JP2004511036A - ストラクチャード・ファイナンス用の逆解決法 - Google Patents

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Abstract

反復工程を介して逆問題を解決する方法が提供され、これにより、非線形空間全体をサンプリングすることなく、各反復が1つの前進問題を効率的に解決することが可能になる。この方法は、実質的に大域的最適化解法を達成する、多数の変数を最適化するための選択的および反復的な工程である。ある特定の工程はネオダーウィン的な方法を使用する。この方法の下で、サンプル空間が「ミューテーション」を介して、関係する変数の値に反復的に分析される。次位最適と仮定される基本的な構造から開始して、各変数に小さな変更を加え、または続いてミューテーションを加え、結果の値を向上すると決定されたものが維持される。1組の格付けが要求された組に近い場合に、より良い結果の値が存在すると決定した。平均的な格付けは不変量であるため、より良い結果の値へとつながる要素の組合せを見つける工程全体にかけて変数空間が影響する。

Description

【0001】
関連する明細書の参照
本願明細書は、特許法119条(e)の規定のもとで、本願明細書中で参照により援用している、2000年9月26日付けで提出された仮特許出願明細書第60/235、780号に対して優先権を請求するものである。
【0002】
連邦支援調査または開発に関する供述
該当なし。
【0003】
発明の背景
ストラクチャード・ファイナンスは特定の資産を信託に投資する資金調達技術であり、これにより、その資産を投資元である企業実体の倒産の危機から隔離する。ストラクチャード・ファイナンスは、信用リスクと仕組み証券(多数の種類がある。例えば、資産担保コマーシャルペーパー(ABCP)、資産担保証券(ABS)、モーゲージ証券(MBS)、社債担保証券(CBO)、ローン担保証券(CLO)、資産担保証券(CDO)、仕組み投資手段(SIV)、金融派生商品企業(DPC)、シンセティックCLO、ABSのCBO、集合的な「ストラクチャード・ファイナンス」)の保護の源を理解するために、全ての当事者が格付け発表に多大に依存する市場として知られている。
【0004】
一般に、ストラクチャード・ファイナンスは、この目的のためだけに生成された特定の目的媒体への売上債権を販売した結果である。次に、共同資金(「資産プール」)における売上債権に後ろ押しされた有価証券が発行される。通常、これらは、各々に独自の特徴と支払い優先順位が設けられた1つまたはそれ以上の「トランシェ」あるいは「クラス」に分離される。異なる支払い優先順位を備えたトランシェは、したがって、様々な売上債権と、共同資金の他の資産との潜在的な不履行、滞納の関数として、異なるリスクプロフィールと支払い予想を備えることになる。通常、上位トランシェはリスクが最も低い。
【0005】
ストラクチャード・ファイナンスでは、格付け機関は「前進問題」と呼ばれるものと直面している。投資銀行によって提案された様々な資産ベースの構造が格付けされているが、このような解法を提供するための十分な時間の補償と、潜在的な責任が可能でないため、再構造解法は提案されていない。
【0006】
銀行家、投資家、アナリストは、事前にわかっている所与の格付けの組を資本市場で販売したいが、一般には、所望の結果へのガイダンスを提供するために、格付け工程に関する十分な情報は入手可能である。そのため、格付け工程は反復的で、時間がかかり、銀行家やアナリストにとっては不透明である。その結果、銀行家および格付けアナリストは、要求された格付けに「収束」することを願って、資産を裏付けとした構造の様々な再生を交換する。
【0007】
ストラクチャード・ファイナンスの基本的な特徴は、それが、最も純粋な形式のゼロ和ゲームである点である。ここでは、1つの資産プールから複数の証券が発行される世界において、ある証券の保持者を経済的に裕福にし、別の保持者を苦しくせずにおくことは、両方が1つのキャッシュフローの組に共有されているために不可能である。両方の証券保持者に同時に利益を与える唯一の方法は、資産プールから予想される集合したキャッシュフローが、以前に考えたものよりもいくらか良いと仮定するものである。したがって、銀行家、アナリスト、投資家は、既に格付けされた構造取引の問題、または「逆問題」の解決を望んでいる。
【0008】
ストラクチャード・ファイナンスにおける最適化の大きな障害は、ストラクチャード・ファイナンス有価証券の格付けが、資産パフォーマンスに予想される可能性の領域を経験する平均的な利回りの縮小によって得られるという事実である。さらに、「エルゴード的」な仮説が成り立つ、つまり時間的な平均が集合的平均と等しいと仮定するならば、類似に格付けされた有価証券の優れたリスク分散型のポートフォリオを所有する投資家も、同様の利回りの縮小を経験する。
【0009】
利回り関数が非線形関数であり、以下の式への解法rであるという事実から、利回りの非線形性が得られる。式とはすなわち、I=ΣC(t(i))/(1+r)t(i)であり、ここで、C(t(i))は時間t(i)に経験されるキャッシュフロー、Iは初期投資である。この非線形性により、大域的な副次最適化となる局所的な最適化が多次元空間に生じる。結果として、1度に1つの変数を最適化することはできず、より精巧な技術が必要となる。多くの変数の多次元空間全体を探求すれば、可能な値の数の分析を行うことにより、最も高速なコンピュータの容量さえもすぐになくなってしまう。そのため、必要な計算手段を最小にすることにより、逆問題を高速且つ効率的に解決する方法の提供が望まれる。
【0010】
発明の概要
反復工程により逆問題を解決する方法が開示されており、これにより、非線形空間全体をサンプリングすることなく、各反復が1つの前進問題を効率的に解決することができる。この方法は、実質的に大域的最適化解決を達成する、多くの変数を最適化するための選択的且つ次位的な工程である。より詳細には、このような工程の1つは、ネオダーウィン的な方法を備えている。この方法の下で、サンプル空間が、「ミューテーション」により、変数が関係する値にまで反復的に分析される。次位的最適化と予想される基本構造から開始し、各変数に小さな変化またはミューテーションが加えられ、結果の値を向上すると決定されたものが維持される。1組の格付けが平均的格付けの所定の範囲内にある場合、より優れた結果の値の存在が決定される。平均的格付けは不変であるため、より良い結果の値へとつながる要素の組合せを見つける工程全体にかけて変数空間が影響する。
【0011】
本発明のこれ以外の形態、特徴、利点は、以下の詳細な説明に開示される。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明の実施形態による逆問題を解決する方法は反復工程を使用している。各反復は、非線形空間全体をサンプリングすることなく、1つの前進問題を効率的に解決する。その結果、本発明による方法は、多くの変数を最適化することにより広域的最適化を実質的に達成する。
【0013】
逆問題を解決する第1段階は、業務の安全性の平均的格付けまたは「実行可能な範囲」を決定することである。この段階は、資産担保証券の平均格付けが、プールからの所与のキャッシュフロー履歴の組についてほぼ一定であることの結果として実行される。平均格付けがほぼ一定である理由は、利回り曲線における非線形性によって、ゼロ和ゲーム条件と比較した場合に、依然としてセカンドオーダのアービトレージの可能性が導入されるためである。
【0014】
平均格付けはこのような仮設のもとにおける構造の「不変量」であり、平均格付けが要求される平均格付けよりも低い場合、その問題は「不良設定」ということになる。不良設定とはすなわち、結局は記述された問題に対する解決法はないという認識に行き着く数学的概念である。この平均は一番初めの反復からわかり、この重要な条件は最適化することなく実施することができる。そのため、不良設定である逆問題を解くには、1つまたは多くの反復条件を変更する必要がある。独立要素の非消費的なセットの例と、変更できる条件を以下の表Iに示す。
表I
Figure 2004511036
【0015】
問題が不良設定であるとわかったら、次の段階は、「良設定」条件が満たされるまで総発行数を減らすことである。この条件が満たされたら、前述の最適化へ進むことができる。
【0016】
この他にも多様なタイプの拡大、要素、構造特徴を資産担保取引に導入できることがわかる。また、逆勘定を導入することで、取引期間にかけて利用可能現金が効率的に増加するため、各クラスの格付けを上げることができる。その結果最適化が生じ、クロージング時にこの現金を除外するコストを考慮することにより、格付けおよび利回りスケールの潜在的なアービトレージを介して、平均格付けと発行者のネットポジションの組合せが向上する。
【0017】
前述の通り「実行可能な範囲」が決定したら、次に、各要素をその可能な変化の範囲内で探求すると同時に、広域的な最適化解決法を求めて、残りの要素に小さな変化を導入することにより逆解決法を進める。これらの小さな変化は、広域的最適化を達成するために、以降でより詳細に説明するネオダーウィン的な解法を介して使用することができる。利回り曲線の非線形性により、一般に、第1段階で見つかった「実行可能な解決」よりも若干優れた結果が得られる。
【0018】
広域的最適化が実際に見つかるという保障はないが、その結果が既存の結果よりも良いか否かを決定するために、各々の新規の反復が分析される。この「ミューテーション」により良い結果が得られる場合、既存の結果が、新規の反復により生じた結果で置換えられるか、あるいは、「ミューテーション」が破棄される。この解法手順は、現在の最適構造を回復するために随時中止することができる。上述のリスト中の各要素は、「ミューテーション」されたレベルをサンプリングする反復ループ内に配置される。次に、要求された組と比較する1組の結果を生成する前進解法手順に各要素の組が供給される。発行の総コスト、合計発行量、最大前進、または、これらの要素あるいはその他の要素の組合せに関して述べることができる所定の「性能指数」に達した際に、この前進解法を中止することができる。
【0019】
図1は、本発明の実施形態によるネオダーウィン的な解法の階段状のフローチャートを示す。段階110では、発行者と同格の取引の性能指数が定義される。ある例において、この性能指数を決定する測定基準は、平均発行コスト、総収益、またはこれらの調整された組合せを計算することで得られる。次に、段階120にて、各要素についての許容可能な変化の範囲が決定され、この範囲が、二項式、あるいは他の離散値の統計的分布にはめ込むために正規化される。この分布の平均は、その要素の最もプリオリであると思われる範囲を促進するように決定される。
【0020】
段階130では、前の取引または、比較可能な発行者が実行した類似の取引に基づいて試験的構造が得られる。通常、ゼロオーバ担保保証の条件によって限定されている実行可能な範囲より上で試験的発行を使用することにより、平均トランシェ格付けが計算される。平均トランシェ格付けが要求された組よりも低い場合には、発行が減少される。要求された組よりも高い場合には、要求された平均と実際の平均間の相違が既述の許容範囲内になるまで発行が増加される。
【0021】
段階140にて、各要素の性能指数が、短い距離で分離された2つのレベルについて決定されるため、構造のグラディエントをその方向において確立することができる。0〜1の範囲が、その要素の相対グラディエント確率分布によって与えられた確率分布関数に区分される。換言すれば、グラディエントが大きな要素はその要素のより頻繁なサンプリングを生じ、またその逆も当てはまる。実際には、この手順により、最適化中に、現在最も変動し易い要素が、他の要素を完全に排除することなく促進されることを保障する。
【0022】
段階150にて、非線形空間「ループ構造」が入力される。次に、各要素(属的に要素1、要素2等とリストされている)が要求でミューテーションされ、このミューテーションがより高い性能指数へと導くものであれば、これが維持される。要素サンプリングは、上で定義した二項分布と、逆累積分布関数方法を使用する。次の反復が、前の反復に二項要素の増加を加えたものとして定義される。二項要素は、二項要素の減少を示す負であってよいことがわかる。
【0023】
段階160でミューテーションが成功であると決定されると、関連した要素が、次のミューテーションまでその値に維持される。段階160でミューテーションが成功でないと決定された場合には、ミューテーション以前の要素値が維持され、段階162で別の要素が試される。その後、成功が得られた場合には、段階164で、ミューテーションした要素についてグラディエントが毎回再計算され、要素選択のためにグラディエント確率分布が再正規化される。段階166で次の反復へ進む前に、ミューテーションから得た要素値が維持される。より一般的には、最速降下またはニュートン・ラフソン法のような標準の最適化方法を使用して、広域的最適の検索を加速することができる。困難なのは、あるレベルで最適であると思われた要素が、他の要素が変更されると副次的最適となることがある点を考慮しながら、要素の最適な組合せを見つけることである。各要素レベルの組は、先の問題の解決を必要とする。このような解法の各々には、取引の正確な構造詳細の分析が必要であるが、その多くは前回の反復から変更されている可能性がある。
【0024】
段階170にて、この解法手順が定期的に、または多数のサイクルの後に中止される。これにより得られた構造は、段階172で、より大きな差異を使用して各要素をミューテーションすることによりその不動性について試験される。その後、段階174で、ある時間変化における1つの要素を使用した潜在的な向上の範囲が指定の値よりも小さいか否かが決定される。基準が満たされた場合には、この解法は段階180で停止する。そうでない場合は、段階150のループ構造へ進む。
【0025】
本発明の1実施形態による逆解決問題を解決する方法の1特定例では、共同資金に投資する各発行者について所望の結果を設定する、初期の性能指数が生成される。例えば、1組の状況は早期キャッシュリターンについてであり、別の組の状況は最大の全額払戻しについてであってよい。この情報で武装すれば、投資家の各コンポーネントまたはトランシェについて、所望あるいは目標の格付けと利率を設定することができる。次に、統計分析を使用して、投資を行う生命保険会社や退職基金のような投資を行い金融機関のキャッシュフローモデルに従ってその投資の試験を行い、また、その投資を目標にどれだけ近付けることが可能であるかを決定する。所望の結果、トランシェ格付けの情報についてキャッシュフローモデルを解明することができないため、実際の入力要素への収束が達成されるまで出力を変更することにより、反復アプローチが従来より周知の通りに実行される。
【0026】
目標到達への努力における調整に使用可能な要素または変数は多様であり、各取引によって変えることができる。1組の典型的な、非限定的要素を表Iに示している。その他の要素は、異なる取引についてこれらを制御する能力に従って選択できることを明瞭に理解すべきである。
【0027】
1組の要素が使用可能である状態で、各要素についての開始値がキャッシュフローモデルに備わる。このような要素の1つは、ツー・トランシェ取引の各トランシェの大きさであると考慮すること。リスクレベルと可能な増加レベルは、一般にリスクのないものと、リスクは高いが潜在性が大きいものといったように、各トランシェについて異なるため、多くの理由から、リスクの低いトランシェのサイズはより大きく、リスクの高いトランシェのサイズはより小さくなり、そのどれもが高い利益の確率に関する正確な情報の可能性ではない。そこで例証的のみの目的で、トランシェサイズ要素の開始点は、低/高リスクについてそれぞれ90/10となる。その他の要素の初期値も選択される。
【0028】
分析は、まず要素初期値の選択についてキャッシュフローモデルの統計分析を実行することで開始する。次に1つの要素が変更される。これがトランシェサイズであると仮定すると、一般的にこれを0.5だけ変更できるので、結果として90.5/9.5となる。再び統計的反復分析が実行され、その結果、通常は各トランシェについて異なる格付けの組が得られる。次に、第1要素が元の値に戻され、別の要素が変更され、統計的反復が再び収束する。これが全ての要素について繰り返され、その時点で、グラディエントが、初期要素値においてキャッシュフローモデルが示す湾曲の傾斜として確立される。
【0029】
この工程を繰り返すことで、各要素がグラディエントの方向に移動する。これが終了すると、格付けが向上すると思われる。決定したグラディエントが大きく、傾斜が急である場合には、要素の段階変更を大きくして、工程を高速化することが望ましいかもしれない。これが望ましい理由としては、正確な結果を得るために、これだけの数の要素と、収束動作のための複数の評価の必要性とを与えられると、非常に高速なコンピュータであっても収束の工程が非常に長くなるためである。
【0030】
最後に、トランシェ格付けにおけるピークまたは最大値が得られる。しかし、キャッシュフローモデルの複雑な非線形性を仮定した場合、これは局所的な最大値でしかないかもしれない。この可能性を説明するために、要素の1つに比較的大きな値変更が行われ、新規の局所最大値を見つけるべく全工程が戻される。次に、このミューテーションの大きな1工程が各要素について、1回だけでなく、計算時間が許す限りの回数だけ繰り返される。膨大な時間がかかるため、最良値を見つけるために全ての局所最大値を評価することは不可能かもしれない。同様に、どの最大値も、取引を正当化するほど十分に高くないかもしれない。
【0031】
図2は、本発明をフローチャートの形式で線図的に示している。ほとんどの段階はコンピュータにより実行されるが、いくつかの段階、例えば初期化段階12と最終決定段階は人間の操作によって実行される。初期化段階12は、取引の性能指数と目標格付けを、数および近似的リスク、要素の開始値、トランシェの参加規定と共に公式化する。段階14で、コンピュータの実行が適切なキャッシュフローモデル(単数または複数)を使用して開始され、コンピュータの実行は、いくつかの要素の最初の(または次の)1つへの1段階移動(後退)からのキャッシュフローモデルで定義された格付けへの効果を反復的に決定する。これが終了すると、決定段階16は、全ての要素が段階14の1段階評価を経験したかどうかを確認する。全ての要素が移動したことが確認されると、次の段階18が、リスト中における次の要素へ指標付けまたは前進し、処理を段階14へ戻す。図からわかるように、これにより、全要素における1段階移動が達成され、それぞれの格付け情報が変更される。
【0032】
全ての要素がこの初期値(またはカレント値)からの1段階の後退移動を実行すると、次の段階20で、各移動について、要素値の様々な変更に関する格付け情報におけるグラディエントが確立される。基本的にこれは、各々の要素にかけての部分的な差である。次の段階22は、この時点までで工程が適切な結果に達したか否かを決定する。通常、工程は、別の要素段階の一巡のために段階14へ戻り、決定を下すことなくこの決定を多数回繰り返す。段階サイズと方向はグラディエントの関数であるため、反復分析は各要素を、段階24で決定された、より高く好ましい格付け結果へと移動する。グラディエントが急な場合には、その工程は段階サイズを増加することができる。
【0033】
グラディエントが十分に小さいか、時間が短い場合には、決定22が、その工程十分に進行したことを決定し、段階26へ進む。段階26では、工程を終了し、得られた結果を受け入れるか、または要素をミューテーションすることでされに先へ進むかが決定される。段階26が、工程が終了したと決定すると、大部分が人力による段階28の取引評価段階へ進む。しかし、工程がまだ終了していない場合には、段階30が、1つまたはそれ以上の要素を、以前に要素値の変更で行った小規模な段階と比べて大きく進めることでミューテーションする。段階サイズは、局所最大値、またはその付近に達するために周辺においてキャッシュフローモデルを使用した局所最大値の傾斜範囲から出る高い可能性が得られるよう十分に大きい。段階のサイズは、より高い、またはより低い別の局所最大値の範囲に達するようであるが確実ではない大きさである。ミューテーションは、1度に1つ、複数、または全ての要素によるものであってよい。ミューテーション後に、キャッシュフローモデル(単数または複数)の反復分析によりその格付けの局所最大値を見つけるべく全工程が繰り返される。
【0034】
いくつかの最大値を得て、その中で最も高い値、あるいは最も高い値の1つを選択できるようにするために、このミューテーション工程を取引評価の工程中で多数回行うことができることがわかる。この工程では、関連するモデルの反復特性と、各最大値を見つけるために全体工程を膨大な回数繰り返す必要性とを仮定して、膨大な量の計算が命令される。これを効率的に行うために、高い計算機能を備えた装置のみが使用される。
【0035】
一般に、本発明は強力なコンピュータ環境において、反復の回数を指定して実施される。そのため、本発明の1実施形態である図3に示すように、1つまたはそれ以上のCPUまたは端末310がネットワーク312の入出力装置として設けられる。この入出力装置は、使用するための分布したCPUと、ソースと、ソース314からデータを受信するのに適したインターネット接続とを含む。
【0036】
ここで開示した本発明の概念から逸脱しない限り、上述した技術へのこれ以外の修正および変更が可能であることが当業者には明白であろう。したがって、本発明は、添付の請求項の範囲と精神によってのみ限定されるものとして考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のある実施形態による逆解決問題を決定するための工程を示す。
【図2】本発明の別の実施形態による逆解決問題を解決する工程のフローチャートを示す。
【図3】本発明の実施形態による工程を実行するためのコンピュータシステムを示す。

Claims (11)

  1. 少なくとも1人の発行者、少なくとも1人の投資家、1つまたはそれ以上のトランシェ、複数の可変要素によって特徴付けられる金融資産投資を分析する方法であって、前記方法が、
    金融資産投資の目標としての性能指数と、前記要素のいくつかまたは全ての1組についての開始値とを確立する段階と、
    前記格付けについての少なくとも局所的な最大値を決定するために、キャッシュフローモデルを用いて、前記複数の要素のいくつかまたは全ての前記組における所定の段階変更について、投資格付けへの効果を反復的に計算する段階とを有する方法。
  2. 前記反復計算段階がさらに、
    前記組内の前記要素の各々に段階変更を実行し、
    前記格付けにおいて、前記組の各要素の関数としてグラディエントを決定し、
    前記組内の前記各要素について、前記グラディエントの方向における段階変更と共に前記反復計算を繰り返す請求項1に記載の方法。
  3. 前記反復計算段階が、
    前記局所最大値の決定後に、前記組の1つまたはそれ以上の要素において、後続の反復計算が別の局所最大値に達するのに十分な変更を行う段階と、
    前記後続の反復計算を前記別の局所最大値に到達させる段階とを有する請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記後続の反復計算段階を1回またはそれ以上の回数繰り返す段階をさらに有する請求項3に記載の方法。
  5. 前記後続の反復計算を実行する前記段階の繰り返しが、オペレータが前記方法を停止する決定を下した後に終了する請求項4に記載の方法。
  6. 前記反復計算の段階が局所最大値を1つの条件として決定し、前記グラディエントが所定レベルよりも低い請求項2〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記組が前記要素の全てを含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 要素値における各変更が、局所的グラディエントの関数である請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 複数のトランシェが存在する請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 投資格付けにアドバイスを行う方法であって、
    その投資に関する情報を受信する段階と、
    請求項1から9のいずれか1項の段階を実行して得られた投資格付け情報を入手する段階とを有する方法。
  11. 資産のプールに関連し、複数の可変要素とキャッシュフローモデルによって定義されたストラクチャード・ファイナンス取引の格付けを評価する方法であって、前記方法が、
    (a) 前記要素と性能指数を初期化する段階と、
    (b) 前記キャッシュフローモデルの前記要素の各々を変更する段階と、
    (c) 前記段階(b)に応答して、移動のサイズと方向を示すグラディエントを決定する段階と、
    (d) 前記グラディエントが所定の許容値よりも低くなるまで、前記段階(b)と(c)を反復的に繰り返す段階と、
    (e) 前記格付けの結果が前記性能指数内にあるか否かを決定する段階と、
    (f) 前記段階(e)で、前記格付けの結果が前記性能指数外であると決定した場合に、前記要素の少なくとも1つをミューテーションし、前記段階(b)〜(e)を繰り返す段階と、
    (g) 前記段階(e)で、前記格付けの結果が前記性能指数内にあると決定した場合に、前記結果の構造を評価する段階とを有する方法。
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