JP2005029912A - 開繊繊維シートの製造方法、開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法、ならびに開繊繊維シートの製造装置、および開繊繊維シートの熱可塑性樹脂含浸装置 - Google Patents

開繊繊維シートの製造方法、開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法、ならびに開繊繊維シートの製造装置、および開繊繊維シートの熱可塑性樹脂含浸装置 Download PDF

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Abstract

【課題】次の技術的課題を解決できる方法と装置を提供する。 1.繊維が平行・均一な密度の開繊繊維シートを製造する。 2.開繊繊維シートに熱可塑性樹脂が一様に含浸せるプリプレグシートを効率的に製造する。
【解決手段】シート状に流送される開繊繊維束群の全幅を、交差方向へ断続的に局部押圧し、かつ、幅方向に沿って直線的に進退摩擦して開繊繊維シートを製造する。また、開繊繊維シートに同幅の熱可塑性樹脂シートを帯熱溶融状態で会合させて全面的に含浸させる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開繊繊維シートの製造方法、開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法、および開繊繊維シートの製造装置、ならびに開繊繊維シートの熱可塑性樹脂含浸装置に関するものであって、高品質の開繊繊維シートとプリプレグシートとを高能率に製造することを可能ならしめる新技術である。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、アロマティック・ポリアミド繊維などを補強基材とする合成樹脂複合強化成形品(例えば、FRTP<Fiber Reinforced Thermo−Plastics>やFRP<Fiber Reinforced Plastics>など)を製造するにあたっては、能うる限りに幅広にして構成繊維が平行かつ一様な密度で整列した高品質の開繊繊維シートが必要とされる。特に、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルイミド樹脂などに代表される熱可塑性樹脂は加熱溶融状態でも、硬化前の熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂)の粘度に比較して高粘度であるため、補強基材となる繊維シートに対する樹脂含浸性は必ずしも満足できるとは云えない。そして、その樹脂含浸が不完全でボイド(空隙=樹脂の未含浸部分)が多く生じたものを使用すると、当該FRTP成形品の機械的強度は当然低下するのであって、製品としての強度信頼性を喪失することにもなる。
【0003】
それゆえ、高粘度で帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂を補強基材とする繊維シートの構成繊維中に十分含浸させるには開繊繊維シートの構成繊維が平行で、かつ、全体的に薄く繊維の分布密度も一様に連続していることが必要である。そこで、本発明者は嘗て、特許第 3049225号「開繊シートの製造方法、および開繊シート製造装置」(特許文献1参照)、特許第 3064019号「マルチフィラメント開繊シートの製造方法、およびその製造装置」(特許文献2参照)を提案し、構成繊維の並びが平行にして、かつ、全体的に薄くて繊維の分布密度も一様に連続せる開繊繊維束の製造に成功した。ところが、これらの特許方法を用いると、確かに一本の繊維束を開繊する技術としては良質の開繊繊維シートを製造できるのではあるが、任意幅の開繊繊維シートを製造する場合には、多数の開繊繊維束を幅方向に重ね繋いで所定の張力で走行させねばならないため、その引張力によって繋ぎ目が分離して隙間ができ易く、FRTP成形品の補強基材としては必ずしも理想的なものを得ることができなかった。
【0004】
【特許文献1】
特許第3049225号公報(段落[0011]〜[0014]、図1〜7)
【特許文献2】
特許第3064019号公報(第8頁の第5実施形態、第23図〜第26図)
【0005】
即ち、前述の特許文献1・2に開示される従来の開繊繊維シートに合成樹脂を含浸せしめる場合には、その開繊繊維シートの構成繊維の並びが如何に平行で、しかも全体的に薄く一様に連続した状態のものを選んで使用するとしても、これに合成樹脂を含浸させてプリプレグシートにする際に、この繊維束の長手方向に引張力が作用すると、開繊されているため開繊繊維シートの繊維間隔が窄まって当該繊維シート全体としての横幅が縮小する傾向があるうえに、上記特許文献2記載の第5実施形態の方法で製造した開繊繊維シートにあっては、長手方向の引張力が作用すると、幅方向に繋いだ元の開繊繊維束の繋ぎ目が分離して隙間ができる惧れもあったのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が目的とする第1に解決すべき課題は、開繊繊維束を製造する従来技術に前述の如き技術的隘路があったことに鑑みて為されたものであって、FRTP成形品などの製造に適するだけの十分に幅広で構成繊維が平行かつ一様な密度に整列した高品質の開繊繊維シートを高能率に製造することができる合理的方法と装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明が目的とする第2に解決すべき課題は、熱硬化性樹脂に比較して高粘度の帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂を、開繊繊維シートの構成繊維中に円滑かつ一様に含浸させて高品質で広幅の熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートを効率的に製造することができる新方法、ならびに、その方法の実施に適した装置を提供することにある。
【0008】
さらに、本発明が目的とする第3の解決すべき課題は、従来、開繊繊維束に熱可塑性樹脂の含浸処理を施す際に横幅が縮小し易くて均一幅に成形できなかった技術上の隘路を打開して、横幅を縮小させることなく開繊繊維シートの横幅全域に一気に帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂を含浸させて開繊繊維シートを補強基材とする横幅が一定の熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートを連続的に製造することができる画期的な方法と装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するために採用した手段】
本発明者が上記第1の課題を解決するために採用した方法的手段と機械的手段は、添附図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
即ち、本発明の“開繊繊維シートの製造方法”は、複数の開繊繊維束Fb・Fb・…の側辺が互いに近接並行して面一状態で流送されてくる前記開繊繊維束群Sの全幅を、当該面一面に対し交差方向へ局部的に進退往復させることによって、流送過程にある当該開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に継続的に変化させ、ついで、この開繊繊維束群Sの幅方向に沿って直線的な進退摩擦を付与することにより、近接隣り合う開繊繊維束FbとFbとの側辺の繊維同士が接線状態に寄り添って全体が一様な開繊繊維シートFに調製するという一連の流送揺振処理を採用した点に特徴がある。
【0010】
また、本発明者が上記第1の課題を解決するため採用した機械的手段、即ち、本発明の“開繊繊維シートの製造装置”は、複数の開繊繊維束Fb・Fb・…を解舒して平面的に並行して送出可能な繊維束供給機構1と;この繊維束供給機構1から開繊繊維束Fb・Fb・…を面一状態に引き出して送り出す案内ロール機構2と;この案内ロール機構2から送り出される面一状態の開繊繊維束群Sを下流側で所定のレベル位置に支持可能なる如く一定の間隔で配設された支持ロール41・42・43から成る支持ロール列4と;前記案内ロール機構2と最上流の支持ロール41との間に配設されて、近接並行して面一状態で流送されてくる開繊繊維束群Sの全幅を当該面一面に対し交差方向へ所定のタイミングで直線的に局部押圧して開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に変化せしめる線状面圧付与機構5と;この面圧付与機構5の局部押圧により張力を変化しながら前記支持ロール列4により面一に支持されて送り出されてくる開繊繊維束群Sに面接触して幅方向へ進退往復運動し、当該繊維束群全体を一様な開繊繊維シートFに調製せしめる摺転機構6とを基本的な構成要素として採用した点に特徴がある。
【0011】
次に、本発明者が上記第2および第3の課題を解決するために採用した方法的手段は、添附図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
即ち、本発明の“開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法”は、拡展状態で送り出されてくる開繊繊維シートFの少なくとも一方の表面に、熱可塑性樹脂シートStを送り込んで重ね合わせた後、こうして開繊繊維シートFに重ねられた前記熱可塑性樹脂シートStを熱溶融させて加圧することにより、当該開繊繊維シートを構成する各々の繊維の間に溶融した熱可塑性樹脂を含浸させてプリプレグシートPを作製するという加工処理を施す点に特徴がある。
【0012】
そして、本発明における上記第2および第3の課題は、次の如き方法的手段を採用することによっても、解決することができる。
即ち、本発明の“開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法”は、押出成形機構9″から帯熱柔軟状態の熱可塑性樹脂シートSt″として押し出し、このシートSt″が帯熱溶融状態にある間に、拡展状態で送り出されてくる開繊繊維シートFに会合させることにより、当該開繊繊維シートを構成する各々の繊維の間に溶融した熱可塑性樹脂を含浸せしめてプリプレグシートPを作製するという加工処理を施すことによっても解決することができる。
【0013】
さらに、本発明における上記第2および第3の課題を解決するために採用した機械的手段、即ち、本発明の“開繊繊維シートの熱可塑性樹脂含浸装置”は、開繊繊維シートFを拡展状態で送り出す繊維束引取部8と;この繊維束引取部8から拡展状態で送り出される前記開繊繊維シートFに対して、熱可塑性樹脂シートStを送り出して前記繊維束引取部8から送り出される開繊繊維シートFに沿わせて合流させ、当該開繊繊維シートFの表面に熱可塑性樹脂シートStを重ね合わせる樹脂シート供給部9と;こうして前記開繊繊維シートFに重ね合わされた熱可塑性樹脂シートStを熱溶融させて加圧し、溶融した当該熱可塑性樹脂を開繊繊維シートFを構成する各々の繊維の間に含浸させ、プリプレグシートPに成形する樹脂加熱融合機構11とを基本的な構成要素として採用した点に特徴がある。
【0014】
そして、本発明における上記第2および第3の課題は、次の如き機械的手段を採用することによっても、解決することができる。
即ち、本発明に係る他の“開繊繊維シートの熱可塑性樹脂含浸装置”は、開繊繊維シートFを拡展状態で送り出す繊維束引取部8と;この繊維束供給部8から拡展状態に送り出される前記開繊繊維シートFに対して、帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂シートSt″を供給して、送り出される開繊繊維シートFに沿わせて合流させ当該開繊繊維シートの表面に溶融状態の熱可塑性樹脂シートSt″を重ね合わせることにより、溶融状態の当該熱可塑性樹脂を開繊繊維シートFを構成する各々の繊維の間に含浸させて広幅プリプレグシートPに成形する押出成形機構9″とを基本的な構成要素として採用した点に特徴がある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が具体的に実施される場合の好ましい形態を例示的に掲げた添附図面を引用しながら、本発明の内容を更に詳細に説明する。
【0016】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態としての“開繊繊維シートの製造方法”を、図1および図2に表わす“開繊繊維シートの製造装置”の図示例を準拠して解説すると、以下のとおりである(図2の平面図に示す装置では、各々のリール1aが上下左右に重なっているためリールの巻数を見難くいけれども、16巻のリール1aが配設してあって16本の開繊繊維束を処理することが可能になっている)。
【0017】
まず、特許第 3049225号の吸引空気開繊法で7μmの炭素繊維12,000本(三菱レイヨン株式会社製TR 50 S)を横幅20mmに開繊した開繊繊維束Fb・Fb・…を、16巻のリール1a・1a・…の各々から案内ロール2a・2aによって側辺は近接並行した水平な面一状態に供給し、この面一を成す各々の開繊繊維束Fbの両側辺をコーム(comb)3・3・…の櫛歯3a・3a・…で流送振れを安定させながら、一定間隔(50mm 間隔ごと)に配設した3本の支持ロール41・42・43から構成される支持ロール機構4の方向へ流送せしめる。
【0018】
そして、上記案内ロール2a・2aから成る案内ロール機構2と最上流側の支持ロール41との間に配設され、上記シート状に流送されてくる開繊繊維束群Sの全幅を当該面一面に対し、線状面圧付与機構である進退押圧ロール5によって1分間に 100回下方へ 20mm のストロークで進退往復して局部押圧することにより当該面一状態の開繊繊維束群Sの幅全体を間欠的に下方へ凹曲せしめて、その全体の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に継続的に変化せしめ、ついで、張力の変化を付与された前記面一状態の開繊繊維束群を、前記支持ロール41と下流側の支持ロール42との間、ならびに後者の支持ロール42と続く下流の支持ロール43との間で、面一状態の開繊繊維束群に線接触するごとくの横断方向に沿って配設した繊維束摺転ロール61・62を各々、横断方向へ1分間に 300回(ストローク:2mm)進退運動させることにより、当該開繊繊維束群は幅方向への直線的な進退摩擦を付与されて、近接して隣り合った全ての開繊繊維束Fb・Fb・…の側辺の繊維同士は接線状態に寄り添っていて、幅 320mmで目付が40g/mの構成繊維が全体に一様に分散した開繊繊維シートFが得られ、形態的にも安定した仕上がりのものとして速度5m/minで巻取リールBに巻き取られる。
【0019】
〔開繊繊維シートを製造するための装置例1〕
図1および図2には、前述の第1実施形態の“開繊繊維シートの製造方法”の実施に使用する“開繊繊維シートの製造装置”が示してある。即ち、図1および図2において、符号1で指示するものは開繊繊維束Fb・Fb・…を送り出す繊維束供給機構であり、図示例では上下2段に配列された16巻のリール1a・1a・…を含んで構成されており、これらリール1a・1a・…に巻装された全開繊繊維束Fb・Fb・…は一斉に引き出されて側辺が近接並行して水平な面一状態で送り出される。
【0020】
符号2で示されるものは案内ロール機構であって、上下一対の案内ロール2a・2aの間に、上記繊維束供給機構1のリール1a・1a・…巻装せる開繊繊維束Fb・Fb・…を案内させ、これらの開繊繊維束Fbは全てロール2aと2aの間で水平かつ面一状態の開繊繊維束群として図面上の右方向へ流送されることになる。
【0021】
符号3で指示するものは、繊維束整列機構、具体的にはコーム(comb)であり、案内ロール機構2の案内ロール2a・2aの間からシート状に送り出される各開繊繊維束Fbと略同幅の間隔で櫛歯3a・3a・…を有する。そして、このコーム3の櫛歯3aと櫛歯3aとの間には、上記開繊繊維束群を構成する各々の開繊繊維束Fbが梳き通されて各々の側辺は均等間隔の近接状態に整列されることになる。
【0022】
符号4で指示するものは、面一状態で流送される開繊繊維束群(Fb・Fb・…)を水平に復帰させるための支持ロール列4であって、上流側から第1支持ロール41、第2支持ロール42、第3支持ロール43と一定の間隔で配設されている。
【0023】
符号5で支持するものは、上記案内ロール2a・2aと最上流の支持ロール41との間に配設された一定のタイミングで昇降運動を行う進退押圧ロール型の線状面圧付与機構5であり、近接並行して面一にて流送されてくる開繊繊維束群Sの全幅を当該シート状面に対し交差方向へ間欠的に直線的に局部押圧することにより、開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に変化させることができる。
【0024】
符号6で支持されるものは摺転機構であって、上記第1支持ロール41と第2支持ロール42との間に配設された第1の摺転ロール61と、前記第2支持ロール42と第3支持ロール43との間に配設された第2の摺転ロール62とによって構成されている。この摺転ロール61・62は、何れも梨地仕上げのステンレス鋼(直径=20mmの丸棒)で作製されており、エアシリンダ61a・62aの伸退縮運動により一定のタイミングで開繊繊維束群Sの幅方向に進退運動が付与されるように構成されている(本図示例では、200 〜400 回/min、ストローク=2〜10mm)。このファイバー摺転機構6を通過してファイバー摺転ロール61・62にて幅方向への直線的な進退摩擦を付与される開繊繊維束群Sは、近接して隣り合った全ての開繊繊維束Fb・Fb・…の側辺の繊維同士は接線状態に寄り添わされることになり、構成繊維が全体的に一様に分散した状態の開繊繊維シートFとなる。なお、念のため、補足説明しておくと、図1および図2に符号7で指示するものは規制バーであって、上記第1支持ロール41、第2支持ロール42、および第3支持ロール42の導入側近傍に設置してあり、面一状態で流送されてくる開繊繊維束群S、または摺転機構6により調製された開繊繊維シートFの両側辺に近接して、流送される開繊繊維束群Sまたは開繊繊維シートFの側辺の乱れを防止するために付設したものである。また、本図示例においては、前記第3支持ロール43の下流に巻取ビームBが配設され、構成繊維が全体的に一様な分散状態に仕上がった開繊繊維シートFを一定速度で巻き取るように構成してある。
【0025】
〔開繊繊維シートを製造するための装置例2〕
図3に示す装置例2は、前述の装置例1の“開繊繊維シート製造装置”に開繊繊維シートFの張力を一定に調整するために、張力調整ダンパーDを付加したものであり、その他の構成・作用は装置例1と変わるところがない。この張力調整ダンパーは開繊繊維シートFに横断方向に接触する受圧ロールDrを備えて成り、従来周知のスプリングダンパー、流体圧ダンパー等を採用することができ、図3の図示例2では張力調整ダンパーDとしてエアダンパーを採用している。
【0026】
しかして、図3に示す張力調整ダンパーDにおける受圧ロールDrは、前述の線状面圧付与機構5の局部押圧の影響によって緊張・弛緩・緊張・…と張力を変化させながら流送されてくる開繊繊維シートFに横断方向に沿って当接しており、当該開繊繊維シートFの張力が所定以上に上昇したときには受圧ロールDrが上昇して支持ロール43と下流側のガイドロールGとの間における開繊繊維シートFの弛み量が減少して張力が減殺され、逆に、開繊繊維シートFの張力が所定以下に下がったときは受圧ロールDrが下降して支持ロール43と下流側のガイドロールGとの間における開繊繊維シートFの弛み量が増大されることにより張力が上昇することゝなり、かくして、開繊繊維シートFの張力変化に応動して昇降する受圧ロールDrの位置に応じ、張力調整ダンパーDよりも下流における開繊繊維シートFの張力は常に一定に保たれることになる。
【0027】
〔開繊繊維シートを製造するための装置例3〕
図4・図5には、前述の第1実施形態の“開繊繊維シートの製造方法”の実行するための更に他の具体的手段たる“開繊繊維シート製造装置”が装置例3として示される。
【0028】
図4および図5に図示する装置例3は、上記の装置例1とは繊維束整列機構(具体的には、コーム)3を採用しておらず、それに代えて、線状面圧付与機構5に繊維束Fb・Fb・…を梳き通して整列せしめる整列機能を兼備せしめた点のみが異なる。
【0029】
即ち、この装置例3において採用している線状面圧付与機構5は、上下に進退運動を可能な進退フレームとして構成されてものであって、上下に若干の隙間を空けた2本のビーム51と51との間には丸線材で等間隔に仕切られた所要数のメール52・52・…が形成されている。しかして、案内ロール2から送り出される開繊繊維束Fb・Fb・…の各々は、前記メール52・52・…の中を通過する際、開繊繊維束群を形成する各々の開繊繊維束Fbが梳き通されて各々の側辺は均等の間隔を保って近接並行した状態に整列されると同時に、当該線状面圧付与機構のビーム51・51が下降する際には上段のビーム51の押圧によって最上流側の第1支持ロール41との間で下方へ凹面状に屈曲されて張力を漸増してゆき、当該進退フレーム5が上昇する際には各力が開繊繊維束Fbが直伸状態に戻るまで張力は弛緩することになり、かくして、この線状面圧付与機構5を開繊繊維束Fb・Fb・…が通過する際に緊張・弛緩・緊張・…と交代的な張力変化が継続することになる。
【0030】
そして、その後、これらの開繊繊維束Fb・Fb・…は、第2支持ロール42→第3支持ロール43へと流送されて、第1支持ロール41と第2支持ロール42との間では摺転ロール61により、また第2支持ロール42と第3支持ロール43との間では摺転ロール62によって幅方向への直線的な進退摩擦を付与されて、前記開繊繊維束群S中の全ての開繊繊維束Fb・Fb・…の側辺の繊維同士は接線状態に寄り添わされることになり、構成繊維が全体的に一様に分散した状態の開繊繊維シートFに調製されて巻取ビームBに巻き取られてゆくことになる。これらのプロセスは前述の装置例1と機能および作用において変わりがない。
【0031】
〔第2実施形態〕
図6には、本発明の第2実施形態として“開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法”が示される。
【0032】
第2実施形態における開繊繊維シートを製造工程は、前述の第1実施形態と略同じであって(巻取ビームBへの巻き取りを除く)、7μmの炭素繊維12,000本(三菱レイヨン株式会社製TR 50 S)を横幅20mmに開繊した16本の開繊繊維束Fb・Fb・…を開繊繊維シートFに調製して熱可塑性樹脂含浸工程に送り込むようになっている。
【0033】
即ち、図6に示すところの、複数の開繊繊維束Fb・Fb・…を解舒して平面的に並行して送出可能な繊維束供給機構1;この繊維束供給機構1から開繊繊維束Fb・Fb・…を面一状態に引き出して、シート状の開繊繊維束群Sとして送り出す案内ロール機構2;この案内ロール機構2から面一状態に送り出される開繊繊維束群Sを下流側で所定のレベル位置に支持可能なるごとく一定の間隔で配設された支持ロール41・42・43から成る支持ロール列4;前記案内ロール機構2と最上流の支持ロール41との間に配設されて、近接並行して面一状態で流送されてくる開繊繊維束群Sの全幅を、当該面一面に対し交差方向へ所定のタイミングで直線的に局部押圧して開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に変化せしめる線状面圧付与機構5;この面圧付与機構5の局部押圧により張力を変化しながら前記支持ロール列4により面一に支持されて送り出されてくる開繊繊維束群Sに面接触して幅方向へ進退往復運動し、当該繊維束群全体を一様な開繊繊維シートFに調製せしめる摺転機構6は、前述の装置例1の構成と実質的に変わるところがないので、開繊繊維シートの製造工程については、重複的説明を避けるため、第1実施形態および装置例1の説明を援用する。
【0034】
第1実施形態と同様の工程を経て熱可塑性樹脂含浸工程に送り込まれる開繊繊維シートFは、繊維束引取部8に引き取られる際に、樹脂シート供給部9・9から解舒される熱可塑性樹脂シートSt・Stと合流し、さらにリリース・シート供給部10・10から解舒されるリリース・シートRs・Rsと合流して、中心に開繊繊維シートF、この開繊繊維シートFの両面に熱可塑性樹脂シートSt・St、そして最外面にリリース・シートRs・Rsが重ねられて当該引取部を構成する押圧ロール8a・8aによって押圧されながら、樹脂加熱融合機構部11に送り込まれる。
【0035】
しかして、上記熱可塑性樹脂シートStとしては、厚さ15μmのPEI樹脂フィルム (polyetherimide=住友ベークライト株式会社「スミライトFS−1000」)、リリース・シートRsとしては、厚さ50μmのPI樹脂フィルム(polyimide=宇部興産株式会社「ユーピレックスS」)を用いており、樹脂加熱融合機構部11では350℃で加熱プレス(圧力:4M Pa)が施されて、前記PEI樹脂フィルムは溶融し加圧されることにより、開繊繊維シートFには構成繊維の隙間に均等に含浸されてプリプレグシートが形成されてゆく。なお、この樹脂加熱融合機構部11の中における加圧時間は 4 sec、移動速度は1m/minで間欠的に送り出される。
【0036】
そして、樹脂加熱融合機構部11の出口には、プリプレグ引取りロール12a・12aが配設されており、上記の工程で形成されたプリプレグシートPは引き出されて、リリース・シートRs・Rsは剥ぎ取られてリリース巻取リール13・13に巻外されてゆく一方、プリプレグシートPは巻取りビームRに巻き取られてゆくことになる。
【0037】
かくして、第2実施形態の方法によって得られたプリプレグシートPは、厚さが80μm、幅は320mm±2mmの仕上りであるうえに、PEI樹脂の分布密度が均等で、しかも補強繊維の配列にも一様で乱れのない高品質の製品となった。
【0038】
〔第3実施形態〕
図7には、本発明の第3実施形態としての“開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法”が示される。
【0039】
図7の第3実施形態においては、繊維束供給機構1として、構成繊維が全体に一様に分散した開繊繊維シートFを巻付けたシート供給ビームを採用している。この繊維束供給機構1(給糸ビーム)に巻き付け収納してある開繊繊維シートとしては、本発明の第1実施形態で製造された開繊繊維シートのほか、多数本の炭素繊維等をエポキシ樹脂糊剤でサイジング処理した周知の製品等(例えば、特許第 3106261号に係る炭素繊維)を経巻ビームに巻付けて開繊繊維シートとして用いることも可能である。
【0040】
しかして、本発明の第3実施形態においては、ビームB′からシート状に解舒される開繊繊維シートFはドライブローラG・G・Gに案内されて加熱板11aに送り込まれる一方、その際、リリース・シート供給部10からもリリース・シートRsが送り込まれて前記開繊繊維シートFと合流し、この開繊繊維シートFと加熱板11aとの間に厚さ25μmのリリース・シートRs(polyimide=宇部興産株式会社「ユーピレックスS」)が挟まれることになる。
【0041】
そして、加熱板11aをリリース・シートRsと共に通過する開繊繊維シートFは350 ℃程に加熱されて加熱ロール11b・11c・11dに送り込まれる。これら加熱ロール11b・11c・11dは、上記加熱板11aと相俟って樹脂加熱融合機構部11を構成し、加熱ロール11bは熱可塑性樹脂を溶融可能な350 ℃に、加熱ロール11c・11dは熱可塑性樹脂を徐冷する200 ℃に加熱されている。
【0042】
こうして約350 ℃に加熱された開繊繊維シートFは、加熱ロール11bに到達するが、そのロール面側にはリリース・シートRsが介在している。一方、この開繊繊維シートFの外面側へは熱可塑性合成繊維不織布供給部9′から解舒される熱可塑性合成繊維の不織布St′が送り込まれ、さらに、その上にリリース・シート供給部10から解舒される厚さ25μmのリリース・シートRs(宇部興産株式会社「ユーピレックスS」)が送り込まれて合流する。かくして、中心に開繊繊維シートF、この開繊繊維シートF上に熱可塑性合成繊維不織布St′、これらF・St′を挟んでリリース・シートRs・Rsが積み重なって加熱ロール11b・11c・11dを順々に通過し、温度履歴を経ることになり、前記熱可塑性合成繊維不織布St′は溶融して中心の開繊繊維シートFの構成繊維である炭素繊維の隙間に均等に含浸してプリプレグシートPが形成されてゆくことになる。こうして形成されたプリプレグシートPは引き出されて、リリース・シートRs・Rsは剥ぎ取られてリリース巻取リール13・13に巻外されてゆく一方、プリプレグシートPは巻取りビームRに巻き取られることになる。なお、このプリプレグシートPはプリプレグ引取りロール12aにより3m/minで引取られる。
【0043】
かくして、第3実施形態の方法では、第2実施形態の場合のPEI樹脂フィルムに代え、PPS繊維(poly phenylene sulfide) の不織布(目付:20gm)を採用したので、結晶性の樹脂であるにもかかわらず幅方向への収縮が殆ど生ぜず、得られたプリプレグシートPは、厚さが80μm、幅は320mm±0.2mm の仕上りであるうえに、PPS樹脂の分布密度が均等で高品質の製品であった。
【0044】
〔第4実施形態〕
図8には、本発明の第4実施形態としての“開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法”が示される。
【0045】
この第4実施形態は、上記第3実施形態とは基本的構成が大体同じであって、たゞ、熱可塑性合成繊維不織布St′を供給する樹脂シート供給部9に代えて押出成形機構9″を採用する。この押出成形機構9″は、材料供給部t、溶融した樹脂材料をシート状に押し出すスリット部tを有するTダイtとから構成されている。また、こゝに帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂シートとは、Tダイtのスリット部tから押し出された溶融状態の樹脂が薄く溶融した状態で恰もその外観がシート状に見えることをいい、作用的には開繊繊維シートFに直接に溶融樹脂を薄く塗布することゝ実質的に変わりがない。この押出成形機構9″から帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂シートSt″を連続的に押し出し、加熱板11aとの間にリリース・シートRsを介在しながら移動してくる開繊繊維シートFの表面側に供給して、加熱ロール11b・11c・11dに送り込むようにしている点において異なり、他の構成は大体同じである。なお、第4実施形態においては、押出成形機構9″から帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂シートSt″の材料として、PEI樹脂(polyetherimide:日本ジーイープラスチック株式会社「ウルテム 1000 」)を使用し、Tダイ温度 370℃で押出をしている。
【0046】
樹脂シートの押出成形法を利用した第4実施形態の方法によって得られた熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートもまた、開繊繊維シートFに対する樹脂含浸性が均一であって、得られたプリプレグシートPは、厚さが80μm、幅は320mm±2mmの仕上りであり、PEI樹脂の分布密度が均等で、しかも補強繊維の配列にも一様で乱れのない高品質の製品となった。
【0047】
〔第5実施形態〕
図9には、本発明の第5実施形態としての“開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法”が示される。
【0048】
この第5実施形態では、ビームB′からシート状に解舒される開繊繊維シートFはドライブローラG・G・Gに案内されて、押出成形機構9″の下方に配設された樹脂受けロール14に送り込まれる。そして、この樹脂受けロール14において、開繊繊維シートFは前記押出成形機構9″から帯熱溶融状態で連続的に押し出されてくる熱可塑性樹脂シートSt″と会合することになる。そして、帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂シートSt″は、開繊繊維シートFに接触すると、開繊繊維シートFを構成している炭素繊維同士の隙間に均等に含浸してゆく。この際、当該隙間を透過した樹脂成分は、前記樹脂受けロール14に添設された欠取りナイフ15によって欠き取られて除去される。
【0049】
熱可塑性樹脂の含浸した開繊繊維シートFは、冷却ロール16a・16b・16cに送られて徐々に降温してプリプレグシートPとなり、巻取りビームRに巻き取られてゆくことになる。こうして得られる第5実施形態のプリプレグシートPも、前記冷却ロール16a・16b・16cとの接触を通じて表面が平滑かつ均一に調えられ、PEI樹脂の分布密度が均等で、しかも補強繊維の配列にも一様で乱れのない高品質の製品となった。なお、第5実施形態でも、押出成形機構9″から帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂シートSt″の材料としてPEI樹脂(polyetherimide : 日本ジーイープラスチック株式会社「ウルテム 1000 」)を使用し、Tダイ温度 370℃で押出成形している。
【0050】
本明細書と図面に具体的に例示する本発明の実施の形態は概ね上記のとおりであるが、本発明は前述の実施形態例に限定されるもので決してなく、「特許請求の範囲」記載内において種々の変形実施が可能であることは言うまでもないのであり、例えば、以下に掲げる変更例が本発明の技術的範囲に属することはいうまでもない。
(1) 前述の第1〜第5の実施形態においては、開繊繊維束も開繊繊維シートも、構成繊維が炭素繊維の場合だけを例示的に説明しているが、ガラス繊維、セラミック繊維、アロマティック・ポリアミド繊維など、FRTPやFRPの補強基材として用いられる全ての繊維材料にも適用可能である。
(2) 前述の第1実施形態においては、複数の開繊繊維束Fb・Fb・…の側辺を互いに近接並行させ面一状態に流送して加工する例についてだけ具体例を挙げて説明したが、例えば図10および図11に図示するように、複数の開繊繊維束Fb・Fb・…の側辺を互いに近接並行させて面一状態に流送する際に、これらの開繊繊維束FbとFbとの隣り合う側辺に沿って別に開繊繊維束Fbを各々添合させて面一に流送し、こうして流送されてくる前記面一状態の開繊繊維束群Sの全幅を当該面一面に対し交差方向へ局部的に進退往復させることにより、流送過程にある開繊繊維束群Sの張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に継続的に変化せしめ、ついで、この開繊繊維束群Sの幅方向に沿って直線的な進退摩擦を付与することにより前記開繊繊維束Fb・Fb・…を一体に混繊せしめ、構成繊維同士が接線状態に寄り沿った一様な開繊繊維シートFとして調製することも非常に有効である。こうして得られる開繊繊維シートFは、構成繊維同士が接線状態に寄り沿って密接に集合しているので、当該開繊繊維シートの長手方向に張力が作用しても各構成繊維の両側に位置する隣りの構成繊維にも反対方向へ移動しようとする張力が作用するため、各々の構成繊維が幅方向へ移動しようとする力は打ち消しあって(図11参照)、結果として当該開繊繊維シート自体の安定した幅形態を維持することになるからである。
(3) 本明細書と図面に示す実施形態の説明においては、開繊繊維束Fb・Fb・…から成る開繊繊維束群Sも、開繊繊維シートFも水平状態で流送する方式のみを図解しているが、本発明にあっては必ずしも水平である必要はなく、開繊繊維束群Sも開繊繊維シートFも面一状態ないしは拡展状態に一面に並んでおりさえすれば、斜面状に偏って流送しても、水平面に対し垂直な状態で流送することも可能であって、線状面圧付与機構5と摺転機構6との当該流送形態に対する相対的な作用方向は何ら変わりがない。
(4) 前述の第1実施形態においては、開繊繊維束Fb・Fb・…を面一状態に送り出す繊維束供給機構1として、必要な本数の開繊繊維束Fbを各々巻いたリール1a・1a・…を組み合わせたものを例示していたが、図12に示すように炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、アロマティック・ポリアミド繊維などのマルチフィラメントを巻いた給糸体M・M・…と周知の開繊処理機構(例えば、特許第 3049225号公報記載の吸引空気開繊装置や、特許第 3382603号公報記載の拡繊装置) とを組み合わせて繊維束供給機構1として採択することも可能であり、前記給糸体M・M・…から解舒した各々のマルチフィラメントを前記開繊処理機構にて開繊繊維束Fb・Fb・…に変形させて、その後の処理を第1実施形態と同様の方法で開繊繊維シートFに調製することも可能である。
(5) 本発明を実施した際のプリプレグシートの幅・厚さおよび繊維の体積比率は上記した実施の形態例に限定されるものではなく、製品化の際の要望に応じて適宜に変更可能である。
(6) 更に、念のために申し添えておくと、本発明の何れの実施形態においても、開繊シートの幅に左右されることなく適用が可能であり、繊維分散性の優れた開繊糸に直接溶融樹脂をコーティングして硬化させても必要な幅で、構成繊維が適正分散状態に安定化した開繊糸を得ることができるのである。
【0051】
【発明の効果】
以上、本発明の実施の形態を例示して説明したとおり、本発明の開繊繊維シートを製造する方法と装置にあっては、複数の開繊繊維束の側辺が互いに近接並行して面一状態に流送されてくる前記シート状の開繊繊維束群の全幅を当該シート状面に対し交差方向へ局部的に進退往復させつゝ、流送過程にある当該開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に継続的に変化せしめ、ついで、この開繊繊維束群の幅方向に沿って直線的な進退摩擦を付与するという具合にX方向およびY方向への巧みな揉み摺り作用を逐次的に付与する手段をしているので、近接隣り合う開繊繊維束の側辺の繊維同士が接線状態に寄り添って全体が一様な高品質の開繊繊維シートを高能率に製造することが可能である。
【0052】
また、本発明の開繊繊維シートを補強繊維とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートを製造する方法と装置にあっては、拡展状態で送り出されてくる開繊繊維シートの少なくとも一方の表面に、熱可塑性樹脂シート(帯熱溶融状態のものを含む)または熱可塑性合成繊維不織布を送り込んで重ね合わせた後、こうして開繊繊維シートに重ねられた前記熱可塑性樹脂シートまたは熱可塑性合成繊維不織布を熱溶融させて加圧することにより、当該開繊繊維シートを構成する各繊維の間に溶融した熱可塑性樹脂を含浸させてプリプレグシートに成形するという方法を採用したので、開繊繊維シートの構成繊維中への熱可塑性樹脂の含浸が円滑かつ一様で含浸性の良好な高品質の熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートを効率的に製造することができ、しかも横幅を縮小させることなく開繊繊維束の横幅全域に一気に帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂を含浸させるので、横幅が一定の熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートを連続的に製造することが可能である。
【0053】
このように本発明によれば、従来製造が困難であった開繊繊維シート、およびそのような開繊繊維シートを補強基材とした熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートを製造する場合における技術的隘路を打開することが可能になったのであり、しかも、その製造工程も必要とされる装置も極めて簡素であるので、その産業上の利用価値は頗る大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態である開繊繊維シートの製造方法に用いる装置例1を側方から眺めた説明図である。
【図2】図2は、図1に示される装置例1を上方から眺めた平面的説明図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施形態である開繊繊維シートの製造方法に用いる装置例2(装置例1に張力調整ダンパーを付加したもの)を側方から眺めた説明図である。
【図4】図4は、本発明の第1実施形態である開繊繊維シートの製造方法に用いる装置例3の線状面圧付与機構部分を拡大して示した斜視説明図である。
【図5】図5は、図4の線状面圧付与機構を用いた装置例3を側方から眺めた説明図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態である開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法に用いる装置を側方から眺めた説明図である。
【図7】図7は、本発明の第3実施形態である開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法に用いる装置を側方から眺めた説明図である。
【図8】図8は、本発明の第4実施形態である開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法に用いる装置を側方から眺めた説明図である。
【図9】図9は、本発明の第5実施形態である開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法に用いる装置を側方から眺めた説明図である。
【図10】図10(a)(b)は、請求項4に記載する開繊繊維シートを製造する場合に複数の開繊繊維シートの配置状態を説明するための説明図である。
【図11】図11は、請求項4に記載する方法によって製造した開繊繊維シートの物性を説明するための説明図である。
【図12】図12は、本発明の第1実施形態である開繊繊維シートの製造方法に用いる装置の変形例を側方から眺めた説明図である。
【符号の説明】
1 繊維束供給機構
1a リール
2 案内ロール機構
2a 案内ロール
3 繊維束整列機構
3a 櫛歯
4 支持ロール列
41 第1支持ロール
42 第2支持ロール
43 第3支持ロール
5 線状面圧付与機構
51 (進退フレームの)ビーム
6 摺転機構
61・62 摺転ロール
7 規制バー
8 繊維束引取部
8a 押圧ロール
9 樹脂シート供給部
9′ 熱可塑性合成繊維不織布供給部
9″ 押出成形機構
材料供給部
Tダイ
スリット部
10 リリース・シート供給部
11 樹脂加熱融合機構部
11a 加熱板
11b 加熱ロール
11c 加熱ロール
11d 加熱ロール
12a プリプレグ引取ロール
13 リリース巻取リール
14 樹脂受けロール
15 欠取りナイフ
16a・16b・16c 冷却ロール
F 開繊繊維シート
Fb 開繊繊維束
D 張力調整ダンパー
Dr 受圧ロール
G ガイドロール
P プリプレグシート
R 巻取りビーム
Rs リリース・シート
S 開繊繊維束群
St 熱可塑性樹脂シート
St′ 熱可塑性合成繊維不織布
St″ (帯熱溶融状態の)熱可塑性樹脂シート

Claims (15)

  1. 複数の開繊繊維束の側辺が互いに近接並行し合った面一状態で流送されてくる当該開繊繊維束群の全幅を、当該面一面に対し交差方向へ局部的に進退往復させることによって、流送過程にある当該開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に継続的に変化せしめ、ついで、この開繊繊維束群の幅方向に沿って直線的な進退摩擦を付与することによって、近接して隣り合う開繊繊維束の側辺の繊維同士が接線状態に寄り添って全体を一様な開繊繊維シートに調製することを特徴とする開繊繊維シートの製造方法。
  2. 緊張・弛緩・緊張・…と張力を変化しながら流送されてくる面一状態の開繊繊維束群が弛緩したとき、これら開繊繊維束群に対し幅方向への直線的な進退摩擦を付与することを特徴とする請求項1記載の開繊繊維シートの製造方法。
  3. 給糸部から送り出されてくる複数の開繊繊維束を櫛歯に引き通すことにより、隣り合う各開繊繊維束の側辺を近接並行して面一状態に整列せしめ、こうして面一状態に整列された開繊繊維束群の全幅を、押圧機構にて所定のタイミングで押圧することにより、当該開繊繊維束群の全幅を交差方向へ局部的に進退往復させて、その張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に継続的に変化せしめることを特徴とする請求項1又は2記載の開繊繊維シートの製造方法。
  4. 複数の開繊繊維束の側辺を互いに近接並行させて流送するに際し、これらの開繊繊維束の隣り合う側辺に沿って開繊繊維束を各々添合させて面一状態に流送し、こうして流送されてくる前記面一状態の開繊繊維束群の全幅を当該シート状面に対し交差方向へ局部的に進退往復させることによって、流送過程にある開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に継続的に変化せしめ、ついで、この開繊繊維束群の幅方向に沿って直線的な進退摩擦を付与することにより前記開繊繊維束群を混繊一体化せしめ、構成繊維同士が接線状態に寄り沿った一様な開繊繊維シートとして調製することを特徴とする開繊繊維シートの製造方法。
  5. 開繊繊維シートの少なくとも一方の表面に、熱可塑性樹脂シートを送り込んで重ね合わせた後、こうして開繊繊維シート上に重ねられた前記熱可塑性樹脂シートを熱溶融せしめることにより、当該繊維シートを構成する各繊維の間に溶融した熱可塑性樹脂を含浸させてプリプレグシートを得ることを特徴とする開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法。
  6. 開繊繊維シートの表面に重ね合わされる熱可塑性樹脂シートの外面側に、リリース・シートを添合させて溶融熱を履歴させ、溶融状態にある前記熱可塑性樹脂シートの外面に添合せるリリース・シート側から当該開繊繊維シートを加圧することにより、当該開繊繊維シートを構成する各繊維の間に溶融した熱可塑性樹脂を含浸せしめ、この熱可塑性樹脂が降温したところで前記リリース・シートを剥ぎ取り分離せしめることを特徴とする請求項5記載の開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法。
  7. 開繊繊維シートの表面に重ね合わされる熱可塑性樹脂シートとして熱可塑性樹脂フィルムを用いることを特徴とした請求項5又は6記載の開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法。
  8. 開繊繊維シートの表面に重ね合わされる熱可塑性樹脂シートとして熱可塑性合成繊維の不織布を使用することを特徴とした請求項5又は6記載の開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法。
  9. 押出成形機構から熱可塑性樹脂をシート状に押し出し、このシート状樹脂が帯熱溶融状態にある間に、送り出されてくる開繊繊維シートに会合せしめることにより、当該開繊繊維シートを構成する各繊維の間に溶融した熱可塑性樹脂を含浸せしめて開繊繊維シートを補強基材とするプリプレグシートを得ることを特徴とする請求項5又は6記載の開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法。
  10. 複数の開繊繊維束の側辺が互いに近接並行して面一状態に流送されてくる前記開繊繊維束群の全幅を、当該シート状面当該面一面に対し交差方向へ局部的に進退往復させることによって、流送過程にある当該開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に継続的に変化せしめ、ついで、これら開繊繊維束群の幅方向に沿って直線的な進退摩擦を付与することにより、近接隣り合う開繊繊維束の側辺の繊維同士を接線状態に寄り添わせて全体を一様な開繊繊維シートに調製する工程を含むことを特徴とする請求項5〜9の何れか一つに記載の開繊繊維シートを補強基材とする熱可塑性樹脂含浸プリプレグシートの製造方法。
  11. 複数の開繊繊維束を解舒して平面的に並行して送出可能な繊維束供給機構と;この繊維束供給機構から前記各々の開繊繊維束を面一状態に引き出す案内ロール機構と;この案内ロールから送り出される面一状態の開繊繊維束群を下流側で所定のレベル位置に支持可能なるごとく一定の間隔で配設された複数の支持ロールから成る支持ロール列と;前記案内ロール機構と最上流側に位置する前記支持ロールとの間に配設されて、近接並行して面一状態で流送されてくる開繊繊維束群の全幅を当該面一面に対し交差方向へ所定のタイミングで直線的に局部押圧して開繊繊維束群の張力を緊張・弛緩・緊張・…と交互に変化せしめる線状面圧付与機構と;この面圧付与機構の局部押圧により張力を変化しながら前記支持ロール列に面一状態に支持されて送り出されてくる開繊繊維束群に接触して幅方向へ進退往復運動し、当該繊維束群全体を一様な開繊繊維シートに調製する摺転機構と;を少なくとも包含することを特徴とする開繊繊維シートの製造装置。
  12. 線状面圧付与機構と摺転機構とが同期して、緊張・弛緩・緊張・…と張力を変化しながら流送されてくる面一状態の開繊繊維束群が弛緩したとき、この開繊繊維束群に対し幅方向への直線的な進退摩擦が生ずるごとく当該摺転機構が動作可能であることを特徴とする請求項11記載の開繊繊維シートの製造装置。
  13. 開繊繊維シートを拡展状態で送り出す繊維束引取部と;この繊維束引取部から拡展状態に送り出される前記開繊繊維シートに対し熱可塑性樹脂シートを供給して前記繊維束引取部から送り出さる開繊繊維シートに沿わせて合流させ、当該開繊繊維シートの表面に熱可塑性樹脂シートを重ね合わせる樹脂シート供給部と;こうして開繊繊維シートに重ね合わされた熱可塑性樹脂シートを熱溶融させ溶融した当該熱可塑性樹脂を開繊繊維シートを構成する各繊維の間に含浸させ、プリプレグシートに成形する樹脂加熱融合機構と;を少なくとも包含することを特徴とする開繊繊維シートの熱可塑性樹脂含浸装置。
  14. 開繊繊維シートを拡展状態で送り出す繊維束引取部と;この繊維束引取部から拡展状態で送り出される前記開繊繊維シートに対して熱可塑性樹脂シートを供給する樹脂シート供給部と;この樹脂シート供給部から繰り出される前記樹脂シートの外面側にリリース・シートを繰り出して添合させるリリース・シート供給部と;このリリース・シート供給部からのリリース・シートおよび前記樹脂シート供給部からの熱可塑性樹脂シートを、前記開繊繊維シートに沿わせて合流させ、当該開繊繊維シートの表面に熱可塑性樹脂シートを重ね合わせ、こうして重ね合わされた前記開繊繊維シートと熱可塑性樹脂シートとを熱溶融させ、溶融した当該熱可塑性樹脂を前記開繊繊維シートを構成する各繊維の間に含浸させてプリプレグシートに成形する樹脂加熱融合機構と;この樹脂加熱融合機構から送り出されてくるプリプレグシートから、前記リリース・シートを剥ぎ取って分離するリリース・シート分離機構と;を少なくとも包含することを特徴とする開繊繊維シートの熱可塑性樹脂含浸装置。
  15. 開繊繊維シートを拡展状態で送り出す繊維束引取部と;この繊維束引取部から拡展状態で送り出される前記開繊繊維シートに対し帯熱溶融状態の熱可塑性樹脂シートを供給し、前記開繊繊維シートに沿わせて合流させ、当該開繊繊維シートの表面に前記溶融状態の熱可塑性樹脂シートを重ね合わせることにより、溶融状態の当該熱可塑性樹脂を開繊繊維シートを構成する各繊維の間に含浸させてプリプレグシートに成形する押出成形機構と;を少なくとも包含することを特徴とする開繊繊維シートの熱可塑性樹脂含浸装置。
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