JP2005052185A - ペット用ストレッチャー - Google Patents

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Abstract

【課題】ペット台の高さ位置を容易に、安全に調整でき、診察台や手術台とも兼用できるペット用ストレッチャーを提供する。
【解決手段】ペット台1を可動台10上に折り畳み昇降機20を介して架設したペット用ストレッチャーAにおいて、ペット台は、両側に一対の折り畳み昇降機構用の操作レバー2が対向配設され、可動台は、四角形のフレーム10aにて形成され、下面に移動用のキャスター11が取付けられ、折り畳み昇降機構は、パンタグラフ機構21とダンパー31とを主要部材とし、パンタグラフ機構は、中央交叉部において回動自在に軸支されるX脚23を備え、ダンパーは、支持アーム32にシリンダー31a下端が回動自在に軸支され、支持板35上方に、ピストンロッド31b上端の操作ボタン37を押圧操作する押圧板38が昇降自在に配設され、押圧板には、作動線先端が固定されている構成。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペット台の高さ位置を調整自在としたペット用ストレッチャーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、動物病院において、犬、猫などのペットを診察あるいは手術する際、専用の診察台や手術台が使用されている。
【0003】
而して、動物病院へ持ち込まれたペットは、診察台や手術台まで人手によって搬送されるか、あるいは大型犬等の場合はストレッチャーを使って搬送されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、人手による搬送は煩わしい手間および労力が多く掛かる。また、ストレッチャーを使っても、診察台や手術台の高さがまちまちであるため、結局は人手を煩わせることになる。さらに、診察や手術後に、病院内に積層されたケージ(犬舎)に隔離する必要があるが、この際もケージの高さ位置によっては煩わしい作業が必要となる。
【0005】
本発明は、以上の問題点を解消するためのもので、ペット台の両側に配設した操作レバーの両手操作により、ペット台の高さ位置を容易に、しかも安全に調整できると共に、診察台や手術台等とも兼用できるようにしたペット用ストレッチャーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るペット用ストレッチャーは、ペット台を可動台上に折り畳み昇降機を介して架設したペット用ストレッチャーにおいて、
前記ペット台は、両側に一対の折り畳み昇降機構用の操作レバーが対向配設されており、
前記可動台は、四角形のフレームにて形成されると共に、下面に移動用のキャスターが取付けられており、
前記折り畳み昇降機構は、パンタグラフ機構とダンパーとを主要部材としており、パンタグラフ機構は、中央交叉部において回動自在に軸支される一対のX脚を備え、両X脚の上端の一方は、ペット台両側の一端近傍に回動自在に軸支されると共に、上端の他方は、ペット台の他端側の両側に形成されたガイド部に移動自在に設けられ、両X脚の下端の一方は、可動台の前記ペット台における軸支部と対応するように回動自在に軸支されると共に、下端の他方は、ペット台のガイド部と対応するように形成されたガイド部に移動自在に設けられ、
一方、ダンパーは、パンタグラフ機構におけるX脚の軸支部側下方に設けられた支持アームにシリンダー下端が回動自在に軸支されており、他方のX脚の略中央部に掛け渡された支持板に、上端に設けられた操作ボタンが支持板上方に突出した状態でピストンロッド上部が固定されており、
前記支持板上方に、ピストンロッド上端の操作ボタンを上方より押圧操作する押圧板が昇降自在に配設されると共に、該押圧板には、前記ペット台両側に配設された操作レバーによって押圧板を昇降動作する作動線先端が固定されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るペット用ストレッチャーの全体斜視図であり、図2は、同上の使用状態を示す伸長時の側面図であり、図3は、同上の折り畳み時の側面図であり、図4は、操作レバーとダンパーの動作説明図であり、図5は、操作レバーとダンパーの作動前の関係を示す説明図であり、図6は、同上の作動時の関係を示す説明図である。
【0008】
本発明のペット用ストレッチャーAは、ペット台1を可動台10上に折り畳み昇降機20を介して架設したものである。
【0009】
前記ペット台1は、ステンレス製の四角形の平板部1aと、その四周下端に突設されたフレーム1bとよりなる。フレーム1bの手前側(図2の右側)下部に、折り畳み昇降機構20用の操作レバー2、2が対向配設されている。そして、フレーム1bの後方側(図2の左側)内側には一対のガイド部3、3が対向配置されている。このガイド部3は、一対のコ字状枠3a、3aにて形成され、開口部が互いに対向するようフレーム1bの内側にそれぞれ固定されている。なお、前記平板部1aの上面には、必要に応じて不図示のビニルシートカバー等を被せることもできる。
【0010】
前記可動台10は、ステンレス製の四角形のフレーム10aにて形成されると共に、下面四隅に移動用のキャスター11が取り付けられている。フレーム10aの後方側(図2の左側)内側には一対のガイド部12、12が対向配置されている。このガイド部12も、一対のコ字状枠12a、12aにて形成され、ペット台1のコ字状枠3a、3aと対応する直下に、開口部が互いに開口するようフレーム10aの内側にそれぞれ固定されている。
【0011】
前記折り畳み昇降機構20は、ステンレス製のパンタグラフ機構21と2個のダンパー31、31とを主要部材として構成されている。
【0012】
パンタグラフ機構21は、中央交叉部において軸22にて回動自在に軸支されている一対のX脚23、23を備えている。そして、両X脚23、23の上端の一方は、ペット台1のフレーム1b両側の一端近傍、すなわち操作レバー2、2が配設された手前側のフレーム1b内面にピン24にてそれぞれ回動自在に軸支されている。
【0013】
両X脚23、23の上端の他方は、ガイドローラ25、25が回動自在に枢支されており、ペット台1のフレーム1b両側の他端側(後部側)内面に対向配置されたガイド部3、3として設けられたコ字状枠3a、3aにそれぞれ回転移動自在に係合されている。
【0014】
両X脚23、23の下端の一方は、可動台10の前記ペット台1における軸支部と対応する直下にピン26にてそれぞれ回動自在に軸支されている。そして、下端の他方にも、ガイドローラ25、25が回動自在に枢着されており、ペット台1のガイド部3、3と対応する直下のガイド部12、12として設けられたコ字状枠12a、12aにそれぞれ回転移動自在に係合されている。
【0015】
一方、ダンパー31は、前記パンタグラフ機構21におけるX脚23、23の軸支側(図2の右側)に設けられた一対の支持アーム32先端にシリンダー31a下端が回動自在に軸支されている。図中33は、X脚23、23下端に掛け渡された連結角棒、34は、アーム32先端に掛け渡された連結丸棒をそれぞれ示す。なお、図示例では2個のダンパー31、31が記載されているが、一個あるいは3個以上あってもよいことは勿論である。
【0016】
反対側のX脚23、23の略中央部には、略逆L字型の支持板35が水平状態に掛け渡されており、該支持板35の平板部35bにダンパー31のピストンロッド31bの上端が固定されている。図中46は、その固定部材を示す。
【0017】
図示例では、X脚23、23の略中央部に水平な軸棒36の両端が固着されると共に、該軸棒36に略逆L字型の支持板35の屈曲部内側が固着されることによって、支持板35はX脚23、23へ間接的に支持されている。しかし、支持板35はX脚23、23へ直結するように構成しても良いことは勿論である。
【0018】
ピストンロッド31bの上端には、上から押されることによってシリンダー31aに対してピストンロッド31bの縮小が可能となる操作ボタン37が突設されており、該操作ボタン37は支持板35の上方に突出した状態となっている。
【0019】
さらに、支持板35の上方には、ピストンロッド31b上端の操作ボタン37を上方より押圧操作する押圧板38が昇降自在に配設されている。
【0020】
この押圧板38は略コ字状に形成されており、その一方の垂直板部38aの内側に前記支持板35の垂直板部35aが擢動自在に接触した構造となっている。
そして、垂直板部38aの両側には2個の縦長のガイド長孔39が穿設されると共に、各ガイド長孔39内には、前記支持板35の垂直板部35aに外側から螺挿したナット41付きボルト40がそれぞれ挿通されている。
【0021】
これによって、押圧板38は、その平板部38b内面が、支持板35の平板部35b上面と所定の間隔L、l、すなわちピストンロッド31b上端に突設された操作ボタン37に対して非押圧状態を維持する上昇位置と、押圧状態を維持する下降位置とを上下移動できるようになっている。
【0022】
図中42は、ペット台1の両側に配設された操作レバー2、2の作動線43の先端を押圧板38に連絡固定する作動線固定部材、45は、作動線43の外皮44先端を支持板35に連結固定する外皮固定部材をそれぞれ示す。
【0023】
次に、本発明の作動について説明する。
先ず、診察あるいは手術を必要とするペットaをペット台1上面に載せる。
次いで、ペット台1両側の操作レバー2、2のハンドル部を両手を使って持ち上げる。
【0024】
すると、操作レバー2、2に連結された作動線43が引っ張られ、作動線43先端に連結固定された押圧板38を下げるため、ダンパー31のピストンロッド31b上端に設けられた操作ボタン37が上方から押圧され押し下げられる(図5および図6(イ)、(ロ))。
【0025】
これによって、ダンパー31のシリンダー31a内の弁が開き、ピストンロッド31bの縮小が可能となると同時に、ペット台1を支えているX脚23、23の折り畳みも可能となるため、ペット台1を下方へ押し下げることができる。
【0026】
そこで、ペット台1を操作レバー2、2のハンドル部を両手で把んだまま下方へ押圧すると、ダンパー31のピストンロッド31bが縮小すると同時に、シリンダー31a下端も連結丸棒34を支点として下降回動するため、X脚23、23が軸22を支点として折り畳まれる。
【0027】
そして、ペット台1の上面が所定の高さ位置にきたとき、操作レバー22のハンドル部を把んでいる両手を離すと、作動線43に対する引っ張り力から解放されるため、操作ボタン37が上昇し、押圧板38が元の位置に上昇復帰する。
【0028】
これによって、ダンパー31のピストンロッド31bの縮小も止まり、X脚23、23はその位置で固定されるため、ペット台1も所定の高さ位置で停止することとなる。
【0029】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されるものであるから、ペット台の両側に配設された操作レバーを両手で操作することによって、ペット台の高さを所望の高さ位置に設定できるよう微調整することができる。しかも、ペット台の降下の際には、ペット自体の重量が押し下げ力として働くため、大型犬等の場合でも非力な女性が容易に操作することができる。
【0030】
また、操作レバーの両手操作が必要なため、ペット台の昇降を安定して行なうことができると共に、手の危険回避にも有効である。
【0031】
さらに、ペット台を任意の高さ位置に容易にかつ確実に設定できるため、使い勝手が頗る良く、動物病院における診察台や手術台等にも兼用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るペット用ストレッチャーの全体斜視図である。
【図2】同上の使用状態を示す伸長時の側面図である。
【図3】同上の折り畳み時の側面図である。
【図4】操作レバーとダンパーの動作説明図である。
【図5】(イ)、(ロ)操作レバーとダンパーの作動前の関係を示す説明図である。
【図6】(イ)、(ロ)同上の作動時の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
A ペット用ストレッチャー
1 ペット台
2 操作レバー
3 ガイド部
10 可動台
10a フレーム
11 キャスター
12 ガイド部
20 折り畳み昇降機構
21 パンタグラフ機構
22 軸
23 X脚
31 ダンパー
31a シリンダー
31b ピストンロッド
32 支持アーム
35 支持板
37 操作ボタン
38 押圧板
43 作動線

Claims (1)

  1. ペット台を可動台上に折り畳み昇降機を介して架設したペット用ストレッチャーにおいて、
    前記ペット台は、両側に一対の折り畳み昇降機構用の操作レバーが対向配設されており、
    前記可動台は、四角形のフレームにて形成されると共に、下面に移動用のキャスターが取付けられており、
    前記折り畳み昇降機構は、パンタグラフ機構とダンパーとを主要部材としており、パンタグラフ機構は、中央交叉部において回動自在に軸支される一対のX脚を備え、両X脚の上端の一方は、ペット台両側の一端近傍に回動自在に軸支されると共に、上端の他方は、ペット台の他端側の両側に形成されたガイド部に移動自在に設けられ、両X脚の下端の一方は、可動台の前記ペット台における軸支部と対応するように回動自在に軸支されると共に、下端の他方は、ペット台のガイド部と対応するように形成されたガイド部に移動自在に設けられ、
    一方、ダンパーは、パンタグラフ機構におけるX脚の軸支部側下方に設けられた支持アームにシリンダー下端が回動自在に軸支されており、他方のX脚の略中央部に掛け渡された支持板に、上端に設けられた操作ボタンが支持板上方に突出した状態でピストンロッド上部が固定されており、
    前記支持板上方に、ピストンロッド上端の操作ボタンを上方より押圧操作する押圧板が昇降自在に配設されると共に、該押圧板には、前記ペット台両側に配設された操作レバーによって押圧板を昇降動作する作動線先端が固定されていることを特徴とするペット用ストレッチャー。
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