JP2004525002A

JP2004525002A - イオノマーラミネート及びイオノマーラミネートからなる製品

Info

Publication number: JP2004525002A
Application number: JP2002577198A
Authority: JP
Inventors: ドマイン、ジョセフ・ディ; ヴァレンテイジ、ジェフリー; メカ、プラサダラオ
Original assignee: エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク
Priority date: 2001-03-29
Filing date: 2002-03-21
Publication date: 2004-08-19
Also published as: JP2004525001A; KR20030085077A; EP1383652A1; CN1535206A; WO2002078953A1; US20050221077A1; CN1500040B; KR20030085079A; CA2439623A1; CN1500040A; EP1383651A4; US20040076846A1; TW575503B; CN100513165C; AR033013A1; WO2002078954A1; KR100874786B1; US7335424B2; MXPA03008843A; EP1383651A1

Abstract

ラミネート構造体は少なくとも１のイオノマー樹脂層（ａ）及び少なくとも１の酸ポリマー又は酸ポリマーと熱可塑性ポリオレフィンのブレンド（ｂ）を有し、熱成形され得、成形品を生成し、更なるポリオレフィン支持体が提供され得る。ラミネートは着色され、プラスチック支持体の表面をプリントする必要性をなくし得る。ラミネートは自動車部品及びスポーツ用具の製造において有用である。

Description

【０００１】
発明の分野
本発明はポリオレフィン等の支持材料と接触するイオノマー及び酸ポリマ−ラミネ−トからなる複合材料並びにイオノマー／酸ポリマ−ラミネ−ト成形品から製品を製造する方法に関する。
【０００２】
発明の背景
自動車、旅行鞄、電気器具、及び他の耐久性のある製品のような製品にプラスチックから製造される耐久性及び光沢のある外表面材（フェーシア）を用いると、これら製品の美感と実用性の双方が増す。しかし、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカ−ボナ−ト、ポリスチレン等の多くのプラスチックが有する物理的特徴のために、不可能でないにしても、これらの外表面を従来の塗料を用い、一般的な塗装技術により着色することは困難であることが多い。さらに、その塗料自体が環境問題となり、ペイントされると製品のリサイクル性を低下させる。そのため、そのような製品に用いる、防食性があり且つ装飾された外表面材を新たに生成する方法の開発に高い関心がある。
【０００３】
イオノマー物質は本技術分野で公知であり、プラスチックフィルムに有用であると共に種々のプラスチック支持体のコ−ティングに有用となることは公知である。例えば、米国特許第５，４８２，７６６号、４，１４８，９７２号、５，５４３，２３３号、４，８００，１３０号、４，６５６，０９８号、５，２０６，２９４号、４，３３５，１７５号；ＤＥ３６２６８０９Ａ；ＥＰ０７２１８５６；及び特開平０８−２６９４０９，特開２００００８５０６２，及び特開平０４−０５２１３６を参照のこと。イオノマーコーティングは耐引掻性及び耐磨耗性と同様、靱性及び美感に対しても有用である。イオノマーを用いる問題としてイオノマーシート又はイオノマー層を支持体層に結合する問題が依然存在する。支持体が予備成形され、その後イオノマーが支持体に固定される（近年の成形法において最も多くなされている）場合には、この問題は特に当てはまる。例えば、支持体がポリプロピレン又はエチレン−プロピレンコポリマーのような物質から製造される自動車のバンパーである場合、支持材料は一般に射出成形され、第１工程で固体バンパーを形成する。その後、このバンパーを着色するために、従来の自動車塗料で塗装されるか、そうでなければ材料には成形後、バンパーに固定されなければならないものもあり、例えば、積層されたイオノマー又はイオノマー層等の多層材料をバンパーに固定することは非現実的となる。
【０００４】
必要とされるのは、イオノマー等の予め着色された材料を支持体に接着させる方法（イオノマーが１以上の層を含み、所望の最終用途製品の形状に予備成形され、その後支持体が成形されたイオノマー材料に固定可能である）である。
【０００５】
発明の概要
これらの問題及びその他の問題は本発明により解決される。ここで成形され得るラミネートが形成され、支持体に固定され、その後、複合物品を形成する。ラミネートは少なくとも１のイオノマー層と、そのラミネートが支持体に固定され得るタイ層を含む。タイ層は、少なくとも１の層の酸ポリマー、又は酸ポリマーと他の材料のブレンドからなる少なくとも１の層を有する。本明細書で開示のラミネート、複合材料及びそのラミネートと組成物を生成する方法は、ペインティングの必要性をなくし且つリサイクル性の高い製品を生み出す。本発明のラミネートは、共押出し、熱成形及び射出成形等の本技術分野で公知の種々の方法に適用可能であり、従って用途が広い。
【０００６】
本発明の実施態様は少なくとも１のイオノマー層、酸ポリマーからなる少なくとも１の層を有するタイ層を含むラミネート成形品であり、第１層及びタイ層は互いに接しラミネート成形品を生成する。他の実施態様において、ラミネート成形品はさらに支持体に固定され複合成形品を生成する。少なくとも１のイオノマー層は所望の実施態様において着色される。
【０００７】
少なくとも１のタイ層は酸ポリマーとポリオレフィンのブレンド、軟質イオノマー、軟質イオノマーと酸ポリマーのブレンド、軟質イオノマーとポリオレフィンのブレンド、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。更に、タイ層はこれらの種々の材料からなる任意の数の層を有し得る。ポリオレフィンは、例えばポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、プロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーからなるブレンド、及びそれらの混合物を含む。タイ層の所望の実施態様は酸ターポリマーとポリプロピレン又はポリエチレンのブレンドからなる単一又は二重の層である。
【０００８】
支持体はポリオレフィン又は他の熱可塑性樹脂（例えば、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、プロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーからなるブレンド、木材、グラスファイバー、及びそれらの混合物等）となり得る。
【０００９】
また、本発明はラミネート成形品およびラミネートをその形状に熱成形することを含む複合材料を生成する方法を含み、ラミネートは少なくとも１のイオノマー層および酸ポリマーからなる少なくとも１の層を有するタイ層を有し、第１層とタイ層は互いに接しラミネートを形成する。他の実施態様は固定する工程、例えば支持層をラミネートのタイ層に射出成形又はプリントすることにより複合成形品を生成する。ラミネートは本技術分野で公知の共押出し法により製造をとり得る。
【００１０】
発明の詳細な説明
本明細書において、“ラミネート”の用語は、フィルム、シート又は層の形状で任意の数の同一又は相違する材料を意味するために用いられる。各層は、任意の適切な手段により互いに固定され、例えば材料の固有の性質により互いに密着し、または加熱、放射、化学的な方法若しくは他の適切な方法等により材料の密着性を誘起する。ラミネートを形成する方法の例としては、共押出し、熱的貼り合せ、又は接着結合、又はそれらの組み合わせがあるがこれらに制限されるわけではない。
【００１１】
本明細書において、“層”の用語は、任意の適切な手段により互いに固定されて形成される各々の１以上の同一又は相違する材料を意味し、その適切な手段としては、例えば材料の固有の性質により互いに密着し、または加熱、放射、化学的な方法若しくは他の適切な方法等により材料の密着性を誘起することがある。“層”の用語は、異なる境界が材料間で存在するような最終生成物中に互いに接する検出可能な、個別の材料をいうがこれらに制限されるわけではない。“層”の用語は、層の至るところで連続する材料を有する製品を含む。
【００１２】
本明細書において、“複数の族（Ｇｒｏｕｐｓ）又は族（Ｇｒｏｕｐ）”の用語は、ＨＡＷＬＥＹ’ＳＣＯＮＤＥＮＳＥＤＣＨＥＭＩＣＡＬＤＩＣＴＩＯＮＡＲＹ８５２（第１３版１９９７年）における周期律表の族に対し新規の番号を付するシステムに基づいて用いる。
【００１３】
本発明の実施態様は、少なくとも１の酸ポリマー又は酸ポリマーと下記にさらに記載する他の材料とのブレンドを有するタイ層、及び少なくとも１のイオノマー材料層のラミネートへの組み込みを含む。ラミネートは、製造される所望の最終製品と一致する形状に（例えばある実施態様における熱成形により）成形される。その後、ラミネート成形品は、ポリオレフィン等のプラスチック支持材料と組み合わされ、ある実施態様において射出成形されることにより複合材料（本明細書では“複合材料（ｃｏｍｐｏｓｉｔｅ）”）又は複合物品（又は“複合成形品（ｓｈａｐｅｄｃｏｍｐｏｓｉｔｅ）”）を生成する。ラミネート層は当業者に公知の任意の従来の方法により生成され得る。ラミネート及び複合材料の実施態様は図１に示されるように記載され得る。図１のある実施態様において、Iは少なくとも１のイオノマーａ及びタイ層ｂを有するラミネートを示す。層ａ及びｂは１層のみに制限されることを意味するのではなく、それぞれが多層又は複数の材料のブレンドとなり得ることを意味していると理解される。
【００１４】
本発明の複合材料の実施態様は、図２に示され、Iは少なくとも１のイオノマー層ａ及びタイ層ｂを有するラミネートを示し、IIはラミネートIと少なくとも１の支持層ｃを含む複合材料であることを表わしている。層ａ，ｂ及びｃは１層のみに制限されることを意味するのではなく、各層が多層又は複数の材料のブレンドとなり得ることを意味していると理解される。
【００１５】
本発明の複合材料の他の実施態様に対する説明図として、ラミネート及び複合材料は図３に示され、ラミネートIは少なくとも２のイオノマー層ａ及びａ’を有し、タイ層は少なくとも２の材料層ｂ及びｂ’を有し、ラミネートは支持層ｃに結合され、本実施態様では単一層として示される。
【００１６】
タイ層及び支持体は互いに接し、２層間で接着領域を形成する。ある実施態様において、接着領域は一定であり、連続的である。また、他の実施態様において、最終複合成形品は、少なくとも１のイオノマー層の少なくとも一部が外部環境にさらされ、目に見え、一方、他の実施態様において、イオノマー層の一部又は全部が外部環境にさらされないか、目に触れないような成形品である。下記はラミネートの各成分：Iを構成する少なくとも１のイオノマー及びタイ層、及びイオノマーと酸ポリマーと共に複合材料IIを構成する支持層についてより詳細に記述するものである。
【００１７】
イオノマー
本発明において用いるイオノマーはＣ_２乃至Ｃ_４のα−オレフィン誘導単位（本明細書においてエチレンは“α−オレフィン”として含まれる）及びＣ_３乃至Ｃ_６のα，β−エチレン系の不飽和カルボニル酸のコポリマーであるイオン性化合物であり、ポリマーの酸性側基と結合する１以上の種類の金属イオンを含む。一般的なイオノマーとその製造方法は、例えば米国特許第３，２６４，２７２号、４，９１１，４５１号、５，２１０，１３８号、及び５，９２９，１７４号；及びＷＯ９８／５２９８１、９５／１１９２９、９６／２３００９、９７／１１９９５及び９７／０２３１７に開示されている。
【００１８】
本発明のイオン性コポリマーを生成するために適した錯体を形成していない金属イオンは、元素周期律表の第１乃至１３族の１、２、又は３価の金属イオンを含む。複数の実施態様は、以下の金属イオンＮａ^＋、Ｋ^＋、Ｌｉ^＋、Ｃｓ^＋、Ａｇ^＋、Ｈｇ^＋、Ｃｕ^＋、Ｂｅ^２＋、Ｍｇ^２＋、Ｃａ^２＋、Ｓｒ^２＋、Ｂａ^２＋、Ｃｕ^２＋、Ｃｄ^２＋、Ｈｇ^２＋、Ｐｂ^２＋、Ｆｅ^２＋、Ｃｏ^２＋、Ｎｉ^２＋、Ｚｎ^２＋、Ａｌ^２＋、Ｓｃ^３＋、Ｆｅ^３＋、Ａｌ^３＋及びＹｔ^３＋を含む。上記の種々のイオンにおいて、Ｍｇ^２＋、Ｎａ^＋及びＺｎ^２＋は所望の実施態様において用いられる金属である。イオノマーのカルボン酸基と、所望の金属化合物（金属酸化物、金属クロライド等）由来の金属イオンとの反応は、“中和反応”として呼ばれいる。
【００１９】
本発明に用いるイオノマーは一般に、ある実施態様において５０重量％を超える、他の実施態様において７５乃至９５重量％のα−オレフィン誘導単位、及び５乃至２５重量％のα，β−エチレン系不飽和カルボン酸誘導単位を含み得る。
【００２０】
イオノマーのある実施態様は下記の構造（１）のように記載され得る。
【化１】

【００２１】
式中、Ｘ^１及びＸ^２は同一又は相違し、水素又はＣ_１乃至Ｃ_６アルキルとなり得、Ｍ^ｎ＋は金属イオン又はＮＨ_４ ^＋である。勿論、ｎが２−４の場合、例えばＺｎ^２＋等の２価金属を伴うような場合、イオノマーに対する電荷の中和は同一のポリマー鎖又は隣接ポリマー鎖からなるｎ個の酸性基の全てと反応することにより得られる。構造（１）はイオノマーがブロックコポリマーであるか又はブロックコポリマーとなるように制限されると解釈されることを意図していない。ｉ，ｊ及びｋの値は下記の関連式（２）及び（３）により決定される。
【００２２】
【数１】

【数２】

式中、Ｑは、ある実施態様において全イオノマー重量に対し酸モノマー由来の１０乃至４０％のポリマー単位、他の実施態様において全イオノマー重量に対し酸モノマー由来の１５乃至２０％のポリマー単位であり、Ｐはある実施態様において金属イオンで中和された１０乃至５０％、他の実施態様において金属イオンで中和された２０乃至４０％の酸性基である。ある実施態様においてエチレンから誘導されるポリマー成分ｉは線状又は分岐され得る。
【００２３】
望ましいイオノマーにより、シート又は表皮を形成し得、耐引掻き性、光沢、及び耐磨耗性がそれぞれ優れている。イオノマーの実施態様において、溶融温度が８０℃と８８℃の間、メルトインデックス（ＭＩ）がある実施態様において０．５と３ｄｇ／分（ＡＳＴＭＤ１２３８、１９０・２．１６）の間、他の実施態様において０．８乃至２．５ｄｇ／分である。イオノマーは１％割線曲げ弾性率（ＡＳＴＭＤ−７９０）がある実施態様において１５０と４００ＭＰａの間、他の実施態様において２００乃至３５０ＭＰａである。望ましいイオノマーはエチレンアクリル酸コポリマーイオノマー等である。
【００２４】
他のイオノマーは、例えばブタジエン−アクリル酸コポリマーイオノマー、ペルフルオロスルホナートイオノマー、ペルフルオロカルボキシラートイオノマー、テレケル酸ポリブタジエンイオノマー、スルホン化エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーイオノマー、スチレン−アクリル酸コポリマーイオノマー、スルホン化ポリスチレンイオノマー、スルホン化ポリペンテナマーイオノマー、テレケル酸ポリイソブチレンスルホン化イオノマー、アルキルメタクリラート−スルホナートコポリマーイオノマー、スチレン系ポリアンホリテスイオノマー及び酸−アミンイオノマー等があるがこれらに制限されるわけではない。カルボン酸系の側基の塩を用いるイオノマーの一般的な例は、ＧＢ１，０１１，９８１号；米国特許第３，２６４，２７２号；３，３２２，７３４号；３，３３８，７３４号；３，３５５，３１９号；３，５２２，２２２号；及び３，５２２，２２３号に開示されている。ホスホナート系の側基を用いるイオノマーの一般的な例は、米国特許第３，０９４，１４４号；２，７６４，５６３号、３，０９７，１９４号；及び３，２５５，１３０号に開示されたイオノマーを含む。スルホンナート系の側基をを用いるイオノマーの一般的な例は、米国特許第２，７１４，６０５号；３，０７２，６１８号；及び３，２０５，２８５号に開示されているイオノマーを含む。他の有用なイオノマーは一般に米国特許第５，６３１，３２８号、５，６３１，３２８号、５，５５４，６９８号、４，８０１，６４９号、５，３２０，９０５号、５，９７３，０４６号及び４，５６９，８６５号に開示されているイオノマーを含む。
【００２５】
エチレン誘導単位とアクリル酸（ＡＡ）誘導単位からなるコポリマーを含むイオノマーが所望される。表１に示されるように、市販のイオノマーは、例えばＩＯＴＥＫシリーズ（ＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｍｐａｎｙ，ヒューストン，ＴＸ）があり、例えばＩＯＴＥＫ８０００（（中和の前の）１５重量％アクリル酸からなる４５％のナトリウムで中和されたエチレン系のイオノマー）、及びＩＯＴＥＫ７０３０（１５重量％アクリル酸からなる２５重量％の亜鉛中和されたエチレン系イオノマー、及びＳＵＲＬＹＮ樹脂（ＤｕＰｏｎｔＣｏｍｐａｎｙ，Ｗｉｌｍｉｎｇｔｏｎ，ＤＥ）等を含むが、これらに制限されるわけではない。
【００２６】
１以上のイオノマー層は、酸化防止剤、顔料又は染料、及び他の試薬等の添加剤を含み得る。ある実施態様において、最終複合材料中、少なくとも１のイオノマー層は、顔料、防曇剤、帯電防止剤、透明剤、酸化防止剤、又は他の添加剤を含む。外面用途ではＴＩＮＵＶＥＮ７９１（ＣＩＢＡＳｐｅｃｉａｌｔｙＣｈｅｍｉｃａｌｓ）又はＵＶＡＳＩＬ２０００ＨＭ又はＬＭ（ＧｒｅａｔＬａｋｅｓＣｈｅｍｉｃａｌｓ）等のＵＶ安定剤を、シリコン系組成物と共に添加することが望ましい。また、耐引掻き性に対して、ＭＢ５０００１及び／又はＭＢ５０−３２１（ＤｏｗＣｏｒｎｉｎｇＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）等のシロキサン系組成物を添加することが有用である。効果的な濃度は本技術分野において公知であり、ベースポリマーの種類、二次加工の態様及び最終用途に依存する。さらに、水素化樹脂及び／又は石油炭化水素樹脂及び他の可塑剤は改質剤として用いられ得る。
【００２７】
他の実例は、１以上の熱安定剤又は酸化防止剤、中和剤、スリップ剤、粘着防止剤、顔料、核剤、紫外線吸収剤又は光安定剤、フィラー、ロジン又はロジン樹脂、ワックス、異なる可塑剤及び他の添加剤を、一般的に用いられる量で含む。
【００２８】
タイ層
本発明のある実施態様において、タイ層の材料ｂ（又はｂ及びｂ’等）は酸ポリマーであり、同一又は相違する酸ポリマーからなる１以上の層を含み得る。他の実施態様において、タイ層の材料は、酸ポリマーと、α−オレフィン系ポリマー又はさらに以下に記載される他の熱可塑性樹脂（“支持体”）等の他のポリマーとのブレンドとなり得る。
【００２９】
酸ポリマーは不飽和カルボン酸と少なくとも１のα−オレフィンとの共重合により一般に生成される広範囲な種類の化合物を表わす。所望により、カルボン酸はカルボン酸単独で生成されるかエステルとの組み合わせにより生成され得る。さらに好ましくは、酸ポリマーは下記の構造（４）により示される酸ターポリマーとなり得る。
【００３０】
【化２】

式中、Ｘ^１及びＸ^２は同一又は相違し、水素又はＣ_１乃至Ｃ_６アルキルとなり得、Ｒはあ
る実施態様においてＣ_１乃至Ｃ_１０のｎ−アルキル又は分岐したアルキル、他の実施態様
においてＣ_１乃至Ｃ_４のｎ−アルキル又は分岐したアルキルとなり得、ｊは酸ターポリマー重量に対し５乃至１５％の値を有し、ｋは５乃至２５％の値、ｉは６５乃至９０％の値を有する。ある実施態様において、酸ポリマーは部分的に中和され、所謂“軟質イオノマー”を生成するか、部分的に中和される酸ポリマーとなり得る。中和されるカルボン酸基はイオノマーに対して上記のように特徴づけられ得る。所謂、軟質イオノマーは、例えばＷＯ９７／０２３１７に開示されている。
【００３１】
本発明のある実施態様において、酸ポリマーは酸ターポリマー（エチレンコポリマー、低級アルキルアクリレート（特にメチルアクリレート）、及びアクリル酸を含む）であり、例えば米国特許第５，３９７，８３３号、及び５，２８１，６５１号で開示されている。他の酸ポリマーは米国特許第４，３０７，２１１号及び第５，０８９，３２２号に開示されている。
【００３２】
本発明に用いられる酸ポリマーのある実施態様は、エチレン／メチルアクリレート／アクリル酸（Ｅ／ＭＡ／ＡＡ）ターポリマー（又は“ＥＡＡＴ”）であり、全ポリマー重量を基準として４乃至４０重量％、他の実施態様において５乃至３５重量％のアクリレート含有量を含む。アクリル酸誘導単位含有量は、ある実施態様において１乃至１０重量％，他の実施態様において２乃至８重量％である。そのターポリマーの残りの成分はエチレン誘導単位から構成される。
【００３３】
Ｅ／ＭＡ／ＡＡターポリマーは、広範な範囲のメルトインデックス、ある実施態様において一般に０．１と３０ｄｇ／分の間、他の実施態様（ＡＳＴＭＤ１２３８，１９０／２．１６）において１乃至１０ｄｇ／分である。酸ターポリマーに特に有用なアクリレートは低級アルキル（Ｃ_１乃至Ｃ_４）のアクリルエステルである。
【００３４】
表１に記載のように、酸ポリマーの商品は例えば、６．５重量％のメチルアクリレート誘導単位及び６．５重量％のアクリル酸誘導単位を有するＥＳＣＯＲＡＴ−３１０樹脂、及び１８重量％メチルアクリレート誘導単位及び６重量％のアクリル酸誘導単位を有するＥＳＣＯＲＡＴ−３２０があり、両商品ともエチレン酸ターポリマー（ＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｍｐａｎｙ，ヒューストン，ＴＸ）であるがこれらに制限されるわけではない。軟質イオノマーはＩＯＴＥＫ７５１０（６重量％のアクリル酸及び２０重量％の（中和される前の）メチルアクリレートからなる６９％の亜鉛中和された酸ターポリマー）、及びＩＯＴＥＫ７５２０（６重量％のアクリル酸及び２０重量％のメタクリル酸からなる４３％中和された酸ターポリマー）として市販されており、またＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｍｐａｎｙからも市販されている。
【００３５】
酸ポリマー又は他のポリマーと酸ポリマーとのブレンドは、図１乃至３に記載のようにタイ層の材料からなる実施態様である。ある実施態様において、タイ層は酸ポリマーと高密度ポリエチレンポリマとのブレンドから製造される。他の実施態様において、タイ層は酸ポリマーと高密度ポリプロピレンとのブレンドから製造される。
【００３６】
タイ層はまた、添加剤、例えば顔料、染料、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、及びタイ層の性能を向上するための他の試薬も含む。例えば１以上の熱安定剤又は酸化防止剤、中和剤、スリップ剤、粘着防止剤、顔料、防曇剤、帯電防止剤、透明剤、核剤、紫外線吸収剤又は光安定剤、フィラー、ロジン又はロジンエステル、ワックス、異なる可塑剤及び他の添加剤を、一般的に用いられている量で含む。
【００３７】
支持体
本発明のある実施態様において、支持体はポリオレフィンとなる。本発明の有用なポリオレフィン種は、熱可塑性樹脂ポリオレフィンである。熱可塑性ポリオレフィンは好ましい支持材料である。熱可塑性ポリオレフィン（ＴＰＯ）は、ＥＰＤＭ（エチレン−プロピレン−ジエンモノマー）又はＥＰ（エチレン−プロピレンゴム）等のプロピレンとゴム相からなるブレンドを含む材料種である。ＴＰＯは物理的なブレンドによるか、そのまま反応器により生成され得る。工業で用いられるＴＰＯの定義は一般に、物理的なブレンドによるか、そのまま反応器により生成される２０重量％を超えるゴム相からなるブレンドの範囲にも及ぶ。
【００３８】
これらの熱可塑性ポリオレフィンは、ホモポリマー、コポリマー又はそれらの組み合わせ等の熱可塑性ポリオレフィンを含む。これらの熱可塑性ポリオレフィンは上記の酸ポリマー及び／又は下記により詳述される改質剤とブレンドされ得る。特に、これらの熱可塑性樹脂ポリマーは線状又は分岐のポリマーであり得、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマーを含む。適切なコモノマーの反応体は１のエチレン、Ｃ_３−Ｃ_３０のα−オレフィン又はジオレフィン又はその組み合わせを含む。ジオレフィンは、例えばα，ω−ジエン及び特に、少なくとも７の炭素原子を含み，約３０の炭素原子までを含むα，ω−ジエンを含む。そのような代表的なα，ω−ジエンは、例えば１，６−ヘプタジエン、１，７−オクタジエン、１，８−ノナジエン、１，９−デカジエン、１，１０−ウンデカジエン、１，１１−ドデカジエン、１，１２−トリデカジエン、１，１３−テトラデカジエン等を含む。更に、脂肪族、環状又は芳香族置換基を含むα，ω−ジエンもまた用いられ得る。他の有用な支持材料はナイロンの動的加硫アロイ及びイソブチレンとｐ−メチルスチレンとのコポリマー種である。
【００３９】
他の適切な支持材料は所謂プラストマーと呼ばれ、ある実施態様において、プラストマーはＣ_３乃至Ｃ_１０のα−オレフィンからなるコポリマーであり、密度が０．９１５ｇ／ｃｍ^３未満の範囲にある。他の実施態様において、本発明において有用なプラストマーは密度が０．８５乃至０．９７ｇ／ｃｍ^３であり、メルトインデックス（ＭＩ）が０．１０と２０ｄｇ／分の間にある。プラストマーはまたエチレンとα−オレフィンコモノマー（プロピレン、１−ブテン、１−ヘキセン及び１−オクテン等）からなるメタロセン触媒を用いたコポリマーとしても記載される。またプラストマーは１以上のこれらのコモノマーを十分に含むため、密度が０．８５と０．９１５ｇ／ｃｍ^３の間にある。市販されているプラストマーは、例えばＥＸＡＣＴ４１５０（エチレンと１−ヘキセンのコポリマーであり、１−ヘキセン誘導単位がプラストマーの１８．５重量％までを構成する（ＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｍｐａｎｙ，ヒューストン，ＴＸ））である。
【００４０】
所望により、支持体はメルトフロー速度が２０ｄｇ／分以上、剛性（１％割線曲げ弾性率）が１５０ｋｐｓｉ（１０００ＭＰａ）以上、及び低温の延性が５ｍｐｈ（１３３ｍ／分）で−３０℃である。市販されているペイントされたＴＰＯ材料は延性が５ｍｐｈ（１３３ｍ／分）で０℃までも下がり、一方、イオノマーフィルムを伴うＰＰ８２４４（ＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｍｐａｎｙ）は延性が１５ｍｐｈ（４００ｍ／分）で−３０℃である。その結果、本発明の本実施態様は先行技術のペイントされたＴＰＯ支持体に対して改良されるであろう。
【００４１】
ポリエチレン及びポリプロピレンコポリマー及びホモポリマーは、所望される支持体である。ポリエチレンポリマーは低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、線状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）を含み得る。これらのエチレンポリマーは本技術分野において周知であり、エチレンホモポリマー及び高α−オレフィンを有するコポリマーの双方を含む。表１に示すように、ポリエチレンポリマーは、例えばＨＤ９８５６Ｄ樹脂、幅広い分子量のバイモダル（ｂｉ−ｍｏｄａｌ）ホモポリマー；ＥＸＣＥＥＤ３５７Ｃ３２樹脂、エチレン／ヘキセンコポリマー；ＨＤ−６９０８、狭い分子量のホモポリマー；ＬＬ−６２０１．ＬＬＤＰＥ、エチレン−ブタジエンコポリマー、及びＥＸＡＣＴ（登録商標）プラストマー、低密度エチレン−ブタジエンコポリマー（これら全てＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｍｐａｎｙ（ヒューストン，ＴＸ）から市販されている）を含む。
【００４２】
ポリプロピレンポリマーはポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びエチレンプラストマーとエラストマーとのそれらのブレンドを含み得る。エチレンプラストマーとエラストマーは線状又は分岐され得、エチレンと１以上のＣ_３乃至Ｃ_１６のα−オレフィンからなるコポリマーから生成され得る。そのようなプラストマーとエラストマーは、例えば、ポリプロピレンポリマーとブレンドされ得る。ポリプロピレンポリマーは例えば、インパクトコポリマー（ＥＳＣＯＲＥＮＥＰＰ７０３２Ｅ２及びＰＰ８１０２Ｅ３樹脂とＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＰＰ８１１４及びＰＰ８２２４樹脂等）であり、プラストマーとインパクトコポリマーのブレンドは６９重量％のポリプロピレン、１４．１重量％のエチレン−プロピレンゴム、及び１７重量％のエチレン−ヘキセンプラストマーを有紙、これらは全てＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｍｐａｎｙ，ヒューストン，ＴＸから市販されている。
【００４３】
最後に、支持体は任意の他の材料となり得、例えばグラスファイバー、木材、ガラス、エッチング加工されたガラス、アルミニウム、スチール又は他の金属である。
【００４４】
ラミネーション法
上記のタイ層及び少なくとも１のイオノマー層は任意の適切な手段により互いに固定され、ラミネートを形成し得る。ある実施態様において、イオノマー層は共押出し法で酸ポリマー層と密着している。共押出し法は２，３，４及びそれ以上の共押出し層を含み得る。一般に、この方法は、適切な装置にてそれぞれの材料を最初に溶融し、ダイを介してこれらの溶融、半溶融材料を蒸着し又は押出すことを含む。種々の層はダイから出る前に本技術分野において適切な装置を通じて溶融段階で組合されるか、ダイを出た後に組合され得る。その後、成形された多層ラミネートを一連のチルロールとシートコンベヤーに通過させる。その後冷却されたラミネートは適切な手段により切断され巻き取られる。
【００４５】
本発明のラミネートを形成するイオノマー、酸ポリマー及び他の物質は工業的に周知の従来の装置を用いて共押出しされ得る。ある実施態様において、押出し法の条件は、以下の通りである。ａ層に対しイオノマーを加工するために用いられる押出し機の温度コントローラーは、ある実施態様（及び下記の実施例）において１８０℃乃至２２５℃にセットされ、材料の最終的な溶融温度は２００℃乃至２１５℃となる。ｂ層に対して酸ポリマーを加工するために用いられる押出し機の温度コントローラーは、他の実施態様（及び下記の実施例）において１９５℃乃至２２５℃にセットされ、材料の最終溶融温度が２１０℃乃至２３０℃となる。押出される各材料の粘度は、高い光沢と色の親和性を得るために互いに密接に適合されることが望まれる。
【００４６】
最終的なラミネートは、任意の数のイオノマー層及び／又はタイ層の材料を有し得る。ラミネートの実施態様は、１のイオノマー層及び１の酸ポリマー層を含む。他の実施態様は、２のイオノマー層及び１の酸ポリマー層を含む。さらにラミネートの他の実施態様は２のイオノマー層及びタイ層の材料からなる２層（例えば酸ポリマー及び／又は酸ポリマーとポリオレフィンとのブレンド）を含む。さらにラミネートの他の実施態様において、イオノマー上の２層及びタイ層として酸ポリマー／ポリオレフィンブレンドの１層がある。
【００４７】
本発明のラミネートのある実施態様において、例えば、２のイオノマー層は、タイ層の材料からなる１の層と共押出しされ得、イオノマーはエチレンアクリル酸コポリマーのＺｎ^２＋及びＮａ^＋塩であり、タイ層の材料はエチレンアクリル酸ターポリマー（又は“ＥＡＡＴ”）である。他の実施態様は、エチレンアクリル酸コポリマーのＺｎ^２＋及びＮａ^＋塩からなる２のイオノマー層とポリプロピレン／酸ターポリマーブレンドを含むタイ層を含み、例えば、ブレンド中、ポリプロピレンインパクトコポリマーは、ある実施態様において１０乃至９０重量％、他の実施態様において３０乃至７０重量％、さらに他の実施態様において４０乃至６０重量％、ＥＡＡＴはブレンド中、ある実施態様において１０乃至９０重量％、他の実施態様において３０乃至７０重量％、さらに他の実施態様において４０乃至６０重量％で存在する。
【００４８】
更なる他のラミネートは、例えば、上記のような２のイオノマー層がタイ層の材料からなる１層と共に存在し得、タイ層は高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）及びＥＡＡＴからなるブレンドを含む。ＨＤＰＥはある実施態様において１０乃至９０重量％、他の実施態様において２５乃至７５重量％、及びさらに他の実施態様において３５乃至６５重量％の範囲で存在する。
【００４９】
更なる他のラミネートは、例えば、２のイオノマー層は１のタイ層の材料と共に存在し得、タイ層の材料は以下のブレンド：７５／２５重量％乃至８５／１５重量％の比のＨＤＰＥと線状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）はＥＡＡＴと共にブレンドされ、ＥＡＡＴはある実施態様においてタイ層ブレンド中、１０乃至９０重量％、他の実施態様において２５乃至７５重量％、さらに他の実施態様において３５乃至６５重量％で存在するブレンドである。
【００５０】
更なる他のラミネートは、例えば、２のイオノマー層は１のタイ層の材料で存在し得、タイ層の材料は以下のブレンド：ＥＡＡＴとブレンドされる線状低密度ポリエチレンであり、ＥＡＡＴがタイ層ブレンド中、ある実施態様において１０乃至９０重量％、他の実施態様において２５乃至７５重量％、及びさらに他の実施態様において３５乃至６５重量％で存在する。
【００５１】
更なる他のラミネートは、例えば、上記のような２のイオノマー層は、タイ層の材料の２層と共押出しされ得る。このタイ層の構造は、例えばエチレンアクリル酸ターポリマーの１の層とポリプロピレンと酸ポリマーのブレンドからなる他の層、特に、ポリプロピレンインパクトコポリマーが、ブレンド中、ある実施態様において１０乃至９０重量％、他の実施態様において３０乃至７０重量％、さらに他の実施態様において４０乃至６０重量％で存在し、エチレンアクリル酸ターポリマーが、ブレンド中、ある実施態様において１０乃至９０重量％、他の実施態様において３０乃至７０重量％、さらに他の実施態様において４０乃至６０重量％で存在する。
【００５２】
最終的なラミネートは、任意の数のイオノマーとタイ層の材料からなる層を有し得る。ある実施態様において、ラミネートは２層、他の実施態様において３層、さらに他の実施態様において４層である。ある実施態様において、イオノマー層又はこれらの複数層は熱成形前に、１３乃至１０００μｍとなる。他の実施態様において、予備熱成形されたイオノマー層又はこれらの複数層は、２５乃至３８０μｍである。さらに他の実施態様において予備熱成形されたイオノマー層は２００μｍ乃至３８０μｍである。タイ層は対比可能な厚さの範囲となり得、ラミネートの全厚がある実施態様において０．１ｍｍ乃至５ｍｍ、又はさらに他の実施態様において０．２５乃至３ｍｍである。
【００５３】
ラミネートの実施態様において、各ラミネート層の溶融粘度（ＭＩ）は、共押出しの間に直接接している層の１乃至４ＭＩ（ｄｇ／分）の範囲内、他の実施態様において２乃至３（ｄｇ／分）の範囲内にある。所望の外観と密着性を有する複合材料は２乃至５ＭＩ（ｄｇ／分）の範囲にある化合物で製造され得る。
【００５４】
熱成形法
熱成形は、好ましい形状に少なくとも１の成形しやすいプラスチックシートを成形する方法である。本発明のある実施態様において、少なくとも１のイオノマー層とタイ層から成形されるラミネートは所望の形状、一般的に最終使用製品の形状に熱成形される。熱成形の順序の実施態様を以下に記載する。最初に、イオノマーと酸ポリマー（又は他のタイ層の材料）からなる共押出しラミネートを、シャトルラック上に置き、加熱の間、維持する。シャトルラックを、成形前にフィルムを予備加熱するオーブンの中へ送り出す。フィルムを加熱し、シャトルラックを熱成形用具に戻す。その後フィルムを、成形用具で減圧し、所定の場所で保ち、成形用具を密閉にする。成形用具は“雄型”又は“雌型”の用具となり得る。フィルムを冷却するために用具を密閉のままにし、その後その用具を開放する。その後、ラミネート成形品を用具から回収する。
【００５５】
材料のシートが１７０℃乃至１８５℃以上の熱成形温度に達すると、熱成形は減圧、陽空気圧（ｐｏｓｉｔｉｖｅａｉｒｐｒｅｓｓｕｒｅ）、プラグアシスト真空成形、又はこれらの組み合わせ及び変化により得られる。予備延伸バブル工程を、特に大部分で、材料分布を向上するために用いる。プラグアシスト成形は一般に、小さい、深絞り部品用に用いられる。プラグ材料、設計、時間的調節は、当該方法の最適化にとって重要となり得る。断熱フォームから生成されるプラグのために、プラスチックの早期急冷を避ける。プラグの形状は通常、金型キャビティに類似しているが、より小さく、部分の細部を有していない。プラグの底が丸いと通常、材料分布をさらに促進し、壁面の厚さを統一する。ポリプロピレン等の半結晶質ポリマーに対して、プラグ速度が速いと一般に部品中の材料分布を最良にする。
【００５６】
成形された部品は金型中で冷却される。成形温度を３０℃乃至６５度に維持するために十分な冷却を必要とする。その部品は所望の実施態様において取り出し前の温度は９０℃乃至１００℃である。熱成形における挙動が最良になるために、最も低いメルトフロー速度を有するポリマーが望まれる。
【００５７】
複合材料生成
ある実施態様において、ラミネート成形プロセス工程の後、ラミネート成形品と支持体の複合材料は射出成形法又はスプレー法、又は他の適切な方法により生成される。所望される実施態様において、射出成形が用いられる。
【００５８】
射出成形法のある実施態様は、下記のように説明される。ラミネート成形品を射出成形用具中に置く。金型を密閉し、支持材料を金型に射出する。支持材料は、ある実施態様において溶融温度が２１５℃と２５０℃の間であり、金型に２と１０秒の間の射出速度で射出され、他の実施態様においてラミネートに好ましく接着される。射出した後、材料を包装し、所定の温度と圧に保ち、部品の寸法と美感を適正にする。一般的な時間の長さが５乃至２５秒であり、一般的な圧が２００乃至１５００ｐｓｉである。金型を１０℃と７０℃の間で冷却し、支持体を冷却する。温度は必要とされる光沢と外観に依存する。一般的な冷却時間は１０乃至３０秒であるが、厚みの部分に依存する。最後に、金型は開放され、複合成形品を取り出す。
【００５９】
射出成形用の適切な支持体は、表１−４に示すように種々の品質のポリエチレン（ＰＥ）とポリプロピレン（ＰＰ）を含む。所望の実施態様において、高密度ポリエチレンは上記の熱成形ラミネートに射出成形される。特に、高密度ポリエチレンは成形されたラミネートに射出成形され得、そのラミネートはイオノマー材料からなる２の層であり、ＬＬＤＰＥ及び／又はＬＤＰＥとＥＡＡＴとのブレンドを含む１のタイ層である。
【００６０】
本発明の実施態様は、少なくとも１のイオノマー層、及びタイ層を含む耐衝撃性及び耐引掻き性を有する製品に適したラミネートであり、少なくとも１のイオノマー層とタイ層が任意の適切な手段により互いに固定されラミネート成形品を生成する。少なくとも１のイオノマー層（好ましくは第２イオノマー層ａ’（図３））は着色される。タイ層が任意の１の酸ポリマー、軟質ポリマー又はポリオレフィン又はそれらのブレンドを含み得る。ポリオレフィンは支持材料としても適切となり得、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、プロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択される。一般にポリオレフィンは１％割線曲げ弾性率が１０００ＭＰａを超える。
【００６１】
ラミネートは更なる実施態様において特定の所望の特徴を有している。例えば、隣接ラミネート層のメルトインデックスは互いに１乃至４ｄｇ／分未満以内にある。更に、少なくとも１のイオノマー層は１％割線曲げ弾性率が他の実施態様において１５０と４００ＭＰａの間にある。タイ層は酸ポリマーとポリオレフィンとのブレンドを含み、ポリオレフィンはブレンド中、ブレンドの３０重量％乃至７０重量％で存在し、エチレンアクリル酸ターポリマーとポリプロピレンのブレンド、又はエチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンのブレンドとなり得る。
【００６２】
ラミネートは、ある実施態様において共押出し等による任意の適切な技術により生成され得る。更に、ラミネートは、ラミネートを熱形成すること等の任意の適切な技術により生成され得る。種々の物品（自動車部品及びスポーツ用具等）はラミネートから生成され得る。
【００６３】
他の実施態様において、本発明は少なくとも１のイオノマー層及びタイ層を含有するラミネートを含む耐衝撃性及び耐引掻き性を有する製品に適した複合物品であり、少なくとも１のイオノマー層とタイ層が互いに固定され、ラミネートを形成し、支持体はラミネートに固定され複合物品を形成する。タイ層は酸ポリマー、軟質イオノマー、ポリオレフィン、及びそれらのブレンドを含む。支持体は特定の所望の特徴を有し、例えば１％割線曲げ弾性率がある実施態様において１０００ＭＰａを超える。支持体及び／又はタイ層に適したポリオレフィンは、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択され得る。
【００６４】
本実施態様のラミネートは特定の所望の特徴を有している。例えば、隣接ラミネート層のメルトインデックスは互いに１乃至４ｄｇ／分未満以内にある。更に、タイ層は酸ポリマーとポリオレフィンとのブレンドを含み、ポリオレフィンはブレンド中、ブレンドの３０重量％乃至７０重量％で存在する。タイ層はまた、エチレンアクリル酸ターポリマーとポリエチレンのブレンドも含む。更に、タイ層はエチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンからなるブレンドを含み得る。
【００６５】
ラミネートは、ある実施態様において共押出し等の任意の適切な技術により生成され得る。更に、ラミネートは、ラミネートを熱形成すること等の任意の適切な技術により生成され得る。支持体は、任意の適切な技術、ある実施態様において射出成形によりラミネートに接し得る。種々の物品（自動車部品及びスポーツ用具等）はラミネートから生成され得る。
【００６６】
本発明の更なる実施態様は、少なくとも２の材料層を含むラミネートを最初に生成することを含む方法により成形される耐衝撃性及び耐引掻き性の製品に適した複合材料である。ここで隣接ラミネート層のメルトインデックス（ＭＩ）は互いに１乃至４ｄｇ／分内にあり、その後ラミネートを成形品に成形し、ラミネートは少なくとも１のイオノマー層とタイ層を有し、少なくとも１のイオノマー層とタイ層は互いに接しラミネートを形成し、最後に、支持層をラミネートに固定し、複合物品を形成する。ラミネートの形成は任意の適切な技術、例えば共押出しにより行なわれ得る。ラミネートの成形工程はまた任意の適切な技術、例えば、熱成形により行なわれ得る。さらに、支持体は任意の適切な技術、例えば射出成形によりラミネートに固定され得る。
【００６７】
最終用途製品
本発明のラミネートは熱成形可能なシートとして用いられ得、支持体はイオノマー／タイ層ラミネートシートと支持体を結合させるために吹付成形又は射出成形される。複合材料が所望の形状に成形されるならば、製品又は複合物品を形成する。種々の支持材料は特に所望の製品を形成するために用いられ得る。ラミネートはホモポリマー、コポリマー、発泡体、インパクトコポリマー、ランダムコポリマー、及び他の適用等のプラスチック支持体と共に用いられ得る。特に、本発明が組み込まれ得る物品は以下のものである。自動車部品、特に外装の部品（バンパー及びグリル、ロッカーパネル、フェンダー、ドア、フード、トリム（ｔｒｉｍ）及び他の部品等）は本発明のラミネート、複合材料及び方法から製造され得る。
【００６８】
他の物品もまた名前を挙げることができ、例えば、カウンター甲板、ラミネート表面のカウンター甲板、プールライナー／カバー／ボートカバー、搬送ボート、ケーブル外皮、モーターサイクル／スノーモービル／屋外での乗り物、マリンボートの船体／カヌーの内外装、旅行鞄、衣類／不織布、テント材料、ＧＯＲＥＴＥＸ、耐γ―放射線用途、電子機器ハウジング（テレビ、ビデオデッキ及びコンピュータ）、デッキ及び他の野外の建材に用いられている木材の置換、プレハブ、構造体向けの人工大理石パネル、壁カバー、ホッパー車、床コーティング、ポリマー／木材複合材料、ビニルタイル、浴槽／シャワー／トイレ用途及び半透明ガラスの置換、側線、芝／屋外家具、電気器具（例えば冷蔵庫、食器洗浄器等）子供用玩具、反射型道路標識及び他の道路物品、衣類、スポーツ用品（スノーボード、サーフボード、スキー、スクーター、ローラーブレードのホイール）、耐引掻き性を必要とするＣＤ、スタジアムの座席、大気圏再突入用のシールド、プラスチック紙の商品、スポーツヘルメット、プラッスチック製の電子レンジ調理器具、及び他のコーティングされたプラスチック及び金属用途の物品であり、ここで光沢の高い、及び耐引掻き性を有し、一方で藻類の付着／変色するをすることはない表面が望ましい。
【００６９】
試験法
メルトフロー速度（ＭＦＲ）又はメルトインデックス（ＭＩ）メルトフロー速度をＡＳＴＭＤ１２３８試験法（２３０℃及び２．１６ｋｇ荷重）に準拠して測定し、単位をｄｇ／分又はｇ／分とした。メルトインデックをＡＳＴＭＤ１２３８試験法（１９０℃及び２．１６ｋｇ荷重）に準拠し測定して、単位をｄｇ／分又はｇ／１０分とした。
【００７０】
ピークメルト温度ポリマーのピークメルト温度（Ｔｍ、２回目の溶解）をＤｕＰｏｎｔ測定器９１２示差走査熱量計（ＤＳＣ）−標準的な数値解析ソフトウェアを装備−を用いて測定した。溶融ピーク下の面積は溶解エンタルピーを示し、グラム当りのジュール（Ｊ／ｇ）で記録した。標準的なサンプルは０℃でサンプルを均衡化し、１０℃／分乃至２００℃の割合で温度を上昇させた（１回目の溶融）。
【００７１】
曲げ弾性率曲げ弾性率をＡＳＴＭＤ７９０（１．２７ｍｍ／分のクロスヘッドスピード、及び５０．８ｍｍのサポートスパンで、インストロン機器を使用）に準拠して得た。
【００７２】
９０°接着性試験この試験はＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｍｐａｎｙ法に基づき行った。第１に、カットを“Ｘ”模様でラミネートから支持体をまで入れた。第２に支持体プラックを、先に付した“Ｘ”模様上で曲げ、支持体の方向に曲げた。第３に（可能であるならば）ラミネートの下にかみそり刃を差し込み、かみそり刃を持ち上げた。最後に、ラミネートの角を持ち上げ、９０°の角度で引張った。これらの試験の結果を、表２−４に示し、“良好”の場合は、支持体とラミネート間、又はラミネート層間の接着損失量は全くないか非常に低いことを意味し、“劣る”の場合は、支持体とラミネート間、又はラミネート層間の接着損失があるか実質的に存在することを意味する。“可”と評価されている場合は接着損失が中間の水準であったことを意味する。
【００７３】
計装化衝撃試験計装化衝撃力（ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｅｄｉｍｐａｃｔｓｔｒｅｎｇｔｈ）をＤｙｎａｔｕｐＭｏｄｅｌ８２５０を用いてＡＳＴＭＤ３７６３に準拠して測定した。２５ポンド（１１１Ｎ）の落下重量と１５マイル／時（１３３乃至４００ｍ／分）の速度で、破壊状態と全エネルギーを測定した。落下重量を、落下速度は２０％以上の減速にならないように調整した。
【００７４】
破壊状態荷重−置換曲線が対称であり、サンプル内に放射状のクラックが全くなく、ドロップハンマーがサンプルを貫通する場合に、破壊状態は延性（Ｄ）として定義される。延性−脆性（ＤＢ）破壊状態は、荷重−置換曲線において、荷重が最大まで達し、即座に零にまで減少し、サンプル内に放射状のクラックが複数存在する状態として定義される。脆性−延性（ＢＤ）破壊状態は、荷重−置換曲線において、荷重が急速に減少し、サンプルが多数の破断片となる状態として定義される。望まれる破壊状態は特定の温度で完全に延性破壊となる。
【００７５】
実施例
実施例１−２０は全て、３又は４層共押出し機で製造した共押出しされたシートである。３層の実施例を全て、ＢａｔｔｅｎｆｅｌｄＧｌｏｕｓｔｅｒ共押出し機で生成した。４層の実施例は全て、ＨＰＭ共押出し機のＭＡＹＣＯＰｌａｓｔｉｃｓで生成した。各実施例は表に記載の配合を含み、各配合は相違する特性に対して試験される。
【００７６】
第３及び第４層を製造するために用いられる材料は全て、Ｂａｙｔｏｗｎ，テキサス州にあるＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＣｈｅｍｉｃａｌＢａｙｔｏｗｎＰｏｌｙｍｅｒｓＣｅｎｔｅｒで予備配合された。シートを加工している間、ポリプロピレンとポリエチレン／酸ターポリマーブレンドを十分に混合するために、予備配合は適切なスクリューの設計を伴わない上記の押出し装置のために必要であった。ラミネートと支持体の間の必要とされる結合を与えるためにタイ層の材料は十分に混合される。
【００７７】
ＣｕｙａｈｏｇａＦａｌｌ，オハイオ州にあるＡｍｅｒｉｃｈｅｍ社及びバーミンガム，ミシガン州にあるＳｃｈｕｌｍａｎ社は実験用の着色剤を提供している。実験で用いられる色はＤＣＸ（ＤａｉｍｌｅｒＣｈｒｙｓｌｅｒ）で承認される自動車の色、即ち白、黒、赤、及びメタリックシルバーであった。着色は濃縮されたペレットの形状で２５：１のブレンド比で供給された。
【００７８】
各共押出しラミネートの実施例に対する一般的な加工パラメーターの詳細は、上述した、共押出し、熱成形，及び射出成形法についての欄に記載されている。
【００７９】
共押出し実験の間、種々のタイ層及びイオノマーが評価され加工容易性が指摘され、望みの光沢レベルと色を有する３又は４層ラミネートを形成した。共押出し法において互いに種々の層の（イオノマーの、タイ層の）粘度が適合することによりシートの最終的な外観は改良される。層間の粘度差が大きいと光沢レベルが劣り、表面にむらがあり，色の深みと色の分散が劣り、シートの厚みと面積が大きく変化するラミネートとなる。第３と第４の層をイオノマー層に対する適合性に基づき変化させた。各層の溶融粘度（ＭＩ）は、互いに２乃至３ＭＩ単位（ｄｇ／分）内にあった。望みの外観と密着性を有する複合材料は実施例１−４のように２乃至５ＭＩ単位（ｄｇ／分）の範囲内であった。
【００８０】
層間の密着性は２４時間及び２４時間後、各組成物に対してＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌの改良された９０°接着性試験（上記の）を用いて確認した。十分な接着が実験の間得られなかった（十分なタイ層の材料ではなかった）場合には、層組成物（厚さ）をそれに応じて調整した。２４時間後の接着性試験は、複合材料の初期のエージングの間に生ずる縮みが自然に起こる間に誘起される応力に耐えるための十分な接着性の存在を確認するためになされた。良好な接着が初期には存在するが、かなりの接着損失が２４時間という比較的短い時間でさえ複合材料のエージング（アニーリング）に間に生じ得るということが試験から見出された。
【００８１】
シートの衝撃試験を、支持材料としてＥｘｘｏｎＭｏｂｉｌＰＰ８２２４で成形した４”（１０２ｍｍ）径のインパクトディスクで行った。ラミネートの実施例を射出成形ディスク用具に置き換え、支持材料をシートの背面に射出成形し、冷却し、金型から取り出した。その後、ディスクをＤｙｎａｔｕｐ計装化のインパクトテスターで、−３０℃、１５ｍｐｈ（４００ｍ／分）で試験した。
【００８２】
表２の実施例１−５の結果は、酸ターポリマーとインパクトコポリマーのブレンドが、ポリエチレン又はポリプロピレンに固定されるタイ層（これら実施例の層４）の一部として最も作用することを示す。更に、これらの実施例は、２層のタイ層を有することは実施例２乃至４のように、ポリプロピレン支持体とよく作用することを示す。支持体としてポリプロピレンを有するタイ層として、酸ターポリマーを単独でを用いる接着性能は、ポリエチレンが支持体である場合に比べ良好でなかった。
【００８３】
表３の実施例６乃至１２の結果は、酸ターポリマーとポリプロピレンとのブレンドを有する２層のタイ層が良好に作用することを再度示している。更に、実施例６のように、ポリプロピレン支持体に接する、ポリプロピレン（ＰＰ８１０２Ｅ３）からなるタイ層の材料を有することは接着性試験で良好に作用することを、これらのデータは示している。実施例８−１２のようにタイ層中に１の層が存在し、一方、タイ層と支持体との間の接着性が良好な場合、イオノマーとタイ層との間の接着性は低くなる。
【００８４】
表４の実施例１３乃至２０の結果は、材料のブレンドを含む１の層のタイ層はポリエチレン支持体とイオノマー層に対し良好な接着性を生み出すことを示す。特に、実施例１４−１９は全て、ポリプロピレン又はポリエチレン及び酸ターポリマーのブレンドであるタイ層を有する。また、実施例２０は酸ターポリマー単独でポリエチレン支持体と良好に作用することを示しており、相違する品質の酸ターポリマーを用いる実施例１の結果と一致する。
【００８５】
本発明は特定の態様を参照することにより記載し，説明したが、本発明は本明細書で例示しなかった多くの異なる変形態様があることは当業者には理解できるであろう。このような理由で、本発明の真の範囲を決定する目的のためには、添付した請求の範囲のみを参照すべきである。
【００８６】
ある法域において商標登録されるか又はされ得る用語が本明細書で用いられる。これらの用語は全て大文字で記載され、登録商標として認識することを理解される。簡潔にするため、“登録商標（ＴＭ）”等の記号を用いず、表では、ＥＳＣＯＲ、ＥＳＣＯＲＥＮＥ等の用語は必ずしも用いられない。
【００８７】
全ての優先権主張の基礎となる書類は、組み込みが許容されるあらゆる法域において引用により完全に本明細書中に組み込まれる。さらに、試験手順を含む本明細書中に記載の全ての書類は、組み込みが許容されるあらゆる法域において引用により完全に本明細書中に組み込まれる。
【００８８】
【表１】

【００８９】
【表２】

【００９０】
【表３】

【００９１】
【表４】

【００９２】
【表５】

【００９３】
【表６】

【００９４】
【表７Ａ】

【００９５】
【表７Ｂ】

【００９６】
【表８】

【図面の簡単な説明】
【００９７】
【図１】図１は本発明のラミネートのある実施態様を表わしている。
【図２】図２は本発明の複合材料のある実施態様を表わしている。
【図３】図３は本発明の複合材料の更なる他の実施態様を表わしている。

Claims

（ａ）少なくとも１のイオノマー層；及び
（ｂ）タイ層（少なくとも１のイオノマー層及びタイ層が互いに固定されラミネート成形品を形成する）、
を含む耐衝撃性及び耐引掻き性の製品に適したラミネート。
少なくとも１のイオノマー層が着色されている、請求項１記載のラミネート。
タイ層が酸ポリマー、軟質イオノマー、ポリオレフィン、又はそれらのブレンドを含む、請求項１記載のラミネート。
ポリオレフィンが、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー、及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーからなるブレンド及びそれらの混合物から選択される、請求項３記載のラミネート。
ポリオレフィン物質は１％割線曲げ弾性率が１０００ＭＰａを超える、請求項３記載のラミネート。
隣接ラミネート層のメルトインデックスが互いに１乃至４ｄｇ／分未満内にある、請求項１記載のラミネート。
少なくとも１のイオノマー層は１％割線曲げ弾性率が１５０と４００ＭＰａの間にある、請求項１記載のラミネート。
タイ層が酸ターポリマーとポリオレフィンのブレンドを含み、ポリオレフィンがブレンド中、ブレンドの３０重量％乃至７０重量％で存在する、請求項３記載のラミネート。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマーとポリプロピレンとのブレンドを含む、請求項１記載のラミネート。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン、及び高密度ポリエチレンからなるブレンドを含む、請求項１記載のラミネート。
ラミネートが共押出しされる、請求項１記載のラミネート。
ラミネートが成形される、請求項１記載のラミネート。
ラミネートは、ラミネートを熱成形することにより成形される、請求項１２記載のラミネート。
請求項１３記載のラミネートから製造される自動車部品。
（ａ）少なくとも１のイオノマー層とタイ層を含むラミネート（ここで少なくとも１のイオノマー層とタイ層が互いに固定されラミネートを形成する）；及び
（ｂ）複合物品を形成するためにラミネートを固定する支持体、
を含む耐衝撃性及び耐引掻き性の製品に適した複合物品。
支持体は１％割線曲げ弾性率が１００ＭＰａを超える、請求項１５記載の複合材料。
タイ層が酸性ポリマー、軟質イオノマー、ポリオレフィン、及びそれらのブレンドを含む、請求項１５記載の複合材料。
ポリオレフィンは、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択される、請求項１７記載の複合材料。
支持体は、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択されるポリオレフィンである、請求項１５記載の複合材料。
隣接ラミネート層のメルトインデックスが互いに１乃至４ｄｇ／分未満内にある、請求項１５記載の複合材料。
タイ層が、酸ターポリマーとポリオレフィンのブレンドを含み、ポリオレフィンがブレンド中、ブレンドの３０重量％乃至７０重量％で存在する、請求項１５記載の複合材料。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマーとポリエチレンとのブレンドを含む、請求項１５記載の複合材料。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン、及び高密度ポリエチレンからなるブレンドを含む、請求項１５記載の複合材料。
ラミネートが共押出しされる、請求項１５記載の複合材料。
ラミネートが成形される、請求項１５記載の複合材料。
ラミネートは、ラミネートを熱成形することにより成形される、請求項２５記載の複合材料。
請求項２６記載の複合材料から製造される自動車部品。
（ａ）少なくとも１のイオノマー層とタイ層を含むラミネート（ここで少なくとも１のイオノマー層とタイ層が互いに固定されラミネートを形成し、タイ層は酸ポリマー、軟質イオノマー、ポリオレフィン、又はそれらのブレンド）；及び
（ｂ）複合成形品を形成するためのラミネート成形品のタイ層を固定する支持体、
を含む複合材料。
少なくとも１のイオノマー層が着色されている、請求項２８記載の複合材料。
隣接ラミネート層のメルトインデックスが互いに１乃至４ｄｇ／分未満内にある、請求項２８記載の複合材料。
隣接ラミネート層のメルトインデックスが互いに２乃至３ｄｇ／分未満内にある、請求項２８記載の複合材料。
ポリオレフィンは、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択される、請求項２８記載の複合材料。
支持体は、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択されるポリオレフィンである、請求項２８記載の複合材料。
タイ層が、酸ターポリマーとポリオレフィンのブレンドを含み、ポリオレフィンがブレンド中、ブレンドの３０重量％乃至７０重量％で存在する、請求項２８記載の複合材料。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマーとポリプロピレンとのブレンドを含む、請求項２８記載の複合材料。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン、及び高密度ポリエチレンからなるブレンドを含む、請求項２８記載の複合材料。
支持体は１％割線曲げ弾性率が１０００ＭＰａを超える、請求項２８記載の複合材料。
ラミネートが共押出しされる、請求項２８記載の複合材料。
ラミネートが成形される、請求項２８記載の複合材料。
ラミネートは、ラミネートを熱成形することにより成形される、請求項２８記載の複合材料。
請求項２８記載の複合材料から製造される自動車部品。
ラミネートを形成すること、及びラミネートを成形することを含むラミネート成形法であって、ラミネートは少なくとも１のイオノマー層とタイ層を含み、少なくとも１のイオノマー層とタイ層は互いに固定されラミネートを形成する、方法。
ラミネートが第２イオノマー層を含む、請求項４２記載の方法。
少なくとも１のイオノマー層が着色されている、請求項４２記載の方法。
タイ層が酸ポリマー、軟質イオノマー、ポリオレフィン、及びそれらのブレンドを含む、請求項４２記載の方法。
ポリオレフィンは、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択される、請求項４５記載の方法。
ラミネートが成形される、請求項４２記載の方法。
成形工程は、ラミネートを熱成形することにより行なわれる、請求項４７記載の方法。
少なくとも１のイオノマー層が２のイオノマー層である、請求項４２記載の方法。
隣接ラミネート層のメルトインデックスが互いに１乃至４ｄｇ／分未満以内である、請求項４２記載の方法。
ラミナートが所望の最終用途製品の形状に熱成形される、請求項４２記載の方法。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマーとポリエチレンからなるブレンドを含む、請求項４２記載の方法。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマーとポリプロピレンからなるブレンドを含む、請求項４２記載の方法。
タイ層は、エチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン、及び高密度ポリエチレンのブレンドを含む、請求項４２記載の方法。
支持体は１％割線曲げ弾性率が１０００ＭＰａを超える、請求項４２記載の方法。
ラミネートが共押出しされる、請求項４２記載の方法。
請求項４２記載の方法から製造される自動車部品。
（ａ）ラミネートを形成すること；
（ｂ）成形品にラミネートを成形すること（ここで、ラミネートは少なくとも１のイオノマー層とタイ層を含み、少なくとも１のイオノマー層とタイ層が互いに固定されラミネートを形成する）；及び
（ｃ）支持層をラミネートのタイ層に固定し複合成形品を形成すること、
を含む複合物品を形成する方法。
ラミネートが２のイオノマー層を含む、請求項５８記載の方法。
少なくとも１のイオノマー層が着色されている、請求項５８記載のラミネート。
タイ層が酸ポリマー、軟質イオノマー、ポリオレフィン、及びそれらのブレンドを含む、請求項５８記載の方法。
ポリオレフィンは、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択される、請求項６１記載のラミネート。
固定工程（ｃ）が支持体をタイ層に射出成形することによりさらに定義される、請求項５８記載の方法。
固定工程（ｃ）が支持体をタイ層に吹付けることによりさらに定義される、請求項５８記載の方法。
支持体は、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択されるポリオレフィンである、請求項５８記載の方法。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマー及びポリエチレンからなるブレンドを含む、請求項５８記載の方法。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン、及び高密度ポリエチレンのブレンドを含む、請求項５８記載の方法。
支持体は１％割線曲げ弾性率が１０００ＭＰａを超える、請求項５８記載の方法。
隣接ラミネート層のメルトインデックスは互いに１乃至４ｄｇ／分未満内にある、請求項５８記載の方法。
隣接ラミネート層のメルトインデックスは互いに２乃至３ｄｇ／分未満内にある、請求項５８記載の方法。
ラミネートが共押出しされる、請求項５８に記載の方法。
ラミネートが成形される、請求項５８記載の方法。
ラミネートがラミネートを熱成形することにより成形される、請求項５８記載の方法。
請求項５８記載の方法により製造される自動車部品。
（ａ）少なくとも２の材料層を含むラミネートを形成すること（ここで層のメルトインデックス（ＭＩ）が互いに１乃至４ｄｇ／分である）；
（ｂ）ラミネートを成形品に成形すること（ここでラミネートは少なくとも１のイオノマー層とタイ層を有し、少なくとも１のイオノマー層とタイ層が互いに接しラミネートを形成する）；及び
（ｃ）支持層をラミネートに固定し複合物品を形成すること、
を含む耐衝撃性及び耐引掻き性の製品に適した複合物品を形成する方法。
ラミネートが２イオノマー層を含む、請求項７５記載の方法。
タイ層が酸ポリマー、軟質イオノマー、ポリオレフィン、及びそれらのブレンドを含む、請求項７５記載の方法。
ポリオレフィンは、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択される、請求項７７記載の方法。
少なくとも１のイオノマー層が着色されている、請求項７５記載の方法。
固定工程は、支持体をタイ層に射出成形するによりさらに定義される、請求項７５記載の方法。
固定工程は、支持体をタイ層に吹付けることによりさらに定義される、請求項７５記載の方法。
支持体は、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択されるポリオレフィンである、請求項７５記載の方法。
隣接ラミネート層のメルトインデックスが互いに１乃至４ｄｇ／分未満以内である、請求項７５記載の方法。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマーとポリエチレンからなるブレンドを含む、請求項７５記載の方法。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマーとポリプロピレンからなるブレンドを含む、請求項７５記載の方法。
タイ層は、エチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン、及び高密度ポリエチレンのブレンドを含む、請求項７５記載の方法。
支持体は１％割線曲げ弾性率が１０００ＭＰａを超える、請求項７５記載の方法。
隣接ラミネート層のメルトインデックスは互いに２乃至３ｄｇ／分未満内にある、請求項７５記載の方法。
ラミネートが共押出しされる、請求項７５に記載の方法。
ラミネートがラミネートを熱成形することにより成形される、請求項７５記載の方法。
請求項７５記載の方法により製造される自動車部品。
（ａ）少なくとも２の材料層を含むラミネートを形成すること（ここで層のメルトインデックス（ＭＩ）が互いに１乃至４ｄｇ／分である）；
（ｂ）ラミネートを成形品に成形すること（ここでラミネートは少なくとも１のイオノマー層とタイ層を有し、少なくとも１のイオノマー層とタイ層が互いに接しラミネートを形成する）；及び
（ｃ）支持層をラミネートに固定し複合物品を形成すること、
を含む耐衝撃性及び耐引掻き性の製品に適した複合材料。
ラミネートがさらに、第２イオノマー層を有し、第２イオノマー層が少なくとも第１イオノマー層と共押し出しされる、請求項６４記載の複合材料。
タイ層が酸ターポリマー及びポリオレフィンのブレンドを含み、ポリオレフィンはブレンド中、ブレンドの３０重量％乃至７０重量％で存在する、請求項６４記載の複合材料。
ラミネートが２のイオノマー層を含む、請求項７５記載の複合材料。
タイ層が酸ポリマー、軟質イオノマー、ポリオレフィン、又はそれらのブレンドを含む、請求項７５記載の複合材料。
ポリオレフィンは、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択される、請求項７７記載の複合材料。
少なくとも１のイオノマー層が着色されている、請求項７５記載の複合材料。
固定工程は、支持体をタイ層に射出成形することによりさらに定義される、請求項７５記載の複合材料。
固定工程は、支持体をタイ層に吹付けることによりさらに定義される、請求項７５記載の複合材料。
支持体は、ポリエチレンポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー及びポリプロピレンインパクトコポリマーとエチレンプラストマーのブレンド、及びそれらの混合物から選択されるポリオレフィンである、請求項７５記載の複合材料。
隣接ラミネート層のメルトインデックスが互いに１乃至４ｄｇ／分未満内にある、請求項７５記載の複合材料。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマー及びポリエチレンからなるブレンドを含む、請求項７５記載の複合材料。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマー及びポリプロピレンからなるブレンドを含む、請求項７５記載の複合材料。
タイ層がエチレンアクリル酸ターポリマー、線状低密度ポリエチレン、及び高密度ポリエチレンのブレンドを含む、請求項７５記載の複合材料。
支持体は１％割線曲げ弾性率が１０００ＭＰａを超える、請求項７５記載の複合材料。
隣接ラミネート層のメルトインデックスは互いに２乃至３ｄｇ／分未満内にある、請求項７５記載の複合材料。
ラミネートが共押出しされる、請求項７５に記載の複合材料。
ラミネートがラミネートを熱成形することにより成形される、請求項７５記載の複合材料。
請求項７５記載の複合材料により製造される自動車部品。