JP2005047294A - 帆装商船の帆装装置 - Google Patents

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Akihiko Masutani
明彦 舛谷
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Sumitomo Heavy Industries Marine and Engineering Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、帆走商船の帆装装置を軽量な構成とし、かつ、風圧側面積の縮小化を図って、省エネルギー効果は高く、低コストの帆装装置を得ることを目的とする。
【解決手段】
帆走商船の帆装装置であって、甲板上に、回転可能にマストを立設し、該マストにストラットを取り付け、該ストラットに正面視して格子状としたフレームを取り付けると共に、該ストラットの端部に帆巻き取り装置を設け、軟帆を使用して、展帆した際に、軟帆をフレームの格子状面に添わせ、その形状に張るようにした。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帆装商船の帆装装置に係わるものであって、特に、帆装装置を軽量構成とし、省エネルギー効果を高め、コストを低減した帆装装置を得ることを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
機関推進機に加えて航行中に、風力による推進力を付加する帆装装置を備えた帆装商船が実用化されている。
こうした帆装商船は、自然の風力を推進力に利用するものであり、省エネルギー効果が得られるものであるが、風力を充分に活用するためには、それなりに大きな帆を装備する必要がある。
【0003】
このため、船体上にはかなり大がかりな帆装装置を備えることになり、コスト面でも相当高価な設備になっている。
しかも、帆装装置は、省エネルギー対策として設備されるものであるから、省エネルギー効果と設備コストとの対比、つまり、費用対効果が大きくないと、設備する意味がなく、このことが帆装商船が広く普及しない要因となっている。
【0004】
一般の帆船では布帆など軟帆が使用されているが、軟帆では風の方向によって、展帆した状態の帆の形状が変わるため、常時航行に最適な帆の形状を保つことが困難であり、また、帆の縮展帆に多数の滑車やロープを必要とし、その作業に相当の労力を要することから、従来の帆走商船では金属板製など硬帆が使用されている。
【0005】
例えば、甲板上に回転可能にマストを設け、該マストに金属板、プラスチック板、または鋼枠に布張りした鋼体帆が取り付けられたもの(例えば、特許文献1参照)や、複数に分割した鋼体帆を用い、分割した鋼体帆をリンク繋ぎにして、鋼体帆を縮展するようにしたもの(例えば、特許文献2参照)、また、右半分と左半分に2分割した鋼体帆を用い、分割した鋼体帆を折り畳むようにしたもの(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
【0006】
このような帆装装置では、非使用時には鋼体帆を風向きに対し縦向きに姿勢をとるか、鋼体帆を折り畳むことになるが、帆自体はそのまま存在するので、側面風圧が生じる状態にあり、不要な揚力あるいは抗力が発生する不都合があった。
前記特許文献3の鋼体帆では、折り畳んでも略1/2の展開面積が残るし、特許文献2の鋼体帆では、縮帆しても略1/3の展開面積が残り、なお相当大きな展開面積が残ることになる。なお、鋼体帆の分割をさらに細かくすると、構造が複雑になり過ぎ、現実的ではなくなる。
【0007】
また、鋼体帆を用いて複雑な構造とした場合は、帆装装置が重量化することになり、船の軽荷重量が増加し、船体重心が高くなり、出力効率が低下したり、復元性能が悪化するなど船体の特性に影響を及ぼすこともある。さらに、コストが増大する不都合がある。
【0008】
さらに、甲板上に固定マストを設け、該マストに対して旋回可能としたブームとガフを設けると共に、マストに沿って帆巻き取り装置を設けて、帆の形状を工夫して面積を拡大すると共に、自動巻き取りを行う軟帆を使用した帆装装置(例えば、特許文献4参照)も提案されている。
しかし、前記したように、軟帆では風により変形するので、航行に最適な帆の形状を保つことに難点があった。
【0009】
【特許文献1】
特開昭56−71691(第1、2頁、図1)
【特許文献2】
特開昭55−47993(第1、2頁、図2、図3)
【特許文献3】
特開昭56−71690(第1、2頁、図2)
【特許文献4】
特開平1−317892(第1、2頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、帆装装置を軽量構成とし、かつ、風圧側面積の縮小化を図って、省エネルギー効果は高く、低コストの帆装装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
帆走商船の帆装装置であって、甲板上に、回転可能にマストを立設し、該マストにストラットを取り付け、該ストラットに正面視して格子状としたフレームを取り付けると共に、該ストラットの端部に帆巻き取り装置を設け、軟帆を使用して、展帆した際に、軟帆をフレームの格子状面に添わせ、その形状に張るようにした。
【0012】
また、上記の帆装装置においてストラットをマストに対し、回動可能に取り付けると共に、フレームを左右に2分割した形状として、非使用時にはフレームを折り畳む構成としたこと、および、フレームを平面視して湾曲させた構成としたこと、さらに、フレームの横部材に、軟帆を展帆するスライダーのガイドを形成したことも特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図に沿って本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明による帆装装置を設備した帆装商船の全体を示す概略側面図、図2は同平面図である。図3は本発明の帆装装置を示す正面図、図4は同平面図、図5は同フレームとスライダーとの関係を示す平面図、図6は図5のA−A線に沿った断面図である。
【0014】
図において、1は船体、2は船体1の甲板上に設置された回転装置である。3は回転装置2を介して甲板上に回転可能に立設されたマストである。回転装置2としては旋回レースと内転ピニオンとの組合せによるものなどが使用される。
4はマスト3に設けられたフランジ、5は、折れ曲がった形状で、左右一対のストラットで、フランジ4を介してマスト3に取り付けられている。
【0015】
6はストラット5の端部に、上下方向に取り付けられた帆巻き取り装置であって、例えば、縦方向にスリットを有する円筒状のケーシング内に、モータにより回転駆動される巻き取りロッドを装備し、軟帆をスリットを通してケーシング内に巻き取り、巻き戻す構成のものなどが使用される。
7は帆巻き取り装置6に巻き取られる軟帆を示しており、軟帆7はナイロン繊維や炭素繊維などの軽量な帆布が使用されている。
【0016】
8は横材と縦材とを有し、正面視して格子状のフレームであって、ストラット5に固定支持されている。
該フレーム8は後述するように、その形状に添って軟帆7を承けるものであるため、そこに風を受けやすいように平面視して湾曲した形状とすることが有利である。
【0017】
図5、図6に示すように軟帆7は、軟帆7の隅部に形成されたホール(図示せず)にスライダー9のシヤックル10が繋ぎ止められており、スライダー9により展帆される。スライダー9は帆装装置内に巻回され、ウインチにより引っ張り駆動される展帆ロープ11に繋がれており、この展帆ロープ11で牽引される。
【0018】
また、フレーム8の横材は帆を展帆するスライダー9をガイドする構成となっている。つまり図示の例では、横材の断面は一側部を開放した中空状になっており、該中空状内に、スライダー9の側方に装着したガイド体12が収納されている。したがって、スライダー9が展帆ロープ11で引っ張られたとき、スライダー9は横材に沿って移動することになる。
ガイド体12は中空状内を摺動する摺動体でもよいし、ローラなど転動体でもよい。
【0019】
図示した実施例では、左右に分割したフレーム8を使用しているので、フランジ4を介してストラット5をマスト3に対して回動可能に取り付け、左右のストラット5とマスト3との間に、伸縮装置などの作動手段を設けることにより、フレーム8を折り畳む構成とすることができる。
フレーム8を折り畳まない装置とする場合は、フレーム8を一体ものとして構成することもできる。
【0020】
また、上記の実施例では、フレーム8を上下と中間の3点でストラット5に固定支持させており、これにより軟帆7は、上下と中間の各固定点間に納まる縦幅のものを上下に2枚使用しているが、帆装装置の大きさにより、フレーム8を上下2点でストラット5に固定支持できる場合は、上下の固定点間に納まる大幅の1枚の軟帆を使用することが可能である。
【0021】
本発明は、以上の通りの構成であるから、展帆するときは、展帆ロープ11の牽引によりスライダー9が引っ張られ、帆巻き取り装置6より軟帆7を引き出して展帆することができる。そして、展帆された軟帆7はフレーム8の格子面に添って承けられる。つまり、軟帆7はフレーム8の形状に沿って張られ、その形状を保つことになる。
また、縮帆するときには、帆巻き取り装置6を駆動して、軟帆7を巻き取って縮帆する。
【0022】
この展帆、縮帆にあたって、スライダー9はフレーム8にガイドされて移動するので、軟帆7はスムーズに巻き戻され、巻き取られる。
なお、展帆時には、帆巻き取り装置6のモータは、展帆に影響を与えないようにフリーにしてあり、また、縮帆時には、展帆ロープ11のウインチは、縮帆に影響を与えないようにフリーにしてある。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、軟帆を用い、展帆した軟帆をフレームの格子状面に添わせて承けるようにしたので、常時、航行に最適な形状に軟帆を展帆することができ、航行に風力を有効に、効果的に利用できるようになった。
非使用時には、軟帆を帆巻き取り装置に巻き取り収納してしまうが、このときフレームは格子状、つまり、骨組だけとなるので、風圧側面積は縮小され、不必要な揚力や抗力が発生するのを極力抑えることができる。
【0024】
また、軟帆と格子状フレームとにより帆装装置を軽量な構成としたので、船の軽荷重量を減少でき、船体の重心を降下でき、出力効率が改善されることと、復元性能の向上により帆に大きな揚力をかけることができ、船速を増大させることができると云う効果もある。
総じて、高い省エネルギー効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による帆装装置を設備した帆装商船の全体を示す概略側面図。
【図2】同平面図。
【図3】本発明の帆装装置を示す正面図。
【図4】同平面図。
【図5】同フレームとスライダーとの関係を示す平面図。
【図6】図5のA−A線に沿った断面図。
【符号の説明】
1 船体 2 回転装置
3 マスト 4 フランジ
5 ストラット 6 帆巻き取り装置
7 軟帆 8 フレーム
9 スライダー 10 シヤックル
11 展帆ロープ 12 ガイド体

Claims (4)

  1. 甲板上に回転可能にマストを立設し、該マストにストラットを取り付け、該ストラットに正面視して格子状としたフレームを取り付けると共に、該ストラットの端部に帆巻き取り装置を設けた構成とし、軟帆を使用して、展帆した際に、軟帆を前記フレームの格子状面に添わせ、その形状に張るようにしたことを特徴とする帆装商船の帆装装置。
  2. ストラットをマストに対し、回動可能に取り付けると共に、マストとストラットとの間に作動装置を設け、かつ、フレームを左右に2分割した形状として、非使用時にはフレームを折り畳む構成としたことを特徴とする請求項1記載の帆装商船の帆装装置。
  3. フレームを平面視して湾曲させた構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の帆装商船の帆装装置。
  4. フレームの横部材に、軟帆を展帆するスライダーのガイドを形成したことを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の帆装商船の帆装装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018153297A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 コニカミノルタ株式会社 X線動画像処理装置
WO2022220557A1 (ko) * 2021-04-12 2022-10-20 한국조선해양 주식회사 풍력 추진 시스템 및 이를 포함하는 선박

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