JP2005020015A - マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子線露光によるパターン転写を行う場合に、マスクを高速移動すると、加速時に露光装置からマスクに加わる力によってマスクが劣化、変形するため、これを防止する。
【解決手段】 露光単位領域16の周辺には、露光単位領域16よりも変形しやすい構造の応力緩和領域21が設けられている。また、露光単位領域16は、マスクに加わる外力の方向に対して千鳥状に配置される。応力緩和領域21は、露光単位領域16よりも面積が大きい小領域が、露光単位領域16を支える梁18bよりも細い梁18cによって周辺を支えられた構造とすることが好ましい。
【選択図】 図3

Description

本発明は、半導体デバイスや液晶デバイスの製造工程において使用されるパターン転写用のマスクに関する。
電子線(EB:Electron Beam)露光技術は、半導体デバイス製造技術の1つとして、近年着目されている技術である。従来から行われている光露光に比べて解像度や焦点深度の点で優れていることから、超微細パターンの形成に適した技術として期待されている。しかし、電子線によりウエハ上にパターンを描画する、いわゆる直接描画法はスループットが低く、生産性が重要視される量産工程には適さない。このため、光露光の場合と同様、マスクを用いて電子線を選択的に透過させ、ウエハ上にマスクパターンを転写する方法が提案されている。
図6は、電子線露光における部分一括法の概要を示す図である。図に示すように、電子銃(図示せず)から発射された電子線7は第1のマスクである成形アパーチャ1によって矩形ビームに成形された後、第2のマスクであるステンシルマスク2に照射され、ステンシルマスク2を透過した電子線7によりウエハ3が露光され、ウエハ3上にパターン4が転写される。ステンシルマスク2には、部分一括開口部5と可変成形開口部6が形成されている。部分一括開口部5は、ウエハ上に繰り返し出現するパターンの形状の孔であり、可変成形開口部6は出現頻度の低いパターンを直接描画するための開口部である。この方法は、一部の繰り返しパターンを一括転写することにより、スループットの向上を図るものである。
また、この考え方を一歩進めた方法が、電子線投影露光(EPL:Electron Beam Projection Lithography)法である。EPLは、直接描画は行わず、すべてマスクを用いて転写する方法である。図7に、EPL用の標準的なステンシルマスクを示す。図7(A)はEPL用のステンシルマスク8の平面図であり、このマスクには2つの長方形の梁構造領域9が設けられている。図7(B)は、梁構造領域9の一部を拡大した図である。この図に示すように、梁構造領域9は、複数の露光単位領域10が格子状に配列された領域である。露光単位領域10は、電子線を照射する際の1ショットに対応する領域である。電子線の1ショットで露光する範囲は、通常露光単位領域10の内側の一部の範囲とし、梁周辺での電子散乱の影響を防いでいる。露光単位領域10には、パターン形状に対応する種々の形状の透過領域11が、貫通孔として形成されている。また、図7(C)は、図7(B)に示される1つの露光単位領域10の断面Xの図である。図に示すように、ステンシルマスク8を製造する場合には、露光単位領域10となる領域を予めエッチングして薄膜状にしておいてから、透過領域11を形成するのが好ましい。これは、露光単位領域の膜厚が厚いと、貫通孔(透過領域11)を形成するためのドライエッチング処理で、マイクロローディング効果により、パターンの寸法精度が損なわれることがあるからである。このようにして作製されたステンシルマスクでは、図7(C)に示されるように、露光単位領域10は、周辺をマスクの膜厚に相当する厚さの梁12によって支えられた構造となる。
なお、電子線露光に用いられるマスクとしては、シリコンウエハに貫通孔を設けた前述のステンシルマスクのほかに、薄膜上の透過領域以外の部分に電子線を散乱あるいは吸収する重金属材質の膜を形成することにより結果的に透過領域のみ電子線が通過するようにしたスカルペルタイプのマスクも提案されている。
しかし、前述のようなステンシルマスクの構造には、マスク外部から力が加わった場合に、マスクの一部に応力が集中するという問題点がある。例えば図7(A)に示した配置では、梁構造領域9が直角を有する形状をしているので四隅13に応力が集中し易い。これにより、梁構造領域9の四隅13からマスクの劣化がはじまり、マスクに亀裂が生じやすくなるという問題がある。さらに、露光単位領域10が格子状に配置されているため、外部からの応力により各露光単位領域を支える梁12に歪みが生ずる可能性が高い。すなわち、露光単位領域ひいては透過領域が変形するおそれがある。マスクの変形は、マスク寿命を短縮するのみならず、変形した状態のマスクを使用して半導体装置を製造すれば歩留まりの低下にもつながる。特に、EPLでは、すべてのパターンを1枚(相補マスクを必要とする場合は2枚)のマスクに含めるために転写投影時の縮小率を1/4としている。このため、縮小率を数十分の一程度とするEB直接描画部分一括露光の場合よりもさらに問題は深刻であり、透過領域の変形は、直ちに転写されたパターンの歪みあるいはパターン同士の接続のずれとなって現れる。
通常、電子線露光装置はマスクの高速移動、停止を繰り返すため、マスクの加速度は5g(gは重力加速度)にも及ぶ。マスクには、露光装置のマスク装着部分から、その加速度に応じた応力が加わることになる。今後、スループットを向上するために加速度を上昇させれば、マスクに加わる応力はさらに大きくなることが予想される。この問題は、貫通孔のあるステンシルマスクに限らず、孔の無いスカルペルタイプのマスクであっても、露光単位領域のみが薄膜状になっているので、同様に生じ得る問題である。このため、上記問題の早急な解決が望まれる。
本発明は、上記問題を解決する新しいマスクを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、4種類のマスクを提案する。
本発明の第1のマスクは、複数の露光単位領域と、互いに隣接する露光単位領域の境界部に形成された梁とを備えたパターン転写用のマスクであって、隣接して配置された一群の露光単位領域が、前記マスク上に鈍角のみからなる多角形の梁構造領域を構成するように配置されていることを特徴とする。
「露光単位領域」は、電子線の1ショットに対応する領域である。但し、露光する範囲は、境界部における電子散乱を防止するため、露光単位領域の内側の一部の範囲としてもよい。また、「境界部に形成された梁」とは、マスクの所定の領域に形成された複数の梁によって、その領域が複数の露光単位領域に区切られていることを意味する。言いかえれば、各露光単位領域の境界部が梁によって形成されている。「梁構造領域」とは、梁が形成された領域、すなわち露光単位領域が互いに隣接するように密集して配置された領域である。
図7(A)に示した例のように、一群の露光単位領域10が配置された梁構造領域9が直角または鋭角を内角とする形状の場合には、その内角部分に応力が極度に集中するので、露光単位領域が配置された梁構造の領域の形状を鈍角のみからなる多角形とすることにより、応力を分散して、マスクの劣化を防止したものである。なお、梁構造領域が円あるいは楕円状である場合も同様に上記課題を解決することができる。すなわち、円あるいは楕円は「鈍角のみからなる多角形」の角の数を無限とした特別な場合と解釈し、本発明の技術的範囲に含めるものとする。
また、本発明の第2のマスクは、複数の露光単位領域と、互いに隣接する露光単位領域の境界部に形成された梁とを備えたパターン転写用のマスクであって、一群の露光単位領域が隣接して配置された領域の周辺に、マスクの外部から当該マスクに加わる応力を緩和するための応力緩和領域を備えたことを特徴とする。
ここで、「応力を緩和するための応力緩和領域」は、梁構造領域よりも変形しやすい領域をいう。すなわち、マスクに対し外部から力が加わった場合に、その応力緩和領域が変形することによってその外力を吸収し、梁構造領域まで力が伝わらないようにすることを目的として設けられる領域である。具体的には、例えば複数の小領域と、互いに隣接する小領域の境界部に形成された梁であって、前記露光単位領域の境界部に形成された梁よりも細い梁とを備えた梁構造領域とする。またはその小領域の面積を露光単位領域よりも広くしたり、膜厚を露光単位領域の膜厚よりも薄くしたり、あるいは膜は形成せず梁のみとするなどの構造も考えられる。このほか、外部からの衝撃を吸収して露光単位領域への力の影響を軽減することができる構造であれば、どのような構造であってもよい。
また、「周辺」とは、必ずしも完全に梁構造領域を取り囲んでいる必要はなく、マスクに対して加わる外力の方向が、所定の方向に限られている場合には、その向きの外力の影響を吸収できるような位置にのみ応力緩和領域を設ければよい。すなわち、例えば梁構造領域を左右から挟み込むように応力緩和領域を配置する場合も本発明の範囲に含まれるものとする。
また、本発明の第3のマスクは、複数の露光単位領域と、互いに隣接する露光単位領域の境界部に形成された梁とを備えたパターン転写用のマスクであって、前記露光単位領域が、所定の方向に対し千鳥状に配置されていることを特徴とする。これは、露光単位領域を格子状ではなく千鳥状、すなわちジグザグに配置して、露光単位領域の境界部分を構成する梁が一直線上に並ばないようにすることによって、外力による歪みを生じにくくするものである。
また、本発明の第4のマスクは、複数の露光単位領域と、互いに隣接する露光単位領域の境界部に形成された梁とを備えたパターン転写用のマスクであって、前記梁のうち方向が同じ梁が不連続に配置されていることを特徴とする。上記第3のマスクのように千鳥状に露光単位領域を配置した場合、所定の方向については、梁が一直線上に連続して並ばないようにすることができるが、他の方向については従来どおり梁が一直線上に並んでしまう場合がある。すなわち、力の加わる方向によっては、マスク変形の問題を回避できない場合があり得る。これに対し、梁が一直線上に連続して配置されないようにして、力の向きに拘わらずマスクの変形、ゆがみを回避しようとしたものが第4のマスクである。具体的には、例えば露光単位領域の形状を四角形ではなく、多角形とすることにより、梁の向きを分散させ、隣接する露光単位領域の梁が一直線上に連続して並ばないようにする。
なお、前述の第1、第2、第3のマスクにおいても、露光単位領域の形状は四角形に限定されず、多角形や円でもよい。なお、本明細書においては、円や楕円は、角数を無限に増やした多角形の一種として考えるものとする。
また、第1、第2、第3、第4のマスクの特徴を組み合わせることによっても、前記課題を解決できることはいうまでもない。
また、露光単位領域は、薄膜構造とすることが好ましい。言い換えれば、露光単位領域となる部分が適切な膜厚となるように予めエッチング処理をしておくのがよい。その後、露光単位領域内にエネルギー線を透過させる所定の形状の、すなわち転写したいパターンと同じ形状の透過領域を設けることにより、個々のマスクが完成する。露光単位領域を予め薄膜構造となるようにエッチングしておけば、透過領域を形成する際に、高精度な加工が可能となる。但し、本発明において、「透過領域」は、マスク上に設けられた領域でエネルギー線を選択的に透過することができる領域を意味し、必ずしも貫通孔である必要はない。
また、「エネルギー線」とは、電子線、イオンビーム、X線、紫外線など、露光技術に用いられるあらゆる照射線を含む。また、「エネルギー感応基板」は、照射線として使用するエネルギー線が照射された場合に所定の反応を起してパターンを形成すべき領域とそれ以外の領域とを区別できるようにする(すなわちパターンを転写する)ことができる材質の基板をいい、ウエハ上にそのような材質の層を設けた場合も含むものとする。
本発明による新しいマスクを使用することによって、高精度な半導体装置を提供することができる。すなわち、本発明の半導体装置は、このようなマスクに露光単位領域ごとにエネルギー線を照射し、透過領域を通過したエネルギー線を所定のエネルギー感応基板にあてて、所定の形状のパターンをそのエネルギー感応基板上に転写する工程を経て製造された半導体装置である。
また、本発明による新しいマスクを使用するためには、このマスクに対応した露光装置が必要となる。すなわち、本発明の露光装置は、このようなマスクに露光単位領域ごとにエネルギー線を照射し、透過領域を通過したエネルギー線を所定のエネルギー感応基板にあてて、所定の形状のパターンをそのエネルギー感応基板上に転写する露光装置であって、エネルギー感応基板に対するマスクの位置を所望の位置に合わせるための位置合わせ手段を備えた露光装置である。本発明のマスクは、露光単位領域の配置あるいは形状が従来のマスクと異なるため、露光装置にそれに対応する位置合わせ機構を設けたものである。
以上述べたように、本発明のマスクによれば、露光単位領域が配置された領域の周辺に設けられた応力緩和領域によって外力が吸収されるため、露光単位領域ひいてはパターン形状の電子線透過領域が変形するのを防止することができる。また、露光単位領域を支える梁が、同じ方向に直線上に連続して並ばないように配置されているため、応力が分散され、応力集中によるマスクの変形を防ぐことができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
実施の形態1.
はじめに、本発明の第1のマスクについての実施の形態を示す。図1は、実施の形態1におけるステンシルマスク14を表す図である。図1(A)はステンシルマスク14の平面図であり、8インチのマスク上に内角が鈍角のみからなる八角形の梁構造領域15が2つ設けられている。ここで、梁構造領域15は、一群の露光単位領域16が隣接して配置された領域である。また、露光単位領域16は、電子線を照射する際の単位となる領域、すなわち電子線の1ショットに対応する領域である。なお、梁構造領域15の数は2つに限られず、3つ以上でも、また逆に1つの梁構造領域15にすべての露光単位領域16を密集させて配置してもよい。図1(B)は、図1(A)の領域19を拡大した図である。本実施の形態では、この図に示すように、露光単位領域16は梁構造領域15が八角形になるように配置されている。
本実施の形態では、各露光単位領域16は一辺が1ミリ強の正方形である。隣接する露光単位領域との境界部には梁18aが形成されており、各露光単位領域16が4本の梁18aに囲まれた構造になっている。電子線を照射する際には、この梁18a周辺での電子散乱の影響を防ぐため、露光単位領域16の内側の1ミリ四方の正方形の露光範囲30に電子線を照射する。露光範囲30には、パターン形状に対応する種々の形状の透過領域17が、貫通孔として形成されている。また、図1(C)は、図1(B)に示される1つの露光単位領域16の断面Yの図である。図1(C)に示すように、ステンシルマスク14は、薄膜構造の露光単位領域16が梁18によって周辺を支えられた構造となっている。本実施の形態では、このような構造のマスクを、次のようにして作製する。はじめに、シリコン基板27上にSiO酸化膜28と、その上にシリコン層29を形成する。このような構造のシリコン基板はウエハ貼り合せなどの技術を用いて容易に形成できる。次に、SiO酸化膜28をストッパーとしてシリコン基板27をエッチングし、露光単位領域16となる部分を薄膜化する。さらに、反対方向からシリコン層29に対しドライエッチングを行い、透過領域17を形成する。
図2は、図1のマスクを利用したEPLの概要を示す図である。電子銃から発射され、矩形の成形アパーチャ1を通過した電子線7はステンシルマスク14の各露光単位領域16の露光範囲30に順次照射される。さらに、露光範囲30に形成された透過領域17を通過した電子線7によりウエハ3が露光され、ウエハ3上に1/4の縮小率でパターン4が縮小転写される。すなわち、1ミリ四方の露光範囲30は、ウエハ3上の250μm四方の領域に対応する。
図1に示すマスクによれば、梁構造領域は鈍角のみからなる多角形であるため、角の部分に応力が極度に集中することはない。したがって、亀裂などによるマスク寿命の低下を防ぐことができる。
実施の形態2.
次に、本発明の第2のマスクについての実施の形態を示す。図3は、実施の形態2におけるステンシルマスク20を表す図である。図3(A)はステンシルマスク20の平面図であり、梁構造領域15を挟み込むように形成された応力緩和領域21が示されている。図3(B)は、図3(A)の領域22を拡大した図である。露光単位領域16には、パターン形状に対応する種々の形状の透過領域17が、貫通孔として形成されている。さらに、露光単位領域16の周辺には、露光単位領域16よりも変形しやすい構造の応力緩和領域21が形成されている。本実施の形態では、この応力緩和領域21は、露光単位領域16よりも面積が大きい薄膜状の小領域が、露光単位領域16を支える梁18bよりも細い梁18cによって周辺を支えられた構造としている。但し、応力緩和領域の構造は、本実施の形態に示す構造に限定されるものではなく、例えば薄膜構造とする代わりに小領域全体を貫通孔とするなど、露光単位領域16と比べて外力の影響を大きく受ける構造であれば、どのような構造であってもよい。
マスクをこのような構造とすることにより、マスクに対し図3(A)の矢印23が示す向きに外力が加わった場合に、応力緩和領域21により力が吸収され、梁構造領域15を構成する露光単位領域16の変形を防ぐことができる。なお、外力が加わる向きが決まっている場合には、本実施の形態のようにその力を吸収するような位置にのみ応力緩和領域21を設ければよいが、梁構造領域15を取り囲むように周辺全体に応力緩和領域21を設けてもよいことはいうまでもない。
実施の形態3.
次に、本発明の第3のマスクについての実施の形態を示す。図4は、実施の形態3におけるステンシルマスク24を表す図である。図4(A)はステンシルマスク24の平面図であり、マスク上に配置された長方形の梁構造領域15が示されている。図4(B)は、図4(A)の領域25を拡大した図である。露光単位領域16には、パターン形状に対応する種々の形状の透過領域17が、貫通孔として形成されている。この図に示すように、本実施の形態では、露光単位領域16は、図のX方向については直線状に整列して配置されているが、Y方向には、千鳥状に、露光単位領域16を構成する辺の1/2の長さ分だけ左右にずれて配置されている。なお、どの方向に関して千鳥状とするかは、マスクに加わる外力の方向に基づいて決定すればよい。
このように露光単位領域を千鳥状に配置した場合、図4(B)のX方向の梁18dは直線上に連続して並ぶが、Y方向の梁18eは直線上に並ばず、左右にずれて不連続に配置される。従来のように格子状に露光単位領域を形成した場合には、このY方向の梁が一直線上に並ぶため、マスクに対しX方向に外力が加わると直線状の梁が大きく歪む場合がある。しかし、本実施の形態のように千鳥状に配置した場合には、X方向の外力に対する抵抗力が増し、露光単位領域16の変形を防止することができる。
実施の形態4.
次に、本発明の第4のマスクについての実施の形態を示す。図5は、実施の形態4における露光単位領域16の配置を示す図である。本実施の形態では、露光単位領域16は六角形の薄膜構造をしており、六角形の各辺を構成するように形成された梁18fと、六角形を横切るように形成された梁18gとにより薄膜が支えられた構造となっている。この際、露光単位領域を横切る梁18gは、隣接する露光単位領域で、梁18gの向きが同じにならないよう、3通りの向きの梁18gが配置されている。また、露光単位領域16には、パターン形状に対応する種々の形状の透過領域17が、貫通孔として形成されている。
この構造の特徴は、露光単位領域16を支える梁のうち、同じ方向を向いている梁同士が必ず不連続に配置されていることである。例えば梁18fと梁18iは方向が同じであるが、図の左右にずれて配置されており、不連続である。同様に、梁18gと梁18hもまた、方向は同じであるが、連続には配置されていない。このような配置とすることにより、マスクに外力が加わった場合に、応力が分散され、露光単位領域の変形を防止することができる。なお、本実施の形態の構造は、一例にすぎず、同様に梁が種々の方向に、応力を分散させるように形成された構造はすべて本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、梁18gや梁18hは設けず、正六角形の露光単位領域を隣接して配置した場合でも、本発明の効果を得ることができる。
ここで、上記各実施の形態として示したマスクはシリコンウエハを利用して作製されたステンシルマスクであるが、本発明のマスクはステンシルマスクに限定されずスカルペルタイプのマスクについても適用可能である。
実施の形態5.
次に、本発明の半導体装置について説明する。本発明の半導体装置は、基本的な構成および製造工程は、従来の半導体装置の構成および製造工程と変わるところはない。しかしながら、製造工程でパターン転写を行う際に本発明のマスクを使用するため、パターン加工の精度がよく、従来の半導体装置に比べて高い品質を保証することができる。また、マスク変形の問題が生じないため、製造工程の歩留まりを改善することができる。
実施の形態6.
次に、本発明の露光装置について説明する。本発明の露光装置に限らず、露光装置には、パターンを転写する位置を正確に合わせるための機構が備えられている。前述のように、電子線露光は、部分的なパターンを順次転写してつなぎ合わせていくことによってパターン全体を転写するため、マスク位置のずれは、パターン接合部のずれとなって現れてしまい、歩留まりの低下につながるからである。
そこで、本発明の露光装置では、前記実施の形態1から4に示した各マスクに応じて、専用の位置合わせ機構を設ける。第1に、マスク上の各マスクに適した位置に、位置合わせのためのマーク(アラインメントマーク)を形成する。実施の形態1から3に示したマスクの場合には、例えば露光単位領域の対角2点にマークを形成する。また、実施の形態4に示した六角形の露光単位領域を有するマスクの場合には、例えば図5に示すマーク26のように六角形の頂点のうち3点にマークを形成する。但し、他のアラインメントマークの配置でもよいことはいうまでもない。
アラインメントマーク検出による位置測定は、例えばレーザー光をマスクに照射して、アラインメントマークによって回折・散乱された光をセンサで検出して測定するLSA(Laser Step Alignment)、画像認識処理によってマスク上のアラインメントマークの位置を検出するFIA(Field Image Alignment)など、公知の方法により実施する。
一方、測定結果に基づく位置合わせは、各実施の形態におけるマスクの露光単位領域の配置に基づいてマスクあるいはウエハの移動方向を制御する制御プログラムを露光装置に組み込む。位置合わせ時のマスクの移動方向は、どのような順番でパターンを転写するかにも依存し、種々の方法が考えられる。但し、本発明は、それらの方法の中のいずれかに限定されるものではなく、広く前記いずれかのマスクを用いて露光を実施するために必要な位置合わせ機構を備えた、すべての露光装置を含む。
なお、本発明のマスク、半導体装置および露光装置は、上記説明のように、マスクの高速移動に伴い発生する応力の問題を解決するための発明である。したがって、露光のための照射線の種類に依存することなく、同様の問題が生じうるあらゆる露光に適用することができることは、いうまでもない。
以上説明したように、本発明の第1のマスクによれば、露光単位領域が配置された梁構造領域の形状を鈍角のみからなる多角形とすることにより、マスクに対して外力が加わった場合に、梁構造領域の直角あるいは鋭角の内角部分に応力が集中するのを防止することができる。これによりマスクの亀裂を防ぎ、マスク寿命を延ばすことができる。
また、本発明の第2のマスクによれば、露光単位領域が配置された領域の周辺に設けられた応力緩和領域によって外力が吸収されるため、露光単位領域ひいてはパターン形状の電子線透過領域が変形するのを防止することができる。
また、本発明の第3のマスクによれば、露光単位領域を千鳥状に配置することにより、少なくとも一方向の外力に対して、応力によるマスク変形を防ぐことができる。
さらに、本発明の第4のマスクによれば、露光単位領域を支える梁が、同じ方向に直線上に連続して並ばないように配置されているため、応力が分散され、応力集中によるマスクの変形を防ぐことができる。
以上のように、本発明の各マスクを使用して半導体装置を製造した場合には、マスクの劣化、あるいは変形により変形されたパターンが転写されてしまって半導体装置の製造工程における歩留まりが低下するおそれは無いため、高精度な微細パターンを含む信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
また、本発明の露光装置のように本発明のマスクの構造に合わせた位置合わせ機構を備えた露光装置を使用して、本発明のマスクを使用した露光を実施すれば、半導体装置の製造過程において、パターンのずれが生じるといった問題の発生を防止することができ、高信頼かつ高精度な半導体装置を効率よく提供することが可能となる。
また、露光単位領域が梁によって支えられた薄膜構造である場合には、高精度なマスクを実現できる。また、薄膜構造は外部からの応力の影響を受け易いので、本発明の効果は特に大きい。
また、本発明のマスクを利用する露光工程を経て製造された半導体装置は、マスク変形によりパターン精度が低下することがないため、歩留まりがよく、高い品質を提供することができる。
さらに、本発明のマスクを使用して露光を行う場合に、このマスク専用の位置合わせ機構を露光装置に設ければ、正確な位置合わせを実現でき、部分パターン同士の接合部のずれがない高精度なパターン転写を実施することが可能となる。
実施の形態1におけるステンシルマスク(本発明の第1のマスク)を表す図 図1のマスクを利用したEPLの概要を示す図 実施の形態2におけるステンシルマスク(本発明の第2のマスク)を表す図 実施の形態3におけるステンシルマスク(本発明の第3のマスク)を表す図 実施の形態4におけるステンシルマスク(本発明の第4のマスク)を表す図 電子線露光の概要を示す図 従来のEPL用ステンシルマスクを示す図
符号の説明
1 成形アパーチャ、 2 ステンシルマスク、 3 ウエハ、 4 パターン、 5 部分一括開口部、 6 可変成形開口部、 7 電子線、 8 ステンシルマスク、 9 梁構造領域、 10 露光単位領域、 11 透過領域、 12 梁、 13 四隅、 14 ステンシルマスク、 15 梁構造領域、 16 露光単位領域、 17 透過領域、 18 梁、 19、22、25 拡大領域、 20 ステンシルマスク、 21 応力緩和領域、 23 矢印、 24 ステンシルマスク、 26 マーク、 27、29 シリコン、 28 酸化膜、 30 露光範囲

Claims (2)

  1. 複数の露光単位領域と、互いに隣接する露光単位領域の境界部に形成された梁とを備えたパターン転写用のマスクであって、
    一群の露光単位領域が隣接して配置された領域の周辺に、前記領域よりも変形しやすい構造の領域であって、マスクの外部から当該マスクに力が加わった場合に該領域の変形によって前記外力を吸収する応力緩和領域を備えており、
    前記露光単位領域が、マスクに加わる外力の方向に対し千鳥状に配置されていることを特徴とするマスク。
  2. 前記応力緩和領域が、
    複数の小領域と、
    互いに隣接する小領域の境界部に形成された梁であって、前記露光単位領域の境界部に形成された梁よりも細い梁と
    を備えた梁構造領域であることを特徴とする請求項1に記載のマスク。
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