JP2005046186A - 手術用顕微鏡システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】術者21の左手(腕)の載置されるアームレストL30に押しボタンスイッチ53,54を配したコントローラA33を設け、術者の右手(腕)の載置されるアームレストR31に押しボタンスイッチ53,54を配したコントローラB34を設けて構成したものである。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば医療分野において術部の観察や術部の処置を施すのに用いられる手術用顕微鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
医療分野においては、手術用顕微鏡を用いて微細な手術を行なういわゆるマイクロサージャリーが行なわれている。このようなマイクロサージャリーにおいては、術者が手術用顕微鏡自体の操作の他、内視鏡保持具、エネルギー処置具、さらにはロボティックサージャリーによるロボットのオペレーション(操作)等の動力機能を取り扱うことが要求される。
【0003】
そこで、手術用顕微鏡には、各種の動力機能を操作するための入力手段として、鏡体部に設けられるグリップに操作スイッチを配したり、あるいは手術台の周辺の足元にフットスイッチを配するものもある(例えば、特許文献1参照。)。このうちフットスイッチは、複数個が術者の足元に配され、術中において足を用いて所望のスイッチが選択されて操作される。
【0004】
また、医療分野においては、手術台等に複数の医療機器を操作可能なリモコンを配置して、手術を行いながら固定配置したリモコンのスイッチを選択的に操作する医療機器用リモコン装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
さらに、複数の外科用装置を、単一の入力装置から制御するためのインターフェース構成も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−40774号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平7−303653号公報
【0008】
【特許文献3】
特表2000−513961号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記手術用顕微鏡の入力手段では、前者のグリップスイッチを備えた場合、術者の略頭部位置に配されるため、手を伸ばしてグリップを手探りで探したり、あるいは術部から目を離してグリップの位置を確認して、グリップを握る作業となり、その取扱い操作が非常に煩雑であるという不都合を有する。
【0010】
また、後者のフットスイッチを備えた場合では、前者のグリップスイッチと同様に、術部から目を離してフットスイッチの位置を確認したり、あるいは足で使用したい機器のフットスイッチを探りだしたりしなければならないために、その取扱い操作が非常に煩雑で有るという不都合を有する。
【0011】
そして、このフットスイッチでは、特に、ロボティックサージャリーによるロボットマニピュレータ操作などの微細な操作を要求される場合にその操作の熟練を要するという問題を有する。
【0012】
こうした状況の中で、特許文献2に開示されるリモコン装置を手術台等に固定して配置し、このリモコン装置を用いて複数の機器を制御することも考えられる。
【0013】
しかしながら、このリモコン装置を用いる方法では、グリップスイッチ構成と略同様に手術中手探りでリモコンの所望のスイッチを探したり、あるいは一旦、術部から目を離してリモコンのスイッチの位置を確認し、操作しなければならないために、その取扱い操作が、同様に煩雑となる。
【0014】
また、特許文献3に開示される複数の外科用装置を単一の入力装置から制御するためのインターフェース構成を組合わせて、入力手段のスイッチ数を削減することも考えられる。
【0015】
しかしながら、インターフェース構成を組合わせる方法では、使用したい装置や機器を、選択チャンネルにて、選択する必要があるため、多数の機器を使用する場合、そのたびに選択操作しなければならないことで、その取扱い操作が非常に煩雑であるという不都合を有する。
【0016】
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、動力機能の選択操作を簡便にして容易に実現して、取扱い操作性の向上を図り得るようにした手術用顕微鏡システムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は、少なくとも一つの動力機能を備える手術用顕微鏡と、前記手術用顕微鏡に対応して設けられるアームレストと、前記アームレストに設けられて前記手術用顕微鏡の動力機能を作動制御する入力手段とを備えて手術用顕微鏡システムを構成した。
【0018】
上記構成によれば、術者がアームレストに手やを置き、繊細な手術を行っている中で、手術用顕微鏡の動力機能を操作する場合には、アームレストにそって手を移動させることで、入力手段に案内され、その切り替え操作を行うことができる。従って、術者は、術部を直視したままで、動力機能の操作が可能となり、その取扱い操作の向上が図れて手術効率の向上を図ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1は、この発明の第1の実施の形態に係る手術用顕微鏡システムの外観構成を示すもので、手術用顕微鏡1は、鏡体2が架台3を介して移動調整自在に配される。架台3は、床面を移動自在なベース4上に支柱5が立設され、その支柱5の先端部には、図示しない照明用光源が内蔵された第1アーム6の一端が軸O1を中心に回動自在に取り付けられる。
【0021】
この第1アーム6の他端には、軸O2を中心に第2アーム7の一端が回転自在に取り付けられる。この第2アーム7は、上下移動操作を行うべく、リンク機構とバランス調整用のスプリング部材からなるパンタグラフアームであり、その他端には、軸O3を中心に回転自在に第3アーム8が取り付けられる。第3アーム8は、軸O4を中心とした上記鏡体2の術者21の観察方向に対する前後方向の俯仰、軸O5を中心とした術者21の左右方向の俯仰を可能としたアームである。第3アーム8の他端には、鏡体2が設けられる。
【0022】
また、上記鏡体2が空間的に自在に位置調整を行い、位置固定を行うために、これらの回転軸O1〜O5における回転部には、図示しない電磁ブレーキが各々設けられる。これら電磁ブレーキ(図示せず)は、上記支柱5に内蔵された図示しない電磁ブレーキ電源回路に接続され、該電磁ブレーキ電源回路(図示せず)は、図2に示すように、鏡体2に一体に固定されたグリップ9に設けられたスイッチ10に接続される。尚、上記図2中において、15は、鏡体2の焦点位置で、例えば患者22の観察部位に設定される。
【0023】
鏡体2は、図3に示すように、対物レンズ11、変倍光学系12、一対の結像レンズ13a,13b、一対の接眼レンズ14a,14bを有し、各々術部からの観察光軸上に順に配置されて立体観察光学系を構成する。上記結像レンズ13a,13bによる結像面は、夫々接眼レンズ14a,14bの焦点位置になるべく配置される。
【0024】
対物レンズ11、変倍光学系12は、各々図示しない照準モータ、変倍モータと連結され、この照準モータ(図示せず)、変倍モータ(図示せず)により光軸方向に移動制御されて動作機能である焦準、倍率が可変設定される。これら照準モータ(図示せず)、変倍モータ(図示せず)は、支柱5内に設けられた制御回路17と電気的に接続され、該制御回路17を介して動作制御される。この制御回路17は、支柱5内に設けられ、図4及び図5に示す後述するコントローラA33、コントローラB34の送信回路57からの信号を受信するための受信回路20と電気的に接続される。
【0025】
また、図1において、18は、患者22が横たわるための手術台で、張り出し部18aが設けられる。そして、この手術台18の張り出し部18aには、脳外科手術用ヘッドフレーム19が固定され、このヘッドフレーム19には、術者21が繊細な手術を行うために左手(腕)と右手(腕)を置く(保持する)ためのアームレストL30とアームレストR31が着脱可能に固定される(図4参照)。
【0026】
ここで、これらアームレストL30及びアームレストR31について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。
【0027】
即ち、アームレストL30は、図4に示すようにアームレスト本体32、アームレスト支持部29、コントローラA33より構成される。一方、アームレストR31は、略同様にアームレスト本体32、アームレスト支持部29、コントローラB34より構成される。このアームレスト本体32、アームレスト支持部29は、例えば略同様に各々ガス滅菌(EOG、ホルマリン等)、あるいは高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)耐性を有する公知の材料で形成され、例えばコントローラA33及びコントローラB34の操作機能が異なることで、以後、同一部分について同一符号を付して、一方を代表して説明する。
【0028】
アームレスト本体32は、図5に示すように手術中に術者21が手(腕)を載せ安定させて手術を遂行するための手のせ台35が角度調整機構部36を介して金属材料製のコントローラ設置部37に角度調整自在に取り付け配置される。
【0029】
このうちコントローラ設置部37は、所望な高さhを有するのクランク部37aが形成され、このクランク部には、上記手のせ台35が角度調整機構部36を介して角度調整自在に取り付けられる。ここで、高さhは、後述するコントローラA33の高さmと略同等の高さに設定されている。
【0030】
上記角度調整機構部36は、図6に示すように回動軸を構成する固定ツマミ38の先端側にネジ部38aが形成され、この固定ツマミ38の基端側には、ツマミ部38cが形成される。
【0031】
また、この固定ツマミ38には、そのツマミ部38cと、ネジ部38aの間にネジ部38aと同じか、もしくはより大きな径の嵌合部38bが形成される。そして、この固定ツマミ38は、その嵌合部38bが、コントローラ設置部37のクランク部37aに設けられた孔37bに回動自在に嵌合された状態で、そのネジ部38aが上記手のせ台35に設けられたネジ部35bに螺合調整自在に螺着される。これにより、コントローラ設置部37と手のせ台35とは、固定ツマミ38を介して回動自在に連結され、該固定ツマミ38の螺合を緩めて、手のせ台35をコントローラ設置部37に対して回動させて角度調整することにより、術者21の好み、アームレスト本体32の配置に合わせ、最適なポジションを得ることができる。
【0032】
上記アームレスト支持部29は、その関節アーム39、関節アーム40及び固定部46で構成される。関節アーム39は、その一端が上記アームレスト本体32に固定され、その他端に、球状をした球部39aが形成される。一方、関節アーム40には、一端に球部39aよりも僅かに大きな径で開けられた孔40aが形成され、他端に球状をした球部40bが形成される。
【0033】
上記関節アーム40には、その孔40aに関節アーム39の球部39aがコイルバネ43を介在させて挿入された状態で、その孔40aに、球部39aよりもやや小さく開けられた孔41aを有するオサエカン41が被着される。これにより、関節アーム39は、関節アーム40に固定され、孔40aに挿入されている球部39aが、コイルバネ43により、オサエカン41方向に付勢された状態で連結される。
【0034】
また、関節アーム40には、孔40a内周に貫通し、かつ球部39aの中心方向にネジ部40cが形成され、このネジ部40cには、固定ツマミ45の先端部に形成されたネジ部45aが螺合調整自在に螺着される。
【0035】
上記固定部46には、球部40bよりも僅かに大きな径で開けられた孔46aが形成される。この固定部46の孔46aには、上記関節アーム40に設けられる球部40bがコイルバネ44を介在させて挿入された状態で、その孔46aに、球部40bよりもやや小さく開けられた孔42aを有するオサエカン42が被着される。これにより、関節アーム40は、固定部46に固定され、孔46aに挿入されている球部40bが、コイルバネ44により、オサエカン42方向に付勢された状態で連結される。
【0036】
また、固定部46には、孔46a内周に貫通し、かつ球部40bの中心方向にネジ部46cが形成され、このネジ部40cには固定ツマミ47の先端部に形成されたネジ部47aが螺合調整自在に螺着される。
【0037】
これにより、関節アーム39,40は、夫々コイルバネ43,44を介して移動調整自在に連結されることにより、アームレスト本体32の位置を変更する場合にも、固定ツマミ45,47を緩めた場合でも急激に移動することなく、相互間の高精度な位置変更を容易に行うことができる。
【0038】
さらに、固定部46には、ヘッドフレーム19の一部が挿入される切り欠き46cと、切り欠き46cの内側へ貫通するネジ部46bが形成される。このネジ部46bには、固定ハンドル48に形成されたネジ部48aが螺合調整調整自在に螺着され、固定ハンドル48の先端には、受け座28が固定され、この受け座28は、上記ヘッドフレーム19に対向される。
【0039】
また、上記コントローラ設置部37には、上記コントローラA33のハウジング49が取り付けられる。このハウジング49には、開孔49a,49bが形成され、この開口49a,49bには、基板52に固定され、入力手段を構成する後述する送信回路57と電気的に接続された押しボタンスイッチ53,54の操作部53a,54aが突出させて組付けられる。ここで、押しボタンスイッチ54の操作部54aは、押しボタンスイッチ53の操作部53aよりもやや高い位置に配置されるように、ハウジング49、押しボタンスイッチ53,54、基板52に対して組付けられる。この基板52は、底板50に固定され、この底板50は、ハウジング49に、シール部材51を挟み込み、密閉を保ってビスなどで固定される。
【0040】
そして、上記ハウジング49に組付けられた押しボタンスイッチ53,54の操作部53a,54aは、例えばシリコンゴム等の柔軟な材料でできているスイッチカバー55,56が被着されて、該スイッチカバー55,56がハウジング49に接着剤などを用いて、密閉を保って固定されている。
【0041】
上記基板52には、送信回路57が設けられる。送信回路57は、上記押しボタンスイッチ53,54の操作部53a,54aを押圧操作された状態で、後述する送信アンテナ58より信号を発信する。送信アンテナ58は、ハウジング49の開孔49cに挿入され、隙間が接着剤などが充填され密封状態が保たれている。
【0042】
また、上記ハウジング49の底板50には、磁性体59が取り付けられる。これにより、ハウジング49は、底板50の磁性体59の磁気力により、コントローラ設置部37に移動調整自在に取り付け配置される。ここで、ハウジング49は、磁性体59の磁気力により、コントローラ設置部37の所望の位置に位置決めされて設置され、その磁気力に抗してコントローラ設置部37内を移動させて、設置位置を変更させ、その変更位置において、再び、磁気力により位置決めされて配置される。
【0043】
このように磁気力を利用してコントローラA33のアームレスト本体32への取り付け配置を可能に構成していることにより、例えば複数のコントローラを用意しておいて、交換式にアームレスト設置部37に配置することで、術式に合わせた入力手段を容易に構成することも可能となる。
【0044】
上記ハウジング49、底板50、スイッチカバー55,56、送信アンテナ58、磁性体59は、例えば各々ガス滅菌(EOG、ホルマリン等)耐性を有する公知の材料で形成される。
【0045】
また、上記押しボタンスイッチ53、54は、その押しボタンスイッチ53の操作部53aが押圧操作されると、上記送信回路57、受信回路20、制御回路17を介して図示しない照準モータが正回転され、その押しボタンスイッチ54の操作部54aを押圧操作すると、上記照準モータが逆回転駆動される。
【0046】
上記押しボタンスイッチ53、54は、その操作部53a、54aの高さ寸法を異ならせてハウジング49に配していることにより、術者21が手を添えるだけで、その認識が可能なことにより、誤操作が防止されて、正確なスイッチ操作を実現することができる。また、この操作部53a,54aの配置構成により、指先だけでなく、手の付け根などでも操作することが可能となり、例えば処置具などを手に保持した状態での操作も可能となるため、この点からも手術効率の向上が図れる。
【0047】
また、コントローラA33に送信回路57及び送信アンテナ58を設けて、その押しボタンスイッチ53、54の操作部53a、54aの操作に連動して無線信号により受信回路20に送信して動作機能を制御するように構成していることにより、その設置に制約を受けることがないため、その設計の自由度の向上を図ることが可能となる。
【0048】
また、コントローラB34は、上述したコントローラA33と略同様に構成され、その押しボタンスイッチ53の操作部53aが押圧操作されると、上記送信回路57、受信回路20、制御回路17を介して図示しない変倍モータが正回転され、押しボタンスイッチ54の操作部54aが押圧操作されると、上記変倍モータ(図示せず)が逆回転駆動される。
【0049】
上記構成において、アームレストL30,アームレストR31を設置する場合には、各アームレスト本体32のアームレスト支持部29を、そのの固定部46の切り欠き46c内にヘッドレスト19の適当な部位を挿入し、その固定ハンドル48を締め込みヘッドレスト19に固定する。次に、コントローラA33を術者21の左側にあたるアームレスト本体32のコントローラ設置部37の適当な位置に搭載する。すると、コントローラA33は、磁性体59の磁気力により、コントローラ設置部37に位置決め固定される。
【0050】
コントローラB34は、同様にして術者の右側にあたるアームレスト本体32のコントローラ設置部37の適当な位置に搭載する。
【0051】
ここで、一対のアームレスト本体32は、その固定ツマミ45,47を緩めて、固定部46に対する関節アーム40の球部40b、関節アーム40に対する関節アーム39の球部39aを夫々回転させて、最適な位置に調整する。調整後、固定ツマミ45,47は、締め付けられててアームレスト本体32を適当な位置に動かし、固定ツマミ45,47を締め込み固定部46に対する関節アーム40の球部40b、関節アーム40に対する関節アーム39の球部39aを位置決めする。これにより、一対のアームレスト本体32は、ヘッドレスト19に対して所望の位置に位置決め固定される。
【0052】
次に、固定ツマミ38を緩め、手のせ台35を回転させて所望の角度に調整し、調整後、該固定ツマミ38を締め込み固定させ、手のせ台35を位置決め固定する。
【0053】
この状態で、術者21は、例えばグリップ9を握り、スイッチ10を押すことにより軸O1〜O5に内蔵された上記電磁ブレーキ(図示せず)によるロックを解除させて、第1乃至第3アーム6,7,8を移動調整し、鏡体2を、患者22の術部の観察部位に焦点位置15に対応するように移動させる。その後、再び、上記スイッチ10を操作して上記電磁ブレーキ(図示せず)をロック状態に設定して、第1乃至第3アーム6,7,8を調整位置において位置決めする。
【0054】
ここで、術部から発せられた光束は、鏡体2に入射され、対物レンズ11、変倍光学系12、結像レンズ13a,13bを通って接眼レンズ14a,14bに導かれ、該接眼レンズ14a、14bを介して所望の倍率で観察される。
【0055】
また、術者21が患者22の患部を処置する場合には、術者21の左手、右手をそれぞれアームレスト本体32の手のせ部35に置き、手を安定させて微細な処置が行われる。
【0056】
そして、観察像の焦点位置15が合わない場合には、左手をアームレスト本体32に沿って引き、押しボタンスイッチ53の操作部53aまたは、押しボタンスイッチ54の操作部54aを選択的に押圧操作する。すると、送信回路57は、入力した指令信号を送信アンテナ58に出力し、該送信アンテナ58から送信されて受信回路20で受信され、制御回路17に入力される。これにより、制御回路17は、上記照準モータ(図示せず)を、正回転、または逆回転駆動させて、対物レンズ11を光軸方向に移動させ、焦点位置15を所望の状態に変更させる。
【0057】
この際、例えば左手に処置具などを持っている場合は、押しボタンスイッチ53の操作部53aまたは、押しボタンスイッチ54の操作部54aの押圧操作を、手の付け根で行うこともできる。
【0058】
また、観察像の倍率を変更したい場合は、右手をアームレスト本体32に沿って引き、押しボタンスイッチ53の操作部53aまたは、押しボタンスイッチ54の操作部54aを押圧操作する。すると、送信回路57は、指令信号を送信アンテナ58に出力し、該送信アンテナ58から送信されて受信回路20で受信され、制御回路17に入力される。これにより、制御回路17は、上記変倍モータ(図示せず)を正回転、または逆回転駆動させ、変倍光学系12を光軸方向に移動させて変倍制御する。この場合も、右手に処置具などを持っている場合は、押しボタンスイッチ53の操作部53aまたは、押しボタンスイッチ54の操作部54aを押し込む操作を、手の付け根で行うこともできる。
【0059】
このように、上記手術用顕微鏡システムは、術者21の左手(腕)の載置されるアームレストL30に押しボタンスイッチ53,54を配したコントローラA33を設け、術者の右手(腕)の載置されるアームレストR31に押しボタンスイッチ53,54を配したコントローラB34を設けて構成した。
【0060】
これによれば、術者21がアームレストL30,R31に手を置き、繊細な手術を行っている中で、手術用顕微鏡の動力機能を操作する場合には、アームレストL30,R31にそって手を移動させることで、押しボタンスイッチ53,54の操作部53a,54aに案内され、その切り替え操作を行うことができる。この結果、術者21は、術部を直視したままで、操作部53a,54aの操作が容易に可能となり、その取扱い操作の向上が図れて手術効率の向上を図ることが可能となる。
【0061】
アームレスト本体32を関節アーム39,40を介して固定部46に移動調整自在に配し、この固定部46を、例えばヘッドレスト19に取り付けて配置したり、手術台18のその他の部位等の各種の部位に配置することもできることにより、各種の使用形態が実現される。
【0062】
(第2の実施の形態)
図7は、この発明の第2の実施の形態に係る手術用顕微鏡システムを示すものである。但し、図7においては、上記第1の実施の形態に係る手術用顕微鏡システムと同一部分について同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0063】
即ち、上記第2アーム7には、後述する視野移動装置60の一端である接続軸60aが、軸O3を中心に回動自在に取り付けられる。この視野移動装置60の他端である接続軸60bには、第3アーム8が、軸O4を中心とした鏡体2の術者21の観察方向に対する前後方向の俯仰、軸O5を中心とした術者21の左右方向の俯仰を可能に取り付けられる。
【0064】
ここで、図7において、紙面に垂直な手前方向をX方向、紙面の左右方向をY方向とする。
【0065】
上記手術台18には、術者21の左側に配置されたアームレストL61、術者21の右側に配置されたアームレストR62が取り付け配置される。そして、上記支柱5には、上記制御回路17に電気的に接続されるコネクタ63a、63b、63c、63dが設けられる。
【0066】
また、架台3に並設して機器部5aが設けられ、この機器部5aには、コントローラ64,65が内装される。このうちコントローラ64は、上記コネクタ63cと図示しないケーブルを介して電気的に接続され、術部を処置する滅菌可能な術具である例えば図8に示す電気メス67を作動制御する。この電気メス67は、ケーブルを68を介してコネクタ69に接続される。
【0067】
他方のコントローラ65は、上記コネクタ63dと図示しないケーブルを介して電気的に接続され、例えば術部を拡大観察する滅菌可能な術具である図8に示す電子内視鏡70を作動制御する。電子内視鏡70は、ケーブル71を介してコネクタ72に接続される。
【0068】
また、機器部5aには、モニタ66が設けられる。このモニタ66は、上記コントローラ65と電気的に接続され、上記電子内視鏡70で撮像された画像が選択的に表示される。
【0069】
次に、上記アームレストL61、アームレストR62の構成について詳細に説明する。
【0070】
即ち、アームレストL61及びアームレストR62は、図9に示すようにアームレスト本体110及びアームレスト本体111が、略同様の架台部112を用いて所定の間隔に配置される。そこで、説明の都合上、図10に示す一方のアームレストR62を代表して説明し、アームレストL61については、同一部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
【0071】
図10において、73は、ハウジングで、このハウジング73には、手術中に術者21が手(腕)を載せ安定させて手術を遂行するための手のせ部73aが設けられる。
【0072】
また、図中75は、ベースで、一端が手術台18に固定され、その他端には、支持軸76が立設される。支持軸76には、上下方向に貫通した孔76aが設けられ、その先端部に嵌合軸76bが設けられる。この嵌合軸76bには、支柱74の上下方向に貫通された孔74aが嵌合されて組付けられる。また、支持軸76の一部には、ネジ部76cが設けられ、このネジ部76cには、補助リング77に形成されたネジ部77aが螺合調整自在に螺着される。
【0073】
上記支柱74には、一端部にフランジ部74bが設けられ、このフランジ部74b上には、嵌合軸74cが設けられる。この嵌合軸74cは、上記ハウジング73の一端に設けられた一対の嵌合孔73b,73cに嵌合される。そして、支柱74の上端部には、ハウジング73が軸O6を中心にスムーズに回転され、かつハウジング73が上下方向にガタつかないように、オサエカン781が取り付けられる。上記支柱74のフランジ部74bには、ネジ部74dが、孔74aに略直交するように形成され、このネジ部74dには、固定ハンドル113のネジ部113a画螺合調整自在に螺着される。
【0074】
また、上記ハウジング73の一端には、ネジ部73dが、上記支柱74の嵌合軸74cに対して略直交して形成され、このネジ部73dには、ツマミ受け78のネジ部78aが螺合調整自在に螺着される。このツマミ受け78には、嵌合孔78cと、嵌合孔78cよりも小さい孔78bが連続して形成される。この嵌合孔78c、孔78bには、基端にツマミ79の設けられた固定ピン80が挿着される。
【0075】
固定ピン80には、一端にツマミ79に固定され、その他端にツマミ受け部78の孔78bよりも僅かに小さい径の軸部80aと、ツマミ受け部78の嵌合孔78aよりも僅かに小さい径の挿入部80bが連続して設けられる。固定ピンは、その軸部80aの周囲にコイルバネ81が遊挿された状態で、挿入部80b、軸部80aがツマミ受け部78の嵌合孔78c、孔78bに挿入され、コイルバネ81を介して軸O6方向に付勢力が付与される。。
【0076】
上記支柱74の嵌合軸74cの外周には、固定ピン80の挿入部80bよりも僅かに大きな孔74eが、軸O6周りに所定の間隔に複数箇設けられ、この複数の孔73eに選択的に固定ピン80の挿入部80bが挿入される。これにより、ハウジング73は、支柱74に対する角度調整が行われる。
【0077】
上記ハウジング73には、スライドカバー82が矢印A、B方向に移動自在に設けられ、このスライドカバー82の上面には、入力手段であるシーソースイッチ83,84、ジョイスティックスイッチ85が操作自在に設けられる。そして、スライドカバー82の側面には、例えば図11に示すように押しボタンスイッチ86が操作自在に設けられる。
【0078】
スライドカバー82は、幅寸法が上記ハウジング73の幅よりも僅かに大きな略コ字状に形成され、その所定の位置に移動方向に延出される長孔82aが設けられる。そして、この長孔82aには、固定ツマミ88のネジ部88aが遊挿され、該固定ツマミのネジ部がハウジング73に設けられたネジ部73fに螺合調整自在に螺着される。固定ツマミ88には、位置決め用のツマミ部88bが、長孔82aの幅より大きな寸法を有して形成される。これにより、固定ツマミ88は、そのネジ部88aのネジ部73fに対する螺合を緩めることにより、スライドカバー82の移動を可能とし、そのネジ部88aの螺合を締め付けることにより、ツマミ部88bが、長孔82aの側壁に圧接されて該スライドカバー82の移動を規制する。
【0079】
このように、シーソースイッチ83,84、ジョイスティックスイッチ85は、ハウジング73に対して移動自在に組付けたスライドカバー82に配したことにより、そのスライドカバー82を移動調整することで、術者に最適な操作位置容易に設定することが可能となる。
【0080】
また、上記ハウジング73には、コネクタ89aが設けられる。このコネクタ89aには、上記電子内視鏡70のコネクタ72が図示しないケーブルを介して選択的に接続される。
【0081】
ここで、上記シーソースイッチ83,84、ジョイスティックスイッチ85、押しボタンスイッチ86、コネクタ89aは、ハウジング73内に収容配置された基板87と電気的に接続され、この基板87が集合ケーブル90と電気的に接続されている。集合ケーブル90は、支柱74に形成された開口74h、支柱74の孔74a、支持軸76の孔76aを通り、ベース75に固定配置されたコネクタ91aと電気的に接続される。開口74hは、図12に示すように開口端74f,74gの範囲で設けられる。このように、集合ケーブル90を支柱74内に内蔵する如く配線することにより、ケーブルが周囲に露出されないため、手術台18近傍を簡素化され、術者の足や手、術具等を、ケーブルに引っ掛けてしまうことが防止される。
【0082】
上記コネクタ91aには、コネクタ92aが着脱可能に、かつ電気的に接続される。コネクタ92aには、ケーブル93aを介してコネクタ94aが電気的に接続され、このコネクタ94aには、上記支柱5に配置されたコネクタ63aと電気的に接続される。
【0083】
また、上記支柱74のフランジ部74bの上面には、ストッパピン96が突設され、このストッパピン96は、上記ハウジング73に設けられる長溝73gに移動自在に収容される。この長溝73gは、上記ストッパピン96の径よりも僅かに大きな幅で、かつ軸O6を中心とした円弧状に形成され、ハウジング73を支柱74に対して、軸O6周りに回転させた場合に、集合ケーブル90が、開口端74f、または74gと、ハウジング73とで挟み込まれてしまわない範囲でストッパピン96が移動可能な範囲に設けられる。
【0084】
ここで、上記シーソースイッチ83は、図10中において、左端、または右端を押し込み操作すると、上記制御回路17が図示しない照準モータをそれぞれ正回転、または逆回転制御する。そして、上記シーソースイッチ84は、図10中において、左端、または右端を押し込み操作すると、制御回路17が図示しない変倍モータをそれぞれ正回転、または逆回転制御する。上記ジョイスティックスイッチ85は、図10中において、紙面手前側、または向こう側へ倒されると、上記制御回路17が後述する図13に示す視野移動装置60のXモータ104をそれぞれ正回転、または逆回転制御し、紙面左側、または右側へ倒されると、上記図13に示す視野移動装置60のYモータ107をそれぞれ正回転、または逆回転制御する。
【0085】
但し、制御回路17は、ジョイスティックスイッチ85を倒しても、押しボタンスイッチ86が押し込まれている状態でないと、詳細を後述する視野移動装置60のXモータ104、Yモータ107へ電源を供給することがない。これにより、視野移動装置60は、別のスイッチを押し込んだ状態でないと、視野移動装置が動かないように構成しているため、仮に不用意に押し釦86に触れてしまっても、突然に鏡体2が動いてしまうことがなく、術者21は手術に集中することができる。
【0086】
また、上記制御回路17は、上記電子内視鏡70に設けられた図示しないスイッチがオン・オフされると、該電子内視鏡70の電源がオン・オフされるように動作制御する。
【0087】
また、上記アームレストR62には、全体を覆うように滅菌ドレープ95が被着され得る。この滅菌ドレープ95には、コネクタ窓96がコネクタ89aに対応して設けられる。このコネクタ窓96は、コネクタ89aよりも僅かに小さな開口96aを有し、コネクタ89aの外形に軽圧入され、これにより滅菌ドレープ95が位置決めされる。
【0088】
そして、上記シーソースイッチ83,84のそれぞれの近傍には、識別のための表示114,115が貼り付けられている。ここで、例えば114の表面にはF、115の表面には、Zの文字を浮き出させて形成される。この表示114,115は、術者が手で触れればスイッチを直視することなく、認識できることにより、誤操作が確実に防止することが可能となるうえ、いちいち術部から目を離すことがないことにより、手術に集中することが可能となる。
【0089】
一方、上記アームレストL61は、上述したアームレストR62におけるコネクタ89aの構成が異なり、コネクタ89aに代わり、電気メス67のコネクタ69と、電気的に接続可能なコネクタ89bがハウジング73に固定されている。
【0090】
また、上記アームレストL61のベース75には、略同様にコネクタ91b,92b,94b、ケーブル93bが設けられる。
【0091】
そして、アームレストL61の制御回路17は、上記電気メス67に設けられた図示しないスイッチがオン・オフされると、該電気メス67の電源がオン・オフされるように動作制御する。
【0092】
ここで、上記視野移動装置60の構成について詳細に説明する。即ち、視野移動装置60は、図13に示すように上記第2アーム7の先端に接続軸60aを介して吊持されて配置される。具体的には、視野移動装置60のベース101が接続軸60a先端に固着されて保持され、このベース101の下面側には、X移動部材102とY移動部材103が順次積重状に組み付けられる。
【0093】
ベース101の下面部には、X方向に沿うアリ溝状の凹部101aが形成され、この凹部101aには、上記X移動部材102の上面部に設けられた凸部102aがX方向に移動自在に嵌合される。これにより、X移動部材102は、ベース101に対してX方向へスライド可能に配置される。
【0094】
また、X移動部材102の下面部には、Y方向に沿うアリ溝状の凹部102bが形成され、この凹部102bには、Y移動部材103の上面部に設けられた凸部103aがY方向に移動自在に嵌合される。これにより、Y移動部材103はX移動部材102に対してY方向へ移動可能に配置される。
【0095】
さらに、上記ベース101には、Xモータ104が配置され、このXモータ104は、上記支柱5内に設けられた制御回路17に電気的に接続される。このXモータ104の出力軸には、ピニオンギア105が嵌着され、このピニオンギア105には、上記X移動部材102に設けられるラック106に噛合される。これにより、Xモータ104が駆動されて、ピニオンギア105が回転駆動されると、ラック106がX方向に移動付勢され、これに連動してX移動部材102がX方向に移動される。
【0096】
また、上記X移動部材102には、Yモータ107が配置され、このYモータ107は、上記支柱5内に設けられた制御回路17に電気的に接続される。このYモータ107の出力軸には、ピニオンギア108が嵌着され、このピニオンギア108には、上記Y移動部材103に設けられるラック109に噛合される。これにより、Yモータ107が駆動されて、ピニオンギア108が回転駆動されると、ラック109がY方向へ移動付勢され、これに連動してY移動部材103がY方向に移動される。
【0097】
上記Y移動部材103には、接続軸60bが設けられ、この接続軸60bには上記鏡体2を支持する第3アーム8が取り付けられる。
【0098】
次に、上記手術台18に組付けられたアームレストL61,アームレストR62の調整動作について説明する。
【0099】
即ち、このアームレストL61,アームレストR62は、手術内容等に応じて略同様の手順で調整される。例えばアームレストL61を調整する場合には、先ず固定ハンドル113を緩め、アームレスト本体110の高さを調整して、所望の位置に調整した後、固定ハンドル113を締め込んで、アームレスト本体110が支持軸76に対して固定される。次に、補助リング77を回転させ、フランジ部74bの下面へ補助リング77を当て付ける。これにより、万が一固定ハンドル113が緩んでも、アームレスト本体110が落下されることがない。
【0100】
次に、アームレスト本体110のツマミ79をコイルバネ81の付勢力に抗して引き、挿入部80bを、孔74eから離脱させる。この状態で、アームレスト本体110を軸O6回りに回転させ、所望の位置に設定してツマミ79を解放する。すると、固定ピン80は、コイルバネ81により移動付勢され、その挿入部80aが嵌合軸74cに当接される。ここで、アームレスト本体110を軸O6回りに微小回転させると、固定ピン80の挿入部80aが近傍の孔74eに挿入され、アームレスト本体110は、軸O6回りの回転が規制されて位置決めされる。
【0101】
そして、シーソースイッチ83,84、ジョイスティックスイッチ85の位置調整を行う。
【0102】
先ず、固定ツマミ88を緩め、スライドカバー82をアームレスト本体110の長手方向に移動させて、所望の位置に移動させ、固定ツマミ88を締め込んで移動位置で位置決めする。これにより、スライドカバー82がハウジング73に固定される。
【0103】
次に、アームレストL61のコネクタ92bにコネクタ91bを、手術用顕微鏡1のコネクタ63bとコネクタ94bを接続する。そして、滅菌ドレープ95に固着されたコネクタ窓96を、コネクタ89bにはめ込み、滅菌ドレープ95をアームレストL61全体に覆い被せる。
【0104】
同様に、アームレストR62においても、アームレスト本体111の高さ調整、回転方向の調整、シーソースイッチ83,84、ジョイスティックスイッチ85の位置調整が行われる。その後、アームレストR62のコネクタ92aにコネクタ91aを、手術用顕微鏡1のコネクタ63aとコネクタ94aを接続する。続いて、滅菌ドレープ95に固着されたコネクタ窓96をコネクタ89aにはめ込み、滅菌ドレープ95をアームレストR62全体に覆い被せる。
【0105】
次に、電気メス67と電気的に接続されたコネクタ69をアームレストL61のコネクタ89bに、電子内視鏡70と電気的に接続されたコネクタ72をアームレストR62のコネクタ89aに接続し、ここに、アームレスト調整作業が完了される。
【0106】
ここで、術者21は、グリップ9を握り、スイッチ10を押すことにより軸O1〜O5に内蔵された上記電磁ブレーキ(図示せず)によるロックを解除し、鏡体2を移動して患者22の術部の観察部位に焦点位置15を位置決めする。すると、術部から発せられた光束は、鏡体2の対物レンズ11に入射され、変倍光学系12、結像レンズ13a,13bを通って接眼レンズ14a,14bに導かれ、該接眼レンズ14a,14bで術者21により所望の倍率で観察される。
【0107】
術者21が患者22の患部を処置する場合には、術者21の左手、右手をそれぞれアームレスト本体110,111の手のせ部73aに置き、手を安定させて微細な処置が行われる。
【0108】
そして、観察像の焦点位置15が合わないときは、左手(右手)をアームレスト本体110(111)に沿って引き、シーソースイッチ83を操作する。すると、制御回路17は、駆動信号を上記照準モータ(図示せず)に供給して、照準モータ(図示せず)を正回転、または逆回転駆動し、対物レンズ11を光軸方向に移動させて、所望の焦点位置15に設定する。
【0109】
また、観察像の倍率を変更したい場合は、左手(右手)をアームレスト本体110(111)に沿って引き、シーソースイッチ83を操作する。すると、制御回路17は、駆動信号を上記変倍モータ(図示せず)に出力して、変倍モータ(図示せず)を正回転、または逆回転駆動し、変倍光学系を光軸方向に移動させて、所望の倍率に設定する。
【0110】
そして、操作持、シーソースイッチ83,84で操作される機能が分からなくなってしまった場合には、シーソースイッチ83,84の近傍に貼り付けられた表示114,115の浮き出し文字を手で触れることにより、機能を確認することができる。
【0111】
顕微鏡の視野を移動したい場合は、左手(右手)をアームレスト本体110(111)に沿って引き、押しボタンスイッチ86を押し込みながらジョイスティック85を所望の方向へ倒し込み操作する。すると、制御回路17は、Xモータ104、Yモータ107に駆動信号を出力して、該Xモータ104、Yモータ107を正回転、または逆回転駆動し、視野移動装置60を作動制御して鏡体2を移動させて視野を移動させる。
【0112】
次に、アームレストL61、アームレストR62を術部15から遠ざける場合には、アームレスト本体110,111のツマミ79をコイルバネ81の付勢力に抗して引き、固定ピン80の挿入部80bを、孔74eから離脱させる。この状態にてアームレスト本体110,111を軸O6回りに回転させ、所望の位置にてツマミ79を解放する。すると、ツマミ79の挿入部80aは、コイルバネ81により付勢されて、嵌合軸74cに当接される。ここで、アームレスト本体110、111を軸O6回りに微小回転させると、固定ピン80の挿入部80aが所望の孔74eに挿入され、アームレスト本体110、111の軸O6回りの回転が規制されて位置決めされる。これにより、アームレスト本体110,111は、術部15から遠ざけられる。
【0113】
このように、第2の実施の形態においては、アームレスト本体110、111を回転自在に配し、アームレスト本体110,111の位置を変更可能に構成した。これによれば、術者の好みや、術式に合わせ、アームレスト本体110,111の位置を変更したり、アームレストL61,アームレストR62が不要になった場合に、アームレスト本体110,111を回転させて退避させることができる如く、各種の術式に対応させることが可能なことにより、手術効率の向上を図ることが可能となる。
【0114】
また、アームレストL61,アームレストR62には、術部の処置、観察、又は診断に使用される手術用顕微鏡以外の動力機能が接続される。これら動力機能は、各々動力機能側接続部を備え、この動力機能側接続部は、アームレストL61及びアームレストR62の少なくとも一方に設けられたコネクタ89a(インターフェース)に接続され、その機能を達成可能となる。
【0115】
上述の動力機能としては、例えば、電気メス等のエネルギー処置具や術部視野を確保して、術部を観察または診断するための電子内視鏡等が上げられる。また、上記コネクタ89aは、術者の腕が載置される箇所を除けば、アームレストL62,アームレストR62のいずれかの箇所に設けてもかまわない。更に、コネクタ89aは、アームレスト本体110,111の基端部(アームレスト本体110,111が、回転軸である軸O6と接続される部分、またはその近傍)アームレスト本体先端部に設けることが好ましい。アームレスト本体110,111にコネクタ89aを設けることにより、術部周辺及び術者周辺が動力機能を機能させるために必要なケーブルで煩雑になることがなくなる。アームレスト本体先端部にコネクタ89aを設ければ、更に効果的にケーブル類による煩雑さがなくなる。
【0116】
さらに、前述のエネルギー処置具や電子内視鏡等の入力手段を、アームレストレストL61、アームレストR62に配することにより、これら動力機能の操作が行い易くなるメリットと共に、上記入力手段が分離して設けられている状態と比較して、術部周辺及び術者周辺がケーブルで煩雑になることがない。
【0117】
以上によれば、術者は、手術に集中することができるので、手術時間を短縮することが可能となる。
【0118】
(第3の実施の形態)
図14は、この発明の第3の実施の形態に係る手術用顕微鏡システムを示すものである。但し、図14においては、上記第1及び第2の実施の形態に係る手術用顕微鏡と同一部分について同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0119】
上記支柱5には、上記制御回路17及び受信回路118が内蔵され、相互間が電気的に接続される。そして、支柱5には、術者21の左側に配置されたアームレストL119、術者21の右側に配置されたアームレストR120が夫々軸O1を中心として回転自在に積重状に取り付けられる。
【0120】
また、上記鏡体2には、ロボットマニピュレータ121の基端部が取り付け螺れる。このロボットマニピュレータ121は、例えば図15に示すように第1アーム122、第2アーム123、第3アーム124が回動自在な関節126a〜126dを介して連結され、第3アーム124の先端には、回動自在な関節126e、126fを介して処置具接続部125が設けられる。この処置具接続部125には、処置具が選択的に把持され、X,Y,Z方向に3次元的に駆動される。例えば、処置具として電気メス67が上記処置具接続部125に着脱自在に把持される。
【0121】
即ち、上記第1アーム122は、その一端が上記鏡体2に支持され、この第1アーム122の他端には、第2アーム123の一端が軸S1を回転軸とする関節126aと、紙面に垂直なS2を回転軸とする関節126bを介して連結される。この第2アーム123の他端には、第3アーム124の一端が軸S3を回転軸とする関節126cと、紙面に垂直なS4を回転軸とする関節126dを介して連結される。また、第3アーム124の他端には、処置部接続部125の基部が軸S5を回転軸とする関節126eと、紙面に垂直なS6を回転軸とする関節126fを介して連結される。
【0122】
上記関節126a〜126fは、エンコーダ128a〜128fとモータ127a〜127fを有し、これらエンコーダ128a〜128f、モータ127a〜127fは、上記支柱5に内蔵された制御回路17と電気的に接続される。
【0123】
ここで、上記アームレストL119、アームレストR120の構成について詳細に説明する。このアームレストL119及びアームレストR120は、図16に示すように略同様にアームレスト本体127とアームレスト支持部129及びアームレスト本体128とアームレスト支持部129で構成される。そこで、ここでは、一方のアームレストL119を代表して説明し、他方のアームレストR120について、同一部分について、同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部分についてのみを後述する。
【0124】
即ち、アームレストL119は、図17に示すように上記支柱5に第1アーム130の一端が軸O1を回転軸とする関節131を介して連結され、この第1アーム130の他端には、第2アーム132の一端が、軸R1を回転軸とする関節133を介して連結される。この第2アーム132の他端には、支持ブロック134が軸R2を回転軸とする関節135を介して連結される。
【0125】
支持ブロック134には、リンク138の一端が、紙面に垂直な軸R3を回転軸とする関節140を介して連結され、リンク137及びガススプリング139の一端が、紙面に垂直な軸R4を回転軸とする関節141を介して連結される。そして、リンク138及びガススプリング139の他端は、支持ブロック136に対して紙面に垂直な軸R5を回転軸とする関節142を介して連結される。また、リンク137の他端は、支持ブロック136に対して紙面に垂直な軸R6を回転軸とする関節143を介して連結される。支持ブロック136は、ハウジング144に取り付けられる。
【0126】
ここで、上記支持ブロック134,136、リンク137,138、関節140,141,142,143からなるリンク機構と、バランス調整用のガススプリング139からなる、いわゆる上下移動されるパンタグラフアームを構成する。
【0127】
なお、上記回転軸O1、R1〜R3における回転部には、図示しない電磁ブレーキが各々設けられ、アームレスト本体127が、空間的に自在に位置調整可能とし、あるいは調整位置において位置可能に構成される。上記電磁ブレーキ(図示せず)は、上記支柱5に内蔵された制御回路17と電気的に接続され、後述する押しボタンスイッチ165,166の操作に連動して制御回路17を介して作動制御される。
【0128】
また、上記ハウジング144は、その外周部に略箱状に合体される一対の滅菌カバー145,146が被着される。このうち滅菌カバー145は、図17中において、紙面左側からハウジング144に被着され、他方の滅菌カバー146は紙面右側からハウジング144に被着される。そして、これら滅菌カバー145,146は、それぞれに設けられた爪部145a及び爪部146aが着脱自在に係合されて合体される。ここで、滅菌カバー146は、例えば爪部146aが滅菌カバー145の爪部145aに係合可能なだけ弾性変形する材料で形成される。
【0129】
さらに、上記ハウジング73には、基板152が内蔵され、この基板152には、例えば略同様に構成される昇降部160aを有する押しボタンスイッチ160が、複数個、所定の間隔に搭載される。押しボタンスイッチ160は、基板152を介して上記ハウジング144内に収容配置される送信回路170と電気的に接続され、その昇降部160aが押し込まれると、オンされてオン信号を基板152を介して送信回路170に出力する。
【0130】
この押しボタンスイッチ160の昇降部160a上には、ソケット149の一方面が当接される。このソケット149は、凹形状の支持枠148にコイルバネ151を介在して移動自在に収容され、この支持枠148は、上記ハウジング114の内壁に取り付けられる。これにより、ソケット149は、押しボタンスイッチ160の昇降部160aに対してコイルバネ151の付勢力により、離間された状態で対向配置される。
【0131】
上記ソケット149には、孔149aが上記昇降部160aに対向して設けられ、この孔149aには、押圧部材153の挿入部153aが着脱自在に挿入される。また、ソケット149には、孔149aに対して直交してプランジャー150が、その先端部150aが孔149より僅かに内側に突出して押圧部材153の挿入部153aに当接するように挿着される。さらに、押圧部材153の挿入部153aには、その内壁にV溝153bが、プランジャー150の先端部150aの位置よりも僅かに上の位置に設けられる。
【0132】
また、上記ハウジング144の押圧部材153が位置する部位には、開口144aが設けられる。そして、上記滅菌カバー145の押圧部材153が位置する部位には、開口145bが設けられる。このうち開口145bは、開口144aよりもやや小さく形成される。記押圧部材153は、その上面153cが、滅菌カバー145の外表面(この場合上面145c)よりもややもぐった位置になるように配置される。
【0133】
なお、図16乃至図19における押圧部材154〜159,180は、上述した押圧部材153及び押しボタンスイッチ160と同様にハウジング144内に収容配置される図示しない押しボタンスイッチと組合わされて構成され、その押圧操作に連動して同様にオン信号を上記送信回路170に出力する。そこで、ここでは、押圧部材154〜159,180と各押しボタンスイッチ(図示せず)との関係についての詳細な説明を省略する。
【0134】
また、上記押圧部材153の上面の一段落とされた面には、例えば文字や絵等を浮き出しにした識別のための表示173が貼り付けられ、上記押圧部材154〜159,180にも同様に表示(図の都合上、図示せず)が貼り付けられる。
【0135】
上記滅菌カバー145には、開口145dが設けられ、この開口145dには、該開口145dよりやや大きな径を有したトラックボール168が対向配置される。そして、このトラックボール168は、オサエリング167のを介して滅菌カバー145の開口145d内に収容配置される。このオサエリング167には、トラックボール168の外形よりもやや小さい径の開口167bと、ネジ部167aを有し、この167aが、滅菌カバーに形成されたネジ部145eに螺合調整自在に螺着されて、上記滅菌カバー145の開口145dと協働してトラックボール168を回転操作自在に保持する。
【0136】
また、ハウジング144には、滅菌カバー145の開口145dに対向して非接触型の回転検出用光学式検出部169が配置される。この光学式検出部169は、上記送信回路170と電気的に接続され、上記トラックボール168が回転されると、回転方向を読み取り、回転方向に従った信号を上記送信回路170に出力する。
【0137】
さらに、上記ハウジング144には、コネクタ171aが設けられ、このコネクタ144に対向して上記滅菌カバー145には、開口145gが設けられる。このコネクタ171aは、上記送信回路170に電気的に接続され、上記電気メス67のコネクタ69が選択的に着脱される。
【0138】
また、ハウジング144には、開口145fが設けられ、この開口145fには、送信アンテナ172が挿着される。そして、この滅菌カバー146には、開口146aが送信アンテナ172に対向して設けられる。この送信アンテナ172は、上記送信回路170と電気的に接続され、該送信回路170からの送信信号を開口145f、滅菌カバー146の開口開口146aを介して外部に送信する。
【0139】
上記滅菌カバー145には、図18に示すようにホルダー178が設けられる。このホルダー178には、上記電子内視鏡70の先端部70a(図15参照)の外形よりも大きく、かつ、その保持部70bの外形よりも小さい径の孔178aが設けられている。
【0140】
上記滅菌カバー145,146、押圧部材153〜159,180、トラックボール168、オサエリング167は、例えばガス滅菌(EOG、ホルマリン等)、あるいは高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)耐性を有する公知の材料で形成される。このようにアームレスト本体127の滅菌には、滅菌カバー145,146、押圧部材153〜157,159,180、トラックボール168を使用しているので、ランニングコストを最小限に保つつことが可能となるうえ、周知のドレープを使用しないことで、ドレープの上からトラックボール168、スイッチを操作する煩わしさがなくなるため、手術に集中することができる。そして、トラックボール168の操作に関しては、ドレープを介さずに、直接的に触れて操作できることにより、微動操作を容易に行うことが可能となり、この点からも手術効率の向上に寄与することができる。
【0141】
また、トラックボール168をアームレストL119に手を置きながら(手を安定して保持しながら)操作することができるため、高精度な微動操作が可能となるうえ、術者の疲労の軽減も図れる。
【0142】
また、上記制御回路17は、押圧部材153,155が押し込まれている間、図示しない変倍モータをそれぞれ正回転、逆回転駆動し、押圧部材154,156が押し込まれている間、図示しない照準モータをそれぞれ正回転、逆回転駆動し、押圧部材157が押し込まれている間、電気メス67の電源がオンし、押圧部材159,180の双方が押し込まれて間、アームレスト支持部129の各回転部に設けられた各電磁ブレーキ(図示せず)を解除する。
【0143】
さらに、制御回路17は、トラックボール168が図17において、紙面手前側、または向こう側へ回転されると、回転方向の信号が入力され、エンコーダ128a〜128f、モータ127a〜127fを制御してロボットマニピュレータ121に接続された電気メス67がそれぞれX方向、−X方向へ移動するように制御する。そして、制御回路17は、トラックボール168が図17において、紙面左側、または右側へ回転されると、エンコーダ128a〜128f、モータ127a〜127fを制御してロボットマニピュレータ121に接続された電気メス67がそれぞれY方向、−Y方向へ移動するように制御する。
【0144】
但し、上記制御回路17は、上記トラックボール168、押圧部材157が操作されても、押圧部材180が押圧操作されてその押しボタンスイッチ(図示せず)がオンされている状態でないと、ロボットマニピュレータ121および、電気メス67への電力の供給を停止する。
【0145】
このように電気メス67のスイッチと、アームレストL119に配したトラックボール168は、別のスイッチを押し込んだ状態でないと、電気メス67がオンされたり、ロボットマニピュレータ121が動かないように構成されていることにより、仮に電気メス67のスイッチ、またはロボットマニピュレータ121の操作入力スイッチに触れてしまっても、突然に鏡体2が動いてしまう誤動作を確実に防止できるため、術者の手術集中に寄与することができる。
【0146】
また、上記押しボタンスイッチ160、トラックボール168をアームレストL119の内部に収容配置して、アームレストL119外表面より突出させないように配していることにより、これらのスイッチ類を、手を置く(のせる)載置部位に配しても、誤操作を効果的に防止することができるため、その設計の自由度が向上されて容易に小形化の促進を図ることができる。
【0147】
さらに、アームレストL119をリンク機構とガススプリング139で構成されるパンタグラフアーム構造で移動自在に組付け配置し、2つのスイッチが同時に操作された状態で、電磁ブレーキを作動制御するように構成していることにより、アームレストL119が、誤って移動されてしまうことが、確実に防止されるため、この点からも術者の手術集中に寄与することができる。
【0148】
ここで、上記アームレストR120について、上記アームレストL119との異なる構成について説明する。即ち、アームレストR120は、アームレストL119とは、形状、各スイッチ配置が対称になっており、該アームレストL119のコネクタ171aに代えて接続可能なコネクタが異なり、アームレストL120には、電子内視鏡70のコネクタ72が着脱自在に連結されるコネクタ171bが配置される。
【0149】
また、上記制御回路17は、トラックボール168が図17において、紙面手前側、または向こう側へ回転されると、その回転に応動してモータ127eが制御されてロボットマニピュレータ121の関節126eをそれぞれ時計周り、反時計周りに回転制御する。そして、制御回路17は、トラックボール168が図17において、紙面左側、または右側へ回転されると、その回転に応動してエンコーダ128a〜128f、モータ127a〜127fが制御されてロボットマニピュレータ121に接続された電気メス67をそれぞれZ方向、−Z方向へ移動制御する。
【0150】
上記構成において、例えば先ず、アームレストL119のアームレスト本体127にガス滅菌(EOG、ホルマリン等)、あるいは高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)にて滅菌した滅菌カバー145,146を装着し、爪部145a,146aが係合するまで、お互いを引き合わせる。そして、同様に滅菌された各押圧部材153〜159,180の挿入部153aを各所定のソケット149の孔149aに押し込む。この際、各押圧部材153〜159,180に設けられたV溝153bにプランジャー150の先端部150aが嵌り込み、各押圧部材153〜159,180が固定される。
【0151】
次に、滅菌されたトラックボール168を滅菌カバー145の所定の位置へ落とし込み、さらに、滅菌されたオサエリング167のネジ部167aを滅菌カバー145のネジ部145eを螺合させてトラックボール168上に、オサエリング167を組付ける。
【0152】
また、アームレスト本体127に設けられたコネクタ171aに電気メス67と電気的に接続されたコネクタ69を接続させる。
【0153】
そして、他方のアームレストR120のアームレスト本体128には、同様に滅菌カバー145,146、押圧部材153〜159,180、トラックボール168、オサエリング167を順に組付けて、そのアームレスト本体128に設けられたコネクタ171bに電子内視鏡70と電気的に接続されたコネクタ72を接続する。
【0154】
この組付け状態において、アームレスト本体127の押圧部材158,159の双方を押し込み操作すると、ソケット149を介して上記押しボタンスイッチ(図示せず)がそれぞれ押し込まれ、該押しボタンスイッチ(図示せず)がオン状態に設定される。すると、送信回路170は、オン信号を送信アンテナ172に出力し、このオン信号が送信アンテナ172から送信される。このオン信号は、受信回路118で受信されて、制御回路17に入力され、制御回路17が、アームレスト支持部129の各回転部に設けられた各電磁ブレーキのロックを解除し、アームレスト本体127を所望の位置へスムーズに移動可能に設定する。
【0155】
そして、アームレスト本体127の位置が定まった状態で、上記押圧部材158,159の押し込みを解除する。すると、ソケット149がコイルバネ151の付勢力により押し上げられ、押しボタンスイッチ(図示せず)は、元の状態に復帰(オフ状態)される。これにより、アームレスト支持部129の各回転部に設けられた各電磁ブレーキ(図示せず)がロックされ、アームレスト本体127が移動位置において固定される。
【0156】
同様にして、アームレスト本体128を所望の位置に移動させて、その移動位置において固定させる。
【0157】
ここで、術者21は、グリップ9を握り、スイッチ10を押すことにより軸O1〜O5に内蔵された電磁ブレーキによるロックを解除し、鏡体2を移動して術部45の観察部位に焦点位置15を位置決めする。すると、術部から発せられた光束は、鏡体2の対物レンズ11に入射され、変倍光学系12、結像レンズ13a,13bを通って接眼レンズ14a,14bに導かれ、該接眼レンズ14a,14bで術者21により所望の倍率で観察される。
【0158】
術者21が患者22の患部を処置する場合には、術者21の左手、右手をそれぞれアームレスト本体127,128の上面145cに置き、手を安定させて微細な処置が行われる。
【0159】
そして、観察像の焦点位置が合わないときは、左手(右手)をアームレスト本体127(128)の上面に沿って引き、押圧部材155または、押圧部材156を押し込み操作する。すると、押圧部材155または、押圧部材156は、ソケット149を介して上記押しボタンスイッチ(図示せず)を押し込み、該押しボタンスイッチ(図示せず)のオン信号が送信回路170に入力される。ここで、送信回路は、オン信号を送信アンテナ172から送信し、このオン信号を受信回路118が受信して制御回路17に入力される。すると、制御回路17は、駆動信号を上記照準モータ(図示せず)に出力して、該照準モータ(図示せず)を正回転、または逆回転駆動し、対物レンズ11を光軸方向に移動させて、焦点位置を変更させる。
【0160】
そして、上記押圧部材155、または156の押し込み操作を解除すると、ソケット149がコイルバネ151の付勢力により押し上げられ、上記押しボタンスイッチ(図示せず)は、元の状態に復帰(オフ状態)される。
【0161】
また、観察像の倍率を変更する場合は、左手(右手)をアームレスト本体127(128)の上面に沿って引き、押圧部材153(または154)を押し込見操作する。すると、押圧部材153(または押圧部材154)は、ソケット149を介して押しボタンスイッチ160を押し込みオンさせる。ここで、送信回路170は、押しボタンスイッチ160のオン信号が入力され、このオン信号を送信アンテナ172から送信する。このオン信号は、受信回路118を介して制御回路17に入力される。ここで、制御回路17は、駆動信号を変倍モータに出力し、変倍モータを正回転、または逆回転駆動し、変倍光学系を光軸方向に移動させて、倍率を変更させる。
【0162】
また、押圧部材153または、154の押し込み操作が解除されると、ソケット149がコイルバネ151の付勢力により押し上げられ、上記押しボタンスイッチ(図示せず)は、元の状態に復帰(オフ状態)される。
【0163】
そして、電気メス67をX,Y方向に移動させる場合には、左手をアームレスト本体127の上面に沿って引き、押圧部材180を押し込み操作し、上記押しボタンスイッチ(図示せず)をオン状態に保ったまま、トラックボール168を図17において、紙面手前側、または向こう側へ回転させる。すると、トラックボール168の回転は、光学式検出部169で検出され、その検出信号が送信回路に入力されて、送信アンテナ172を介して送信される。この検出信号は、受信回路118で受信されて制御回路17に入力される。制御回路17は、入力した検出信号に基づいてエンコーダ128a〜128f、モータ127a〜127fを制御し、ロボットマニピュレータ121に支持された電気メス67をX方向、−X方向に移動させる。
【0164】
また、上記トラックボール168を図17において、紙面左側、または右側へ回転させると、トラックボール168の回転は、先ず光学式検出部169で検出され、その検出信号が送信回路170を介して送信アンテナ172に導かれ、送信される。この送信アンテナ172から送信された検出信号は、受信回路118で受信されて制御回路17に入力される。すると、制御回路17は、エンコーダ128a〜128f、モータ127a〜127fを制御してロボットマニピュレータ121に支持された電気メス67をY方向、−Y方向に移動させる。
【0165】
また、電気メス67を回転させる場合には、右手をアームレスト本体128の上面に沿って引き押圧部材180を押し込み操作し、押しボタンスイッチ(図示せず)をオン状態に保ったまま、トラックボール168を図17において、紙面手前側、または向こう側へ回転させる。すると、このトラックボール168の回転は、光学式検出部169で検出されて、その検出信号が送信回路170に入力され、送信アンテナ172から送信される。この送信アンテナ172から送信された検出信号は、受信回路118で受信されて制御回路17に入力される。すると、制御回路17は、モータ127eを駆動制御してロボットマニピュレータ121の関節126eをそれぞれ時計周り、反時計周りに回転させて電気メス67の回転させる。
【0166】
また、電気メス67をZ方向に移動させる場合には、トラックボール168を図17において、紙面左側、または右側へ回転させる。すると、トラックボール168の回転は、光学式検出部169で検出され、その検出信号が送信回路170に入力され、送信アンテナ172から送信される。この送信アンテナ172から送信された検出信号は、受信回路118で受信されて制御回路17に入力される。すすと、制御回路17は、検出信号に基づいてエンコーダ128a〜128f、モータ127a〜127fを制御してロボットマニピュレータ121に接続された電気メス67をZ方向、−Z方向に移動させる。
【0167】
そして、上記電気メス67をオンさせる場合には、左手(右手)をアームレスト本体127(128)の上面に沿って引き押圧部材180を押し込み操作し、上記押しボタンスイッチ(図示せず)をオン状態に保ったまま押圧部材157を押し込み、上記押しボタンスイッチ(図示せず)をオンさせる。
【0168】
また、上記電子内視鏡70を使用する場合には、電子内視鏡70のスイッチをオン状態に設定する。すると、オン信号は、送信回路172を介して送信アンテナ172から送信され、受信回路118で受信されて制御回路17に入力される。ここで、制御回路17は、入力したオン信号に基づいて電子内視鏡70のコントローラ65を介して取り込んだ観察画像をモニタ66に表示させる。
【0169】
次に、アームレストL119(アームレストR120)を術部15から遠ざけたり、位置を変更させる場合には、アームレスト本体127(128)の押圧部材158,159を両方共押し込み操作する。すると、押圧部材158,159は、ソケット149を介して上記押しボタンスイッチ(図示せず)を押し込んで、該押しボタンスイッチ(図示せず)をオン状態に設定する。このオン信号は、送信回路170を介して送信アンテナ172から送信され、受信回路118を介して制御回路17に入力される。
【0170】
制御回路17は、アームレスト支持部129の各回転部に設けられた各電磁ブレーキ(図示せず)のロックを解除して、アームレスト本体127を所望の位置に移動可能に設定する。そして、アームレスト本体127の位置が定まった状態で、上記押圧部材158,159の押し込み操作を解除して上記電磁ブレーキ(図示せず)をロックし、位置決めする。
【0171】
これら一連の操作時、または、電子内視鏡70を使用しない場合には、上記電子内視鏡70は、その先端部70aを、例えば滅菌カバー145のホルダー178の孔178aに挿入して保持させて格納する。このように、アームレストL119のスイッチを操作する場合や電子内視鏡を使用しない場合にも電子内視鏡を手元に保持させておくことができため、その取扱い性の向上が図れて手術効率の向上が図れる。
【0172】
そして、上記押圧部材153〜159,180を押し込み操作する際、例えば動作機能が分からなくなってしまった場合には、各押圧部材153〜159,180に貼り付けられた表示173の浮き出し文字(絵)を手で触れることにより、その機能が認識される。これにより、例えば術中において、術者21は、術部から目を離すことなく、容易に押圧部材153〜159,180の認識が可能なことにより、手術に集中することができる。
【0173】
このように上記第3の実施の形態では、アームレストL119,アームレストR20を構成するアームレスト本体127及び128を、架台3の支柱5に対して関節アーム構造のアームレスト支持部129を介して移動調整自在に配置したことにより、容易にして高精度な調整操作を実現したうえで、簡易な構成のアームレスト構造を実現することが可能となり、設置スペースの最小限化を図ることができる。
【0174】
また、これによれば、同様にアームレストL119、アームレストR120に動力機能の入力手段を配して構成していることにより、配線系統の内蔵が可能となり、設置スペースの軽減を容易に図ることが可能となる。
【0175】
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
【0176】
例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0177】
この発明は、上記各実施の形態によれば、次のような構成が得られる。
【0178】
(付記1)
少なくとも一つの動力機能を有する手術用顕微鏡と、手術中に術者が手(腕)を置き、手の動きを安定させて手術を遂行するためのアームレストと、前記アームレストに設けられて前記手術用顕微鏡の前記動力機能を作動可能な入力手段と、を備える手術用顕微鏡システム。
【0179】
(付記2)
前記アームレストは手術用顕微鏡に支持されたことを特徴とする付記1記載の手術用顕微鏡システム。
【0180】
(付記3)
前記アームレストの位置を変更するための少なくとも1つ以上の関節を有する付記1、2記載の手術用顕微鏡システム。
【0181】
(付記4)
手の動きを安定させて手術を遂行するための前記アームレストと、前記入力手段との角度を調整可能にしたことを特徴とする付記1〜3記載の手術用顕微鏡システム。
【0182】
(付記5)
前記入力手段は押しボタンスイッチであることを特徴とする付記1〜4記載の手術用顕微鏡システム。
【0183】
(付記6)
少なくとも2つ以上の前記入力手段を有し、前記入力手段の操作入力部の高さを変えて配置したことを特徴とする、付記5記載の手術用顕微鏡システム。
【0184】
(付記7)
前記入力手段をアームレストと着脱可能に構成したことを特徴とする付記1〜6記載の手術用顕微鏡システム。
【0185】
(付記8)
前記アームレストを保持する支持部に対し、アームレストを回転可能に支持したことを特徴とする付記1〜7記載の手術用顕微鏡システム。
【0186】
(付記9)
前記入力手段は、アームレストに対し、位置を調整可能に構成されたことを特徴とする付記1〜8記載の手術用顕微鏡システム。
【0187】
(付記10)
前記入力手段のケーブルをアームレスト内に収納したことを特徴とする付記1〜9記載の手術用顕微鏡システム。
【0188】
(付記11)
前記動力機能は、少なくとも2つ以上の入力手段を操作しないと作動しないことを特徴とする付記1〜10記載の手術用顕微鏡システム。
【0189】
(付記12)
前記入力手段の近傍、または前記入力手段に、機能識別の為の形状を有したことを特徴とする付記1〜11記載の手術用顕微鏡システム。
【0190】
(付記13)
前記アームレストに、手術用顕微鏡以外の動力機能を有する装置のインターフェースを設けたことを特徴とする付記1〜12記載の手術用顕微鏡システム。
【0191】
(付記14)
前記手術用顕微鏡に、手術用顕微鏡以外の動力機能を有する装置のインターフェースを設けたことを特徴とする付記1〜13記載の手術用顕微鏡システム。
【0192】
(付記15)
前記入力手段は、前記アームレストの外表面から突出しないことを特徴とする付記1〜14記載の手術用顕微鏡システム。
【0193】
(付記16)
前記関節に電磁クラッチを配置したことを特徴とする付記3記載の手術用顕微鏡システム。
【0194】
(付記17)
前記アームレストの滅菌に滅菌カバーを用いることを特徴とする付記1〜17記載の手術用顕微鏡システム。
【0195】
(付記18)
前記入力手段は、滅菌可能な押圧部材と、ソケットを支持する支持枠にスイッチの操作入力方向に移動可能に保持された前記押圧部材を着脱可能に保持する入力ソケットとを有し、前記入力スイッチが前記押圧部材または、前記ソケットにより、操作されることを特徴とする付記1〜18記載の手術用顕微鏡システム。
【0196】
(付記19)
前記ソケットまたは、前記押圧部材は、付勢部材によりスイッチの操作入力方向と反対方向に付勢されていることを特徴とする付記18記載の手術用顕微鏡システム。
【0197】
(付記20)
前記入力手段は、滅菌可能なトラックボールと、前記トラックボールが挿入される孔を有する滅菌可能な滅菌カバーと、前記トラックボールが前記孔から脱するのを防止する係止部と、光検出部から構成されたことを特徴とする付記1〜17記載の手術用顕微鏡システム。
【0198】
(付記21)
前記アームレストに、処置具を保持する保持部を設けたことを特徴とする付記1〜21記載の手術用顕微鏡システム。
【0199】
(付記22)
前記保持部は滅菌可能なことを特徴とする付記21記載の手術用顕微鏡システム。
【0200】
(付記23)
前記アームレストの高さ調整機能を有する支持部において、前記アームレストの高さ固定手段を複数設けたことを特徴とする付記1記載の手術用顕微鏡システム。
【0201】
(付記24)
少なくとも一つの動力機能を備える手術用顕微鏡と、
前記手術用顕微鏡に対応して設けられるアームレストと、
前記アームレストに設けられて前記手術用顕微鏡の動力機能を作動制御する入力手段と、
を備える手術用顕微鏡システム。
【0202】
(付記25)
前記アームレストは、固定部と前記入力手段の配される移動部を有する特徴とする付記24記載の手術用顕微鏡システム。
【0203】
(付記26)
前記アームレストは、手術用顕微鏡に支持されることを特徴とする付記24又は25記載の手術用顕微鏡システム。
【0204】
(付記27)
前記アームレストは、アーム機構を介して移動調整自在に設けられることを特徴とするの位置を変更するための少なくとも1つ以上の関節を有することを特徴とする付記24乃至26のいずれか記載の手術用顕微鏡システム。
【0205】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、動力機能の選択操作を簡便にして容易に実現して、取扱い操作性の向上を図り得るようにした手術用顕微鏡システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る手術用顕微鏡システムの構成を示した平面図である。
【図2】図1の鏡体と術部との配置関係を示した側面図である。
【図3】図1の鏡体の内部構成を示した配置図である。
【図4】図1のアームレストの外観構成を示した斜視図である。
【図5】図1のアームレストの一方を取り出して示した断面図である。
【図6】図5の角度調整機構部を取り出して示した一部断面図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態に係る手術用顕微鏡システムの構成を示した平面図である。
【図8】図7の鏡体と術部と電気メスと電子内視鏡との配置関係を示した側面図である。
【図9】図7のアームレストの外観構成を示した斜視図である。
【図10】図7のアームレストの一方を取り出して示した断面図である。
【図11】図10のC矢視方向から見た状態を示した断面図である。
【図12】図10のE―E断面における一部を取り出して示した断面図である。
【図13】図7の視野移動装置を取り出して示した斜視図である。
【図14】この発明の第3の実施の形態に係る手術用顕微鏡システムの構成を示した平面図である。
【図15】図14の鏡体と術部と電気メス及びロボットアームと電子内視鏡との配置関係を示した側面図である。
【図16】図15のアームレストの外観構成を示した斜視図である。
【図17】図15のアームレストの一方を取り出して示した断面図である。
【図18】図17のアームレストの上面を示した平面図である。
【図19】図17のアームレストの側面を示した側面図である。
【符号の説明】
1…手術用顕微鏡、2…鏡体、3…架台、4…ベース、5…支柱、6…第1アーム、7…第2アーム、8…第3アーム、10…スイッチ、11…対物レンズ、12…変倍光学系、13a,13b…結像レンズ、14a,14b…接眼レンズ、15…焦点位置、17…制御回路、18…手術台、18a…張り出し部、19…ヘッドフレーム、20…受信回路、21…術者、22…患者、28…受け座、29…アームレスト支持部、30…アームレストL、31…アームレストR、32…アームレスト支持部、33…コントローラA、34…コントローラB、35…手のせ台、35b…ネジ部、36…角度調整機構部、37…コントローラ設置部、37a…クランク部、37b…孔、38…固定ツマミ、38a…ネジ部、38b…嵌合部、38c…ツマミ部、39,40…関節アーム、39a…球部、40a…孔、40b…球部、40c…ネジ部、41,42…オサエカン、41a…孔、43,44…コイルバネ、45,47…固定ツマミ、45a…ネジ部、46…固定部,46a…孔、46b…ネジ部、46c…切り欠き部、47a…孔、48…固定ハンドル、48a…ネジ部、49…ハウジング、49a,49b,49c…開孔、50…底板、51…シール部材、52…基板、53,54…押しボタンスイッチ、53a,54a…操作部、55,56…スイッチカバー、57…送信回路、58…送信アンテナ、59…磁性体、60…視野移動装置、60a,60b…接続軸、61…アームレストL、62…アームレストR、63a,63b,63c,63d…コネクタ、5a…機器部、64,65…コントローラ、66…モニタ、67…電気メス、68…ケーブル、69…コネクタ、70…電子内視鏡、73…ハウジング、74…支柱、75…ベース、76…支持軸、77…補助リング、82…スライドカバー、83,84…シーソースイッチ、85…ジョイスチックスイッチ、86…押しボタンスイッチ、114,115…表示、118…受信回路、119…アームレストL、120…アームレストR、121…ロボットマニピュレータ、127,128…アームレスト支持部、145,146…滅菌カバー、153〜159,180…押圧部材、160…押しボタンスイッチ、168…トラックボール、169…光学式検出部、170…送信回路、172…送信アンテナ、178…ホルダー。
Claims (2)
- 少なくとも一つの動力機能を備える手術用顕微鏡と、
前記手術用顕微鏡に対応して設けられるアームレストと、
前記アームレストに設けられて前記手術用顕微鏡の動力機能を作動制御する入力手段と、
を具備することを特徴とする手術用顕微鏡システム。 - 前記手術用顕微鏡以外の動力機能を有する装置のインターフェースを前記アームレストに設けたことを特徴とする請求項1記載の手術用顕微鏡システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003202975A JP2005046186A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 手術用顕微鏡システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003202975A JP2005046186A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 手術用顕微鏡システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005046186A true JP2005046186A (ja) | 2005-02-24 |
JP2005046186A5 JP2005046186A5 (ja) | 2006-07-20 |
Family
ID=34262498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003202975A Pending JP2005046186A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 手術用顕微鏡システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005046186A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020151512A (ja) * | 2018-01-25 | 2020-09-24 | 株式会社メディカロイド | 遠隔操作装置 |
WO2022209099A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | ソニーグループ株式会社 | 手術システム並びに手術支援方法 |
-
2003
- 2003-07-29 JP JP2003202975A patent/JP2005046186A/ja active Pending
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JP2020151512A (ja) * | 2018-01-25 | 2020-09-24 | 株式会社メディカロイド | 遠隔操作装置 |
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A521 | Written amendment |
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