JP2004502879A - 電解セル - Google Patents

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ジョーゲン・クリステンセン
デイビッド・ケイ・クリーバー
ジョージ・シー・ホーリーウェル
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住友チタニウム株式会社
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25C7/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells; Servicing or operating of cells
    • C25C7/005Constructional parts, or assemblies thereof, of cells; Servicing or operating of cells of cells for the electrolysis of melts

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Abstract

金属化合物を含有する溶融電解質を電解して金属を回収するための電解セルであって、溶融金属は溶融電解質よりも低密度であり、上記化合物は溶融金属と接触すると反応するガスを電解時に生成する。セルは多数の電極アセンブリーを含むハウジングを備え、各電極アセンブリーはアセンブリーのカソードを含む電極アセンブリーの上部を囲むフードを備えている。フードは、運転時には、各電極アセンブリーから発生するガスを他の電極アセンブリーとハウジング内にあって各フードの外側に配置された金属回収部とから隔離するガス回収室となる。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、マグネシウム、リチウム、ナトリウム、そしてアルミニウム等の軽金属を製造するのに使用される電解セルであって、該製造される金属よりも高密度の溶融電解質を電解して製造するのに使用される電解セルに関する。さらに詳しくは、本発明は、電解プロセスの過程で生成する反応性ガスを新たに形成された溶融金属から分離する手段を有する電解セルに関する。
【0002】
(背景技術)
マグネシウム金属の製造が、本発明の関わる操作の代表的なものである。金属マグネシウムは、一般に、操作時に電解質及び金属生成物を溶融状態に保つように十分な高温に保持されている適合した電解セル中で塩化マグネシウムを電解することにより製造されている。電解により金属マグネシウムの液滴と塩素ガスが生成する。マグネシウムは非常に軽い金属であるので、塩素ガスの気泡と同様に電解質の表面に浮上する。そのため、電解質の上の雰囲気中に回収された塩素ガスから金属の浮動プールを隔離する必要があり、さもなくば、これらの成分がすぐに再結合し、セルの電流効率を低下させる。
【0003】
現在のセルの代表的な構造が、1999年8月10日に発行され本願と同じ譲受人に譲渡されたSivilottiらの米国特許第5,935,394号に開示されている。このセルは、セル当り多数の多極セルアセンブリーを用いており、その多極アセンブリーはセルの一つの長い側壁に沿って直線状に配置されている。その特許の図2に好適に示されているように、縦長の耐火性のカーテンウォールがセルに隣接して配置され、セル内部の電極アセンブリー用の隔室を金属回収用の隔室から隔離している。金属の液滴を含む電解質は、各アセンブリーの多極電極の上端部をオーバーフローして(同伴するガスの浮力により移動させられ)、電解質の液面より下側に配置された耐火壁に設けられた上方開口部を通過して流れる。電解質に同伴するガスは、金属を含有するオーバーフローがカーテンウォールの開口部を通過して移動する前に、電極アセンブリー上の雰囲気中に逃散する。その開口部を通過した後、電解質は静止領域に到達し、そこで金属の液滴が液面に浮上し、合体し、プールとして集合する。カーテンウォールの底部の別の開口部は、金属が除かれた電解質を電極隔室へ再循環させる。このようにして、塩素ガスは溶融金属の浮動プールから隔離されている。
【0004】
しかしながら、この型のセルには多くの問題点がある。まず、アセンブリーの上端部のすべての場所で、電解質が各電極アセンブリーのインターポーラ電極をオーバーフローすることである。オーバーフローした電解質は、アセンブリーを囲むトラフの中に回収され、さらに開口部を通過して金属回収部に到達できるようにカーテンウォールの開口部に隣接する位置にまで運ばれる。しかし、開口部から離れた場所でオーバーフローする電解質は、電極隔室でかなりの長い時間滞留するが、そこでは金属の液滴が塩素ガスと接触して反応する可能性があるため、セルの電流効率が低下する。
【0005】
2番目に、電極アセンブリーの一つを保守又は修理のため取外す場合、セルの運転を停止する必要がある。なぜなら、電極隔室の内部のヘッドスペースはすべての電極アセンブリーに共通であり、別のセルアセンブリーを取外すためにセル内に開口された開口部からアセンブリーの運転時に発生する塩素ガスが逃散するからである。
【0006】
3番目に、セルの長手方向の長さの全長にわたり延在するように伸長されたカーテンウォールを用いると、セルの運転寿命が短くなり、さらにセルの最大大ききさを制限する。その壁は両面が腐食性の薬品に曝されるため、故障が頻繁に発生する。そのような一体化部品が故障した時、セルを完全に停止して、壁を再度組み立てられるようにセルの内部部材を取外す必要がある。これは明らかに時間の浪費であり、面倒であり、不経済である。さらに、過度に長い壁は構造的に弱く機械的な破損を生じ易い。
【0007】
上記で言及した問題を示すことはもちろん、Sivilottiらの特許のセルにもまた問題がある。すなわち、カソード接続用の電気母線が電解質の液面より低い位置で側壁を直接貫通してセルから導出されている。これにより金属母線が塩素ガスの攻撃から保護されるが、カソード接続部に近づくことが難しく電極アセンブリーの取外しが非常に困難になる。
【0008】
したがって、このような問題の一部あるいはすべてを軽減することのできる、改良された構造を有する電解セルに対するニーズが存在する。
【0009】
(発明の開示)
本発明の目的は、マグネシウム等の軽金属の製造に使用され、組み立て、維持及び/又は修理が容易な電解セルを作製することである。
【0010】
本発明の別の目的は、マグネシウム等の軽金属の製造に使用される電解セルの運転寿命を伸ばすことである。
【0011】
さらに、本発明の目的は、少なくとも好ましい形状において、問題としている電解セルにおいて、金属と塩素との接触時間を減らすことである。
【0012】
さらに、本発明の目的は、少なくとも好ましい形状において、電解セルの内部で、各電極アセンブリーを互いに独立に操作可能にすることである。
【0013】
さらにまた、本発明の目的は、少なくとも好ましい形状において、セルの運転を完全に停止することなく、電解セルの修理又は保守を可能にすることである。
【0014】
本発明の一態様によれば、金属化合物を含有する溶融電解質を電解して金属を回収するための電解セルであって、溶融金属は溶融電解質よりも低密度であり、上記化合物は溶融金属と接触すると反応するガスを電解時に生成し、セルは多数の電極アセンブリーを含むハウジングを備え、該電極アセンブリーのそれぞれが、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間で電解が起こるための電極間空隙を形成するために配置された少なくとも1つのインターポーラ電極と、電極アセンブリーに出入りする電流を運ぶ接続部とを有する電解セルにおいて、各電極アセンブリーが、アセンブリーのカソードを含む電極アセンブリーの上部を囲むフードを備えており、該フードが、運転時には各電極アセンブリーから発生するガスを他の電極アセンブリーとハウジング内にあって各フードの外側に配置された金属回収部とから隔離するガス回収室である電解セルが提供される。
【0015】
本発明の別の態様によれば、金属化合物を含有する溶融電解質を電解して金属を回収する方法であって、溶融金属は溶融電解質よりも低密度で、上記化合物は溶融金属と接触すると反応するガスを電解時に生成するものであって、電解が、多数の電極アセンブリーを含むハウジングを備え、該電極アセンブリーのそれぞれが、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間で電解が起こるための電極間空隙を形成するために配置された少なくとも1つのインターポーラ電極と、電極アセンブリーに出入りする電流を運ぶ接続部とを有するセルにおいて行われる金属の回収方法において、各電極アセンブリーからのガスが、アセンブリーのカソードを含む電極アセンブリーの上部を囲みガス回収室となるフードの中に回収され、各電極アセンブリーから発生するガスを他の電極アセンブリーとハウジング内にあって各フードの外側に配置された金属回収部とから隔離するようにした金属の回収方法が提供される。
【0016】
本発明の別の態様によれば、アノードと、カソードと、少なくとも1つのインターポーラ電極とを備えた電極アセンブリーと、該電極アセンブリーの上端を囲むフードとを備え、フードが、カソードの周囲上の場所に設けられた少なくとも1個の開口部を除いてカソードの周囲を気密可能に封止された下方縁部を有する一体化された電解ユニットが提供される。
【0017】
また、本発明の別の態様によれば、金属化合物を含有する溶融電解質を電解して金属を回収するための電解セルであって、上記溶融金属は溶融電解質よりも低密度であり、上記化合物は溶融金属と接触すると反応するガスを電解時に生成し、上記セルは多数の電極アセンブリーを含むハウジングを備え、該電極アセンブリーのそれぞれが、アノードと、カソードと、上記アノードと上記カソードとの間で電解が起こるための電極間空隙を形成するために配置された少なくとも1つのバイポーラ電極と、上記電極アセンブリーに出入りする電流を運ぶ接続部とを有し、上記カソードが、少なくとも1つのバイポーラ電極の最も外側を囲む電気的にも機械的にも連続した表面を形成している電解セルにおいて、上記の各電極アセンブリーが、上記アセンブリーのカソードを含む上記電極アセンブリーの上部を囲むフードを備えており、該フードは、(a)運転時には上記の各電極アセンブリーから発生する上記ガスを他の電極アセンブリーと上記ハウジング内であって上記の各フードの外側の金属回収部とから隔離するガス回収室となり、かつ(b)運転時には電極上で形成された金属を含有する電解質がカソードの上面を超えて上記フードの下方縁部より下側に、上記電解質が上を流れる上記カソードに実質的に隣接して流れるように、上記フードと上記カソードの外表面とが離間して配置されている電解セルが提供される。
【0018】
セルの好ましい形状として、各アセンブリーのカソード用の電流母線が係合するフードの下端部より下側でカソードに接続する一方、セルの内部であってフードの外側をセルルーフに達するように延在し、そこでルーフの開口部を通ってセルの外に導出される。
【0019】
(発明を実施するための最良の形態)
図1は、米国特許第5,935,394号(出典を示すことにより本明細書の一部となる。)に開示されたタイプであって、本発明による改良の一実施例を含むマグネシウム用の電解セルCの一部を示す図である。図面は一つの電極アセンブリー10のみを囲むセルハウジングHの部分を示しているが、セルが通常4つ以上の多数のアセンブリーを含むことは理解されるであろう。セルの構造は、多くの他の観点において従来のものを用いることができる。例えば、側壁60の内部とセルフロア26とをライニングする耐火層65を備えている。
【0020】
電極アセンブリー10は、中心アノード11(通常はグラファイト製である)と、環状間隙部13を横切りアノードの周囲を完全に囲むカソード12と、アノードとカソードの間の環状間隙部の中であって、互いに離間して環状溝15を形成するように配置された多数のインターポーラ電極14と、から成る。カソードは、シリンダー壁16と、中心孔18とを備えた平坦な底壁17と、から成る。インターポーラ電極はカソードと同様の形状であるが、除々に小さくなっている。各環状壁19と平坦な底壁20とは、中心孔21を備えている。カソードの底壁17とインターポーラ電極の底壁20に、中心から上方に向かう傾斜を設けることもできる。カソードの孔18とインターポーラ電極の孔21は同心円状であり、溶融電解質22が環状溝15に入るための通路を形成している。
【0021】
中心アノード11は上から支持され、電流母線24に電気的に接続されている。カソード12は電流母線27により支持されており、電流母線27はそのために、母線27の残部に対して直角な端板66を備えている。端板66はカソードのシリンダー壁と係合し、外周板30上のフック67はカソードアセンブリーを所定の場所に固定している。必要に応じて、カソード12を、セルフロア26から上方に延在しカソードと離間して配置された支持部(図示せず)により下から支持することもできる。インターポーラ電極は、カソードと最も外側のインターポーラ電極との間、そして隣接するインターポーラ電極の間に配置された電気絶縁性のスペーサー(図示せず)により支持されている。カソード12は、セルの運転のための電解電流を供給する電流母線27に電気的に接続され、かつ支持されている。
【0022】
電解質の液面23の高さはカソード12の上端28の高さと同じであり、電解が起こる環状溝15を電解質が実質的にすべて満たしている。電解の進行とともに金属の液滴及び気泡が電解質内で生成し、ガスの浮力により電極アセンブリーの上面に電解質が運ばれ、そこでオーバーフローする。新鮮な電解質は孔18と21を通って吸い込まれオーバーフローした電解質と置き換わる。これにより、電極アセンブリーを通過する電解質の連続的な流れが形成される。
【0023】
電極アセンブリーは、カソード12と一体化され、かつカソードの周囲を囲み、さらに外縁部31を有する外周板30を備えている。その板は水平でも良いが、図に示したようにフック67側から少し上方を向くように傾斜させる、又は電極アセンブリーを囲んで同心円状にすべての方向で上方を向くように傾斜させることが好ましい。他の電極アセンブリーの同じ板とともに、板はセルの概ね水平な仕切りを形成し、アセンブリーの上面からオーバーフローしたマグネシウムの液滴を含む電解質がアセンブリーの底に直接戻るのを防止する役割を果たす。
【0024】
既に説明したように、この種類の従来のセルでは、耐火性のカーテンウォールは、電極アセンブリー10を含む電解隔室を金属回収隔室から分離するようにセル内に配置されており、金属回収隔室では合体した溶融金属の液滴が表面に浮上して金属プールを形成し、金属プールは連続的あるいは断続的にセルから採取される。カーテンウォールは、2つの隔室に溶融電解質を移送させるため、必要により配置されたポートを有している。気泡は、金属の液滴が合体する速度よりもはるかに速く溶融電解質から発生して表面に浮上する。そのため、ガスが電解隔室の中に集合するのに対し、金属は電解質を通過して金属回収隔室に運ばれる。このようにガスと金属が隔離されているので、反応の戻りが抑制される。
【0025】
本発明の図示された実施例中には、従来のカーテンウォールはない。その代わり、各電極アセンブリーはガス回収隔室41を形成するフード35を備えており、該フード35は、カソード12の上端部と、インターポーラ電極14と、アノード22とを取り囲み、かつ密閉する一方、セル内の電解質22の上面23と金属プール40の上面29より低いレベルであってセルの底面ではないレベルに向かって下方に延在している。電解質が溝15をオーバーフローすると、ガスは逃げてフード35の中に回収され、次いで金属を含有する電解質はカソード12の上端部28を超え、カソード12とフード35の下端部37の間に形成された環状溝36を通って下方に流れる。そこから、金属を含有する電解質はフード35による制限から解放されてセルCのハウジングHの共通領域38へと流出し、そこで金属の合体と回収が起こり金属プール40を形成する。フード35の内部に集められた電解ガスは、従来のセルの場合と同様に廃棄用の適当なパイプを通して排気される(図1には示されず、図5に示されている。)。
【0026】
結果として、すべての電極アセンブリーを含みガス回収用の共通の1つのヘッドスペースを備えた共通の1つの電解隔室を設ける代わりに、図示した実施例は、各電極アセンブリーについてフード35により区画された独立の電解隔室とガス回収隔室とを有しており、フード35の外側の共通領域38は、すべての電極アセンブリー10からの金属を回収する共通の1つの金属プール40を形成する金属回収隔室を形成している。
【0027】
周囲に実質的に均一な間隙を設けるため、フード35の下端部はカソードの先端と同じ形状を有することが好ましい。シリンダー状のものを用いることもできるが、必要なガスの閉じ込めが可能ならばどのような形状(例えば、正方形、長方形又は楕形)でも良い。
【0028】
この配置の1つの利点は、カソードの外周のすべての場所からカソード12の上端部28をオーバーフローする金属含有電解質が、電解隔室から直接環状溝36を通過しフードの下端部37の下を流れることができることにある。従来のセルでは、各電極アセンブリーに隣接したカーテンウォールの中に1つのポートしかなく、各アセンブリーの遠い側からの金属含有電解質はカソードの周囲の電解室を通りそのポートに隣接する場所に到達するように流れる必要がある。このことは、隔室のヘッドスペースにおいてガスとの反応が起こる可能性のある電解隔室に、金属が長時間滞留することを意味する。本発明の実施例においては、電解隔室における金属含有電解質の滞留時間を最小にすることができるので、反応の戻りも抑制することができる。
【0029】
図示した実施例の別の利点は、フード35が必要により、例えば交換や修理のために、過度の困難を伴うことなくセルから取外せることである。フードは、垂直の環状壁42と、セルルーフ44の可動部分を形成する一体化された平坦な水平壁43と、から成る。フードには、所定の形状、又は半球状、又は断面円錐台状(a frustro−conical section)、又は他の適当な形状の上面を設けることができる。平坦な水平壁43はアノード11をハウジングHに入れることのできる中心孔45を備えている。孔45の縁とアノード11の縁との間の間隙は、可撓性があり取外し自在な充填材料47を挿入して気密構造にすることができる。また、充填材料がアノードとフードとの間を絶縁することが好ましい。この配置により、フード35とカソードアセンブリー48(これはアノード11を除いた、カソード12とインターポーラ電極14である。)の邪魔をすることなく、必要により、アノード11(充填材料を取除いた後)、又はアノードとフードの両方、又はアノードとフードとカソードアセンブリーのすべてを取外すことができる。
【0030】
フードは適当な材料で作製することができる。例えば、1個の耐火性ブロックあるいは結合した複数の耐火性ブロックで作製することができる。グラファイトが好ましい形で酸化から保護されるのであれば(公知の方法で)、グラファイトで作製することができる。また、アルミナやアルミニウムシリケート等の適当な耐火物によりライニングされた鋼で作製することもできる。鋼に対するライニングには、鋳造用又は吹付け用混合物、あるいは付属の取付け具又は公知の技術を用いた耐火性ブロックを用いることができる。
【0031】
フードが可動な構造となっているので、同じ環境に使用される従来のカーテンウォールと比べ、フードを交換又は修理するのは容易である。1つのアセンブリーを取り扱う時にセルのすべての電極アセンブリーへの電気の流れを中断し、金属プール40をできるだけ多く採取することには安全上の理由から慎重である必要があるが、フードを上から取外すことができるという事実は(すなわち、セルCの上面から)、セルを冷却する必要がなく、そして電解質を除去する必要がないことを意味している。したがって、セルが熱い状態で、1つのセルアセンブリーを一度にあるいは1つ以上のセルアセンブリーを同時に取扱いながら、フードの修理又は交換を速やかかつ経済的に行うことができる。さらに、セルのヘッドスペース39の危険なガスを除去する必要がない。なぜなら、これらのガスは各セルアセンブリーのフード35の中に閉じ込められており、修理を行うセルアセンブリーのフードについてだけ、仕事を行う前に電解ガスをフラッシュすれば良い。さらに、これにより、セルの修理を簡略にかつ迅速に行うことができ、停止時間を最小限に抑制できる。
【0032】
腐食性の電解ガスがフード35の中に閉じ込められているので、環境上あるいは安全上の理由で共通のヘッドスペース39の上のセルのルーフを密閉することは重要ではないが、いくつかの理由(例えば、空気に侵入を最小限に抑制してセルの金属回収領域に回収された溶融金属が酸化されるのを防ぐ。)により好ましいことである。図1に示すように、このことは、フード35の外面から外方に延在しフード35を密閉するのに使用されるカバーパネルを設けることにより行うことができる。カバーパネルは、開口部54の周囲のセルルーフ44の上面53上に形成されフード35を支持するトラフ52に係合する突出リップ51を備えている。トラフは可撓性の封止材料又は粉末(図示せず)を含むことができる。便宜上、セルルーフだけでなく、側壁の上縁部63によってもトラフの一部を支持することができる。フード35の垂直位置は、調整スクリュー55又はブロックあるいはクサビを用いて調整することができる。これにより、各フードの電解質中への浸漬の程度を調整することができ、さらに、この調整は他のフードと独立に行うことができる。フードを浸漬することにより、電極アセンブリー中及び上面をオーバーフローする時の電解質の流速を制御することができ、さらに、各フードを調整することにより、各電極アセンブリーを別々に制御することも可能である。電解質の流速の調整は、電極の消耗又は他の理由により引起された特性の変化を補償するのに便利であり、個別に調整することにより電極アセンブリーを別々に調整することができ、これは今までは可能でなかった特徴である。
【0033】
図2は図1と類似の図であるが、本発明の別の好ましい実施例を示している。図2の実施例は、図1とは、フード35の構造が顕著に相違している。この場合、フードは2つの分離可能な部分、すなわち、垂直な環状壁42と分離可能な平坦な水平壁43と、から形成されている。これにより、垂直な環状壁をセル内の所定の場所に配置した状態で、平坦な水平壁43を取外すことが可能となる。アノード11と、必要によりカソードアセンブリー48を、フード35の垂直環状壁42を邪魔することなく取外すことができる。これにより、金属プール40がオーバーフローして電解隔室に流入するのを防止することができるとともに、セルの共通領域38のガスをその中に閉じ込めた状態に保つことができる。これを確実に達成するため、溶融電解質22の中に十分深く延在できるようにフードの垂直環状壁42を十分長くする必要があり、これにより、例えば、電極アセンブリーを取外す際に液面の高さが変動しても(実際には、そのような変動を最小限に抑制するためセルに液面制御装置を設けることができる。)、フードの下端部37が常に溶融電解質の液面23と金属プールの液面29の下側に位置するようにすることができる。そのような液面制御装置は、例えば、米国特許第5,935,394号に開示されている(出典を示すことにより本明細書の一部となる。)。
【0034】
フードの2つの分離可能な部材42と43との間の接続部68は、気密にする必要がある。このために、必要があれば、封止用ガスケット(図示せず)を用いることができる。
【0035】
もちろん、アノード11及び/又はカソードアセンブリー48を取外す時、フードの垂直側壁42を所定の場所に保持しておいても良いが、必要により、例えば保守や修理のために、側壁をセルから取外すこともできる。
【0036】
図3も図1と同様の図であるが、本発明のさらに別の好ましい実施例を示している。この実施例では、カソード12は、セルフロア26から上方に延在する離間支持部25により下から支持されている。そのため、カソード母線27の上に支持体を設ける必要がない。図3の実施例は、カソード母線27がセル壁を貫通してというより(この種類の従来のセルの場合のように)、カバーパネル61を貫通して外に延びている。金属母線は電解ガスにより直ぐに腐食されるので、従来のセルでは、電解ガスが集まるセルのヘッドスペースを金属母線が通らないようにしている。そのため、金属母線は、隣接するセル壁を電解質の液面より低い位置で直接貫通するように配置されるが、これによりセル壁を破損させる可能性がある。図示した実施例では、腐食性の電解ガスはフード35の中に閉じ込められるので、セルの全体のヘッドスペース39の中にそのようなガスが存在することはない。したがって、母線27の短い水平部49は溶融電解質22が保護される範囲であるフード35の”影”を超えて突出する一方、垂直部50は全体のヘッドスペース39と、カバーパネル61の一部とを貫通して上方に延在している。これにより、上方では(アノード母線24と同様に)、セルの上部を通り電源(図示せず)に到達するように母線を都合良く配置することができる。
【0037】
カソード母線27がカバーパネル61を貫通して延在する場所では、カソード母線27は、カソード母線を通すカバーパネル61の開口部の周囲に設けられたトラフ59に係合する外周リップ58を備えたパネル57を有している。また、可撓性の充填材料又は粉末(図示せず)を用いて封止することができる。図示された構造においてフード35を垂直方向に調整可能とするためには、リップ58をトラフ内で垂直移動可能にする充填材料を用いる必要がある。開口部54は、電極アセンブリー10全体と母線27を必要によりセルから取外せるように、十分な大きさを有している。
【0038】
電極アセンブリー10を従来の方法によりセルCのハウジングHの中に配置する必要はない。すなわち、セル側壁の一長手方向に沿って電極アセンブリーを配置する必要はない。但し、必要によりこの配置を用いることもできる。前述のように、従来のセルは、セルの1つの長手方向側面に沿って配置された縦長の電解隔室と、セルの対向する長手方向側面に沿って配置され、これらの隔室の間に延在してこれらの隔室を区画する耐火性のカーテン又は仕切りを備えた金属回収隔室とを必要とする。金属回収隔室は、電解隔室に再循環させる金属の量を制限するために電解質の降下速度を小さくする必要があるため、伝統的に大面積を必要としていた。本発明では、セルの外側の大きさを変えることなく、その面積を大きくすることができる。これは、電極アセンブリー10のフード35が、従来のセルの通常の電解隔室よりも面積を必要としないからである。さらに、本発明のアセンブリーはセル中におけるいかなる配置にも適用できる。なぜなら、各アセンブリーは、フード35により形成される自身の電解隔室を有し、さらに金属回収隔室がすべての電極アセンブリーに共通な部分であってフード35の外側のセル部分に過ぎないからである。電極アセンブリーの配置の自由度が高いので、従来のセルで可能な所定の大きさのセルの中により多くの電極アセンブリーを導入する、及び/又は母線の配置を最適化することができる。
【0039】
従来のセルの大きさが制限されることにも留意する必要がある。なぜなら、サイズを大きくするとカーテンウォールの縦方向の長さを長くする必要があるが、そうすると強度が弱くなりセルの運転寿命が短くなるからである。本発明では、セルの運転寿命に不利益をもたらすことなく、電極アセンブリーに合わせてセルの大きさを大きくすることができる。したがって、必要により従来のセルよりも本発明のセルを大きくすることができる。
【0040】
電解セルCの中にあり、高密度に充填され、均等に配置された電極アセンブリー列が図4に示されており、これはセルのルーフ44の頭上平面図である。セルは、フード35と、開口部54を覆うカバーパネル61とを有する伸長された長方形の上面を備えている。アノード母線24とカソード母線27は明らかであり、良好に隔離されて配置されている。従来は4つのアセンブリーを保持していたセルで、セルの一方の側壁に沿って4つ、そして対向する側壁に沿って3つを配置することにより、7つの電極アセンブリー10を配置することができる。これは、同じ大きさの従来のセルに比べ、セルの出力をほぼ2倍にできることを意味している。もちろん、当業者には自明な通り、電極アセンブリーの他の配列も可能である。この実施例では、カバーパネルは長方形又は正方形であるのに対し、フードは円形である。突出するリップ及びトラフは、フード35の2面あるいは多くても3面のみに設けられており、残る縁部64は金属板、トラフ、耐熱性織物、ピッチ、充填材料、粉末あるいは同様の手段を用いて封止されている。
【0041】
図5は、並行して配置された複数の電極アセンブリー10と、図3に基いて作製された包囲用フード35(2つが示されている。)とを備えたハウジングHを有する電解セルCの一部を示している。これらの図面に示された特徴に加え、フード35の内部からの電解ガスを除去するための排ガス口76が図示されている。パイプ77は排ガス口76と接続し、電解ガスを処理装置又は貯蔵装置(図示せず)に移送する。パイプ77にはフランジが設けられており、必要により個々のフードを取外しかつ分離することが可能になっている。塩素の除去を促進するため、排ガス口の中を若干減圧状態にするのが普通であり、本発明においても、各パイプ76内に手動又は自動の制御ダンパー80を設けて、各電極アセンブリーの真空度を独立に調整できるようにすることが好ましい。真空度により各電極アセンブリー中の電解質の液面をより正確に制御することができ(上述の液面制御手段により全体の制御も可能である。)、次に、これと前述のフードを浸漬する方法と組合せて行うことにより、あるいは電極アセンブリー間の運転条件の違いを補償するため別々に行うことにより、アセンブリーを通過する電解質の流れを制御することができる。真空度の制御は、例えば、欧州特許出願EP0915187号(出典を示すことにより本明細書の一部となる。)に開示された方法を適用することにより達成することができ、そこでは、その方法は個々のセルというよりセル中の各フード及び電極アセンブリーに適用されている。
【0042】
上述のように、カソードの周囲すべてにおいてカソードから離間して配置された下端部37を備えたフード35を設けることには大きな利点があるが、本発明に係る別の構造では、金属含有電解質用の採取ポートを除くカソード12又は板材30の周囲と接触するフードを有している。この種の実施例を図6に示すが、図1と同様の図である。フード35の垂直壁42の下端部37は、カソード12から延在する板材30の上に直接載置あるいは接続することができる。これにより、ガス回収隔室41を形成するフードの内部を、カソード外面の周囲のセル残部から密閉することができる。セルの側壁60に対向する位置に、垂直壁42は開口部70を形成する短縮部69を有しており、その開口部を通ってカソードをオーバーフローした金属含有電解質はフード35の外側にあるセルの金属回収領域に到達することができる。この開口部は、溶融電解質22の液面23及び金属プールの液面29の通常の高さより低い所に配置されており、フード35の中に集まった電解ガスがフード35の外側にあるセルの共通領域38に逃げないようにしている。当然、開口部70を移動した電解質の代わりに、電解質が配列された孔18と21を通過して下から電極アセンブリーの内部に流入する。
【0043】
上方に曲げられた金属板71は、開口部70の下端の前方縁部からセルの内部へと突出している。開口部70から流出する金属含有電解質は、曲げられた板71により上方に偏向されて金属プール40の裏面と接触する。
【0044】
この実施例には、開口部70から離れた場所でカソード12の上端部28をオーバーフローする金属含有電解質は、カソード12とフード35との間に形成された環状溝36中のカソード外面の周囲を流れなくてはならないという不利な点があり、これはフード内に形成された電解隔室内に金属がより長時間滞留しなくてはならず、そのため前述の実施例の場合よりも電解ガスと接触する危険が大きくなることを意味する。しかし、本実施例には、電極アセンブリーを一体構造物として作製できるという利点があり、これにより一体物としてセルに挿入し、かつセルから取外すことができる。さらに、本実施例には、腐食性で危険な電解ガスをフード35の内部に閉じ込めることができ、金属をセルの残部で回収することができるという利点も有している。
【0045】
一つの開口部しか持たないという不利な点は、開口部70に類似した多数の開口部をフード外周の周囲に設け、かつ同じ液面とすることによりある程度解消することができる。もし均一に離間して配置されていれば、その開口部により、カソードの他の表面とフードとの間の空間から電解質が実質的に均一な状態で流出することが可能となる。これにより、前述の実施例の利点のいくつかを維持しながら一体構造物を用いることが可能となる。
【0046】
本発明の好ましい実施例について説明したが、他の変形、変更、そして改良が当業者には速やかに想起されるであろう。本発明の精神及び範囲に含まれるそのような変形、変更、そして改良はすべて本発明の一部であるとみなすべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電解セルの一部の垂直断面図であり、フードを備えた電極アセンブリーを示している。
【図2】図1と同様の部分断面図であり、本発明の別の好ましい実施例を示している。
【図3】図1と同様の部分断面図であり、本発明のさらに別の好ましい実施例を示している。
【図4】電極アセンブリー及びそれと組み合わされたフードの配置の一例を示すものであり、電解セルの上からの平面図である。
【図5】明確にするための一部切欠断面図を含むセルの斜視図であり、図3に示したような並列の電極アセンブリーを示している。
【図6】図1と同様の部分断面図であり、フードと電極アセンブリーとが一体化された本発明のさらに別の好ましい実施例を示している。

Claims (22)

  1. 金属化合物を含有する溶融電解質を電解して金属を回収するための電解セルであって、上記溶融金属は溶融電解質よりも低密度であり、上記化合物は溶融金属と接触すると反応するガスを電解時に生成し、上記セルは多数の電極アセンブリーを含むハウジングを備え、該電極アセンブリーのそれぞれが、アノードと、カソードと、上記アノードと上記カソードとの間で電解が起こるための電極間空隙を形成するために配置された少なくとも1つのインターポーラ電極と、上記電極アセンブリーに出入りする電流を運ぶ接続部とを有する電解セルにおいて、
    各電極アセンブリーが、上記アセンブリーのカソードを含む電極アセンブリーの上部を囲むフードを備えており、該フードが、運転時には各上記電極アセンブリーから発生する上記ガスを他の電極アセンブリーと上記ハウジング内にあって各上記フードの外側に配置された金属回収部とから隔離するガス回収室であることを特徴とする電解セル。
  2. 上記の各電極アセンブリーのフードは下方縁部を有し、運転時には電極上で形成された金属を含有する電解質が上記フードの下方縁部の周囲全てにおいてカソードの上面を超えて上記フードの下方縁部より下側に流れるように、上記下方縁部と上記カソードの外表面とが離間して配置されていることを特徴とする請求項1記載のセル。
  3. 上記セルはセルルーフを有しており、交換、保守又は修理の必要がある場合に、各電極アセンブリーのフードの少なくとも一部が上記セルルーフを通して取外し可能であることを特徴とする請求項1記載のセル。
  4. 上記の各電極アセンブリーのフードが上記セルルーフを通してセルから完全に取外し可能であることを特徴とする請求項3記載のセル。
  5. 上記フードが概ね水平な上部部材と概ね垂直な環状の下部部材とを備えており、上記の上部部材と下部部材とが分離可能であり、少なくとも上部部材が上記セルルーフを通して取外し可能であることを特徴とする請求項3記載のセル。
  6. 上記の各電極アセンブリーが上記ルーフを通して上記セルから取外し可能であり、上記フードの上記下部部材は上記ハウジング内に保持されていることを特徴とする請求項5記載のセル。
  7. 上記の各電極アセンブリーのフードが他の各アセンブリーのフードから独立して取外し可能であることを特徴とする請求項3記載のセル。
  8. 上記ハウジングがセルルーフを有し、上記接続部が各アセンブリー用のカソード母線を有し、該カソード母線は上記フードの外側に保持される一方、上記ルーフを通して上記ハウジング内に延在し上記カソードに接続されていることを特徴とする請求項1記載のセル。
  9. 各電極アセンブリーの上記カソード母線が、上記電極アセンブリーに沿って、上記ルーフを通して取外し可能であることを特徴とする請求項8記載のセル。
  10. 上記フードの下方縁部が、金属を含有する電解質が上記フードから流出可能な少なくとも1個の開口部を除いて、カソードに封止されていることを特徴とする請求項1記載のセル。
  11. 上記フードの周囲を囲むように均一に配置された多数の開口部を有することを特徴とする請求項1記載のセル。
  12. 上記開口部が、外方及び上方を向き上記ハウジングの内部に延在する板材を有し、上記金属を含有する電解質を上記ハウジング内に保持されている電解質本体の表面の方向に向けるようにしたことを特徴とする請求項10記載のセル。
  13. 上記の各電極アセンブリーのカソードが縁部から延在する概ね水平の板材を有する一方、上記フードの上記下方縁部が上記開口部以外で該板材と係合して上記下方縁部を封止するようにしたことを特徴とする請求項10記載のセル。
  14. 上記ハウジングは長手方向の中心線の対向面に側部を有し、上記電極アセンブリーがハウジングの上記の両方の対向面に配置されていることを特徴とする請求項1記載のセル。
  15. 各フードが、上記ガス収集室からの電解ガスを除去する排ガス口を有することを特徴とする請求項1記載のセル。
  16. 上記排ガス口のそれぞれが、制御バルブを備えていることを特徴とする請求項15記載のセル。
  17. 各フード及び組み合された電極アセンブリーが、一体化されたユニットを構成することを特徴とする請求項1記載のセル。
  18. 金属化合物を含有する溶融電解質を電解して金属を回収するための電解セルであって、上記溶融金属は溶融電解質よりも低密度であり、上記化合物は溶融金属と接触すると反応するガスを電解時に生成し、上記セルは多数の電極アセンブリーを含むハウジングを備え、該電極アセンブリーのそれぞれが、アノードと、カソードと、上記アノードと上記カソードとの間で電解が起こるための電極間空隙を形成するために配置された少なくとも1つのバイポーラ電極と、上記電極アセンブリーに出入りする電流を運ぶ接続部とを有し、上記カソードが、少なくとも1つのバイポーラ電極の最も外側を囲む電気的にも機械的にも連続した表面を形成している電解セルにおいて、
    上記の各電極アセンブリーが、上記アセンブリーのカソードを含む上記電極アセンブリーの上部を囲むフードを備えており、該フードは、(a)運転時には上記の各電極アセンブリーから発生する上記ガスを他の電極アセンブリーと上記ハウジング内であって上記の各フードの外側の金属回収部とから隔離するガス回収室となり、かつ(b)運転時には電極上で形成された金属を含有する電解質がカソードの上面を超えて上記フードの下方縁部より下側に、上記電解質が上を流れる上記カソードに実質的に隣接して流れるように、上記フードと上記カソードの外表面とが離間して配置されていることを特徴とする電解セル。
  19. アノードと、カソードと、少なくとも1つのインターポーラ電極とを備えた電極アセンブリーと、該電極アセンブリーの上端を囲むフードとを備え、上記フードが、上記カソードの周囲上の場所に設けられた少なくとも1つの開口部を除いて上記カソードの周囲を気密可能に封止された下方縁部を有する一体化された電解ユニット。
  20. 金属化合物を含有する溶融電解質を電解して金属を回収する方法であって、上記溶融金属は溶融電解質よりも低密度で、上記化合物は溶融金属と接触すると反応するガスを電解時に生成するものであって、電解が、多数の電極アセンブリーを含むハウジングを備え、該電極アセンブリーのそれぞれが、アノードと、カソードと、上記アノードと上記カソードとの間で電解が起こるための電極間空隙を形成するために配置された少なくとも1つのインターポーラ電極と、上記電極アセンブリーに出入りする電流を運ぶ接続部とを有するセルにおいて行われる金属の回収方法において、
    各電極アセンブリーからの上記ガスが、アセンブリーのカソードを含む電極アセンブリーの上部を囲みガス回収室となるフードの中に回収され、各上記電極アセンブリーから発生するガスを他の電極アセンブリーと上記ハウジング内にあって各上記フードの外側に配置された金属回収部とから隔離するようにしたことを特徴とする金属の回収方法。
  21. 上記の各電極アセンブリーからの金属を含有する溶融電解質が、上記フードの下方縁部より下側を、実質的にフードの下方縁部の全周囲にわたり流れるようにしたことを特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 上記電解質の各電極アセンブリーにおける流れが、上記フードの上記電解質中への浸漬深さと上記フードに適用される真空度とからなる群から選択された少なくとも1種の制御パラメータにより制御され、上記制御パラメータがセルの上記多数の電極アセンブリーの特性を均等にするのに使用されることを特徴とする請求項20記載の方法。
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