JP2005051326A - 移動通信端末装置及び送信出力制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】通信リンクが確立された際の基地局に対する送信出力レベルと基地局からのパイロット信号の受信レベルとをアクセス記録として記憶するとともに、今回のアクセスを行う際のパイロット信号の受信レベルを現受信パイロットレベルとして記憶して、今回のアクセスを行う際、アクセス記録と現受信パイロットレベルとに応じて送信出力推定値を求め、送信出力推定値を送信出力として設定して基地局へのアクセスを行う。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信システムに関し、特に、符号分割多元接続(CDMA)を用いた移動体通信システムにおける移動通信端末装置及びその送信出力制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、CDMAを用いた移動体通信システムにおいては、基地局と移動通信端末装置との間で通信チャネル(通信リンク:無線リンク)を確立する際には、移動通信端末装置から基地局に向ってアクセスチャネルと呼ばれる制御チャネルを用いて基地局にアクセスを行い、基地局側からの応答を待つことになる。CDMAにおいては、同一の周波数を複数の移動通信端末装置で用いるので、互いの干渉を防止する関係上、通信可能な低送信電力で通信を行う必要がある。
【0003】
このため、通信リンクを確立する際においては、予め設定された最小送信出力でアクセスチャネルを介して基地局にアクセスを行い、基地局から応答がないと、段階的に送信出力を最大送信出力まで上昇させて基地局へのアクセスを行い、基地局からの応答があった段階における送信出力により無線リンクを確立することなる。
【0004】
例えば、図7に示すように、無線アクセスの開始が行われると、送信出力を予め定められた最小値に設定して(ステップP1)、アクセスチャネルによって基地局をアクセスする(ステップP2)。そして、移動通信端末装置では基地局から応答があるか否かを判定して(ステップP3)、応答があると、無線リンクが確立されたとして(ステップP4:アクセス成功)として無線アクセス処理を終了して、次の処理に移る。
【0005】
一方、ステップP3において、基地局から応答がないと、移動通信端末装置では、送信出力レベルを予め規定されたレベルだけ1段階強める(ステップP5)。そして、この送信出力レベルが予め規定された最大レベルを超過するか否かを判定して(ステップP6)、超過していないと、ステップP2を実行することになる。
【0006】
このように、順次段階的に送信出力レベルをアップして、基地局にアクセスすることになるが、ステップP6において、送信出力レベルが最大レベルを超えたと判定すると、予め定められた規定回数アクセスを行ったか否かを判定し(ステップP7)、規定回数が終了していないと、ステップP1に戻って処理を続行する。
【0007】
ステップP7において、規定回数のアクセスが終了したと判定されると、移動通信端末装置では、無線リンクが確立されないとして(ステップP8:アクセス失敗)、その旨を移動通信端末装置の表示部(図示せず)等に表示して処理を終了する。
【0008】
このようにして、段階的に送信出力レベルを上昇させる制御を行って、無線リンクを確立するようにすれば、無線環境に対する影響を最小限として通信リンクを確立することができることになるが、例えば、移動通信端末装置が基地局から遠く離れている際には、無線リンク確立のためには、不可避的に送信出力を高くする必要があるにもかかわらず、上述のように、通信リンク確立の際には最低送信出力から段階的に最大送信出力まで送信出力をアップさせるため、基地局から応答があるまでの時間が掛かり、その結果、通信リンクの確立までの時間が掛かってしまうことになる。
【0009】
一方、時分割多元接続(TDMA)を用いた移動体通信システムにおいて、通話ボタンの押下(発信指示操作)から通話チャネルの確立(電話先との接続完了)までの時間を短くするため、制御部が待ち受け中に入力操作部からのダイヤル操作信号を識別して、この電話発信の識別処理後に再度制御チャネルを検索し、制御チャネルモニタ処理で最も良好な受信状態が得られるセル基地局の制御チャネルを捕捉して制御チャネルの確立を行い、制御チャネルの確立後に発信指示操作による信号を識別して、識別処理後に基地局を通じた呼接続処理を実行して通話チャネルを確立するようにしたものがある(特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−69553公報(段落(0031)〜段落(0034)、第1図〜第2図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1においては、TDMA方式における通話チャネルの確立を早期に行うようにしているものの、CDMA方式においては、通信リンク確立の際、前述のような送信出力制御を行うことが必要であり、特許文献1に記載された通話チャネル確立では、送信出力制御にかかる時間を短縮することは行われていない。
【0012】
いずれにしても、従来のCDAM方式による移動体通信システムにおいては、前述のような送信出力制御を行って基地局と移動端末装置との通信リンクを確立するため、通信リンクの確立に時間が掛かってしまうという課題がある。
【0013】
本発明の目的は、CDMA方式を用いた移動体通信システムにおいて、通信リンク確立までの時間を短縮することのできる移動通信端末装置及び送信出力制御方法を得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、基地局との通信リンクを確立する際に前記基地局に対する送信出力レベルを変化できる移動通信端末装置であって、前記基地局に対する送信出力レベルと前記基地局から送信された信号の受信レベルとを記憶する記憶手段と、前記記憶した送信出力レベルと受信レベルとを基に新たな送信出力レベルを定める送信出力レベル算出手段とを有し、前記基地局に対し前記送信出力レベル算出手段により定められた送信出力レベルでアクセスを行うことを特徴とする移動通信端末装置が得られる。
【0015】
本発明では、前記送信出力レベル算出手段は、通信リンクが確立された最後の通信の際に前記記憶手段に記憶された、前記基地局に対する送信レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルと、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルを基に送信出力レベルを定める。
【0016】
さらに、本発明では、前記最後の通信の際に前記記憶手段に記憶された、前記基地局に対する送信レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルを、それぞれ最後の送信出力レベルと最後の受信レベルと、前記次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルを次のパイロット信号受信レベルと定義し、前記送信出力レベル算出手段は、前記送信出力レベルを、(前記送信出力レベル)=(最後の送信出力レベル)+(最後の受信レベル)−(次のパイロット信号受信レベル)として定めるようにしてもよい。
【0017】
また、本発明では、前記送信出力レベル算出手段は、前記記憶手段に記憶された、通信リンクが確立された最後の通信までの前記基地局から送信される全パイロット信号の受信レベルの平均値と基地局に対する全前記送信出力レベルの平均値と、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルとを基に前記送信出力レベルを定めており、例えば、前記記憶手段に記憶された、通信リンクが確立された最後の通信までの全前記パイロット信号の受信レベルの平均値を平均パイロット信号受信レベルと、全前記送信出力レベルの平均値を平均送信出力レベルと、前記次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルを次のパイロット信号受信レベルと定義し、前記送信出力レベル算出手段は、前記送信出力レベルを、(前記送信出力レベル)=(平均出力レベル)+(平均パイロット信号受信レベル)−(次のパイロット信号受信レベル)として定める。さらに、前記記憶手段に記憶された、通信リンクが確立された最後の通信までの全前記パイロット信号の受信レベルと、全前記送信出力レベルの総和を得て、該総和の平均値を平均アクセスレベルと定義し、前記送信出力レベル算出手段は、前記送信出力レベルを、(送信出力レベル)=(平均アクセスレベル)−(次のパイロット信号受信レベル)として定めるようにしてもよい。加えて、前記記憶手段に記憶された、通信リンクが確立された、通信毎の前記基地局に対する送信出力レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルと、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルを基に求められる前記送信出力レベルをサブ送信出力レベルと定義し、前記送信出力レベル算出手段は、サブ送信出力レベルを、(サブ送信出力レベル)=(パイロット信号の受信レベル)+(送信出力レベル)−(次のパイロット信号受信レベル)で求めて、前記送信出力レベルをサブ送信出力レベルの平均値と定めるようにしてもよい。
【0018】
本発明では、前記送信出力レベルで前記基地局へのアクセスを行い前記基地局との通信リンクが確立されるまで、前記送信出力レベルを予め規定されたレベルずつ段階的に変化させる送信出力制御手段を有している。
【0019】
さらに、本発明によれば、基地局との通信リンクを確立する際に前記基地局に対する送信出力レベルを変化できる移動通信端末装置の送信出力制御方法であって、最後の通信の際に、前記基地局に対する送信出力レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルとを記憶する第1のステップと、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号受信レベルを記憶する第2のステップと、前記通信リンクが確立された最後の通信の際の、送信出力レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルと、前記次にアクセスを行う際のパイロット信号受信レベルとを基に送信出力レベルを定める第3のステップと、前記定めた送信出力レベルで前記基地局にアクセスする第4のステップとを有することを特徴とする送信出力制御方法が得られる。
【0020】
例えば、前記第3のステップでは、前記第3のステップでは、通信リンクが確立された最後の通信の際に前記記憶された前記基地局に対する送信レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルと、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルとを基に送信出力レベルを定めるようにしてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている受信レベル等の具体的数値は、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0022】
図1は移動通信端末装置の概略構成を示すブロック図であり、図示の移動通信端末装置は、CDMA方式の移動体通信システムで用いられ、基地局を介して通信相手方と通信を行う。移動通信端末装置は送信部11、PLL回路12、受信部13、ベースバンド部14、インターフェース部15、制御部16、記憶装置17、及びアンテナ18を備えており、このアンテナ18は送受信共用である。
【0023】
受信部13では、基地局(図示せず)から無線信号を受信無線信号としてアンテナ18を介して受け、この受信無線信号はベースバンド部14で受信ベースバンド信号に変換された後アナログ信号からデジタル信号へ変換されて、インターフェース部15を介して次段のデータ復調部(端末装置に割り当てられた拡散符号(特定拡散符号)を用いて逆拡散処理を行う:図示せず)に送られる。
【0024】
一方、データ変調部(特定拡散符号を用いて拡散処理を行う)から送られたデジタル信号はインターフェース部15を介してベースバンド部14に送られてアナログ信号に変換された後、送信ベースバンド信号とされて、送信部11によってアンテナ18を介して基地局に送られる。制御部16では、ベースバンド部14から受信ベースバンド信号及び送信ベースバンド(デジタル信号)を受け、受信ベースバンド信号及び送信ベースバンド信号から基地局と移動端末装置とのキャリア周波数差を得て、PLL回路12を制御して、送信部11及び受信部13のキャリア周波数を調整する。また、送信出力レベル算出手段も有している。
【0025】
ところで、CDMA方式においては、移動通信端末装置と基地局との通信チャネル(通信リンク)を確立する際には、前述のようにアクセスチャネルを用いて移動通信端末装置から基地局にアクセスを行い、基地局からの応答があると通信チャネルが確立されることになる。
【0026】
ここで、図2も参照して、通信リンク確立の際の送信出力制御について説明する。無線アクセス開始が行われると(例えば、発呼ボタン(図示せず)の押圧)、制御部16では、受信部13及びベースバンド部14を介して無線アクセス開始時のパイロット信号(基地局から連続的に送られる信号)の受信レベルを受信パイロットレベルとして無線アクセス開始時刻とともに記憶装置17に記憶する(ステップS1:受信パイロットレベル記録)。
【0027】
このように記憶装置17には無線アクセスが開始される都度、受信パイロットレベルがその時刻とともに記憶されることになる。さらに、後述するように、無線リンクが確立されると(アクセスが成功すると)、制御部16では、その時点の送信出力レベル及び受信パイロットレベルをアクセス記録として記憶装置17に記憶する。
【0028】
その後、制御部16では、今回の無線アクセス以前の最後のアクセス記録(前回アクセス記録)が記憶装置17に格納されているか否かを判定する(ステップS2:前回アクセス記録)。当該移動通信端末装置が初めて無線アクセスを行ったのであれば、当然前回アクセス記録は存在せず、この場合には、制御部16では、送信出力を予め定められた最小値に設定する(ステップS3)。つまり、制御部16では、記憶装置17に前回アクセス記録が存在しないと、送信出力を予め定められた最小値に設定することになる。そして、制御部16では、ベースバンド部14及び送信部11を介してアクセスチャネルによって基地局をアクセスする(ステップS4)。
【0029】
制御部16では基地局から応答があるか否かを判定して(ステップS5)、応答があると、無線リンクが確立されたとして(ステップS6:アクセス成功)として、無線リンクが確立された時点の送信出力レベル及び受信パイロットレベルをアクセス記録として記憶装置17に記憶した後(ステップS7)、無線アクセス処理を終了して、次の処理に移る。
【0030】
ステップS5において、基地局から応答がないと、制御部16では、送信出力レベルを予め規定されたレベルだけ1段階強める(ステップS8)。そして、この送信出力レベルが予め規定された最大レベルを超過するか否かを判定して(ステップS9)、超過していないと、制御部16ではステップS4を実行することになる。
【0031】
一方、ステップS9において、送信出力レベルが最大レベルを超えたと判定すると、制御部16では予め定められた規定回数アクセスを行ったか否かを判定し(ステップS10)、規定回数のアクセスが終了していないと、ステップS2に戻って処理を続行する。
【0032】
ステップS10において、規定回数のアクセスが終了したと判定すると、制御部16では、無線リンクが確立されないとして(ステップS11:アクセス失敗)、その旨を移動通信端末装置の表示部(図示せず)等に表示して処理を終了する。
【0033】
ところで、ステップS2において、前回アクセス記録が記憶装置17に存在すると、制御部16では前回アクセス記録を記録した時点と今回の無線アクセスの時点において基地局が変更したか否かを判定する(ステップS12)。つまり、制御部16では一つの基地局エリアから他の基地局エリアに移動通信端末装置が移動したか否かを判定することになる。
【0034】
移動通信端末装置の基地局エリア間の移動は、基地局から送信されるパイロット信号によって判定され、制御部16では基地局が変更されたと判定すると、ステップS3に進み、処理を行う。
【0035】
ステップS12において、基地局変更がないと判定すると、制御部16では、前回アクセス記録及び今回の無線アクセスの際の受信パイロットレベル(次のパイロット信号受信レベル)に応じて送信出力レベルを求める(ステップS13)。
【0036】
図3を参照して、送信出力レベルを求める際には、制御部16では、記憶装置17をアクセスして、前回アクセス記録の受信パイロットレベル(最後の受信レベル)を読み出し(ステップS14)、さらに、前回アクセス記録の送信出力レベル(最後の送信出力レベル)を読み出す(ステップS15)。
【0037】
そして、今回の無線アクセスにおける受信パイロットレベル(次のパイロット信号受信レベル)を記憶装置17から取得した後(ステップS16)、制御部16では、送信出力レベル=最後の送信出力レベル+(最後の受信レベル−次のパイロット信号受信レベル)を求めて(ステップS17)、この送信出力レベルを送信出力として設定し、図2のステップS4を実行することになる。
【0038】
いま、前述の予め定められた最小値が−30dBmであるとして、1dBm単位で段階的に送信出力をアップして、最大レベルが0dBmであるとし、最後の送信出力レベルが−15dBm、最後の受信レベルが−50dBm、次のパイロット信号受信レベルが−60dBmであるとすると、制御部16では、送信出力レベル=最後の送信出力レベル+(最後の受信レベル−次のパイロット信号受信レベル)=−15+(−50−(−60))=−5dBmを求めて、送信出力レベル=−5dBmとして、送信出力レベルを送信出力として設定し、ステップS4を実行することになる。
【0039】
また、最後の送信出力レベルが−20dBm、最後の受信レベルが−50dBm、今回の無線アクセスにおける受信パイロットレベル(次のパイロット信号受信レベル)が−35dBmであるとすると、制御部16では、送信出力レベル=−20+(−50−(−35))=−35dBmを求めて、送信出力レベル=−35dBmとして、送信出力レベルを送信出力として設定し、ステップS4を実行することになる。
【0040】
このようにして、無線アクセス開始の際、受信パイロット信号の受信レベルを次のパイロット信号受信レベルとして記憶装置17に記憶して、前回アクセス記録が存在する場合には、次のパイロット信号受信レベル及び前回アクセス記録に基づいて送信出力レベルを求めて、この送信出力レベルを送信出力に設定して、基地局アクセスを行うようにしたので、無駄なアクセスが少なくなり、無線リンクの確立を短時間で行うことができることになる。つまり、制御部16では、次のパイロット信号受信レベル及び前回アクセス記録に基づいて、あたかも移動通信端末装置と基地局との距離を推定して、その推定結果に応じて無線アクセスを開始する際の送信出力を決定することになる。
【0041】
図3に示す例では、前回アクセス記録と次のパイロット信号受信レベルとに応じて送信出力レベルを求めるようにしたが、記憶装置17に記憶された全てのアクセス記録について受信パイロットレベルの平均及び送信出力レベルの平均を求めて、これら平均値と次のパイロット信号受信レベルとを用いて、送信出力レベルを求めるようにしてもよい。
【0042】
図1及び図4を参照すると、制御部16では、まずN=1として(ステップS18)、N(Nは1以上の整数)回目アクセス記録の受信パイロットレベル(N回目受信パイロットレベル)の加算を行って加算受信パイロットレベルを得る(ステップS19)。次いで、制御部16は、N回目アクセス記録の送信出力レベル(N回目送信出力レベル)の加算を行って加算送信出力レベルを得る(ステップS20)。そして、制御部16では、N=N+1とした後(ステップS21)、記憶装置17中の全てのアクセス記録について加算を行ったか否かを判定し(ステップS22:成功記録完了)、完了していないと、ステップ19に戻って加算を続行する。
【0043】
ステップS22において、全てのアクセス記録の加算が終了したと判定すると、制御部16では、N回目から1回目のアクセス記録における受信パイロットレベルを加算した結果である加算受信パイロットレベルから平均パイロット信号受信レベルを求める(加算受信パイロットレベル÷N:ステップS23)。
【0044】
さらに、制御部16では、N回目から1回目のアクセス記録における送信出力レベルを加算した結果である加算送信出力レベルから平均送信出力レベルを求め(加算送信出力レベル÷N:ステップS24)、記憶装置17から今回無線アクセスに係る次のパイロット信号受信レベルを取得した後(ステップS25)、送信出力レベル=平均送信出力レベル+(平均パイロット信号受信レベル−次のパイロット信号受信レベル)として送信出力レベルを求め(ステップS26)、この送信出力レベルを送信出力して設定し、ステップS4を実行する。
【0045】
図4に示す例では、記憶装置17に記憶された全てのアクセス記録について受信パイロットレベルの平均及び送信出力レベルの平均を求めて、これら平均値と次のパイロット信号受信レベルとを用いて、送信出力レベルを求めるようにしたが、全てのアクセス記録の平均を求めて、この平均値と次のパイロット信号受信レベルとを用いて、送信出力レベルを求めるようにしてもよい。
【0046】
図1及び図5を参照すると、制御部16では、まずN=1として(ステップS27)、記憶装置17からN回目受信パイロットレベルを得(ステップS28)、さらに、N回目送信出力レベルを得る(ステップS29)。その後、制御部16では、N回目受信パイロットレベルとN回目送信出力レベルとを加算して、総和値を求める(ステップS30)。
【0047】
制御部16では、N=N+1とした後(ステップS31)、記憶装置17中の全てのアクセス記録について加算を行ったか否かを判定し(ステップS32:成功記録完了)、完了していないと、ステップ28に戻って処理を続行する。
【0048】
ステップS32において、全てのアクセス記録の加算が終了したと判定すると、制御部16では、N回目から1回目のアクセス記録の総和値から平均レベル値を求める(総和値÷N:ステップS33)。そして、制御部16では、記憶装置17から今回無線アクセスに係る次のパイロット信号受信レベルを取得した後(ステップS34)、送信出力レベル=平均レベル値−次のパイロット信号受信レベルとして送信出力レベルを求め(ステップS35)、この送信出力レベルを送信出力して設定し、ステップS4を実行する。
【0049】
図6を参照すると、ここでは、記憶装置17に記憶されたアクセス記録毎に、図3で説明したようにして、送信出力レベルをサブ送信出力レベルとして求めて、これらサブ送信出力レベルの平均を平均推定値として求めて、平均推定値を送信出力レベルとし、この送信出力レベルを送信出力として設定するようにしている。
【0050】
つまり、図6においては、制御部16では、まず、N=1として(ステップS36)、N回目のアクセス記録の受信パイロットレベル(N回目受信パイロットレベル)を読み出し(ステップS37)、さらに、N回目のアクセス記録の送信出力レベル(N回目送信出力レベル)を読み出す(ステップS38)。
【0051】
そして、次のパイロット信号受信レベルを記憶装置17から取得した後(ステップS39)、制御部16では、N回目の送信出力レベル=N回目送信出力レベル+(N回目受信パイロットレベル−次のパイロット信号受信レベル)をサブ送信出力レベルとして求める(ステップS40)。
【0052】
その後、制御部16は、N=N+1として(ステップS41)、記憶装置17中の全てのアクセス記録についてサブ送信出力レベルを求めたか否かを判定し(ステップS42:成功記録完了)、完了していないと、ステップ37に戻って処理を続行する。
【0053】
ステップS42において、全てのアクセス記録についてサブ送信出力レベルを求めたと判定すると、制御部16では、N回目から1回目のアクセス記録に関するサブ送信出力レベルを加算して加算値を求めた後、平均して平均送信出力レベルを求める(加算値÷N:ステップS43)。そして、制御部16では、この平均送信出力レベルを送信出力レベルとし、この送信出力レベルを送信出力として設定して、ステップS4を実行する。
【0054】
このようにして、図4〜図6に示す例においては、記憶装置17に記憶された全てのアクセス記録に関して平均値を求めて、この平均値と次のパイロット信号受信レベルとに基づいて、あたかも移動通信端末装置と基地局との距離を推定して、その推定結果に応じて無線アクセスを開始する際の送信出力を決定するようにしているので、基地局アクセスを行う際、無駄なアクセスが少なくなり、無線リンクの確立を短時間で行うことができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基地局アクセスを行う際、無駄なアクセスが少なくなって、通信リンクの確立を短時間で行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動通信端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す移動通信端末装置における通信リンク(無線リンク)確立の際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図2に示す送信出力レベル算出の第1の例を説明するためのフローチャートである。
【図4】図2に示す送信出力レベル算出の第2の例を説明するためのフローチャートである。
【図5】図2に示す送信出力レベル算出の第3の例を説明するためのフローチャートである。
【図6】図2に示す送信出力レベル算出の第4の例を説明するためのフローチャートである。
【図7】従来の移動通信端末装置における通信リンク(無線リンク)確立の際の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
11 送信部
12 PLL回路
13 受信部
14 ベースバンド部
15 インターフェース部
16 制御部
17 記憶装置
18 アンテナ
Claims (10)
- 基地局との通信リンクを確立する際に前記基地局に対する送信出力レベルを変化できる移動通信端末装置であって、
前記基地局に対する送信出力レベルと前記基地局から送信された信号の受信レベルとを記憶する記憶手段と、前記記憶した送信出力レベルと受信レベルとを基に新たな送信出力レベルを定める送信出力レベル算出手段とを有し、
前記基地局に対し、前記送信出力レベル算出手段により定められた送信出力レベルでアクセスを行うことを特徴とする移動通信端末装置。 - 前記送信出力レベル算出手段は、通信リンクが確立された最後の通信の際に前記記憶手段に記憶された、前記基地局に対する送信レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルと、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルを基に送信出力レベルを定めることを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末装置。
- 前記最後の通信の際に前記記憶手段に記憶された、前記基地局に対する送信レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルを、それぞれ最後の送信出力レベルと最後の受信レベルと、前記次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルを次のパイロット信号受信レベルと定義し、
前記送信出力レベル算出手段は、前記送信出力レベルを、(前記送信出力レベル)=(最後の送信出力レベル)+(最後の受信レベル)−(次のパイロット信号受信レベル)として定めることを特徴とする請求項2に記載の移動通信端末装置。 - 前記送信出力レベル算出手段は、前記記憶手段に記憶された、通信リンクが確立された最後の通信までの前記基地局から送信される全パイロット信号の受信レベルの平均値と基地局に対する全前記送信出力レベルの平均値と、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルとを基に前記送信出力レベルを定めることを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末装置。
- 前記記憶手段に記憶された、通信リンクが確立された最後の通信までの全前記パイロット信号の受信レベルの平均値を平均パイロット信号受信レベルと、全前記送信出力レベルの平均値を平均送信出力レベルと、前記次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルを次のパイロット信号受信レベルと定義し、前記送信出力レベル算出手段は、前記送信出力レベルを、(前記送信出力レベル)=(平均出力レベル)+(平均パイロット信号受信レベル)−(次のパイロット信号受信レベル)として定めることを特徴とする請求項4に記載の移動通信端末装置。
- 前記記憶手段に記憶された、通信リンクが確立された最後の通信までの全前記パイロット信号の受信レベルと、全前記送信出力レベルの総和を得て、該総和の平均値を平均アクセスレベルと定義し、前記送信出力レベル算出手段は、前記送信出力レベルを、(送信出力レベル)=(平均アクセスレベル)−(次のパイロット信号受信レベル)として定めることを特徴とする請求項4に記載の移動通信端末装置。
- 前記記憶手段に記憶された、通信リンクが確立された、通信毎の前記基地局に対する送信出力レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルと、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルを基に求められる前記送信出力レベルをサブ送信出力レベルと定義し、前記送信出力レベル算出手段は、サブ送信出力レベルを、(サブ送信出力レベル)=(パイロット信号の受信レベル)+(送信出力レベル)−(次のパイロット信号受信レベル)で求めて、前記送信出力レベルをサブ送信出力レベルの平均値と定めることを特徴とする請求項4に記載の移動通信端末装置。
- 前記送信出力レベルで前記基地局へのアクセスを行い前記基地局との通信リンクが確立されるまで、前記送信出力レベルを予め規定されたレベルずつ段階的に変化させる送信出力制御手段を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の移動通信端末装置。
- 基地局との通信リンクを確立する際に前記基地局に対する送信出力レベルを変化できる移動通信端末装置の送信出力制御方法であって、
最後の通信の際に、前記基地局に対する送信出力レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルとを記憶する第1のステップと、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号受信レベルを記憶する第2のステップと、前記通信リンクが確立された最後の通信の際の、送信出力レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルと、前記次にアクセスを行う際のパイロット信号受信レベルとを基に送信出力レベルを定める第3のステップと、前記定めた送信出力レベルで前記基地局にアクセスする第4のステップとを有することを特徴とする送信出力制御方法。 - 前記第3のステップでは、通信リンクが確立された最後の通信の際に前記記憶された、前記基地局に対する送信レベルと前記基地局から送信されたパイロット信号の受信レベルと、次にアクセスを行う際に前記基地局から送信されるパイロット信号の受信レベルとを基に送信出力レベルを定めることを特徴とする請求項9に記載の送信出力制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003203292A JP2005051326A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 移動通信端末装置及び送信出力制御方法 |
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