JP2004536551A - 高性能シガレットフィルター - Google Patents

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Abstract

本発明は、セルロースエステルをベースにした、物理的に崩壊できる、高性能シガレットフィルターに関する。本発明の高性能シガレットフィルターの特徴は、a)フィラメント繊度あたりのファイバー重量(フィラメント重量)/通気抵抗比Sが、およそ0.7より大きいこと、ここでS値は式S=(m/ΔP7.8)/dpf[10m/daPA]に従って計算され、mはファイバー重量、ΔPは通気抵抗、dpfはフィラメント繊度であり、そして、通気抵抗に対しては、7.8mm径のときの値に変換して使い、b)フィルター材料の残留クリンピングが1.45を超えないこと、c)ファイバー重量がファイバー長さ1mmあたり最大10mgであること、そしてd)シガレットフィルターの硬度が、フィルトローナ硬度のおよそ90%を超えることである。本発明のフィルターは、これに匹敵する製品に比べて、環境条件下で崩壊性が向上していることに特徴づけられている。

Description

【0001】
本発明は、物理的崩壊性(mechanical disintegrability)を有する、セルロースエステルファイバーやセルロースエステルフィラメントをベースにした、高性能シガレットフィルターに関する。
【0002】
現在、使用されているシガレットフィルターの多くは、クラッシュ(破砕:crush)チャンバーでけん縮されたエンドレスのセルロース−2,5−アセテートフィラメントで構成される、フィルタートウから製造される。フィルタートウの製造では、およそ30%のセルロース−2,5−アセテートを含有するアセトン溶液を紡糸ジェットを通して圧送し、加熱空気内でブローすることによって紡糸シャフト中でアセトンを蒸発させ、多数(3,000〜35,000)本のフィラメントをまとめて1つの束にして、続いて、この束をクラッシュチャンバーでけん縮する。その後、これを乾燥し、保管容器に入れて、最終的に300から600kgのベールに圧縮する。現在、世界中でこの方法により製造されているフィルタートウの総重量は、およそ500,000t/年であり、このプロセスの経済上の有意性が強調されている。フィルタートウのベールを、フィルター製造者やタバコ製造者に輸送してから、そのフィルタートウを、ベールを開いて出し、たとえば米国特許第米国特許第5,460,590号に記載されているように、フィルターロッド製造機で処理して、フィルターロッドにする。そのとき同時に、フィルターを、延伸装置で延伸させ、フィラメントを結合する添加剤を加えて、立体スラブを形成した後、供給ファンネルによって、成形部に導き、そこで3軸方向に圧縮し、紙でラップし、最終的長さのフィルタープラグに切断する。
【0003】
フィラメントを結合する添加剤は、原則的に、たとえば、グリセロールトリアセテート(トリアセチン)のような、セルロースアセテート用の溶剤で高沸点を有するものである。これを添加すると、フィラメントの表面が一時的に溶解する。2本のフィラメントがたまたま互いに接触した場合はいずれも、しばらくして、過剰の添加剤がフィラメント表面にしみ込むため、強固な接着点が生じる。このことによって、添加剤中のセルロース−2,5−アセテートから、最初は液体であった溶剤の滴が固化するのである。1時間未満の保管後、上記した固化剤のしみ込みに応じて、低いパッキング密度で(最近では、80から120mg/cmが普通である)、物理的に強固で3次元にインターレースされたフィルタープラグを得る(以下、これを「スペースフィルター」と称する)。そしてこれらのフィルタープラグは、その硬さゆえに、最近のタバコ製造機で高速で処理できる。
【0004】
このようなプロセス全体の利点は、フィルタートウの製造効率が良いこと、フィルタートウ製造者から末端ユーザーまでの輸送コストが低いこと、そして特にフィルター製造の高い生産性があげられる。なお、このフィルター製造の生産性は、ベール内の束の長さによって、ほぼ一義的に決まるものである。フィルタートウの処理は、たとえば、ハンブルグのKorber社製のKDF3/AFのような市場で入手可能なフィルタープラグ製造機で、実施される。これに関して現状技術での生産速度は、600m/minである。独国公開43 40 029号に述べられたダフルストランド技術を使用したときや、独国公開43 20 303号に示されたツイン式トウ技術を使用したときは、フィルターの生産性は、もっと著しく向上する。この従来例のフィルター製造法のさらなる利点は、調整部とフォーマット部との間に速度差を与えると、フィルタートウの仕様を維持しながら、圧力低下に関するフィルター特性、つまり濾過性能が、広い範囲で変化することにある。そのうえ、フィラメント繊度(タイター)および全繊度を変化させると、上記の方法で、多様な濾過性能を有するほとんど所望通りの何種類ものフィルターができる。
【0005】
最近のスペースフィルターの製造には多くの場合、セルロース−2,5−アセテートが用いられている。喫煙と健康について論ずるなかで、セルロース−2,5−アセテートが特有の特有の捕捉(retention)現象に係る特性を有することが、具体的証拠をもって強調されてきた。つまり、セルロースアセテートからできるフィルターは、凝縮物やニコチンを濾過する以上に、健康状態に害を及ぼす亜硝酸アミンやフェノールを、効率良く濾過する。そのうえ、喫煙者の判断によれば、たとえば「アメリカンブレンド」、「ジャーマンブレンド」、そして「バージニア」のように、昨今用いられるタバコブレンドの喫味は、セルロースアセテートからのスペースフィルターと組み合わせることによって、最もよいものになる。セルロース−2,5−アセテートからのスペースフィルターの他の有利性としては、フィルター切断面が視覚的に均一性を有していることがあり、これは高く評価すべきものである。
【0006】
セルロースアセテート以外のポリマーで、上記の方法に匹敵する方法でスペースフィルターを製造できる場合であってもすべてが、市場に浸透できるわけではない。その理由は、喫味に悪い影響を与えること、特有の捕捉性がないこと、フィルターロッド製造機やタバコ製造機において、フィルター硬化やフィルター切断に関して問題があることなどによる。このような他のポリマーを使った場合に、スペースフィルターの製造者にとって、喫味に対する極めてマイナスの評価や、スペースフィルターに特有の捕捉性がないことから、アセテートフィルターの最近見いだされた有利性が、フィルターの物理的構造に結びついたばかりでなく、セルロース−2,5−アセテートポリマーの有する吸着特性にまで想到させたのである。このような有利性は、深みのないフィルターの場合にもプラス効果を発揮するはずである。しかし、アセテートフィルターの疑いなき市場独占性にもかかわらず、セルロース−2,5−アセテートからのスペースフィルターには、深刻な欠点がある。それは、通気抵抗(draw resistance)と濾過性能は必ず、構造上の物理的仕様に依存するということである。具体的に説明すると、従来のスペースフィルターでは、粒子濾過性同様、凝縮物の捕捉率「R」は、次式のように、フィラメント繊度(ファイバー密度)、フィルター径、通気抵抗およびフィルター長さの関数になっているのである。
Figure 2004536551
である。
【0007】
経験的に立てられた式によって、これらの値どうしの関係を示そうとした試みには事欠かない。次のような刊行物にこれらの例が出ている。Hoechst−Celanese社のC.L.Brownによる1990年、第3版「Design of cigarettes」や、ドイツ、フライブルク79123のRhodia Acetow社による1994年、Cable(登録著作権):Capability Line Exert Copyright(登録著作権)などがあげられる。
【0008】
現在、利用されているフィルター計算プログラムCable(登録著作権)では、以下のような経験的に定められた関係が使われている。
Figure 2004536551
である。
K1からK5は定数で、タバコブレンドおよび捕捉率を定めるそれぞれの方法にしたがって定められてきた。つまり、所与のフィルター長さと固定されたフィルター径とに対して、シガレットフィルターの濾過性能は、フィルターの通気抵抗および、フィルタートウの利用される仕様のフィラメント繊度によって、明定できるということである。
【0009】
スペースフィルターの、長さ、径、通気抵抗、およびフィラメント繊度のような仕様を維持しながら、濾過性能を向上させた試みには事欠かない。このような高性能フィルターは、たとえば独国公開26 58 479号に述べられており、ここでは濾過性能の向上を達成するために、捕捉率を向上させる酸化金属を細かく分散させて添加している。さらに、スペースフィルターの通気抵抗ΔPも明確に定めることができる。これは、フィルターの径D、その長さl、フィラメント繊度dpf、全繊度G[g/10exp4・m]およびファイバー重量m[g]によって決まる。
Figure 2004536551
したがって、ある所定のフィルタートウの仕様を用いるとき、通気抵抗ΔP、径Dおよび長さlを有する所与のフィルタープラグに対して、ファイバー重量が一義的に定められる。いっぽう、ファイバー重量と通気抵抗との関係は、適用されるフィルタートウの仕様、つまりフィルタープラグの寸法が多様であり、実現可能な残留クリンピング物(residual crinpings)が種々あるため、数式で示すことはできない。ただし上記のCable(登録著作権)によれば、フィルタートウの仕様、残留クリンピング、およびフィルタープラグの寸法のそれぞれごとに、所与の通気抵抗に対して、ファイバー重量が計算できる。
【0010】
そして次式を用いて、フィルターのファイバー重量mは、残留クリンピングや全繊度によって定められる。
Figure 2004536551
ここで残留クリンピング(I)は、フィルターの長さに対するけん縮されたフィラメントの長さの比率として理解される。残留クリンピングは、所与のシガレットフィルターを特徴化するものである。技術水準によって実現可能な残留クリンピングの値と、そして、セルロースエステルから作られたスペースフィルターの昨今一般的なフィラメント繊度に基づいて、スペースフィルターの総量は、フィラメント繊度に基づくファイバー重量/通気抵抗の比率によって、特徴づけることができる。スペースフィルターでは、フィラメント繊度に基づくファイバー重量/通気抵抗の比率Sは、一義的に定められるものであり、この値は決して0.7を超えることはなく、結果的に特徴的な値を表す。この関係は、セルロースエステルから作られたスペースフィルターに対して、
Figure 2004536551
と表され、ここで、通気抵抗に対しては、常に、7.8mm径のときの値に変換して使うことになっている。この変換には、次式が使われることになっている。
Figure 2004536551
ここで指数Xは、実際の試料の径を表す。
【0011】
以上のことから、実に多様なスペースフィルターが考えられるが、先の関係(式2)によって、達成可能な凝縮物の捕捉値に関しては限界がある。
【0012】
ミディアムタバコとかライトタバコのようなフルフレーバーのタバコセグメントを同様にカバーするために、現在通常のフィルタートウの仕様範囲を使用してフィルターを製造するのは、技術的にはなんら問題ない。しかし、フィルター径が7.8mmでフィルター長さが21〜25mmという従来型のフィルターで、ウルトラライトタバコの構造に必要とされる濾過性能のように、確実に50%以上の濾過性能が必要な場合には、問題となる。スペースフィルターの場合には、煙がファイバーと同方向に流れるため、フィラメント繊度をかなり減らすだけでこれを達成しうるが、これは、全繊度での同様の捕捉性の場合には、通気抵抗の増加を招く。したがって全繊度とフィラメント繊度とを同程度に低くしなければならず、そうすると、特に喫煙中のフィルターの硬度が劇的に低下してしまう。この現象は、当業者には「ホットコラプス(hot collapse)」と呼ばれて、全体的に望ましからぬことと考えられている。
【0013】
添加剤によって特有の捕捉能力をもたらそうとする場合、ベースとなる捕捉率が比較的高ければ、実現可能となる。こうして、たとえばWO 97/16986号では、非変異的(antimutantly)に作用する添加剤について述べているが、この添加剤は、最小ニコチン捕捉率が同程度に高い場合だけ、有効に機能する。このような必要事項が、WO 97/16986号でフィルタートウの仕様の利用範囲を限定しているのは明らかである(13頁の表2の実施例を参照)。
【0014】
セルロースアセテートから製造されたスペースフィルターのさらなる決定的な欠点は、環境中での物理的崩壊性が低いことである。この崩壊性の低さによって、シガレットフィルターが環境中で分解するのが遅くなるという問題が生じる。セルロースアセテートファイバーの分解を加速する方法自体は、多様にある。しかしこれらの方法は、セルロースアセテートポリマーの生物学的分解を向上させるという指向では等しく機能を発揮するものの、フィルターの崩壊性を向上させるという指向では機能を発揮しない。たとえば、独国特許 43 22 966号や独国特許 43 22 965号に述べられた方法によると、その効果は基本的にスペースフィルター内のフィラメントの立体的なインターレースにしか発揮されない。したがって戸外でのフィルター材料分解に必要な微生物が、このフィラメントにアクセスするには限界があり、ひいてはこのポリマーの生物学的分解にも限界があることになる。したがって、このポリマーを生物学的に分解する能力がどんなに確実に向上しても、スペースフィルターの物理的崩壊性の低さのほうがこれを帳消しにしたうえで支配的となってしまう。
【0015】
先に述べたクラッシュチャンバーでのけん縮の場合、これは立体的なけん縮であるため、フィルターの製造中に形成されたスラブの場合、たとえ硬化添加剤を使用しなくとも、そればかりでなく、独国特許43 22 966号で提案されているような水溶性添加剤を用いているときでさえ、フィラメントの立体的なインターレースが、完成フィルター内で起きている。これは極めて重要なことであり、環境中でのフィルターの物理的崩壊性を大幅に妨げる。フィラメントを光学物理的(photomechanical)に分解する場合にも、同様の限界がある。独国公開0 716 117号やEP−B−0 732 432号で述べられた加速は、スペースフィルターについて既述した構造的欠陥に起因する限界がある。
【0016】
そこで、独国公開0 880 907号の提案では、フィルタートウの仕様で残留クリンピングを極端に低くして、完成フィルターのクロスフッキング(cross−hooking)をできる限り行わせないようにした(5ページ、式8参照)。結局、これは全繊度を劇的に高めて、ひいてはフィルターの重量を劇的に高めることによって達成される。この結果確かに、通気抵抗は高まる。そこで通気抵抗の高まりに合わせて、フィラメント繊度をそれに応じて増加させなければならない(実施例IIを参照)。
【0017】
また独国公開0 880 907号は、フィルターを製造してから部分的に切断して水溶性接着剤を使う別の方法について述べている。完ぺきとするには、独国公開0 880 907号で述べられた崩壊可能なシガレットフィルターが、フィラメント繊度あたりの重量/通気抵抗S<0.7に関して、スペースフィルターの基準を満足していることに言及すべきである(実施例II:S=0.31m/daPA)。
【0018】
エアゾールフィルターを製造するためのこれまでとまったく違う方法では、基本的材料として、たとえば、紙、不織マット、布地、あるいは不織材料のような、平面形状品を用いる(以下、このようなフィルターを「平面フィルター」と言う)。これらのフィルターには、濾過性能や崩壊性についての上記した限界はない。このようなフィルターに関して、フィルター材料の製造者は、平面形状品を製造し、これをボビンに巻き付けて、引き続いて処理装置に送る。フィルター製造者またはタバコ製造者は、材料をボビンから巻き出して、ロッド状の製品に形成し、フィルターロッド製造装置の形成部においてそれを軸を横切る方向で圧縮して、紙で包んで、フィルタープラグの最終的な長さに切断する。さらによく行われることとして、ただし絶対に必要なものではないのだが、移送方向に平行にロッドを形成する前に、この平面形状品をけん縮装置でけん縮する。けん縮すると、一方では材料密度を低下させながら、他方ではフィルターの圧力損失(通気抵抗)に作用する(高める)。ただし、最近公知の平面フィルターのパッキング密度として、ファイバー120から300mg/cmというのは、セルロースアセテートからつくられた公知のスペースフィルターのパッキング密度をはるかに超えている。平面フィルターの場合、横切る方向でのファイバー層のインターレースは、多くの場合、起こらないし、試みようとしてもいない。
【0019】
もっともよく知られた平面フィルターは、紙から作られたもので、たとえばMyria Filterという商品名でハンブルグのフィルトローナによって市販されている。WO95/14398号で述べられたフィルターは、リヨセルファイバーの高度にフィブリル化された人工セルロースファイバーを、セルロースファイバーとさらにまたアセテートファイバーと混合させた紙から、作られている。さらに、WO 95/35043号は、成分としてやはりこれもリオセルファイバーを含んだ、水でせん孔された(water−punched)生地から作られた、シガレットフィルターに関する。
【0020】
無論、上記の方法以外にも、平面形状の物品をリヨセルファイバーと組み合わせて形成する公知の方法いずれを用いても、平面フィルターを製造できる。このリヨセルファイバーは、フィブリル化済みの径であるがゆえに、もっとも注目されている。
【0021】
これらのフィルターは、平面層にはインターレースがないということ、そして製紙プロセスにおいて製造される製品の水に対する抵抗が小さいことにより、崩壊しやすく、生物学的に易分解であるとみなされている。そこでこのようなフィルターの場合、シガレットフィルターを巻き出して平面形状の物品にすれば、環境に与える影響下で、崩壊性の低いスペースフィルターとは対照的に、生物学的分解に適した微生物が作用する表面がかなり広くなる。平面フィルターのさらなる重要な有利性は、ニコチンと凝縮物の捕捉率は非常に高く、それでいながら、通気抵抗はスペースフィルターの通気抵抗と同等ということである。このような濾過性能の向上は、平面フィルターの物理的構造で説明のつくものであり、使用されたフィルター材料とは無関係である。
【0022】
しかしながら、セルロースアセテートをまったく使っていない、あるいはほんの部分的にしか使っていない平面フィルターを用いると、セルロースファイバーなどを原因として、喫味に悪い影響が出て、ユーザーはしばしばそれをマイナスに判断する。またセルロースアセテートから作られたスペースフィルターでは、フェノールアミンや硝酸アミンについての選択的捕捉率が高いことが極くあたりまえであるが、その点、主にセルロースファイバーから作られたフィルターは、そのような選択的捕捉率高さを有していない。
【0023】
そこでこれまでも、セルロースアセテートをベースにした平面フィルターを提案しようという試みは数多く行われてきた。たとえば独国公開27 44 796号の記載によると、セルロースアセテートから作られたいわゆるフィブレット(fibret)を、セルロースアセテートや天然または人工ファイバーと組み合わせて使用し、平面フィルターを製造している。また、たとえば米国特許第3,509,009号のように、シガレットフィルターに使用される生地の製造に溶融物のメルトブローン技術を適用しているものもある。
【0024】
なかでも独国特許196 09 143号によれば、熱可塑性のセルロースアセテートを出発原料にした、シガレットフィルター製造用の溶融物ブロー成形による生地がクレイムされている。しかしながら、前記材料から製造されたすべてのシガレットフィルターでは、これらのフィルターの(ニコチンまたはタールの捕捉率で測定された)濾過性能が、セルロースアセテートから作られた匹敵するスペースフィルターの通気抵抗よりはるかに高くなっている。さらにまた、純粋のセルロースアセテートは、ポリマーの熱変形を利用したプロセスでの処理には、不適当であることも知られている。これに関して生じた問題が、独国特許196 09 143号に詳細に述べられている。
【0025】
もうひとつの問題点は、前述したようにフィルター密度が高く、材料の使用量がかなり多いので、最初の原料が、製紙用パルプをベースした紙のように、安価なものであったとしても、フィルター1個の値段は、セルロースアセテートから作られたスペースフィルターの値段とは、まったく違ってくる。さらに、継ぎ目のない不織布からの平面形状の物品をフィルター製造に用いると、かなりもっと高価になる。これらの場合、紡糸プロセスの開始時に、けん縮されたトウが製造に利用できる。まず、このトウを切断してファイバーにし、そしてこのファイバーを追加操作のなかでさらに処理して、フィルター製造者の最初の材料としての平面形状の物品にする。このような処理手順の実施例が、既述のWO 95/14398号に、そしてまた独国公開27 44 796号にも、記載されている。
【0026】
上記の欠点を考慮すると、複数の工程(紡糸、切断、ファイバー製造)からなる方法によって製造された平面フィルターの技術は、大量生産される物品(フルフレーバーやライトのタバコセグメント)の処理には、決して及ばないことが理解できるはずである。
【0027】
セルロースアセテートから平面フィルターを製造するためのまったく異なる方法が、独国公開1 930 435号に開示されている。この場合、熱可塑化されていないセルロースアセテートファイバーから製造された従来型のフィルタートウを、ベールから巻き出して、従来の材料調製部で膨張させ、延ばして、通常の可塑剤を加える。次いで、スペースフィルターを製造する通常の処理方法とは異なり、調製されたフィルタートウウエブを加熱装置中で加熱し、続いて型彫りされた加熱ローラーによって、加圧下で熱可塑的にインターレースする。それから、こうしてできた平面強化された平面形状の物品を、配列化し、軸に向かって横切る方向に圧縮して、紙を巻き付けて、そして切断する。これは、米国特許第米国特許4,007,745号で述べられているような、継ぎ目のないセルロースエステルフィラメントからの平面フィルターとなる。この方法の有利性は、フィルターとしての製品特性という観点にたって、ニコチンや凝縮物の捕捉性に関して平面フィルターが備えている有利性と、特定の捕捉性および喫味に関してセルロースアセテートポリマーが備えている有利性とを、最初に組み合わせたことにある。フィルタートウが、単一工程でコスト効率よく、平面フィルターに変換できることも、ひとつの有利性である。しかしこのフィルターは、多数の矩形のくぼみを有する生地から、三角形の煙チャンネルが複数形成されているという特徴的な問題がある。このフィルター構造のさらなる欠点は、三角形の煙チャンネルが、特に喫煙中は、よく見えるので、製造された製品にとって視覚的欠点となるということである。
【0028】
独国公開1 930 435号に示された方法、および米国特許第4,007,745号の対応するシガレットフィルターには、フィラメントの熱可塑的溶融によって引き起こされる、いくつかのさらに大きな欠点がある。広い面積の完璧に溶融した表面部分の有孔性が低く(図2から6を参照せよ)、このことによって煙を濾過する効率が下がる。結局、これらのフィルターに必要とされる材料は、最近のスペースフィルターの材料より、かなり多くなる。一例として、米国特許第4,007,745号に開示されたフィルターの材料は、最近のスペースフィルターで必要とされる材料の2から2、5倍を超える使用量となっている(実施例4から7を参照)。
【0029】
さらに、強化されていない平面部分は、立体的な方向にけん縮され(独国公開独国公開1 930 435号、図6を参照)、軸に向かって横切る方向に圧縮してフィルタープラグを形成している間に、付近の平面層は再びその一部が立体的にインターレースする。生地を熱可塑的にインターレースする前にフィルタートウウエブを短時間熱処理するために、可塑化に先だって添加する可塑剤は未だファイバー中にしみ込んでいず、このことが結局、セルロースアセテートから作られたスペースフィルターの硬化に寄与するのと同じように、付近の生地層の付着にも寄与し、前記の立体的インターレースは、さらに促進される。このとき、セルロースアセテートの可塑化に使用される可塑剤製品の場合、独国公開 1 930 435号に述べられたように、セルロースアセテートから作られたスペースフィルターの硬化に使用され、溶剤として機能する化学物質と同じものであることに留意すべきである。
【0030】
フィルター材料が多量に必要なこと、および立体的インターレースが進むこと、いずれの不利点も、平面フィルターを巻きだして生地ウエブにする際の妨害となる。これに関連する原理は、前述のスペースフィルターの場合にも該当する。
【0031】
独国公開 1 930 435号の教唆するところのさらなる欠点は、すでに述べたように生地形成の時点でフィルタートウウエブが硬化剤の添加によって湿って、それによって表面が非常に粘着性を帯びるということである。この結果フィルタートウウエブがカレンダーロールに付着して、結局、この方法を行っていくのが、特に100m/minを超える処理速度において、非常に困難となる。
【0032】
そこで本発明の目的は、現状技術における、特に米国特許第4,007,745号で述べたフィルターの有するような上記欠点をもたない、継ぎ目のないセルロースエステルファイバーをベースにした平面フィルターを提供することである。このような平面フィルターであれば、立体的なインターレースがない状態で適切な硬度を有し、しかもその物理的崩壊性は、短ファイバーを有する生地から製造された平面フィルターの物理的崩壊性と同程度となるはずである。そしてこのとき、フィルトローナ(filtrona)硬度は市場の要望を満たす程度となるはずである。さらに、この平面フィルターは、現状技術において公知となっている平面フィルターの有利な特性はそのまま維持するはずであり、場合によっては、向上させる。
【0033】
本発明によれば、この目的は、セルロースエステル、特にセルロースアセテートのファイバーやフィラメントをベースにした、物理的崩壊性を有する高性能シガレットフィルターであって、
a)フィラメント繊度あたりのファイバー重量/通気抵抗比Sが、およそ0.7より大きいこと;
ここでS値は式
S=(m/ΔP7.8)/dpf[10m/daPA]
に従って計算され、mはファイバー重量[g]、ΔPは通気抵抗[daPA]、dpfはフィラメント繊度[dtex]であり、そしてこの通気抵抗に対しては、7.8mm径のときの値に変換して使う、
b)フィルター材料の残留クリンピングが1.45を超えないこと;
c)ファイバー重量がファイバー長さ1mmあたり最大10mgであること;そして
d)シガレットフィルターの硬度が、フィルトローナ硬度のおよそ90%を超えることを特徴とする高性能シガレットフィルターによって、達成される。
【0034】
本発明によるフィルターを製造するためには、熱可塑性セルロースエステルのファイバー材料かフィラメント材料を使い、あるいは、非熱可塑性セルロースエステルのファイバー材料かフィラメント材料を使う場合ならば、水溶性接着剤を使う。以下、ファイバー材料について述べるとき、そしてそれに対応する説明は、フィラメント材料にも適用されるものとする。ただし、フィラメント材料に適用することが適正であるときに限る。(セルロースエステル誘導体の熱可塑的特性に関して、内部可塑剤や外部可塑剤に関する独国公開196 09 143号で論じられたものを参照できる(1ページ、65行以下)。ここでの結論は、以下の説明を理解するための基本的で重要なこととなっている。さらに、熱可塑剤(thermoplasts)の定義については、1988年シュトゥットガルトのFranckh’sche出版社「Rompps Chemielexikon」拡張改訂第8版の第6巻の4229ページを追加的に参照できる。)本発明によるフィルターを製造するための材料として先に挙げたほうの、熱可塑性セルロースエステルファイバー材料の場合は、2つに分類できる。第1の分類では、たとえばセルロースアセトブチレートのようなすでにもとから熱可塑性であるようなセルロースエステルを材料として、製造するフィルターである。この場合のフィルタートウは、別の方法をなんら加えなくても、本発明による処理を行って、フィルターにすることができる。第2の分類では、たとえばセルロース−2,5−アセテートのような、最初から熱可塑性を有していないものを材料として製造するフィルターで、適切な可塑剤を添加して熱可塑性にしなければならない。この場合、可塑剤はファイバー中に均一に分布する必要がある。多様な方法により、可塑剤をファイバー中に均一に分布できたかどうかをチェックできる。たとえば、可塑剤の蒸発動作を記録する。このために、フィルタープラグを不活性ガス流において加熱して、市場で入手可能な水素炎イオン化検出器(flame−ionisation detector)(FID)で焼却することによって蒸発動作をテストする。ファイバー中に均一に導入された可塑剤と、表面に塗られただけの可塑剤とは、その蒸発動作が全く違う。つまり、ファイバー中への均一分布の場合は拡散が制御された状態で蒸発が行われるので、蒸発動作はファイバー表面に塗られただけの場合よりはるかに遅くなるのである。他に、示差熱重量分析(differential thermo−gravimetrics)によっても、蒸発動作を示すことができる。あるいは、ポリマーに適合する溶剤中で短時間抽出(short−time extraction)法と、引き続いて可塑剤の定量分析を行なうことによって、均一分布かどうかが判定できる。この方法によると、均一に分布された可塑剤に対し、表面にのみ塗られた可塑剤のほうが、可塑剤がこれら2つの場合で同じパーセンテージの含量であっても、定量分析された値は、著しく低くなる。さらに他に、NIR反射(reflection)で調べても、ファイバー表面の可塑剤の量とファイバー中に均一に分布された可塑剤の量との違いを示すことができる。この方法によると、均一に分布された可塑剤に対し、表面にのみ塗られた可塑剤のほうが、可塑剤がこれら2つの場合で同じパーセンテージの含量であっても、分析された値は明確に低くなる。
【0035】
本発明によるフィルターを製造するには、スペースフィルターに対して従来から行っていた方法で、フィルタートウをベールから巻きだして、空気式に膨張させ、延ばす。フィルターを製造する実際の工程に入る前に、不織布を、表面上の縦横いずれの軸方向においても可能な限り低い強度にして、中間に製造しておく。このようにすると、フィルター製造は、特に熱可塑化に必要な可塑剤がファイバー中に均一に分布している場合にはさらに、驚くほど成功した。
【0036】
本発明の範囲内においては、上記で参照した式に従った、フィラメント繊度あたりのファイバー重量/通気抵抗比Sは、およそ0.7より大きい。0.7より低いと、従来のセルロースアセテートフィルターの一般的な捕捉率と同程度の捕捉率となってしまう。フィラメント繊度あたりのファイバー重量/通気抵抗比Sが最大で2、特におよそ0.8から1.3の範囲内にあると好ましい。Sがこの好適な最大値2を超えると、このフィルター製品は、もはや経済上の要求として望ましいものを満たさないということになる。
【0037】
他の基本的パラメーターについては、以下のような枠組みの必要性がある。
【0038】
このフィルター材料の残留クリンピングIは、1.45より低くなっている。そしてこの残留クリンピングがおよそ1.05〜1.4、特におよそ1.1〜1.3であると好ましい。
【0039】
本発明による教示においては、ファイバー重量は、フィルターの長さ1mmあたり最大10mg、特にフィルターの長さ1mmあたり最大9.0mg、そして好ましくはフィルターの長さ1mmあたり少なくとも4mgとなっている。好適な範囲は、フィルターの長さ1mmあたりおよそ5〜8mgである。フィルターの長さ1mmあたり最大10mgを超えると、フィルター製品として経済上、成立しない。フィルターの長さ1mmあたり最小値およそ5mgは固守するのが好ましい。この値より低くなった場合、現状技術によると最小90%のシガレットフィルターのフィルトローナ硬度はもはや維持できなくなる。またこのフィルトローナ硬度の最小限界値、およそ90%は市場の要求を見据えたものとなっている。この場合、本発明によるシガレットフィルターのフィルトローナ硬度はおよそ90から95%、特におよそ91〜93%に設定できるフィルトローナ硬度は次のように定められる。12mm径の円筒状ロッドで、その平らな面のところで、水平方向に位置づけられたフィルターロッドに300gの荷重をかけて、ロッドの立て方向に押圧する。フィルターロッドに関して、荷重がかかる最初の接触前に定められた当初の径に対する、圧縮された径の比率をパーセンテージで表したものが、このフィルトローナ硬度となる)。CBDTFテストを10週間行った後における、本発明にかかる高性能フィルターの損失重量が、少なくとも40重量%、特に少なくともおよそ50重量%であるのが望ましい。
【0040】
本発明によるフィルターの通気抵抗は、フィルター長さ1mmあたり1から12daPAであるのが好ましい。使用されるフィルタートウのフィラメント繊度特性は、1〜20dtex内で変化する。
【0041】
本発明によるシガレットフィルターは、残留クリンピングIが低いので、その崩壊性が高まる。この低い残留クリンピングによって、生地ウエブの平面内や平面どうしの間で、フィラメントがクロスフッキングを減少させるからである。上述したように、本発明によるフィルターの残留クリンピングは1.45より低い。
【0042】
本発明によるフィルターの物理的崩壊性をさらに向上させるために、独国特許43 40 029号の開示のように、複数の幅を有するファイバーストリップからフィルターを作るのがよい。物理的崩壊性を向上させるための別の実施態様によれば、フィルターロッド製造機のストランド部分に入る前に、いくつかのストリップに分離されているファイバーストリップから作られているシガレットフィルターもある。
【0043】
本発明の継ぎ目のない熱可塑性セルロースエステルファイバーには、セルロースアセテート、特にセルロース−2、5−アセテート、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセトプロピオネート、および/またはセルロースプロピオネートが含まれる。この継ぎ目のないセルロースアセテートからの熱可塑ファイバーの置換度(degree of substitution)がおよそ1.5から3.0、好ましくはおよそ2.2から2.6であると好ましい。
【0044】
熱可塑化に用いるセルロースエステルと、ファイバー中に均一に分布される可塑剤とは、たとえば次のグループから選択される。グリセロールエステル(glycerine ester)(特にグリセロールトリアセテート(glycerine triacetate))、エチレンカーボネート、およびプロピレンカーボネート、クエン酸エステル(特にアセチルシトレート、トリエチルシトレート)、グリコールエステル(特にトリエチレングリコールジアセテート(triethylene glycol diacetate)(TEGDA)、またはジエチレングリコールジベンゾエート)、Carbowax(登録商標)(特に、米国のUCC社製の分子量200から14000のポリエチレングリコール)、スルホラン(テトラヒドロチオフェン−1、1−ジオキシド)、脂肪酸エステル、リン酸エステル(特にトリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、あるいはトリメチルホスフェート)、フタル酸のエステル(特に、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、および/または、ジイソデシルフタレート)そしてこれらのうちのひとつもしくはいくつかの物質からの化合物の混合物などである。
【0045】
この技術分野の専門家であれば、導入すべき、可塑化する可塑剤および/または水溶性接着剤の分量については、熟知している。一般的にいって、可塑剤および/または接着剤の分量は、およそ1から40重量%であるが、場合によっては、可塑剤の含有量が、本発明の教唆に影響することなく何ら問題なく、この範囲を超えることがある。
【0046】
水溶性の接着剤は、ファイバー表面に存在しているのが好ましい。そしてこの接着剤としては、これまでもセルロースアセテートからスペースフィルターを製造している間に適用していた、通常の高沸点溶剤を使用できる。例をあげると、ポリアルキレンオキシド(たとえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、あるいは、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドとからの共重合体、そしてそれらの誘導体)、水溶性のエステルやエーテル(セルロースエステルやセルロースエーテルも)、スターチ、スターチの誘導体、パラーポリビニルアセテートおよび/またはポリサッカリド、水溶性のポリアミドおよびポリアクリレートなどを使用できる、つまりファイバーウエブに適用できる。
【0047】
本発明のさらに別の好適な実施態様においては、セルロースエステルファイバーとフィラメントが、光反応添加剤、生物学的崩壊性を促進する添加剤、選択的捕捉作用を有する添加剤、および/または染色顔料としての、添加剤を含んでいる。光反応添加剤としては、細かく分散された平均粒径が2μmより小さいアナタース形酸化チタンを使うと好ましい。また生物学的分解を促進する添加剤として、特に窒素含有物質で塩基性アミンを放出する天然あるいは微生物分解生成物が挙げられる(たとえば、尿素およびその誘導体;オリゴペプチドおよびたんぱく質、たとえばβ−ラクトグロブリン;カルボニル化合物類やアミン類からの縮合物、たとえばヘキサメチレンテトラミン;そして窒素含有ヘテロ環式有機化合物、特にカルバゾールなどが挙げられる)。
【0048】
選択的捕捉効果を有する好適な添加剤は、たとえばWO97/16986号で言及されたような濾過補助剤である、有機酸や酸性カルボン酸エステル、ポリフェノール、あるいはポルフィリン誘導体が用いられる。また、生物学的分解能力および光化学分解能力に関して、現状技術のスペースフィルターの場合はその向上は限られたものだったが、本発明の高性能シガレットフィルターは、適切な方法で、かなりの程度まで向上できる。
【0049】
以上のように本発明につながる有利性は多岐にわたる。特に、本発明にかかるフィルターの環境影響下での易分解性は、非常に大きな有利点である。公知のスペースフィルターと比較すると、生物学的分解能力および光化学分解能力に関して、本発明のフィルターは著しく向上している。さらに、たとえばセルロースアセテートから作られたスペースフィルターと比べると、本発明のフィルターは、通気抵抗は同じなのに捕捉性は増加しており、同時に、フィルターに課される要求には、特にタバコ製造者や末端ユーザーなどによって課される要求には、十分応えるものである。さらに、多種類の、特に限定されないフィラメントサイズ(フィラメント繊度)の最初のトウを混合することによって、これに対応した最適のサーフェスボリュームや濾過性能を設定することができる。このような方法によって、このフィルトローナ硬度に応じてフィルターを最適化することもできる。そのうえ、トリアセチンのような可塑剤を使用することによって、喫味を高めるような影響が働きながら、いっぽうで、煙内を直接通過する可塑剤の量はかなり低くなっている。結局、本発明による高性能シガレットフィルターでは、凝縮物の値(condensate value)がかなり低くなった。
【0050】
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に示すが、これは本発明による教唆を限定しようというものではない。当業者であれば、本発明による議論の範囲内で、さらに別の実施態様が明らかとなろう。
【0051】
【実施例】
(比較例1)
比較例1は、昨今の一般的なシガレットフィルター(スペースフィルター)についてのものである。この比較例1においては、シガレットフィルターは、3.0Y35仕様によるフィルタートウから、製造される。このフィルターを構成する個々のフィラメントは、フィラメント繊度が3.33dtexで、全繊度が33.889dtexであり、いっぽうでフィラメントの断面はY字型である。またフィルターは21mmの長さで、径は7.80mmであり、トリアセチンの含量は7%(8.5mg)である。通気抵抗は、アセトン(acetane)含有重量107mgで60daPAである。フィルターはGlatz(ドイツ、ナイデンフェル67468)製の無孔性フィルター巻きとり紙F796−28で巻かれている。フィルターロッドのフィルトローナ硬度は92.2%である。したがって、フィラメント繊度あたりに規準化したフィルターの重量/通気抵抗比S=0.54(10m/daPA)である。そしてこれらのフィルターを、CORESTAワーキンググループによって開発されたテスト法(CBDTFテスト)に従って崩壊性をテストした。結果を表1にまとめた。
【0052】
テスト材料(巻きとり紙をはずしたフィルタープラグ10個)に、キセノンバーナーで、290nmより長い波長で照射する。照射の強さは340nmで定められ、0.35Wm−2nm−1に設定される。温度は、白色規準(white standard)で測定されて55℃である。試料は、脱イオン水で毎日2回湿らせる。1日に1回、試料を、スチールのカップ内で、4個のスチールの玉(M=16g、D=1.2cm)で振動させることによって、物理的に応力を加える。調製後、週に1回、試料の重量そしてあるいは容量を判定する。フィルターの凝縮物の捕捉性を判定するために、21mmの長いフィルターを「アメリカンブレンド」タバコストランドにつなげて、CORESTAワーキンググループ推奨基準22および23号に従って喫煙する。ケンブリッジフィルターとタバコスタブ(stub)から分離したフィルターとを、メタノールで抽出して、それに応じた希釈をしてから、溶液の吸光率をUV分光器によって、波長310nmで判定する。捕捉率は、以下の式によって計算する。
= Efilter/(Efilter+E Cambridge filter
比較例1においては、凝縮物捕捉率は37.5%と判定された。
【0053】
(比較例2)
3.0Y55(フィラメント繊度は3.33dtex、全繊度は61.111dtex)仕様によるフィルターを、ハンブルグのHauni製の従来型の2段階延伸装置KDF2を通して、8%のトリアセチンを噴射する。逆転ローラーから出た最小幅が250mmのフィルタートウウエブを、一対の加熱カレンダーローラーに導入して、40kg/cmの有効ゲージ圧(ライン圧)で、カレンダー加工する。型彫りされたカレンダーローラーの径は230mmで、溝の付いた幅は350mmで、1cmあたり10個の型彫りされた溝を有する。これらのカレンダーローラーは、シリコンオイルで205±3℃まで加熱される。溝の形状は台形で、上底が0.4mm、下底が0.45mmで、斜角が35°である。
【0054】
このような方法で製造された生地は、カレンダーローラーを出てから、紡糸ジェットと市場で入手可能なハンブルグのKorber製のKDF2とに、70m/mmのストランド速度で導入して、ストランド形状に折たたみ、巻きとり紙で巻いて、126mmの長さのフィルターロッドに切断する。このフィルターロッドの径は、7.8mmに設定された。このフィルターロッドのフィルトローナ硬度は、89.5%であった。これらのフィルターロッドから、21mmの長さのフィルタープラグを切断した。次いで、比較例1に示されたのと同様に、これらのフィルタープラグの崩壊性についてチェックした(結果は表1にまとめられている)。これらのフィルターロッドの通気抵抗は、141mgのアセトン含有重量で、51daPAとなる。かくして、フィラメント繊度あたりのファイバー重量/通気抵抗比Sは0.83[10m/daPA]である。凝縮物捕捉率は、やはり比較例1で述べたのと同様に判定されて、42.3%であった。
【0055】
噴射されたトリアセチンが不均一に分布されていることの実証は次のように行われる。調査日の3ヶ月前に製造された21mmの長さのフィルタープラグを、内径が7.5mmのV2Aスチール菅に導入する。スチールパイプの内径は、技術的手段によって、両端にむかってそれぞれ先細に0.3mmになる。入り口側では窒素ガスが30mL/minの流速で流れ込み、出口側では市場で入手可能な水素炎イオン化検出器(FID)に接続されている。この試験パイプを、加熱炉において、75℃/minの加熱速度で炉の温度が150℃になるまで、加熱する。記録されたFIDの信号は、もっとも遅い場合でも2分後にはその最大強度に、そしておよそ6分後には基準線に達するという不均一さであった。
【0056】
(実施例)
300kgのセルロースアセテートフレークを、全容量が615Lの二重壁の汎用ミキサーと冷却/加熱装置とに入れる。混合器具には、3枚の羽根が、底部付近で回転して駆動シャフトに垂直となるように配されて、一体的に取り付けられている。一体部品としての4枚羽根のチョッパー器具も取り付けられており、これによって凝集物の形成が防止でき、いっぽうで、可塑剤が添加され拡散されて21m/sec(2890rpm)の周速で駆動されている。
【0057】
ミキサー1は周速6.5m/secで始動する。10分間にわたって、65kgのトリアセチンを均一に添加する。このとき、チョッパー器具2のスイッチを入れる。そして、さらに強化された混合を12分間行って、均質混合物を製造する。次の20分間で、この混合物を76℃の材料温度になるまで加熱した。この温度は5分間維持される。続いて、30分間冷却して20℃までにする。トリアセチンがフレークに作用する時間は全部で67分になる。そのあとミキサーを3分間ですばやく空けた。この方法で得られた製品は、細流性(trickling capacity)や保管性にすぐれている。この熱可塑化されたセルロースアセテート粒体を、従来の乾式紡糸法によって処理して、3.0 Y 55という仕様のフィルタートウ[フィラメントファイバー度は3.33dtex、全繊度は61.111dtex]にする。
【0058】
このフィルタートウは、ハンブルグのHauni製の従来型の2段階延伸装置KDF2で製造した。比較例2とは対照的に、延ばした後に可塑剤を追加して添加することはない。逆転ローラーから出た最小幅が250mmのフィルタートウウエブを、一対の加熱カレンダーローラーに導入して、カレンダー加工する。型彫りされたカレンダーローラーの径は150mmで、幅は550mmで、1cmあたり10個の型彫りされた溝を有する。これらのカレンダーローラーは、シリコンオイルで180±3℃まで加熱される。溝の形状は台形で、上底が0.4mm、下底が0.45mmで、斜角が35°である。このような方法で製造された生地は、カレンダーローラーを出てから、市場で入手可能なハンブルグのKorber製のKDF2に、それを120m / mmのストランド速度で導入して、ストランド形状に折たたみ、巻きとり紙で巻いて、126mmの長さのフィルターロッドに切断する。このフィルターロッドの径は7.8mmに設定された。このフィルターロッドのフィルトローナ硬度は、91.4%であった。これらのフィルターロッドから、21mmの長さのフィルタープラグを切断した。次いで、比較例1に示されたのと同様に、これらのフィルタープラグの崩壊性についてチェックした(結果は表1にまとめられている)。これらのフィルターロッドの通気抵抗は、156mgのファイバー含有重量で、51daPAとなる。かくして、フィラメント繊度あたりのファイバー重量/通気抵抗比Sは0.92[10m/daPA]である。凝縮物捕捉率は、やはり比較例1で述べたのと同様に判定されて、44.1%であった。
【0059】
噴射されたトリアセチンが均一に分布されていることの実証は次のように行われる。調査日の3ヶ月前に製造された21mmの長さのフィルタープラグを、内径が7.5mmのV2Aスチール菅に導入する。スチールパイプの内径は、技術的手段によって、両端にむかってそれぞれ先細に0.3mmになる。入り口側では窒素ガスが30mL/minの流速で流れ込み、出口側では市場で入手可能な水素炎イオン化検出器(FID)に接続されている。この試験パイプを、加熱炉において、75℃/minの加熱速度で炉の温度が150℃になるまで加熱する。記録されたFIDの信号は、もっとも早い場合でも4分後にその最大強度に、そして基準線に達するのにおよそ10分もかかるという均一さであった。
【0060】
表1に、比較例1、2そして本発明による実施例の崩壊性実験の結果が示されている。
【表1】
Figure 2004536551
【0061】
上の表に示された値から、実験期間が進んでいくにつれ、本発明にしたがって製造された製品の崩壊性は、比較例の値より、おどろくほど著しく高まっている。
【0062】
表2に、測定されたデータをまとめた。
【表2】
Figure 2004536551

Claims (20)

  1. セルロースエステルファイバーまたはフィラメント、フィラメントをベースにした、物理的崩壊性を有する高性能シガレットフィルターであって、
    a)前記フィラメントまたはファイバーフィラメントfあたりのファイバー重量/通気抵抗比Sが、実質的に0.7より大きいこと;
    ここでS値は式
    S =(m/ΔP7.8)/dpf[10m/daPA]
    に従って計算され、mはファイバー重量[g]、ΔPは通気抵抗[daPA]、dpfはフィラメント繊度[dtex]であり、そしてこの通気抵抗に対しては、7.8mm径のときの値に変換して使う、
    b)フィルター材料の残留クリンピングが1.45を超えないこと;
    c)ファイバー重量がフィルター長さ1mmあたり最大10mgであること;そして
    d)シガレットフィルターの硬度が、フィルトローナ(filtrona)硬度の実質的に90%を超える
    ことを特徴とする高性能シガレットフィルター。
  2. セルロースエステル材料がセルロースアセテートであることを特徴とする、請求項1記載の高性能シガレットフィルター。
  3. シガレットフィルターは、CBDTFテストによる10週のテスト期間後、少なくとも40%の損失重量があることを特徴とする、請求項1または2記載の高性能シガレットフィルター。
  4. セルロースエステル材料が熱可塑性で、可塑剤が使用されて、しかもその可塑剤が、ファイバーおよびフィラメント中に均一に分布されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  5. ファイバーやフィラメント表面上に、水溶性の接着剤が存在することを特徴とする、請求項1から4のいずれかひとつに記載の高性能シガレットフィルター。
  6. 残留クリンピングが、実質的に1.05〜1.4、特に実質的に1.1〜1.3であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  7. シガレットフィルターが、複数種の幅を有するファイバーストリップから製造されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  8. シガレットフィルターが、前もっていくつかのストリップに分離されたファイバーストリップから製造されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  9. 熱可塑性ファイバーや熱可塑性フィラメントが、セルロースアセテート、特に、セルロース−2、5−アセテート、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセトプロピオネート、および/またはプロピオン酸セルロースを含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  10. 可塑剤を用いるときに、その可塑剤の含有量が1〜40%であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  11. 可塑剤を用いるときに、それが、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、および/またはクエン酸ジエチルエステルであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  12. 熱可塑性ファイバーや熱可塑性フィラメントが、セルロースアセテートをベースにして、置換度が実質的に、1.5〜3.0,特に実質的に2.2〜2.6であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  13. 水溶性の接着剤が、ポリエチレングリコール、水溶性エステルまたはエーテル、スターチおよび/またはスターチの誘導体、パラポリビニルアルコール、パラポリビニルアセテートとして在ることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  14. フィラメント繊度あたりのファイバー重量(またはフィラメント重量)/通気抵抗比Sが、最大で2、特に実質的に0.8〜1.3の範囲内であることを特徴とする、請求項1記載の高性能シガレットフィルター。
  15. ファイバー重量(またはフィラメント重量)が、フィルター長さ1mmあたり少なくとも4mg、特にフィルター長さ1mmあたり5〜8mmあることを特徴とする、請求項1から14のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  16. シガレットフィルターのフィルトローナ硬度が実質的に90から95%、特に実質的に91から93%であることを特徴とする、請求項1から15のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  17. シガレットフィルターは、CBDTFテストによる損失重量が少なくとも実質的に50重量%であることを特徴とする、請求項3〜16のいずれか1項に記載の高性能シガレットフィルター。
  18. セルロースエステルファイバーおよびセルロースエステルフィラメントが、光反応添加剤としての添加剤、生物学的崩壊性を促進する添加剤、選択的捕捉作用を有する添加剤、および/または染色顔料を含むことを特徴とする、請求項1から17少なくともいずれかひとつに記載の高性能シガレットフィルター。
  19. 光反応添加剤として、細かく分散された、平均粒径が2μmより小さい、アナタース形酸化チタンを使うことを特徴とする、請求項18記載の高性能シガレットフィルター。
  20. 有機酸や酸性カルボン酸エステル、ポリフェノール、および/またはポルフィリン誘導体が、添加剤として用いられることを特徴とする、請求項18記載の高性能シガレットフィルター。
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