JP2005046184A - 拡張体付カテーテル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内腔面21aが、マトリックスポリマーに分散されたナノカーボンからなる複合材料からなり、少なくとも内腔面表面にナノカーボンが存在するガイドワイヤ案内用管状部材21と、該管状部材の先端部近傍の外周に同心的に配置され、先端部が、前記管状部材の先端部近傍の外周に固着された拡張体3とを含む拡張体付カテーテル。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体器官内に形成された狭窄部または閉塞部の改善処置のために生体器官拡張器具として使用される拡張体付カテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、血管、胆管、食道、気管、尿道、その他の臓器などの生体管腔または体腔の狭窄または閉塞に対する処置として、バルーンまたはステントなどの拡張体を患部に導入する生体器官拡張方法が行われている。たとえば狭窄または閉塞した患部に、細長い管状部材(カテーテル)の先端近傍に取付けたバルーンを挿入し、圧力流体をバルーン内部に導入して拡張する処置、またはステントを留置して管腔または体腔空間を確保する処置が行われている。ステントは、それ自身に拡張機能のあるタイプ(セルフエキスパンダブルステント)、あるいはバルーンに装着してバルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させ、目的部位の内面に密着させて固定するタイプ(バルーンエキスパンダブルステント)がある。
【0003】
上記のような拡張体は、その一端が拡張体の先端部と固着されたカテーテル内部に通したガイドワイヤにより目的部位に案内される。この際、体外から加えた力をガイドワイヤ介してカテーテル先端部まで無駄なく効果的に伝達し、血管の屈曲部位、狭窄部位を通過させて目的部位まで操作性よく到達させるためには、ガイドワイヤの摩擦(摺動)抵抗を小さくすることが重要であり、このためカテーテル(管状部材)内面は低摩擦性、高摺動性であることが望まれる。従来の拡張体付カテーテルにおいて、ガイドワイヤと、これを通過させる管状部材との摺動性は充分とはいえず、その改善が望まれている。また上記管状部材には、血管の屈曲部に対応して操作しうる柔軟性が望まれる。さらに管状部材の拡張体固着部分も、その前後部位に比べて硬すぎると、キンクさらにそれにより操作性の低下を生じるため、他の部位とほぼ同様の柔軟性が求めれる。
【0004】
上記低摩擦性の材料としては、ポリオレフィンが知られている。しかしながらポリオレフィンは、接着性、多種材料との熱融着性に劣り、また低摩擦性であるほど硬く、柔軟性に劣る傾向がある。このため、たとえば拡張カテーテルのガイドワイヤを通過させる管状部材の内面層をポリオレフィンとし、拡張体を固着する外面層を熱可塑性エラストマーなどとした構成の開示がある(たとえば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−151292号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ガイドワイヤを通過させる管状部材が、低摩擦性、高摺動性の内腔面を有し、ガイドワイヤの摺動抵抗が小さく、かつ管状部材の柔軟性とともに拡張体と上記管状部材との固着部分の柔軟性にも優れ、血管屈曲部にもキンクすることなく挿入できる、操作性、安全性に優れた拡張体付カテーテルを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記(1)〜(8)に示される本発明により解決される。
(1)内腔面が、ポリマーマトリックスに分散されたナノカーボンからなる複合材料からなり、少なくとも内腔面表面にナノカーボンが存在するガイドワイヤ案内用管状部材と、該管状部材の先端部近傍の外周に同心的に配置され、先端部が、前記管状部材の先端部近傍の外周に固着された拡張体とを含む拡張体付カテーテル。
拡張体付カテーテルは、通常、拡張用管状部材をさらに有し、拡張用管状部材がガイドワイヤ案内用管状部材と同心(共軸)の場合には、通常、拡張用管状部材は自身を外管、ガイドワイヤ案内用管状部材を内管とする二重管である。上記拡張体の他端部は、拡張体への拡張用管状部材の先端部に固着されている。
上記ナノカーボンは、直径2000nm以下でアスペクト比が5以上の繊維状体が好ましく例示される。
上記複合材料は、ナノカーボンを、マトリックスポリマーおよびナノカーボンの合計量に対して、通常1〜40重量%の量で含む。
【0008】
(2)上記管状部材の内腔面を形成するマトリックスポリマーが、拡張体を形成する材料と相溶性である上記(1)の拡張体付カテーテル。
(3)上記拡張体の管状部材への固着が熱融着による上記(1)または(2)の拡張体付カテーテル。
【0009】
ナノカーボンは、内管全域にわたって存在させてもよく、たとえば下記(4)の態様のように、内管の内腔面を構成する内層のみに存在させてもよい。
(4)上記管状部材は、上記内腔面のマトリックスポリマーと相溶性の熱可塑性エラストマーを含み、上記内腔面よりも高摩擦性の外層を有する態様の上記(1)ないし(3)のいずれかの拡張体付カテーテル。請求項1ないし3のいずれかに記載の拡張体付カテーテル。
(5)上記(4)において、具体的には、上記外層を形成する熱可塑性エラストマーがポリアミドエラストマーであり、上記内腔面を形成するマトリックスポリマーが、該ポリアミドエラストマーよりも高硬度で、かつ低摩擦性のポリアミドである例が挙げられる。
【0010】
(6)上記管状部材の内腔面が、表面全体に微細な凹凸のある粗表面を有する上記(1)ないし(5)のいずれかの拡張体付カテーテル。
(7)管状部材を長手方向に切断した際の断面曲線より算出した上記粗表面の算術平均粗さが0.1μm以上である上記(6)の拡張体付カテーテル。
上記管状部材は、押出成形品であることが好ましい。
【0011】
(8)上記(1)ないし(7)の拡張体付カテーテルにおいて、上記拡張体がバルーンである場合には、その外表面に装着されたステントをさらに含む態様が挙げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の拡張体付きカテーテル(生体器官拡張器具)を図面を参照して説明する。以下の図1〜3において、紙面に向かって右側をカテーテルの「基端」側、左側を「先端」側とする。
図1は、拡張体付カテーテルの一実施例の正面図である。なお以下には、本発明の拡張体付カテーテルの全体を説明するために、血管狭窄部を拡張するPTCAカテーテル、PTAカテーテルとして使用されるバルーンカテーテルを例にとって説明するが、本発明はこれに限定されず、血管以外の拡張に用いられるものでもよく、またバルーンにステントが装着されたカテーテルであってもよい。
【0013】
図1中、拡張体付カテーテル1は、シャフト本体部2と、シャフト本体部2の先端部(遠位端)に配置された(ステント拡張用)バルーン(拡張体)3とを備える。図1に示す拡張体(バルーン)付カテーテル1は、ガイドワイヤルーメン210がシャフト本体部2の基端部に固着されたハブ4で開口するオーバーザワイヤタイプのものであるが、本発明の拡張体付カテーテルはこれに限定されず、ガイドワイヤと一体となったオンザワイヤタイプあるいはガイドワイヤルーメン210がシャフト本体部の途中で開口するラピッドエクスチェンジタイプのもの等、いかなるタイプのものであってもよい。
【0014】
図2は、図1に示す拡張体付カテーテル1の拡張体3およびその近傍の拡大断面図である。
シャフト本体部2は、ガイドワイヤ案内用管状部材(以下、内管)21と、バルーン拡張用管状部材(以下、外管)22との同心二重管であり、外管22の先端は、内管21の先端より若干後端側に位置する。外管22の内管21の外周21bとの間にバルーン拡張用ルーメン220が形成される。
【0015】
内管21の外径は、通常0.35〜1mm程度、好ましくは0.45〜0.8mm程度であり、内径は0.2〜0.9mm程度、好ましくは0.35〜0.7mm程度である。
外管22の外径は、通常0.6〜1.5mm程度、好ましくは0.8〜1.1mm程度であり、内径は0.5〜1.4mm程度、好ましくは0.7〜1mm程度である。
【0016】
外管22の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など、さらに架橋もしくは部分架橋物も含む)、ポリ塩化ビニル、ナイロン12、ナイロン11等のポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、架橋もしくは部分架橋ポリオレフィンである。上記材料のブレンド物でもよい。
本発明において、拡張体付カテーテル1を構成する管状部材のうちでも、内管21は、特定の複合材料からなる内腔面21aを有する。内管21およびこの複合材料については、詳細を後述する。
【0017】
バルーン3は、内圧の変化により折り畳みおよび拡張可能であり、内部に注入される流体によりほぼ同一径の筒状(好ましくは円筒状)に拡張する胴部30と、胴部30の基端側に滑らかに縮径する漸減径部31を経て基端縮径部32と、胴部30の先端側に滑らかに縮径する漸減径部33を経て先端縮径部34とを有する。拡張時の胴部30は、完全な円筒でなくてもよく、多角柱状のものであってもよい。バルーン3は、拡張させない状態(図示せず)では、内管21の外周に折りたたまれた状態となることができる。
拡張時のバルーン3は、内管21の外周21bとの間に、拡張空間300を形成する。拡張空間300の基端部側は、その全周において、外管22のバルーン拡張用ルーメン220と連通しており、拡張用ルーメン220は比較的大きい容積を有するので、バルーン3(拡張空間300)内への拡張用流体の注入が確実である。
【0018】
先端縮径部34は内管21の外周21bに、また基端縮径部32が外管22の先端221に接着剤または熱融着などにより液密に固着されている。
拡張体3と管状部材(内管21および外管22)の接合方法としては、ガイドワイヤを通過させるための内管21と拡張体3とを接着により固着する方法と、熱融着により固着する方法とがあるが、熱融着後に熱的加工により細径化が容易なことと、柔軟性が得られやすい点で熱融着が有利である。
【0019】
ステント(図示せず)が装着される場合には、バルーン3が折り畳まれた状態でほぼ同一径の胴部30に装着され、バルーン3の拡張力によりステントが拡張される。
【0020】
バルーン3の大きさとしては、特に限定されるものではないが、拡張されたときの円筒部分(胴部30)の外径は、通常1.5〜6mm、好ましくは2〜4mmであり、長さは通常10〜50mm、好ましくは10〜40mmである。また先端縮径部34の外径は、通常0.5〜1.5mm、好ましくは0.6〜1.3mmであり、長さは通常1〜5mm、好ましくは1〜2.0mmである。また、基端縮径部34の外径は、通常0.5〜1.6mm、好ましくは0.7〜1.5mmであり、長さは通常1〜5mm、好ましくは2〜4mmである。また、基端側漸減径部31全体の長さは、通常1〜10mm、好ましくは3〜7mmである。また先端側漸減径部33全体の長さは、通常1〜10mm、好ましくは3〜7mmである。
【0021】
バルーン3の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアリレーンサルファイド(例えば、ポリフェニレンサルファイド)などの熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどが使用できる。特に、延伸可能な材料であることが好ましく、バルーン3は、高い強度および拡張力を有する二軸延伸されたものが好ましい。上記材料の2種以上を積層してもよく、またブレンドして用いてもよい。
【0022】
本発明の拡張体付カテーテル1において、内管21の内腔面21aは、特定の複合材料すなわちポリマーマトリックス中にナノカーボンが分散された複合材料からなる。図2に示す実施例では、内管21はこの複合材料の単層で構成されている。
複合材料のマトリックスを構成するポリマーとして、ある程度の可撓性を有するものであれば、熱可塑性であるか、熱硬化または熱架橋性であるかを問わず、一般的に医療用に使用しうるポリマー材料を広く用いることができる。具体的には、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニルケン化物、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのオレフィン系共重合体、ポリオレフィンエラストマー;ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのビニル系ポリマー;ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン60、ポリヘキサメチレンアジポアミド(ナイロン6, 6)、ポリヘキサメチレンアゼラアミド(ナイロン6, 9)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6,10)、ポリヘキサメチレンドデカノアミド(ナイロン6,12)、ナイロンMXD6など、およびこれらのうち少なくとも一成分を含むナイロン系共重合体などのナイロン(商品名)で総称されるポリアミド(PA);ポリアミドエラストマー(PAE)(たとえばポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドなどのポリエーテル系ソフトセグメントとポリアミドのハードセグメントを含むポリアミドブロック共重合体など);ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、それらをハードセグメントとして含むポリエステルエラストマー;ポリイミド、ポリスチレン、SEBS樹脂、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどの熱硬化または架橋性樹脂が挙げられる。
【0023】
これらの1種を単独使用してもよく、2種以上を組合わせ併用してもよい。また、たとえば上記例示のうちのいずれかを含むポリマーを含むポリマーアロイも利用可能である。これらのうちでも、チューブを押出成形できる熱可塑性ポリマーが好ましく使用される。
【0024】
特に、バルーン3との熱融着を良好に行える観点から、上記したバルーン3の形成材料と相溶性を有する材料で形成することが好ましい。
このような相溶性を有する材料の組み合わせとしては、ポリオレフィン系のバルーン材料とポリオレフィン系のマトリックスポリマー、ポリアミド(ポリアミドエラストマー)系のバルーン材料とポリアミド(ポリアミドエラストマー)系のマトリックスポリマー、ポリエステルエラストマー系のバルーン材料とポリエステルエラストマー系のマトリックスポリマー、PETまたはPBTのバルーン材料とポリエステルエラストマー系のマトリックスポリマーなどが例示される。
【0025】
本発明に用いられるナノカーボンは、炭素網面で輪郭形成される3次元中空構造体であり、ナノメートル(nm)サイズのものの総称である。なおこのナノメートルサイズとは、直径(D)が最大2000nm程度までのものをいい、繊維状体などにおいては、直径がナノメートルサイズであれば、繊維長さが数十マイクロメートル(μm)以上であってもよい。
【0026】
上記3次元構造体は、略(円)筒状、カゴ状、略球状などさまざまな形状で構成される中空粒子状体または繊維状体が知られている。たとえば球に近い粒子状のフラーレンが挙げられる。フラーレンは、C60(炭素原子数60の球状体:直径約0.7nm)、C70などの周知のもの以外にも、炭素原子数70より多いもの、C60の2量体、3量体など、多重構造のもの、さらには炭素原子数が60より少なく、球状に近い安定な小フラーレンなども知られている。
【0027】
また繊維状体としては、グラファイト単層シートを丸めた形状の1本の略円筒体、すなわち炭素網面が繊維軸に対して概ね平行に配向したカーボンナノチューブが挙げられ、具体的には直径(繊維径)約1〜10nmの単層カーボンナノチューブ(SWNT)、2本以上の(円)筒体が重なった入れ子構造の多層カーボンナノチューブ(MWNT) (最大直径数nm〜数十nm)、直径100nm以上の大径のカーボンナノチューブ(VGCF)などが挙げられる。また直径数十nm〜数百nmのカーボンナノファイバー(CNF)は、炭素網面が繊維軸に対して概ね平行に配向したものだけでなく、傾斜、垂直に配向していてもよく、たとえば直径約1nm〜数nmのカーボンナノホーン、カップスタック型と通称される形状のカーボンナノファイバーが挙げられる。
【0028】
本発明では、特に限定されないが、補強効果を充分とする観点から、上記ナノカーボンのうちでも繊維状体が好ましい。繊維長さ(L)は、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは10μm以上であり、アスペクト比(L/D)が5以上、好ましくは10以上、より好ましくは150以上であるものが望ましい。
一方、マトリックスポリマー中への分散性を充分とする観点からは、最長繊維長さは1000μm程度までが好ましく、アスペクト比では、最大10000程度まで、好ましくは1000程度以下である。なお、上記アスペクト比はナノカーボン全体での平均値であり、使用されるナノカーボンがすべて個別に上記アスペクト比を満たさなくてもよい。したがって、ナノチューブ、ナノファイバーなどの繊維状体に制限されるものではなく、フラーレンなどの球状にちかい粒子が含まれていてもよい。
【0029】
上記のようなナノカーボンの製造方法は特に制限されず、公知のアーク法、レーザーアブレーション法など以外にも大量生産のための、あるいは所望構造を得るために提案された製造方法などによればよい。本発明では、ナノカーボンの既製品を使用することができ、たとえば経済産業省の炭素系高機能材料技術プロジェクトにおいて研究の進められている大量合成技術に基づき製造されたナノカーボンが当プロジェクトから入手可能であり、あるいは他の市販品を使用することができる。
【0030】
上記ナノカーボンは、ナノカーボンとポリマーとの濡れ性や接着性などを向上させるために表面処理が施されていてもよい。たとえばナノカーボンの表面にあらかじめ脱脂処理あるいは洗浄処理を施したり、紫外線照射処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、イオン注入処理などの活性化処理が施されていてもよい。ナノカーボンをポリマー中に分散混合し易くするために、これらの処理後、さらにシラン系、チタン系、アルミニウム系などのカップリング剤で処理することも可能である。
【0031】
上記のようなポリマーとナノカーボンとから複合材料を調製するに際して、ポリマーおよびナノカーボンの使用量比は、複合材料から形成される最終的なチューブの寸法、マトリックスポリマーの材質および/またはナノカーボンの種類などに応じて適宜に設定され、一概にはいえず、また特に限定されものではないが、ポリマーマトリックス中にナノカーボンが分散した構造の複合材料とするためには、ポリマーとナノカーボンとの合計重量に対するナノカーボン量が40重量%以下であることが好ましい。なお、ナノカーボン量が40重量%を超え多くなると、ポリマーマトリックスの保持が困難になり、破断強度が低下する傾向にあり、また所望の低摩擦性が確保しにくくなる。上記ナノカーボン量は、より好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。一方、ナノカーボンによる補強効果を確保し、低摩擦性を得るため、上記ナノカーボン量は1重量%以上であることが好ましく、3重量%以上であることがより好ましい。
【0032】
本発明では、上記のようなポリマーとナノカーボンとからなる複合材料の調製とチューブ成形とを連続して行うことも可能であるが、あらかじめポリマーとナノカーボンとをコンパウンディングすることにより調製したペレットまたはパウダー形態の組成物をチューブ成形に供することができる。
【0033】
複合材料は、ポリマーマトリックス中にナノカーボンが均質に分散した組成物を得ることができれば、公知のコンパウンディング手法を適宜に採用することができる。たとえば一軸または二軸のスクリュー式混練機、ゴムロール、石臼タイプの混練機などを用いてポリマーとナノカーボンとを混練する方法が挙げられる。また適当な溶媒に溶解したポリマー溶液に、ナノカーボンを加えて混合する方法が挙げられる。
【0034】
さらに、本発明で使用されるナノカーボンのように微細な短繊維をポリマー中に分散させる方法として、in situ 重合により、ポリマーの合成とナノカーボンの混合とを同時に行う方法も好ましく挙げられる。具体的には、複合材料のマトリックスを構成するポリマーの重合反応前の重合原料中、あるいは重合完結前の低粘度のポリマー(若しくはその前駆物質:重合モノマー、熱硬化性樹脂の主剤/硬化剤など)中にナノカーボンを分散させることにより、分散性を大幅に改善することができる。この方法は、溶融混練だけではナノカーボンの充分な分散性が得られないポリマーの場合に特に有効である。
【0035】
また、ナノカーボンのポリマーマトリックス中への分散性をより向上させるために超音波震蕩法を適用することが好ましい。すなわちナノカーボンとポリマーとの混合物に、超音波による振動を一定時間加えれば、部分的に凝集しているナノカーボンをほぐして拡げつつ、ナノカーボン間にポリマーを浸透させ、ナノカーボンをポリマーマトリックス中に分散させることができる。
【0036】
超音波震蕩法は、溶融状態のポリマーに適用することもできるが、溶液状態のポリマーへの適用が効果的である。ポリマー溶液とナノカーボンとの混合は、超音波震蕩のみにより、あるいは撹拌翼を併用してナノカーボン中にポリマー溶液を浸透させ、ナノカーボンをポリマー中に分散させることができる。
また上記溶液状態のポリマーは、溶液重合による製造過程のポリマーであってもよく、重合開始前の重合原料溶液、重合中あるいは重合後の重合溶液中にナノカーボンを加え、超音波による振動を加える方法も好ましい。
【0037】
以上のような方法を適用することにより、ポリマーマトリックス中にナノカーボンがランダムに分散した複合材料を得ることができ、またこのように分散させることにより、ナノカーボンとポリマーとの界面接着力が向上する。
【0038】
上記のような複合材料から内管21の内腔面21aを形成し、内腔面21aに存在するナノカーボンによって、内腔面21表面には微細な凹凸が形成される。この微細な凹凸は、ルーメン15の内腔面とガイドワイヤ(図示せず)との接触面積を低減し、これによりガイドワイヤとガイドワイヤルーメン15との摩擦抵抗が低減される。このためガイドワイヤルーメン210を形成する内腔面21aの摩擦抵抗がポリマーのみで内管21を形成する場合に比べて低減され、ガイドワイヤの摺動性が向上する。したがって、ガイドワイヤルーメン210内でガイドワイヤが膠着することがなく、操作性、安全性に優れたカテーテルを提供できる。
【0039】
ナノカーボンは、図2に示す単層構造の内管21のように内管21全域にわたって存在させてもよく、また内管21の内腔面21aのみに存在させてもよい。
図3は、本発明の他の実施例を示す拡張体付カテーテルの先端付近の拡大断面図であり、図4は、図3のIII −III 線断面図である。
この実施例では、内管21は、ナノカーボンを含まないポリマーからなる外層212と、ナノカーボン含有複合材料からなる内層211との2層(多層)構造を有する。
【0040】
この実施例では、内層211は上記した複合材料で形成されるが、外層212は、ポリマーのみで形成してもよく、あるいはナノカーボンが配合されていてもよい。外層212を形成するマトリックスポリマーとしては、内層211におけるものと同様のものを用いることができる。そして、内層211のマトリックスポリマーと同材質、若しくは内層211のマトリックスポリマーと相溶性を有する材質を用いることが好ましい。また、内層211のマトリックスポリマーよりも柔軟な材質を用いることにより、内管21全体の柔軟性を十分なものとすることができる。
【0041】
外層212にナノカーボンを配合した場合には、内層211との接着性をより向上することができ、内層211と外層212とが層間剥離する虞れがより低減した内管21を得ることができる。外管212のポリマーに対するナノカーボンの配合量としては特に限定されないが、内管21全体の柔軟性を十分なものとする観点と、バルーン3と内管21とを融着する場合において両者の相溶性を損なわない観点から、内層211におけるナノカーボンの含有量よりも低い含有量とすることが好ましい。
【0042】
上記2層構造では、内層211のマトリックスポリマーは、外層212のポリマーよりも低摩擦性の材料を用いることが好ましい。これにより、ナノカーボンの配合と相俟って、ガイドワイヤルーメン15の摩擦抵抗をより低減でき、ガイドワイヤの摺動性(操作性)をより向上することができる。
前述した単層の内管21と比べて、内管21全体の柔軟性を損なわずに内層211におけるナノカーボンの含有量を比較的高くでき、これにより、ガイドワイヤルーメン210の内腔面21aとガイドワイヤとの摺動抵抗をより低減することが可能となる。したがって、シャフト本体部2(内管21)の柔軟性が良好であり、血管の屈曲部に十分に追随できるとともに、ガイドワイヤの摺動性にも優れ、操作性、安全性にも優れた器具を提供できる。
【0043】
以上のことより、外層212のマトリックスポリマーおよび内層211のマトリックスポリマーの好ましい組み合わせとしては、以下のものが挙げられる。
(1)外層212をポリアミドエラストマーとし、内層211を該ポリアミドエラストマーよりも硬度が高く、かつ、より低摩擦性を有するポリアミド(例えば、ポリヘキサメチレンアジポアミド(ナイロン6,6)、ポリヘキサメチレンアゼラアミド(ナイロン6,9)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6,10) 、ポリヘキサメチレンドデカノアミド(ナイロン6,12) 、ナイロン6、ナイロン11及びナイロン12等のナイロン材料、さらには、上記外層のポリアミドエラストマー材料よりもソフトセグメント含量の少ない(すなわち、より硬度が高い)ポリアミドエラストマー)とする。
(2)外層212をポリエステルエラストマーとし、内層211を外層212のポリエステルエラストマーよりもソフトセグメント含量の少ない(すなわち、より硬度が高い)ポリエステルエラストマーとする。
(3)内層211をポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンとし、外層212をポリオレフィン系エラストマーとする。
一方、優れた低摩擦性を付与できる観点からは、内層211のマトリックスポリマーをポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン(より好ましくはポリエチレン、特に好ましくは高密度ポリエチレンである)とすることが好ましいが、ポリアミド系若しくはポリエステル系のバルーンとの熱融着を可能とするためには、外層212のマトリックスポリマーを、上記ポリオレフィンと相溶性がないポリアミド、ポリアミドエラストマーまたはポリエステルエラストマーとすることが好ましい。
【0044】
この場合は、両層の接着性(密着性)を十分なものとするために、上記内層211のマトリックスポリマーおよび外層212のマトリックスポリマーの両方に対して接着性を有する接着性ポリマーを内層211または外層212の少なくともいずれかに含有させるか、該接着性ポリマーを有する中間接着層(図示せず)を内層211と外層212の間に設けることが好ましい。
上記接着性ポリマーとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンに、マレイン酸、フマル酸、ケイヒ酸、クロトン酸、リノール酸等の不飽和カルボン酸などの官能基を有するモノマーを共重合させた変性ポリオレフィンやが好適である。その他の接着性ポリマーの例は、酸機能化エチルビニルアセテート樹脂、酸機能化エチレンアクリレートポリマー、無水機能化エチルビニルアセテートコポリマー、酸及びアクリレート機能化エチルビニルアセテート樹脂、無水機能化エチルビニルアセテートコポリマー、および無水機能化エチルビニルアセテート樹脂が挙げられる。
【0045】
さらに外層212の構成材料としては、バルーン3との熱融着を良好に行える観点から、前述したバルーン3の形成材料と相溶性を有する材料で形成することが好ましい。このような相溶性を有する材料の組み合わせとしては、ポリオレフィン系のバルーン材料とポリオレフィン系のマトリックスポリマー、ポリアミド(ポリアミドエラストマー)系のバルーン材料とポリアミド(ポリアミドエラストマー)系のマトリックスポリマー、ポリエステルエラストマー系のバルーン材料とポリエステルエラストマー系のマトリックスポリマー、PETまたはPBTのバルーン材料とポリエステルエラストマー系のマトリックスポリマー、が挙げられる。
【0046】
多層構造の態様において、内層211におけるマトリックスポリマーとナノカーボンの配合量は、カテーテルチューブの寸法やマトリックスポリマーの材質等に応じて適宜設定可能であり、特に限定されるものではないが、配合量が少なすぎると十分な低摩擦性が得られない可能性があることから、マトリックスポリマーとナノカーボンの合計重量に対しナノカーボンを1重量%以上、より好ましくは5重量%以上とすることが好ましく、また20重量%以下とすることにより、ナノカーボンとマトリックスポリマーを良好に混合でき、混合不良による内管21(内層211) の機械的強度の低下を防ぐことができる。
【0047】
また、外層212にもナノカーボンを配合する場合において、外層212におけるマトリックスポリマーとナノカーボンの配合量は、内管21の寸法やマトリックスポリマーの材質等に応じて適宜設定可能であり、特に限定されるものではないが、マトリックスポリマーとナノカーボンの合計重量に対しナノカーボンを10重量%以下とすることが好ましく、より好ましくは5重量%以下である。
【0048】
なお、図3に示す実施例では、内管21を二層構造としたが、本発明はこれに限定されるものでなく、内層211と外層212との間に1あるいはそれ以上の層を設け、三層以上の層をもつ内管としてもよい。この場合において、内層211と外層212の間に配置される層(中間層)は、該層(中間層)を形成するマトリックス中にナノカーボンを混合したものとすることも可能である。特に、内層211におけるナノカーボンの配合量よりも少なく、かつ外層におけるナノカーボンの配合量よりも多い配合量でナノカーボンを配合することにより、内層211と外層212とをより強固に接合する中間接合層として好適である。
但し、2層のみとすることにより、3層以上とする場合に比べて、少ない設備でかつ押出成形の作業が簡便となり、低コストで製造することができる。
【0049】
上記のような内管21の内腔面21aの表面粗さは、以下のように算術平均粗さで求めることができる。
長手方向に切断した管状部材(チューブ)の内腔面につき、JIS B0601に基づき、レーザー顕微鏡(KEYENCE 社製VK−8500)を用い、チューブの断面曲線より算出した算術平均粗さを測定することができる。この際、チューブの切断面近傍ではレーザ顕微鏡による測定にノイズが生じることを考慮して、切断面より十分離間したチューブ中央部における45μm長の部分を測定することが望ましい。
【0050】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<複合材料ペレットの調製>
ポリアミドエラストマー樹脂(ポリエーテルのソフトセグメントとポリアミドのハードセグメントがエステル結合されたポリエーテルエステルブロックアミド、ショアD硬度54)を80重量部、およびカーボンナノファイバー(平均外径:約150nm、長さ:約10〜20μm、昭和電工(株)製)20重量部を、二軸混練機を用いてコンパウンドし、押出・カットして、カーボンナノファイバー含有量20重量%の複合材料のペレットを得た。
【0051】
<内管の作製>
上記カーボンナノファイバー含有複合材料ペレット30重量部、およびナイロン12ペレット(ショアD硬度72)を70重量部を常法に従い、混合し、押出成形により、外径0.56mm、内径0.43mmの単層チューブの内管を作製した。
内管中のカーボンナノファイバー量(ナイロン12とポリアミドエラストマーとカーボンナノファイバーの合計重量を100重量%とする)は、6重量%である。
【0052】
(実施例2)
ナイロン12(ショアD硬度72)90重量部とカーボンナノファイバー(平均外径:約150nm、長さ:約10〜20μm、昭和電工(株)製)10重量部を、二軸混練機を用いてコンパウンディングし、押出・カットすることにより、カーボンナノファイバー含有量10重量%の複合材料ペレットを得た。
上記カーボンナノファイバー含有複合材料を内層形成材料とし、外層形成材料として、ポリアミドエラストマー樹脂(ポリエーテルのソフトセグメントとポリアミドのハードセグメントがエステル結合されたポリエーテルエステルブロックアミド、ショアD硬度54)を用いて、多層押出成形機を用いて、銅線被覆成形により、外径0.56mm、内径0.43mm(外層の肉厚約0.06mm、内層の肉厚約0.07mm)の二層チューブの内管を銅線上に作製した。
なお、多層押出成形機に供給する外層形成材料および内層形成材料の面積比は1:1とした。押出成形温度は、200℃にて行い、銅線は外径0.43mmのものを使用した。
【0053】
(比較例1)
カーボンナノファイバーを配合せずにナイロン12とポリアミドエラストマーのみを用いた以外は実施例1と同様にして、単層チューブの内管を作製した。
【0054】
(比較例2)
カーボンナノファイバーを配合せずにマトリックス樹脂のみを用いたこと以外は上記実施例2と同様にして、二層チューブの内管を作製した。
【0055】
<三点曲げ試験>
上記の実施例1〜2および比較例1〜2の内管について、柔軟性の指標となる曲げ強度を調べるために、図5に示す治具50を用い、3点曲げ試験を行った。
まず、内管21を台51のエッジ52および53(エッジ52、53間の距離=2.5cm)上に載せ、一方、先端シャフトのエッジ52、53の中間に位置する部分をエッジ54により下方へ2mm押し下げ、そのときのエッジ54の最大荷重を測定した。エッジ54の押し込み速度は5mm/min、測定に用いた内管21の長さは250mmとし、測定は室温下(20℃)で行った。これらの結果を下記表1に示す。
【0056】
<ガイドワイヤ摺動性試験−その1>
上記の実施例1〜2および比較例1〜2の内管21に、ガイドワイヤ(テルモ社製商品名Runthrough、外径0.36mm)6を挿通し、図6に示すように外径50mm(r:25mm)の円を描くように湾曲させた。この状態で、テストスピード100mm/min、ストローク20mmでガイドワイヤを30回摺動させたときの最大抵抗を測定した(測定温度:20℃)。これらの結果を下記表1に示す。
また、触感では、実施例2の内管は滑り感(さらさら感)が高く、実施例1の内管はガイドワイヤを摺動させるのに若干重い感じ(もっちり感)があった。
【0057】
【表1】
表 1
【0058】
表1に示す結果より、比較例1の曲げ強度および摺動抵抗をそれぞれ100%とすると、実施例1の曲げ強度は約106%、摺動抵抗は約67%となる。また、比較例2の曲げ強度および摺動抵抗をそれぞれ100%とすると、実施例2の曲げ強度は約114%、摺動抵抗は約75%となる。
よって、これらの結果から、カーボンナノファイバーを配合することにより曲げ強度が高まる一方、ガイドワイヤの摺動抵抗が著しく低減されることが確認された。
また、実施例1 と実施例2を比較すると、摺動抵抗はほぼ同じであるのに対し、曲げ強度は実施例2の方が低く、柔軟であることが確認された。
【0059】
(実施例3)
ナイロン12(ショアD硬度72)95重量部およびカーボンナノファイバー(平均外径:約150nm、長さ:約10〜20μm昭和電工(株)製)5重量部を、二軸混練機を用いてコンパウンディングし、押出・カットすることにより、カーボンナノファイバーを5重量%含む複合材料ペレットを得た。
上記カーボンナノファイバー含有複合材料を、常法に従い押出し成形し、外径0.56mm、内径0.43mmの単層チューブの内管を作製した。
【0060】
(実施例4)
カーボンナノファイバー含有量を10重量%とした以外は、実施例3と同様にして単層チューブの内管を作製した。
【0061】
(比較例3)
カーボンナノファイバーを配合せずにナイロン12のみを用いたこと以外は、上記実施例3〜4と同様に行い、単層チューブの内管を作製した。
【0062】
<ガイドワイヤ摺動性試験−その2>
実施例3〜4および比較例3の内管について、血液中におけるガイドワイヤ摺動性試験を実施した。試験方法は以下の通りとした。
実施例3〜4および比較例3の内管の先端を三方活栓にて封止し、兎血を満たした以外は、前記その1と同様にして、ガイドワイヤ6を挿通し、湾曲させた状態で、テストスピード100mm/min、ストローク20mmでガイドワイヤを30回摺動させたときの最大抵抗を測定した(測定温度:20℃)。結果を表2に示す。
【0063】
【表2】
表 2
表2に示す結果より、カーボンナノファイバーを10重量%含有する内管は、5重量%含有する場合よりも摺動抵抗が低いことが確認された。
【0064】
<拡張体付カテーテルの作製>
上記各実施例で得られた内管の先端に、それぞれ、φ3.5/20mmバルーン(円筒部分の外径3.5mm、長さ20mm;材料:ポリアミドエラストマー樹脂(ポリエーテルのソフトセグメントとポリアミドのハードセグメントがエステル結合されたポリエーテルエステルブロックアミドのショアD硬度54とD62とをブレンドしたもの)の先端部を、外管(材料:実施例1で使用したポリアミドエラストマー樹脂とナイロン12とのブレンド物)に基端部を熱融着した。
熱融着部の柔軟性を触感により評価したところ、充分にやわらかいものであった。
【0065】
【発明の効果】
本発明の拡張体付カテーテルは、血管、胆管、気管、食道、尿道、その他の臓器などの生体器官内に形成された狭窄部または閉塞部の改善のために生体器官拡張器具として好適である。特に、本発明の拡張体付カテーテルは、柔軟性に優れ、かつガイドワイヤの摺動抵抗が小さく、血管内治療における狭窄病変のうちでも主に心血管等の狭窄部位へのバルーン導入、あるいはPTCA施行後のステント導入を、安全かつスムーズな操作性のもとに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の拡張体付きカテーテルの一実施例を示す正面図である。
【図2】図1の拡張体付カテーテルの拡張体およびその近傍の拡大断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す拡張体付カテーテルの先端付近の拡大断面図である。
【図4】図3のIII −III 線断面図である。
【図5】実施例における三点曲げ試験方法を説明する図である。
【図6】実施例におけるガイドワイヤ摺動性試験を説明する図である。
【符号の説明】
1…拡張体付カテーテル(生体器官拡張器具)
2…シャフト本体部
21…内管
21a…内腔面
210…ガイドワイヤルーメン
211…内層
212…外層
22…外管
220…バルーン拡張用ルーメン
3…拡張体(バルーン)
300…拡張空間
4…ハブ
50…治具
6…ガイドワイヤ
Claims (8)
- 内腔面が、マトリックスポリマーに分散されたナノカーボンからなる複合材料からなり、少なくとも内腔面表面にナノカーボンが存在するガイドワイヤ案内用管状部材と、該管状部材の先端部近傍の外周に同心的に配置され、先端部が、前記管状部材の先端部近傍の外周に固着された拡張体とを含む拡張体付カテーテル。
- 前記管状部材の内腔面を形成するマトリックスポリマーが、拡張体を形成する材料と相溶性である、請求項1記載の拡張体付カテーテル。
- 前記拡張体の管状部材への固着が熱融着による請求項1または2に記載の拡張体付カテーテル。
- 前記管状部材が、前記内腔面のマトリックスポリマーと相溶性の熱可塑性エラストマーを含み、前記内腔面よりも高摩擦性の外層を有する請求項1ないし3のいずれかに記載の拡張体付カテーテル。
- 前記外層を形成する熱可塑性エラストマーがポリアミドエラストマーであり、前記内腔面を形成するマトリックスポリマーが、該ポリアミドエラストマーよりも高硬度で、かつ低摩擦性のポリアミドである請求項4記載の拡張体付カテーテル。
- 前記管状部材の内腔面が、表面全体に微細な凹凸のある粗表面を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の拡張体付カテーテル。
- 前記管状部材を長手方向に切断した際の断面曲線より算出した前記粗表面の算術平均粗さが0.1μm以上である請求項6記載の拡張体付カテーテル。
- 前記拡張体の外表面に装着されたステントをさらに含む請求項1ないし7のいずれかに記載の拡張体付カテーテル。
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