JP2004519532A - 溶融性ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融性ポリエステルで分子強化されたリサイクル可能なブレンドを形成し、高い機械的負荷に耐え得るフィラメントおよびファイバーに加工でき並びにポリエステルマトリックスと剛性−あるいは半剛性鎖ポリマーとのブレンドにおいて相容性付与剤として役立つ、ポリエステル側鎖でグラフトした剛性−および/または半剛性鎖ポリマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
広く普及している脂肪族−芳香族ポリエステルは熱可塑的に成形加工でき、繊維材料、フィルムおよび成形体を製造するために大規模に使用されている。しかしながらその構造および形態に起因する性質特性のためにこの価値あるポリエステルは特に高い強度要求を求める用途分野には適していない。
【0003】
無機系強化材料、特にガラス繊維を使用することによって確かにポリエステルの強度、剛性および寸法安定性は改善できるが、リサイクル性は著しく制限されている。薄肉の成形体およびフィルムの製造並びに申し分の無い表面を得るにはこの種の添加物が問題となる。高分子量の完全芳香族ポリエステルは一般に強度要求を満足するが、ドイツ特許出願公開第2025071号明細書に記載されている様に、使用する成分のためにサーモトロピックであり、加工し難い。
【0004】
マトリックスポリマーの機械的性質を改善するために剛性−または半剛性鎖のサーモトロピックなポリマーを添加することは種々のポリマーについて既に提案されている。例えば G,KISS [Polym. Eng. And Science 27 (1987)6 、410−423 ] によると、剛性−または半剛性鎖のサーモトロピックポリマー(LCP)を使用することによってポリアミドおよびポリエステルの熱可塑的加工の際に補強性微小繊維が生じる。しかしながらLCPとポリマーと相容性が相当に悪く、このことがそれの用途を著しく制限している。補強効果の改善はヨーロッパ特許出願公開(A1)第0406979号明細書によると相容性付与剤としてフェノーキシ樹脂を添加することによって部分的にのみ達成できる。
【0005】
グラフトコポリマーの相当数が一般に使用されるポリマーブレンドにおいて相容性付与剤として使用できることが一般に知られている。この巨大分子の主鎖は分散すべきポリマーと相容性があるが、側鎖はマトリックスポリマーに対して親和性を示す。その場で強化されたLCP/ポリプロピレン−ブレンドのための相容性付与剤としての、ポリプロピレンがグラフトしたLCPの効果は DATTA等[Annu. Tech. conf.−Soc.Plast.Eng.,第49,913−918]によって後から確認できた。HOECKER 等、[Makromol. Chem. 190(1989), 3295] は高分子量ポリスチレン側鎖を持つ剛性鎖ポリアリールエートの製造に成功した。この様にして製造された小棒状のグラフトコポリマーとポリスチレンとの相容性は均一な相が生じる程に十分に改善することができた。しかしながらこれら全てのグラフトコポリマーはポリエステルアミドを十分に変性するには適していない。
【0006】
サーモトロピックなポリエステルイミドの製造および用途を KRIECHELDORF 等が開示している[ ヨーロッパ特許第0,293,713号明細書参照]。このものは優れた加工性および良好な機械的性質を有するそうである。しかしながらそれの製造には非常に多大の費用が必要とされる。ただし線状の溶融性ポリエステルにおける補強剤としてのその用途についてはその効果が十分ではない。
【0007】
ドイツ特許出願公開第4342705号明細書によると、小棒状で溶融性の、特にサーモトロピックなポリマーと脂肪族または脂肪−芳香族ポリアミドとの相容性は改善され、そして酸無水物末端基および/または酸無水物側位基を持つ、ポリアミド側鎖がグラフトした剛性鎖−または半剛性鎖ポリマーによって分子強化が達成される。この反応性基はポリアミドのアミノ−あるいはアミド基と反応することができそしてそれによって共有結合を介してサーモトロピックなポリマーとポリアミドとの間に強い結合を造ることができる。
【0008】
このものは、線状の溶融性ポリエステル、特にフィラメント製造のための強化材料としては知られていない。工業分野およびカーペット製造におけるポリエステルフィラメントの特別な用途分野のためには、慣用の分野に比較して高温での強度、E−モジュラスおよび形状安定性の向上が要求される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、フィラメントおよび繊維、特に工業分野およびカーペット製造に適する様な改善された機械的性質、例えば強度、引裂強度を有するリサイクル可能な溶融性ポリエステル、特にコポリエステルアミドを開発することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題は、剛性−および/または半剛性鎖状ポリマーのモノマー構成単位あるいは個々のモノマーから製造された予備縮合体を、単官能化−および/または二官能化環状ジカルボン酸無水物またはそれの予備縮合体と、個々のモノマーと一緒に好ましくは溶融状態または溶液状態で重縮合して環状酸無水物末端基および/または−側位基を有するポリマーを得、生成したこのポリエステルイミド酸無水物を溶融性の線状ポリエステルの水酸基および/またはエステル基と本発明に従う方法で反応させて側鎖にグラフトした剛性鎖のおよび/または半剛性鎖の分子補強されたポリマーとすることによって解決される。驚くべきことにこのブレンドは特に相容性付与剤としても適しており、中でも脂肪族ポリエステルと脂肪族ポリアミドとをブレンドする場合に特に適する。環状ジカルボン酸無水物末端基および/または−側位基によってサーモトロピックなコポリエステルイミドが慣用のポリエステル分子に反応結合され、このことがポリマー中でのより良好な分布をもたらす。この優れた分布はコポリエステルイミドの強化を実現する。
【0011】
側位および/または末端位の環状ジカルボン酸無水物基を持つ剛性鎖のおよび/または半剛性鎖のポリマーを製造する本発明の方法は、自体公知の方法でモノマーから単官能化−および/または二官能化環状ジカルボン酸無水物の使用下に好ましくは溶融状態で重縮合することによって行う。単官能化−および/または二官能化ジカルボン酸無水物とモノマーの1種との予備縮合体を用いることもできる。酸無水物基は重縮合条件のもとで得られたまま残り、溶融可能な線状ポリエステルの水酸基あるいはエステル基との後続反応で、ポリエステル末端基および/または−側位基がグラフトしたポリマーをもたらすことを可能とする。
【0012】
ポリエステルがグラフトしたコポリマーを本発明に従って製造するためには、4−カルボキシフタルイミドヘキサン酸および/または1,6−ビス−[4−カルボキシフタルイミド]−ヘキサン、p−アセトキシ安息香酸およびヒドロキノンジアセテートを単官能化−および/または二官能化環状ジカルボン酸無水物と、170〜320℃での溶融状態で反応させた際に生じる環状酸無水物末端基および/または−側位基を有するポリエステルイミドを予備縮合体の状態で使用することも有利である。
【0013】
4−カルボキシフタルイミドヘキサン酸の代わりにポリアミド−6とトリメリット酸無水物との1:1のモル比の混合物を使用することもできる。この混合物はp−アセトキシ安息香酸、ヒドロキノンジアセテートおよび単官能化−および/または二官能化環状ジカルボン酸無水物との重合体生成の直前に溶融状態で反応する。
【0014】
ポリエステルがグラフトしたコポリマーを本発明に従って製造するためには、更に、p−アセトキシ安息香酸並びに芳香族−、脂肪芳香族−あるいは脂肪族ジカルボン酸およびヒドロキノンジアセテートを単官能化−および/または二官能化ジカルボン酸無水物との好ましくは170から320℃での溶融状態での反応の際に生じる、環状ジカルボン酸無水物末端基および/または−側位基を持つコポリエステルを使用することも有利である。
【0015】
ポリエステルがグラフトしたコポリマーを本発明に従って製造するためには、p−アセトキシ安息香酸の他に別のヒドロキシカルボン酸のアセチル化合物、およびヒドロキノンジアセテートの代わりに別のアシル化された二価のフェノール類並びにアミノフェノール類あるいは芳香族アミノカルボン酸を含有する、環状ジカルボン酸無水物末端基および/または−側位基を有するコポリマーエステルアミドを使用することも有利である。
【0016】
単官能化−および/または二官能化環状ジカルボン酸無水物としては脂肪族モノマー、例えばジアセトキシコハク酸無水物、アセトキシ−あるいはジアセトキシペルヒドロフタル酸無水物あるいは芳香族化合物、例えばトリメリット酸無水物およびジアセトキシフタル酸無水物が使用される。
【0017】
本発明の方法の別の有利な実施態様は、溶液状態または溶融状態で重縮合するためにアセチル化合物の代わりにヒドロキシ化合物を無水酢酸の存在下に反応させることにある。
【0018】
ポリエステルをグラフトしたコポリマーの本発明に従う製法は、好ましくは、脂肪族および/または芳香族ジカルボン酸の末端−および/または側位酸無水物基を持つ剛性−または半剛性鎖ポリマーを溶融状態で好ましくは低分子量あるいは高分子量ポリエステルの末端水酸基と反応させそして主鎖あるいは側鎖中の分子量分布変化の少ない、ブロック−ポリマーあるいは側鎖にグラフトしたポリマーを生成することによって行うのが好ましい。
【0019】
ポリエステルがグラフトしたコポリマーの本発明に従う製法および用途の可能な実施態様の一つは、好ましくはに剛性−または半剛性鎖ポリマー中の芳香族ジカルボン酸の環状酸無水物基がブレンド製造の間にマトリックス−ポリエステルとその場で反応することである。
【0020】
本発明に従って製造される、ポリエステルがグラフトした剛性−または半剛性鎖コポリマーはグラフト度、側鎖の長さ並びにポリマー主鎖の構造および組成に依存して溶融可能なポリエステルと微小相の、場合によっては分子分散型合金(ポリマー/ポリマー−固溶体)を形成するので、寸法安定性で高い機械的負荷の可能なフィルム、シートおよび特にフィラメントを製造するのに適している。本発明に従って製造されたグラフトコポリマーの別の特に有利な使用目的は強化されたLCP/ポリエステル−ブレンドをその場で製造および加工する際に相容性付与剤として役立てることである。
【0021】
機械的データを試験するために、得られた顆粒を0.02%より少ない残留湿分量まで乾燥しそして高温紡糸用レール上で400m/分で12本のフィラメントヤーンに紡糸し、次いで Reifenhaeuser− 延伸装置で二段階で延伸する。その際にフィラメントは200℃に加熱されたレール上を送られる。この繊維によって、DIN EN ISO 1973に従う繊度を、ISO 527に従う強力を、ISO 527に従う破断時伸び率をおよびISO 527に従う初期モジュールを測定する。
【0022】
本発明を以下の実施例によって更に詳細に説明する:
【0023】
【実施例】
実施例1:
攪拌機、窒素ガス導入管および蒸留ヘッドを備えた250mLのすり合わせ連結フラスコ中に以下の物質をはかり入れる:
122.1g(0.4モル)の4−カルボキシフタルイミドヘキサン酸
52.8g(0.2モル)の3,6−ジアセトキシフタル酸無水物
0.1gの酸化マグネシウム
これらの物質を粗く混合しそして十分に窒素ガスでパージ処理する。更に窒素ガスの供給下にこの混合物を金属浴中で200℃で溶融する。この温度を攪拌下に徐々に最高240℃まで高める。その際に酢酸が留去される。反応を完結するために圧力を2mbarまで段階的に下げる。その際に溶融物の粘度が著しく増加する。全部で約6時間の処理期間の後に反応容器を浴から出し、未だ熱く粘性のある溶融物をフィルム上に移す。冷やすためにこの生成物をデシケータ中に置く。冷やされた後にこの予備縮合体を分析用ミル中で粉砕しそして重縮合の際に使用するまで湿気の排除下に保存する。
【0024】
淡いベージュ乃至淡褐色のこの生成物は約400μ当量/gのカルボキシル基含有量(電位差滴定)を有している。測定されたカルボキシル基含有量が目的の値(3975μ当量/g)から著しく離れている場合には、この生成物を後処理する。
【0025】
実施例2:
攪拌機、窒素ガス導入管および蒸留ヘッドを備えた750mLのすり合わせ連結フラスコ中に、40,000g/モルの目標分子量および1分子当たり6個の酸無水物基を持つポリエステルイミド酸無水物を製造するために必要な以下の物質をはかり入れる:
これらの物質を粗く混合しそして十分に窒素ガスでパージ処理する。更に窒素ガスの供給下にこの混合物を金属浴中で200℃で溶融する。この温度を攪拌下に徐々に260℃(最高280℃)まで高める。その際に酢酸が留去される。重縮合反応を完結するために圧力を1mbarまで段階的に下げる。その際に溶融物の粘度が著しく増加する。全部で約6時間の処理期間の後に反応容器を浴から出し、未だ熱く粘性のある溶融物をフィルム上に移す。冷やすためにこの生成物をデシケータ中に置く。冷やされた後にこれを分析用ミル中で粉砕しそして後で使用するまで湿気の排除下に保存する。
【0026】
淡褐色のこの生成物は以下のデータを示す:
カルボキシル基含有量およびアセチル基含有量から、約37,710g/モルの分子量が判る。この生成物は120℃の融点を有し、約130℃で異方性相を生成し始め、292℃で初めて等方性相に移る。従ってこの生成物は液晶性である。
【0027】
実施例3:
攪拌機、窒素ガス導入管および蒸留ヘッドを備えた750mLのすり合わせ連結フラスコ中に、60,000g/モルの目標分子量および1分子当たり10個の酸無水物基を持つポリエステルイミド酸無水物を製造するために必要な以下の物質をはかり入れる:
119.66g(0.392モル)の4−カルボキシフタルイミドヘキサン酸
152.77g(0.848モル)のp−アセトキシ安息香酸
83.11g(0.428モル)のヒドロキノンジアセテート
1.54g(0.008モル)のトリメリット酸無水物
24.15g(0.032モル)の予備縮合体(実施例1参照)
0.06gの酸化マグネシウム
これらの物質を粗く混合しそして十分に窒素ガスでパージ処理する。更に窒素ガスの供給下にこの混合物を金属浴中で200℃で溶融する。この温度を攪拌下に徐々に280℃(最高290℃)まで高める。その際に酢酸が留去される。重縮合反応を完結するために圧力を1mbarまで段階的に下げる。その際に溶融物の粘度が著しく増加する。全部で約8時間の処理期間の後に反応容器を浴から出し、未だ熱く粘性のある溶融物をフィルム上に移す。冷やすためにこの生成物をデシケータ中に置く。冷やされた後にこれを分析用ミル中で粉砕しそして後で使用するまで湿気の排除下に保存する。
【0028】
淡褐色のこの生成物は以下のデータを示す:
カルボキシル基含有量から、約66,230g/モルの分子量が判る。この生成物は150℃の融点を有し、約170℃で異方性相を生成し始め、280〜300℃で初めて等方性相に移る。従ってこの生成物は液晶性である。
【0029】
高い目標分子量を有するバッチの場合には、重縮合を完結するために更に長い処理時間が必要とされる。これは後縮合としても実施できる。
【0030】
実施例4:
攪拌機、窒素ガス導入管および蒸留ヘッドを備えた250mLのすり合わせ連結フラスコ中に、15,000g/モルの目標分子量および1分子当たり4個の酸無水物基を持つポリエステルイミド酸無水物を製造するために必要な以下の物質をはかり入れる:
これらの物質を粗く混合しそして十分に窒素ガスでパージ処理する。更に窒素ガスの供給下にこの混合物を金属浴中で200℃で溶融する。この温度を攪拌下に徐々に270℃(最高290℃)まで高める。その際に酢酸が留去される。重縮合反応を完結するために圧力を1mbarまで段階的に下げる。その際に溶融物の粘度が著しく増加する。全部で約7時間の処理期間の後に反応容器を浴から出し、未だ熱く粘性のある溶融物をフィルム上に注ぐ。冷やすためにこの生成物をデシケータ中に置く。冷やされた後にこれを分析用ミル中で粉砕しそして後で使用するまで湿気の排除下に保存する。
【0031】
淡褐色のこの生成物は以下のデータを示す:
カルボキシル基含有量およびアセチル基含有量から、約16,740g/モルの分子量が判る。この生成物は125℃の融点を有し、約177℃で異方性相を生成し始め、320℃で初めて等方性相に移る。従ってこの生成物は液晶性である。
【0032】
実施例5:
0.8823dL/gの極限粘度を有する、強力乾燥した990gのポリエチレンテレフタレートをドラム中に入れ、4gのブチルステアレートを添加し、次いで30,500g/モルの分子量において1分子当たり6個の酸無水物基を持つ微細粉砕された10gのポリエステルイミド酸無水物と20分間よく混合する。その際に湿気を排除することに注意する。この顆粒をZSK25型二軸スクリュウー式押出機で120秒の平均滞留時間で溶融する。混合工程は>200/分の回転数および270℃の温度で実施する。
【0033】
この溶融物をウオーターバス中に紐状で押出し、顆粒化加工しそして乾燥する。
【0034】
得られる顆粒は0.8924dL/gに極限粘度に増加していることに特徴があり、フィラメントの製造に適している。変性されたポリエステルのカルボキシル基含有量は変化していないままである。
【0035】
走査電子顕微鏡での測定で、720〜880nmの粒度がポリマーマトリックス中で実証された。
【0036】
以下に記載した機械的性質を測定するために、生成物をフィラメントに加工した。この場合、以下の値が測定された:
繊度: 8.92tex
破断時伸び率: 24.6%
強力: 24.21cN/tex
引張弾性率: 10986MPa
LCPを添加してないバージンのポリエチレンテレフタレートを用いた比較物では以下の値が得られた:
繊度: 9.12tex
破断時伸び率: 27%
強力: 17.24cN/tex
引張弾性率: 7791MPa
実施例6:
0.7710dL/gの極限粘度を有する、強力乾燥した900gのポリエチレンテレフタレートを100gの顆粒化したポリエステルイミド酸無水物とドラム中でよく混合し、次いで二軸スクリュウー式押出機で270℃および250/分のスクリュウー回転数で湿気の排除下に反応させる。滞留時間は180秒である。
【0037】
この溶融物を流しだしそして顆粒化した後に、反応生成物を80℃で静かに乾燥する。
【0038】
反応押出処理の後に極限粘度は0.8324dL/gに増加する。メルトフローインデックス(MFI)を26.9g/10分と測定される。カルボキシル基含有量が60μ当量/gだけ上昇する。1739cm−1でのIR−スペクトルでの特徴的な酸無水物吸収バンドはもはや存在しない。
【0039】
以下に記載した機械的性質を測定するために、生成物をフィラメントに加工した。その際に以下の値が測定された:
繊度: 9.14tex
破断時伸び率: 27%
強力: 21.9cN/tex
引張弾性率: 10117MPa。
【0040】
実施例7:
19.3μ当量/gのカルボキシル基含有量および0.7912dL/gの極限粘度を有する、強力乾燥した925gのポリエチレンテレフタレート(水含有量<0.05%)を75gの Stabaxol KE 8059 とよく混合し、次いで ZSK 25 型二軸スクリュウー式押出機中で120秒の平均滞留時間および270℃の温度で反応させる。
【0041】
生成物を顆粒化しそして乾燥した後に、0μ当量/gのカルボキシル基含有量および0.7716L/gの極限粘度が測定される。
【0042】
生成物の顆粒化および乾燥の後に0μ当量/gのカルボキシル基含有量および0.7716dL/gの極限粘度が測定される。
【0043】
この顆粒も同様に湿気の排除下に実施例6で使用したポリエステル酸無水物の10%と一緒に同じ条件の下で反応させる。カルボキシル基含有量は0μ当量/gのままである。
Claims (11)
- 主として溶融性ポリエステルのためにポリエステルブロックコポリマー、特にポリエステル側鎖がグラフトした剛性−および/または半剛性鎖状ポリマーを製造する方法において、剛性−および/または半剛性鎖状ポリマーのモノマー構成単位あるいは個々のモノマーで製造された予備縮合体を、単官能化−および/または二官能化環状ジカルボン酸無水物またはそれの予備縮合体と一緒に重縮合して酸無水物末端基および/または酸無水物側位基を有するポリマーを得、生成したこのポリエステルイミド酸無水物を溶融性の線状ポリエステルの水酸基および/またはエステル基と反応させてブロックコポリマーまたは側鎖にグラフトした剛性鎖−および/または半剛性鎖ポリマーを得、その際にブロックコポリエステルコポリマーの割合が0.1〜5.0重量%であることを特徴とする、上記方法。
- モノマー構成単位としての4−カルボキシフタルイミドヘキサン酸および/または1,6−ビス−[4−カルボキシフタルイミド]−ヘキサン、p−アセトキシ安息香酸およびヒドロキノンジアセテートを単官能化−および/または二官能化環状ジカルボン酸無水物と、好ましくは170〜320℃での溶融状態で反応させて環状酸無水物末端基および/または−側位基を有するポリマーを得る、請求項1に記載の方法。
- 溶融状態でのポリマー生成反応の前にモノマー構成単位としての4−カルボキシフタルイミドヘキサン酸および/または1,6−ビス−[4−カルボキシフタルイミド]−ヘキサンをp−アセトキシ安息香酸と1:2のモル比で反応させて予備縮合体とする、請求項1に記載の方法。
- 溶融状態でのポリマー生成反応の前にモノマー構成単位としての4−カルボキシフタルイミドヘキサン酸および/または1,6−ビス−[4−カルボキシフタルイミド]−ヘキサンを二官能化環状ジカルボン酸無水物と1:2のモル比で反応させて予備縮合体とする、請求項1に記載の方法。
- p−アセトキシ安息香酸の他に別のヒドロキシカルボン酸のアセチル化合物、例えばp−アセトキシフタル酸、およびヒドロキノンジアセテートの代わりに別のアセチル化された二価のフェノール類および/またはアミノフェノール類あるいは芳香族アミノカルボン酸を使用する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
- 溶融状態または溶液状態で重縮合するためにアセチル化合物の代わりにヒドロキシ化合物をアセト酸無水物の存在下で使用する、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
- 単官能化−あるいは二官能化環状ジカルボン酸無水物が脂肪族モノマー、例えばジアセトキシコハク酸無水物あるいは芳香族化合物、例えばトリメリット酸無水物およびアセトキシ−あるいはジアセトキシフタル酸無水物である、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
- 脂肪族−および/または芳香族ジカルボン酸の末端−または側位酸無水物基を持つ剛性−または半剛性鎖状ポリマーがポリエチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンテレフタレートである、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
- ポリエステル中に存在しおよび/または反応の際に生じるカルボキシル基を溶融状態でオキサゾリン類および/またはカルボジイミド類との反応によってブロックする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
- ポリエステルブロックコポリマーをフィラメントまたはファイバーに加工する、請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
- ポリエステルブロックコポリマーを相容性付与剤としてポリアミドおよび/またはポリエステルのポリマーブレンド中で使用する請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
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