JP2005024843A - デジタル一眼レフカメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カメラ本体200に装着された撮影レンズがオートフォーカス不能なマニュアルフォーカスレンズ400であると判定された場合には、可動ミラー204を撮像素子221の撮像光路上から退避させた状態で、撮像素子221による被写体像の撮像動作及びLCDモニタ213による被写体像の表示動作を繰り返し行わせる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、レンズ交換式の一眼レフレクス方式のカメラ(以下、一眼レフカメラと称する)においては、カメラ本体内に設けられたTTL(Through The Lens)位相差方式の焦点検出装置を用いて撮影レンズの焦点調節状態を検出し、その検出した焦点調節状態に基づいて撮影レンズを自動的に合焦位置へと導く、所謂オートフォーカス機能を搭載したものが多い。
【0003】
一方、多種多様なレンズを装着可能な一眼レフカメラにおいては、オートフォーカス用のレンズ駆動機構を配置することが困難なレンズや物理的にオートフォーカスが不能なレンズも存在する。したがって、これらのオートフォーカス不能なレンズをオートフォーカス機能付きのカメラに装着した場合には、撮影者は、ファインダ像、即ちフォーカシングスクリーンに結像する被写体像を見ながら、その被写体像が最もシャープに見える位置に撮影レンズが位置するように、手動で調節を行わなければならない。
【0004】
このような手動による焦点調節の補助するための技術として、特許文献1〜3で提案されているような、測距装置で検出した測距情報をファインダ内に表示させて、合焦状態を確認可能とするフォーカスエイド表示という技術がある。このようなフォーカスエイドにより、撮影者は、合焦状態を確認しながら手動による焦点調節を行うことが可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−301097号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平9−61923号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2002−72331号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の一眼レフカメラで用いられていたフォーカシングスクリーンは、ピントの山を見やすくして撮影レンズの合焦状態が検出しやすいように、表面に光を散乱させるための微細な凹凸が形成されているので、この凹凸による光の拡散によってファインダが暗くなり、被写体像が見えにくくなることがある。また、最近用いられているフォーカシングスクリーンでは、素通しに近いスクリーンが使用される傾向にある。この場合には、フォーカシングスクリーンからピントの山を見つけることが困難になり、手動で焦点調節を行うことが困難である。
【0009】
また、マニュアルフォーカスレンズの中には、TTL位相差方式の焦点検出装置が正常に動作しないものもある。例えば、球面収差が大きなレンズの場合、フォーカシングスクリーンに結像する被写体像と撮像面上に結像する被写体像とにずれが生じてしまい、フォーカスエイド表示では合焦状態と表示されていても、実際に撮影を行った結果は、ピントがずれていたということも起こり得る。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、オートフォーカス機能に対応しない撮影レンズが装着された場合であっても、撮影者が手動で正確に撮影レンズの焦点調節を行うことが可能なデジタル一眼レフカメラを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様によるデジタル一眼レフカメラは、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラにおいて、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラにおいて、オートフォーカス可能な撮影レンズ又はオートフォーカス不能な撮影レンズを装着するためのマウント部と、上記撮影レンズを介して被写体像を撮像する撮像手段と、ファインダ光学系と、上記撮像手段の撮像光路内に設けられ、上記撮影レンズを通過した被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避する第2の位置との間で移動可能な可動ミラーと、上記撮像手段で撮像した被写体像を表示するための表示素子を含み、この表示素子に表示された被写体像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、上記マウント部に装着された撮影レンズがオートフォーカス可能であるか否かを判定する判定手段と、上記判定手段によって上記マウント部に装着された撮影レンズがオートフォーカス不能であると判定された場合に、上記可動ミラーを上記第2の位置に退避させた状態で、上記撮像手段による被写体像の撮像動作及び上記表示手段による被写体像の表示動作を繰り返し行わせる制御手段とを具備する。
【0012】
また、本発明の第2の態様によるデジタル一眼レフカメラは、第1の態様において、上記撮像手段の前面にシャッタ機構が配置されており、上記シャッタ機構は、上記判定手段によって上記マウント部に装着された撮影レンズがオートフォーカス不能であると判定された場合に、開状態に移行する。
【0013】
また、本発明の第3の態様によるデジタル一眼レフカメラは、撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、マニュアルフォーカスレンズを装着可能なマウント部と、ファインダ光学系と、上記撮像手段の撮像光路内に設けられ、上記撮影レンズを通過した被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避する第2の位置との間で移動可能な可動ミラーと、上記撮像手段で撮像した被写体像を表示するための表示素子を含み、この表示素子に表示された被写体像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段とを具備し、上記マニュアルフォーカスレンズの装着に連動して上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させるとともに、上記表示手段に上記撮像手段で撮像された被写体像を動画像として表示させる。
【0014】
また、本発明の第4の態様によるデジタル一眼レフカメラは、撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、マニュアルフォーカスレンズを装着可能なマウント部と、ファインダ光学系と、上記撮像手段の撮像光路内に設けられ、上記撮影レンズを通過した上記被写体からの光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避する第2の位置との間で移動可能な可動ミラーと、上記撮像手段で撮像した被写体像を表示するための表示素子を含み、この表示素子に表示された被写体像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、上記マニュアルフォーカスレンズの装着に連動して上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させるとともに、上記表示手段に上記撮像手段で撮像している被写体像を動画像として表示させる表示制御手段とを具備する。
【0015】
これら第1〜第4の態様によれば、オートフォーカス不能な撮影レンズが装着された場合であっても、撮影者が手動で正確に撮影レンズの焦点調節を行うことが可能である。
【0016】
また、本発明の第5の態様によるデジタル一眼レフカメラは、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラにおいて、当該デジタル一眼レフカメラに装着された撮影レンズを介して被写体像を撮像する撮像手段と、上記被写体像を光学的に観察する第1の観察状態と、上記被写体像を上記撮像手段の出力に基づいて電子的に観察する第2の観察状態とを選択的に切り換えて観察可能な観察手段と、上記装着された撮影レンズが手動で焦点調節を行うタイプの撮影レンズである場合に、上記第2の観察状態を選択する選択手段と、上記選択手段によって上記第2の観察状態が選択された場合には、上記撮像手段の出力に基づいて上記撮影レンズが合焦状態であるか否かを判定する焦点調節状態判定手段と、上記焦点調節状態判定手段による上記合焦状態の判定結果を上記観察手段に表示させる合焦表示制御手段とを具備する。
【0017】
また、本発明の第6の態様によるデジタル一眼レフカメラは、第5の態様において、上記観察手段は、接眼部を有するファインダ光学系と、上記撮像手段の撮像光路内に設けられ、上記撮影レンズを通過した被写体からの光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避する第2の位置との間で移動可能な可動ミラーと、上記撮像手段で撮像した被写体像を表示するための表示素子を含み、この表示素子に表示された像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段とを含み、上記第1の観察状態においては、上記可動ミラーを上記第1の位置に移動させ、上記第2の観察状態においては、上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させる。
【0018】
これら第5及び第6の態様によれば、オートフォーカス不能な撮影レンズが装着された場合であっても、撮影者が手動で正確に撮影レンズの焦点調節を行うことが可能である。
【0019】
また、本発明の第7の態様によるデジタル一眼レフカメラは、第5の態様において、上記表示手段は、上記焦点調節状態判定手段による上記合焦状態の判定結果をスーパーインポーズ表示する機能を有する。
【0020】
この第7の態様によれば、合焦状態の判定結果をスーパーインポーズ表示可能である。
【0021】
また、本発明の第8の態様によるデジタル一眼レフカメラは、第5の態様において、上記焦点調節状態判定手段は、上記撮像手段の出力から上記被写体像のコントラスト変化を検出し、この検出したコントラスト変化に基づいて上記撮影レンズの合焦状態を判定する。
【0022】
この第8の態様によれば、被写体像のコントラスト変化を検出することにより撮影レンズの合焦状態を判定できる。
【0023】
また、本発明の第9の態様によるデジタル一眼レフカメラは、第5の態様において、上記焦点調節状態判定手段は、山登り方式を用いて上記撮影レンズの合焦状態を判定する。
【0024】
この第9の態様によれば、山登り方式を用いて撮影レンズの合焦状態を判定できる。
【0025】
また、本発明の第10の態様によるデジタル一眼レフカメラは、第8の態様において、上記焦点調節状態判定手段は、一旦合焦状態であると判定した後、上記コントラストが所定レベル以上変化した場合には、合焦状態から非合焦状態に変化したと判定する機能を更に有する。
【0026】
この第10の態様によれば、合焦状態になった後でも合焦状態の判定を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本一実施形態では、カメラ本体に装着されている撮影レンズが、オートフォーカス可能なオートフォーカス(AF)レンズであるのかオートフォーカス不能であり、手動で焦点調節を行うマニュアルフォーカス(MF)レンズであるのかに応じて、異なったファインダ表示制御が行われる。
【0028】
まず、本発明の一実施形態に係るデジタル一眼レフカメラ本体にAFレンズが装着された場合について説明する。図1は、撮影レンズとしてAFレンズ100をカメラ本体200の図示しないマウント部に装着した状態のブロック図を示す。ここで、図1では、カメラ本体200にストロボ発光ユニット300も装着されている。
【0029】
即ち、レンズ鏡筒内部には、正レンズ101や負レンズ103が配置されており、これらのレンズでAFレンズを構成している。これら正レンズ101及び負レンズ103は、ズーム・ピント駆動回路104により駆動される。
【0030】
ここで、ズーム・ピント駆動回路104は、公知の電磁モータや超音波モータ等で構成されるレンズ駆動源、このレンズ駆動源を駆動制御するためのドライバ回路、及びレンズ位置を検出するためのエンコーダ装置などで構成されている。エンコーダ装置は、レンズ位置に応じた被写体距離及びズーム焦点距離をそれぞれ独立して検出する。このエンコーダ装置としては、例えば撮影レンズ鏡筒の鏡枠の外表面に設けられた図示しない金属パターン上を図示しない切片ブラシを摺動させて位置を検出するタイプの非接触式のエンコーダ装置を用いればよい。また、エンコーダ装置として、鏡枠の外表面に白黒パターンを配置し、その白黒パターンをフォトリフレクタ等で検出するタイプのものを用いても良いし、鏡枠の基準位置からの駆動量を測定してレンズの絶対位置を検出する、所謂絶対距離エンコーダを用いても良い。
【0031】
また、正レンズ101と負レンズ103との間には、絞り機構102が設けられている。この絞り機構102は、絞り駆動回路105によって駆動され、カメラ本体200内に入射する光の光量を調節する。
【0032】
更に、撮影レンズ鏡筒内部には、AFレンズ100の光学的特性データを記憶させておくためのレンズ情報記憶回路106が設けられている。レンズ情報記憶回路106に記憶されている光学的特性データは、カメラ本体200で読み出されて撮影時における処理や画像処理時等に利用される。
【0033】
次に、カメラ本体内部の構成及び動作について説明する。
カメラ本体200内部には、マイクロプロセッサ等で構成されたメインCPU201が設けられている。このメインCPU201には、データバス202や信号線203を介してカメラ本体200内部の複数のカメラ要素(例えば、撮像手段としての撮像素子221や各種信号処理を行う信号処理回路222等)に接続されている。メインCPU201は、接続されているカメラ要素の動作制御を行うことにより、カメラ全体の動作の制御を行う。また、メインCPU201は、カメラ本体200にAFレンズ100が装着された場合に、データバス202を介して上記したズーム・ピント駆動回路104や絞り駆動回路105の制御も行う。
【0034】
また、カメラ本体200には、略中央部分がハーフミラーで構成された可動ミラー204が設けられている。この可動ミラー204は、撮像素子221の撮像光路上、即ちAFレンズ100のレンズ光軸線上にハーフミラー部が位置するようにカメラ本体200内部に配置される。ここで、可動ミラー204は、ミラー駆動回路205に駆動制御されて、軸204aを中心として所定角度内、即ち後で詳述する撮像素子221の撮像光路上の位置204b(以下、第1の位置と称する)から撮像素子221の撮像光路上から退避する位置204c(以下、第2の位置と称する)の範囲内で回転可能に構成されている。露光時等では、メインCPU201は、ミラー駆動回路205を制御して可動ミラー204を第1の位置204bから第2の位置204cに退避駆動させる。
【0035】
更に、可動ミラー204の中央背面部分には、サブミラー206が設けられている。即ち、AFレンズ100を介して入射した図示しない被写体からの光束(以下、被写体光束)の一部が、可動ミラー204に構成されたハーフミラー部を透過した後、サブミラー206によって図面下方向に反射される。
【0036】
この反射方向には、セパレータ光学系207、AFセンサ208などで構成される焦点検出装置が配置されている。ここで、この焦点検出装置は、公知の位相差法によって合焦位置検出を行う。即ち、サブミラー206で反射された被写体光束は、セパレータ光学系207において2像に分離された後、AFセンサ208に入射する。AFセンサ208は、AFセンサ駆動回路209に接続されており、AFセンサ駆動回路209によって駆動制御されて、結像した2像をその光量に応じた電気信号に変換してメインCPU201に出力する。
【0037】
メインCPU201は、AFセンサ208で生成された2像の信号に基づいて2像の間隔、即ち、正レンズ101と負レンズ103のデフォーカス量を求め、この求めたデフォーカス量から、正レンズ101と負レンズ103の駆動量データを演算する。そして、メインCPU201は、演算した駆動量データに基づいて、ズーム・ピント駆動回路104を制御して正レンズ101と負レンズ103とを合焦位置に駆動する。
【0038】
また、可動ミラー204では、被写体光束の一部が図面上方向に反射される。この反射光路上には、焦点板(フォーカシングスクリーンともいう)210、ペンタプリズム211、及びファインダ接眼光学系212で構成されるファインダ光学系が配置されている。即ち、可動ミラー204で反射された被写体光束は、焦点板210に結像するので、撮影者は、この焦点板210に結像した被写体像をペンタプリズム211及びファインダ接眼光学系212を介して視認できる。
【0039】
また、ペンタプリズム211の第3反射面211aの外側には、表示手段としてのLCDモニタ213が配置されている。また、ペンタプリズム32の第3反射面211aは、ハーフミラーで構成されており、この第3反射面211aとLCDモニタ213との間には、凸レンズ面214aを含むプリズム214が配置されている。
【0040】
LCDモニタ213は、画像を表示するための表示素子であるLCD(液晶表示素子)213aと、このLCD213aの表示面を後方から照明するためのバックライト213bとから構成されている。即ち、このLCDモニタ213を光学式ファインダの代わりとして用いることが可能になっている。
【0041】
ここで、LCD213aは、焦点板210と光学的に等価な位置に設けられている。このため、被写体電子画像が表示され、かつ、バックライト213bが点灯状態になれば、撮影者は、焦点板210に結像した被写体像に重ねて電子画像を観察することが可能である。即ち、電子画像を焦点板210上の光学像にスーパーインポーズした状態で観察可能である。また、可動ミラー204を第2の位置204cに退避させた状態では、LCDモニタ213に表示された画像だけを観察可能である。
【0042】
また、ファインダ接眼光学系212の近傍には、結像レンズ215及び測光素子216が設けられている。これらは、焦点板210上に結像した被写体像から被写体の輝度を測定するための測光機構である。測光素子216は、測光の結果として得られた被写体輝度情報を、メインCPU201に送信する。メインCPU201は、送信された被写体輝度情報に基づいて露光量演算を行う。
【0043】
また、メインCPU201には、データバス202を介してEEPROM217及びスイッチ入力部218が接続されている。EEPROM217は、不揮発性の半導体メモリで構成されており、カメラの製造時における個々のばらつきを抑えるのに必要な、カメラ毎の調整値が格納される。
【0044】
スイッチ入力部218は、図示しないレリーズ釦の半押し操作に連動してONする第1レリーズスイッチ、レリーズ釦の深押し操作に連動してオンする第2レリーズスイッチ、カメラの電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ、単写モードと連写モードとの切り換え等の各種モード切り換えを行うための図示しないモード釦に連動してオンするモードスイッチ等の複数のスイッチから構成されており、このスイッチ入力部218に含まれる何れかのスイッチが操作された場合には、そのスイッチに対応した操作信号がメインCPU201に供給される。メインCPU201は、この操作信号を受けて各種制御を開始する。
【0045】
例えば、メインCPU201が、第1レリーズスイッチのON状態を判定した場合には、AFセンサ駆動回路209を制御して、AFセンサ208上の2像間の距離、即ちデフォーカス量を演算する。そして、演算したデフォーカス量に基づいて、ズーム・ピント駆動回路104を駆動してAFレンズ100の焦点調整を行う。
【0046】
また、メインCPU201が、第2レリーズスイッチのON状態を判定した場合には、ミラー駆動回路205を制御して、可動ミラー204を第1の位置204bから第2の位置204cに移動させる。また、測光素子216からの出力に基づく被写体輝度情報より、予め設定されている図示しないプログラム線図に基づき適正な絞り値とシャッタ秒時を求める。そして、メインCPU201は、求めた絞り値に基づいて絞り駆動回路105を制御して絞り機構102を駆動させる。更に、メインCPU201は、求めたシャッタ秒時でシャッタ駆動回路219を制御して、可動ミラー204の後方に設けられたシャッタ220を駆動させる。
【0047】
即ち、可動ミラー204が第2の位置204cに退避している状態で、シャッタ220が開状態となると、AFレンズ100を介して入射した被写体像が撮像素子221に結像する。撮像素子221は、結像した被写体像を電気信号(画像信号)に変換した後、信号処理回路222に出力する。信号処理回路222は、入力された画像信号に対して各種信号処理を行う。
【0048】
また、信号処理回路222は、データバス223を介して、EPROM224、SDRAM(シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)225、及びフラッシュメモリ226にも接続されている。
【0049】
EPROM224は、信号処理回路222に含まれるプロセッサ(CPU)で処理されるプログラムを格納する。SDRAM225は、画像処理前の画像データや画像処理中の画像データを一時的に記憶する。フラッシュメモリ226は、最終的に確定された画像データを記憶する。ここで、SDRAM225は、揮発性の一時的記憶手段であり、高速動作が可能であるが電源供給が遮断されると記憶内容が消滅する。一方、フラッシュメモリ226は、不揮発性記憶手段であり、低速であるがカメラの電源がOFFされても記憶内容が保存される。
【0050】
ここで、信号処理回路222で行われる画像処理について図2を参照して更に詳しく説明する。図2は、図1における信号処理回路222の詳細とそれに関連する周辺回路(撮像素子221及びLCDモニタ213について示したブロック図である。
【0051】
信号処理回路222は、内部にRISCプロセッサ、カラープロセッサ、JPEGプロセッサ等を含み、デジタル画像信号の圧縮・伸張処理、ホワイトバランス処理、エッジ強調処理等の画像処理を行う回路である。また、信号処理回路222は、撮像素子221から出力された画像信号をLCDモニタ213に出力するためのコンポジット信号(輝度信号、色差信号)に変換する処理も行う。
【0052】
即ち、信号処理回路222には、信号処理動作を制御する制御回路としてのCPU222aと、このCPU222aに接続され、CPU222aからの制御信号に従って動作する複数の回路が含まれている。また、CPU222aは、図1に示した信号線203を介してメインCPU201と接続されており、メインCPU201から出力された制御信号に基づいて信号処理回路222内の各回路を制御する。
【0053】
第1の画像処理回路222bは、CPU222aで設定された駆動条件に従って撮像素子221を駆動すると共に、撮像素子221から出力されたアナログ画像信号をA/D変換してデジタル画像信号を生成する。また、第1の画像処理回路222bは、撮像素子221の遮光部分の画素信号に基づいて画像信号の補正も行う。
【0054】
間引き・抽出処理回路222cは、第1の画像処理回路222bから出力されたデジタル画像信号に対して間引き処理(解像度を低下させてデータ量を少なくする処理)を施して、第2の画像処理回路222d及び第3の画像処理回路222eに出力する。ここで、第2の画像処理回路222dに出力する画像信号の間引きの度合いは、撮影者によって設定された解像度に応じて決定される。また、第3の画像処理回路222eに出力する画像信号の間引きの度合いは、画像表示に適した解像度に応じてCPU222aによって決定される。
【0055】
更に、間引き・抽出処理回路222cは、画像信号の一部を抽出してホワイトバランス処理回路(以下、WB処理回路)222f及びコントラスト判定回路222gに出力する。WB処理回路222fは、画像の色バランス(ホワイトバランス)を調整するためのホワイトバランス情報(WB情報)を演算する回路である。WB処理回路222fで演算されたWB情報は、第2の画像処理回路222dにはCPU222aを経由して送信され、第3の画像処理回路222eには直接送信される。
【0056】
コントラスト判定回路222gは、間引き・抽出処理回路222cで処理された画像データの所定領域内、具体的には、撮影画面内のAFセンサ208の測距領域(AFターゲット領域)について、最も輝度レベルが高い画素と最も低い画素とを選び出して、その差をコントラスト情報として出力する回路である。このコントラスト情報は、CPU222aを介してメインCPU201に送られる。
【0057】
第2の画像処理回路222dは、フラッシュメモリ226に記憶するための画像信号を生成する回路で、γ補正、画像信号のデータビット数の削減、WB情報に基づく色調整、RGB信号からYCbCr信号への変換、撮像素子221の欠陥画素補正、スミア補正、色相や色度等の公知の処理を行う後段処理回路である。
【0058】
第3の画像処理回路222eは、LCDモニタ213に表示するための画像を生成する回路で、γ補正,イメージ信号のデータビット数の削減、WB情報に基づく色調整、RGB信号からYCbCr信号への変換等の公知の処理を行う簡易後段処理回路である。一般的に、LCDモニタ213に撮像画像を繰り返し表示するためには、ソフトウェアによる処理では速度が間に合わないことが多い。したがって、表示のための画像処理は、この第3の画像処理回路222eにおいてハードウェア的に処理する。
【0059】
ビデオ・デコーダ222hは、コンポジット信号(YCbCr)信号を、例えばNTSC信号に変換してLCDモニタ213に表示させる。また、JPEG圧縮/伸張処理回路222iは、第2の画像処理回路222dで処理された画像信号をフラッシュメモリ226に記憶する前にJPEG圧縮を施したり、フラッシュメモリ226に記憶されたJPEG画像を読み出して伸張したりするための回路である。
【0060】
次に、ストロボ発光ユニット300について説明する。ストロボ発光ユニット300においては、ストロボ制御回路301が、データバス202を介してカメラ本体200のメインCPU201と接続されている。このストロボ制御回路301は、トリガ回路302にも接続されている。即ち、ストロボ制御回路301は、メインCPU201に制御されて、内部の図示しないストロボ用メインコンデンサの充電処理の制御及びトリガ回路302に対してストロボ発光開始指示の制御を行う。
【0061】
即ち、ストロボ制御回路301からトリガ回路302に対してストロボ発光の開始が指示された場合に、トリガ回路302は、発光管303にトリガ信号を出力する。発光管303においては、トリガ信号を受けて内部に封止されているキセノンガスが励起して発光が行われる。この発光光は、反射傘304で反射され、更に発光パネル305を通過して被写体に照射される。ここで、このようなストロボ発光ユニット300は、カメラ本体200からポップアップするように構成されている。
【0062】
次に、図3を参照して、撮影レンズとしてAF機能を有していないMFレンズ400がカメラ本体200に装着された場合について説明する。即ち、MFレンズ400は、正レンズ401、絞り機構402、及び負レンズ403で構成されており、これらは図示しない駆動機構を介して手動操作により駆動される。また、MFレンズ400は、AF機能を有してないので、ズーム・ピント駆動回路104、絞り駆動回路105、及びレンズ情報記憶回路106に相当する構成が設けられていない。
【0063】
ここで、カメラ本体200は、撮影レンズ側にレンズ情報記憶回路106が存在しているか否かを判定することにより、装着されているレンズがAFレンズ又はMFレンズの何れであるのかを判定する。この判定は、レンズ情報記憶回路106からレンズ情報が読み出せるか否かを判定することで行う。即ち、メインCPU201は、レンズ情報が読み出せる場合にはAFレンズ100が装着されていると判定し、読み出せない場合にはMFレンズ400が装着されていると判定する。
【0064】
前述したように、MFレンズを用いた場合には、焦点板210に結像する被写体像と撮像素子221に結像する被写体像とが一致しない場合があり、手動による合焦結果と実際の合焦位置とにずれが生じてしまうことがある。
【0065】
そこで、本一実施の形態では、カメラ本体200にMFレンズ400が装着された場合には、メインCPU201は、ミラー駆動回路205を制御して可動ミラー204を撮像光路外の第2の位置204cに退避させ、更に、シャッタ駆動回路219を制御してシャッタ220を開状態にする。
【0066】
この状態で、メインCPU201は、撮像素子221に被写体像の撮像を繰り返し行わせる。そして、撮像素子221は、得られた画像信号を信号処理回路222に出力する。信号処理回路222は、入力された画像信号をコンポジット信号に変換してLCDモニタ213に出力する。LCDモニタ213は、入力された信号に基づいて動画像表示を行う。これにより、撮影者は、光学式のファインダを用いなくとも被写体像を確認できる。この場合には、焦点板210に結像した被写体像ではなく、撮像素子221に結像した被写体像に基づいて画像表示を行うので、手動による合焦結果が実際の合焦位置とずれてしまうことがない。
【0067】
次に、このような構成を持つデジタル一眼レフカメラにおける制御を図4のフローチャートに従って説明する。図4は本一実施の形態に係るデジタル一眼レフカメラのメイン動作のフローチャートである。
【0068】
電源投入直後や電池装填直後などでこのフローチャートが開始し、メインCPU201は、まず、初期設定としてフラグ類のリセットを行う(ステップS1)。次に、メインCPU201は、撮影レンズ側と通信を行い、レンズ情報記憶回路106からレンズ情報の読み込みを開始する(ステップS2)。次に、メインCPU201は、レンズ情報記憶回路106からレンズ情報を読み込めたか否かにより、装着されている撮影レンズがAFレンズ100であるか否かを判定する(ステップS3)。
【0069】
ステップS3の判定において、装着されているレンズがAFレンズ100でないと判定した場合には、MFレンズ400である。この場合に、メインCPU201は、MFレンズが装着されているか否かを示すフラグであるマニュアルフォーカスフラグ(以下、MF_Fと称する)に1がセットされているか否かを判定する(ステップS4)。MF_Fに1がセットされていないと判定した場合に、メインCPU201は、可動ミラー204を第2の位置204cに退避させた後(ステップS5)、シャッタ220を開放する(ステップS6)。次に、メインCPU201は、MF_Fに1をセットして(ステップS7)、LCDモニタ213に動画像表示を開始させるように、信号処理回路222に指示を送る(ステップS8)。これによってファインダ内に動画表示が行われる。その後、メインCPU201は、ファインダ内にピント状態に関する表示を行って(ステップS9)、ステップS15に移行する。なお、ステップS9の「ファインダ内表示処理」については、後に詳述する。
【0070】
一方、ステップS4の判定において、MF_Fに1がセットされていると判定した場合には、MFレンズ400が装着されており、MFレンズ用の処理が既になされているので、ステップS5〜ステップS8の処理を省略してステップS9に移行する。
【0071】
また、ステップS3の判定において、装着されているレンズがAFレンズ100であると判定した場合に、メインCPU201は、MF_Fに1がセットされているか否かを判定する(ステップS10)。このステップS10の判定において、MF_Fに1がセットされていると判定した場合に、メインCPU201は、MFレンズ400装着時に行っていた処理を終了させる。まず、メインCPU201は、LCDモニタ213に行っていた動画表示を終了させるように、信号処理回路222に指示を送る(ステップS11)。次に、メインCPU201は、シャッタ220を閉じ(ステップS12)、可動ミラー204を第1の位置204bに戻した後(ステップS13)、MF_Fに0をセットする(ステップS14)。
【0072】
一方、ステップS10の判定において、MF_Fに1がセットされていないと判定した場合には、AFレンズ100が装着されており、AFレンズ用の処理が既になされているので、ステップS11〜ステップS14の処理を省略してステップS15に移行する。
【0073】
MFレンズ400又はAFレンズ100用の処理を行った後、メインCPU201は、スイッチ入力部218に含まれる第1レリーズスイッチ(1stSW)がONされたか否かを判定する(ステップS15)。この判定において、第1レリーズスイッチがONされたと判定した場合には、撮像処理を行う(ステップS16)。一方、第1レリーズスイッチがONされていないと判定した場合には、ステップS2に戻る。なお、ステップS16の「撮像処理」については、後で詳述する。
【0074】
撮像処理の後、メインCPU201は、電源スイッチ(SW)がOFFされたか否かを判定する(ステップS17)。このステップS17の判定において、電源スイッチがOFFされていないと判定した場合には、ステップS2に戻る。一方、ステップS17の判定において、電源スイッチがOFFされたと判定した場合に、メインCPU201は、停止処理を行ってカメラを休止モードに移行させる。
【0075】
次に、図4のステップS9におけるファインダ内表示処理について図5を参照して説明する。このファインダ内表示処理においては、動画像表示状態における合焦状態をファインダ内にスーパーインポーズ表示する。ここで、ファインダに動画像を表示させている際には、可動ミラー204が第2の位置204cに退避しているので、AFセンサ29を用いて合焦状態を判定することができない。そこで、本一実施形態では、ファインダ内に動画像表示を行っている際には、図6に示す分布図のように撮像素子221で検出された被写体像から被写体のコントラスト変化を検出し、この検出したコントラストが最大となるレンズ位置を合焦位置として検出する、所謂「山登り方式」を用いて合焦状態の判定を行う。
【0076】
即ち、ファインダ内表示処理において、メインCPU201は、まず、信号処理回路222にコントラスト値の読み込みを行わせる(ステップS21)。次に、信号処理回路222内部のCPU222aは、読み込んだコントラスト値が1回目のものであるか否かを判定する(ステップS22)。この判定において、読み込んだコントラスト値が1回目のものであると判定した場合に、CPU222aは、内部の図示しないレジスタCONT1に1回目のコントラスト値を記憶させて(ステップS23)、このフローチャートを抜ける。
【0077】
一方、ステップS22の判定において、読み込ませたコントラスト値が2回目のものであると判定した場合に、CPU222aは、内部の図示しないレジスタCONT2に、ステップS21で読み込んだコントラスト値を記憶させる(ステップS24)。次に、CONT1に記憶されたコントラスト値とCONT2に記憶されたコントラスト値とを比較してCONT2に記憶されたコントラスト値のほうがCONT1に記憶されたコントラスト値よりも大きいか否かを判定する(ステップS25)。
【0078】
ステップS25の判定において、CONT2に記憶されたコントラスト値のほうがCONT1に記憶されたコントラスト値よりも大きいと判定した場合には、コントラストが向上して合焦状態に近づいた場合である(例えば、図6において、レンズ位置がX1からX2に変化した場合)ので、CPU222aは、アップフォーカスフラグ(以下、UP_Fと称する)に1をセットした後(ステップS26)、合焦状態であることを示す合焦フラグ(以下、IF_Fと称する)に1がセットされているか否かを判定する(ステップS27)。
【0079】
ステップS27の判定において、IF_Fに1がセットされていないと判定した場合には、まだ合焦状態でないので、LCDモニタ213上に図7(b)に示すような非合焦状態を示す文字列表示502をスーパーインポーズ表示させる(ステップS28)。一方、ステップS27の判定において、IF_Fに1がセットされていると判定した場合には、現在、合焦状態であるので、CPU222aは、LCDモニタ213上に図7(a)に示すような合焦状態を示す文字列表示502をスーパーインポーズ表示させる(ステップS29)。表示終了後は、CONT2に記憶された値をCONT1に記憶させてCONT1の値を更新して(ステップS30)、このフローチャートを抜ける。
【0080】
また、ステップS25の判定において、CONT2に記憶されたコントラスト値がCONT1に記憶されたコントラスト値以下であると判定した場合に、CPU222aは、UP_Fに1がセットされているか否かを判定する(ステップS31)。この判定において、UP_Fに1がセットされていると判定した場合には、レンズ位置がX4の場合であるので、LCDモニタ213に合焦表示を行わせた後(ステップS32)、UP_Fに0をセットする(ステップS33)。次に、CPU222aは、IF_Fに1をセットした後(ステップS34)、合焦位置のコントラスト値を記憶させておくレジスタCONT0に、現在のCONT1の値を記憶させる(ステップS35)。その後、ステップS30に移行する。
【0081】
また、ステップS31の判定において、UP_Fに1がセットされていないと判定した場合に、CPU222aは、IF_Fに1がセットされているか否かを判定する(ステップS36)。この判定において、IF_Fに1がセットされていると判定した場合に、CPU222aは、CONT0に記憶されたコントラスト値とCONT2に記憶されたコントラスト値の差分の絶対値をとり、この値が許容値αよりも大きいか否かを判定する(ステップS37)。
【0082】
ここで、このステップS37の演算は、合焦位置X4からレンズ位置がどれだけ変化したのかを判定するための演算である。即ち、ステップS31の判定において、UP_Fに1がセットされていないと判定された場合には、レンズ位置がX4からコントラスト値の低下する位置に移動した(例えば、X4からX5)ことを意味する。しかし、本一実施形態では、コントラストがCONT0の値(最大コントラスト値)からαの範囲にある場合には、合焦状態であると判定する。なお、この許容値αは所定値としてもよいが、このαは、CONT0の値により変化させたほうが好ましい値なので、CONT0に対するαをテーブルデータとして記憶させておき、ステップS31の判定では、CONT0に対応するαをテーブルデータの中から読み出すようにしてもよい。
【0083】
即ち、ステップS37の判定において、CONT0とCONT2との差分の絶対値が許容値α以下であると判定した場合には、合焦状態であるので、CPU222aはLCDモニタ213に合焦表示を行わせた後(ステップS38)、ステップS30に移行する。一方、ステップS37の判定において、CONT0とCONT2との差分の絶対値が許容値α以下であると判定した場合には、非合焦状態であるので、CPU222aはLCDモニタ213に非合焦表示を行わせた後(ステップS39)、IF_Fに0をセットする(ステップS40)。その後、ステップS30に移行する。
【0084】
また、ステップS36の判定において、IF_Fに1がセットされていないと判定した場合に、CPU222aは、LCDモニタ213に非合焦表示を行わせる(ステップS41)。その後、ステップS30に移行する。
【0085】
次に、図4のステップS16における撮像処理について図8を参照して説明する。この撮像処理において、メインCPU201は、まず、MF_Fに1がセットされているか否かを判定し(ステップS51)、現在装着されている撮影レンズがAFレンズ100とMFレンズ400の何れであるかを判定する。
【0086】
ステップS1の判定において、MF_Fに1がセットされていると判定した場合には、装着されている撮影レンズがAFレンズ100の場合である。この場合にメインCPU201は、測光センサ215によって測光を行うと共に、この時の測光結果から、適正な絞り値とシャッタ秒時を求める露光演算1を実行する(ステップS52)。次に、AFセンサ208によって検出した像からデフォーカス量を求め、この値に応じてAFレンズ100を駆動させる(ステップS53)。
【0087】
次に、メインCPU201は、第2レリーズスイッチ(2ndSW)がONされたか否かを判定する(ステップS54)。この判定において、第2レリーズスイッチがONされたと判定した場合に、メインCPU201は、可動ミラー204を第2の位置204cに退避させた後(ステップS55)、絞り機構102を絞って(ステップS56)、信号処理回路222に静止画の取り込みを開始するように指示する(ステップS57)。その後、ステップS52で求めたシャッタ秒時だけシャッタ220を開放する(ステップS58)。その後、メインCPU201は、信号処理回路222に取り込んだ画像の画像処理を行うように指示する(ステップS59)。
【0088】
画像の取り込み及び画像処理終了後、メインCPU201は、絞り機構102を開放し(ステップS60)、可動ミラー204を第1の位置204bに戻した後(ステップS61)、信号処理回路222に、画象処理した画像をフラッシュメモリ226に記憶させるように指示する(ステップS62)。この後、ステップS72に移行する。
【0089】
また、ステップS54の判定において、第2レリーズスイッチがONされていないと判定した場合に、メインCPU201は第1レリーズスイッチがON状態であるか否かを判定する(ステップS63)。この判定において、第1レリーズスイッチがONされていると判定した場合には、ステップS54に戻る。一方、ステップS63の判定において、第1レリーズスイッチがOFFされたと判定した場合には、このフローチャートを抜ける。
【0090】
また、ステップS51の判定において、MF_Fに1がセットされていると判定した場合には、現在装着されている撮影レンズがMFレンズ400である。この場合には、可動ミラー204が第2の位置204cに退避しており、測光素子215による測光を行うことができないので、撮像素子221の中央部付近に結像した像の明るさの平均値に基づいて被写体輝度情報を求める。ここで、MFレンズ400には、絞り起動機構106が設けられていないので、絞り値を求める必要がない。このため、露光量演算2としては、シャッタ秒時のみを求める(ステップS64)。
【0091】
次に、メインCPU201は、第2レリーズスイッチがONされたか否かを判定する(ステップS65)。この判定において、第2レリーズスイッチがONされたと判定した場合に、メインCPU201は、信号処理回路222に動画表示停止の指示を送り(ステップS66)、静止画取り込みの指示を送る(ステップS67)。次に所定のシャッタ秒時経過後、シャッタ220を閉じて(ステップS68)、信号処理回路222に画像処理を開始させるように指示を行う(ステップS69)。その後、信号処理回路222に、画象処理した画像をフラッシュメモリ226に記憶させるように指示する(ステップS70)。この後、ステップS72に移行する。
【0092】
一方、ステップS65の判定において、第2レリーズスイッチがONされていないと判定した場合に、メインCPU201は第1レリーズスイッチがON状態であるか否かを判定する(ステップS71)。この判定において、第1レリーズスイッチがONされていると判定した場合には、ステップS65に戻る。一方、ステップS71の判定において、第1レリーズスイッチがOFFされたと判定した場合には、このフローチャートを抜ける。
【0093】
また、画像記憶の終了後、メインCPU201は、第1レリーズスイッチがOFFされたか否かを判定し(ステップS72)、第1レリーズスイッチがOFFされたと判定した場合に、このフローチャートを抜ける。
【0094】
以上実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0095】
さらに、上記した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【0096】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、オートフォーカス機能に対応しない撮影レンズが装着された場合であっても、撮影者が手動で正確に撮影レンズの焦点調節を行うことが可能なデジタル一眼レフカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るデジタル一眼レフカメラにオートフォーカス可能な撮影レンズを装着した場合の構成を示すブロック図である。
【図2】信号処理回路のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るデジタル一眼レフカメラにオートフォーカス不能な撮影レンズを装着した場合の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るデジタル一眼レフカメラにおけるメイン制御のフローチャートである。
【図5】ファインダ内表示のフローチャートである。
【図6】レンズ位置に対するコントラスト値を示した分布図である。
【図7】図7(a)は合焦表示の表示例を示す図であり、図7(b)は非合焦表示の表示例を示す図である。
【図8】撮像動作のフローチャートである。
【符号の説明】100…AFレンズ、101…正レンズ、102…絞り機構、103…負レンズ、104…ズーム・ピント駆動回路、105…絞り駆動回路、106…レンズ情報記憶回路、200…カメラ本体、201…メインCPU、202,223…データバス、203…信号線、204…可動ミラー、205…ミラー駆動回路、206…サブミラー、207…セパレータ光学系、208…AFセンサ、209…AFセンサ駆動回路、210…焦点板、211…ペンタプリズム、212…ファインダ接眼光学系、213…LCDモニタ、215…結像レンズ、216…測光素子、217…EEPROM、218…スイッチ入力部、219…シャッタ駆動回路、220…シャッタ、221…撮像素子、222…信号処理回路、222a…CPU、222b…第1の画像処理回路、222c…間引き・抽出処理回路、222d…第2の画像処理回路、222e…第3の画像処理回路、222f…ホワイトバランス(WB)処理回路、222g…コントラスト判定回路、222h…ビデオ・デコーダ、222i…伸張処理回路、224…EPROM、225…SDRAM、226…フラッシュメモリ、300…ストロボ発光ユニット、301…ストロボ制御回路、302…トリガ回路、303…発光管、304…反射傘、305…発光パネル、400…MFレンズ
Claims (10)
- レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラにおいて、
オートフォーカス可能な撮影レンズ又はオートフォーカス不能な撮影レンズを装着するためのマウント部と、
上記撮影レンズを介して被写体像を撮像する撮像手段と、
ファインダ光学系と、
上記撮像手段の撮像光路内に設けられ、上記撮影レンズを通過した被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避する第2の位置との間で移動可能な可動ミラーと、
上記撮像手段で撮像した被写体像を表示するための表示素子を含み、この表示素子に表示された被写体像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、
上記マウント部に装着された撮影レンズがオートフォーカス可能であるか否かを判定する判定手段と、
上記判定手段によって上記マウント部に装着された撮影レンズがオートフォーカス不能であると判定された場合に、上記可動ミラーを上記第2の位置に退避させた状態で、上記撮像手段による被写体像の撮像動作及び上記表示手段による被写体像の表示動作を繰り返し行わせる制御手段と、
を具備することを特徴とするデジタル一眼レフカメラ。 - 上記撮像手段の前面にシャッタ機構が配置されており、
上記シャッタ機構は、上記判定手段によって上記マウント部に装着された撮影レンズがオートフォーカス不能であると判定された場合に、開状態に移行することを特徴とする請求項1に記載のデジタル一眼レフカメラ。 - 撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、
マニュアルフォーカスレンズを装着可能なマウント部と、
ファインダ光学系と、
上記撮像手段の撮像光路内に設けられ、上記撮影レンズを通過した被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避する第2の位置との間で移動可能な可動ミラーと、
上記撮像手段で撮像した被写体像を表示するための表示素子を含み、この表示素子に表示された被写体像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、
を具備し、
上記マニュアルフォーカスレンズの装着に連動して上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させるとともに、上記表示手段に上記撮像手段で撮像された被写体像を動画像として表示させることを特徴とするデジタル一眼レフカメラ。 - 撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、
マニュアルフォーカスレンズを装着可能なマウント部と、
ファインダ光学系と、
上記撮像手段の撮像光路内に設けられ、上記撮影レンズを通過した上記被写体からの光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避する第2の位置との間で移動可能な可動ミラーと、
上記撮像手段で撮像した被写体像を表示するための表示素子を含み、この表示素子に表示された被写体像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、
上記マニュアルフォーカスレンズの装着に連動して上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させるとともに、上記表示手段に上記撮像手段で撮像している被写体像を動画像として表示させる表示制御手段と、
を具備することを特徴とするデジタル一眼レフカメラ。 - レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラにおいて、
当該デジタル一眼レフカメラに装着された撮影レンズを介して被写体像を撮像する撮像手段と、
上記被写体像を光学的に観察する第1の観察状態と、上記被写体像を上記撮像手段の出力に基づいて電子的に観察する第2の観察状態とを選択的に切り換えて観察可能な観察手段と、
上記装着された撮影レンズが手動で焦点調節を行うタイプの撮影レンズである場合に、上記第2の観察状態を選択する選択手段と、
上記選択手段によって上記第2の観察状態が選択された場合には、上記撮像手段の出力に基づいて上記撮影レンズが合焦状態であるか否かを判定する焦点調節状態判定手段と、
上記焦点調節状態判定手段による上記合焦状態の判定結果を上記観察手段に表示させる合焦表示制御手段と、
を具備することを特徴とするデジタル一眼レフカメラ。 - 上記観察手段は、
接眼部を有するファインダ光学系と、
上記撮像手段の撮像光路内に設けられ、上記撮影レンズを通過した被写体からの光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避する第2の位置との間で移動可能な可動ミラーと、
上記撮像手段で撮像した被写体像を表示するための表示素子を含み、この表示素子に表示された像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、
を含み、
上記第1の観察状態においては、上記可動ミラーを上記第1の位置に移動させ、
上記第2の観察状態においては、上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させることを特徴とする請求項5に記載のデジタル一眼レフカメラ。 - 上記表示手段は、上記焦点調節状態判定手段による上記合焦状態の判定結果をスーパーインポーズ表示する機能を有することを特徴とする請求項5に記載のデジタル一眼レフカメラ。
- 上記焦点調節状態判定手段は、上記撮像手段の出力から上記被写体像のコントラスト変化を検出し、この検出したコントラスト変化に基づいて上記撮影レンズの合焦状態を判定することを特徴とする請求項5に記載のデジタル一眼レフカメラ。
- 上記焦点調節状態判定手段は、山登り方式を用いて上記撮影レンズの合焦状態を判定することを特徴とする請求項5に記載のデジタル一眼レフカメラ。
- 上記焦点調節状態判定手段は、一旦合焦状態であると判定した後、上記コントラストが所定レベル以上変化した場合には、合焦状態から非合焦状態に変化したと判定する機能を更に有することを特徴とする請求項8に記載のデジタル一眼レフカメラ。
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