JP2004358041A - 血液成分採取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】血液成分採取装置1では、血小板採取工程にて、まず、血漿成分の加速循環を行う。また、制御装置13は、遠心分離器20から流出する血小板の濃度モニタリングを開始する。そして、制御装置13により血小板濃度が30万/μLに達したと判断された時点で、血小板を血小板採取バッグ26に採取し始める。さらに、制御装置13により血小板濃度が70万/μLに達した判断された時点で、血漿供給速度の加速を終了し、終了時の血漿供給速度維持による定速による送血ポンプ制御に移行する。その後、制御装置13により血小板濃度のピークが検出されて血小板濃度が35万/μLを下回ったと判断された時点で、血小板採取を終了する。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液を複数の血液成分に分離するとともに分離された血液成分を採取する血液成分採取装置に関する。さらに詳細には、血小板を採取するのに好適な血液成分採取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
採血を行う場合、現在では、血液の有効利用および供血者の負担軽減などの理由から、採血血液を遠心分離などにより各血液成分に分離し、輸血者に必要な成分だけを採取し、その他の成分は供血者に返還する成分採血が行われている。このような成分採血において、血小板製剤を得る場合、供血者から採血した血液を血液成分採取回路に導入し、該血液成分採取回路に設置された遠心ボウルと呼ばれる遠心分離器により、血漿、バフィーコートおよび赤血球に分離し、バフィーコートから血小板を取り出して、容器に回収して血小板製剤とし、所定量の血漿も別の容器に回収して血漿製剤もしくは血漿分画製剤の原料とし、残りの血漿、白血球および赤血球は、供血者に返血することが行われる。
【0003】
血小板採取方法として、例えば、特許第2776988号公報に開示されている方法がある。この特許第2776988号公報には、遠心ボウルに全血を送り込み、遠心分離して血漿、バフィーコートおよび赤血球に分離し、血漿を容器に取り出した後、回路を切り換えてその血漿を一定流量で循環させて遠心ボウル内のバフィーコートの領域を広げ、続いて血漿の流量を加速してバフィーコートから血小板を取り出す方法が開示されている。
【0004】
この血小板採取装置では、血小板採取の開始および終了タイミングを遠心分離器の流出口付近のラインに取り付けられたラインセンサ(濁度センサ)により検知される信号(電圧値)の変化を利用して行っている。そして、血小板採取工程では、濁度センサの電圧値をモニターしながら血漿を遠心ボウルに送り込み、血漿速度を所定速度に達するまで加速させる。遠心ボウルから血小板が流出したことを検出した時、ボウル出口側の回路が切り替わり、血小板は血小板バッグに集められる。血小板は、遠心ボウル内でバフィーコート層を通過する血漿の線速度が血小板沈降速度を超えた時、遠心ボウルから流出するようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2776988号公報(第7〜8頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特許第2776988号公報に開示された血小板採取装置では、血小板回収率が低下する場合があるという問題があった。なぜなら、血小板の流出しやすさはドナーの血液性状(血小板の状態、血漿の粘度)やチューブ径等のばらつきの影響を受けるため、血小板採取工程における濁度センサの信号波形はドナーごとにばらつきがみられ、ドナーによらず一定の血小板採取速度(加速停止後)で採取した場合には、ドナーによって血小板が効率よく流出しないからである。一方、どのようなドナーでも確実に血小板採取しようとして血漿速度を高めすぎると、血小板採取末期に赤血球を取り込むという問題があるため、一律に血漿速度を高めるこ
ともできない。
また、例えば、ドナーの血液が乳糜がかっているような場合には、血小板濃度が低くても濁度センサの信号はあたかも血小板が流出したかのような値を示すため、血小板がほとんど流出しない状態でも、遠心ボウルから流出した血液成分を血小板バッグに集められるので、血小板を効率よく採取することはできない。
【0007】
そこで、本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、供血者の血液性状などに影響を受けることなく、他成分の混入が少ない良好な血液成分を効率よく採取することができる血液成分採取装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明に係る血液成分採取装置は、内部に貯血空間を有する遠心分離器により血液を複数の血液成分に分離するとともに分離された血液成分を採取する血液成分採取装置において、採血手段と前記遠心分離器の流入口とを接続する第1のラインと、前記遠心分離器の流出口に接続された第2のラインと、前記第1のラインの途中に接続された第1チューブおよび前記第2のラインと接続された第2チューブを有する第1の血液成分バッグと、前記第2のラインに接続された第2の血液成分バッグとを備える血液成分採取回路と、前記第1のラインに設けられた送血ポンプと、前記遠心分離器の流出口もしくは前記第2のラインに取り付けられた濁度センサと、前記濁度センサからの出力に基づき前記遠心分離器から流出する第2の血液成分の濃度を算出する濃度算出手段と、前記血液成分採取回路における流路を開閉する流路開閉手段と、前記濃度算出手段の算出結果に基づき、前記遠心分離器、前記送血ポンプ、および流路開閉手段の動作を制御する制御する制御手段とを備えており、前記制御手段は、前記第1の血液成分バッグと前記遠心分離器との間で第1の血液成分を加速しながら循環させるように前記送血ポンプを制御し、前記濃度算出手段により算出された前記第2の血液成分の濃度が第1の所定値に達したときに、前記第2の血液成分が前記第2の血液成分バッグに採取されるように前記流路開閉手段を制御することを特徴するものである。
【0009】
この血液成分採取装置では、濃度算出手段により第2の血液成分の濃度が算出され、その算出された濃度に基づいて、制御手段により遠心分離器、送血ポンプ、および流路開閉手段の動作が制御される。すなわち、制御手段により、第1の血液成分バッグと遠心分離器との間で第1の血液成分を加速しながら循環させるように送血ポンプが制御され、濃度算出手段により算出された第2の血液成分の濃度が第1の所定値に達したときに、第2の血液成分が第2の血液成分バッグに採取されるように流路開閉手段が制御される。
【0010】
したがって、第2の血液成分の採取開始が第2の血液成分の濃度に基づき行われることになる。これにより、供血者の血液性状が異なっていても、常に所定の濃度域の第2の血液成分を効率良く採取することができる。つまり、第2の血液成分が流出し難い供血者は、第2の血液成分を採取し始めた後も第1の血液成分を加速しながら遠心分離器に送り込むことにより、第1の血液成分の速度を高くして第2の血液成分を効率よく流出させることができる。
【0011】
本発明に係る血液成分採取装置においては、前記制御手段は、前記濃度算出手段により算出された前記第2の血液成分の濃度が前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値に達したときに、前記第1の血液成分バッグから前記遠心分離器に前記第1の血液成分が一定速度にて供給されるように前記送血ポンプを制御することが望ましい。
【0012】
この血液成分採取装置では、制御手段により、濃度算出手段により算出された第2の血液成分の濃度が第1の所定値よりも大きい第2の所定値に達したときに、第1の血液成分バッグから遠心分離器に第1の血液成分が一定速度にて供給されるように送血ポンプを制御される。すなわち、第1の血液成分の加速供給から定速供給への移行が第2の血液成分の濃度に基づいて行われるのである。したがって、第2の血液成分が流出し易い供血者でも、必要以上に第1の血液成分の供給速度を高めることがないので、第2の血液成分の採取末期に他の血液成分(白血球や赤血球など)が混入することを防止することができる。これにより、供血者の血液性状に影響を受けることなく、他の血液成分の混入が少ない良好な第2の血液成分を効率よく採取することができる。
【0013】
また、本発明に係る血液成分採取装置においては、前記制御手段は、前記濃度算出手段により算出された前記第2の血液成分の濃度が前記第2の所定値に達した後、前記第2の血漿成分の濃度のピーク値が検出された場合には、前記第2の血液成分の濃度が第3の所定値を下回ったときに前記第2の血液成分の採取を終了するように前記流路開閉手段を制御することが望ましい。
【0014】
この血液成分採取装置では、制御手段により、濃度算出手段により算出された第2の血液成分の濃度が第2の所定値に達した後、第2の血漿成分の濃度のピーク値が検出された場合には、第2の血液成分の濃度が第3の所定値を下回ったときに第2の血液成分の採取を終了するように流路開閉手段が制御される。すなわち、第2の血液成分の採取の終了が第2の血液成分の濃度に基づいて決定されるのである。このため、他の血液成分の混入が少ない良好な第2の血液成分を効率よく(高回収率で)採取することができる。
【0015】
そして、本発明に係る血液成分採取装置においては、前記第1の血液成分は、血小板であり、前記第2の血液成分は、血漿であるが望ましい。これにより、供血者の血液性状に影響を受けることなく、白血球や赤血球の混入が少ない良好な血小板を効率よく採取することができるからである。
【0016】
また、本発明に係る血液成分採取装置においては、前記第1の所定値は、15〜60万/μLの範囲内の値であり、前記第2の所定値は、40〜90万/μLの範囲内の値であり、前記第3の所定値は、15〜100万/μLの範囲内の値であることが望ましい。
【0017】
第1の所定値を上記範囲にするのは、血小板濃度の設定値が低すぎると、低濃度部分が多量に採取されるので血小板採取効率が低下するし、血小板濃度の設定値が高すぎると、低濃度部分を取り損ねるので血小板採取効率が低下するからである。また、第2の所定値を上記範囲にするのは、血小板濃度の設定値が低すぎると、血小板がうまく流出しないおそれがあり、血小板濃度の設定値が高すぎると、遠心分離器内の血小板を取り残して採取効率が低下したり、白血球や赤血球の混入が起こるからである。そして、第3の所定値を上記範囲にするのは、血小板濃度の設定値が低すぎると、血小板に続いて遠心分離器から流出する白血球も採取されてしまい濃厚血小板に白血球が混入し、血小板濃度の設定値が高すぎると、血小板を取り残してしまうので血小板回収率が低下するからである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の血液成分採取装置を具体化した最も好適な実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。そこで、まず、本実施の形態に係る血液成分採取装置の概略構成を図1〜図4に示す。図1は、本発明の血液成分採取装置に使用される血液成分採取回路の構成例を示す平面図であり、図2は、図1の血液成分採取回路のカセットハウジング部分の平面図であり、図3は、血液成分採取回路に使用される遠心分離器に駆動装置が装着された状態の部分破断断面図であり、図4は、血液成分採取回路を装着した状態の本発明の血液成分採取装置の一実施例の概念図である。
【0019】
本実施の形態に係る血液成分採取装置1は、内部に貯血空間を有する遠心分離器20により血液を複数の血液成分に分離し、特定の血液成分である血小板をバッグに採取するための血小板採取装置として使用されるものである。血液成分採取装置1には、採血手段(採血針29もしくは血液プールへの接続部)と遠心分離器20の流入口とを接続するための第1のライン21と、遠心分離器20の流出口に接続された第2のライン22と、第1のライン21の途中に接続された第1チューブ25aおよび第2のライン22と接続された第2チューブ25bを有する血漿採取バッグ25と、第2のライン22に接続された血小板採取バッグ26とからなる血液成分採取回路2が装着される。血液成分採取装置1は、第1のライン21に設けられた送血ポンプ11と、遠心分離器20の流出口もしくは第2のライン22に取り付けられた濁度センサ14および気泡センサ17を有する。また、血液成分採取装置1は、血液成分採取回路2の流路を切り替えるための流路開閉手段81〜85を有する。
【0020】
そして、血液成分採取装置1は、血小板採取操作における血小板採取ステップにおいて、濁度センサ14の出力値から血小板濃度を算出し(算出方法は後述する)、その血小板濃度に基づいて血小板採取の開始、血漿供給速度の加速停止、および血小板採取の終了を制御するようになっている。
【0021】
血液成分採取装置1は、内部に貯血空間を有するローター142と、貯血空間に連通する流入口143および流出口144とを有し、ローター142の回転により流入口143より導入された血液を貯血空間内で遠心分離する遠心分離器20と、採血針29もしくは血液プールへの接続部と遠心分離器20の流入口143とを接続するための第1のライン21と、遠心分離器20の流出口144に接続された第2のライン22と、第1のライン21に接続され、抗凝固剤注入のための第3のライン23と、第1のライン21に接続された第1チューブ25aおよび第2のライン22と接続された第2チューブ25bを有する血漿採取バッグ25と、第2のライン22に接続された血小板採取バッグ26とを備える血液成分採取回路2のための血液成分採取装置である。血液成分採取装置1は、遠心分離器20のローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置10と、第1のライン21のための送血ポンプ11と、第3のライン23のための送液ポンプ12と、血液成分採取回路2の流路の開閉を行うための複数の流路開閉手段81,82,83,84,85と、遠心分離器20から血漿がオーバーフローしたことを検出する気泡センサ17と、遠心分離器駆動装置10、送血ポンプ11、送液ポンプ12および複数の流路開閉手段81〜85を制御するための制御装置13を備える。この血液成分採取装置は、2つのポンプにより構成されているので、装置が小型化できる。
【0022】
そこで、最初に血液成分採取回路2について説明する。この血液成分採取回路2は、血液成分、特に血小板を採取するための回路である。血液成分採取回路2は、採血針29のような採血器具、もしくは採血針または血液プール接続部を有する採血器具への接続部(採血器具接続部)、採血針29もしくは採血器具接続部と遠心分離器20の流入口143とを接続し、送血ポンプチューブ21gを備える第1のライン21(採血および返血ライン)、遠心分離器20の流出口144と第1のライン21とを接続するための第2のライン22、第1のライン21の採血針29の近くに接続され、送液ポンプチューブ23aを備える第3のライン23(抗凝固剤注入ライン)、第1のライン21のポンプチューブ21gより採血針側に位置する分岐コネクター21fに接続された第1チューブ25aおよび第2のライン22と接続された第2チューブ25bを有する血漿採取バッグ25、第2のライン22に接続された第3チューブ26aを有する血小板採取バッグ26を備える。血液成分採取回路2としては、採血針ではなく、血液バッグなどの血液プールに接続するための接続部(例えば、金属もしくは合成樹脂針)を備えるものでもよい。
【0023】
採血針29として、公知の金属針が使用される。第1のライン21は、採血針29が接続された採血針側第1ライン21aと遠心分離器20の流入口143とを接続された遠心分離器側第1ライン21bとからなる。採血針側第1ライン21aは、軟質樹脂製チューブが複数接続されて形成されている。採血針側第1ライン21aは、採血針側より、第3のライン23との接続用分岐コネクター21c、気泡およびマイクロアグリゲート除去のためのチャンバー21d、第2のライン22との接続用分岐コネクター21e、血漿採取バッグ25の第1チューブ25aとの接続用分岐コネクター21fを備える。チャンバー21dには、通気性かつ菌不透過性のフィルター21iが接続されている。遠心分離器側第1ライン21bは、第1チューブ25aとの接続用分岐コネクター21fに接続されており、その付近に形成されたポンプチューブ21gを有する。
【0024】
遠心分離器20の流出口144と第1のライン21とを接続する第2のライン22は、一端が遠心分離器20の流出口144に接続され、他端が第1のライン21の接続用分岐コネクター21eに接続されている。第2のライン22は、遠心分離器側から、血漿採取バッグ25の第2チューブ25bならびに血小板採取バッグ26の第3チューブ26aとの接続用分岐コネクター22a、通気性かつ菌不透過性フィルター22fを備えるチューブとの接続用分岐コネクター22cを備える。第3のライン23は、一端が第1のライン21に設けられた接続用分岐コネクター21cに接続されている。第3のライン23は、コネクター21c側より、ポンプチューブ23a、異物除去用フィルター23b、気泡除去用チャンバー23c、抗凝固剤容器接続用針23dを備えている。
【0025】
血漿採取バッグ25は、第1のライン21のポンプチューブ21gより採血針側に位置する分岐コネクター21fに接続された第1チューブ25a、第2のライン22の分岐コネクター22aに接続された第2チューブ25bを有する。血小板採取バッグ26は、第2のライン22の分岐コネクター22aに接続された第3チューブ26aを備える。
【0026】
そして、血液成分採取回路2の主要部分は、図2に示すように、カセット式となっている。血液成分採取回路2は、すべてのライン(第1のライン、第2のライン、第3のライン)およびすべてのチューブ(第1チューブ、第2チューブ、第3チューブ)を部分的に収納しかつ部分的にそれらを保持し、言い換えれば、部分的にそれらが固定されたカセットハウジング28を備える。カセットハウジング28には、送血ポンプチューブ21gの両端および送液ポンプチューブ23aの両端が固定され、これらポンプチューブ21g,23aは、カセットハウジング28より、ローラーポンプの形状に対応したループ状に突出している。このため、第1および送液ポンプチューブ21g,23aは、ローラーポンプへの装着が容易である。
【0027】
さらに、カセットハウジング28は、カセットハウジング28内に位置する複数の開口部を備えている。具体的には、ポンプチューブ21gより採血針側部分の第1のライン21を露出させかつ、血液成分採取装置1の第1の流路開閉手段81の侵入が可能な第1の開口部91、血漿採取バッグ25の第1チューブ25aを露出させかつ血液成分採取装置1の第2の流路開閉手段82の侵入が可能な第2の開口部92、血漿採取バッグ25の第2チューブ25bを露出させかつ血液成分採取装置1の第3の流路開閉手段83の侵入が可能な第3の開口部93、血小板採取バッグ26の第3チューブ26aを露出させかつ血液成分採取装置1の第4の流路開閉手段84の侵入が可能な第4の開口部94、第1のライン21との接続部より遠心分離器側(上流側)の位置の第2のライン22を露出させかつ血液成分採取装置1の第5の流路開閉手段85の侵入が可能な第5の開口部95を備えている。
【0028】
また、カセットハウジング28の内面には、上述した分岐コネクターが固定されている。さらに、カセットハウジング28の側面付近には、ハウジングの側面より突出するラインおよびチューブを保持し、かつハウジング部分での折れ曲がりを防止するための補強チューブが設けられている。カセットハウジング28は、内部に図2において破線で示す部分を収納可能な箱状体となっている。そして、カセットハウジング28は、ある程度の剛性を有する合成樹脂により形成されている。血液成分採取装置1は、このカセットハウジング装着部(図示せず)を備えている。このため、カセットハウジング28を血液成分採取装置1のカセットハウジング装着部に装着することにより、カセットハウジング28の開口部より露出する部分の各ラインおよび各チューブが、自動的に対応する流路開閉手段に装着される。これにより回路の装着が容易であるとともに、血液成分採取準備も迅速に行われる。また、血液成分採取装置1には、カセットハウジング装着部に近接して2つのポンプが設けられている。このため、カセットハウジング28より露出するポンプチューブのポンプへの装着も容易である。
【0029】
血液成分採取回路2に設けられている遠心分離器20は、通常遠心ボウルと呼ばれており、遠心力により血液成分を分離する。遠心分離器20は、図3に示すように、上端に流入口143が形成された鉛直方向に伸びる管体141と、管体141の周りで回転し、上部145に対し液密にシールされた中空のローター142とで構成されている。ローター142には、その底部および周壁内面に沿って流路(貯血空間)が形成され、この流路の上部に連通するように流出口144が形成されている。この場合、ローター142の容積は、例えば、100〜350ml程度とされる。ローター142は、血液成分採取装置1が備えるローター回転駆動装置10によりあらかじめ設定された所定の遠心条件(回転速度)で回転される。この遠心条件により、ローター142内の血液の分離パターン(例えば、分離する血液成分数)を設定することができる。本実施例では、図3に示すように、血液がローター142の流路内で内層より血漿層131、バフィーコート層132および赤血球層133に分離されるように遠心条件が設定される。
【0030】
次に、図4、図5に示す本発明の血液成分採取装置1について説明する。血液成分採取装置1は、遠心分離器20のローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置10と、第1のライン21のための送血ポンプ11と、第3のライン23のための送液ポンプ12と、血液成分採取回路2の流路の開閉を行うための複数の流路開閉手段81,82,83,84,85と、遠心分離器駆動装置10、送血ポンプ11、送液ポンプ12および複数の流路開閉手段81〜85を制御するための制御装置13を備える。さらに、血液成分採取装置1は、第2チューブ25bとの接続部22aより遠心分離器側(上流側)の第2のライン22に装着される濁度センサ14、遠心分離器20の上方に取り付けられた光学式センサ15と、血漿採取バッグ25の重量を検知するための重量センサ16と、遠心分離器20から血漿がオーバーフローしたことを検出する気泡センサ17を備える。
【0031】
制御装置13は、図5に示すように、制御部50、送血ポンプ11のためのポンプコントローラ53および送液ポンプ12のためのポンプコントローラ54を備える。制御装置13の制御機構である制御部50と送血ポンプ11および送液ポンプ12とはポンプコントローラ53,54を介して電気的に接続されている。さらに、遠心分離器駆動装置(ローター駆動装置)10が備える駆動コントローラ55とも電気的に接続されている。
【0032】
また、流路開閉手段81,82,83,84,85も、すべて制御装置13に接続され、それらの開閉は制御装置13により制御されている。さらに、濁度センサ14、気泡センサ17、遠心分離器20の上方に取り付けられた光学式センサ15、血漿採取バッグ25の重量を検知するための重量センサ16も、制御装置13と電気的に接続され、それらより出力される信号は制御装置13に入力される。制御装置13は、例えばマイクロコンピュータで構成される制御機構およびローター回転数演算機能を有し、上述した重量センサ16、光学式センサ15、濁度センサ14、気泡センサ17からの検出信号は、制御装置13へ随時入力される。制御装置13は、濁度センサ14、光学式センサ15、重量センサ16、気泡センサ17からの信号に基づき、各ポンプの回転、停止、回転方向(正転/逆転)を制御するとともに、必要に応じ、各流路開閉手段の開閉および遠心分離器駆動装置(ローター駆動装置)10の作動(ローターの回転)を制御する。
【0033】
第1の流路開閉手段81は、ポンプチューブ21gより採血針側において第1のライン21を開閉するために設けられている。第2の流路開閉手段82は、血漿採取バッグ25の第1チューブ25aを開閉するために設けられている。第3の流路開閉手段83は、血漿採取バッグ25の第2チューブ25bを開閉するために設けられている。第4の流路開閉手段84は、血小板採取バッグ26の第3チューブ26aを開閉するために設けられている。第5の流路開閉手段85は、第1のライン21との接続部21eより遠心分離器側(上流側)の位置にて、第2のライン22を開閉するために設けられている。流路開閉手段は、ラインもしくはチューブの挿入部を備え、挿入部には、例えば、ソレノイド、電動モータ、シリンダ(油圧または空気圧)等の駆動源で作動するクランプを有する。具体的には、空気圧で作動する空圧シリンダクランプが好適である。流路開閉手段のクランプは、制御装置13からの信号に基づいて作動する。
【0034】
ローター駆動装置10は、図3に示すように、遠心分離器20を収納するローター回転駆動装置ハウジング151と、脚部152と、駆動源であるモータ153と、遠心分離器20を保持する円盤状の固定台155とで構成されている。ハウジング151は、脚部152の上部に載置、固定されている。また、ハウジング151の下面には、ボルト156によりスペーサー157を介してモータ153が固定されている。モータ153の回転軸154の先端部には、固定台155が回転軸154と同軸でかつ一体的に回転するように嵌入されており、固定台155の上部には、ローター142の底部が嵌合する凹部が形成されている。また、遠心分離器20の上部145は、図示しない固定部材によりハウジング151に固定されている。ローター回転駆動装置10では、モータ153を駆動すると、固定台155およびそれに固定されたローター142が、例えば、回転数3000〜6000rpmで回転する。
【0035】
また、ローター回転駆動装置ハウジング151の内壁には、遠心分離器内の分離された血液成分の界面(例えば、血漿層131とバフィーコート層132との界面B)の位置を光学的に検出する光学式センサ(界面センサ)15が、取付部材158により設置、固定されている。このセンサは、遠心分離器20の肩の部分に向けて光を照射する光源と、遠心ボウルから反射して戻ってくる光を受光する受光部で構成されている。
【0036】
つまり、LEDまたはレーザーのような発光素子と受光素子とが列状に配置され、発光素子から発せられた光の血液成分での反射光を受光素子により受光し、その受光光量を光電変換するように構成されている。分離された血液成分(例えば、血漿層131とバフィーコート層132)により反射光の強度が異なるため、受光光量が変化した受光素子に対応する位置が、界面Bの位置として検出される。より具体的には、遠心分離器20の光が通過する位置が透明な液体(血漿)である時と、バフィーコートや赤血球等の血液細胞である時の、受光部での受光量の差から、バフィーコート層が光通過部に到達したことが検知される。バフィーコート層を検出する位置は、光がボウル内を通過する位置を変えることで調節され、通常は、光線通過位置を決めたら、そこで固定する。
【0037】
濁度センサ14は、第2のライン22中を流れる流体の濁度を検知するためのものであり、濁度に応じた電圧値を出力する。具体的には、濁度が高い時には低電圧値、濁度が低い時には高電圧値を出力する。そして、この濁度センサ14の出力値から血小板濃度が算出されるようになっている。第1のライン21のポンプチューブ21gが装着される送血ポンプ11ならびに第3のライン23のポンプチューブ23aが装着される送液ポンプ12としては、ローラーポンプ、ペリスタリックポンプなどの非血液接触型ポンプが好適である。また、送血ポンプ11(血液ポンプ)としては、いずれの方向にも血液を送ることができるものが使用される。具体的には、正回転と逆回転が可能なローラーポンプが用いられている。
【0038】
制御装置13は、抗凝固剤が添加された血液の採取、採取された血液の分離および分離された血漿を血漿採取バッグ内に採取する血漿採取ステップと、この血漿採取ステップにより採取された血漿採取バッグ内の血漿を遠心分離器に循環させる血漿循環ステップとからなる少なくとも2回の血漿採取・循環ステップと、この血漿採取・循環ステップの終了後に、送血ポンプによる血漿循環速度を加速させて、遠心分離器内より血小板を流出させ血小板を血小板採取バッグに採取する血小板採取ステップと、この血小板採取ステップの終了後、遠心分離器内の血液を返血する返血ステップを行わせるものである。なお、血小板採取ステップでは、血漿成分を遠心分離器20に加速しながら循環させ、濁度センサ14を用いて逐次算出される血小板濃度(算出方法については後述する)に基づいて、血小板の採取開始、血漿供給速度の加速を終了してそのときの速度を維持した定速での血漿供給、および血小板の採取終了の各タイミングを制御するようになっている。
【0039】
このように、血小板を採取し始めた後も血漿成分を加速しながら供給させるので血漿成分の速度を高くして血小板を効率よく流出させることができる。そして、血漿成分の加速供給から定速供給への移行、および血小板の採取終了も血小板濃度に基づき行うので血小板採取末期に白血球や赤血球が混入することを防止することもできる。したがって、供血者の血液性状に影響を受けることなく、白血球や赤血球の混入が少ない良好な血小板を効率よく採取することができる。
【0040】
そして、1回の血小板採取操作中に、採血を一時中止しそして採取された血漿を遠心分離器に循環する血漿循環ステップが2回行われ、かつ、2回目の血漿循環ステップが加速循環となっているため、遠心分離器内での赤血球層、バフィーコート層(BC層)が過剰圧縮されることを抑制し、赤血球層に埋もれた血小板を洗い出し、BC層に取り込むことができる。また、BC層の中でも白血球層から血小板が洗い出されるため、BC層内の血小板と白血球との分離と整列を促進する。このため、白血球の混入が少なく、かつ血小板の採取効率も高い血小板含有液(濃厚血小板血漿)を得ることができる。
【0041】
さらに、この実施例の血液成分採取装置1の制御装置13は、血漿採取・定速循環ステップ、血漿採取・加速循環ステップ、血小板採取ステップ、返血ステップからなる血小板採取操作が少なくとも2回行われるように、遠心分離器駆動装置10、送血ポンプ11、送液ポンプ12および複数の流路開閉手段を制御するものである。そして、制御装置13は、濁度センサ14の出力値より逐次所定時間間隔(数msec)にて血小板濃度を算出し、その血小板濃度に基づき上記した制御を行うようになっている。
【0042】
具体的には、制御装置13の制御部50は、濁度センサ14の電圧信号を制御部50の演算ユニットに変換伝達するためのアナログ/デジタル変換器(図示せず)を備え、制御部50は、信号処理するための演算ユニット、信号データの記憶および判断を実行するプログラムの記憶のためのRAM,ROM等の記憶ユニットを備える。
【0043】
ここで、濁度センサ14の出力値から血小板濃度を算出する方法について、簡単に説明する。この血小板濃度の算出は、特開2001−21479号公報に記載されている方法を利用して行っているので詳細な説明は省略する。まず、濁度センサ14からの出力値が逐次制御装置の制御部50へ入力されるとともに、送血ポンプ11の吐出量(回転数)に関する情報も制御部50へ入力される。制御部50においては、以下のようにして血小板濃度が求められる。なお、血小板濃度を求めるための演算のプログラムは、予め、制御部50の記憶ユニットに記憶されている。
【0044】
そして、単位体積当りの血小板数Mは、式(1)で示される。式(1)中、Aは、血小板数が0のときのセンサー62の出力電圧(数V程度)、aは、測定中の濁度センサ14の実際の出力電圧である。また、式(1)中、yは、後述する補正値、kは、補正値yが1程度となるような血小板(例えば、平均血小板容積が10fL(10−15 リットル)程度の血小板)に対し、実験的に求められる定数である。
【0045】
M=k×(A−a)/y ・・・式(1)
【0046】
なお、式(1)中の補正値yを求めるための検量線は、平均血小板容積から実験的に求められ、予め、制御部50の記憶ユニットに記憶されている。この検量線は、例えば、式(演算式)またはテーブルとして記憶されている。
【0047】
そして、本発明の血液成分採取装置では、血小板採取操作における血小板採取ステップにおいて、血漿成分を遠心分離器20に加速しながら循環させるように送血ポンプ11を制御し、血小板濃度が第1の所定値に達したと判断したときに血小板の採取を開始する。その後、血小板濃度が第2の所定値に達したと判断した後は、加速を停止して血漿成分を遠心分離器20にそのときの速度にて定速にて供給させるように送血ポンプ11を制御する。そして、血小板濃度が第3の所定値を下回ったと判断したときに、血小板の採取を終了する。これにより、白血球や赤血球の混入が少ない濃厚血小板血漿を、供血者の血液性状の影響を受けることなく採取することができる。
【0048】
血小板採取操作をより具体的に説明する。全血に抗凝固剤を所定(全血に対して、1/8〜1/20、具体的には1/10)比率で加え、所定速度(250mL/min以下;好ましくは、150〜40mL/min、具体的には、60mL/min程度)で第1のライン21を介して遠心分離器20に送り、遠心分離器20を所定回転数(3000〜6000rpm、好ましくは、4000〜5800rpmの範囲)で回転させて血液を血漿、バフィーコート、赤血球の各成分に分離し、血漿が遠心分離器20をオーバーフローしたら血漿バッグに採取し、血漿を所定量(10〜150g、好ましくは、20〜30g)採取した時点で送血を停止して、血漿を所定条件(採血量よりも大きい速度であり、60〜250mL/minで10〜90sec、具体的には、第1循環が200mL/minx30sec)で、第1のライン21および第2のライン22を通して遠心分離器20に戻す、定速血漿循環を行う。
【0049】
そして、再び、全血に抗凝固剤を所定(全血に対して、1/8〜1/20、具体的には1/10)比率で加え、所定速度(250mL/min以下;好ましくは、150〜40mL/min、具体的には、60mL/min程度)で第1のライン21を介して遠心分離器20に送り、遠心分離器20を所定回転数(3000〜6000rpm、好ましくは、4000〜5800rpm)で回転させて血液を血漿、バフィーコート、赤血球の各成分に分離し、遠心分離器20内部の血球界面位置をバフィーコート界面検出センサにて検出した時点で送血を停止して、血漿を所定条件(初速60〜80mL/min、最終到達速度(設定速度)150〜250 mL/min、加速条件(1秒間毎に)2〜10mL/minの速度上昇、循環時間10〜90sec)で、第1のライン21および第2のライン22を通して遠心分離器20に戻す、加速血漿循環を行う。そして、所定条件(採血量;100〜2500/Hct%[mL]、具体的には、250〜1000/Hct%[mL])条件で再び抗凝固剤を添加しながら微量の全血を採血する。
【0050】
最後の採血が行われた後、血漿を所定条件で第1および第2のライン22を通して遠心分離器20に戻し、所定条件にて段階的に加速度を上昇させて(加速;0.1〜99mL/min/sec,具体的には、2〜10mL/min/sec)、制御装置13により血小板濃度が30万/μLに達したと判断された時点で、血小板を血小板採取バッグ26に採取する。なお、血小板の採取を開始するときの血小板濃度は、15〜60万/μLの範囲内に設定すればよい。なぜなら、血小板濃度の設定値が低すぎると、低濃度部分が多量に採取されるので血小板採取効率が低下するし、血小板濃度の設定値が高すぎると、低濃度部分を取り損ねるので血小板採取効率が低下するからである。
【0051】
さらに、制御装置13により血小板濃度が70万/μLに達したことが判断された時点で、血漿の加速度による供給を終了し、血漿を加速終了時の速度により、遠心分離器20内に送り込み、遠心分離器20から流出する血小板を血小板採取バッグ26に採取する。血漿供給速度の加速を終了するための血小板濃度は、40〜90万/μLの範囲内に設定すればよい。なぜなら、加速終了時の血小板濃度の設定値が低すぎると、血小板がうまく流出しないおそれがあり、血小板濃度の設定値が高すぎると、血小板の採取効率が低下したり、白血球や赤血球の混入が起こるからである。なお、血小板の採取を開始するときの血小板濃度よりも大きい値に設定する必要がある。
【0052】
その後、制御装置13により血小板濃度のピークが検出されて血小板濃度が35万/μL以下になったと判断された時点で、血小板採取ステップが終了する。血小板採取を終了するための血小板濃度は、15〜100万/μLの範囲内に設定すればよい。なぜなら、血小板濃度の設定値が低すぎると、血小板に続いて遠心分離器から流出する白血球も採取されてしまい濃厚血小板に白血球が混入し、血小板濃度の設定値が高すぎると、血小板を取り残してしまうので血小板回収率が低下するからである。
なお、血小板濃度のピークが検出されない場合には、血小板採取開始後、所定時間(例えば15秒)経過したときに血小板採取ステップが終了する。
【0053】
この実施例の血液成分採取装置1による血液成分採取工程(第1回目の血小板採取操作)を図6〜図8に示すフローチャートを用いて説明する。この実施例では、血小板採取操作を繰り返して3回行うようになっている。
まず、最初に、第3のライン23と採血針29を抗凝固剤でプライミングし、その後、供血者(ドナー)に穿刺針を穿刺する。そして、遠心分離器駆動装置10はローターを回転させて、血液より血漿採取バッグ25内に第1の所定量の血漿を採取する第1の血漿採取ステップを行う。
【0054】
最初の採血が開始されると、血液ポンプ11が所定速度(例えば、60mL/min)で採血を開始する。このとき、抗凝固剤ポンプである送液ポンプ12も同時に所定速度(例えば、血液ポンプ速度の1/10)で抗凝固剤(例えば、ACD−A液)を供給する。ドナーから採取された血液はACD−A液と混合され、第1のライン21を流れ、チャンバー21d、第1の流路開閉手段81を通過し、遠心分離器20に流入する。
このとき、第5の流路開閉手段85、第2の流路開閉手段82,第3の流路開閉手段83は閉じており、第1の流路開閉手段81、第4の流路開閉手段84は開いている。このため、遠心分離器20にACD−A液添加血液(ACD加血液)が供給されると、遠心分離器20に入っていた滅菌空気は第2のライン22を流れ、第4の流路開閉手段84を通過し、血小板採取バッグ26内に流入する。
【0055】
採血工程開始と同時に遠心分離器20が所定速度で回転を開始し、遠心分離器20は回転しながらACD加血液の供給を受けるので、分離器内では血液の遠心分離が行われ、血液は、内側から血漿層、バフィーコート層(BC層)、赤血球層の3層に分離され、分離器の容量を越えるACD加血液(約270mL)が供給されると、遠心分離器20内は完全に血液により満たされ、遠心分離器20の流出口から血漿が流出する。遠心分離器20の流出口に接続された第2のライン22に取り付けられた気泡センサ17は、ライン中を流れる流体が、空気から血漿に変わったことを検知し、制御装置13は、この気泡センサ17の検知信号に基づき第4の流路開閉手段84を閉塞させ、かつ第3の流路開閉手段83を開放させて、血漿を血漿採取バッグ25内に採取する。
【0056】
血漿採取バッグ25は、その重量が重量センサ16により計測されており、計測された重量信号は制御装置13に入力されている。このため、血漿採取バッグ25に採取された血漿重量が第1の所定量(10〜150g、例えば、30g)増加すると、制御装置13は、第1の流路開閉手段81を閉塞させ、第2の流路開閉手段82を開放させて、定速血漿循環ステップに移行する。
【0057】
定速血漿循環ステップでは、採血を一時中断し、血漿採取バッグ25内に採取された血漿を遠心分離器20に定速にて循環させる。定速血漿循環ステップに入ると、制御装置13は、第1の流路開閉手段81の閉塞状態、および第2の流路開閉手段82と第3の流路開閉手段83の開放状態を維持し、ACDポンプ12は停止し、血液ポンプ11は所定速度(60〜250mL/min、例えば、200mL/min)で作動し、血漿採取バッグ25の血漿は第2の流路開閉手段82を通って、所定速度で回転する遠心分離器20に送られる。同時に遠心分離器20から流出してきた血漿は濁度センサ14、第3の流路開閉手段83を通って血漿採取バッグ25に流入する。定速血漿循環ステップが始まって所定時間(10〜90秒、例えば、30秒)が経過すると、制御装置13は、第2の流路開閉手段82を閉じ、第1の流路開閉手段81を開いて、第2の血漿採取ステップに移行する。定速血漿循環ステップは、少なくとも60mL/min以上の流速で、10秒以上行うことが好ましい。
【0058】
第2の血漿採取ステップでは、送血ポンプ11、送液ポンプ12を作動させて抗凝固剤が添加された血液を採取し、通常、血漿採取バッグ25内の血漿量の増加により、光学式センサ15が、遠心分離器20のバフィーコート層を検出すると、この信号が制御装置13に送られ、制御装置13は、第1の流路開閉手段81を閉塞させ、第2の流路開閉手段82を開放させて、加速血漿循環ステップに移行する。
【0059】
具体的には、送血ポンプ11が所定速度(例えば、60mL/min)で採血を開始する。このとき、抗凝固剤ポンプである送液ポンプも同時に所定速度(例えば、血液ポンプ速度の1/10)で抗凝固剤(例えば、ACD−A液)を供給する。ドナーから採取された血液はACD−A液と混合され、所定速度で回転する遠心分離器20に流入し、血漿を血漿採取バッグ25内に採取する。通常、血漿採取バッグ25内の血漿量の増加により、光学式センサ15が、遠心分離器20のバフィーコート層を検出すると、この信号が制御装置13に送られ、制御装置13は、第1の流路開閉手段81を閉塞させ、第2の流路開閉手段82を開放させて、加速血漿循環ステップに移行する。血漿採取ステップでは、センサ15がバフィーコート(BC界面:血漿層とバフィーコート層との界面)を検知するまで血漿を採取する。
【0060】
加速血漿循環ステップでは、採血を一時中断し、血漿採取バッグ25内の血漿を遠心分離器20に加速させながら循環させる。このときの、血液ポンプ速度は、定速血漿循環ステップより遅く、例えば、60mL/minでスタートし、最終速度が150〜200mL/minに到達するまで、加速する。加速条件としては、1秒間毎に2〜10mL/min速度が上昇する、200mL/min到達時間約14〜70秒で行う。この循環ステップ終了後、図7の▲1▼に移行し、界面調整用の少量血漿採取ステップを行う。
【0061】
図7に示すように、界面調整用の少量血漿採取ステップでは、後に行う血小板採取工程でのバフィーコート層の位置をドナーによらず一定にするために、所定の赤血球供給量分だけ採血する。赤血球供給量は採血量をドナーのヘマトクリット値で除した値で定義され、採血量は、12mL程度が一般的である。この採血においても、送血ポンプ11が所定速度(例えば、60mL/min)で採血を開始する。このとき、抗凝固剤ポンプである送液ポンプも同時に所定速度(例えば、血液ポンプ速度の1/10)で抗凝固剤(例えば、ACD−A液)を供給する。ドナーから採取された血液はACD−A液と混合され、所定速度で回転する遠心分離器20に流入され、少量の血漿採取が行われる。制御装置13は、設定採取量とポンプ速度より採取時間を演算し、採取時間を経過した時に、採血を終了させる。そして、制御装置13は、第1の流路開閉手段81を閉塞させ、第2の流路開閉手段82を開放させて、血小板採取ステップに移行する。
【0062】
少量血漿採取ステップの終了後、血小板採取ステップでは、採血を中断し、送血ポンプ11により血漿採取バッグ25内の血漿を遠心分離器20に加速させながら供給し、血漿採取バッグ25と遠心分離器20との間で循環させる。このステップでは、図8に示すように当初、血液ポンプ速度が、60mL/minから、所定時間(例えば、1秒間)毎に2mL/minずつ加速するように、制御装置13は送血ポンプを制御する。
【0063】
これとともに、遠心分離器20から流出する血小板の濃度モニタリングが開始される。具体的には、濁度センサ14が通過する液の濁度を検知し、濁度はセンサにより電圧値として出力され、制御装置13に入力される。そして、制御装置13の制御部50は、濁度センサ14より出力された信号より上記した方法により血小板濃度を所定時間間隔(数msec毎)で算出する。そして、制御装置13により血小板濃度が30万/μLに達したと判断された時点で、第4の流路開閉手段84を開放させて血小板を血小板採取バッグ26に採取し始める。なお、血小板が採取され始めると、血漿は血漿採取バッグ25から遠心分離器20に加速しながら供給され、血小板とともに血小板採取バッグ26に採取される。
【0064】
さらに、制御装置13により血小板濃度が70万/μLに達した判断された時点で、血漿供給速度の加速を終了し、終了時の血漿供給速度維持による定速(一定速度)による送血ポンプ制御に移行する。その後、制御装置13により血小板濃度のピークが検出された後に血小板濃度が35万/μLを下回ったと判断された時点で、血小板採取ステップが終了する。
【0065】
このように、血小板採取の開始、血漿成分の加速供給から定速供給への移行、および血小板採取の終了を血小板濃度に基づき行うことになり、供血者の血液性状が異なっていても、常に所定の濃度域の血小板を効率良く採取することができる。つまり、どのような供血者であっても、血小板採取工程において、血小板を採取し始めた後も血漿成分を加速供給させるので、血小板が流出し難い供血者(ドナー)では血漿成分の速度を高くして血小板を効率よく流出させることができる。そして、血漿成分の加速供給から定速供給への移行も血小板濃度に基づき行い一律に血漿速度を高めることなく、また血小板採取の終了も血小板濃度に基づいて行っているので、血小板採取末期に白血球や赤血球が混入することを防止することもできる。したがって、供血者の血液性状に影響を受けることなく、白血球や赤血球の混入が少ない良好な血小板を効率よく採取することができる。
【0066】
なお、血小板濃度のピークが検出されない場合には、血小板採取開始後、15秒経過したときに血小板採取ステップが終了する。
そして、血小板採取ステップが終了すると、第4の流路開閉手段84が閉塞されるとともに、遠心分離器20の回転が減速されて停止する。
【0067】
次に、遠心分離器20内の血液を返血する返血ステップを行う。制御装置13は、血液ポンプ11を逆回転させ、また、第1の流路開閉手段81を開放し、遠心分離器20内に残った血液成分を、第1のライン21よりドナーに返血する。これにより、1回目(初回)の血小板採取操作が終了する。
【0068】
続いて、2回目の血小板採取操作が行われる。具体的には、第1の血漿採取ステップ、定速血漿循環ステップ、第2の血漿採取ステップ、加速血漿循環ステップが順に行われた後、少量血漿採取ステップ、血小板採取ステップ、返血ステップを順次行い、2回目の血小板採取操作が終了する。なお、この血小板採取操作は、第1回目の血小板採取操作と同様にして行われる。
【0069】
次に、最終回の血小板採取操作について説明する。なお、この実施例では、3回目が最終回となっているが、これに限らず、2回目または4回目以降が最終回の血小板採取操作となるものでもよい。最終回の血小板採取操作も、第1回目の血小板採取操作と同様、第1の血漿採取ステップ、定速血漿循環ステップ、第2の血漿採取ステップ、加速血漿循環ステップが順に行われた後、少量血漿採取ステップ、血小板採取ステップ、返血ステップを順次行い、最終回の血小板採取操作が終了する。
このように、すべての血小板採取操作(血小板採取サイクル)にて、血小板採取の開始、血漿成分の加速供給から定速供給への移行および血小板採取の終了を血小板濃度に基づいて行うことにより、各血小板採取操作において、血小板の流出状況(濁度センサの信号波形)にばらつきがみられる供血者であっても、白血球や赤血球の混入が少ない良好な血小板を効率よく採取することができる。
【0070】
【実施例】
図4に示すような回路構成で、抗凝固剤ポンプと血液ポンプの2台で構成される装置を作製し、血小板採取性能を比較した。同じドナーに対して、2週間間隔を開けて比較実験を行った。以下に評価した動作フローを比較したものを示した。得られた濃厚血小板血漿の血小板数を血液成分測定器(商品名:Sysmex(R)XE−2100)で測定した。血小板採取量は200mLとした。血小板採取操作は、4回とした。また、血小板採取ステップにおいて、循環初速度を60mL/minとし、循環加速度2mL/min/secとした。
【0071】
そして、血小板採取ステップにおける血小板濃度のモニタリングは、4msec毎に行うこととし、血小板濃度が30万/μLに達したと判断された時点で、血小板の採取を開始することとした。さらに、血小板濃度が70万/μLに達したと判断された時点で、血漿循環速度の加速を終了し、終了時の血漿循環速度維持による定速による送血ポンプ制御に移行するものとした。その後、制御装置13により血小板濃度のピークが検出された後に血小板濃度が35万/μLを下回ったと判断された時点で、血小板採取ステップが終了するものとした。
【0072】
なお、採血速度は、60mL/min、血漿総量が30gとなった後に行う定速血漿循環条件(200mL/min,30sec)、BC界面検出後に行う加速血漿循環条件(初速60mL/min,到達速度170mL/min、加速条件5mL/min/sec、加速時間22sec)とした。遠心回転数は5000rpmとした。
【0073】
(比較例)
血小板採取操作は、4回とし、血小板採取ステップにおいて、血小板濃度を用いた制御を行うことなく、血漿循環速度の加速を終了したのち、終了時の血漿循環速度維持による定速による送血ポンプ制御に移行してから血小板の採取を行うものとした。そのときの血小板採取速度は、215mL/minとした。また、血小板採取の終了は、血小板採取開始後、15秒経過したときとした。それ以外の条件は、実施例と同様とした。
【0074】
(実験結果)
実施例および比較例による血小板採取を行ったところ表1および表2に示す結果が得られた。なお、実験においては、ドナーのヘマトクリット値および血小板数をあらかじめ測定した後に、目標血小板採取数を2.0×1011個以上として採血を行った。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
表1から明らかなように、実施例および比較例ともに目標の血小板を採取することができている。ただし、実施例では比較例の約1.3倍の血小板を採取することができ、回収率が16.5%向上している。これは、表2に示すように、遠心分離器からの血小板の流出状況にあわせて血小板採取の最大速度が各サイクルとも大きくなっているためである。実施例では、上記したように血小板採取を開始した後に、血漿循環の加速を停止するため、血小板採取の最大速度が比較例に比べて大きくなっているのである。その結果、血小板の回収率が向上したのである。
【0078】
このため、実施例によれば血液処理量を少なくしても十分に目標の血小板を採取することができるので、ドナーへの負担を軽減した上で、白血球や赤血球の混入が少ない良好な血小板を効率よく採取することができる。
【0079】
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、最終回の血小板採取操作では、これまで採取された血小板の合計が設定された血小板数または血小板単位数(例えば、2.0×1011個/バッグまたは10単位)に到達した時点で血小板採取ステップを終了するようになっていてもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明に係る血液成分採取装置によれば、内部に貯血空間を有する遠心分離器により血液を複数の血液成分に分離し、所望の血液成分をバッグに採取するための血液成分採取装置において、採血手段と前記遠心分離器の流入口とを接続するための第1のラインと、前記遠心分離器の流出口に接続された第2のラインと、前記第1のラインの途中に接続された第1チューブおよび前記第2のラインと接続された第2チューブを有する第1の血液成分採取バッグと、前記第2のラインに接続された第2の血液成分採取バッグとからなる血液成分採取回路と、前記第1のラインに設けられた送血ポンプと、前記遠心分離器の流出口もしくは前記第2のラインに取り付けられた濁度センサと、前記濁度センサからの出力に基づき前記遠心分離器から流出する前記所望の血液成分の濃度を算出する濃度算出手段と、前記血液成分採取回路における流路の開閉を行う流路開閉手段と、前記濃度算出手段の算出結果に基づき、前記遠心分離器、前記送血ポンプ、および前記流路開閉手段の動作を制御する制御する制御手段と、を有するので、供血者の血液性状に影響を受けることなく、他成分の混入が少ない良好な血液成分を効率よく採取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る血液成分採取装置に使用される血液成分採取回路を示す平面図である。
【図2】血液成分採取回路のカセットハウジング部分を示す平面図である。
【図3】遠心分離器を示す部分断面図である。
【図4】図2に示す血液成分採取回路を装着した状態の血液成分採取装置である。
【図5】血液成分採取装置における制御装置を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態に係る血液成分採取装置で血小板を採取する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る血液成分採取装置で血小板を採取する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本実施の形態に係る血液成分採取装置で血小板を採取する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 血小板採取装置
2 血液成分採取回路
10 遠心分離器駆動装置
11 送血ポンプ
13 制御装置
14 濁度センサ
20 遠心分離器
21 第1のライン
22 第2のライン
23 第3のライン
25 血漿採取バッグ
26 血小板採取バッグ
29 採血針
50 制御部
81〜85 流路開閉手段
Claims (5)
- 内部に貯血空間を有する遠心分離器により血液を複数の血液成分に分離するとともに分離された血液成分を採取する血液成分採取装置において、
採血手段と前記遠心分離器の流入口とを接続する第1のラインと、前記遠心分離器の流出口に接続された第2のラインと、前記第1のラインの途中に接続された第1チューブおよび前記第2のラインと接続された第2チューブを有する第1の血液成分バッグと、前記第2のラインに接続された第2の血液成分バッグとを備える血液成分採取回路と、
前記第1のラインに設けられた送血ポンプと、
前記遠心分離器の流出口もしくは前記第2のラインに取り付けられた濁度センサと、
前記濁度センサからの出力に基づき前記遠心分離器から流出する第2の血液成分の濃度を算出する濃度算出手段と、
前記血液成分採取回路における流路を開閉する流路開閉手段と、
前記濃度算出手段の算出結果に基づき、前記遠心分離器、前記送血ポンプ、および流路開閉手段の動作を制御する制御する制御手段とを備えており、
前記制御手段は、
前記第1の血液成分バッグと前記遠心分離器との間で第1の血液成分を加速しながら循環させるように前記送血ポンプを制御し、
前記濃度算出手段により算出された前記第2の血液成分の濃度が第1の所定値に達したときに、前記第2の血液成分が前記第2の血液成分バッグに採取されるように前記流路開閉手段を制御することを特徴する血液成分採取装置。 - 請求項1に記載する血液成分採取装置において、
前記制御手段は、前記濃度算出手段により算出された前記第2の血液成分の濃度が前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値に達したときに、前記第1の血液成分バッグから前記遠心分離器に前記第1の血液成分が一定速度にて供給されるように前記送血ポンプを制御することを特徴する血液成分採取装置。 - 請求項1または請求項2に記載する血液成分採取装置において、
前記制御手段は、前記濃度算出手段により算出された前記第2の血液成分の濃度が前記第2の所定値に達した後、前記第2の血漿成分の濃度のピーク値が検出された場合には、前記第2の血液成分の濃度が第3の所定値を下回ったときに前記第2の血液成分の採取を終了するように前記流路開閉手段を制御することを特徴する血液成分採取装置。 - 請求項1から請求項3に記載するいずれか1つの血液成分採取装置において、
前記第1の血液成分は、血小板であり、
前記第2の血液成分は、血漿であることを特徴する血液成分採取装置。 - 請求項1から請求項4に記載するいずれか1つの血液成分採取装置において、
前記第1の所定値は、15〜60万/μLの範囲内の値であり、
前記第2の所定値は、40〜90万/μLの範囲内の値であり、
前記第3の所定値は、15〜100万/μLの範囲内の値であることを特徴する血液成分採取装置。
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