JP2005017038A - 干渉計による面形状測定方法 - Google Patents

干渉計による面形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】干渉計の開口径に対応する測定領域を超える領域の面形状を測定する際、取得された干渉縞画像中の隣接する画素間に、位相値換算でπを超える被検面上の段差が存在する場合でも、面形状を正確に測定できるようにする。
【解決手段】被検面3の面形状を測定する干渉計2と、被検面又は干渉計を、面に平行な方向に移動させる移動装置とを用いて、被検面と干渉計の相対位置を変化させながら、干渉計の測定領域の一部が重複領域をもつように選択された各測定位置で被検面を測定し、得られた各測定結果をつなぎ合わせることにより、干渉計の測定領域より広い領域の面形状を測定する際、前記各測定位置に応じて光の波長を変化させ、前記干渉計により干渉縞画像を取得すると共に、取得された異なる波長による干渉縞画像に合致法を適用し、前記重複領域において得られる異なる波長による干渉縞の位相値情報に基づいて、干渉縞の位相換算でπを超える段差の測定を可能とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、干渉計による面形状測定方法、特に3次元測定機や形状測定機により被検面の形状を高精度で測定する際に適用して好適な、干渉計による面形状測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
面形状を測定する干渉計を使用して、該干渉計の開口径(測定領域)を越える領域(範囲)の被検面を測定する方法には、後述する図2に示すように、干渉計2の開口部を被検面(板状被検体の上面)3に対して矢印で示す面方向に相対的に移動させ、測定領域を一部が重複するように順次ずらしながら測定し、各測定位置(測定領域の代表位置)での測定結果をつなぎ合わせる方法がある。
【0003】
又、干渉計では、被検面から干渉縞画像を取得し、それを解析して位相を算出することができる。このように、各測定位置から取得される干渉縞画像について算出される位相は、2πの範囲に折り畳まれている(ラップされている)ため、算出された各位相を接続し(位相アンラップし)、位相と長さの関係を用いて長さの次元に変換することもできる(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。従って、各測定位置から取得された干渉縞画像について、算出された各位相を接続(位相アンラップ)することにより、上記測定領域を超える領域の被検面を測定することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−131027号公報
【非特許文献1】
D.Malacara:Optical Shop Testing Second Edition,John Wiley & Sons,1992, P514, P515, P551〜P553
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的な干渉計では、測定できる被検面の段差の大きさに限界がある。そのため、前記のようにして干渉計により測定領域を越える範囲の面形状を測定する場合、取得された2次元の干渉縞画像中の隣接する画素間に、位相値に換算してπ以上の被検面上の段差があると、位相アンラップ時に、本来の形状と異なる接続を行なってしまうことがあるため、面形状を正確に測定することができないことがあるという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、干渉計の開口径に対応する測定領域を越える領域の面形状を測定する際に、取得された干渉縞画像中の隣接する画素間に、位相値換算でπを超える被検面上の段差が存在する場合でも、面形状を正確に測定することができる、干渉計による面形状測定方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被検面の面形状を測定する干渉計と、被検面又は干渉計を、被検面に平行な方向に移動させる移動装置とを用いて、被検面と干渉計の相対位置を変化させながら、干渉計の測定領域の一部が重複領域をもつように選択された各測定位置で被検面を測定し、得られた各測定結果をつなぎ合わせることにより、干渉計の測定領域より広い領域の面形状を測定する面形状測定方法であって、前記各測定位置に応じて光の波長を変化させ、前記干渉計により干渉縞画像を取得すると共に、取得された異なる波長による干渉縞画像に合致法を適用し、前記重複領域において得られる異なる波長による干渉縞の位相値情報に基づいて、干渉縞の位相換算でπを超える段差の測定を可能とすることにより、前記課題を解決したものである。
【0008】
本発明においては、測定に使用する異なる波長の数がFで、干渉計の測定領域又はその内接矩形の移動方向長さがaであるとした場合、a/Fを測定間隔dとし、干渉計の測定領域をdずつ順次移動させた各位置を測定位置に選択すると共に、選択された各測定位置に対する測定に、F個の異なる波長を順次切り換えて使用することが好ましい。
【0009】
これにより、被検面上の測定間隔dで規定される各測定点において用いられる波長の組及び回数が同じになるように、前記測定位置と前記F個の波長の組を選択することが可能となり、被検面上の各測定点での測定精度を均一化することが可能となる。
【0010】
また、その際には、測定間隔を前記dより小さく設定することにより、前記Fを周期に繰り返し測定される各同一波長については、連続する測定領域の一部を重複させることが、更に好ましい。このように、同一波長で測定する領域に重複領域を設けることにより、被検面上の各測定点において取得した2つ以上の波長の干渉縞の位相情報を用いて、合致法により干渉縞の位相換算でπを越える段差の測定をすることが可能となり、干渉計の測定領域より広い領域の形状を確実に測定することが可能となる。
【0011】
本発明においては、又、前記干渉計として、1回の撮像により取得する干渉縞画像から位相値を算出可能な位相シフト型干渉計を使用することが好ましい。こうすることにより、前記測定位置において停止することなく位相値を取得することが可能となり、高速に干渉計の測定領域より広い領域の形状を測定することが可能となる。
【0012】
本発明においては、又、前記段差を測定する際、各測定位置で取得された干渉縞画像を用いて、先に隣接画素間の位相差が小さい領域の位相アンラップを行い、該位相アンラップを行った領域において、被検面の同一部分について、前記波長を変化させて取得した干渉縞画像から得られたそれぞれの2次元位相値情報から、前記移動装置の運動誤差に起因する傾きを算出し、各干渉縞画像から2次元位相値情報の傾きの影響をそれぞれ除去した後、前記合致法を適用することが好ましく、これにより、段差の測定精度を向上できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
本発明の面形状測定方法では、干渉計の開口径を越える領域を走査測定する場合に、複数の波長の光を用いることにより、波長の4分の1(干渉縞の位相でπ)を超える段差をも測定することを可能とする。
【0015】
図1には、本発明に適用可能な面形状測定装置の構成の概略を示す。
【0016】
この面形状測定装置では、光源部1から出力された光が干渉計2に入力されると、この干渉計2により、板状被検体の被検面3の干渉縞画像が取得され、コンピュータ5に取り込まれる。その際、被検面3における測定対象の全領域が干渉計2の開口径(測定領域)より大きい場合には、走査機構(移動装置)4を制御して、図2に干渉計2と被検面3との関係を拡大して示すように、干渉計2が被検面3に対して平行な矢印方向(面方向)に相対的に移動するようにし、該被検面3の位置をずらしながら測定する。この走査機構4による走査は、コンピュータ5により制御することにより、自動化することができる。又、後述する図5に示すように、光源部1から出力される光の波長は、コンピュータ5により切換制御することができるようになっている。更に、コンピュータ5により、取り込まれた各干渉縞画像を解析して面形状を算出し、その結果が出力装置6に出力されるようになっている。
【0017】
以下に、コンピュータ5において実行される、干渉縞画像から面形状を測定する計算方法を説明する。ここでは、位相値の計算に、位相シフト法(3ステップ法)を用いるとして説明する。なお、以下に説明する位相アンラップは、前記特許文献1、非特許文献1の記載や特開2002−357407号公報の記載に基づいて行なうことができる。
【0018】
いま、干渉計2によって取得された干渉縞の濃淡画像を、I(x,y)(i=1,2,3)とする。但し、(x,y)は、画素を単位とする干渉縞画像内の2次元の位置を表わすものとする。
【0019】
このように位相シフトして得られた3つの干渉縞画像の濃淡情報を用いることにより、位相値φ(x,y)を、次式
φ(x,y)=tan−1{A(x,y)/B(x,y)} …(1)
ここで、
Figure 2005017038
但し、α(x,y),β(x,y):I(x,y)の干渉縞の位相を基準とした、I(x,y),I(x,y)の各位相シフト量
により、計算することができる。
【0020】
この式(1)により得られる位相値φ(x,y)は、πの範囲にラップされた結果となるが、A(x,y),B(x,y)の符号を調べることにより、位相値φ(x,y)を2πの範囲にラップされた値に修正することができる。
【0021】
次いで、この2πの範囲にラップされた位相値を用いて、被検面に大きな段差(干渉縞の位相換算でπ以上)がないとして位相アンラップを行ない、位相と長さの関係を表わす係数を積算することにより長さの次元に変換する。
【0022】
本実施形態では、このように位相値を長さの次元に変換する際に、被検面に課せられるこの段差の制限を緩和する。
【0023】
この制限を越える段差、即ち位相差がπ以上の段差を測定する方法の1つに、ブロックゲージの測定を行なう場合等に用いられる合致法がある(例えば、“谷田貝豊彦、「応用光学−光計測入門」、丸善株式会社、1998”を参照)。これは、被検面の同一位置について、複数の異なる波長による干渉縞を取得し、段差の大きさを決定する方法である。又、同様の方法として、光源の波長を微小に変化させて段差測定範囲を広げる方法等もある。
【0024】
これらの方法は、被検面と干渉計との面方向(被検面に平行な方向)の相対位置を固定した状態で測定することを前提としているが、ここでは、この合致法の原理を用いて段差を求める。
【0025】
本実施形態では、走査時に少しずつずらした各測定位置に応じて、異なる光源波長による干渉縞画像を取得し、2次元位相値情報を算出する。ここでは、便宜上、2つの異なる波長を用いるとして説明するが、3つ以上の異なる波長を用いる場合も同様に考えることができる。
【0026】
前記図2に示したように、干渉計2を被検面3に対して平行な方向に相対的に移動させながら(走査しながら)測定する。即ち、図3にイメージを示すように、測定位置kで波長λを用い、被検面上の段差を測定(図中、測定kで示す)したときに、隣接する画素間の位相値に差が生じており、このときの位相値の差をεとする。但し、この図3に示した画像には、位相値ではなく干渉縞の濃淡のずれで表わしてある。又、同じ段差を、少しずらした異なる測定位置k+1で波長λを用いて測定した場合、一般にはεとは異なる位相値の差εが生じる。
【0027】
ところで、干渉縞では波長の2分の1(半波長)の整数倍の大きさが不明となる。そこで、位相ε、εを長さに変換したときの段差の大きさをL、Lとすると、それぞれ次式
=(λ/4π)(2πN+ε) …(2)
=(λ/4π)(2πN+ε) …(3)
で表わされる。但し、N、Nは整数である。なお、図3には、各式を、それぞれ半波長P、Pを用いて表わしてある。
【0028】
上記図3に示した干渉縞画像では、被検面の同じ位置の段差を測定しているので、LとLは等しく、
=L …(4)
となる。よって、次式
λ(2πN+ε)=λ(2πN+ε) …(5)
が成り立つ。
【0029】
この(5)式を満たす整数N、Nのうち、段差が最小となるものを求めることにより、位相換算でπを超える段差の大きさを求めることができる。なお、測定には必ず測定誤差が生じる。そのため、上記(5)式は厳密には成立しない。そこで、測定誤差を考慮し、式(5)が近似的に成立する整数N、Nのうち、段差が最小になるものを求める。
【0030】
以上の方法により、同一の段差を測定可能な複数の各測定位置毎にそれぞれ異なる所定の波長を用いて測定することにより、位相値換算でπを超える被検面の段差が測定可能となる。又、後述する図7に、3つの異なる波長を用いる場合について例を示すように、本実施形態では、測定位置をずらすと同時に、測定に使用する波長も変更するようにしたことにより、各測定位置毎に光源波長の異なる複数の干渉縞画像を同一位置で取得する場合に比べて、測定回数を減らすことができる。
【0031】
ところで、走査機構4には、一般に運動誤差がある。特に、本実施形態では、ピッチング(縦揺れ誤差)とローリング(横揺れ誤差)が整数N、Nの決定精度に影響する。そこで、ピッチングとローリングの影響を取り除く処理を以下のように行なう。
【0032】
いま、図4(A)にイメージを示すように、段差部以外は略フラットな被検面3を、矢印方向に走査測定する場合を考え、干渉計により測定位置1で波長λを用いて実線で示す測定領域について測定すると共に、段差部を含む領域で一部が重複する測定位置2で波長λを用いて破線で示す測定領域について測定し、それぞれ干渉縞画像を取得したとする。
【0033】
このように取得された複数(この例では2つ)の各干渉縞画像で共通に測定した被検面上の重複領域について、同図(A)に“測定された位相”として併せて示すように、測定面が略フラットであるために各測定の画素間の位相値変化が十分に滑らかな(隣接画素間の位相差が小さい)領域Sについて、位相アンラップを行なった後、長さの次元に変換して傾き情報、例えば領域Sの測定結果の平均平面の傾きを取得する。
【0034】
ところで、この領域Sでの各測定結果(位相を長さの次元に変換したもの)の傾きの差は、走査機構の運動誤差によるものであるため、同図(B)に示すように、この領域の傾きが一致する様に各位相値に傾斜成分を調整することにより、各測定の運動誤差による影響を除去することが出来る。又、この結果、位相値は2πの範囲から外れることになるため、2πの整数倍を加減算することにより、同図(C)に示すように2πの範囲に修正する。
【0035】
以上のように位相アンラップを行なったときの長さの次元における傾き情報からピッチング、ローリングを算出し、算出されたこれらピッチング、ローリングの影響を取り除いた2次元位相情報を用いることにより、走査機構による運動誤差がないものとして、前述した方法により整数N、Nを高精度に求めることができる。
【0036】
なお、ゲージブロックの測定に用いられるように、予め被検面の段差の大きさがある程度分かっているときには、この値からのずれが最小となるように、整数N、Nを決めることにより、更に大きな段差を測定することができる。
【0037】
次に、前記光源部1により、光の波長を変化させて照射する方法の具体例を説明する。
【0038】
例えば、図5に概略を示すような構造の光源部1を用いる。この光源部1は、それぞれ出力波長の異なる複数の光源100−1〜100−nを備えており、n個の各光源から出力される光は、対応するビームスプリッタ102−1〜102−nを通して出力可能になっていると共に、測定時には、各光路に位置するシャッター101−1〜101−nを、前記コンピュータ5により開閉することによって、所望の光源からの光のみを出力することができるようになっている。
【0039】
複数の波長の光を出射する装置(光源部)1の別な例としては、波長可変の光源を用いるものや、周波数変調手段を用いるものを挙げることもできる。
【0040】
又、例えば“辻内順平他監修、「高精度鏡面形状測定方法−非球面測定を目指して−」、オプトロニクス社、1988”に記載されているように、斜め入射干渉計等では、干渉計に用いる回折格子の格子間隔によって干渉縞の位相と長さの関係が決まる関係を利用して、走査時の測定位置に応じて格子間隔の異なる回折格子を用いることにより、干渉縞周期を変化させることができる。この原理も、等価的に光源の波長を変化させることができるものとして、上述した合致法に適用できる。
【0041】
次に、走査時の測定位置と波長の適切な選び方について具体例を挙げて説明する。ここでは、分り易くするために、1軸方向の走査を例に説明する。
【0042】
前記走査機構4により干渉計2を各測定位置に移動させると共に、各測定位置で使用する波長を切り換えながら、走査測定を行なう。その際、段差の位置が予め分かっている場合には、少なくとも段差を測定したい領域においては、複数の波長で測定することにより対応できる。
【0043】
段差の位置が予め分かっていない場合には、以下のように測定を行なう。いま、測定1から測定Nの各測定位置をx(i=1,2,…N)とする。そして、測定間隔d=xi+1−x(i=1,2,…N−1)は、干渉計2の測定領域(開口径)の走査方向の長さの少なくとも半分よりも小さくとり、被検面上の各測定位置で測定領域が重複するように走査しながら測定する。
【0044】
測定位置と波長のとり方で望ましい方法の一例を、干渉計の開口径、即ち測定領域の縦横の長さが実質的に同一であるとして説明する。いま、この測定領域中の最大の、即ち内接する(走査方向と平行な辺を持つ)正方形を想定し、その一辺の長さaを、使用する異なる波長の数Fで割った長さを間隔として順次移動させながら測定を行なう。その際、光源の波長は、測定毎に所定の順番に切り換えていく。つまり、次式
=a/F(=const.) …(6)
のようにdを決める。図6には、測定領域、一辺の長さaの正方形、測定位置X及び測定間隔dの各関係のイメージを示す。
【0045】
このようにdの間隔で測定位置をずらすと共に、順番に測定波長を切り換えることにより、Fを周期に前記正方形を単位とする位置を同一の波長で繰り返し測定することができる。これにより、一回の走査によって被検面3上の全ての位置で、全ての波長により1回ずつ測定を行なうことができることから、計算量と測定の精度の兼合いから有利である。
【0046】
図7には、上記図6と同様にF=3の場合のイメージを示す。この例では、3回毎に正方形を単位とする位置を同一の波長で繰り返し測定していることになる。
【0047】
又、この図7の例の場合は、図示されているように、測定1と測定4の間は領域が接して連続していることになる。このとき、面形状の段差が測定1と測定4の領域の接している位置にあると、波長2及び波長3の2つの位相データのみからその段差量を測定する必要が出る。そこで、この不都合に対しては、測定1と測定4の開口領域(測定領域)が、例えば1画素分以上オーバーラップするように測定間隔dの値を、上記式(6)の値より小さくすることにより有効に対応できる。
【0048】
なお、2軸の走査については、1軸走査で測定する範囲を、2軸方向にオーバーラップ領域を持たせつつ並べることによって測定できる。
【0049】
更に、以上詳述した走査しながら行なう面形状の測定方法に、例えば、特開平11−337321号公報に提案されているような、一回の撮像タイミングで複数の位相シフトした干渉縞画像を同時に取得できる干渉計(位相シフト型干渉計)を適用し、光源の波長を変化させ、干渉縞の位相を変化させることにより、ノンストップ走査により被検面の形状検査を実現することが可能となる。
【0050】
なお、前記実施形態では、被検面に対する干渉計2の走査(相対移動)として、干渉計2に対して、走査機構4により被検面3を移動させる場合を示したが、逆に干渉計2を移動させるようにしてもよい。
【0051】
又、前記(6)式による測定間隔の計算では、測定領域に内接する矩形(正方形)を基準としたが、測定領域自体が実質的に矩形であれば、その走査方向長さをaとしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、干渉計の開口径を超える領域の面形状を走査測定する際、一般的な干渉計で測定できない、干渉縞画像中の隣接する画素間に存在する位相値換算でπを超える段差をも正確に測定することができる。
【0053】
又、本発明による面形状測定方法に、1回の撮像タイミングで取得した干渉縞から位相を取得できる位相シフト型干渉計を組合わせることにより、ノンストップ走査により高速に面形状を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能な面形状測定装置の一例の全体構成を示す概略斜視図
【図2】干渉計と被検面との関係を示す概略斜視図
【図3】同一の段差を含む異なる測定位置の干渉縞画像と使用波長との関係のイメージを示す説明図
【図4】共通領域を測定した複数の干渉縞画像から走査機構による運動誤差の影響を取り除く処理のイメージを示す説明図
【図5】複数の異なる波長の光を切換出力可能な光源部の概要を示すブロック図
【図6】測定領域、その内接正方形、測定位置及び測定間隔の関係のイメージを示す説明図
【図7】干渉計による測定位置と使用波長との関係を示す線図
【符号の説明】
1…光源部
2…干渉計
3…被検面
4…走査機構
5…コンピュータ
6…出力装置

Claims (5)

  1. 被検面の面形状を測定する干渉計と、被検面又は干渉計を、被検面に平行な方向に移動させる移動装置とを用いて、被検面と干渉計の相対位置を変化させながら、干渉計の測定領域の一部が重複領域をもつように選択された各測定位置で被検面を測定し、得られた各測定結果をつなぎ合わせることにより、干渉計の測定領域より広い領域の面形状を測定する面形状測定方法であって、
    前記各測定位置に応じて光の波長を変化させ、前記干渉計により干渉縞画像を取得すると共に、取得された異なる波長による干渉縞画像に合致法を適用し、前記重複領域において得られる異なる波長による干渉縞の位相値情報に基づいて、干渉縞の位相換算でπを超える段差の測定を可能とすることを特徴とする干渉計による面形状測定方法。
  2. 測定に使用する異なる波長の数がFで、干渉計の測定領域又はその内接矩形の移動方向長さがaであるとした場合、
    a/Fを測定間隔dとし、干渉計の測定領域をdずつ順次移動させた各位置を測定位置に選択すると共に、
    選択された各測定位置に対する測定に、F個の異なる波長を順次切り換えて使用することを特徴とする請求項1に記載の干渉計による面形状測定方法。
  3. 前記Fを周期に繰り返し測定される各同一波長については、連続する測定領域の一部を重複させることを特徴とする請求項2に記載の干渉計による面形状測定方法。
  4. 前記干渉計として、1回の撮像により取得する干渉縞画像から位相値を算出可能な位相シフト型干渉計を使用することを特徴とする請求項1に記載の干渉計による面形状測定方法。
  5. 前記段差を測定する際、各測定位置で取得された干渉縞画像を用いて、先に隣接画素間の位相差が小さい領域の位相アンラップを行い、該位相アンラップを行った領域において、被検面の同一部分について、前記波長を変化させて取得した干渉縞画像から得られたそれぞれの2次元位相値情報から、前記移動装置の運動誤差に起因する傾きを算出し、各干渉縞画像から2次元位相値情報の傾きの影響をそれぞれ除去した後、前記合致法を適用することを特徴とする請求項1に記載の干渉計による面形状測定方法。
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