JP2005061298A - 建設機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】 負荷変動に対してエンジン回転数の低下をリアルタイムで防止することができ、また、複雑操作が行われる建設機械においても常に安定したエンジン駆動を実現することができる建設機械を提供する。
【解決手段】 エンジンと、このエンジンによって駆動される可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動されるアクチュエータと、このアクチュエータを操作する操作手段と、この操作手段の操作量に応じて油圧ポンプの吐出量目標値を決定する吐出量制御装置とを有する建設機械において、エンジンの負荷トルク立ち上がり度の制限値を予め設定しているトルクレート設定部9cと、稼働中のエンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測するとともに、その予測値がトルクレート設定部9cに設定されている制限値を超える場合に、吐出量目標値に代えてポンプ吐出量を制限する制限吐出量を吐出量制御装置に出力するトルクレート制限部9dとを備えてなる建設機械である。
【選択図】 図2
【解決手段】 エンジンと、このエンジンによって駆動される可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動されるアクチュエータと、このアクチュエータを操作する操作手段と、この操作手段の操作量に応じて油圧ポンプの吐出量目標値を決定する吐出量制御装置とを有する建設機械において、エンジンの負荷トルク立ち上がり度の制限値を予め設定しているトルクレート設定部9cと、稼働中のエンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測するとともに、その予測値がトルクレート設定部9cに設定されている制限値を超える場合に、吐出量目標値に代えてポンプ吐出量を制限する制限吐出量を吐出量制御装置に出力するトルクレート制限部9dとを備えてなる建設機械である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に関するものである。
従来、建設機械としての油圧ショベルはエンジンを動力源として油圧ポンプを駆動し、この油圧ポンプから吐出される圧油の流量および方向をコントロールバルブによって制御し、制御された圧油を例えばフロントアタッチメントを駆動させる各油圧シリンダに供給して掘削作業を行うようになっている。
上記油圧ショベルにおいて、エンジン回転数はポンプ負荷に応じて常に変動しており、ポンプに大きな負荷がかかるとエンジン回転数は低下しさらにエンジン回転数が一定値よりも下がるとエンジンはストップしてしまう。
そこで、ポンプ負荷が大きくなったときにコントローラによってポンプ馬力とエンジン馬力とバランスさせエンジン回転数の低下を防ぐようになっている。
その方法として、例えばエンジン回転数が低下した時にコントローラからエンジンコントロールアクチュエータに対し、燃料を大量に供給する信号を出力しエンジン回転数を目標回転数に復帰させる方法が知られている。
また、油圧アクチュエータを制御するコントロールバルブのパイロットラインに圧力スイッチを設け、この圧力スイッチによって油圧アクチュエータの操作有無を検出し、操作有りを検出したときはポンプの設定トルクを所定時間で低トルクから高トルクに変化させ、エンジン回転数の低下を防止する方法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−271677号公報(第(3)頁、図1)
しかしながら、上記した前者の制御方法はエンジン回転数を検出するものであり、負荷変動に対するエンジン出力トルクの応答性は、ポンプ圧力の立ち上がりよりもはるかに遅いため、過渡的なエンジン回転数の低下をリアルタイムで抑制することが困難である。しかも大量に供給された燃料は燃費および排気ガスの悪化を招くという問題がある。
一方、後者の制御方法では、圧力スイッチのオン、オフをトリガとしてポンプ制御が行われるため、圧力スイッチが例えば、オフからオンに切り替わるとき、すなわち、油圧アクチュエータの操作開始時しか動作せず、一旦、トルク設定が高トルク側に移行してしまうと、圧力スイッチがオフされるまで高トルク状態が保持されることになる。そのため、操作レバーを短時間に複雑操作するような油圧ショベルでは確実な動作は期待できず、エンジン回転数の低下を防止できない場合もある。
本発明は以上のような従来の建設機械のエンジン制御装置における課題を考慮してなされたものであり、負荷変動に対してエンジン回転数の低下をリアルタイムで防止することができ、また、複雑操作が行われる建設機械においても常に安定したエンジン駆動を実現することができる建設機械を提供するものである。
本発明は、エンジンと、このエンジンによって駆動される可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動されるアクチュエータと、このアクチュエータを操作する操作手段と、この操作手段の操作量に応じて油圧ポンプの吐出量目標値を決定する吐出量制御装置とを有する建設機械において、エンジンの負荷トルク立ち上がり度の制限値を予め設定している制限値設定手段と、稼働中の上記エンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測する予測手段と、この予測手段による予測値が制限値設定手段に設定されている制限値を超える場合に、吐出量目標値に代えてポンプ吐出量を制限する制限吐出量を吐出量制御装置に出力するポンプ制限手段とを備えてなる建設機械である。
本発明に従えば、アクチュエータが停止した状態から作動するとき、また、作動中において予測手段が常にエンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測し、ポンプ制御手段はエンジン性能としての負荷トルクの立ち上がり制限値を超えないように油圧ポンプを制御し、それにより、エンジン回転数の低下がリアルタイムで防止される。
本発明は、エンジンと、このエンジンによって駆動される可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動されるアクチュエータと、このアクチュエータを操作する操作手段と、この操作手段の操作量に応じて上記油圧ポンプの吐出量目標値を決定する吐出量制御装置と、エンジンに供給する燃料量を制御する燃料制御装置とを有する建設機械において、エンジンの負荷トルク立ち上がり度の制限値を予め設定している制限値設定手段と、稼働中の上記エンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測する予測手段と、この予測手段による予測値が制限値設定手段に設定されている制限値を超えた場合にのみ燃料制御装置に対し予測値に応じた量の燃料増量指令を与えるエンジン制御手段とを備えてなる建設機械である。
本発明に従えば、アクチュエータが停止した状態から作動するとき、また、作動中において予測手段が常にエンジンの負荷トルクの立ち上がり度を予測し、トルク立ち上がり度の予測値がトルク制限値を超えると、予測値に応じた量の燃料増加指令が出力され、それにより、エンジントルクを上昇させる。それにより、エンジン回転数の低下がリアルタイムで防止される。また、エンジン回転数を復帰させるための燃料が過剰に供給されることがないため、燃費および排気ガスの悪化も防止される。
本発明において、油圧ポンプの圧力を検出する圧力検出手段を有し、予測手段は、エンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を、圧力検出手段によって検出されたポンプ圧の微分値と吐出量制御装置から指令されるポンプ吐出量との積、またはポンプ圧とポンプ吐出量の微分値との積に基づいて予測することができる。
本発明において、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段を有し、制限値設定手段は、回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数に応じてトルク立ち上がり度の制限値を変更するように構成することが好ましい。
本発明において、複数の油圧ポンプと、吐出量制御装置として各油圧ポンプの吐出量を独立して制御する複数のレギュレータを有する場合、ポンプ制御手段は、各油圧ポンプの吐出量に応じ、負荷トルクの立ち上がり度の制限値を超えない範囲で各レギュレータに対し制限吐出量を配分するように構成することが好ましい。
以上説明したことから明らかなように、請求項1の本発明によれば、アクチュエータが停止した状態から作動するとき、また、作動中において予測手段が常にエンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測し、予測値がエンジン性能としての負荷トルク立ち上がりの制限値を超えないように油圧ポンプを制御するため、負荷変動に対しエンジン回転数の低下をリアルタイムで防止することができる。また、複雑操作が行われる建設機械においても常に安定したエンジン駆動を実現することができる。
請求項2の本発明によれば、アクチュエータが停止した状態から作動するとき、また、作動中において予測手段が常にエンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測し、予測値が制限値を超えると、予測値に応じた量のエンジン燃料量を増加させるように構成したため、エンジン回転数の低下がリアルタイムで防止される。また、エンジン回転数を復帰させるための燃料が過剰に供給されることがないため、燃費および排気ガスの悪化も防止される。
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の建設機械に搭載される制御装置の第一実施形態を示したものである。
同図において、エンジン1の出力軸には可変容量形の第1ポンプ2と第2ポンプ3がそれぞれ接続されている。
各油圧ポンプ2,3から吐出される圧油は主としてコントロールバルブを含む油圧回路4によって流量および方向が制御され、制御された圧油は、アクチュエータとしての油圧シリンダ5、油圧モータ6等に供給される。
また、エンジン1にはエンジンコントロールアクチュエータ7によって燃料噴射量が調整されるようになっており、エンジン1の回転数は回転数検出手段としての回転センサ8によって検出される。
この回転センサ8によって検出された回転数信号S1に基づいてコントローラ9はエンジンコントロールアクチュエータ7に対し燃料流量制御信号S2を出力するようになっている。
10はアクチュエータを操作するための操作手段としての操作レバーであり、中立位置からいずれか一方側に操作されると、その操作信号S3が油圧回路4のコントロールバルブに与えられ、操作レバー10に対応しているアクチュエータが作動する。
また、操作レバー10の操作量に応じて操作量信号S4がコントローラ9に与えられ、コントローラ9は、レバー操作量に応じたポンプ流量が得られるように吐出量制御装置としてのレギュレータ11または12を制御する。本実施形態では2個の油圧ポンプ2,3をそれぞれのレギュレータ11,12で独立して制御し必要な流量と圧力を得る、いわゆる全馬力個別制御を行うようになっている。
また、コントローラ9にはスロットルダイヤル13が接続されており、エンジン回転数を指令することができるようになっている。なお、このスロットルダイヤル13も回転数検出手段として機能する。
また、第1油圧ポンプ2から油圧回路4に通じる油路14には圧力センサ15が、第2油圧ポンプ3から油圧回路4に通じる油路16には圧力センサ17がそれぞれ設けられ、圧力検出手段としての各圧力センサ15,17によって検出される第1ポンプ圧力信号S5および第2ポンプ圧力信号S6はコントローラ9に与えられるようになっている。
図2はそのコントローラ9の機能をブロック図で示したものである。
同図において、第1ポンプ圧力信号S5および第2ポンプ圧力信号S6は、ポンプ圧検出部9aに導入され、このポンプ圧検出部9aは各圧力信号より第1ポンプ圧力P1および第2ポンプ圧力P2を求め、予測手段およびポンプ制御制御手段として機能するトルクレート制限部9dに与えるようになっている。
操作量信号S4はレバー操作量−ポンプ吐出量特性部9bに与えられ、操作レバー10の操作量に応じたポンプ吐出量が読み出され、第1ポンプ吐出量目標値q1、第2ポンプ吐出量目標値q2としてトルクレート制限部9dに与えられるようになっている。
すなわち、上記操作レバー10の操作量に基づきポンプ吐出量を制御する動作は従来のポジティブコントロールと同様であり、操作レバーのパイロット圧(レバーストロークが大きくなるほど高く、微操作やレバー中立にすると低くなる)を検出して油圧ポンプ2,3の吐出量を制御するようになっている。
なお、上記吐出量目標値q1,q2が与えられると、これをトリガとしてトルクレート制限部9dは後述するトルクレート制限処理を実行するようになっている。
また、エンジン回転数を検出した回転数信号S1はトルク勾配設定手段としてのトルクレート設定部9cに与えられ、このトルクレート設定部9cは、エンジン回転数に応じたエンジン許容トルクレートTeg を求め、トルクレート制限部9dに与えるようになっている。
エンジン許容トルクレートTeg の求め方を以下に説明する。
図3(a)において、横軸を時間、縦軸をエンジン負荷トルクとし、エンジンの負荷トルク勾配をA〜Dまで変化させたときのエンジン回転数の変化を実験により求める(図3(b)のA′〜D′参照)。
図3(b)においてエンジン回転数が低下しない負荷特性はC′であり、この負荷特性C′に対応する負荷トルク勾配は図3(a)の特性Cである。
そこで、負荷トルク勾配の上限値を下記式、
ΔTeg =TrgL/TmL
より求める。
ΔTeg =TrgL/TmL
より求める。
このΔTeg は一定値でもよいし、また、エンジン回転数に応じてマップを作成しておいてもよい。エンジン回転数に応じたマップとは、例えば、低回転数側ではエンジンがエンストしやすくなるためエンジンの負荷トルク勾配を緩やかに設定し、高回転数側ではエンジン性能の限界まで負荷トルク勾配を立ち上げるように設定し、回転数に応じて負荷トルク勾配を複数設定したものである。
なお、本実施形態においてトルクレート設定部9cに与えるエンジン回転数は、回転数センサ8によって検出した計測値を使用しているが、スロットルダイヤル13によって指令された一定の回転数を与えることもできる。
次に、上記トルクレート制限部9dの制御動作について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
トルクレート制限部9dは、第1および第2ポンプ圧力P1,P2、エンジン許容トルクレートTeg、各ポンプの吐出量目標値q1,q2を受けて、まず、第1ポンプ2の圧力微分値ΔP1および第2ポンプ3の圧力微分値ΔP2をそれぞれ求める(ステップS1)。
ΔP1=(P1n−P1n−1)/Ts
ΔP2=(P2n−P2n−1)/Ts
ただし、Ts はサンプリング周期、nはサンプリング時(現在)、n−1は1サンプリング前を示している。
次いで、第1ポンプ2の吐出量微分値Δq1および第2ポンプ3の吐出量微分値Δq2をそれぞれ求める(ステップS2)。
ΔP2=(P2n−P2n−1)/Ts
ただし、Ts はサンプリング周期、nはサンプリング時(現在)、n−1は1サンプリング前を示している。
次いで、第1ポンプ2の吐出量微分値Δq1および第2ポンプ3の吐出量微分値Δq2をそれぞれ求める(ステップS2)。
Δq1=(q1*−q1n−1)/Ts
Δq2=(q2*−q2n−1)/Ts
ただし、q1*は第1ポンプ吐出量目標値、q2*は第2ポンプ吐出量目標値である。
次いで、負荷トルクレートΔTLを計算する(ステップS3)。
Δq2=(q2*−q2n−1)/Ts
ただし、q1*は第1ポンプ吐出量目標値、q2*は第2ポンプ吐出量目標値である。
次いで、負荷トルクレートΔTLを計算する(ステップS3)。
ΔTL=(ΔP1×q1*+ΔP2×q2*+Δq1×P1n+Δq2×P2n)
このようにして求められた負荷トルクレートΔTLとエンジン許容トルクレートΔTegとを比較する(ステップS4)。
このようにして求められた負荷トルクレートΔTLとエンジン許容トルクレートΔTegとを比較する(ステップS4)。
ステップS4においてYes、すなわち、ΔTLがΔTegを超える場合は、負荷トルクレートがエンジン許容トルクレートを超えないように第1ポンプ,第2ポンプの吐出レート目標値Δq1*,Δq2*を算出する(ステップS5)。
Δq1*=(ΔTeg−ΔP1×q1n−1−ΔP2×q1n−1)/〔(P1n+α×P2n)+Ts×(ΔP1+α×ΔP2)〕
Δq2*=α×Δq1*
ただし、α=Δq2/Δq1
このαは第1ポンプ2と第2ポンプ3の吐出量の比率を示している。
Δq2*=α×Δq1*
ただし、α=Δq2/Δq1
このαは第1ポンプ2と第2ポンプ3の吐出量の比率を示している。
次いで、第1ポンプのポンプ吐出指令値q1nと第2ポンプのポンプ吐出指令値q2nをそれぞれ計算する(ステップS6)。
q1n=q1n−1+Δq1*×Ts
q2n=q2n−1+Δq2*×Ts
なお、ステップS4においてNo、すなわち、ΔTLがΔTegを超えていなければ、トルクレートを制限せず、ポンプ吐出量目標値q1*,q2*をそのままポンプ吐出指令値q1n,q2nとする(ステップS7)。
q2n=q2n−1+Δq2*×Ts
なお、ステップS4においてNo、すなわち、ΔTLがΔTegを超えていなければ、トルクレートを制限せず、ポンプ吐出量目標値q1*,q2*をそのままポンプ吐出指令値q1n,q2nとする(ステップS7)。
図5(a)は上記トルクレート制限処理を適用した場合のポンプ圧を、同図(b)はエンジン回転数をそれぞれ示している。
両図において、従来は、例えば建設機械の操作レバーを急操作すると負荷トルクが急減に上昇し(特性L3参照)、それによってエンジン回転数が急低下していた(特性L4参照)。このとき、ポンプ吐出量およびポンプ圧も増加している(特性L1,L2参照)。
これに対し、本実施形態の制御装置によれば、負荷トルクレートを予め予測し、エンジン許容トルクレートΔTeg を超える場合には、エンジン回転数が低下しないようにポンプの吐出量を制限する(特性L1′参照)ため、特性L4′に示すようにエンジン回転数の低下を防止することができる。
図4に示した制御フローでは、負荷トルクレートを求めるためにポンプ圧力微分値を用いたが、この圧力微分値はノイズの影響を受けやすく制御が不安定になる場合がある。そこで、ポンプ圧力微分値を用いない制御フローを図6に示している。この制御方法は、図4においてΔP1=ΔP2=0とおいたものである。
図6において、トルクレート制限部9dは、まず、第1ポンプ2の圧力微分値ΔP1および第2ポンプ3の圧力微分値ΔP2をそれぞれ求める(ステップS8)。
Δq1=(q1*−q1n−1)/Ts
Δq2=(q2*−q2n−1)/Ts
次いで、負荷トルクレートΔTLを計算する(ステップS9)。
Δq2=(q2*−q2n−1)/Ts
次いで、負荷トルクレートΔTLを計算する(ステップS9)。
ΔTL=(Δq1×P1n+Δq2×P2n)
このようにして求められた負荷トルクレートΔTLとエンジン許容トルクレートΔTegとを比較する(ステップS10)。
このようにして求められた負荷トルクレートΔTLとエンジン許容トルクレートΔTegとを比較する(ステップS10)。
ステップS10においてYes、すなわち、ΔTLがΔTegを超える場合は、負荷トルクレートがエンジン許容トルクレートを超えないように第1ポンプ,第2ポンプの吐出レート目標値Δq1*,Δq2*を算出する(ステップS11)。
Δq1*=Teg/〔(P1n+α×P2n)
Δq2*=α×Δq1*
ただし、α=Δq2/Δq1
次いで、第1ポンプのポンプ吐出指令値q1nと第2ポンプのポンプ吐出指令値q2nをそれぞれ計算する(ステップS12)。
Δq2*=α×Δq1*
ただし、α=Δq2/Δq1
次いで、第1ポンプのポンプ吐出指令値q1nと第2ポンプのポンプ吐出指令値q2nをそれぞれ計算する(ステップS12)。
q1n=q1n−1+Δq1*×Ts
q2n=q2n−1+Δq2*×Ts
なお、ステップS10においてNo、すなわち、ΔTLがΔTegを超えていなければ、トルクレートを制限せず、ポンプ吐出量目標値q1*,q2*をそのままポンプ吐出指令値q1n,q2nとする(ステップS13)。
q2n=q2n−1+Δq2*×Ts
なお、ステップS10においてNo、すなわち、ΔTLがΔTegを超えていなければ、トルクレートを制限せず、ポンプ吐出量目標値q1*,q2*をそのままポンプ吐出指令値q1n,q2nとする(ステップS13)。
図7は本発明の第二実施形態を示したものである。
なお、同図において図2と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態におけるコントローラ9において、ポンプ圧検出部9aから出力される第1ポンプ圧力P1および第2ポンプ圧力P2は、エンジン制御手段として機能するエンジン制限部9eに与えられる。
第1ポンプ吐出量目標値q1および第2ポンプ吐出量目標値q2はエンジン制御部9eに与えられるとともに、レギュレータ11,12に指令される。
また、エンジン回転数を検出した回転数信号S1はトルクレート設定部9cとエンジン制御部9eにそれぞれ与えられるようになっている。
上記構成を有するエンジン制御部9eの制御動作を、図8のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ステップS1〜ステップS3の各処理は先に図4で説明した処理と同じであるため説明を省略する。
ステップS14においてYes、すなわち、ΔTLがΔTegを超える場合は、燃料噴射量をΔF増大させる(ステップS15)。
ΔFについては、図9に示すように、負荷トルクレートΔTLが大きいほど大きくなるように設定しておく。それにより、負荷の立ち上がりが急激になるほど燃料が増量され、その結果、エンジン回転数の低下を防止することができる。
また、図10に示すように、エンジン回転数が低いほど燃料が増量されるように設定しておけば、エンジン回転数が低い場合でも安定してエンジンの制御が行えるようになる。
図11は、ポンプ圧力微分値を用いない制御方法を示している。この制御方法は、図8においてΔP1=ΔP2=0とおいたものである。
なお、ステップS8〜ステップS9の各処理は先に図6の制御フローで説明した処理と同じであるため説明を省略する。
ステップS9によって求められた負荷トルクレートΔTLとエンジン許容トルクレートΔTegとを比較し(ステップS16)、Yes、すなわち、ΔTLがΔTegを超える場合は燃料噴射量をΔF増大させる(ステップS17)。
また、ステップS16においてNoであれば、燃料噴射の増加を行わない。
上記した第二の実施形態によれば、負荷トルクの立ち上がりが急になるとエンジンに供給される燃料が増加されてエンジントルクも上昇するため、常に操作量に見合った駆動力が得られる利点がある。
1 エンジン
2,3 油圧ポンプ
4 油圧回路
5 油圧シリンダ
6 油圧モータ
7 エンジンコントロールアクチュエータ
8 回転センサ
9 コントローラ
9a ポンプ圧検出部
9b レバー操作量−ポンプ吐出量特性参照部
9c トルクレート設定部
9d トルクレート制限部
10 操作レバー
11,12 レギュレータ
13 スロットルダイヤル
14,16 油路
15,17 圧力センサ
2,3 油圧ポンプ
4 油圧回路
5 油圧シリンダ
6 油圧モータ
7 エンジンコントロールアクチュエータ
8 回転センサ
9 コントローラ
9a ポンプ圧検出部
9b レバー操作量−ポンプ吐出量特性参照部
9c トルクレート設定部
9d トルクレート制限部
10 操作レバー
11,12 レギュレータ
13 スロットルダイヤル
14,16 油路
15,17 圧力センサ
Claims (5)
- エンジンと、このエンジンによって駆動される可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動されるアクチュエータと、このアクチュエータを操作する操作手段と、この操作手段の操作量に応じて上記油圧ポンプの吐出量目標値を決定する吐出量制御装置とを有する建設機械において、
エンジンの負荷トルク立ち上がり度の制限値を予め設定している制限値設定手段と、稼働中の上記エンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測する予測手段と、この予測手段による予測値が上記制限値設定手段に設定されている制限値を超える場合に、上記吐出量目標値に代えてポンプ吐出量を制限する制限吐出量を上記吐出量制御装置に出力するポンプ制御手段とを備えてなることを特徴とする建設機械。 - エンジンと、このエンジンによって駆動される可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動されるアクチュエータと、このアクチュエータを操作する操作手段と、この操作手段の操作量に応じて上記油圧ポンプの吐出量目標値を決定する吐出量制御装置と、上記エンジンに供給する燃料量を制御する燃料制御装置とを有する建設機械において、
エンジンの負荷トルク立ち上がり度の制限値を予め設定している制限値設定手段と、稼働中の上記エンジンにかかる負荷トルクの立ち上がり度を予測する予測手段と、この予測手段による予測値が上記制限値設定手段に設定されている制限値を超えた場合にのみ上記燃料制御装置に対し上記予測値に応じた量の燃料増量指令を与えるエンジン制御手段とを備えてなることを特徴とする建設機械。 - 上記油圧ポンプの圧力を検出する圧力検出手段を有し、上記予測手段は、エンジンにかかる負荷トルク立ち上がり度を、上記圧力検出手段によって検出されたポンプ圧の微分値と上記吐出量制御装置から指令されるポンプ吐出量との積、またはポンプ圧とポンプ吐出量の微分値との積に基づいて予測するように構成されている請求項1または2記載の建設機械。
- 上記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段を有し、上記制限値設定手段は、上記回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数に応じてトルク立ち上がり度の制限値を変更するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械。
- 複数の油圧ポンプと、上記吐出量制御装置として各油圧ポンプの吐出量を独立して制御する複数のレギュレータを有し、上記ポンプ制御手段は、各油圧ポンプの吐出量に応じ、負荷トルクの立ち上がり度の制限値を超えない範囲で各レギュレータに対し制限吐出量を配分するように構成されている請求項1記載の建設機械。
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