JP2005012132A - 電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像手段とHDDの様な発熱手段を有する電子機器のカメラ部の鏡胴内に塵埃の混入がなく、カメラの絞り機構のモータに間歇的な電磁波が影響を与えず、且つ収音用マイクロホンに冷却ファンの回転音の混入のない様な放熱手段を提供する。
【解決手段】撮像手段のカメラ部11の鏡胴12と放熱手段16との間に密閉ケーシング19を介在させ、放熱手段16から発生した熱を密閉ケーシング19に伝達し、温められた密閉ケーシング19のみ内で放熱手段を介して筐体3外に放熱する。密閉ケーシング19をアルミニウムの如き電磁遮蔽材で構成し、防音部材を配設させる。
【選択図】 図2
【解決手段】撮像手段のカメラ部11の鏡胴12と放熱手段16との間に密閉ケーシング19を介在させ、放熱手段16から発生した熱を密閉ケーシング19に伝達し、温められた密閉ケーシング19のみ内で放熱手段を介して筐体3外に放熱する。密閉ケーシング19をアルミニウムの如き電磁遮蔽材で構成し、防音部材を配設させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタルカメラ等の撮像手段を有し、撮像画像を記録媒体駆動ユニットに記録可能な電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から各種電子機器内の発熱部材、例えば電力増幅トランジスタ等の冷却用の放熱には放熱フィンを有するヒートシンクに取り付けたり、ベルチェ素子を用いた冷却等が成され、更に大容量の発熱を伴なう発熱部材に対しては筐体の所定位置に冷却用のファンを取り付けて、筐体内の熱を外部に放出する様に成されている。
【0003】
例えば、ビデオカメラのファインダ部の液晶パネルを液晶式プロジェクタの映像表示手段として利用する場合に、液晶式プロジェクタ用光源装置に内挿した反射ミラー付ランプをビデオカメラのファインダ部の液晶パネルに対向結合させる様に成しているが、この場合、反射ミラー付ランプに用いる20〜35Wのハロゲンランプ及びこのハロゲンランプの前面に配した熱吸収ガラスの吸収した熱を機外に排出する冷却ファンを配設した液晶プロジェクタ用光源装置が特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−340470号公報(図2、段落番号0031)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の様にビデオカメラ等の撮像装置に於いて、発熱による装置内部温度上昇による電子部品の誤動作防止に冷却ファンを用いて筐体内の熱を強制排気することは有効な手段となる。
【0006】
然し、撮像装置の筐体外から吸い込まれる空気中の塵埃が撮像装置を構成するカメラ部の鏡筒内部に入り込み、撮像画像に悪影響を及ぼしたり、冷却ファン駆動時にモータの電磁誘導で発生する間歇的な電磁波がカメラ部のレンズ絞り機構に用いる小型モータの制御に影響を与え、絞り開閉機構がバタ付く等の課題を生じていた。更に、撮像手段の撮像時に同時収音するためのマイクロホン等に冷却ファンの回転音が入り込むため、一般的には撮像時には冷却ファンを停止させた状態で撮像、収音を行っている。然し、撮像時には、記録媒体に記録するための例えば記録媒体駆動(ハード・ディスク・ドライブ:以下HDDと記す)ユニット等が駆動状態で多くの熱を放出しているので、冷却ファンを駆動させることが好ましいことは明白である。
【0007】
本発明は叙上の課題を解決するために成されたもので、発明が解決しようとする課題はHDDユニット等の高発熱体を内蔵した撮像手段のカメラ鏡筒内に塵埃の混入がなく、カメラの絞り機構のモータに間歇的な電磁波が影響を与えず、且つ収音用マイクロホンに冷却ファンの回転音等の混入のない電磁遮蔽効果及び放熱効果並びに防音効果を有する電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法を得る事を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子機器の放熱装置は筐体内に発熱手段と撮像手段を有する電子機器に設けた放熱手段と該撮像手段間を塵埃混入がない様に、又は/及び電磁的に又は/及び消音的に遮断し、冷却ファンによる空気循環による放熱を遮断した領域のみに限定して放熱を行なう様に成したものである。
【0009】
本発明の電子機器の放熱装置は筐体内に撮像手段及び収音手段を有すると共に撮像手段の近傍に発熱手段が配設され、発熱手段の熱を放熱させる放熱手段を筐体に有する電子機器の放熱装置に於いて、放熱手段の放熱孔と反対側を密閉する様な密閉ケーシングを具備し、少くとも撮像手段又は発熱手段の発する放熱を密閉ケーシングを介して伝達し、密閉ケーシングに伝達した熱を放熱手段を介して筐体外に放出させる様に成したものである。
【0010】
本発明の電子機器の放熱方法は筐体内に撮像手段及び収音手段を有すると共に撮像手段の近傍に発熱手段が配設され、発熱手段の熱を放熱させる放熱手段を筐体に有する電子機器の放熱方法に於いて、放熱手段の放熱孔と反対側を密閉する様に成し、少くとも撮像手段又は発熱手段が発生する放熱を密閉した部分を介して伝達させ、密閉した部分に伝達した熱を放熱手段を介して筐体外に放出させる様に成したものである。
【0011】
斯かる本発明の電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法に依れば撮像手段内に放熱手段を介して吸入される塵埃を遮断し、カメラのレンズ鏡筒への塵埃の侵入が防止され、カメラレンズの絞り機構のモータの制御に冷却モータの間歇的電磁波が漏洩して絞りが誤動作する悪影響を除去すると共に収音用マイクロホンに与える騒音も防止可能なものが得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法を記録媒体の記録再生にHDD等の記録媒体駆動ユニットを用いたビデオカメラについて詳記する。
【0013】
図1は本発明の要部組立分解斜視図、図2は本発明の電子機器のマイクロホン及びレンズを含めた横断面図、図3は本発明の電子機器の外観図である。
【0014】
図1の説明の前に本発明の電子機器の全体的構成を図2及び図3に基づいて説明する。
本発明の電子機器1は、例えば図3に示す様に携帯用のビデオカメラと成され、撮像した被写体映像はカメラ本体2の筐体3内に配設されたHDDユニット(図1、図2参照)5によってビデオ記録・再生等が行なわれる。
【0015】
図3に於いて、4はカメラ部のレンズ、6は撮像時の収音用のマイクロホン、7はカメラ本体2に回動可能に枢着されたモニタ兼ファインダとなるLCD等の表示部、8は接眼部、9は操作釦群であり、筐体3の底部10には放熱手段となる冷却ファン16が配設されている。
【0016】
筐体3内には図2の略線的横断面図に示される様に少くとも撮像手段を構成するカメラ部11を有し、レンズ4を含むレンズ調整部は筐体3の前面に設けた透孔から突出され、カメラ鏡胴12や絞り機構13は筐体3内に配設されている。尚、14は撮像素子を構成するCCDであり、この部分でも多くの熱が放散される。
【0017】
筐体3のフロント側下面に取り付けられた収音用のマイクロホン6を駆動するための駆動用IC15に用いる電力増幅用トランジスタも多くの熱を発生する。
【0018】
更に、本発明の記録媒体に記録・再生を行なうHDDユニット5では高発熱体と成り、ヘッドやディスク駆動部等を内蔵したHDDユニットのケーシング5a(図1参照)は高温となり、放熱手段を構成する冷却ファン16が筐体3内に吸引した塵埃が筐体3内に充満し、カメラ部11の鏡胴12内に入り込んで撮像画像に悪影響を与える。
【0019】
本発明では、図2に示す様に筐体3の底部10に吸気孔17と排気孔18を設けて、吸排気を行なう場合に冷却ファン16及び吸気孔17並びに排気孔18を略箱型に形成したアルミニウム等の金属性の密閉ケーシング19で覆うことで冷却ファン16が吸気孔17から吸引する塵埃を密閉ケーシング19内だけにとどめ、この密閉ケーシング19を冷却ファン16で冷却させることで、HDDユニット5からの熱伝達された熱を筐体3外に排気させることで、筐体3内に塵埃が侵入しない様に成している。
【0020】
上述の構成を図1及び図2を参照して詳記する。図1で発熱手段となるHDDユニット5のケーシング5aは表側(図1では裏側)がアルミダイカスト等で鋳造した金属部であり、裏側(図1では表側)は駆動用プリント基板で構成されているものが多いので表側の金属部分を下側にして熱伝導シート21aを介して、熱伝導率の高い、例えば銅等の金属から成る熱伝達手段20に接合させる。
【0021】
熱伝達手段20は帯状銅板の両端を互に反対方向に折り曲げた形状とし、一方の折曲片20aに熱伝導シート21aを接合し、HDDユニット5に固定する。
【0022】
又、他方の折曲片20bにも、熱伝導シート21bを接合し、該熱伝導シート21bを密閉ケーシング19の上面に接合して、図2に示す様にHDDユニット5を密閉ケーシング19上に固定させる。
【0023】
密閉ケーシング19及び放熱手段を構成する冷却ファン16はビス23を介して筐体3の底部10に固定される。
【0024】
上述の様に構成することで、冷却ファン16を駆動すると筐体3の底部10に穿った吸気孔17から吸引された塵埃を含む(勿論吸気孔17及び排気孔18を含む排気部に塵埃除去フィルタを付加してもよい。)空気は密閉ケーシング19を冷却して排気孔18を介して、矢印Aで示す様に排気される。従ってHDDユニット5で高温度に温められた熱は熱伝達手段20に伝達され、この熱が冷却ファン16で冷却されて排気される。
【0025】
従って、上述の構成及び動作に依ると、筐体3内には密閉ケーシング19で塵埃が遮断されるため冷却ファン16で吸気した塵埃はカメラ部11の鏡胴12内に入り込むことはない。
【0026】
又、カメラ部11のCCD14やマイクロホン6の駆動用のIC15の様な熱発生源となる発熱手段と密閉ケーシング19間に図1と同様の構造の熱伝達手段20を配設する様にしてもよいが、この様な熱伝達手段20を特に設けなくても、これら各熱発生源から放射され温められた空気の循環放射熱は密閉ケーシング19の表面に当たって冷却する効果を得ることも出来る。
【0027】
図4は冷却ファン16を回転駆動させる駆動モータのスイッチング時の誘導電圧で生ずる間歇的な電磁波24に依って、カメラ部11の絞り機構13を構成するモータの回転同期が乱れ絞りが“バタツク”等の弊害を除くために、密閉ケーシング20と絞り機構13間を電磁的に遮蔽するために密閉ケーシング20をアルミニウム等の金属を選択して電磁シールドさせる様にした場合で、この様にすることでレンズ絞り機構13が誤動作することを防止することが出来る。
【0028】
図5(A)(B)は密閉ケーシング19の本発明の他の構成を示す側断面図であり、図5(A)に示す構成では密閉ケーシング19の内側に複数の冷却用フィン25を形成し、冷却ファン16による冷却効果をより高めたものである。勿論、この冷却用フィン25は密閉ケーシング19の外側27に設けてもよいことは明らかである。この様に構成することで冷却効果はより高められる。
【0029】
図5(B)に示す構成は、密閉ケーシング20の内(外)面に遮音部材26或は吸音部材と成るフエルト、ガラスウール発泡性合成樹脂板等を接合させたものである。
【0030】
この様な構成によれば筐体3内に設けたマイクロホン6の駆動時の冷却ファン16の回転音が伝達するのを遮断することが出来て防音効果を同時に達成可能な電子機器の放熱装置を得ることが出来る。
【0031】
尚、上述の構成では発熱手段内の記録媒体としてハードディスクを用いたHDDユニットについて説明したが、これら記録媒体はCD、DVD、MD等のデジタルディスク、光磁気ディスク等のオーディオ・ビデオ信号を記録・再生する記録媒体駆動ユニットであればよく、電子機器としては撮像手段としてのカメラ部を有するデジタルカメラの様にレンズを搭載したすべての撮像用電子機器、或は埃や電磁波や騒音が悪影響を与える電子部品を搭載した電子機器の発熱する電子部品を冷却ファンを用いて強制排気するすべての電子機器に適用可能である。
【0032】
【発明の効果】
本発明の電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法によると、撮像手段を構成するカメラ部の鏡胴内に塵埃が混入して、ズーム動作等を不自然にし、撮像画像に悪影響を与えることのない放熱装置が得られると共にカメラの絞り機構を電磁的に遮蔽して、絞り用モータの誤動作が防止可能となる。
更に、カメラ本体に配設したマイクロホンの収音時に冷却ファンの回転音が混入しない放熱装置を得ることが出来る効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子機器に用いる放熱装置の要部の組立分解斜視図である。
【図2】本発明の電子機器の1形態例を示す一部側断面図である。
【図3】本発明の電子機器の1形態例を示す外観図である。
【図4】本発明の放熱装置の他の構成を説明するための要部略線図である。
【図5】本発明の放熱装置の更に他の構成を説明するための要部の略線図である。
【符号の説明】
1・・・電子機器(ビデオカメラ)、2・・・カメラ本体、3・・・筐体、5・・・HDDユニット、6・・・マイクロホン、11・・・カメラ部、14・・・CCD、15・・・駆動用IC、16・・・冷却ファン、19・・・密閉ケーシング、20・・・熱伝達手段、21a、21b・・・熱伝導シート
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタルカメラ等の撮像手段を有し、撮像画像を記録媒体駆動ユニットに記録可能な電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から各種電子機器内の発熱部材、例えば電力増幅トランジスタ等の冷却用の放熱には放熱フィンを有するヒートシンクに取り付けたり、ベルチェ素子を用いた冷却等が成され、更に大容量の発熱を伴なう発熱部材に対しては筐体の所定位置に冷却用のファンを取り付けて、筐体内の熱を外部に放出する様に成されている。
【0003】
例えば、ビデオカメラのファインダ部の液晶パネルを液晶式プロジェクタの映像表示手段として利用する場合に、液晶式プロジェクタ用光源装置に内挿した反射ミラー付ランプをビデオカメラのファインダ部の液晶パネルに対向結合させる様に成しているが、この場合、反射ミラー付ランプに用いる20〜35Wのハロゲンランプ及びこのハロゲンランプの前面に配した熱吸収ガラスの吸収した熱を機外に排出する冷却ファンを配設した液晶プロジェクタ用光源装置が特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−340470号公報(図2、段落番号0031)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の様にビデオカメラ等の撮像装置に於いて、発熱による装置内部温度上昇による電子部品の誤動作防止に冷却ファンを用いて筐体内の熱を強制排気することは有効な手段となる。
【0006】
然し、撮像装置の筐体外から吸い込まれる空気中の塵埃が撮像装置を構成するカメラ部の鏡筒内部に入り込み、撮像画像に悪影響を及ぼしたり、冷却ファン駆動時にモータの電磁誘導で発生する間歇的な電磁波がカメラ部のレンズ絞り機構に用いる小型モータの制御に影響を与え、絞り開閉機構がバタ付く等の課題を生じていた。更に、撮像手段の撮像時に同時収音するためのマイクロホン等に冷却ファンの回転音が入り込むため、一般的には撮像時には冷却ファンを停止させた状態で撮像、収音を行っている。然し、撮像時には、記録媒体に記録するための例えば記録媒体駆動(ハード・ディスク・ドライブ:以下HDDと記す)ユニット等が駆動状態で多くの熱を放出しているので、冷却ファンを駆動させることが好ましいことは明白である。
【0007】
本発明は叙上の課題を解決するために成されたもので、発明が解決しようとする課題はHDDユニット等の高発熱体を内蔵した撮像手段のカメラ鏡筒内に塵埃の混入がなく、カメラの絞り機構のモータに間歇的な電磁波が影響を与えず、且つ収音用マイクロホンに冷却ファンの回転音等の混入のない電磁遮蔽効果及び放熱効果並びに防音効果を有する電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法を得る事を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子機器の放熱装置は筐体内に発熱手段と撮像手段を有する電子機器に設けた放熱手段と該撮像手段間を塵埃混入がない様に、又は/及び電磁的に又は/及び消音的に遮断し、冷却ファンによる空気循環による放熱を遮断した領域のみに限定して放熱を行なう様に成したものである。
【0009】
本発明の電子機器の放熱装置は筐体内に撮像手段及び収音手段を有すると共に撮像手段の近傍に発熱手段が配設され、発熱手段の熱を放熱させる放熱手段を筐体に有する電子機器の放熱装置に於いて、放熱手段の放熱孔と反対側を密閉する様な密閉ケーシングを具備し、少くとも撮像手段又は発熱手段の発する放熱を密閉ケーシングを介して伝達し、密閉ケーシングに伝達した熱を放熱手段を介して筐体外に放出させる様に成したものである。
【0010】
本発明の電子機器の放熱方法は筐体内に撮像手段及び収音手段を有すると共に撮像手段の近傍に発熱手段が配設され、発熱手段の熱を放熱させる放熱手段を筐体に有する電子機器の放熱方法に於いて、放熱手段の放熱孔と反対側を密閉する様に成し、少くとも撮像手段又は発熱手段が発生する放熱を密閉した部分を介して伝達させ、密閉した部分に伝達した熱を放熱手段を介して筐体外に放出させる様に成したものである。
【0011】
斯かる本発明の電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法に依れば撮像手段内に放熱手段を介して吸入される塵埃を遮断し、カメラのレンズ鏡筒への塵埃の侵入が防止され、カメラレンズの絞り機構のモータの制御に冷却モータの間歇的電磁波が漏洩して絞りが誤動作する悪影響を除去すると共に収音用マイクロホンに与える騒音も防止可能なものが得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法を記録媒体の記録再生にHDD等の記録媒体駆動ユニットを用いたビデオカメラについて詳記する。
【0013】
図1は本発明の要部組立分解斜視図、図2は本発明の電子機器のマイクロホン及びレンズを含めた横断面図、図3は本発明の電子機器の外観図である。
【0014】
図1の説明の前に本発明の電子機器の全体的構成を図2及び図3に基づいて説明する。
本発明の電子機器1は、例えば図3に示す様に携帯用のビデオカメラと成され、撮像した被写体映像はカメラ本体2の筐体3内に配設されたHDDユニット(図1、図2参照)5によってビデオ記録・再生等が行なわれる。
【0015】
図3に於いて、4はカメラ部のレンズ、6は撮像時の収音用のマイクロホン、7はカメラ本体2に回動可能に枢着されたモニタ兼ファインダとなるLCD等の表示部、8は接眼部、9は操作釦群であり、筐体3の底部10には放熱手段となる冷却ファン16が配設されている。
【0016】
筐体3内には図2の略線的横断面図に示される様に少くとも撮像手段を構成するカメラ部11を有し、レンズ4を含むレンズ調整部は筐体3の前面に設けた透孔から突出され、カメラ鏡胴12や絞り機構13は筐体3内に配設されている。尚、14は撮像素子を構成するCCDであり、この部分でも多くの熱が放散される。
【0017】
筐体3のフロント側下面に取り付けられた収音用のマイクロホン6を駆動するための駆動用IC15に用いる電力増幅用トランジスタも多くの熱を発生する。
【0018】
更に、本発明の記録媒体に記録・再生を行なうHDDユニット5では高発熱体と成り、ヘッドやディスク駆動部等を内蔵したHDDユニットのケーシング5a(図1参照)は高温となり、放熱手段を構成する冷却ファン16が筐体3内に吸引した塵埃が筐体3内に充満し、カメラ部11の鏡胴12内に入り込んで撮像画像に悪影響を与える。
【0019】
本発明では、図2に示す様に筐体3の底部10に吸気孔17と排気孔18を設けて、吸排気を行なう場合に冷却ファン16及び吸気孔17並びに排気孔18を略箱型に形成したアルミニウム等の金属性の密閉ケーシング19で覆うことで冷却ファン16が吸気孔17から吸引する塵埃を密閉ケーシング19内だけにとどめ、この密閉ケーシング19を冷却ファン16で冷却させることで、HDDユニット5からの熱伝達された熱を筐体3外に排気させることで、筐体3内に塵埃が侵入しない様に成している。
【0020】
上述の構成を図1及び図2を参照して詳記する。図1で発熱手段となるHDDユニット5のケーシング5aは表側(図1では裏側)がアルミダイカスト等で鋳造した金属部であり、裏側(図1では表側)は駆動用プリント基板で構成されているものが多いので表側の金属部分を下側にして熱伝導シート21aを介して、熱伝導率の高い、例えば銅等の金属から成る熱伝達手段20に接合させる。
【0021】
熱伝達手段20は帯状銅板の両端を互に反対方向に折り曲げた形状とし、一方の折曲片20aに熱伝導シート21aを接合し、HDDユニット5に固定する。
【0022】
又、他方の折曲片20bにも、熱伝導シート21bを接合し、該熱伝導シート21bを密閉ケーシング19の上面に接合して、図2に示す様にHDDユニット5を密閉ケーシング19上に固定させる。
【0023】
密閉ケーシング19及び放熱手段を構成する冷却ファン16はビス23を介して筐体3の底部10に固定される。
【0024】
上述の様に構成することで、冷却ファン16を駆動すると筐体3の底部10に穿った吸気孔17から吸引された塵埃を含む(勿論吸気孔17及び排気孔18を含む排気部に塵埃除去フィルタを付加してもよい。)空気は密閉ケーシング19を冷却して排気孔18を介して、矢印Aで示す様に排気される。従ってHDDユニット5で高温度に温められた熱は熱伝達手段20に伝達され、この熱が冷却ファン16で冷却されて排気される。
【0025】
従って、上述の構成及び動作に依ると、筐体3内には密閉ケーシング19で塵埃が遮断されるため冷却ファン16で吸気した塵埃はカメラ部11の鏡胴12内に入り込むことはない。
【0026】
又、カメラ部11のCCD14やマイクロホン6の駆動用のIC15の様な熱発生源となる発熱手段と密閉ケーシング19間に図1と同様の構造の熱伝達手段20を配設する様にしてもよいが、この様な熱伝達手段20を特に設けなくても、これら各熱発生源から放射され温められた空気の循環放射熱は密閉ケーシング19の表面に当たって冷却する効果を得ることも出来る。
【0027】
図4は冷却ファン16を回転駆動させる駆動モータのスイッチング時の誘導電圧で生ずる間歇的な電磁波24に依って、カメラ部11の絞り機構13を構成するモータの回転同期が乱れ絞りが“バタツク”等の弊害を除くために、密閉ケーシング20と絞り機構13間を電磁的に遮蔽するために密閉ケーシング20をアルミニウム等の金属を選択して電磁シールドさせる様にした場合で、この様にすることでレンズ絞り機構13が誤動作することを防止することが出来る。
【0028】
図5(A)(B)は密閉ケーシング19の本発明の他の構成を示す側断面図であり、図5(A)に示す構成では密閉ケーシング19の内側に複数の冷却用フィン25を形成し、冷却ファン16による冷却効果をより高めたものである。勿論、この冷却用フィン25は密閉ケーシング19の外側27に設けてもよいことは明らかである。この様に構成することで冷却効果はより高められる。
【0029】
図5(B)に示す構成は、密閉ケーシング20の内(外)面に遮音部材26或は吸音部材と成るフエルト、ガラスウール発泡性合成樹脂板等を接合させたものである。
【0030】
この様な構成によれば筐体3内に設けたマイクロホン6の駆動時の冷却ファン16の回転音が伝達するのを遮断することが出来て防音効果を同時に達成可能な電子機器の放熱装置を得ることが出来る。
【0031】
尚、上述の構成では発熱手段内の記録媒体としてハードディスクを用いたHDDユニットについて説明したが、これら記録媒体はCD、DVD、MD等のデジタルディスク、光磁気ディスク等のオーディオ・ビデオ信号を記録・再生する記録媒体駆動ユニットであればよく、電子機器としては撮像手段としてのカメラ部を有するデジタルカメラの様にレンズを搭載したすべての撮像用電子機器、或は埃や電磁波や騒音が悪影響を与える電子部品を搭載した電子機器の発熱する電子部品を冷却ファンを用いて強制排気するすべての電子機器に適用可能である。
【0032】
【発明の効果】
本発明の電子機器の放熱装置及び電子機器の放熱方法によると、撮像手段を構成するカメラ部の鏡胴内に塵埃が混入して、ズーム動作等を不自然にし、撮像画像に悪影響を与えることのない放熱装置が得られると共にカメラの絞り機構を電磁的に遮蔽して、絞り用モータの誤動作が防止可能となる。
更に、カメラ本体に配設したマイクロホンの収音時に冷却ファンの回転音が混入しない放熱装置を得ることが出来る効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子機器に用いる放熱装置の要部の組立分解斜視図である。
【図2】本発明の電子機器の1形態例を示す一部側断面図である。
【図3】本発明の電子機器の1形態例を示す外観図である。
【図4】本発明の放熱装置の他の構成を説明するための要部略線図である。
【図5】本発明の放熱装置の更に他の構成を説明するための要部の略線図である。
【符号の説明】
1・・・電子機器(ビデオカメラ)、2・・・カメラ本体、3・・・筐体、5・・・HDDユニット、6・・・マイクロホン、11・・・カメラ部、14・・・CCD、15・・・駆動用IC、16・・・冷却ファン、19・・・密閉ケーシング、20・・・熱伝達手段、21a、21b・・・熱伝導シート
Claims (6)
- 筐体内に撮像手段及び収音手段を有すると共に該撮像手段の近傍に発熱手段が配設され、該発熱手段の熱を放熱させる放熱手段を該筐体に有する電子機器の放熱装置に於いて、
上記放熱手段の放熱孔と反対側を密閉する様な密閉ケーシングを具備し、
少なくとも上記撮像手段又は上記発熱手段の発する放熱を上記密閉ケーシングを介して伝達し、該密閉ケーシングに伝達した熱を上記放熱手段を介して上記筐体外に放出させる様に成したことを特徴とする電子機器の放熱装置。 - 前記放熱手段が記録媒体を記録・再生する記録媒体駆動ユニットであり、該記録媒体駆動ユニットのケーシングに固定させた熱伝導性の熱伝達部材を前記密閉ケーシングに固定し、該熱伝達部材からの伝達熱を前記密閉ケーシングに伝達させて、該放熱手段を介して熱放出させる様に成したことを特徴とする請求項1記載の電子機器の放熱装置。
- 前記密閉ケーシングをアルミニウムの如き電磁遮蔽部材で構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子機器の放熱装置。
- 前記密閉ケーシングに冷却フィンを設けて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の電子機器の放熱装置。
- 前記密閉ケーシングに防音部材を配設させたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の電子機器の放熱装置。
- 筐体内に撮像手段及び収音手段を有すると共に該撮像手段の近傍に発熱手段が配設され、該発熱手段の熱を放熱させる放熱手段を該筐体に有する電子機器の放熱方法に於いて、
上記放熱手段の放熱孔と反対側を密閉する様に成し、
少なくとも上記撮像手段又は上記発熱手段が発生する放熱を上記密閉した部分を介して伝達させ、該密閉した部分に伝達した熱を上記放熱手段を介して上記筐体外に放出させる様に成したことを特徴とする電子機器の放熱方法。
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- 2003-06-20 JP JP2003177288A patent/JP2005012132A/ja active Pending
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