JP2005019328A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コーナーリングランプ4をヘッドランプ2よりも前方で、且つ、下側にし、さらに、当該ヘッドランプ2よりも当該車両用灯具1を備える車両20の内側方向になるように、ヘッドランプ2と一体に形成して設ける。このコーナーリングランプ4の第1リフレクタ5と、第2リフレクタ6とで、車両20の前方外側の斜め方向に、光源バルブ7からの光を反射させる。またコーナーリングランプ4はヘッドランプ2の前方に設けられているため、前記の光はいずれのものにも遮られることはない。これらの結果、ヘッドランプ2と一体に形成したコーナーリングランプ4からの照射光を、最適な配光パターンで、且つ、十分な光量を有するものとすることができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、夜間等の車両走行時に使用される車両用灯具に係るものである。特に、この発明は、ヘッドランプとコーナーリングランプとを一体に形成した場合でも、コーナーリングランプの最適な配光パターン及び十分な光量を確保することのできる車両用灯具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のコーナーリングランプは、ヘッドランプとは別体で設けられていた。ところが、ヘッドランプの光軸を調整する際に、コーナーリングランプが、ヘッドランプのすれ違い用ビームが照射しない範囲を照射する虞があり、この光はグレア光となるので、その場合は別途コーナーリングランプの光軸を調整する必要があった。そこで、このような不具合を解決すべく、ヘッドランプのリフレクタの一部を、コーナーリングランプとして機能させ、ヘッドランプとコーナーリングランプとを一体に形成しているものもあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−95023号公報(段落番号「0012」〜「0021」、図1−4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のコーナーリングランプは、ヘッドランプのリフレクタの一部を利用したものであるため、コーナーリングランプ用の照射光としては光源バルブからの光の一部しか使用できず、コーナーリングランプとして適切な配光パターン及び光量が得られない虞がある。また、前記リフレクタは基本的にはヘッドランプ用であるため、ヘッドランプの形状等により、コーナーリングランプのスペースが制限される場合もある。特に、光量に余裕のない光源バルブを使用するヘッドランプにおいて、明るさを確保するためにリフレクタを大きくする場合や、クリアランスランプやターンランプをヘッドランプと一体にする場合は、さらにコーナーリングランプのスペースが制限される。このような場合でも、コーナーリングランプでヘッドランプの照射範囲の側方を照射する場合は、適切な配光パターンで、且つ、一定以上の光量を確保する必要がある。
【0005】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ヘッドランプとコーナーリングランプとを一体に形成した場合でも、コーナーリングランプの適切な配光パターン及び十分な光量を得ることができる車両用灯具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、ヘッドランプとコーナーリングランプとが一体に形成されており、前記コーナーリングランプは前記ヘッドランプに内設される光源よりも下方に設けられ、且つ、コーナーリングランプの照射部分が前記ヘッドランプよりも当該ヘッドランプの照射方向側に設けられており、さらに、前記コーナーリングランプは前記ヘッドランプに対して、当該ヘッドランプを装備する車両の左右方向における中心側に設けられている、ことを特徴とする。
【0007】
即ち、請求項1にかかる発明は、ヘッドランプとコーナーリングランプとを一体に形成し、さらに、当該コーナーリングランプをヘッドランプの光源よりも下方に設けることにより、ヘッドランプのすれ違い用ビームの配光パターンのカットラインよりも、コーナーリングランプの照射範囲を確実に下側にすることができる。この結果、コーナーリングランプをヘッドランプと一体に形成した場合でも、コーナーリングランプからの照射光による対向車等に対するグレア光を防止できる。また、ヘッドランプの光軸を調整する際に、ヘッドランプを動かせばコーナーリングランプも一体で動くので、ヘッドランプのみが動くことによって生じる、ヘッドランプのすれ違い用ビームの配光パターンのカットラインよりも上方を、コーナーリングランプが照射する不具合を防止できる。さらに、光軸調整の際に、ヘッドランプとコーナーリングランプとが一体となって動くので、それぞれを別々で調整する必要がなく、整備が容易になる。
【0008】
また、コーナーリングランプの照射部分が、ヘッドランプの前方に設けられているので、ヘッドランプのスペースの都合上、若しくはデザインの関係上、ヘッドランプとコーナーリングランプとを一体に形成するに際して、当該ヘッドランプを装備する車両の左右方向の中心側に前記コーナーリングランプを設けた場合でも、ヘッドランプがコーナーリングランプの照射を遮ることが無い。この結果、車両の進行方向の側方、つまり、コーナーリングランプの照射方向に対して適切な配光パターンで照射でき、且つ、十分な照射を行うことができるので光量を確保できる。
【0009】
また、請求項2にかかる発明は、前記コーナーリングランプには、光源と、第1リフレクタと、第2リフレクタと、が具備されており、前記第1リフレクタは第1焦点と第2焦点とを有する曲面から形成されており、前記光源は、前記第1リフレクタに前記ヘッドランプの照射方向と同一方向に挿通固定され、且つ、当該光源が有する発光部が前記第1焦点に設けられており、前記第2リフレクタは、1つの焦点を有する曲面から形成されており、当該焦点が前記第2焦点と同じ位置になるように当該第2リフレクタは設けられ、さらに、前記光源で照射され前記第1リフレクタで反射した前記第2焦点通過後の光、若しくは、前記光源で照射され前記第2焦点通過後の光を、所定の方向に反射する、ことを特徴とする。
【0010】
即ち、請求項2にかかる発明は、コーナーリングランプの光源をヘッドランプの照射方向と同一方向に挿通固定、つまり、ヘッドランプの光源の挿通方向と同一方向にリフレクタに挿通し、固定する。この結果、ヘッドランプの光源と同一方向に光源を着脱するので、コーナーリングランプの光源の着脱用のスペースを新たに設ける必要が無く、スペース効率が向上する。また、前記のようにコーナーリングランプの光源をヘッドランプの照射方向と同一方向に挿通固定した場合でも、第1リフレクタと第2リフレクタとを組合せることにより、ヘッドランプの照射方向とは異なる方向に効率よく照射できる。この結果、ヘッドランプの照射範囲の側方をコーナーリングランプによって適切な配光パターンで照射でき、しかも、十分な光量で照射できる。
【0011】
また、請求項3にかかる発明は、前記コーナーリングランプには、光源と、リフレクタと、ミラーと、プリズムと、が具備されており、前記リフレクタは焦点を有する曲面から形成されており、前記光源は、前記リフレクタに前記ヘッドランプの照射方向と同一方向に挿通固定され、且つ、当該光源が有する発光部が前記焦点に設けられており、前記ミラーは、前記リフレクタに対して、当該リフレクタが前記光源で照射した光を反射する方向に設けられており、さらに、当該ミラーは1枚若しくは複数が前記リフレクタで反射した光を前記プリズム方向に反射できる角度で設けられており、前記プリズムは、前記ミラーで反射した光を拡散しつつ、所定の方向を照射する、ことを特徴とする。
【0012】
即ち、請求項3にかかる発明は、上記と同様に、コーナーリングランプの光源をヘッドランプの光源の挿通方向と同一方向にリフレクタに挿通し、固定する。この結果、ヘッドランプの光源と同一方向に光源を着脱するので、コーナーリングランプの光源の着脱用のスペースを新たに設ける必要が無く、スペース効率が向上する。また、前記のようにコーナーリングランプの光源をヘッドランプの照射方向と同一方向に挿通固定した場合でも、リフレクタの反射方向にミラーを設け、さらにミラーの反射方向にプリズムを設けることにより、ヘッドランプの照射方向とは異なる方向に効率よく照射できる。この結果、ヘッドランプの照射範囲の側方をコーナーリングランプによって適切な配光パターンで照射でき、しかも、十分な光量で照射できる。
【0013】
また、請求項4にかかる発明は、前記コーナーリングランプの、前記ヘッドランプの照射方向と同方向側には、他の灯具が設けられている、ことを特徴とする。
【0014】
即ち、請求項4にかかる発明は、前記コーナーリングランプの、前記ヘッドランプの照射方向と同方向側、つまり、コーナーリングランプの前方に、他の灯具が設けられている。前記コーナーリングランプの前側は灯具としての機能を果たしていないので、この部分に車両用の灯具として不可欠な他の灯具を設けることにより、ランプ周りのスペースを有効活用できる。この結果、当該コーナーリングランプや前記ヘッドランプのリフレクタを大きくすることも可能となり、照度の向上を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0016】
(実施の形態1)
以下の説明は、本発明の車両用灯具を車両に装着した場合の車両の前方を、当該車両用灯具においても前方とし、その反対側を後方として説明する。同様に、車両の上方を当該車両用灯具においても上方とし、その反対側を下方として説明する。なお、以下の説明の車両用灯具は、車両の進行方向に向かって当該車両の右側に装備されるものである。また、車両の左側の装備される車両用灯具は、この図示の車両用灯具とほぼ左右対称になる。図1は、発明の実施の形態1に係る車両用灯具を備える車両の平面図である。図2は、図1の車両の正面図である。図3は、発明の実施の形態1に係る車両用灯具の正面図である。図4は、図3のAA断面図である。同図に示す車両用灯具1は、ヘッドランプ2とコーナーリングランプ4とが一体となって形成されている。また、このヘッドランプ2にはエイミング機構(図示省略)が備えられており、当該エイミング機構によりヘッドランプ2の向きを変化させると、コーナーリングランプ4も一体で動くように形成されている。
【0017】
前記車両用灯具1を正面から見た場合には、ターンランプ13がヘッドランプ2の左側に設けられており、コーナーリングランプ4は右側に設けられている。この車両用灯具1は車両20の進行方向において右側に設けられているので、正面或いは車両20の前方から見た場合は、車両20の左側に位置する。このため、前記のようにコーナーリングランプ4はヘッドランプ2の右側に設けられているので、コーナーリングランプ4はヘッドランプ2よりも内側、若しくは車両20の左右方向のおける中心側に設けられている。同様に、ターンランプ13は、正面から見た場合にヘッドランプ2の左側に設けられているので、ヘッドランプ2よりも外側に位置することになる。
【0018】
前記ヘッドランプ2は、ヘッドランプ2の光源であるヘッドランプ用光源バルブ2aと、当該ヘッドランプ用光源バルブ2aの発光部付近に擬似焦点を有する自由曲面で形成されたヘッドランプ用リフレクタ3とが備えられている。このヘッドランプ2を正面から見ると、前記ヘッドランプ用光源バルブ2aを囲むように、その周囲にヘッドランプ用リフレクタ3が設けられており、前記コーナーリングランプ4は、前記のようにヘッドランプ2の右側に設けられると同時に、前記ヘッドランプ用光源バルブ2aよりも下方に設けられている。
【0019】
図5は、図4のB部詳細図である。前記コーナーリングランプ4は、光源となる光源バルブ7と、第1リフレクタ5及び第2リフレクタ6とが設けられている。光源バルブ7としては、放電バルブ、ハロゲン電球、白熱電球等が考えられるが、いずれのものを用いてもよい。第2リフレクタ6は第1リフレクタ5の照射方向側、つまり、前方に設けられている。このコーナーリングランプ4は、前記ヘッドランプ2の照射方向において前記ヘッドランプ用光源バルブ2aよりも照射方向側に設けられており、つまり、コーナーリングランプ4は、ヘッドランプ用光源バルブ2aよりも前方に設けられている。また、外部に向けて光を照射する照射部分である第2リフレクタ6は、大部分がヘッドランプ用リフレクタ前端3aよりも前方に設けられている。
【0020】
前記第1リフレクタ5は、第1焦点F1及び第2焦点F2を有する回転楕円面の一部に近い形状で形成されている。第1リフレクタ5は、第1焦点F1側は前記のように回転楕円面状の形状で形成されており、第1焦点F1と第2焦点F2との間の所定の部分は、第1焦点F1と第2焦点F2と通過する仮想線を中心線9とする円筒形状の形状で形成されている。この円筒形の第1焦点F1側の端部は前記回転楕円面と一体となって形成されており、第2焦点F2側の端部は第1焦点F1と第2焦点F2との間に設けられている。このように、第1リフレクタ5は、回転楕円面の一部と円筒形とが一体となった形状で形成されており、内側にアルミ蒸着等によって第1反射面11が設けられて形成されている。また、第1リフレクタ5が車両20に対して形成されている向きは、第2焦点F2が前方、第1焦点F1が後方となる向きで形成されている。
【0021】
この第1リフレクタ5の後方、つまり、回転楕円面の部分には光源バルブ7用の挿通孔10が設けられており、光源バルブ7は、後方からこの挿通孔10に挿通固定される。その固定位置は、光源バルブ7が有する発光部8が前記第1焦点F1とほぼ同一となる位置になっている。このため、発光部8から発光した光は回転楕円面の反射面11で第2焦点F2の方向に反射する。
【0022】
第2リフレクタ6は、第1リフレクタ5の前方に設けられており、その形状は前記第2焦点F2の位置とほぼ同一の位置に擬似焦点F3を有する自由曲面で形成されている。この第2リフレクタ6にも第1リフレクタ5と同様、自由曲面の内側にアルミ蒸着等によって第2反射面12が形成されている。第2リフレクタ6の形状は、前記発光部8で発光し、第1リフレクタ5で反射して第2焦点F2通過後の光を、拡散しつつ所定の方向に反射できる形状となっている。その反射の方向は、当該コーナーリングランプ4を備える車両20の前方から見た場合は外側方向或いは本実施の形態1の図5の場合は左側方向に反射する。同様に当該コーナーリングランプ4を備える車両20の上方から見た場合は、車両20の外側方向で前方、つまり、斜め方向に反射する。その斜めの方向は、例えば、車両の前後方向を通る線から外側方向に30°〜45°程度が適している。第1リフレクタ5からの反射光を前記の方向に反射するために、当該第2リフレクタ6は、上方から見た場合、ヘッドランプ2の形成方向の反対方向或いは車両20の内側方向から、前方にかけて、前記の自由曲面の形状で形成している。これにより、ヘッドランプ2方向、或いは車両20の外側方向は、前記の自由曲面は形成しておらず、この方向は開放されて形成している。
【0023】
この実施の形態1に係るコーナーリングランプは以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。当該コーナーリングランプ4の光源バルブ7は、ヘッドランプ用光源バルブ2aの挿通方向と同一方向、つまり、ランプの後方から前方に向けて第1リフレクタ5の挿通孔10に挿通され、バヨネット機構(図示省略)等の固定機構により固定される。この光源バルブ7には、光源バルブ7の挿通方向と同一方向から、光源バルブ7の接続部7aにバルブソケット14が接続される。このバルブソケット14により、光源バルブ7に電気が供給される。
【0024】
当該コーナーリングランプ4は、このコーナーリングランプ4を装備する車両20の方向指示スイッチ(図示省略)に連動しており、方向指示スイッチ4が操作されると、バルブソケット14から電気が供給され、光源バルブ7が点灯する。例えば、本実施の形態1の場合はコーナーリングランプ4が車両20の右側設けられているので、方向指示スイッチを右側のターンランプ13を点滅させる方向に作動させると、ターンランプ14の点滅に伴い、コーナーリングランプ4も点灯する。
【0025】
コーナーリングランプ4の点灯は、まず、光源バルブ7の発光部8が発光する。発光部8からの光は周囲に照射されるが、光源バルブ7の周囲には第1リフレクタ5が設けられている。第1リフレクタ5は回転楕円面で形成されており、前記発光部8はこの回転楕円面の第1焦点F1付近に設けられているので、第1リフレクタ5に到達した光は第1反射面11によって第2焦点F2方向に反射する。第2焦点F2方向に反射し、第2焦点F2を通過した光は、第2リフレクタ6に到達する。第2リフレクタ6は擬似焦点F3が第2焦点F2とほぼ同じ位置に位置している自由曲面で形成されているので、第2リフレクタ6に到達した光は、第2反射面12によって前記のように、車両20の外側方向で前方、つまり、斜め方向に拡散しつつ反射する。この際に、この反射した光は、第2リフレクタ6が形成されずに開放されている部分から前記の方向の外部に向けて照射され、この方向を照射する。また、この第2リフレクタ6は大部分が、前記ヘッドランプ用リフレクタ前端3aよりも前方に設けられているため、いずれのものにも遮られることなく、前記の方向を照射できる。
【0026】
図6は、図3のコーナーリングランプの照射範囲を示す図である。前記のコーナーリングランプ4は、ヘッドランプ用光源バルブ2aよりも下方に設けられている。このため、コーナーリングランプ4からの照射光は、ヘッドランプ用光源バルブ2aからの照射方向に向けられた仮想線よりも常に下方を照射する。このため、このコーナーリングランプ4の照射範囲15は、ヘッドランプ2のすれ違いビーム照射範囲16のカットライン17よりも下方で、且つ、方向指示スイッチが操作された側、つまり、車両20が曲がる側に、横方向にヘッドランプ2のすれ違いビーム照射範囲16からずれた位置を照射する。なお、図6のH−H線は車両20前方の水平線を示しており、V−V線は車両20前方の垂直線を示している。車両20が曲がり終え、方向指示スイッチが中立位置に戻された場合は、ターンランプ13が消灯すると共に、当該コーナーリングランプ4も消灯する。
【0027】
また、このコーナーリングランプ4は、ヘッドランプ2と一体に形成されているため、ヘッドランプ2の光軸をエイミング機構により調整する場合には、当該コーナーリングランプ4の光軸も同時に調整される。例えば、ヘッドランプ2の光軸が上方を向いている場合には、ヘッドランプ用光源バルブ2aが固定されたヘッドランプ用リフレクタ3を、エイミング機構により下方に向ける。そうすると、このヘッドランプ2と一体に形成されたコーナーリングランプ4も、第1リフレクタ5、第2リフレクタ6及び光源バルブ7が、一体となって一緒に下方を向く。これにより、ヘッドランプ2の光軸とコーナーリングランプ4の光軸とが同時に調整される。
【0028】
以上の車両用灯具30は、コーナーリングランプ4の第1リフレクタ5を回転楕円面で形成し、第2リフレクタ6を、第2焦点F2と同じ位置に擬似焦点F3を有する自由曲面で形成している。この結果、光源バルブ7の発光部8からの光の大部分を所定方向への照射光として使用することができ、また、第2リフレクタ6によって拡散して所定方向を照射しているので、照度が高く、照射範囲15が広く形成された適切な配光パターンの照射光とすることができる。
【0029】
また、第2リフレクタ6の大部分が、ヘッドランプ用リフレクタ3よりも前方に位置しているので、第2リフレクタ6で反射した光はいずれのものによっても遮られない。この結果、いずれかの遮蔽物によって照射光が減光されることも無く、コーナーリングランプ4によって確実にヘッドランプのすれ違いビーム照射範囲16の側方を照射できる。
【0030】
また、コーナーリングランプ4が、ヘッドランプ用光源バルブ2aの下方に設けられているので、コーナーリングランプ4からの照射光は、ヘッドランプ2のからのすれ違いビーム照射範囲16のカットライン17の下方を照射する。この結果、コーナーリングランプ4からの照射光が、対向車や歩行者に対してグレア光になることを防止できる。
【0031】
また、ヘッドランプ2の光軸を調整すると、同時にコーナーリングランプ4の光軸も調整される。この結果、ヘッドランプ2の光軸が単体で調整されることにより、ヘッドランプ2の光軸とコーナーリングランプ4の光軸との相対関係を、常に同じ状態にできる。また、ヘッドランプ2の光軸とコーナーリングランプ4の光軸とが同時に調整できるので、ヘッドランプ2の光軸のみを調整し、コーナーリングランプ4の光軸を調整し忘れることを防止できる。これにより、例えば、コーナーリングランプ4の光軸を調整せずにヘッドランプ2の光軸のみを下向きに調整し、コーナーリングランプ4の光軸がヘッドランプ2のすれ違いビーム照射範囲16のカットライン17の上方を照射してグレア光となることを、確実に防止できる。さらに、このようにヘッドランプ2の光軸とコーナーリングランプ4の光軸とを同時に調整できるので、整備が容易になり、また、コーナーリングランプ4用のエイミング機構も不要になるので、部品を簡略化でき、コストの低減を図ることができる。
【0032】
また、第1リフレクタ5と第2リフレクタ6とを組合せることにより、光源バルブ7の第1リフレクタ5への挿通固定方向を、コーナーリングランプ4での照射方向と異なる方向にすることができる。この結果、コーナーリングランプ4の光源バルブ7の挿通固定方向と、ヘッドランプ用光源バルブ2aの挿通固定方向とを同一方向にすることができる。また、コーナーリングランプ4の光源バルブ7を、ヘッドランプ用光源バルブ2aと同一方向に挿通して固定するので、コーナーリングランプ4の光源バルブ7の着脱用の作業スペースや、光源バルブ7に接続されるバルブソケット14の設置スペースを、新たに設ける必要がなくなる。この結果、ヘッドランプ2周りのスペースを有効に活用でき、ヘッドランプ2の照射面の拡大やデザインの自由化等を図ることができる。特に、光量に余裕がないハロゲンヘッドランプでは、できるだけリフレクタを大きくして反射面の面積を確保しようとする傾向にあるが、そのような場合でも、コーナーリングランプ4を設けることによってヘッドランプ2の大きさが制限されることを最小限に押えることができるので、照射光の明るいヘッドランプ2にすることができる。
【0033】
(実施の形態2)
図7は、発明の実施の形態2に係る車両用灯具の正面図である。図8は、図7のCC断面図である。図9は、図8のD部詳細図である。この車両用灯具30は、実施の形態1に係る車両用灯具1と略同様の構成であるが、光源バルブ34からの光りの所定方向での照射に、ミラー板37とプリズム42とを併用している点に特徴がある。他の構成は実施の形態1と同様なので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。なお、以下の説明の車両用灯具30は、実施の形態1の車両用灯具1と同様、車両20の進行方向に向かって当該車両20の右側に装備されるものである。また、車両20の左側の装備される車両用灯具30は、この図示の車両用灯具30とほぼ左右対称になる。
【0034】
この車両用灯具30は、実施の形態1の車両用灯具1と同様、ヘッドランプ2とコーナーリングランプ31とが一体に形成されている。このコーナーリングランプ31は、光源バルブ34からの光を反射するリフレクタ32の反射方向に、ミラー板37が設けられている。また、ミラー板37の反射方向には、プリズム42が設けられている。
【0035】
前記リフレクタ32は、1つの焦点Fを有する放物面に近い形状で形成されており、内側にアルミ蒸着等によって反射面33が設けられている。その向きは、反射面33が前方に面する向きとなって設けられている。このリフレクタ32の後方には光源バルブ34用の挿通孔36が設けられており、光源バルブ34は、後方からこの挿通孔36に挿通固定される。その固定位置は、光源バルブ34が有する発光部35が前記焦点Fとほぼ同一となる位置になっている。このため、発光部35から発光した光は、反射面33で前方に反射する。
【0036】
前記ミラー板37は、前記リフレクタ32の前方に3枚設けられている。その配置は、3枚が当該ミラー板37の反射面33をそれぞれ異なる所定の方向に向けて設けられており、前記リフレクタ32の前方において当該コーナーリングランプ31を装備する車両20の内側方向、中央、外側方向、のように横方向に並べられている。内側方向に設けられている内側ミラー板38は、当該内側ミラー板38を前記リフレクタ32の照射方向に沿わせた方向、つまり、前後方向に平行になるようにした状態から、内側ミラー板38の最後端を支点として外側方向に30°傾けた状態で設けられている。この実施の形態2は車両20の右側に装備されている車両用灯具30のコーナーリングランプ31について説明しているので、この場合は、内側ミラー板38の最後端を支点として車両の進行方向に対して右側方向に30°傾けた状態で設けられている。この内側ミラー板38の反射面41は、外側方向、或いは車両20の進行方向に対して右側に設けられており、且つ、前記リフレクタ32の反射面33に面している。
【0037】
中央に設けられている中央ミラー板39は、前記内側ミラー板38の外側、或いは内側ミラー板38よりも車両20の進行方向に対して右側に設けられている。また、外側方向に設けられている外側ミラー板40は、前記中央ミラー板39の外側、或いは中央ミラー板39よりも車両20の進行方向に対して右側に設けられている。これらの中央ミラー板39と外側ミラー板40とは、前記内側ミラー板38と同様、それぞれのミラー板37が前後方向に平行になるようにした状態から、ミラー板37の最後端を支点として外側方向に傾けた状態で設けられており、その傾ける角度は、中央ミラー板39は45°、外側ミラー板40は60°となっている。これらの中央ミラー板39と外側ミラー板40の反射面41は、前記のように傾けた状態の外側方向、或いは車両20の進行方向に対して右側に設けられており、且つ、前記リフレクタ32の反射面41に面している。
【0038】
また、これらのミラー板37は、他のミラー板37への入射光及び他のミラー板37からの反射光を遮らない位置に設けられている。例えば、前記リフレクタ32から前記内側ミラー板38への反射光を中央ミラー板39で遮らないように、中央ミラー板39は、全ての部分が内側ミラー板38よりも外側に位置している。同様に、前記リフレクタ32から前記中央ミラー板39への反射光を外側ミラー板40で遮らないように、外側ミラー板40は、全ての部分が中央ミラー板39よりも外側に位置している。また、前記内側ミラー板38で反射した光を遮らないように、前記中央ミラー板39は内側ミラー板38での反射光の光路から外れた位置に設けられている。具体的には、内側ミラー板38での反射光を遮らないように、中央ミラー板前端39aは、内側ミラー板前端38aよりも後方に位置している。同様に、前記中央ミラー板39からの反射光を遮らないように、外側ミラー板前端40aは、中央ミラー板前端39aよりも後方に位置している。
【0039】
前記プリズム42は、前記リフレクタ32の前方で、且つ、外側の位置に設けられており、さらに、当該車両20の前後方向と平行になる向きで設けられている。また、このプリズム42は、前記のミラー板37での反射光のほぼ全てを受けることができる位置、及び範囲に設けられている。さらに、このプリズム42は、ほぼ全ての部分が前記ヘッドランプ2のヘッドランプ用リフレクタ前端3aよりも前方となって設けられている。このプリズム42は拡散タイプのプリズム42であり、前記ミラー板37で反射し、入射面43から当該プリズム42に入射した光を、拡散して照射面44から外部に照射する。また、当該プリズム42は、当該コーナーリングランプ31において、外部に向けて光を照射する照射部分となっている。
【0040】
この実施の形態2に係る車両用灯具30は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。前記コーナーリングランプ31は、実施の形態1のコーナーリングランプ4と同様、方向指示スイッチに連動して点灯する。コーナーリングランプ31の点灯は、まず、光源バルブ34の発光部35が発光し、発光部35からの光は周囲に照射される。光源バルブ34の周囲には放物面に近い形状で形成されたリフレクタ32が設けられており、前記発光部35はこの放物面の焦点F付近に設けられているので、リフレクタ32に到達した光は反射面33によって前方に反射される。
【0041】
前記リフレクタ32の前方には、前記のようにミラー板37が3枚設けられている。それぞれのミラー板37は、リフレクタ32から他のミラー板37へ照射される反射光を遮らない位置に設けられており、それぞれのミラー板37の反射面44はリフレクタ32の反射面33に面しているので、リフレクタ32からの反射光は、ほぼ全てが3枚のミラー板37によって反射される。3枚のミラー板37によって反射した光は、それぞれのミラー板37が他のミラー板37の反射光を遮らない位置に設けられているので、何ら他のものに遮られることもなく、所定の方向に反射される。その方向は、前記の方向に、前記のように3枚のミラー板37がそれぞれ異なった角度で傾けられているため、それぞれ異なった方向に反射される。具体的には、内側ミラー板38での反射光は、中央ミラー板39での反射光よりも前方よりの外側方向に反射する。また、中央ミラー板39での反射光は、外側ミラー板40での反射光よりも前方よりの外側方向に反射する。これらにより、ミラー板37での反射は、拡散した状態で反射される。
【0042】
前記のミラー板37で反射した光の方向には、前記プリズム42が設けられている。当該プリズム42は、前記ミラー板37で反射した光のほぼ全てを受けることができる位置、及び範囲に設けられているため、ミラー板37で反射した光は、ほぼ全てが入射面43からプリズム42に入射される。このプリズム42では、入射した光を拡散して照射面44から外部に照射する。従って、ミラー板37からプリズム42に入射される光は、前記のように3枚のミラー板37で拡散した状態で入射されるが、その光はさらに拡散されて外部に照射される。その方向および範囲は、側方に近い外側方向から、前記内側ミラー板38での反射光よりも前方よりの外側方向までの範囲となっている。プリズム42によって前記の方向に照射された光は、当該プリズム42が前記ヘッドランプ2のヘッドランプ用リフレクタ3よりもほぼ全ての部分が前方に設けられているため、いずれのものにも遮られることなく、プリズム42での照射方向を照射できる。
【0043】
以上の車両用灯具30は、コーナーリングランプ31のリフレクタ32の反射方向にミラー板37を設け、さらに、リフレクタ32からの反射光のミラー板37での反射方向に、プリズム42を設けている。これにより、光源バルブ34の発光部35からの光の大部分を所定方向への照射光として使用することができ、また、プリズム42によって拡散して所定方向を照射しているので、照度が高く、照射範囲15が広く形成された適切な配光パターンの照射光とすることができる。
【0044】
また、プリズム42の大部分が、ヘッドランプ用リフレクタ前端3aよりも前方に位置しているので、プリズム42を拡散しつつ透過した光はいずれのものによっても遮られない。この結果、いずれかの遮蔽物によって照射光が減光されることも無く、コーナーリングランプ31によって確実にヘッドランプ2のすれ違いビーム照射範囲16の側方を照射できる(図6参照)。
【0045】
(実施の形態3)
図10は、発明の実施の形態3に係る車両用灯具50の一部断面図である。この車両用灯具50は、実施の形態1に係る車両用灯具1と略同様の構成であるが、コーナーリングランプ51の前方に他のランプが設けられている点に特徴がある。他の構成は実施の形態1と同様なので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。なお、以下の説明の車両用灯具50は、実施の形態1の車両用灯具1と同様、車両20の進行方向に向かって当該車両の右側に装備されるものである。また、車両20の左側の装備される車両用灯具50は、この図示の車両用灯具50とほぼ左右対称になる。
【0046】
この車両用灯具50は、実施の形態1の車両用灯具50と同様、ヘッドランプ2とコーナーリングランプ51とが一体に形成されている。さらに、コーナーリングランプ51は、実施の形態1のコーナーリングランプ4と同様に光源バルブ7、第1リフレクタ5及び第2リフレクタ6が設けられており、光源バルブ7からの光を第1リフレクタ5で第2リフレクタ6方向に反射し、第2リフレクタ6によってヘッドランプ2のすれ違いビーム照射範囲16の側方の方向に反射する。前記第2リフレクタ6の前方には、クリアランスランプ52が設けられている。このクリアランスランプ52は、全ての部分が第2リフレクタ前端6aよりも車体の内側方向、或いは進行方向に対して左側に設けられている。
【0047】
この実施の形態3に係る車両用灯具50は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。この車両用灯具50は、コーナーリングランプ51が実施の形態1のコーナーリングランプ4と同様、方向指示スイッチに連動して点灯し、ヘッドランプ2のすれ違いビーム照射範囲16の側方を照射する(図6参照)。その際に、第2リフレクタ6は、ほぼ全ての部分が前記ヘッドランプ2のヘッドランプ用リフレクタ前端3aよりも前方に設けられており、前記クリアランスランプ52は、全ての部分が当該第2リフレクタ前端6aよりも車体の内側方向、或いは進行方向に対して左側に設けられている。この結果、第2リフレクタ6で反射した光は、いずれのものにも遮られることがないので、照度が高く、照射範囲15が広く形成された適切な配光パターンの照射光とすることができる。
【0048】
また、クリアランスランプ52を、コーナーリングランプ51の前方に設けている。これにより、ヘッドランプ2のすぐそばにクリアランスランプ52を設ける必要がなくなる。また、当該クリアランスランプ52は、コーナーリングランプ51と前後方向に重ねて設けられているので、ヘッドランプ2等の灯具類を設ける通常のスペース以上のスペースを利用していることになる。この結果、ヘッドランプ2周りのスペースを有効に活用でき、ヘッドランプ2の照射面の拡大やデザインの自由化等を図ることができる。特に、光量に余裕がないハロゲンヘッドランプでは、できるだけリフレクタを大きくして反射面の面積を確保しようとする傾向にあるが、そのような場合でも、従来クリアランスランプ52用のスペースとして確保していたスペースも利用できるので、照射光の明るいヘッドランプ2にすることができる。
【0049】
また、第2リフレクタ前面6bはリフレクタとして機能していない面なので、外観を向上させるためには何らかの装飾を施さなければならないが、当該第2リフレクタ6の前方にクリアランスランプ52を設けることにより、そのような装飾が不要になる。この結果、装飾が不要になった分、作業工程を減少させることができ、コストの低減を図ることができる。
【0050】
なお、実施の形態では、方向指示スイッチと連動してコーナーリングランプ4、31、51を点灯させているが、ステアリングの回転角度と連動、若しくは、カーナビゲーションシステム等が接続された制御手段に連動させて、走行中の道路の環境に合わせて自動的に点灯するものとしてもよい。点灯手段は、どのような方法を用いても、実施の形態のようにコーナーリングランプ4、31、51を形成することにより、搭載スペースを有効利用でき、照射範囲15が最適で、且つ、明るい光量を照射するコーナーリングランプ4、31、51とすることができる。
【0051】
また、実施の形態1では、第2リフレクタ6での反射方向を、車両20の前後方向を通る線から外側方向に30°〜45°程度としているが、それ以外の方向でもよい。同様に、実施の形態2では、3枚のミラー板37の角度を、30°、45°、60°としているが、それ以外の角度で設けてもよい。当該コーナーリングランプ4、31を装備する車両の使用環境等に応じて反射角度を設定することにより、最適なコーナーリングランプ4、31にすることができる。また、実施の形態2では、ミラー板37の枚数を3枚としているが、1枚や2枚、若しくは4枚以上設けてもよい。当該コーナーリングランプ31を装備する車両20のコストやデザインに応じてミラー板37の枚数を変更することにより、より実用的なコーナーリングランプ31にすることができる。
【0052】
また、実施の形態1の第1リフレクタ5は回転楕円面、実施の形態2のリフレクタ32は放物面で形成されているが、それぞれ自由曲面で形成してもよい。自由曲面で形成することにより、より理想的な配光パターンにすることができる。また、実施の形態3では、実施の形態1のコーナーリングランプ4の前方にクリアランスランプ52を設けているが、図11に示すように、実施の形態2のコーナーリングランプ31の前方に設けてもよい。また、コーナーリングランプ51の前方に設ける灯具は、クリアランスランプ52以外の灯具、例えば、ターンランプでもよい。いずれかの灯具をコーナーリングランプ51の前方に設けることにより、ヘッドランプ2周りのスペースを有効活用でき、その分、ヘッドランプ2の照度が向上する、または、ヘッドランプ2周りのデザインの自由度が向上する等の効果を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)では、ヘッドランプとコーナーリングランプとを一体に形成し、コーナーリングランプをヘッドランプの光源よりも下方に設けることにより、ヘッドランプのすれ違い用ビームの配光パターンのカットラインよりも、コーナーリングランプの照射範囲を下側にすることができる。この結果、コーナーリングランプからの照射光がカットラインの上方を照射することを防止できるので、コーナーリングランプからの照射光がグレア光となることを防止できる。また、ヘッドランプの光軸を調整する際にも、コーナーリングランプも一体で動くので、コーナーリングランプからの照射光がグレア光となることを防止できる。また、コーナーリングランプの照射部分がヘッドランプの前方に設けられている。この結果、コーナーリングランプからの照射光は、いずれのものにも遮られることなく、ヘッドランプの照射範囲の側方を、適切な配光パターンで、且つ、明るい光量で照射できる。
【0054】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項2)では、コーナーリングランプの光源をヘッドランプの光源と同一方向にリフレクタに対して挿通している。この結果、コーナーリングランプの光源の着脱用スペースを新たに設ける必要がなく、スペース効率が向上する。また、コーナーリングランプのリフレクタを、第1リフレクタと第2リフレクタとを組合せたことにより、前記のようにコーナーリングランプの光源をヘッドランプの光源と同じ方向から挿通する場合でも、ヘッドランプの照射方向と異なる方向に照射できる。この結果、ヘッドランプの照射範囲の側方を、コーナーリングランプによって最適の配光パターンで、且つ、明るい光量で照射できる。
【0055】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項3)では、上記と同様に、コーナーリングランプの光源をヘッドランプの光源と同一方向にリフレクタに対して挿通している。この結果、スペース効率が向上する。また、光源からの光を、ミラーとプリズムとを組合せて照射することにより、前記のようにコーナーリングランプの光源をヘッドランプの光源と同じ方向から挿通する場合でも、ヘッドランプの照射方向と異なる方向に照射できる。この結果、ヘッドランプの照射範囲の側方を、コーナーリングランプによって最適の配光パターンで、且つ、明るい光量で照射できる。
【0056】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項4)では、コーナーリングランプの前方に他の灯具を設けることにより、ランプ周りのスペースを有効活用できる。この結果、コーナーリングランプのリフレクタを大きくすることも可能となり、コーナーリングランプの照度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両用灯具を備える車両の平面図である。
【図2】この発明に係る車両用灯具を備える車両の正面図である。
【図3】この発明に係る車両用灯具の実施の形態1を示す正面図である。
【図4】図3のAA断面図である。
【図5】図4のB部詳細図である。
【図6】この発明に係る車両用灯具の照射範囲を示す図である。
【図7】この発明に係る車両用灯具の実施の形態2を示す正面図である。
【図8】図7のCC断面図である。
【図9】図8のD部詳細図である。
【図10】この発明に係る車両用灯具の実施の形態3を示す一部断面図である。
【図11】実施の形態3の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 ヘッドランプ
4 コーナーリングランプ
5 第1リフレクタ
6 第2リフレクタ
7 光源バルブ
8 発光部
15 照射範囲
20 車両
31 コーナーリングランプ
32 リフレクタ
34 光源バルブ
35 発光部
37 ミラー板
42 プリズム
F1 第1焦点
F2 第2焦点
F3 擬似焦点
F 焦点
Claims (4)
- ヘッドランプとコーナーリングランプとが一体に形成されており、
前記コーナーリングランプは前記ヘッドランプに内設される光源よりも下方に設けられ、且つ、コーナーリングランプの照射部分が前記ヘッドランプよりも当該ヘッドランプの照射方向側に設けられており、
さらに、前記コーナーリングランプは前記ヘッドランプに対して、当該ヘッドランプを装備する車両の左右方向における中心側に設けられている、
ことを特徴とする車両用灯具。 - 前記コーナーリングランプには、光源と、第1リフレクタと、第2リフレクタと、が具備されており、
前記第1リフレクタは第1焦点と第2焦点とを有する曲面から形成されており、
前記光源は、前記第1リフレクタに前記ヘッドランプの照射方向と同一方向に挿通固定され、且つ、当該光源が有する発光部が前記第1焦点に設けられており、
前記第2リフレクタは、1つの焦点を有する曲面から形成されており、当該焦点が前記第2焦点と同じ位置になるように当該第2リフレクタは設けられ、さらに、前記光源で照射され前記第1リフレクタで反射した前記第2焦点通過後の光、若しくは、前記光源で照射され前記第2焦点通過後の光を、所定の方向に反射する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記コーナーリングランプには、光源と、リフレクタと、ミラーと、プリズムと、が具備されており、
前記リフレクタは焦点を有する曲面から形成されており、
前記光源は、前記リフレクタに前記ヘッドランプの照射方向と同一方向に挿通固定され、且つ、当該光源が有する発光部が前記焦点に設けられており、
前記ミラーは、前記リフレクタに対して、当該リフレクタが前記光源で照射した光を反射する方向に設けられており、さらに、当該ミラーは1枚若しくは複数が前記リフレクタで反射した光を前記プリズム方向に反射できる角度で設けられており、
前記プリズムは、前記ミラーで反射した光を拡散しつつ、所定の方向を照射する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記コーナーリングランプの、前記ヘッドランプの照射方向と同方向側には、他の灯具が設けられている、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用灯具。
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JP2003185671A JP2005019328A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 車両用灯具 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024004957A1 (ja) * | 2022-06-28 | 2024-01-04 | 株式会社小糸製作所 | 車両用灯具 |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003185671A patent/JP2005019328A/ja active Pending
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