具の集積所とを要素とする運搬用具のレンタルシステムにおいて、運搬用具の要素であるパレットと通い箱の夫々にICタグを取り付けて、夫々を識別可能に構成し、各集積所に、夫々のパレット及び通い箱に取り付けたICタグにアクセス可能な入出庫処理手段を配置すると共に、集積所とレンタル先におけるパレット及び通い箱の受け渡し、及びレンタル先同士におけるパレット及び通い箱の受け渡しにおいて、少なくとも受渡相手の一方側に上記ICタグにアクセス可能な入出庫処理手段を配置し、上記各入出庫処理手段と、レンタル元の管理サーバとを通信手段を介して接続し、各パレット及び通い箱の受け渡しにおいて入出庫処理手段により入力された、入出庫時点のデータを、ICタグの識別コードと入出庫先のデータと共に、通信手段を介して管理サーバに送信して管理データベースに記録し、ICタグの識別コードにより特定される各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して課金を行う構成としたことを特徴とする運搬用具のレンタルシステム
- レンタル先が、複数の部品メーカーと、これらの部品メーカーから部品を供給される製造メーカーとから構成されるレンタル形態において、複数の部品メーカーと製造メーカーとの夫々の受け渡しにおける入出庫処理手段を製造メーカー側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の運搬用具のレンタルシステム
- 製造メーカー側に配置した入出庫処理手段の管理を、レンタル元が行う構成としたことを特徴とする請求項2に記載の運搬用具のレンタルシステム
- 運搬用具として、パレットと通い箱を要素とし、運搬用具のレンタル元と、レンタル元から運搬用具をレンタルする複数のレンタル先と、レンタル元において適数個所に配置した運搬用具の集積所とを要素とする運搬用具のレンタルシステムにおいて、パレット及び通い箱の夫々にICタグを取り付けて、夫々を識別可能に構成し、各集積所に、夫々のパレット及び通い箱に取り付けたICタグにアクセス可能な入出庫処理手段を配置すると共に、集積所とレンタル先におけるパレット及び通い箱の受け渡し、及びレンタル先同士におけるパレット及び通い箱の受け渡しにおいて、受渡相手の両方側に上記ICタグにアクセス可能な入出庫処理手段を配置し、上記各入出庫処理手段と、レンタル元の管理サーバとを通信手段を介して接続し、各パレット及び通い箱の受け渡しにおいて入出庫処理手段により入力された、入出庫時点のデータを、ICタグの識別コードと入出庫先のデータと共に、通信手段を介して管理サーバに送信して管理データベースに記録し、ICタグの識別コードにより特定される各パレット及び通い箱の各レンタル先における入庫時点から出庫時点までの経過時間を加算して課金を行うと共に、各パレット及び通い箱の各レンタル先における出庫時点から他のレンタル先又は集積所における入庫時点までの経過時間はレンタル元の経過時間として加算する構成としたことを特徴とする運搬用具のレンタルシステム
- パレットには周囲4個所の全てにICタグを取り付けて全方向からの荷役操作を可能とすると共に、管理データベースには、各パレットに対して全てのICタグの識別コードを登録し、入出庫時点において入出庫処理手段により、各パレットのいずれかのICタグから取得した識別コードから、管理サーバにおいてパレットを識別可能に構成したことを特徴とする請求項1〜4までのいずれか1項に記載の運搬用具のレンタルシステム
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003290763A JP2005063061A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 運搬用具のレンタルシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003290763A JP2005063061A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 運搬用具のレンタルシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005063061A true JP2005063061A (ja) | 2005-03-10 |
Family
ID=34368687
Family Applications (1)
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JP2003290763A Pending JP2005063061A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 運搬用具のレンタルシステム |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2005063061A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107481436A (zh) * | 2017-07-14 | 2017-12-15 | 深圳市盛路物联通讯技术有限公司 | 数据传输方法及设备 |
JP2018016470A (ja) * | 2016-07-29 | 2018-02-01 | 小林クリエイト株式会社 | 運搬資材管理プログラムおよび運搬資材管理装置 |
JP2018520964A (ja) * | 2015-05-22 | 2018-08-02 | 上海鴻研物流技▲術▼有限公司 | 循環利用可能な物流容器の受渡方法およびシステム |
CN109919676A (zh) * | 2019-03-05 | 2019-06-21 | 苏州卡海尔思信息技术有限公司 | 一种智能环保袋计费管理方法及系统 |
CN111833542A (zh) * | 2020-07-09 | 2020-10-27 | 秦皇岛赤兔科技开发有限公司 | 一种基于区块链的充电宝租借系统 |
-
2003
- 2003-08-08 JP JP2003290763A patent/JP2005063061A/ja active Pending
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