JP2005001584A - 自走式乗用草刈機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、各部の保守整備及び点検を容易に行うことができる自走式乗用草刈機を提供することを課題とする。
【解決手段】原動機7の周囲を囲うカバー8と車体1下方に装架する刈取装置3上方のカバー13とを一体的に構成するとともに、該カバー8,13を原動機7後方の回動支点Bを中心に後方へ向け開放可能に構成する。又、カバー13上に着座部4を設け、一体回動可能に構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】原動機7の周囲を囲うカバー8と車体1下方に装架する刈取装置3上方のカバー13とを一体的に構成するとともに、該カバー8,13を原動機7後方の回動支点Bを中心に後方へ向け開放可能に構成する。又、カバー13上に着座部4を設け、一体回動可能に構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、果樹園等の雑草を刈り取る草刈機に関し、詳しくは機体各部の保守整備及び点検が容易な自走式乗用草刈機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】実開昭61−132170号公報
特許文献1には、フェンダ部やステップ部が前端部の横軸を中心に、フェンダ部上に取着の座席とともに前方へ回動可能にし、この回動開放によって露出する部分の保守点検や組立分解を容易にした作業車両の構成が記載されている。しかしながら保守点検の作業によっては大きく開放する必要がない場合もあり、このような場合にも座席やフェンダ部を一体的に構成した部材を回動させなければならないというわずらわしさがあった。又、座席前方にはハンドルを設けてあり、座席やフェンダ部を前方に回動させると座席がハンドルに干渉し開放が不十分な状態になるため、座席とともにハンドル部も前方へ回動しなければならず、構造が複雑になるという問題があった。
【特許文献2】特開2002−27815号公報
特許文献2には、樹木等の根元部まで接近可能で、座席を低い位置に設けた乗用草刈機が開示されている。しかしながら、これらの草刈機の座席は固定式であり、保守整備等の度に座席を取り外したり、原動機のカバーを取り外したりしなければならないというわずらわしさがあるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、各部の保守整備及び点検を容易に行うことができる自走式乗用草刈機を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
車体1前後に左右一対の前輪10と後輪11を軸架し、該前輪10と後輪11との間の車体1下方に刈取装置3をその車体1上方には着座部4を設け、該着座部4前後には操向ハンドル6と原動機7とを配設する低床型の自走式乗用草刈機において、車体1上に搭載する原動機7の周囲を囲うカバー8と車体1下方に装架する刈取装置3上方のカバー13とを一体的に構成するとともに、該カバー8,13を原動機7後方の回動支点Bを中心に後方へ向け開放可能に構成したことを特徴とする自走式乗用草刈機の構成とする。
又、カバー13上に着座部4を設け、一体回動可能に構成する。
更に、少なくとも着座部4、又はカバー13を前方若しくは側方へ、開閉回動可能に構成する。
【0005】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載の発明は、車体1前後に左右一対の前輪10と後輪11を軸架し、該前輪10と後輪11との間の車体1下方に刈取装置3をその車体1上方には着座部4を設け、該着座部4前後には操向ハンドル6と原動機7とを配設する低床型の自走式乗用草刈機において、車体1上に搭載する原動機7の周囲を囲うカバー8と車体1下方に装架する刈取装置3上方のカバー13を一体的に構成するとともに、該カバー8,13を原動機7後方の回動支点Bを中心に後方へ向け、容易に大きく開放することができるので刈取装置3上部や原動機7の保守整備を容易に行うことができる。
【0006】
請求項2記載の発明は、カバー13上に着座部4を設け、一体回動可能に構成してあるので、着座部4を低い位置に配置することが可能であるとともに、着座部4下方部分のカバー8及びカバー13を一体的に後方へ向け大きく開放させることができ、保守整備が更に容易となる。
【0007】
請求項3記載の発明は、少なくとも着座部4、又はカバー13を前方若しくは側方へ開閉回動可能に構成してあるので、着座部4下方部分のみや原動機7前部の保守整備の際には着座部4、又はカバー13のみを回動させれば良く、保守整備を行う部分のみを容易に開放可能であり、保守整備作業を効率良く行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照に説明する。本発明に係る草刈機は、車体1前後に左右一対の前輪10と後輪11を設け、該前輪10と後輪11との間の車体1下方に刈取装置3を設けてある。刈取装置3上方の左右中央部には操縦者16の座る着座部4を設け、その前方には前輪10操向操作のための操向ハンドル6を設けてある。着座部4の後方には出力軸17を垂下した原動機7を設け、原動機7下方に後輪11駆動用のHST21を備えたトランスミッション20を設けてある。該原動機7の出力軸17には、上下2段のプーリ18が取着してあり、原動機7の駆動をVベルト19,22によって刈刃プーリ23とHSTプーリ24の各々に伝動可能に構成してある。すなわち、トランスミッション20左右両端部には後輪11を取着し、後輪11駆動で走行し、前輪10で操向操作を行う形態の自走式乗用草刈機である。
本実施例の刈取装置3は、前輪10と後輪11との間で水平方向に回転する大径単一の回転刃2で、車体1全幅と略同幅の範囲の草を刈り取ることが可能である。刈取装置3は回転刃2を左右に並べて複数設けても良く、又、側方にサブカッタ−5等を設けることも可能である。
原動機7の後方にはバッテリ25を、側方には燃料タンク26を配置し、該燃料タンク26を燃料タンクカバー49で覆ってある。原動機7の排気系路は該燃料タンク26とは左右対称位置に設け、燃焼排気ガスは車体1斜め後方に向け排出するよう配設してある。
【0009】
車体1下方に設ける刈取装置3は、略水平状態で上下移動可能に構成(図示せず)し、走行の際は刈取装置3全体を上方に上げ、草刈り作業の際には下方に下げて草の刈り高さを調整することができる。この上下移動は着座部4側方の刈刃昇降スイッチ27を操作することで行い、上下駆動はモータや油圧等の動力を使用して行うことができる。
刈刃プーリ23下方には回転刃2の回転軌跡A略全体を覆う刈刃カバー28を設け、この下方に回転軸29から外方に延出した帯状の刈刃取付プレート30を取着してある。刈刃取付プレート30両先端部には四角形状の刈刃31を、該刈刃取付プレート30に対して自由回動可能に取着してある。
【0010】
車体1の左右中央部の着座部4は左右水平方向に移動可能であるとともに、移動した位置で固定可能に構成してある。この着座部4の水平移動手段としては平行リンク機構を用いた技術やレール溝に沿って移動させる技術により可能であるが、平行リンク機構を用いた構成について具体的に説明する。
図3,図4に示すように、着座部4前部の着座ベース39から垂下する前回動軸33,33とベース34から上方に延設する後回動軸35,35との間に左右一対のリンクアーム36,37を介在し、略平行のリンク機構によって着座部4を水平に移動案内する。本発明の実施例ではリンクアーム37をリンクアーム36よりも長くしてあり、着座部4を車体1の右側へ向け水平移動させると着座部4は常に略操向ハンドル6方向に向いた状態で移動する。38はリンクアーム37の回動を規制するストッパである。尚、着座部4の固定手段についてはピンやフックの嵌合による固定、ボルト締め付けによる固定等を用いれば良い。
着座ベース39前端には横軸40を設け、この軸40に着座部4を枢支することで着座部4を単独で前方へ回動させることが可能である。尚、着座部4単独での回動は左右側方へ向け回動させても良い。
又、着座部4の開閉回動支点となる軸40をベース34とカバー13との間に介在させ、ベース34と平行リンク機構、及び着座部4が一体的に回動するよう構成しても良く、カバー13とベース34、平行リンク機構、着座部4が全て一体的に回動開放可能に構成しても良い。
【0011】
着座部4後方に配置した原動機7には、該原動機7周囲を囲うカバー8と車体1下方の刈取装置3上方で刈刃プーリ23等の伝動部材を覆うカバー13とを一体的に構成してあり、カバー13上に着座部4を取着してある。着座部4の座面4aはカバー8上端面8aよりも低くなる位置に配置し、カバー8,13及び着座部4は原動機7後方の回動支点Bを中心に後方へ向け回動可能である。すなわち前述の平行リンク機構によって水平移動固定可能であるとともに、前方へ向け単独的に開閉回動可能の着座部4を、後方の原動機7カバー8及び着座部4下方のカバー13と一体的に後方へ回動開放させることができるので、着座部4下方の伝動部や原動機7前部等の保守整備を行う場合には、着座部4のみを前方に回動開放すれば良く、原動機7から刈取装置3への伝動部全体や原動機7全体、又はその周辺機器を保守整備する場合には、着座部4及びカバー8,13を一体的に後方に大きく開放することが可能となり、保守内容に応じた容易な開放作業を行うことができる。
【0012】
着座部4の下方左右両側には乗車を容易にしたサイドステップ50を設けてある。このサイドステップ50の左右外側縁Cは、平面視において前方広がり形状に形成し、後端を着座部4後端付近まで延設してある。本発明の草刈機は、着座部4全幅より大径の回転刃2を具備してあるが、左右側方から乗車する際には、サイドステップ50に足を乗せ容易に着座姿勢をとることが可能である。
又、サイドステップ50下方の刈刃カバー28の左右外側縁Fは、平面視においてサイドステップ50の左右外側縁Cに沿って形成してある。刈刃カバー28左右両側にはサイドカバー51を設け、前記外側縁Cに沿った軸52を中心に上方へ回動可能に構成してある。この構成により、着座部4左右両側のサイドステップ50を広幅に形成できるとともに、下方のサイドカバー51を最大限に開放させることができる。又、サイドステップ50の左右外側縁Cは、後方狭まり形状に形成してあるので、該外側縁Cに沿う軸52を中心に上方へ回動するサイドカバー51は、開放時には、サイドカバー51後部を刈刃カバー28の奥まで開放させることができ、刈刃31の交換や整備を容易に行うことができる。
【0013】
着座部4の一側方の車体1側には刈取装置3の上下高さ調整装置を収納する収納ボックス41を設けてある。この収納ボックス41前方に向け回転刃2の駆動クラッチレバー42と、後輪11のデフロックを行うデフロックレバー43を突設し、上方には刈取装置3の上下高さ調整用の刈刃昇降スイッチ27や高さ設定レバー45等を設け、各々の操作レバー類9を着座部4一側方に集中配置してある。この構成により、他側方へ向け着座部4を水平移動させることが可能である。
【0014】
次に本発明の自走式乗用草刈機の作業形態について説明する。図5に示すのは果樹園の草刈り作業形態の背面図である。操縦者Cは着座部4を車体1右側へ水平移動させることにより、樹木46下枝48の回避が容易であるとともに、回転刃2を樹木46根元部47に接近させることができる。従って樹木46根元部47の草を刈り残しなく刈り取ることが可能である。
図6は、回転刃2前端側における回転方向と同方向側の車体1側方へ向け着座部4を移動させた作業形態の平面図である。進行方向に並ぶ樹木46に車体1の左側を接近させるとともに、回転刃2を右回りに回転させることによって、刈り取られた草は車体1右側に放出Dされるので、未刈側となる樹木46側に向かって草が排出されることがなく、効率の良い草刈作業を続行することができる。更に、着座部4が樹木46から外方に離れた位置に移動可能であるため、操縦者が樹木46下枝48をかわしながら回転刃2を樹木46根元部47に、より接近させることができ、樹木46周辺の草を刈り残しなく刈り取ることが可能である。
【0015】
図7は車体1の左側に、刈刃を具備したサブカッター5を突設し、車体1幅以上の広幅の草刈作業や障害物周辺の草を容易に刈り取ることのできる草刈機であり、樹木46にサブカッター5を接近させて草刈作業を行うため、車体1側はサブカッター5の突出幅分樹木46から離れて作業を行うことができるものである。しかしながら、サブカッター5も樹木46に接近させることができないような、下枝が低い位置で張り出している樹木46もあり、この場合にも、着座部4を樹木46から離れる方向、すなわちサブカッター5の突設側とは逆方向に向け着座部4を移動させることができ、サブカッター5を樹木46根元部47まで接近させることが可能となる。
【0016】
図8は刈取装置3を左右側方に水平移動可能な草刈機での着座部4移動方向について示したものである。刈取装置3を側方に移動させ、車体1片側に突出させると、樹木根元部の草刈作業を行う際には前述のサブカッターを設けたものと同様に刈取装置3を樹木46に接近させることができるものである。この場合にも刈取装置3の移動方向とは逆方向に向け着座部4が移動可能であるため、着座部4が車体1左右中央に固定されているよりも、更に刈取装置3を樹木根元部まで容易に接近させることが可能である。
【0017】
図9は、着座部4が側方に水平移動固定可能であるとともに、前方の操向ハンドル6を着座部4移動方向と同方向に移動固定可能に構成した別実施例を示すものである。この構成により、車体1上方に突出した操向ハンドル6に下枝が引っ掛かることが少なくなるとともに、操縦者は車体1進行方向に向いて操縦可能であるので、容易な走行操作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の側面図。
【図2】全体の平面図。
【図3】着座部の要部平面図。
【図4】着座部の要部側面図。
【図5】作業状態を示す背面図。
【図6】実施例の要部平面図。
【図7】実施例の要部平面図。
【図8】実施例の要部平面図。
【図9】実施例の要部平面図。
【符号の説明】
1 車体
3 刈取装置
4 着座部
6 操向ハンドル
7 原動機
8 カバー
10 前輪
11 後輪
13 カバー
B 回動支点
【発明の属する技術分野】
本発明は、果樹園等の雑草を刈り取る草刈機に関し、詳しくは機体各部の保守整備及び点検が容易な自走式乗用草刈機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】実開昭61−132170号公報
特許文献1には、フェンダ部やステップ部が前端部の横軸を中心に、フェンダ部上に取着の座席とともに前方へ回動可能にし、この回動開放によって露出する部分の保守点検や組立分解を容易にした作業車両の構成が記載されている。しかしながら保守点検の作業によっては大きく開放する必要がない場合もあり、このような場合にも座席やフェンダ部を一体的に構成した部材を回動させなければならないというわずらわしさがあった。又、座席前方にはハンドルを設けてあり、座席やフェンダ部を前方に回動させると座席がハンドルに干渉し開放が不十分な状態になるため、座席とともにハンドル部も前方へ回動しなければならず、構造が複雑になるという問題があった。
【特許文献2】特開2002−27815号公報
特許文献2には、樹木等の根元部まで接近可能で、座席を低い位置に設けた乗用草刈機が開示されている。しかしながら、これらの草刈機の座席は固定式であり、保守整備等の度に座席を取り外したり、原動機のカバーを取り外したりしなければならないというわずらわしさがあるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、各部の保守整備及び点検を容易に行うことができる自走式乗用草刈機を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
車体1前後に左右一対の前輪10と後輪11を軸架し、該前輪10と後輪11との間の車体1下方に刈取装置3をその車体1上方には着座部4を設け、該着座部4前後には操向ハンドル6と原動機7とを配設する低床型の自走式乗用草刈機において、車体1上に搭載する原動機7の周囲を囲うカバー8と車体1下方に装架する刈取装置3上方のカバー13とを一体的に構成するとともに、該カバー8,13を原動機7後方の回動支点Bを中心に後方へ向け開放可能に構成したことを特徴とする自走式乗用草刈機の構成とする。
又、カバー13上に着座部4を設け、一体回動可能に構成する。
更に、少なくとも着座部4、又はカバー13を前方若しくは側方へ、開閉回動可能に構成する。
【0005】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載の発明は、車体1前後に左右一対の前輪10と後輪11を軸架し、該前輪10と後輪11との間の車体1下方に刈取装置3をその車体1上方には着座部4を設け、該着座部4前後には操向ハンドル6と原動機7とを配設する低床型の自走式乗用草刈機において、車体1上に搭載する原動機7の周囲を囲うカバー8と車体1下方に装架する刈取装置3上方のカバー13を一体的に構成するとともに、該カバー8,13を原動機7後方の回動支点Bを中心に後方へ向け、容易に大きく開放することができるので刈取装置3上部や原動機7の保守整備を容易に行うことができる。
【0006】
請求項2記載の発明は、カバー13上に着座部4を設け、一体回動可能に構成してあるので、着座部4を低い位置に配置することが可能であるとともに、着座部4下方部分のカバー8及びカバー13を一体的に後方へ向け大きく開放させることができ、保守整備が更に容易となる。
【0007】
請求項3記載の発明は、少なくとも着座部4、又はカバー13を前方若しくは側方へ開閉回動可能に構成してあるので、着座部4下方部分のみや原動機7前部の保守整備の際には着座部4、又はカバー13のみを回動させれば良く、保守整備を行う部分のみを容易に開放可能であり、保守整備作業を効率良く行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照に説明する。本発明に係る草刈機は、車体1前後に左右一対の前輪10と後輪11を設け、該前輪10と後輪11との間の車体1下方に刈取装置3を設けてある。刈取装置3上方の左右中央部には操縦者16の座る着座部4を設け、その前方には前輪10操向操作のための操向ハンドル6を設けてある。着座部4の後方には出力軸17を垂下した原動機7を設け、原動機7下方に後輪11駆動用のHST21を備えたトランスミッション20を設けてある。該原動機7の出力軸17には、上下2段のプーリ18が取着してあり、原動機7の駆動をVベルト19,22によって刈刃プーリ23とHSTプーリ24の各々に伝動可能に構成してある。すなわち、トランスミッション20左右両端部には後輪11を取着し、後輪11駆動で走行し、前輪10で操向操作を行う形態の自走式乗用草刈機である。
本実施例の刈取装置3は、前輪10と後輪11との間で水平方向に回転する大径単一の回転刃2で、車体1全幅と略同幅の範囲の草を刈り取ることが可能である。刈取装置3は回転刃2を左右に並べて複数設けても良く、又、側方にサブカッタ−5等を設けることも可能である。
原動機7の後方にはバッテリ25を、側方には燃料タンク26を配置し、該燃料タンク26を燃料タンクカバー49で覆ってある。原動機7の排気系路は該燃料タンク26とは左右対称位置に設け、燃焼排気ガスは車体1斜め後方に向け排出するよう配設してある。
【0009】
車体1下方に設ける刈取装置3は、略水平状態で上下移動可能に構成(図示せず)し、走行の際は刈取装置3全体を上方に上げ、草刈り作業の際には下方に下げて草の刈り高さを調整することができる。この上下移動は着座部4側方の刈刃昇降スイッチ27を操作することで行い、上下駆動はモータや油圧等の動力を使用して行うことができる。
刈刃プーリ23下方には回転刃2の回転軌跡A略全体を覆う刈刃カバー28を設け、この下方に回転軸29から外方に延出した帯状の刈刃取付プレート30を取着してある。刈刃取付プレート30両先端部には四角形状の刈刃31を、該刈刃取付プレート30に対して自由回動可能に取着してある。
【0010】
車体1の左右中央部の着座部4は左右水平方向に移動可能であるとともに、移動した位置で固定可能に構成してある。この着座部4の水平移動手段としては平行リンク機構を用いた技術やレール溝に沿って移動させる技術により可能であるが、平行リンク機構を用いた構成について具体的に説明する。
図3,図4に示すように、着座部4前部の着座ベース39から垂下する前回動軸33,33とベース34から上方に延設する後回動軸35,35との間に左右一対のリンクアーム36,37を介在し、略平行のリンク機構によって着座部4を水平に移動案内する。本発明の実施例ではリンクアーム37をリンクアーム36よりも長くしてあり、着座部4を車体1の右側へ向け水平移動させると着座部4は常に略操向ハンドル6方向に向いた状態で移動する。38はリンクアーム37の回動を規制するストッパである。尚、着座部4の固定手段についてはピンやフックの嵌合による固定、ボルト締め付けによる固定等を用いれば良い。
着座ベース39前端には横軸40を設け、この軸40に着座部4を枢支することで着座部4を単独で前方へ回動させることが可能である。尚、着座部4単独での回動は左右側方へ向け回動させても良い。
又、着座部4の開閉回動支点となる軸40をベース34とカバー13との間に介在させ、ベース34と平行リンク機構、及び着座部4が一体的に回動するよう構成しても良く、カバー13とベース34、平行リンク機構、着座部4が全て一体的に回動開放可能に構成しても良い。
【0011】
着座部4後方に配置した原動機7には、該原動機7周囲を囲うカバー8と車体1下方の刈取装置3上方で刈刃プーリ23等の伝動部材を覆うカバー13とを一体的に構成してあり、カバー13上に着座部4を取着してある。着座部4の座面4aはカバー8上端面8aよりも低くなる位置に配置し、カバー8,13及び着座部4は原動機7後方の回動支点Bを中心に後方へ向け回動可能である。すなわち前述の平行リンク機構によって水平移動固定可能であるとともに、前方へ向け単独的に開閉回動可能の着座部4を、後方の原動機7カバー8及び着座部4下方のカバー13と一体的に後方へ回動開放させることができるので、着座部4下方の伝動部や原動機7前部等の保守整備を行う場合には、着座部4のみを前方に回動開放すれば良く、原動機7から刈取装置3への伝動部全体や原動機7全体、又はその周辺機器を保守整備する場合には、着座部4及びカバー8,13を一体的に後方に大きく開放することが可能となり、保守内容に応じた容易な開放作業を行うことができる。
【0012】
着座部4の下方左右両側には乗車を容易にしたサイドステップ50を設けてある。このサイドステップ50の左右外側縁Cは、平面視において前方広がり形状に形成し、後端を着座部4後端付近まで延設してある。本発明の草刈機は、着座部4全幅より大径の回転刃2を具備してあるが、左右側方から乗車する際には、サイドステップ50に足を乗せ容易に着座姿勢をとることが可能である。
又、サイドステップ50下方の刈刃カバー28の左右外側縁Fは、平面視においてサイドステップ50の左右外側縁Cに沿って形成してある。刈刃カバー28左右両側にはサイドカバー51を設け、前記外側縁Cに沿った軸52を中心に上方へ回動可能に構成してある。この構成により、着座部4左右両側のサイドステップ50を広幅に形成できるとともに、下方のサイドカバー51を最大限に開放させることができる。又、サイドステップ50の左右外側縁Cは、後方狭まり形状に形成してあるので、該外側縁Cに沿う軸52を中心に上方へ回動するサイドカバー51は、開放時には、サイドカバー51後部を刈刃カバー28の奥まで開放させることができ、刈刃31の交換や整備を容易に行うことができる。
【0013】
着座部4の一側方の車体1側には刈取装置3の上下高さ調整装置を収納する収納ボックス41を設けてある。この収納ボックス41前方に向け回転刃2の駆動クラッチレバー42と、後輪11のデフロックを行うデフロックレバー43を突設し、上方には刈取装置3の上下高さ調整用の刈刃昇降スイッチ27や高さ設定レバー45等を設け、各々の操作レバー類9を着座部4一側方に集中配置してある。この構成により、他側方へ向け着座部4を水平移動させることが可能である。
【0014】
次に本発明の自走式乗用草刈機の作業形態について説明する。図5に示すのは果樹園の草刈り作業形態の背面図である。操縦者Cは着座部4を車体1右側へ水平移動させることにより、樹木46下枝48の回避が容易であるとともに、回転刃2を樹木46根元部47に接近させることができる。従って樹木46根元部47の草を刈り残しなく刈り取ることが可能である。
図6は、回転刃2前端側における回転方向と同方向側の車体1側方へ向け着座部4を移動させた作業形態の平面図である。進行方向に並ぶ樹木46に車体1の左側を接近させるとともに、回転刃2を右回りに回転させることによって、刈り取られた草は車体1右側に放出Dされるので、未刈側となる樹木46側に向かって草が排出されることがなく、効率の良い草刈作業を続行することができる。更に、着座部4が樹木46から外方に離れた位置に移動可能であるため、操縦者が樹木46下枝48をかわしながら回転刃2を樹木46根元部47に、より接近させることができ、樹木46周辺の草を刈り残しなく刈り取ることが可能である。
【0015】
図7は車体1の左側に、刈刃を具備したサブカッター5を突設し、車体1幅以上の広幅の草刈作業や障害物周辺の草を容易に刈り取ることのできる草刈機であり、樹木46にサブカッター5を接近させて草刈作業を行うため、車体1側はサブカッター5の突出幅分樹木46から離れて作業を行うことができるものである。しかしながら、サブカッター5も樹木46に接近させることができないような、下枝が低い位置で張り出している樹木46もあり、この場合にも、着座部4を樹木46から離れる方向、すなわちサブカッター5の突設側とは逆方向に向け着座部4を移動させることができ、サブカッター5を樹木46根元部47まで接近させることが可能となる。
【0016】
図8は刈取装置3を左右側方に水平移動可能な草刈機での着座部4移動方向について示したものである。刈取装置3を側方に移動させ、車体1片側に突出させると、樹木根元部の草刈作業を行う際には前述のサブカッターを設けたものと同様に刈取装置3を樹木46に接近させることができるものである。この場合にも刈取装置3の移動方向とは逆方向に向け着座部4が移動可能であるため、着座部4が車体1左右中央に固定されているよりも、更に刈取装置3を樹木根元部まで容易に接近させることが可能である。
【0017】
図9は、着座部4が側方に水平移動固定可能であるとともに、前方の操向ハンドル6を着座部4移動方向と同方向に移動固定可能に構成した別実施例を示すものである。この構成により、車体1上方に突出した操向ハンドル6に下枝が引っ掛かることが少なくなるとともに、操縦者は車体1進行方向に向いて操縦可能であるので、容易な走行操作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の側面図。
【図2】全体の平面図。
【図3】着座部の要部平面図。
【図4】着座部の要部側面図。
【図5】作業状態を示す背面図。
【図6】実施例の要部平面図。
【図7】実施例の要部平面図。
【図8】実施例の要部平面図。
【図9】実施例の要部平面図。
【符号の説明】
1 車体
3 刈取装置
4 着座部
6 操向ハンドル
7 原動機
8 カバー
10 前輪
11 後輪
13 カバー
B 回動支点
Claims (3)
- 車体(1)前後に左右一対の前輪(10)と後輪(11)を軸架し、該前輪(10)と後輪(11)との間の車体(1)下方に刈取装置(3)をその車体(1)上方には着座部(4)を設け、該着座部(4)前後には操向ハンドル(6)と原動機(7)とを配設する低床型の自走式乗用草刈機において、車体(1)上に搭載する原動機(7)の周囲を囲うカバー(8)と車体(1)下方に装架する刈取装置(3)上方のカバー(13)とを一体的に構成するとともに、該カバー(8),(13)を原動機(7)後方の回動支点(B)を中心に後方へ向け開放可能に構成したことを特徴とする自走式乗用草刈機。
- カバー(13)上に着座部(4)を設け、一体回動可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の自走式乗用草刈機。
- 少なくとも着座部(4)、又はカバー(13)を前方若しくは側方へ、開閉回動可能に構成したことを特徴とする請求項2記載の自走式乗用草刈機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003169128A JP2005001584A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 自走式乗用草刈機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003169128A JP2005001584A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 自走式乗用草刈機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005001584A true JP2005001584A (ja) | 2005-01-06 |
Family
ID=34094360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003169128A Pending JP2005001584A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 自走式乗用草刈機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005001584A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101362432B1 (ko) | 2012-04-05 | 2014-02-24 | 주식회사 죽암기계 | 개폐커버를 구비한 모우어 컨디셔너 |
-
2003
- 2003-06-13 JP JP2003169128A patent/JP2005001584A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101362432B1 (ko) | 2012-04-05 | 2014-02-24 | 주식회사 죽암기계 | 개폐커버를 구비한 모우어 컨디셔너 |
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