JP2005021173A - 点滴吐出流速制御容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】内容物の点滴排出が極めて容易にできるとともに、容器本体の制約が少なく、多様な柔軟性容器に適用可能な点滴吐出容易な排出口を供えた液体容器の提供。
【解決手段】内容物を排出させる排出経路を備えた液体容器において、この排出経路には、常圧下では液体の表面張力により液体自ら封鎖してしまう流速制御通路を備えて点滴吐出流速制御容器とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、容器本体から内容物(液体)を排出させるにあたり、点滴様に排出させることが容易な点滴吐出流速制御容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今、飲料水容器を中心にPETボトルが普及し、形状も多種多様なものが流通するようになった。また、洗剤容器を中心としたプラスチックボトルに関しては、PETボトル以上に多様なタイプの容器が提案されているが、ごみ減量化及び資源再利用の観点から詰め替え用容器として袋状容器が普及してきている。
【0003】
ところが従来の容器は容器本体に注目が集まり、排出口に関しては置き去りにされている感があった。つまり容器から内容物が噴出する事故があり、例えば大容量化したペットボトルを傾ける際に重くて排出制御が上手くできなくて容器から溢れさせてしまったり、また、洗剤を詰め替え用袋容器からプラスチックボトルに詰め替える際に、不用意に袋容器を掴んだがために排出口から噴出したり、また容器本体が折れて排出口が目的の方向から逸れてしまって周囲を汚したりすることが問題となっていた。
【0004】
そのため容器内に収納した液体が容器から不用意に吐出しないように排出口の構造を工夫する必要があり、そこで出願人は特開平10−338278号において、排出口における液体の流速を制御する技術を提案した。
【0005】
一方、特に点眼薬などのように液体容器から内容物を点滴様に排出させる必要性のある容器がある。点滴様に排出させる必要性のある液体は点眼薬の他、化粧品及び食品添加物など多様である。
【0006】
従来の点滴吐出容器は、点眼薬のそれに代表されるように容器の排出口を単純に細くして、液体の表面張力により液体が止まるようになっており、容器本体を指等で押さえることにより内圧を高めて押し出すような構造であった。また、化粧品や食品添加物の容器にあっては、排出口は点眼薬と同様に単純に細くしただけのものでも、こちらの場合は容器本体を押さえて出すというよりも容器本体を振って出すようなものが多かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、点眼薬は誰もが経験があるように、1滴を排出するために容器本体を押さえる力加減が難しく、1滴のところが2滴出てしまったりと、力の微調整が要求されていた。そのために容器本体の素材の選択(容器の硬さ、剛性)にも自由度が低かった。従って、例えばラミネートチューブのような軟らかい容器本体から内容物を点滴排出させることなど極めて困難であり、必然的に適度な硬度及び剛性を備えたプラスチックまたはガラス製の容器しか使うことができなかった。
【0008】
そこでこの発明の点滴吐出流速制御容器は、上記従来の課題を解決するとともに、内容物の点滴排出が極めて容易にできるとともに、容器本体の制約が少なく、多様な柔軟性容器に適用可能な点滴吐出容易な排出口を供えた液体容器を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわちこの発明の点滴吐出流速制御容器は、以下の特徴を有するものである。
(1)内容物を排出させる排出経路を備えた液体容器において、この排出経路には、常圧下では内容物の表面張力により内容物自ら封鎖してしまう程度の開口面積を有する流速制御通路を備え、内容物排出時にはこの流速制御通路を通過した内容物のその通路方向の流速が一旦ゼロとなるとともに、この流速制御通路の出口側に備わる排出経路の主通路を満たした後に排出口から排出されること。
(2)流速制御通路が上記排出経路の主通路と平行する方向に形成されてなること。
(3)流速制御通路が上記排出経路の主通路と直行する方向に形成されてなること。
(4)流速制御通路が穴であること。
(5)流速制御通路が隙間であること。
(6)流速制御通路が2つ以上ある場合において、それらが偶数個の場合は対ごとでそれぞれ対になる流速制御通路が対向位置にあるかまたは放射状に配設されてなること。
(7)流速制御通路の開口面積を段階的に又は無段階に増減することができるよう開口面積変更手段を設けてなること。
(8)流速制御通路の内容物流入口が容器本体側に開口しており、内容物が流速制御通路へ容器本体側から直接流入するものであること。
(9)流速制御通路の内容物流入口に容器本体からの内容物を誘導する誘導経路を備えるとともに、この誘導経路はその流入口が排出口側に備えられており、内容物がこの誘導経路を経て流速制御通路に流入するように形成されてなること。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の点滴吐出流速制御容器の実施例について詳述する。
【0011】
【実施例1】
図1は点滴吐出液体排出口を備えた液体容器を示す斜視図である。容器本体1の上には排出口2を備えた排出管3及びこの排出管3を容器本体1に固定する押さえ蓋4とで構成されている。また押さえ蓋4の上端には不使用時の不用意な排出を防止するため及び排出口2を保護するために蓋5が用意されている。この蓋5は、上記押さえ蓋4の上端外周に設けた段差6に適合するようになっており、それぞれに若干の突条または条溝を備えて適度な押し込み力により保持されるように形成されている。
【0012】
図2は排出口付近の要部拡大断面図である。ボトル状の容器本体1の上部には開口7があり、排出管3が備わっている。排出管3はつば8が容器本体1の開口部7の上端面に載せられて、押さえ蓋4で容器本体1にねじで締め付けられて固定されている。この容器本体1は合成樹脂等の比較的柔軟な撓み易い素材で形成されている。より具体的にはポリプロピレン、ラミネートチューブ及び複合フィルムなどの合成樹脂素材が好適に用いられる。
【0013】
排出管3は、硬質の合成樹脂製で、容器本体1の開口部7に適合させるため図3に示すように外形はつば8を備えた形状に形成され、中央に主たる排出通路(以下、主通路)9を備えている管状部材である。この主通路9は図に示すように下部が貫通しておらず、下端は底部10によって塞がれている。そしてその底部10近傍にはその側壁11に上記主通路9と直行する方向に流速制御通路としての微小断面穴(以下、微小通路)12が設けられている。この微小通路12は、直径が収納する液体の表面張力又は毛細管現象により閉鎖されてしまい、あるいは気泡が混じった場合にはいわゆるベーパーロック状態となり、常圧下では容易には通過しない程度である。望ましくはその液体の表面張力や粘性に応じて決定されるが、水様の低粘度流体ならば0.3mmから1.5mmが好適である。
【0014】
そしてこの微小通路12は、図3では、排出管3の肉厚分の長さを有するものとなっている。また、その横断面は、丸、三角、四角など自由に選択することができ、形状は限定されない。微小通路12の長さはこの通路出口での内容物の流出状態を安定(整流)させるためには長目の方が良い。つまり短すぎると通路出口で拡散してしまうことになるので、対向する内容物同士がうまく衝突しなくなってしまうからである。その理由は以下の通りである。
【0015】
微小通路12は図4に示すように、対向する位置に設けられている。これは図5に示すように微小通路12から主通路9内に吐出した内容物(液体)が主通路9のほぼ中央で衝突することにより、吐出の流速が0(ゼロ)となるようにするためである。こうすることで微小通路12を通過するそのままの流速で排出口2から内容物が吐出することがない。
【0016】
さらに微小通路12は直径を小さくするほど、この微小通路12を通過する内容物の量を制限することができるが、そのことは主通路9内に内容物が充満するまでに時間を要することとなるとともに、容器本体1にかかる外圧(指で押さえる力)に対して鈍感になる。つまり、排出口2から滴下する内容物の滴下数の調整は、容器本体1を押さえる力の加減よりはむしろ押さえている時間の長さに依存することとなり、滴下のコントロールが極めて容易となっている。そして滴下のスピードは外圧(容器本体1を押さえる力)の大きさによって微小通路の通過流速に依存するが、滴下のコントロールを容器本体1を押さえる時間と力のどちらを重視するかは微小通路12の有効開口面積(穴径)を変えることにより変更することができる。そして、その微小通路12の開口面積の大きさは容器本体1の柔軟性の度合いによって適宜変更させてバランスさせることにより、容器に収容する内容物の性状及び滴下条件に合わせて細かい適応が可能となる。
【0017】
このように構成した第1の実施例の点滴吐出流速制御容器の使用に際しては、図6に示すように、容器を逆さまにして容器本体1を指で押さえるようにして圧力をかけると、容器本体1が図の破線のように変形することで容器内圧が上昇し、内容物(液体)は図7に示すように容器本体1から微小通路12に流入し、図5に示すように微小通路12から主通路9の中央に向かって押し出されるとともに、同速度で吐出し衝突し合って一旦速度が0(ゼロ)となる。そして排出口2からいきなり吐出することなく、表面張力により主通路9の内壁に着壁しながら、及び図7の破線に示すように主通路9内を徐々に満たしながら充満した後に溢れて排出口2から滴下する。
【0018】
排出口2の手前で吐出速度(流速)が0(ゼロ)となることから、微小通路12を通過するそのままの流速で排出口2から吐出することがないので内容物の流出が極めて緩やかであり、不用意な外圧が容器本体1にかかっても、排出口2から噴出することはなく、滴下量の微調整をきわめて容易に行うことができる。すなわち1滴が落ちるタイミングを計りやすく、また、滴下数を数えることも容易であり、さらには連続的に吐出させることも容易である。
【0019】
排出後は容器本体1に加えていた外圧を排除すれば、容器本体1の復元力により、押し込まれた分の空気が容器本体1内に引き込まれると同時に、排出経路内の内容物も容器本体1内に引き戻されるので、主通路9内にも内容物は残留することなく排出口2における液切れが極めて良好で余剰滴下しない。
【0020】
さらには、主通路9内に内容物の残留がないので、不用意に容器本体1に外圧がかかっても主通路9内が満たされないと排出口2から流出することはない。また微小通路12は、前記のとおり表面張力又は毛細管現象により閉鎖されてしまい、あるいは気泡が混じった場合にはいわゆるベーパーロック状態となり、常圧下では容易には通過しない程度の直径を有する通路であるが、容器が復元する際の吸引力により微小通路12内にも残留することがない。
【0021】
排出口2の直径は、常圧下で内容物が毛細管現象によって留まり滴下しない程度の直径であれば良く、たとえば水様の低粘度液体であれば1.5mmから3mm程度が好適であるが、内容物の性状や容器の使用目的に応じて適宜変更すればよい。また、排出口2の内径と主通路9の内径は同一である必要はなく、主通路9を細くする場合も又は逆に大きくしても良いことはもちろんである。
【0022】
なお、微小通路12の数は一つでも可能だがその場合は壁面に衝突させるなどして微小通路12から噴出する際の流速をゼロにする手段が必要であるが、実際は図8各図に示すように対向する位置に複数個設けることが望ましい。これは微小通路12の出口から流速が0(ゼロ)となる位置までの距離が短いほど流路抵抗となり、より噴出の防止が図れるからである。図8(b)に示すように微小通路12が3個以上の場合は、ほぼ中央で全ての微小通路12から噴出した内容物が衝突するように放射状に配置すればよい。(c)はさらに微小通路12が4つの場合を示している。微小通路が偶数個の場合は同図(a)に示すような微小通路対を数本平行に配設するものとしてもよい。
【0023】
なお、微小通路12はその他図9に示すような形態も考えられる。すなわち、微小通路12からの流入方向の速度がなくなる(ゼロになる)場合は、微小通路12から流入した内容物が、壁や、対向して流入する内容物と衝突する場合の他、流れの方向転換を強いられる場合も含まれる。例えば図9において、それぞれ(a)は側壁11の微小通路12から流入した内容物が対面の内壁に衝突するもの、(b)は主通路9の底部中央に衝突壁13を立設して、この衝突壁13を挟むような方向にある側壁11の微小通路12から内容物が流入してこの壁に衝突するもの、(c)は側壁11の非対向位置に設けた微小通路12から流入した内容物が対面の内壁に直角でない角度で衝突するもので、この場合には内容物は主通路9の内壁に沿って方向転換して流れるので主通路9内に渦が生ずる。(d)は微小通路12は前記(c)と同様であるが、流入先の正面内壁には流入した内容物が衝突する壁14が直行する方向に設けられているものである。図中の図番号に付されている数字の1は縦断面図を示し、2は微小通路位置における横断面図である。また、(e)は排出管3の下端角の対向位置に切り欠きを設けて微小通路12を形成したものである。この場合は(e)−2に示すようにほぼ底面に沿って内容物が主通路9内に流入する。(e)−3は微小通路位置における横断面図である。(f)は対向する位置の側壁から上下に位置をずらして微小通路12が設けられている場合、(g)は上記(b)の場合において上下に位置をずらして微小通路12が設けられている場合、(h)は側壁11から主通路9の底面隅に向かって斜めに流入する微小通路12を備えた場合、及び(I)は側壁11又は底面から斜めに内壁に向かって流入する微小通路12を備えた場合を示している。(I)の場合においては、図に示すように内容物が内壁に衝突した際に上方に向かって流れないようにする衝突壁15を設けることが望ましい。
【0024】
【実施例2】
図10はこの発明の点滴吐出流速制御容器の第2の実施例を示す排出管3の正面縦断面図である。この排出管3が容器本体1の上部開口部7に取り付けられる方法は実施例1と同様である。そしてこの実施例は、実施例1における微小通路12の加工を容易にした構造である。実施例1においては、微小通路の直径を1mm以下が望ましいとしたが、実際の製造工程においては、1mm以下の直径の穴を加工することは非常に困難である。そこで、この実施例では上記実施例1における問題点を改良したものとなっている。
【0025】
つまり、図10に示すように、排出管3の主通路9は上下端に貫通しており、また、底部端面16には図11に示すように微小通路12を構成する溝17が形成されている。また、この底部端面16に嵌合するキャップ18が設けられている。キャップ18にはその側面において微小通路12に適合する位置に微小通路12よりも断面積の大きい横穴19が設けられている。キャップ18はその内側底面20(図12)が排出管3の底部端面16に密着するように嵌め込まれ、密着部分を溶着又は接着して一体化する。そして溝17がキャップ18の内部底面20によって塞がれて閉断面の管状となり、微小通路12を形成する。図12は排出管3とキャップ18を分離した状態を示す正面図である。
【0026】
そしてこの微小通路12は、図10では、排出管3の肉厚分の長さを有するものとなっている。また、その横断面は、丸、三角、四角など自由に選択することができ、形状は限定されない。微小通路12の長さはこの通路出口での内容物の流出状態を安定(整流)させるためには長目の方が良い。つまり短すぎると通路出口で拡散してしまうことになるので、対向する内容物同士がうまく衝突しなくなってしまうからである。
【0027】
このように構成した第2の実施例の点滴吐出流速制御容器の使用に際しては、前記実施例1と同様図6に示すように、容器を逆さまにして容器本体1を指で押さえるようにして圧力をかけると、容器本体1が図の破線のように変形することで容器内圧が上昇し、内容物(液体)は図7に示すように容器本体1から微小通路12に流入し、図5に示すように微小通路12から主通路9の中央に向かって押し出されるとともに、同速度で吐出し衝突し合って一旦速度が0(ゼロ)となる。そして排出口2からいきなり吐出することなく、表面張力により主通路9の内壁に着壁しながら、及び図7の主通路9内の破線に示すように徐々に満たしながら充満した後に溢れて排出口2から滴下する。
【0028】
図13はキャップ18に設けた横穴19と微小通路12との位置関係を示す透視斜視図である。図中(a)は最も基本的な構成である。また、(b)は図8の(c)に示すように、2対の微小通路対を直行する位置に設けた場合を示している。このように、微小通路12を対にして複数個放射状に設けた場合においては、上記微小通路対をそれぞれ異なる横断面積とするとともに、キャップ18を排出管3の底部端面16に溶着又は接着することなく回動可能に係止すると、図13(b)に示すようにキャップ18を回転させることにより、横穴19と適合する微小通路12を選択することが可能となる。そして微小通路対の数だけ段階的に変更することできる。
【0029】
なお、(a)の場合でも、キャップ18を回転式として、横穴19を微小通路12のない位置に移動させて横穴19と微小通路12との適合を解除できるようにすることで、吐出を禁止する内栓として機能させることができる。
【0030】
以上のように構成することにより、微小通路12の形成が穴加工ではなく溝加工となり、型による成形が可能となり加工が容易になる。同様にキャップ18の横穴加工も微小通路12の断面積よりも大きい穴でよく、精度も必要ないのでドリル加工でも型成形でもよく加工が容易になる。
【0031】
ところが、上記2つの実施例は、いずれも点滴吐出をさせるには極めて好適な構造であるが、容器を逆さまにした際に図7に示すように、微小通路12流入口の高さ(破線位置WL)まで内容物が残留することになってしまい、そうなった後は押さえ蓋4を外し排出管3を容器本体1から取り外して排出しなければならないという新たな課題が生ずる。
【0032】
【実施例3】
図14はこの発明の点滴吐出流速制御容器の第3の実施例を示す排出管3の正面図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。この排出管3が容器本体の上部開口部に取り付けられる方法は実施例1と同様である。そしてこの実施例は上記課題を解決する構造、すなわち容器を逆さまにした状態で、内容物の全量を排出し得る構造となっている。
【0033】
図14(b)及び図15に示すように実施例2と同様主通路9は上下端に貫通しており、底部端面16には微小通路12を構成する溝17が形成されているとともに、この微小通路12の流入口位置(排出管3下端縁部)から排出管3の外壁に上方のつば8に向かって縦溝21が形成されている。この縦溝21の横断面積は微小通路12の横断面積よりも大きなものとなっている。また、この底部端面16に嵌合するキャップ18が設けられていて、その内側底面20が排出管3の底部端面16に密着するように嵌め込まれ、密着部分を溶着や接着して一体化する。そして上記溝17がキャップ18の内部底面20によって塞がれて閉断面の管状となり、微小通路12を形成するとともにキャップ18の内側壁が縦溝21と密着してこれを塞ぎ、閉断面の管状通路22を形成する。この際、キャップ18の上端位置23が管状通路22への内容物流入口となるので、キャップ18の高さ(深さ)hを変更することにより流入位置の高さを調整することができる。
【0034】
このように構成した第3の実施例の点滴吐出流速制御容器の使用に際しては、前記実施例1と同様図6に示すように、容器を逆さまにして容器本体1を指で押さえるようにして圧力をかけると、容器本体1が図の破線のように変形することで容器内圧が上昇し、内容物(液体)は図16に示すように、内容物は容器本体1から排出管3のつば8に近い位置から管状通路22に流入して一旦管状通路22内を容器本体1側(図において上向き)に逆流し、微小通路12の流入口(排出管3下端縁部)に到達する。そして微小通路12に流入し、図5に示すように微小通路12から主通路9の中央に向かって押し出されるとともに、同速度で吐出し衝突し合って一旦速度が0(ゼロ)となる。そして排出口2からいきなり吐出することなく、表面張力により主通路9の内壁に着壁しながら、及び図7の主通路9内の破線に示すように徐々に満たしながら充満した後に溢れて排出口2から滴下する。
【0035】
このように構成することにより、逆さまにした容器内の内容物は確実に排出されて残留がない。
【0036】
また、この管状通路22があることにより、管路抵抗がさらに加わり、容器本体1の不用意な加圧による噴出をより効果的に防止することに貢献している。
【0037】
【実施例4】
図17はこの発明の点滴吐出流速制御容器の第4の実施例を示す排出管3の正面縦断面図、図18は排出管3の底部端面16を示す底面図である。この排出管3が容器本体1の上部開口部7に取り付けられる方法は実施例1と同様である。そして上記3つの実施例では流速制御通路が管状である場合を示したものであるが、この実施例は流速制御通路が隙間である場合を示している。すなわち流速制御通路が隙間で構成されている他は上記実施例2と同様である。
【0038】
すなわち、図17に示すように、実施例2と同様排出管3は上下端に貫通しており、底部端面16にはキャップ18が嵌め込まれている。底部端面16にはこの端面16とキャップ18の底面との間で流速制御通路となる隙間通路25を形成するように、隙間分の高さの突起又は隆起部分(以下突起)24が形成されている。この隙間通路の高さは数ミクロン程度で前記各実施例における微小通路12と同等の断面積となるようにするのが望ましい。キャップ18にはその側面において隙間通路25に適合する位置にこの隙間通路の有効開口面積よりも大きい開口面積の横穴19が設けられている。キャップ18はその内部底面20(図12)が排出管3の上記突起24に密着するように嵌め込まれ、密着部分を溶着や接着して一体化する。そして内容物はキャップ18の横穴19から隙間通路25に侵入してにじみ出るように主通路9内に流入する。この場合においてもしも隙間通路25を通過する内容物の流速が高ければ主通路9内で対向する位置から流入した内容物が衝突するような構成とすることによって流速を制御でき、排出口2からの噴出を防止するとともに滴下の微調整を容易に行うことができる。
【0039】
なお、この場合において、実施例2と同様に、図8に示すように隙間通路25を対にして複数個放射状に設けた場合においては、上記隙間通路25の対をそれぞれ異なる横断面積(又は幅)とするとともに、キャップ18を排出管3の底部端面16に溶着又は接着することなく回動可能に係止すると、図13(b)に示すようにキャップを回転させることにより、横穴19と適合する隙間通路25を選択することが可能となる。そして隙間通路対の数だけ段階的に変更することもできる。
【0040】
また、図13(a)に示すように流速制御(隙間)通路が1対の場合でも、キャップ18を回転式として、横穴19を隙間通路25のない位置に移動させて横穴19と隙間通路25との適合を解除できるようにすることで、吐出を禁止する内栓として機能させることができる。隙間通路25の隙間高さを幅方向で異ならしめれば、上記横穴19との適合状態によって開口面積が任意に変更できることとなり、無段階に吐出制御を行うことができる。
【0041】
【実施例5】
図19はこの発明の点滴吐出流速制御容器の第5の実施例を示す排出管3の正面縦断面図、図20は排出管3の底部端面16を示している。この排出管3が容器本体1の上部開口部7に取り付けられる方法は実施例1と同様である。そしてこの実施例は、上記実施例3と前記実施例4とを組み合わせたものである。
【0042】
すなわち、図19に示すように実施例2と同様主通路9は上下端に貫通しており、底部端面16には流速制御通路を構成する隙間通路25が形成されているとともに、この隙間通路25の流入口位置(排出管3下端縁部)から排出管3の外壁に上方のつば8に向かって縦溝21が形成されている。この縦溝21の横断面積は隙間通路25の開口面積よりも大きなものとなっている。また、この底部端面16に嵌合するキャップ18が設けられていて、その内側底面20が排出管3の底部端面16に密着するように嵌め込まれ、密着部分を溶着や接着して一体化する。そして上記溝17がキャップ18の内部底面20によって塞がれて閉断面の管状となり、隙間通路25を形成するとともにキャップ18の内側壁が縦溝21と密着してこれを塞ぎ、閉断面の管状通路22を形成する。この際、キャップ18の上端位置23が管状通路22への内容物流入口となるので、キャップ18の高さ(深さ)hを変更することにより流入位置の高さを調整することができる。
【0043】
このように構成することにより、内容物は容器本体1から排出管3のつば8に近い位置から管状通路22に流入して一旦管状通路22内を逆流し、隙間通路25の流入口に到達する。この管状通路22があることにより、管路抵抗が加わり、容器本体1の不用意な加圧による噴出をより効果的に防止することに貢献している。
【0044】
【実施例6】
図21は、この発明の点滴吐出流速制御容器の第6の実施例を示す排出管3の正面縦断面図である。この排出管3が容器本体1の上部開口部7に取り付けられる方法は実施例1と同様である。
【0045】
図21に示すように、主通路9は貫通しているとともに、主通路9の直径は下端付近で拡大している。そしてこの拡大部26に嵌り合う栓27が設けられている。栓27には図22(a)に示すようにその側面に微小通路を形成する縦溝28が設けられている。そして栓27はその上端が上記排出管3の拡大部26の段差に突き当たった際に若干の隙間を有するように寸法形成されている。この際縦溝28は概ね横断面積が直径1mm以下の前記各実施例の管状の微小通路12の横断面積とほぼ同様であることが望ましい。
【0046】
つまり縦溝すなわち微小通路28は、排出管3の下端から主通路9と平行に形成されており、さらにその後は直行する隙間を通って主通路9に到達するようになっている。
【0047】
なお、図22(b)は栓27において、縦溝28が形成されているとともに、上端にはさらに横溝29が設けられている。この場合は横溝29を流速制御通路として、縦溝28は横断面積を横溝29よりも大きいものとしても良いし、強い管路抵抗を要求するのであれば縦溝28及び横溝29ともに流速制御通路としても良いことはもちろんである。図中30は液体の衝突室を形成する窪みである。この窪みはあると良い。また、この発明のすべての実施例に適用可能である。
【0048】
以上のように構成した場合の使用に際しては、容器本体1を押すことにより加圧された内容物(液体)は上記縦溝28に流入するが、管路抵抗が大きいために流量が制限され、さらに縦溝28の終点は直角に屈折しているのでさらに抵抗となり、さらにまた同地点から主通路9までの間は隙間または流速制御通路となっているのでさらに抵抗が加わる。そしてそのようにして隙間または/及び流速制御通路を通ってきた液体はさらに主通路9内で衝突して流速が一旦ゼロとなり、主通路9内に充満した後に排出口2から滴下する。
【0049】
図23はこの発明の第7の実施例を示す概念図である。この実施例では容器本体をチューブ容器31としたものである。すなわち、チューブ容器31の上端開口部7に前記各実施例同様排出管3が押さえ蓋4で固定されている。また、排出管3の上部外周にはねじ32が切ってあり蓋5がねじ込まれて固定され、排出口2を保護している。
【0050】
このように、この発明の点滴吐出流速制御の排出管3は柔軟性容器にも適用することができる。すなわち袋状容器にも適用することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように構成したこの発明の点滴吐出流速制御容器によれば、柔軟性を備えた液体容器ならば多様な容器に適用でき、内容物の点滴吐出を難なく行うことができる。
【0052】
つまり、点眼薬容器に代表される従来の点滴吐出容器は、点滴吐出させるために容器に加える力加減に慎重さが要求され、その使用には難があったが、この発明の点滴吐出流速制御容器は、流速制御により吐出流速をコントロールするために不用意な加圧に対しても反応が鈍くなることから、吐出量の滴下調整が極めて容易に行うことができる。また、排出口から噴出するようなことがない。
【0053】
したがって、1滴を排出させるにも神経質になる必要がなく、さらには数滴を数えながら排出させるような場合にも難なく行える。
【0054】
また、従来の点滴容器のように必ずしも硬質容器を用いる必要はなく、チューブ容器のような柔軟な容器にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の点滴吐出流速制御容器を示す斜視図である。
【図2】その排出口付近の要部拡大断面図である。
【図3】排出管を示す縦断面図である。
【図4】そのA−A横断面図である。
【図5】流速制御液体通路を示す要部拡大断面図である。
【図6】使用状態を示す斜視図である。
【図7】使用状態の要部縦断面図である。
【図8】(a)乃至(c)は流速制御液体通路の構成パターンを示す排出管の底面図である。
【図9】(a)乃至(I)は微小通路の構成パターンを示す断面図である。
【図10】第2の実施例の要部拡大断面図である。
【図11】その排出管の底面である。
【図12】排出管の構成を示す組立図である。
【図13】(a)及び(b)はキャップの取り付け状態を示す斜視透視図である。
【図14】(a)及び(b)は第3の実施例を示す排出管の正面図及び縦断面図である。
【図15】その排出管の底面である。
【図16】その使用状態を示す要部縦断面図である。
【図17】第4の実施例を示す要部縦断面図である。
【図18】その排出管の底面である。
【図19】第5の実施例を示す要部縦断面図である。
【図20】その排出管の底面である。
【図21】第6の実施例を示す要部縦断面図である。
【図22】(a)及び(b)は栓の構成例を示す斜視図である。
【図23】第7の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 容器本体
2 吐出口
3 排出管
4 押さえ蓋
5 蓋
6 段差
7 開口部
8 つば
9 主通路
10 底部
11 側面
12 微小通路
13、14、15 衝突壁
16 下部端面
17 溝
18 キャップ
19 横穴
20 キャップ底部
21 縦溝
22 管状通路
23 キャップ上端
24 突起
25 隙間
26 拡大部
27 栓
28 縦溝
29 横溝
30 窪み
31 チューブ本体
32 ねじ部

Claims (9)

  1. 内容物を排出させる排出経路を備えた液体容器において、この排出経路には、常圧下では内容物の表面張力により内容物自ら封鎖してしまう程度の開口面積を有する流速制御通路を備え、内容物排出時にはこの流速制御通路を通過した内容物のその通路方向の流速が一旦ゼロとなるとともに、この流速制御通路の出口側に備わる排出経路の主通路を満たした後に排出口から排出されることを特徴とする点滴吐出流速制御容器。
  2. 流速制御通路が上記排出経路の主通路と平行する方向に形成されてなる請求項1に記載の点滴吐出流速制御容器。
  3. 流速制御通路が上記排出経路の主通路と直行する方向に形成されてなる請求項1に記載の点滴吐出流速制御容器。
  4. 流速制御通路が穴である請求項1乃至3のいずれかに記載の点滴吐出流速制御容器。
  5. 流速制御通路が隙間である請求項1乃至3のいずれかに記載の点滴吐出流速制御容器。
  6. 流速制御通路が2つ以上ある場合において、それらが偶数個の場合は対ごとにそれぞれ対になる流速制御通路が対向位置にあるかまたは放射状に配設されてなる請求項1又は3乃至5のいずれかに記載の点滴吐出流速制御容器。
  7. 流速制御通路の開口面積を段階的に又は無段階に増減することができるよう開口面積変更手段を設けてなる請求項1乃至6のいずれかに記載の点滴吐出流速制御容器。
  8. 流速制御通路の内容物流入口が容器本体側に開口しており、内容物が流速制御通路へ容器本体側から直接流入するものである請求項1乃至7のいずれかに記載の点滴吐出流速制御容器。
  9. 流速制御通路の内容物流入口に容器本体からの内容物を誘導する誘導経路を備えるとともに、この誘導経路はその流入口が排出口側に備えられており、内容物がこの誘導経路を経て流速制御通路に流入するように形成されてなる請求項1乃至7のいずれかに記載の点滴吐出流速制御容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013180765A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Kao Corp ノズルキャップ付き容器
JP2020536816A (ja) * 2018-03-28 2020-12-17 深▲せん▼市通▲産▼▲麗▼星股▲ふん▼有限公司Shenzhen Beauty Star Co., Ltd ドリップホース

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